JP2019147170A - 車体組立方法 - Google Patents

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祐介 松岡
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Abstract

【課題】複数のパネル部品を溶接するための工程数の削減を図ることができる車体組立方法を提供することにある。【解決手段】各サイメンインナパネル41〜44、各サイメンリインフォースメント21〜25、サイメンアウタパネル3を順次重ね合わせてクランプし、これらパネル部品同士の重ね合わせ部分に対して一方側のみからレーザ溶接装置によって複数箇所に亘ってレーザ光が照射され、これによって、各パネル部品同士が溶接する。レーザ溶接では、レーザ光によって溶融した各パネル部品の溶融金属で成る溶融池をレーザ光の走査によって攪拌させるLSWを行う。これにより、工程数の削減を図ることができる。それに伴い、製造ラインの設備費の低廉化や、設備の小型化を図ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は車体組立方法に係る。特に、本発明は、車体を構成する複数のパネル部品を溶接によって一体的に接合する方法に関する。
従来、特許文献1にも開示されているように、自動車等の車体は複数のパネル部品が溶接によって一体的に接合されて構成されている。この特許文献1には、複数のパネル部品を溶接によって一体的に接合することでサイドメンバ(特許文献1ではボデーサイドと称している)を組み立てる方法が開示されている。
具体的に、サイドメンバ(以下、単にサイメンという場合もある)は、サイメンリインフォースメント、サイメンアウタパネル、各サイメンインナパネルが一体的に接合されて構成されている。
図5はサイメン製造ラインを模式的に示す図である。従来の一般的なサイメン製造ラインは3工程で構成されている。
第1工程ではサイメンリインフォースメントaが製造される。つまり、センタピラーリインフォースメントa1、ルーフサイドレールリインフォースメントa2、ロッカリインフォースメントa3、フロントピラーアッパリインフォースメントa4、フロントピラーロアリインフォースメントa5が抵抗スポット溶接によって一体的に接合されてサイメンリインフォースメントaが製造される。
第2工程では、サイメンアウタパネルbに、前記第1工程での完成品であるサイメンリインフォースメントaが接合される。サイメンアウタパネルbは、プレス加工によって、センタピラーアウタb1、ルーフサイドレールアウタb2、ロッカアウタb3、フロントピラーアウタb4、リヤフェンダアウタb5が一体成形されている。そして、サイメンアウタパネルbにおけるセンタピラーアウタb1、ルーフサイドレールアウタb2、ロッカアウタb3、フロントピラーアウタb4それぞれに対して、サイメンリインフォースメントaにおけるセンタピラーリインフォースメントa1、ルーフサイドレールリインフォースメントa2、ロッカリインフォースメントa3、フロントピラーアッパリインフォースメントa4、フロントピラーロアリインフォースメントa5それぞれが重ね合わされ、これら重ね合わせ部分が抵抗スポット溶接によって一体的に接合される。図6(a)は、この第2工程におけるセンタピラー部分の断面図(図5におけるA−A線に沿った断面図)であって、センタピラーアウタb1と、センタピラーリインフォースメントa1を構成するセンタピラーアウタリインフォースメントa1oおよびセンタピラーインナリインフォースメントa1iとを溶接している状態を示している。この図6(a)に示すように、第2工程では、これら3枚のパネル部品b1,a1o,a1iが重ね合わされ、これらパネル部品b1,a1o,a1iを一対の溶接電極d1,d2で挟持して通電を行うことにより、各パネル部品b1,a1o,a1i同士を溶接する。
第3工程では前記第2工程での完成品(サイメンリインフォースメントaが接合されたサイメンアウタパネルb)に対して、センタピラーインナパネルc1、ルーフサイドレールインナパネルc2(センタピラーインナパネルc1と一体化されている)、フロントピラーインナパネルc3、リヤフェンダインナパネルc4がそれぞれ重ね合わされ、これら重ね合わせ部分が抵抗スポット溶接によって一体的に接合される。図6(b)は、この第3工程におけるセンタピラー部分の断面図(図5におけるB−B線に沿った断面図)であって、センタピラーインナパネルc1を溶接している状態を示している。この図6(b)に示すように、第3工程では、各パネル部品b1,a1,c1に形成されているフランジ部同士が重ね合わされ、これらフランジ部を一対の溶接電極d3,d4、d5,d6で挟持し(溶接電極d3,d4は3枚のパネル部品b1,a1o,c1それぞれに形成されているフランジ部を挟持しており、溶接電極d5,d6は2枚のパネル部品a1o,c1それぞれに形成されているフランジ部を挟持している)、通電を行うことにより、各パネル部品b1,a1o,c1同士を溶接する。
特開平8−40325号公報
しかしながら、前述した従来のサイメン製造ラインにあっては、前記第1〜第3の3工程が必要である。一般に、サイメン製造ラインでは、各工程毎に複数台の溶接ロボットを設置しているため、このサイメン製造ラインでの工程数が多いと、溶接ロボットの必要台数も多くなってしまい、それに伴って、製造ラインの設備費の高騰や、設備の大型化を招いてしまう。
本発明の発明者は、このように工程数が多くなってしまう原因について考察した。そして、前述したセンタピラー部分等にあっては、センタピラーインナパネルc1が接合された状態では閉断面構造(袋構造)が構成され、この閉断面部分の内部に溶接ガンeを挿入することが困難であることから(図6(b)に仮想線で示すように、閉断面部分の内部に溶接ガンeを挿入しようとしても、各パネル部品の存在によって挿入できない状態となることから)、この閉断面構造が作製される前段階で、他のパネル同士(例えばセンタピラーアウタb1、センタピラーアウタリインフォースメントa1oおよびセンタピラーインナリインフォースメントa1i)を先に溶接させておく必要があるといったことが前記課題(工程数が多くなってしまうこと)の原因である点に着目した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数のパネル部品を溶接するための工程数の削減を図ることができる車体組立方法を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、複数のパネル部品を、閉断面構造を成すように溶接によって一体的に接合する車体組立方法を対象とする。そして、この車体組立方法は、前記複数のパネル部品を、閉断面構造を成すように重ね合わせた状態で、その重ね合わせ部分に対して一方側のみからレーザ光を照射し且つこのレーザ光によって溶融した前記各パネル部品の溶融金属で成る溶融池を前記レーザ光の走査によって攪拌させて、前記各パネル部品同士を接合するレーザ溶接により、前記複数のパネル部品で成る閉断面構造を作製することを特徴とする。
この特定事項により、1工程のみで、複数のパネル部品で成る閉断面構造を作製することができ、工程数の削減を図ることができる。それに伴い、製造ラインの設備費の低廉化や、設備の小型化を図ることができる。
本発明では、複数のパネル部品を、閉断面構造を成すように溶接によって一体的に接合する車体組立方法に対し、複数のパネル部品を重ね合わせた状態で、その重ね合わせ部分に対して一方側のみからレーザ光を照射し且つこのレーザ光によって溶融した各パネル部品の溶融金属で成る溶融池をレーザ光の走査によって攪拌させて、各パネル部品同士を接合するようにしている。これにより、1工程のみで、複数のパネル部品で成る閉断面構造を作製することができ、工程数の削減を図ることができる。それに伴い、製造ラインの設備費の低廉化や、設備の小型化を図ることができる。
実施形態に係るサイメン製造ラインを模式的に示す図である。 レーザ溶接に使用されるレーザ溶接装置を示す概略構成図である。 レーザ溶接工程を説明するためのセンタピラー部分の断面図である。 LSWを説明するためのセンタピラーの一部分の断面図である。 従来技術に係るサイメン製造ラインを模式的に示す図である。 従来技術に係る各工程での抵抗スポット溶接を説明するためのセンタピラー部分の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、本発明に係る車体組立方法を、車体のサイメン(サイドメンバ)の製造に適用した場合について説明する。
(サイメンを構成する各パネル部品)
図1は、本実施形態に係るサイメン製造ラインを模式的に示す図である。この図1に示すように、サイメン1は、各サイメンリインフォースメント21〜25、サイメンアウタパネル3、各サイメンインナパネル41〜44が一体的に接合されて構成されるものである。
具体的に、各サイメンリインフォースメント21〜25としては、センタピラーリインフォースメント21、ルーフサイドレールリインフォースメント22、ロッカリインフォースメント23、フロントピラーアッパリインフォースメント24、フロントピラーロアリインフォースメント25が備えられている。各サイメンリインフォースメント21〜25の形状は公知であるためここでの説明は省略する。
また、サイメンアウタパネル3は、プレス加工によって、センタピラーアウタ31、ルーフサイドレールアウタ32、ロッカアウタ33、フロントピラーアウタ34、リヤフェンダアウタ35が一体成形されて成っている。
各サイメンインナパネル41〜44としては、センタピラーインナパネル41、ルーフサイドレールインナパネル42(センタピラーインナパネル41と一体化されている)、フロントピラーインナパネル43、リヤフェンダインナパネル44が備えられている。
本実施形態にあっては、前記各サイメンリインフォースメント21〜25、サイメンアウタパネル3、各サイメンインナパネル41〜44が互いに重ね合わされた状態で、その重ね合わせ部分に対して一方側からレーザ光を照射するレーザ溶接によって、これら各パネル部品が一体的に接合されるものとなっている。具体的な接合作業については後述する。
(レーザ溶接装置)
次に、前述したレーザ溶接を行うためのレーザ溶接装置について説明する。本実施形態におけるレーザ溶接装置は、レーザ光によって溶融した溶融金属で成る溶融池をレーザ光の走査によって攪拌させるようにしたものである。ここでいう「走査」とは、レーザ光を照射しながら、その照射位置を変更することを意味する。この溶接方法は一般にLSW(Laser Screw Welding)と呼ばれている。以下、レーザ溶接装置について説明する。
図2は、レーザ溶接装置6を示す概略構成図である。この図2に示すように、レーザ溶接装置6は、レーザ発振器7、レーザスキャナ8、溶接ロボット9、および、ロボットコントローラ100を備えている。
レーザ発振器7はレーザ光を生成する。この生成されたレーザ光は、光ファイバーケーブル71を経てレーザスキャナ8に導かれる。レーザ光としては、例えば炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、ファイバーレーザ等を用いることができる。
レーザスキャナ8は、光ファイバーケーブル71を経て導かれたレーザ光を、ワークW(例えばセンタピラー部分)に照射する(図2の一点鎖線を参照)。レーザスキャナ8の内部には図示しないレンズ群や複数のミラーが収容されている。レンズ群としては、レーザ光を平行光にするためのコリメートレンズや、レーザ光をワークWの加工点(ワークW上の所定のレーザ照射位置)において焦点を結ぶように集光させる集光レンズ等が備えられている。また、各ミラーはそれぞれ1つの回動軸を中心に回動可能に構成されている。これらミラーによってレーザ光を走査し、ワークWの所定範囲内でレーザ光を走査することが可能となっている。各ミラーは例えばガルバノミラーを用いて構成することができる。
前述したように、本実施形態に係るレーザ溶接はレーザスクリューウェルディング(LSW)である。つまり、ワークWの溶接部(溶接箇所)の中心位置の周囲の全周に亘ってレーザ光を走査していき、この溶接部を溶融させることで溶接を行うものとなっている。このレーザ光の走査が前記各ミラーによって行われることになる。
溶接ロボット9は、レーザスキャナ8を移動可能とするように構成されている。この溶接ロボット9は、多関節ロボットによって構成されている。具体的に、本実施形態のものでは、ベース台91、ベース台91の内部に収容された回転機構(図示省略)、関節92,93,94、および、アーム95,96,97を備えている。回転機構の回転動作および各関節92,93,94におけるアーム95,96,97の揺動動作により、レーザスキャナ8を任意の方向に移動することが可能となっている。
ロボットコントローラ100には、予めオフラインティーチングによって、溶接箇所に向けてレーザスキャナ8を移動させるための情報(各関節92,93,94の回動角度量等の情報)が記憶されている。そして、サイメン製造ライン上の溶接工程箇所まで車体が搬送されてきた際に、ロボットコントローラ100からの制御信号に従い、前記情報に基づいて溶接ロボット9が作動することで、各溶接箇所に対して順次LSWが行われていくことになる。
(サイメン組立工程)
次に、本実施形態の特徴であるサイメン組立工程について説明する。前述したように、このサイメン組立工程では、各サイメンリインフォースメント21〜25、サイメンアウタパネル3、各サイメンインナパネル41〜44が一体的に接合される。
具体的には、各サイメンリインフォースメント21〜25、サイメンアウタパネル3、各サイメンインナパネル41〜44が重ね合わされた状態でクランプされ、これらパネル部品同士の重ね合わせ部分に対して一方側のみから前記レーザ溶接装置6によって複数箇所に亘ってレーザ光が照射され、これによって、各パネル部品同士が溶接されることになる。
これらパネル部品同士の重ね合わせ状態としては、図示しない溶接作業台上に、各サイメンインナパネル41〜44が載置され、この各サイメンインナパネル41〜44上に各サイメンリインフォースメント21〜25が重ね合わされ、更に、この各サイメンリインフォースメント21〜25上にサイメンアウタパネル3が重ね合わされる。
このようにしてパネル部品同士が重ね合わされた状態にあっては、センタピラーインナパネル41の上側にセンタピラーリインフォースメント21が重ね合わされている。ルーフサイドレールインナパネル42の上側にルーフサイドレールリインフォースメント22およびフロントピラーアッパリインフォースメント24が重ね合わされている。フロントピラーインナパネル43の上側にフロントピラーロアリインフォースメント25が重ね合わされている。また、センタピラーリインフォースメント21の上側にサイメンアウタパネル3のセンタピラーアウタ31が重ね合わされている。ルーフサイドレールリインフォースメント22の上側にサイメンアウタパネル3のルーフサイドレールアウタ32が重ね合わされている。ロッカリインフォースメント23の上側にサイメンアウタパネル3のロッカアウタ33が重ね合わされている。フロントピラーアッパリインフォースメント24およびフロントピラーロアリインフォースメント25の上側にフロントピラーアウタ34が重ね合わされている。リヤフェンダインナパネル44の上側にサイメンアウタパネル3のリヤフェンダアウタ35が重ね合わされている。
そして、このようにして重ね合わされた各パネル部品が図示しないクランプ機構によって相対的な移動が不能となるようにクランプされる。このようにして、各パネル部品同士が重ね合わされた状態で上側からレーザ光が照射され、これによって、各パネル部品同士が溶接される。
レーザ光が照射されて接合される部分の一例について説明する。図3はレーザ溶接工程を説明するためのセンタピラー部分の断面図(図1におけるIII−III線に沿った断面図)である。前述したように、このセンタピラー部分にあっては、センタピラーインナパネル41の上側にセンタピラーリインフォースメント21が重ね合わされ、このセンタピラーリインフォースメント21の上側にサイメンアウタパネル3のセンタピラーアウタ31が重ね合わされている。また、センタピラーリインフォースメント21は、センタピラーアウタリインフォースメント26とセンタピラーインナリインフォースメント27とから構成されている。
ここで、このセンタピラー部分を構成しているセンタピラーインナパネル41、センタピラーアウタリインフォースメント26、センタピラーインナリインフォースメント27、センタピラーアウタ31の構成について説明する。サイメン1が車体に組み付けられた状態にあっては、図3における上側が車幅方向の外側となり、図3における左側が車体前方側となる。
センタピラーインナパネル41は、断面形状が、車幅方向の外側に開放したハット形状を成している。つまり、このセンタピラーインナパネル41は、車体前後方向および車体上下方向に沿って延びる第1プレート部41a、この第1プレート部41aにおける車体前方側の端縁から車幅方向の外側に向かって延びる前側第2プレート部41b、前記第1プレート部41aにおける車体後方側の端縁から車幅方向の外側に向かって延びる後側第2プレート部41c、前記前側第2プレート部41bの先端縁(車幅方向の外側の先端縁)から車体前方側に向かって延びる前側フランジ部41d、前記後側第2プレート部41cの先端縁(車幅方向の外側の先端縁)から車体後方側に向かって延びる後側フランジ部41eを備えている。
センタピラーアウタリインフォースメント26は、断面形状が、車幅方向の内側に開放したハット形状を成している。つまり、このセンタピラーアウタリインフォースメント26は、車体前後方向および車体上下方向に沿って延びる第1プレート部26a、この第1プレート部26aにおける車体前方側の端縁から車幅方向の内側に向かって延びる前側第2プレート部26b、前記第1プレート部26aにおける車体後方側の端縁から車幅方向の内側に向かって延びる後側第2プレート部26c、前記前側第2プレート部26bの先端縁(車幅方向の内側の先端縁)から車体前方側に向かって延びる前側フランジ部26d、前記後側第2プレート部26cの先端縁(車幅方向の内側の先端縁)から車体後方側に向かって延びる後側フランジ部26eを備えている。そして、このセンタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26dが、前記センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dに重ね合わされている。また、このセンタピラーアウタリインフォースメント26の後側フランジ部26eが、前記センタピラーインナパネル41の後側フランジ部41eに重ね合わされている。
センタピラーインナリインフォースメント27は、車体前後方向および車体上下方向に沿って延びる第1プレート部27a、この第1プレート部27aにおける車体前方側の端縁から車幅方向の内側に向かって延びる前側第2プレート部27b、前記第1プレート部27aにおける車体後方側の端縁から車幅方向の内側に向かって延びる後側第2プレート部27cを備えている。そして、このセンタピラーインナリインフォースメント27の第1プレート部27aが、前記センタピラーアウタリインフォースメント26の第1プレート部26a(第1プレート部26aにおいて車幅方向の内側を向いている面)に重ね合わされている。また、このセンタピラーインナリインフォースメント27の前側第2プレート部27bが、前記センタピラーアウタリインフォースメント26の前側第2プレート部26b(前側第2プレート部26bにおいて車体後方側を向いている面)に重ね合わされている。また、このセンタピラーインナリインフォースメント27の後側第2プレート部27cが、前記センタピラーアウタリインフォースメント26の後側第2プレート部26c(後側第2プレート部26cにおいて車体前方側を向いている面)に重ね合わされている。
センタピラーアウタ31は、車体前後方向および車体上下方向に沿って延びる第1プレート部31a、この第1プレート部31aにおける車体前方側の端縁から車幅方向の内側に向かって延びる前側第2プレート部31b、前記第1プレート部31aにおける車体後方側の端縁から車幅方向の内側に向かって延びる後側第2プレート部31c、前記前側第2プレート部31bの先端縁(車幅方向の内側の先端縁)から車体前方側に向かって延びる前側フランジ部31dを備えている。そして、このセンタピラーアウタ31の第1プレート部31aが、前記センタピラーアウタリインフォースメント26の第1プレート部26a(第1プレート部26aにおいて車幅方向の外側を向いている面)に重ね合わされている。また、このセンタピラーアウタ31の前側第2プレート部31bが、前記センタピラーアウタリインフォースメント26の前側第2プレート部26b(前側第2プレート部26bにおいて車体前方側を向いている面)に重ね合わされている。また、このセンタピラーアウタ31の後側第2プレート部31cが、前記センタピラーアウタリインフォースメント26の後側第2プレート部26c(後側第2プレート部26cにおいて車体後方側を向いている面)に重ね合わされている。また、このセンタピラーアウタ31の前側フランジ部31dが、前記センタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26d(前側フランジ部26dにおいて車幅方向の外側を向いている面)に重ね合わされている。
そして、互いに重ね合わされているセンタピラーアウタ31の第1プレート部31a、センタピラーアウタリインフォースメント26の第1プレート部26a、センタピラーインナリインフォースメント27の第1プレート部27aに亘って上側(車幅方向の外側)からレーザ光が照射され、これら各部31a,26a,27aが溶融されることで一体的に接合される。また、互いに重ね合わされているセンタピラーアウタ31の前側フランジ部31d、センタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26d、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dに亘って上側からレーザ光が照射され、これら各部31d,26d,41dが溶融されることで一体的に接合される。更に、互いに重ね合わされているセンタピラーアウタリインフォースメント26の後側フランジ部26e、センタピラーインナパネル41の後側フランジ部41eに亘って上側からレーザ光が照射され、これら各部26e,41eが溶融されることで一体的に接合される。
以下、レーザ溶接工程について説明する。
図4は、LSWを説明するためのセンタピラーアウタ31の前側フランジ部31d、センタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26d、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dの断面図である。
レーザ溶接が開始されると、レーザ溶接装置6のレーザスキャナ8から出射されたレーザ光(図4の一点鎖線を参照)はセンタピラーアウタ31の前側フランジ部31dの表面に向けて照射される。この際、レーザ溶接装置6は、レーザ光の照射軌跡が占める領域によって円形状(前側フランジ部31dを正面から見た形状が円形状)が形成されるように、照射したレーザを走査し、図4(a)(b)に示すように、センタピラーアウタ31の前側フランジ部31dの金属材料、センタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26dの金属材料、および、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dの金属材料をそれぞれ溶融し、これら各部31d,26d,41dに亘って溶融池を形成する(第1の走査)。この場合のレーザ光の条件(レーザ光の光量やレーザ光の焦点位置等)は、該レーザ光がセンタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dを貫通することなく、センタピラーアウタ31の前側フランジ部31d、センタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26d、および、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dを溶融可能とする値として実験またはシミュレーションによって設定される。例えば、レーザ光の焦点位置がセンタピラーアウタ31の前側フランジ部31dの表面とされ、この状態で、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dまで溶融されるレーザ光の光量に設定される。なお、これらはこれに限定されるものではない。また、本実施形態では、レーザ光の照射軌跡によって円形状が形成される構成としたが、楕円形状等であってもよい。
その後、レーザ溶接装置6は、レーザ光の走査によって、前記溶融池内の溶融金属を攪拌して流動させる。つまり、溶融池の中心を貫通する軸P周りを所定方向(図4(c)における矢印Rの向き)に向けて回転するように、レーザ光を走査する(第2の走査)。これにより、溶融池内で溶融金属がかき混ぜられる。このとき、溶融池は、溶融金属が周方向へ流動することによって、すり鉢形状に形成される。同時に、溶融池では、溶融金属のうねりが生じる。この溶融金属のうねりが生じている溶融池は、溶融金属の表面張力によって纏まり、孔空きまたは分離ビードのない接合部が形成され、これによって、センタピラーアウタ31の前側フランジ部31d、センタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26d、および、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dが一体的に溶接される。
このように本実施形態におけるレーザ溶接では、前述した第1の走査の後、前述した第2の走査が行われる。
仮に前記第1の走査のみを行った場合、この走査によってセンタピラーアウタ31の前側フランジ部31dおよびセンタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26dの金属材料の溶融は継続されるのに対し、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dの金属材料(溶融金属)は徐々に冷却されていき、この冷却された部分と、新たに溶融した部分との間では攪拌混合が行われないことになるため、溶融が不十分となって、完全に溶融しなかった金属材料が存在してしまう虞がある。また、溶融池の深さ方向において、センタピラーアウタ31の前側フランジ部31dおよびセンタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26dの金属材料と、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dの金属材料との溶融の程度に差が生じることになり、溶融池全体の溶融程度が不均一となり、また、溶融池における気泡の排出が行われ難く、ビードに多くの気泡が存在することになる。これにより、十分な接合強度が得られなくなる可能性がある。また、冷却された部分と、新たに溶融した部分との間では攪拌混合が行われないため、この両部分の元素が十分に拡散せず、偏析が生じ、且つこの両部分の間には温度差が存在するため、金属組織が不均一になってしまう。これによっても、十分な接合強度が得られなくなる可能性がある。
本実施形態では、前記第1の走査の後に第2の走査を行うことで、溶融池では、レーザ光の走査によって溶融金属が流動しながらうねりが生じているため、溶融池は十分に溶融且つ攪拌混合され、気泡の排出が良好に行われる。また、溶融池は、レーザ光の走査によって流動しながらうねっているため、溶融池は十分に攪拌混合され、元素が十分に拡散して偏析が抑制され、且つ温度が均一化されることで組織が不均一となることを抑制できる。これにより、十分な接合強度を得ることができる。
ここでは、センタピラーアウタ31の前側フランジ部31d、センタピラーアウタリインフォースメント26の前側フランジ部26d、センタピラーインナパネル41の前側フランジ部41dの溶接について説明したが、その他の溶接箇所についても同様のレーザ溶接(LSW)が行われる。
以上説明したように、本実施形態では、複数のパネル部品を、閉断面構造を成すように重ね合わせた状態で、その重ね合わせ部分に対して一方側のみからレーザ光を照射し且つこのレーザ光によって溶融した前記各パネル部品の溶融金属で成る溶融池を前記レーザ光の走査によって攪拌させて、前記各パネル部品同士を接合するレーザ溶接によって、前記複数のパネル部品で成る閉断面構造を作製している。このため、1工程のみで、複数のパネル部品で成る閉断面構造を作製することができ、工程数の削減を図ることができる(従来の抵抗スポット溶接を利用するものにあっては溶接ガンの挿入スペースを確保する必要から工程数が多くなっていた)。この工程数の削減は、溶接ロボットの設置台数の削減に繋がる。その結果、製造ラインの設備費の低廉化や、設備の小型化を図ることができる。一例として、従来の抵抗スポット溶接を利用するものに比べて、溶接ロボットの設置台数を1/8程度まで削減することができ、設備の大きさを1/3程度まで小さくすることができる。また、前記LSWを使用した場合、抵抗スポット溶接で懸念される溶接電流の分流(分散)が生じないため、溶接点同士の間隔(溶接ピッチ)を小さくすることができ、総溶接点数を多くすることができて、車体の剛性を高めることができる。
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記実施形態では、車体のサイメン1の組み立てに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、車体の他の部分の組み立てに対しても適用することが可能である。
本発明は、車体を構成する複数のパネル部品をLSWによって一体的に接合する車体組立方法に適用可能である。
1 サイメン
21 センタピラーリインフォースメント
22 ルーフサイドレールリインフォースメント
23 ロッカリインフォースメント
24 フロントピラーアッパリインフォースメント
25 フロントピラーロアリインフォースメント
26 センタピラーアウタリインフォースメント
27 センタピラーインナリインフォースメント
3 サイメンアウタパネル
41 センタピラーインナパネル
42 ルーフサイドレールインナパネル
43 フロントピラーインナパネル
44 リヤフェンダインナパネル
6 レーザ溶接装置

Claims (1)

  1. 複数のパネル部品を、閉断面構造を成すように溶接によって一体的に接合する車体組立方法であって、
    前記複数のパネル部品を、閉断面構造を成すように重ね合わせた状態で、その重ね合わせ部分に対して一方側のみからレーザ光を照射し且つこのレーザ光によって溶融した前記各パネル部品の溶融金属で成る溶融池を前記レーザ光の走査によって攪拌させて、前記各パネル部品同士を接合するレーザ溶接により、前記複数のパネル部品で成る閉断面構造を作製することを特徴とする車体組立方法。
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