JP2019147087A - ミストノズル噴霧式の冷却方法および冷却装置 - Google Patents
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Abstract
Description
前記パルス噴霧による熱伝達係数を、前記液体の流量、前記加圧気体の流量、前記加圧気体のパルス周波数および前記液体のミスト粒子径を変数とする、以下の(1)式で示すモデル式で評価し、
前記液体の流量、前記加圧気体の流量、前記加圧気体のパルス周波数および前記液体のミスト粒子径を、少なくとも前記熱伝達係数の評価に基づいて設定することを特徴としている。
ここで、hは熱伝達係数[W/m2・K]、Fはパルス周波数[Hz]、Qaは加圧気体の流量[Nm3/min]、Qwは液体の流量[l/min]、Dpは液体のミスト粒子径[m]である。
前記液体の流量、前記加圧気体の流量、前記加圧気体のパルス周波数および前記液体のミスト粒子径が、少なくとも以下の(1)式で示すモデル式で評価された熱伝達係数に基づいて設定されていることを特徴とするものである。
ここで、hは熱伝達係数[W/m2・K]、Fはパルス周波数[Hz]、Qaは加圧気体の流量[Nm3/min]、Qwは液体の流量[l/min]、Dpは液体のミスト粒子径[m]である。
ここで、hは熱伝達係数[W/m2・K]、Fはパルス周波数[Hz]、Fcはベースとするパルス周波数5[Hz]、Qaは加圧空気の流量[Nm3/min]、Qwは冷却水の流量[l/min]、Dpは冷却水のミスト粒子径[m]である。
上記(2)式の第1項をaln((1/{1+(Fc/F)2}0.5))に設定したのは、熱伝達係数hは1次のハイパスフィルタの入力周波数Fに対するゲインTと同様の特性を持つことが本発明者の実験により判明し(図5参照)、上記第1項の式によればその特性を近似できるからである。
また、上記(2)式の加圧空気の流量Qaと冷却水の流量Qwとの累乗数を異ならせたのは、それらの変数の影響度に応じた重み付けのためである。
なお、カットオフ周波数FcHzの1次のハイパスフィルタの入力周波数Fに対するゲインTの式は、T=1/{1+(Fc/F)2}0.5であり、この式によれば、FがFcより小さい時、TはFの増大に応じて増大し、FがFcの時、Tは1/√2になり、FがFcより大きい時、TはFが増大する程1に近づき、Fc=5Hzとすれば、概ね図5の特性になる。
なお、パルス周波数をF、パルス噴霧による効果金額をE、熱伝達係数による冷却効果金額をH、加圧空気流量の低減効果金額をRとすると、E=H(F)+R(F)となり、熱伝達係数による冷却効果金額Hは、パルス周波数Fの上昇に応じて指数関数的に増加する関数となる(図6)。
その一方、冷却能力を維持しての加圧空気の低減量は、パルス周波数F=5Hzでは22%(図4)であるが、F=5Hzよりも小さい周波数ではパルス周波数Fの減少に応じて効果は低減する。
この冷却を行うために、この実施形態の方法では、パルス噴霧による冷却能力を表すものである熱伝達係数を、冷却水流量、加圧気体量の他、パルス周波数およびミスト粒子径の関数として仮定した下記の(1)式で評価する。
また、上記(2)式の加圧空気の流量Qaと冷却水の流量Qwとの累乗数を異ならせたのは、それらの変数の影響度に応じた重み付けのためである。
上記のミストノズル1を用いた実験に伴い、パルス弁4のパルス周波数Fを5Hzとして加圧空気をパルス状にしてミストノズル1に供給する場合と、加圧空気を連続的にミストノズル1に供給する場合とにつき、互いに熱伝達係数hが概ね等しくなるようにそれぞれ3点ずつ条件を設定して、空気流量Qaと熱伝達係数hとの関係を調べた。
パルス弁4のパルス周波数Fとパルス噴霧時の熱伝達係数hおよびパルス弁寿命Lとの関係を、図4の条件2と同様に冷却水量:12.0l/min、加圧空気流量:16.5Nm3/minとして、実験により調べた結果、図5に示すように、パルス弁4のパルス周波数Fが増加することにより熱伝達係数hは向上するものの3Hz以上で上昇率が減って4Hz〜5Hzで上限値近くになり概ね6Hz以上で上限値となることが判明した。よって、冷却能力を維持するためには周波数は3〜6Hzとすることが望ましく、4〜5Hzとするとするのがより望ましい。
このように周波数Fの増加に応じてパルス弁補修費用が増加するのは、製鉄所の高炉鉄皮や連続鋳造設備での鋳片等の冷却対象の冷却等に用いられるミストノズル噴霧式冷却装置の部品は、簡単に設備を停止させて交換できるものでないため一定期間継続的に使用したら交換するという補修方法を採るので、パルス弁についても、定期的に行われる定期修理を利用して状態の悪いものを交換することになるからである。
なお、パルス周波数をF、パルス噴霧による効果金額をE、熱伝達係数による冷却効果金額をH、加圧空気流量の低減効果金額をRとすると、E=H(F)+R(F)となり、熱伝達係数による冷却効果金額Hは、パルス周波数Fの上昇に応じて指数関数的に増加する関数となる(図6)。
1a 混合部
1b チップ
2 冷却水供給配管
3 加圧空気供給配管
4 パルス弁
Claims (10)
- 液体と加圧気体の2流体を混合することで液体を微細化して噴霧するミストノズルに前記液体を連続的に供給するとともに前記加圧気体をパルス弁でパルス状にして供給し、そのミストノズルからパルス噴霧した液体で冷却対象を冷却するミストノズル噴霧式冷却方法において、
前記パルス噴霧による熱伝達係数を、前記液体の流量、前記加圧気体の流量、前記加圧気体のパルス周波数および前記液体のミスト粒子径を変数とする以下の(1)式で示すモデル式で評価し、
前記液体の流量、前記加圧気体の流量、前記加圧気体のパルス周波数および前記液体のミスト粒子径を、少なくとも前記熱伝達係数の評価に基づいて設定することを特徴とするミストノズル噴霧式冷却方法。
ここで、hは熱伝達係数[W/m2・K]、Fはパルス周波数[Hz]、Qaは加圧気体の流量[Nm3/min]、Qwは液体の流量[l/min]、Dpは液体のミスト粒子径[m]である。 - 前記液体は冷却水であり、前記加圧気体は加圧空気であることを特徴とする、請求項1記載のミストノズル噴霧式冷却方法。
- 前記加圧気体のパルス周波数は、前記熱伝達係数の上昇率と前記パルス弁の寿命の低下率とが共に小さくなる周波数とすることを特徴とする、請求項1から3までの何れか1項記載のミストノズル噴霧式冷却方法。
- 前記加圧気体のパルス周波数は、前記パルス噴霧による効果金額からパルス弁補修費を減じた純利益が最大値近傍となる周波数とすることを特徴とする、請求項1から3までの何れか1項記載のミストノズル噴霧式冷却方法。
- 前記加圧気体のパルス周波数は、3[Hz]以上で6[Hz]以下とすることを特徴とする、請求項4または5記載のミストノズル噴霧式冷却方法。
- 前記加圧気体のパルス周波数は、4[Hz]以上で5[Hz]以下とすることを特徴とする、請求項6記載のミストノズル噴霧式冷却方法。
- 液体と加圧気体の2流体を混合することで液体を微細化して噴霧するミストノズルと、前記ミストノズルと前記加圧気体の供給源との間に介挿されて前記加圧気体をパルス状にするパルス弁とを具え、そのミストノズルから噴霧した液体で冷却対象を冷却するミストノズル噴霧式冷却装置において、
前記液体の流量、前記加圧気体の流量、前記加圧気体のパルス周波数および前記液体のミスト粒子径が、少なくとも以下の(1)式で示すモデル式で評価された熱伝達係数に基づいて設定されていることを特徴とするミストノズル噴霧式冷却装置。
ここで、hは熱伝達係数[W/m2・K]、Fはパルス周波数[Hz]、Qaは加圧気体の流量[Nm3/min]、Qwは液体の流量[l/min]、Dpは液体のミスト粒子径[m]である。 - 前記液体は冷却水であり、前記加圧気体は加圧空気であることを特徴とする、請求項8記載のミストノズル噴霧式冷却装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111906268A (zh) * | 2020-08-13 | 2020-11-10 | 太原理工大学 | 一种定量控制的雾化冷却装置 |
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