JP6300073B2 - 照明システム - Google Patents
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Description
図13に示すように、半導体発光素子を用いた照明システム91についても、従来の蛍光ランプを用いた照明システムの代わりとして天井面などの造営面に取り付けられることがほとんどである。このため、天井面における部屋の略中央に照明システム91が取り付けられる。また、照明システム91へのON/OFF信号の入力手段についても、既存の壁スイッチ92が用いられることが多い。
このように、従来においては、屋内の領域毎の照明を行おうとする場合には、複数の照明システム91,94を設けることが必要であった。
発光部は、一の筐体に取り付けられ、半導体発光素子を有する。回路部は、発光部への電力供給路中に配設されている。
本態様に係る照明システムにおいて、回路部は、ユーザからの指示信号を受け付け、当該指示信号に基づき、次の2つの発光モードを含む複数の発光モードを選択的に実行する。
(第2発光モード)発光部に対して、第2領域に対して光を照射させる発光モード
ここで、第1発光モードで照射対象となる第1領域と、第2発光モードで照射対象となる第2領域とは、互いの中心位置が異なっている。
また、本発明の別態様に係る照明システムは、上記構成において、発光部のそれぞれが半導体発光素子を有し構成された第1発光要素と第2発光要素とを備える。そして、回路部は、ユーザからの指示信号に基づき、第1発光要素と第2発光要素とに対する電力供給路を切り替える切替機能部を備える。
(第1発光モード)第1発光要素への電力供給路が閉状態、第2発光要素への電力供給路が開状態となることで、第1領域に対する光照射がなされ、第2領域に対する光照射はなされない。
また、本発明の別態様に係る照明システムは、上記構成において、一の筐体が造営面に対する取り付け構造を備える。そして、一の筐体に対する第1発光要素と第2発光要素との取り付け位置が、造営面に沿った方向において異なっている。
また、本発明の別態様に係る照明システムは、上記構成において、回路部は、ユーザからの指示信号を受け付け、当該指示信号に基づき、発光部に対して第1領域および第2領域の両領域に対して光を照射させる第3発光モードも実行する。
また、本発明の別態様に係る照明システムは、上記構成において、第1領域および第2領域が部屋の床面または側壁面にある。言い換えると、第1発光モードおよび第2発光モードは、ともに間接照明でのモードではなく、主照明でのモードである。
従って、上記態様に係る照明システムでは、設置コストの大幅な増加を招くことなく、状況に応じて選択された領域の照明を行うことができる。
[実施の形態1]
1.概略構成
本発明の実施の形態1に係る照明システム1の概略構成について、図1を用い説明する。
発光部10には、4つのLEDモジュールA101,LEDモジュールB102,LEDモジュールC103,LEDモジュールD104を有する。各LEDモジュール101〜104は、半導体発光素子としての複数のLED素子を有する。
照明システム1に対するユーザの指示信号は、壁スイッチ2を介して入力される。
照明システム1の形態について、図2および図3を用い説明する。
図2に示すように、照明システム1は、一の筐体11に対して発光部10および回路部15が取り付けられている。筐体11は、Z軸方向上側の断面サイズが小さく、Z軸方向下側の断面サイズが大きい筒形状を有する。発光部10は、筐体11のZ軸方向下側の内部空間11bに収納されている。回路部15は、筐体11のZ軸方向上側の内部空間11aに収納されている。
なお、照明システム1には、筐体11内における発光部10のZ軸方向下側に配されたレンズ部材14も有する。レンズ部材14は、発光部10から出射された光の配光角度を大きくするために設けられている。
ここで、図3では図示していないが、レンズ部材14は、発光部10におけるX軸方向左側の領域10aに対応する部分は、紙面手前(Z軸方向)およびX軸方向左側に傾きを有する角度となるように、光を屈折させるよう構成されている。
各LEDモジュール101〜104は、モジュール基板1010〜1040に対し、複数のLED素子1011〜1041が実装された構成を有する。各LEDモジュール101〜104においては、複数のLED素子1011〜1041が直列接続されており、各終端が給電ランド1012a,1012b,1022a,1022b,1032a,1032b,1042a,1042bを介して回路部15(図示を省略。)に接続されている。
図3に示すように、基台100には、各LEDモジュール101〜104と回路部15との接続リードを通すための孔100aが開けられている。
制御回路153が実行する制御処理と照明システム1の発光駆動について、図4〜図7を用い説明する。
図4に示すように、回路部15における制御回路153には、モード1と、モード2と、モード3の各条件に関するテーブルが記憶されている。モード1は、LEDモジュールA101〜LEDモジュールD104の全てを点灯させる全灯モードである。
図5に示すように、ユーザが壁スイッチ2をONにすると、照明システム1はモード1(全灯モード)での発光駆動を開始する(ステップS1)。図6(a)に示すように、モード1での発光駆動時においては、発光部10の領域10a,10bから光が出射され、ユーザHが座っている領域と、表示装置4が配されている領域とを含む、部屋全体の照明がなされる。
モード1での発光駆動時に、ユーザによる壁スイッチ2のON/OFF連続操作が行われた場合(ステップS2;Yes)には、制御回路153は、スイッチング制御回路A154およびスイッチング制御回路B155への電力供給だけを選択的に行い、モード2での発光駆動を実行させる(ステップS4)。図6(b)に示すように、モード2での発光駆動時においては、発光部10の領域10aだけから光が出射され、領域10bからは光が出射されない状態となる。このとき、例えば、ユーザHが表示装置4のある領域Bの周辺に居り、照明システム1は当該領域Bだけを選択的に照明する。そして、照明の必要がない部屋内におけるX軸方向右側部分への光出射は停止する。
モード2での発光駆動時に、ユーザによる壁スイッチ2のON/OFF連続操作が行われた場合(ステップS5;Yes)には、制御回路153は、スイッチング制御回路C156およびスイッチング制御回路D157への電力供給だけを選択的に行い、モード3での発光駆動を実行させる(ステップS7)。図7(a)に示すように、モード3での発光駆動時においては、発光部10の領域10bだけから光が出射され、領域10aからは光が出射されない状態となる。このとき、例えば、ユーザHが椅子に腰かけ、シアターモードで表示装置4の画面の画像を見ているような状況において、照明システム1はユーザHが居る領域Cだけを選択的に照明する。そして、表示装置4の設置しているX軸方向左側部分への光出射は停止する。
図5に戻って、制御回路153は、ユーザによる壁スイッチ2のON/OFF連続操作が行われない状態(ステップS8;No)であって、OFF操作が行われない状態(ステップS9;No)では、モード3での駆動を維持させる。
なお、モード1,2,3の何れの発光駆動時においても、ユーザによるOFF操作を受け付けた場合(ステップS3,S6,S9;Yes)には、発光駆動が停止され、図7(b)に示すように消灯される(エンド)。
本実施の形態に係る照明システム1では、一の筐体11に発光部10が取り付けられ、モード2で領域Bに対して光を照射し、モード3で領域C(中心位置CLCが領域Bと異なる。)に対して光を照射する。よって、照明システム1では、設置コストの大幅な増加を招くことなく、状況に応じて選択された領域の照明を行うことができる。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2に係る照明システム5、およびそのコントローラ6の構成について、図8を用い説明する。
ここで、本実施の形態においては、照明システム5に対しては、コントローラ6を介して、ユーザからの指示が入力されるようになっている。コントローラ6は、例えば、赤外線を用いた信号伝達を実行できるものである。なお、ネットワークを介した信号伝達を行う場合には、例えば、携帯電話機(モバイルフォン)などのモバイル機器をコントローラの代わりに用いることなども可能である。
タッチパネル部63には、部屋内における光照射エリアを選択するための領域63aと、明るさを選択するための領域63bと、ON/OFFに係る領域63cとが設けられている。エリアを選択するための領域63aには、例えば、発光部の領域50a,50bを両方点灯させる「エリア1&2」、領域50aだけを点灯させる「エリア1」、領域50bだけを点灯させる「エリア2」の3つの選択肢が提示されている。
なお、図示を省略しているが、ユーザは、コントローラ6に対して、自己がよく使うモードの組み合わせについて記憶させておくこと等もできる。例えば、シアターモードでの表示装置の鑑賞などを考慮して、「エリア2」と「明るさ3」との組み合わせを予め記憶させておくこと等ができる。また、仕事等の場合を考慮して、「エリア1&2」と「明るさ5」との組み合わせを予め記憶させておくこと等もできる。
[変形例1]
変形例1に係る発光部70の構成、および発光駆動に係るモードについて、図9〜図11を用い説明する。なお、上記実施の形態1,2の各システムと共通の部分については、図示および説明を省略する。
各LEDモジュール701〜708は、上記実施の形態1に係るLEDモジュール101〜104と同様に、複数のLED素子を有する(図示を省略)。
《モード1》 図10(a)に示すように、発光部70を備える照明システムでのモード1は、LEDモジュール701〜708の全てを発光駆動する、所謂、全点灯モードである。これより、床面および側壁面を含む部屋内の全ての箇所に光を照射できる。
《モード3》 図10(c)に示すように、モード3では、LEDモジュール705〜708だけが発光駆動し、LEDモジュール701〜704は消灯している。モード3で発光駆動した場合には、照明システムが設けられた空間のうち、その中央領域から矢印D2の側の領域に向けて光を照射できる。
《モード6》 図10(f)に示すように、モード6では、LEDモジュール706,707だけが発光駆動し、残りのLEDモジュール701〜705,708は消灯している。モード6で発光駆動した場合には、図10(c)に示すモード3での発光駆動に比べて、Y軸方向の広がりの少ない光照射を実行することができる。
《モード9》 図11(c)に示すように、モード9では、LEDモジュール704,705が発光駆動し、残りのLEDモジュール701〜703,706〜708が消灯している。モード9で発光駆動した場合には、矢印D4の側の領域だけに向けて光を照射でき、残りの領域に対しては光照射が行われない。
《モード11》 図11(e)に示すように、モード11では、LEDモジュール704とLEDモジュール708とが発光駆動し、残りのLEDモジュール701〜703,705〜707が消灯している。モード11で発光駆動した場合には、矢印D7および矢印D8の側の領域に向けて光を照射でき、残りの領域に対しては光照射が行われない。
以上のような発光モードを実行できる照明システムでは、ユーザの行動やニーズに合わせて発光モードを適宜選択することができる。よって、一の筐体を備える照明システムにより、異なった領域の照明を行うことができる。また、本変形例のような構成を採用すれば、更に詳細に光照射領域を選択することができるようになり、ユーザおよび周囲の環境等に適した照明を実行することが可能となる。
また、ユーザは、発光駆動させるLEDモジュール701〜708と、その全光束などの組み合わせについて、予め一または複数のモードを「お気に入りモード」として回路部に記憶させておくこともできる。このような構成とすれば、ユーザは、度々、詳細なモード設定を行う必要がなく、予め記憶させた複数の「お気に入りモード」の中から選択すればよい。
[変形例2]
変形例2に係る発光部80の構成について、図12を用い説明する。なお、以下においても、上記実施の形態1,2の各システムと共通の部分については図示および説明を省略する。
基台800は、Z軸方向上側の主面が天井への取り付け面であり、略平面となり、取り付け時において天井に沿う。
第1取付領域800aに対しては、LEDモジュールA801とLEDモジュールB802とが取り付けられている。第2取付領域800bには、LEDモジュールC803が取り付けられ、第2取付領域800cには、LEDモジュールD804が取り付けられている。
なお、本変形例に係る発光部80の光出射側にレンズ部材を配置しておけば、さらに光の拡散効果を得ることや、逆に集光することなどもできる。また、LEDモジュール801,802を覆うレンズ部分については、直進性をそのまま維持し、LEDモジュール803,804を覆うレンズ部分については、高い光拡散性を有することとすること等もできる。
上記実施の形態1に係る照明システム1では、発光部10の平面形状を矩形とし、変形例1に係る発光部70は、平面形状を円形としたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、平面視で楕円形状や長円形状、あるいは5角以上の多角形とすること等も可能である。
上記実施の形態1,2および変形例1,2では、各LEDモジュール101〜104,701〜708,801〜804が出射する光の波長については特に言及はしなかったが、種々の波長域の光を出射するモジュールを採用することができる。また、一の発光部に備えられる複数のLEDモジュールが、互いに異なる波長域の光を出射することとすることも可能である。
また、回路部にカレンダータイマを備え、季節によって適切となる時刻に該当領域を照らすようにすること等もできる。例えば、季節が夏の場合においては、夜の遅い時間まで全灯モードを実行し、季節が冬の場合には、夜の速い時間から一部領域だけを照らすモードを実行すること等もできる。
また、上記実施の形態1,2および変形例1,2では、半導体発光素子の一例としてLED素子を採用したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、無機EL素子や有機EL素子、さらには半導体レーザや発光トランジスタなどを採用すること等も可能である。
2.壁スイッチ
3.商用電源
4.表示装置
6.コントローラ
10,70,80.発光部
11,700,800.筐体
12.前面カバー
13.背面パネル
14.レンズ部材
15.回路部
61.コントローラ本体部
62.送信部
63.タッチパネル部
100,700,800.基台
101,701,801.LEDモジュールA
102,702,802.LEDモジュールB
103,703,803.LEDモジュールC
104,704,804.LEDモジュールD
151.整流回路
152.フィルタ回路
153.制御回路
154.スイッチング制御回路A
155.スイッチング制御回路B
156.スイッチング制御回路C
157.スイッチング制御回路D
705.LEDモジュールE
706.LEDモジュールF
707.LEDモジュールG
708.LEDモジュールH
1010,1020,1030,1040.モジュール基板
1011,1021,1031,1041.LED素子
1012a,1012b,1022a,1022b,1032a,1032b,1042a,1042b.給電ランド
Claims (6)
- 一の筐体と、
前記一の筐体に取り付けられ、半導体発光素子を有する発光部と、
前記発光部への電力供給路中に配設された回路部と、
を備え、
前記回路部は、壁スイッチを介して、ユーザからの指示信号を受け付け、当該指示信号に基づき、
前記発光部に対して、第1領域に対して光を照射させる第1発光モードと、
前記発光部に対して、第2領域に対して光を照射させる第2発光モードと、
前記発光部に対して、前記第1領域および前記第2領域の両領域に対して光を照射させる第3発光モードと、
を含む複数の発光モードを選択的に実行するものであり、
前記第1領域と前記第2領域とは、互いの中心位置が異なっており、
前記回路部は、ユーザによる壁スイッチのON/OFFの連続操作におけるON操作の回数に基づき、前記複数の発光モードを選択的に実行するものであって、
最初に壁スイッチがON操作されたときには、前記第3発光モードを選択する
ことを特徴とする照明システム。 - 前記発光部は、それぞれが前記半導体発光素子を有し構成された第1発光要素と第2発光要素とを備え、
前記回路部は、前記指示信号に基づき、前記第1発光要素と前記第2発光要素とに対する電力供給路を切り替える切替機能部を備え、
前記第1発光モードでは、前記切替機能部の動作により、前記第1発光要素への電力供給路が閉状態、前記第2発光要素への電力供給路が開状態となることで、前記第1領域に対する光照射がなされ、
前記第2発光モードでは、前記切替機能部の動作により、前記第1発光要素への電力供給路が開状態、前記第2発光要素への電力供給路が閉状態となることで、前記第2領域に対する光照射がなされる
請求項1記載の照明システム。 - 前記一の筐体は、造営面に対する取り付け構造を備え、
前記一の筐体に対する前記第1発光要素と前記第2発光要素との取り付け位置は、前記造営面に沿った方向において異なっている
請求項2記載の照明システム。 - 前記一の筐体において、前記第1発光要素の取り付け領域である第1取付領域と、前記第2発光要素の取り付け領域である第2取付領域とは、前記造営面における前記筐体の取り付け面に対して、異なった角度を有する
請求項3記載の照明システム。 - 前記一の筐体は、造営面に対する取り付け構造を備え、
前記発光部の光出射側は、レンズ部材で覆われており、
前記レンズ部材は、前記造営面に沿った方向において、前記発光部からの光の一部の進行方向を前記第1領域に向けて屈折させる第1レンズ領域と、前記発光部からの光の他の一部の進行方向を前記第2領域に向けて屈折させる第2レンズ領域と、を備える
請求項1から請求項4の何れか記載の照明システム。 - 前記第1領域および前記第2領域は、部屋の床面または側壁面にある
請求項1から請求項5の何れか記載の照明システム。
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