JP2019142141A - パリソン移送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイコアから1枚又は複数枚に切断されて円弧状に押出されたパリソンの肉厚を制御することができるパリソン移送装置を提供する。【解決手段】ブロー成形機のダイコア10の下部に、パリソン2を移送するパリソン移送装置1において、ダイコア10の下部に円錐状のパリソン拡張ローラ20を設ける。パリソン拡張ローラ20のパリソン2の流下方向にパリソンガイドローラを設け、パリソンガイドローラは、自由ローラ32と駆動ローラ31を有する。パリソン拡張ローラ20とパリソンガイドローラの間にパリソン2の弛み状態を検知する距離センサ33を設ける。駆動ローラ31の下部に複数の速度センサ34を設け、距離センサ33によりパリソン2の張りと撓み具合に基づき、駆動ローラ31の回転数を制御し、複数の速度センサ34によりパリソン2の速度を検出してダイコア10のパリソン押出量を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性合成樹脂製のブロー成形品を成形するブロー成形機のダイコアの下部にパリソン移送装置を位置して、ダイコアから押出されたパリソンを平板状に拡張してパリソンの肉厚を制御して、移送するパリソン移送装置に関するものである。
従来、中空状のブロー成形品、例えば、自動車用等の燃料タンクの構造としては、金属製のものが用いられていたが、近年、車両の軽量化や、錆が発生しないこと、所望の形状に成形しやすいことなどによって中空状の熱可塑性合成樹脂製のものが用いられるようになってきた。
熱可塑性合成樹脂製の中空状の製品の製造は、中空体を成形することの容易性からブロー成形方法が多く用いられてきた。ブロー成形方法では、溶融した熱可塑性合成樹脂部材のパリソンを円筒状にして上から押出して、そのパリソンを金型で挟みパリソン中に空気を吹き込み、中空体を製造していた。
しかし、この場合は、プリブローによりパリソンを膨らませてからパリソン中に空気を吹き込むため、成形サイクルが長くなり、生産性がよくなかった。また、金型を挟むときにパリソンが引っ張られてその肉厚がばらついて、中空体の壁厚がばらつく場合があった。
一方、ブロー成形方法においても、ブロー成形品、例えば、燃料タンクの内部にバルブ類や燃料の流動音を抑制するためのバッフルプレート等の内蔵部品を設けることが求められている場合がある。
そこで、図9に示すように、ダイコア110から押出されたパリソン2を切断デバイス111で左右に切断し、ロール部材113で切断したパリソン2を左右に分けて、シート状にした後、ブロー成形金型(図示せず)に搬送し、吸引等により、切断されたパリソン2をブロー成形金型の左右のキャビティーに取付けて、内蔵部品をその間において、ブロー成形金型を閉じて、成形するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、パリソン2の肉厚の制御が十分ではなかった。
また、図10に示すように、押出機210から押出された合成樹脂を、Tダイス211から平板状のパリソン2として押出して、押出されたパリソン2の両端部を無端状キャリア部212とピンチ機構により挟持して金型213に搬送するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この場合には、シート状のパリソン2を単体では搬送できないので、金型213がパリソン2を取りに行く必要があり、成形サイクルが長くなる。また、金型213が無端状キャリア部212を避ける構造が必要となり、装置が複雑になる。さらに2枚のシート状のパリソン2の肉厚を同時に制御できないという問題がある。
特許第42955213号公報 特開平5−42584号公報
本発明は、ブロー成形品を成形するブロー成形機のダイコアの下部に、ダイコアから1枚又は複数枚に切断されて円弧状に押出されたパリソンの肉厚を制御することができるパリソン移送装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、ブロー成形品を成形するブロー成形機のダイコアの下部に、ダイコアから1枚又は複数枚に切断されて円弧状に押出されたパリソンを移送するパリソン移送装置において、
ダイコアの下部にパリソンを拡張する円錐状のパリソン拡張ローラを設け、
パリソン拡張ローラのパリソンの流下方向にパリソンを移送するパリソンガイドローラを設け、パリソンガイドローラは、自由回転する自由ローラと、駆動力により回転される駆動ローラを有し、
パリソン拡張ローラとパリソンガイドローラの間にパリソンの弛み状態を検知する距離センサを設け、
駆動ローラの下部にパリソンの流下速度を検出する複数の速度センサを設け、
距離センサによりパリソンと距離センサとの距離からパリソンの張りと撓み具合に基づき、駆動ローラの回転数を制御し、
複数の速度センサによりパリソンの速度を検出してダイコアのパリソン押出量を制御することを特徴とするパリソン移送装置である。
請求項1の本発明では、ブロー成形品を成形するブロー成形機のダイコアの下部に、ダイコアから1枚又は複数枚に切断されて円弧状に押出されたパリソンを移送するパリソン移送装置において、ダイコアの下部にパリソンを拡張する円錐状のパリソン拡張ローラを設けている。このため、パリソンの押出直後に円弧状のパリソンを平板状に拡張することができる。
パリソン拡張ローラのパリソンの流下方向にパリソンを移送するパリソンガイドローラを設け、パリソンガイドローラは、自由回転する自由ローラと、駆動力により回転される駆動ローラを有している。このため、自由ローラと駆動ローラによりパリソン拡張ローラで拡張されたパリソンを横方向に離して、移動させ、下方に流下させることができる。
パリソン拡張ローラとパリソンガイドローラの間にパリソンの弛み状態を検知する距離センサを設けている。このため、パリソンガイドローラ付近のパリソンの弛み状態を検知して、パリソンに掛かる張力を測定して、パリソンがパリソン拡張ローラに接触する程度を制御することができる。パリソンがパリソン拡張ローラに接触する程度を制御することにより、パリソン拡張ローラがパリソンを拡張する程度を制御することができる。
駆動ローラの下部にパリソンの流下速度を検出する複数の速度センサを設けている。このため、パリソンが駆動ローラから流下する速度を検知して、パリソンの幅の拡張量とダイコアから押出されるパリソンの押出量を制御して、パリソンの肉厚を制御することができる。
距離センサによりパリソンと距離センサとの距離からパリソンの張りと撓み具合に基づき、駆動ローラの回転数を制御し、複数の速度センサによりパリソンの速度を検出してダイコアのパリソン押出量を制御している。このため、距離センサと速度センサにより、パリソンの押出量と拡張量を制御して、パリソンの肉厚を制御することができる。
請求項2の本発明は、パリソン拡張ローラは、円錐状に形成され、ダイコアから押出され、切断された1枚又は複数枚の円弧状のパリソンのそれぞれの側端部の近傍に当接するように少なくとも2個設け、パリソン拡張ローラは、パリソンの流下方向とは逆に回転させ、パリソンの側端部の幅を拡張するように引っ張るとともに、パリソンを円弧状から平板状に開くように拡張させたパリソン移送装置である。
請求項2の本発明では、パリソン拡張ローラは、円錐状に形成され、ダイコアから押出され、切断された1枚又は複数枚の円弧状のパリソンのそれぞれの側端部の近傍に当接するように少なくとも2個設けられている。このため、切断された1枚又は複数枚の円弧状のパリソンのそれぞれの側端部を少なくとも2個のパリソン拡張ローラで引っ張り、1枚又は複数枚の円弧状のパリソンのそれぞれの側端部を引っ張って、1枚又は複数枚のパリソンを平板状に拡張することができる。
パリソン拡張ローラは、パリソンの流下方向とは逆に回転させ、パリソンの端部の幅を拡張するように引っ張るとともに、パリソンを円弧状から平板状に開くように拡張させている。このため、パリソン拡張ローラをパリソンに当接させて、パリソンの流下方向とは逆に回転させることのみで、パリソンの側端部の幅を拡張するように引っ張るとともに、パリソンを円弧状から平板状に開くように拡張させることができる。
請求項3の本発明は、パリソン拡張ローラは、パリソンの流下方向に対して傾斜して当接するパリソン移送装置である。
請求項3の本発明では、パリソン拡張ローラは、パリソンの流下方向に対して傾斜して当接するため、円錐状のパリソン拡張ローラが回転することにより、流下するパリソンの流れを妨げることなく、連続して円滑にパリソンの側端部の幅を拡張し、引っ張ることができる。
請求項4の本発明は、駆動ローラの回転数を下げてパリソンの張力を下げて、パリソン拡張ローラにパリソンが接触する量を増大させ、パリソン拡張ローラの回転数を上げ、パリソンの幅を広げることが可能で、
駆動ローラの回転数を上げてパリソンの張力を上げて、パリソン拡張ローラにパリソンが接触する量を減少させ、パリソン拡張ローラの回転数を下げパリソンの幅を減らすことが可能であるパリソン移送装置である。
請求項4の本発明では、駆動ローラの回転数を下げてパリソンの張力を下げて、パリソン拡張ローラにパリソンが接触する量を増大させ、パリソン拡張ローラの回転数を上げ、パリソンの幅を広げることが可能で、駆動ローラの回転数を上げてパリソンの張力を上げて、パリソン拡張ローラにパリソンが接触する量を減少させ、パリソン拡張ローラの回転数を下げパリソンの幅を減らすことが可能である。このため、駆動ローラの回転数を制御することで、パリソン拡張ローラがパリソンを拡張する量を制御して、パリソンの肉厚を制御することができる。
請求項5の本発明は、複数の速度センサは、パリソンが複数の速度センサの間を通過する時間を測定して、パリソンの速度を検出し検出結果に基づき、駆動ローラの回転数とダイコアの押出量を制御して、パリソンの肉厚を制御するパリソン移送装置である。
請求項5の本発明では、複数の速度センサは、パリソンが複数の速度センサの間を通過する時間を測定して、パリソンの速度を検出し検出結果に基づき、駆動ローラの回転数とダイコアの押出量を制御して、パリソンの肉厚を制御する。このため、パリソンが複数の速度センサの間を通過する時間を測定することで、駆動ローラの回転数とダイコアの押出量を制御して、パリソンの肉厚を制御することができる。
請求項6の本発明は、自由ローラは、パリソンの外面に当接し、駆動ローラは、パリソンの内面に当接するパリソン移送装置である。
請求項6の本発明では、自由ローラは、パリソンの外面に当接し、駆動ローラは、パリソンの内面に当接する。このため、パリソンの内面に当接する駆動ローラとパリソンの外面に当接する自由ローラによりパリソンを挟持することができるとともに、パリソンの移送速度を制御することができる。
請求項7の本発明は、ダイコア、パリソン拡張ローラ、自由ローラ及び駆動ローラが、予備温度調整用ヒータを有する記載のパリソン移送装置である。
請求項7の本発明では、ダイコア、パリソン拡張ローラ、自由ローラ及び駆動ローラが、予備温度調整用ヒータを有する。このため、ダイコアからのパリソンの押出温度の低下を防ぎ、成形開始時にパリソン拡張ローラ、自由ローラ及び駆動ローラがパリソンに接触してパリソンの温度を低下させることがなく、パリソンの成形性や溶着性が低下することがない。
請求項8の本発明は、ダイコアは、ダイコア本体とダイコア外筒の間に形成されたパリソン流路の幅を変化させてパリソンの押出量を制御するパリソン移送装置である。
請求項8の本発明では、ダイコアは、ダイコア本体とダイコア外筒の間に形成されたパリソン流路の幅を変化させてパリソンの押出量を制御する。このため、ダイコア本体又はダイコア外筒をずらすことでパリソン流路の出口の幅を変化させてパリソンの押出量を容易に制御することができる。
距離センサによりパリソンと距離センサとの距離からパリソンの張りと撓み具合に基づき、駆動ローラの回転数を制御し、パリソンの拡張量を制御して、複数の速度センサによりパリソンの速度を検出してダイコアのパリソン押出量を制御している。このため、距離センサと速度センサにより、パリソンの押出量と拡張量を制御して、パリソンの肉厚を制御することができる。
本発明の実施の形態のパリソン移送装置の斜め正面から見た斜視図である。 本発明の実施の形態のパリソン移送装置の側面図である。 本発明の実施の形態のパリソン移送装置のダイコアとパリソン拡張ローラの部分の正面図である。 本発明の実施の形態のパリソン移送装置において、パリソン拡張ローラがパリソンを引張り、拡張する動きを示す模式図である。 本発明の実施の形態のパリソン移送装置において、パリソン拡張ローラがパリソンの側端部に当接して、パリソンを引張り、拡張する動きを示す模式図である。 本発明の実施の形態のパリソン移送装置において、距離センサがパリソンの弛み状態を検知する動きを示す模式図である。 本発明の実施の形態のパリソン移送装置において、速度センサがパリソンの速度を検知する動きを示す模式図である。 本発明の実施の形態のパリソン移送装置において、距離センサと速度センサによりパリソンの押出量と厚さを制御するフローチャトである。 従来のダイコアからパリソン切断部がパリソンを左右に切断している状態のパリソン移送装置のパリソンカット刃部分の斜視図である。 従来のパリソンの挟持装置の模式図である。
本発明の実施の形態のブロー成形機におけるパリソン移送装置1について、図1〜図8に基づき説明する。図1に示すように、パリソン移送装置1は、ダイコア10と、パリソン拡張ローラ20と、パリソンガイド部材30を有する。
まず、ダイコア10と、パリソン拡張ローラ20と、パリソンガイド部材30のそれぞれの構造を説明し、パリソン移送装置1の働きは後述する。
ダイコア10は、図3に示すように、円柱状に形成されたダイコア本体13とダイコア本体13を囲むダイコア外筒14を有し、ダイコア本体13とダイコア外筒14の間は押出機(図示せず。)から押出されたパリソン2が流れるパリソン流路11が形成されている。パリソン流路11の出口はパリソン出口12が形成され、パリソン2はパリソン出口12から流下する。
パリソン出口12には、2か所に出口が塞がれたパリソン切断部15が形成されている。パリソン切断部15は、180度離れて形成されている。このためパリソン出口12から出たパリソン2は、パリソン切断部15で切断されて、2枚の半円筒状の形状で押出されて、ダイコア10から出てくる。パリソン切断部15は、パリソン出口12にパリソンの堰き止め部材を取付けることにより、ダイコア10内でパリソン2の切断をして、2枚の円筒状のパリソン2を押出すことができる。
ダイコア10には、予備温度調整用ヒータを取付ける。これにより押出初期においてパリソン2の温度低下を防止できる。
なお、本実施の形態では、パリソン2を2枚にして、押出したが、パリソン2は円筒状の形状で押出されて、一個所を切断されて、1枚のパリソン2をすることもできるし、3枚以上の複数枚にすることもできる。この時は、パリソン切断部15はは切断箇所に応じて適宜その数を選択できる。
次に、パリソン拡張ローラ20について説明する。図3に示すように、パリソン拡張ローラ20は、円錐形に形成され、円錐形の表面はパリソン拡張ローラ円錐面21を形成する。パリソン拡張ローラ20の底部にはパリソン拡張ローラサーボモータ22が取付けられて、パリソン拡張ローラ20を回転させる。
パリソン拡張ローラ20は、図2と図5に示すように、ダイコア10から押出され、切断された2枚の円弧状のパリソン2のそれぞれのパリソン側端部2aの近傍に当接するように4個設けられている。即ち、4個のパリソン拡張ローラ20は、図4と図5に示すように、2枚の円弧状のパリソン2のそれぞれのパリソン側端部2aである4か所に当接するように4個設けられている。パリソン2が1枚の場合には、パリソン拡張ローラ20は、2個使用され、3枚以上の場合には、枚数の2倍のパリソン拡張ローラ20が使用される。
図4に示すように、パリソン2の押出の初期に、ダイコア10から押し出されたパリソン2の内面の両側端に2個のパリソン拡張ローラ20を当接させて、2個のパリソン拡張ローラ20を回動させて、パリソン2を保持しつつ、2個のパリソン拡張ローラ20を互いに離れる方向に移動させて、切断された2枚のパリソン2を互いに離れる方向に移動させることができるように取付けることができる。
図5に示すように、パリソン拡張ローラ20は、パリソン2の流下方向とは逆に回転させるように取付けられている。これにより、パリソン2のパリソン側端部2aの幅を拡張するように引っ張るとともに、円弧状から平板状に開くように拡張させている。このため、パリソン拡張ローラ20をパリソン2に当接させて、パリソン2の流下方向とは逆に回転させることのみで、連続的にパリソン側端部2aの幅を拡張するように引っ張るとともに、円弧状から平板状に開くように拡張させることができる。
パリソン拡張ローラ20が当接するパリソン側端部2aの幅(図5においてXで示す。)は、端部から30〜50cmの部分にすることが好ましい。
パリソン拡張ローラ20がパリソン側端部2aの30〜50cmの部分に当接すると、パリソン拡張ローラ20が確実にパリソン2に当接して、パリソン側端部2aの幅を拡張し、引っ張ることができ、円弧状のパリソン2を平板状にすることができる。パリソン側端部2aの30〜50cmの部分は、肉厚が薄くなってもブロー成形品のバリの部分に相当するため、ブロー成形品の肉厚を低下させることがない。
図4に示すように、パリソン拡張ローラ20は、パリソン2の流下方向に対して傾斜して当接することが好ましい。この場合には、円錐状のパリソン拡張ローラ20が回転することにより、流下するパリソン2に対して、パリソン側端部2aの幅を拡張し、引っ張ることができる。
パリソン拡張ローラ20がパリソン2の流下方向に対して傾斜する角度(図4においてYで示す。)は、30〜40度程度である。
図1と図2に示すように、パリソン拡張ローラ20の下方には、パリソンガイド部材30が設けられている。パリソンガイド部材30は、パリソン拡張ローラ20の下方に2個設けられている。
それぞれのパリソンガイド部材30は、パリソン2の内面に当接する駆動ローラ31とパリソン2の外面に当接する自由ローラ32を有するとともに、図3に示すように、駆動ローラ31は、駆動ローラサーボモータ31aにより回転駆動されることができる。
パリソン拡張ローラ20、自由ローラ32及び駆動ローラ31は、予備温度調整用ヒータを設けることができる。この場合には、成形開始時にパリソン拡張ローラ20、自由ローラ32及び駆動ローラ31が予め加熱されているため、パリソン2がこれらのローラに接触してパリソン2の温度を低下させることがなく、パリソン2の成形性や溶着性が低下することがない。
図6に示すように、パリソン2の張りと撓み具合の測定のために距離センサ33を設ける。距離センサ33は、距離レーザーをダイコア10と自由ローラ32の間のパリソン2に照射して、距離センサ33とパリソン2の間の距離を測定し、パリソン2の撓み量を測定することができる。距離センサ33によりパリソン2のたわみ量を測定し、たわみ量の基準点との偏差を測定し、それに基づき、駆動ローラ31の回転を制御する。距離レーザー以外の他の距離測定手段を使用することもできる。
次に、図7に基づきパリソン2の流下速度を測定する速度センサ34について説明する。本実施の形態では、速度センサ34は、第1速度センサ34a、第2速度センサ34b及び第3速度センサ34cの3つの速度センサ34を使用する。
パリソン2は、自由ローラ32と駆動ローラ31を通り流下するがその流下速度の測定は、第1速度センサ34aから第2速度センサ34bまで流下する時間を検知して、測定する。
測定したパリソン2の流下速度に基づき、第2速度センサ34bから第3速度センサ34cまでの理想的な流下時間を計算する。そして、第2速度センサ34bから第3速度センサ34cまでの実際の流下時間と比較する。実際の流下時間が理想的な流下時間よりも短いと、パリソン2が流下中に想定以上に伸びており、実際の流下時間が理想的な流下時間よりも長いと、パリソン2が流下中に想定以下しか伸びていないことがわかる。これによりパリソン2の肉厚を推定することができる。
次に、パリソン移送装置1の働きを説明する。
まず、図3に示すように、ダイコア10のパリソン出口12からパリソン2を押し出す。このとき、ダイコア10のパリソン切断部15により、パリソン2は2枚に切断された半円筒状に押出されてくる。その時、図4と図5に示すように、2枚の切断されたパリソン2のパリソン側端部2aにはパリソン拡張ローラ20が当接する。2枚のパリソン2のパリソン側端部2aは4つあり、すべてに4個のパリソン拡張ローラ20がそれぞれ1個ずつ当接する。
図4に示すように、パリソン2の押出の初期に、ダイコア10から押し出されたパリソン2の内面の両側端に2個のパリソン拡張ローラ20を当接させて、2個のパリソン拡張ローラ20を回動させて、パリソン2を保持しつつ、2個のパリソン拡張ローラ20を互いに離れる方向に移動させて、切断された2枚のパリソン2を互いに離れる方向に移動させる。
パリソン拡張ローラ20は、パリソン2の流下方向とは逆に高速回転をするため、パリソン拡張ローラ円錐面21が当接して、パリソン側端部2aは引っ張られて延びるとともに、半円筒状のパリソン2は平板状に展開される。展開されたパリソン2は、図1と図2に示すように、2枚が平行して流下し、左右にそれぞれ設けられた2個のローラである自由ローラ32と駆動ローラ31の間を流下する。
パリソン拡張ローラ20は、パリソン2の流下方向に対して傾斜して当接するように取付けられる。これにより、円錐状のパリソン拡張ローラ20が回転することにより、流下するパリソン2の流れを妨げることなく、連続して円滑にパリソン2の側端部の幅を拡張し、引っ張ることができる。
二枚のパリソン2が流下すると、左右の自由ローラ32と駆動ローラ31の間は離れているため、自由ローラ32がパリソン2の外面に当接して、駆動ローラ31がパリソン2の内面に当接して、切断された2枚のパリソン2を互いに離れる方向に移動させる。そうすると、パリソン2は、図1に示すように、駆動ローラ31と自由ローラ32の間をS字形に通過すようになる。
このため、2枚のパリソン2は、互いに接触することなく、流下することができる。
そして、図6に示すように、距離センサ33により、パリソン2の張りと撓み具合の測定をする。距離センサ33は、距離レーザーをダイコア10と自由ローラ32の間のパリソン2に照射して、測定する。距離センサ33によりパリソン2のたわみ量を測定した後に、たわみ量の基準点との偏差を測定し、それに基づき、駆動ローラ31の回転を制御する。
駆動ローラ31は、回転数を下げるとパリソン2の張力を下げて、パリソン拡張ローラ20にパリソン2が接触する量を増大させ、パリソン拡張ローラ20の回転数を上げるとパリソン拡張ローラ20がパリソン2の幅を広げて、パリソン2の肉厚を下げることができる。
駆動ローラ31の回転数を上げるとパリソン2の張力を上げて、パリソン拡張ローラ20にパリソン2が接触する量を減少させ、パリソン拡張ローラ20の回転数を下げるとパリソン拡張ローラ20がパリソン2の幅を広げる量を少なくすることができ、パリソン2の肉厚を上げることができる。
このため、駆動ローラ31の回転数を制御することで、パリソン拡張ローラ20がパリソン2を拡張する量を制御して、パリソン2の肉厚を制御することができる。
パリソン2の長さの制御では、図7と図8に示すように、パリソン2が流下すると、速度センサ34によりパリソン2の流下速度を測定する。本実施の形態では、速度センサ34は、第1速度センサ34a、第2速度センサ34b及び第3速度センサ34cの3つの速度センサ34を使用する。
パリソン2が自由ローラ32と駆動ローラ31を通り流下するが、その流下速度は、パリソン2のドローダウンの影響の少ない第1速度センサ34aから第2速度センサ34bまで流下する時間を検知して、測定し、数値化する。そして、パリソン2の押出速度から係数をかけて、ブロー成形に必要なパリソン2の長さを得るために必要な第2速度センサ34bから第3速度センサ34cまでの目標値である流下時間を計算する。
そして、第2速度センサ34bから第3速度センサ34cまでの実際の流下時間と比較する。実際の流下時間が目標値である流下時間よりも短いと、パリソン2が流下中に想定以上に伸びており、実際の流下時間が目標値である流下時間よりも長いと、パリソン2が流下中に想定以下しか伸びていないことがわかる。
目標値である流下時間と実際の流下時間との乖離率に所定の係数を掛けて、必要なパリソン2のパリコンウエイト補正量を演算して、ダイコア10のパリソン出口12の幅に反映させる。
即ち、パリソン2の長さが長いときは、パリソン2が伸びており、パリソン2の肉厚が所定の厚さよりも薄くなっている。この時は、ダイコア10からのパリソン2の押出量を増加させるとともに、駆動ローラ31の回転数を下げて、パリソン2の肉厚を増加させる。
また、パリソン2の長さが短いときは、パリソン2の伸びが少なく、パリソン2の肉厚が所定の肉厚よりも厚くなっている。この時は、ダイコア10からのパリソン2の押出量を減少させるとともに、駆動ローラ31の回転数を上げて、パリソン2の肉厚を減少させる。
なお、パリソン2の肉厚の補正は、ブロー成形品の成形に必要な1枚のパリソン2の中でその部位に応じて補正して、パリソン2の肉厚の変化をさせることができる。例えば、自動車用の燃料タンクにおいて、ブロー成形時のパリソン2の伸び具合に応じて、パリソン2の肉厚の変化を設けることができる。
パリソン2が所定の長さ分流下したときは、パリソン2の上部を挟持して、カッター(図示せず)により切断する。所定の長さに切断されたパリソン2は、ロボットアームにより、ブロー成形金型(図示せず)の位置まで搬送される。パリソン2の切断時は、駆動ローラ31と自由ローラ32でパリソン2を挟持することができる。
左右に切断されたパリソン2は、ブロー成形金型の開かれた左右のキャビティー部分に移送されて、それぞれのキャビティーに吸引されて、取付けられる。そして内蔵部品を中に挟んで、キャビティーを閉じて、ブロー成形を行い、ブロー成形品を成形する。
1 パリソン移送装置
2 パリソン
10 ダイコア
20 パリソン拡張ローラ
30 パリソンガイド部材
31 駆動ローラ
32 自由ローラ
33 速度センサ

Claims (8)

  1. ブロー成形品を成形するブロー成形機のダイコアの下部に、上記ダイコアから1枚又は複数枚に切断されて円弧状に押出されたパリソンを移送するパリソン移送装置において、
    上記ダイコアの下部に上記パリソンを拡張する円錐状のパリソン拡張ローラを設け、
    該パリソン拡張ローラの上記パリソンの流下方向に上記パリソンを移送するパリソンガイドローラを設け、該パリソンガイドローラは、自由回転する自由ローラと、駆動力により回転される駆動ローラを有し、
    上記パリソン拡張ローラと上記パリソンガイドローラの間に上記パリソンの弛み状態を検知する距離センサを設け、
    上記駆動ローラの下部に上記パリソンの流下速度を検出する複数の速度センサを設け、
    上記距離センサにより上記パリソンと上記距離センサとの距離から上記パリソンの張りと撓み具合に基づき、上記駆動ローラの回転数を制御し、
    複数の上記速度センサにより上記パリソンの速度を検出して上記ダイコアの上記パリソン押出量を制御することを特徴とするパリソン移送装置。
  2. 上記パリソン拡張ローラは、円錐状に形成され、上記ダイコアから押出され、切断された1枚又は複数枚の円弧状の上記パリソンのそれぞれの側端部の近傍に当接するように少なくとも2個設け、上記パリソン拡張ローラは、上記パリソンの流下方向とは逆に回転させ、上記パリソンの側端部の幅を拡張するように引っ張るとともに、上記パリソンを円弧状から平板状に開くように拡張させた請求項1に記載のパリソン移送装置。
  3. 上記パリソン拡張ローラは、上記パリソンの流下方向に対して傾斜して当接する請求項1又は請求項2に記載のパリソン移送装置。
  4. 上記駆動ローラの回転数を下げて上記パリソンの張力を下げて、上記パリソン拡張ローラに上記パリソンが接触する量を増大させ、上記パリソン拡張ローラの回転数を上げ、上記パリソンの幅を広げることが可能で、
    上記駆動ローラの回転数を上げて上記パリソンの張力を上げて、上記パリソン拡張ローラに上記パリソンが接触する量を減少させ、上記パリソン拡張ローラの回転数を下げ上記パリソンの幅を減らすことが可能である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のパリソン移送装置。
  5. 複数の上記速度センサは、上記パリソンが複数の上記速度センサの間を通過する時間を測定して、上記パリソンの速度を検出し検出結果に基づき、上記駆動ローラの回転数と上記ダイコアの押出量を制御して、上記パリソンの肉厚を制御する請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のパリソン移送装置。
  6. 上記自由ローラは、上記パリソンの外面に当接し、上記駆動ローラは、上記パリソンの内面に当接する請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のパリソン移送装置。
  7. 上記ダイコア、上記パリソン拡張ローラ、上記自由ローラ及び上記駆動ローラが、予備温度調整用ヒータを有する請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のパリソン移送装置。
  8. 上記ダイコアは、ダイコア本体とダイコア外筒の間に形成されたパリソン流路の幅を変化させて上記パリソンの押出量を制御する請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のパリソン移送装置。
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