JP2019140805A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つの回路部を隔てるベース部の強度を向上させる。【解決手段】ベース部30は、DCDCコンバータ回路部70と制御回路基板20に挟まれる位置に配置される支持部30fを有する。インバータ回路部60は、ベース部30の支持部30fとDCDCコンバータ回路部70の配列方向900においてベース部30とは重ならない位置に配置される。ベース部30は、支持部30fから制御回路基板20が配置された側に突出して形成された第1壁30aと、支持部30fからDCDCコンバータ回路部70が配置された側に突出して形成された第2壁30bとをさらに有する。第2壁30bは、配列方向900において第1壁30aと重なる位置に設けられる。【選択図】図3
Description
本発明は、電力変換装置に関する。
本願発明の背景技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、トランスと電気的に接続される高電圧側回路部と、前記トランスと電気的に接続される低電圧側回路部と、前記高電圧側回路部と前記低電圧側回路部を収納する筐体と、前記低電圧側回路部の駆動を制御する制御回路基板と、前記制御回路基板を支持するフレームと、を備え、前記フレームは、前記低電圧側回路部を挟んで、前記筐体の底面と対向する位置に配置され、前記筐体は、前記高電圧側回路部を収納する第1空間と前記低電圧側回路部を構成する回路部品を収納する第2空間とを隔てる第1壁を有し、前記フレームは、前記第1壁の先端に近づく方向に突出した第2壁を形成するDC−DCコンバータが開示されている。
特許文献1に記載の技術では、高電圧側回路部と低電圧側回路とを隔てるフレームの強度に関して改善の余地がある。
本発明による電力変換装置は、第1回路部と、第2回路部と、前記第1回路部および前記第2回路部を制御する制御回路基板と、ベース部と、を備え、前記ベース部は、前記第2回路部と前記制御回路基板に挟まれる位置に配置される支持部を有し、前記第1回路部は、前記ベース部の前記支持部と前記第2回路部の配列方向において前記ベース部とは重ならない位置に配置され、前記ベース部は、前記支持部から前記制御回路基板が配置された側に突出して形成された第1壁と、前記支持部から前記第2回路部が配置された側に突出して形成された第2壁と、をさらに有し、前記第2壁は、前記配列方向において前記第1壁と重なる位置に設けられる。
本発明によれば、2つの回路部を隔てるベース部の強度を向上させることができる。
以下では、本発明の電力変換装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電力変換装置1の外観斜視図である。図1に示す電力変換装置1は、DCDCコンバータ一体型のインバータ装置であり、車両に搭載されて車両駆動用モータに交流電力を供給するために使用される。
図1に示すように、電力変換装置1は、内部に各種部品が格納されるハウジング90と、ハウジング90の開口部を塞ぐカバー10とを備える。ハウジング90の側面には、内部の部品を冷却するための水路の接続口であるパイプ5と、ハウジング90内の圧力調整を行うためのブリーザー15とが設けられている。
図2は、本発明の一実施形態に係る電力変換装置1の分解斜視図である。図2に示すように、電力変換装置1は、制御回路基板20、ベース部30、インバータ回路部60およびDCDCコンバータ回路部70をハウジング90内に有している。これらの部品を収納しているハウジング90は、カバー10とロワーカバー11の間に挟まれている。
制御回路基板20は、インバータ回路部60およびDCDCコンバータ回路部70を制御する回路基板である。制御回路基板20は、ベース部30に固定されている。ベース部30は金属部品であり、制御回路基板20と、インバータ回路部60と、DCDCコンバータ回路部70との間で相互にノイズを抑制するために、これらの間に配置されている。なお、ベース部30の構造の詳細については後述する。
インバータ回路部60は、直流電力を交流電力に変換し、車両駆動用モータに交流電力を供給する。インバータ回路部60は、入力される直流電力を平滑化するコンデンサ40と、パワー半導体素子を用いて構成され、直流電力を交流電力に変換するためのスイッチング動作を行うパワーモジュール50と、パワーモジュール50を駆動させる駆動基板300とを有する。駆動基板300は、制御回路基板20から入力される制御信号に基づいてパワーモジュール50の駆動制御を行う。
DCDCコンバータ回路部70は、インバータ回路部60に供給される直流電力を生成するための電圧変換を行う。DCDCコンバータ回路部70は、たとえば、入力される直流電力を交流電力に一旦変換し、トランスを用いてその交流電力を別の電圧による交流電力に電圧変換した後、電圧変換後の交流電力を直流電力に変換する。DCDCコンバータ回路部70は、こうした電圧変換動作を制御するためのDCDC駆動回路基板200を有している。DCDC駆動回路基板200は、制御回路基板20から入力される制御信号に基づいてDCDCコンバータ回路部70が行う電圧変換動作を制御する。
図3は、本発明の一実施形態に係る電力変換装置1の詳細を説明する図である。図3(a)は、カバー10を外した状態での電力変換装置1の外観斜視図であり、図3(b)は、図3(a)に示した断面A−Aにおける電力変換装置1の断面図である。
図3(b)の断面図においてハッチングで示したベース部30は、図の左右方向に延在し、DCDCコンバータ回路部70と制御回路基板20に挟まれる位置に配置される部分である支持部30fと、図の上下方向に延在し、制御回路基板20およびDCDCコンバータ回路部70とインバータ回路部60にそれぞれ挟まれる位置に配置される部分である第1壁30aおよび第2壁30bとを有している。第1壁30aは、支持部30fから制御回路基板20が配置された側に突出して形成されており、第2壁30bは、第1壁30aと逆方向、すなわち支持部30fからDCDCコンバータ回路部70が配置された側に突出して形成されている。なお、支持部30fは、前述のノイズ抑制機能に加えて、制御回路基板20を支持する部分としての機能も有している。
図3(b)では、インバータ回路部60とDCDCコンバータ回路部70の範囲をそれぞれ破線枠で囲って示している。インバータ回路部60の範囲内には、コンデンサ40、パワーモジュール50および駆動基板300が含まれている。DCDCコンバータ回路部70の範囲内には、DCDC駆動回路基板200が含まれている。インバータ回路部60は、ハウジング90内に設置されたケース46に収容されている。
ケース46は、インバータ回路部60とDCDCコンバータ回路部70に挟まれた部分に壁47を有している。すなわち、壁47はケース46の一部であり、インバータ回路部60とDCDCコンバータ回路部70の間に形成されている。壁47には、ベース部30の第2壁30bの少なくとも一部が収納されるように、凹み部としての溝47aが形成されている。ケース46にはベース部30が固定される。すなわち、ケース46はベース部30の固定部材として機能する。
ここで、ベース部30の支持部30fとDCDCコンバータ回路部70の配列方向を、図3(b)に示す矢印900の方向に定義すると、この配列方向900において、制御回路基板20、ベース部30およびDCDCコンバータ回路部70は、互いに重なる位置に配置されている。これにより、DCDCコンバータ回路部70からのノイズが制御回路基板20に印加されるのを抑制し、シールド性能を向上させることができる。
一方、インバータ回路部60は、配列方向900においてベース部30とは重ならない位置に配置されている。すなわち、制御回路基板20とインバータ回路部60に挟まれる位置にベース部30の第1壁30aが配置されると共に、DCDCコンバータ回路部70とインバータ回路部60に挟まれる位置にベース部30の第2壁30bが配置されるようになっている。制御回路基板20は、第1壁30aの先端位置よりも低い位置、すなわち支持部30f側に近い位置に配置されている。第2壁30bの先端部分は、ケース46において配列方向900に沿って延伸するように形成された壁47に設けられた溝47aに収納されている。したがって、インバータ回路部60からのノイズが制御回路基板20やDCDCコンバータ回路部70に印加されるのを抑制し、シールド性能を向上させることができる。
また、配列方向900と平行な方向にそれぞれ延在する第1壁30aと第2壁30bは、配列方向900において互いに重なる位置に設けられている。そのため、ベース部30の強度を向上することができ、その結果、ベース部30に固定される制御回路基板20について、振動等の外力に対する強度を向上することができる。
以上説明したように、ベース部30は、制御回路基板20とインバータ回路部60に挟まれる位置に配置される第1壁30aと、DCDCコンバータ回路部70とインバータ回路部60に挟まれる位置に配置される第2壁30bと、DCDCコンバータ回路部70と制御回路基板20に挟まれる位置に配置されて制御回路基板20を支持する支持部30fとを有する。これにより、一つのベース部30を用いてシールド性能と強度の向上を図ることができるため、電力変換装置1の部品点数を削減することができる。
図4は、ベース部30の詳細を説明する図である。図4(a)は、ベース部30の斜視図であり、図4(b)は、図4(a)に示した矢視B方向から見たときのベース部30の矢視図であり、図4(c)は、図4(a)に示した断面C−Cにおけるベース部30の断面図である。
ベース部30は、前述の第1壁30a、第2壁30bおよび支持部30fに加えて、固定部30c、間欠部30dおよび間欠部30eを有している。固定部30cは、ベース部30をケース46の壁47に対して固定するための部分であり、中心部に貫通孔が設けられている。この貫通孔を壁47の対応する位置に設けられたネジ穴に合わせ、ネジ等を介して固定部30cを壁47に取り付けることで、ベース部30が壁47に固定される。間欠部30dは、DCDCコンバータ回路部70と制御回路基板20とを電気的に接続する配線の干渉を避けるために、第1壁30aおよび支持部30fの一部をそれぞれ切り欠いて形成された部分である。間欠部30eは、インバータ回路部60と制御回路基板20とを電気的に接続する配線の干渉を避けるために、第1壁30aの一部を切り欠いて形成された部分である。
図5は、本発明の一実施形態に係る電力変換装置1の内部斜視図である。第1配線400は、図4で説明したDCDCコンバータ回路部70と制御回路基板20とを電気的に接続する配線である。第1配線400は、制御回路基板20からDCDCコンバータ回路部70を制御するために、図2、3に示したDCDC駆動回路基板200と制御回路基板20の間に接続されている。また、第2配線500は、図4で説明したインバータ回路部60と制御回路基板20とを電気的に接続する配線である。第2配線500は、制御回路基板20からインバータ回路部60を制御するために、図2、3に示した駆動基板300と制御回路基板20の間に接続されている。
第1配線400と第2配線500は、ベース部30に設けられた間欠部30d、30eをそれぞれ通る位置に配置されている。そのため、第1壁30aの上を乗り越えて第1配線400や第2配線500を配線する必要がない。したがって、電力変換装置1が高さ方向に拡大するのを抑制することができる。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)電力変換装置1は、第1回路部であるインバータ回路部60と、第2回路部であるDCDCコンバータ回路部70と、インバータ回路部60およびDCDCコンバータ回路部70を制御する制御回路基板20と、ベース部30とを備える。ベース部30は、DCDCコンバータ回路部70と制御回路基板20に挟まれる位置に配置される支持部30fを有する。インバータ回路部60は、ベース部30の支持部30fとDCDCコンバータ回路部70の配列方向900においてベース部30とは重ならない位置に配置される。ベース部30は、支持部30fから制御回路基板20が配置された側に突出して形成された第1壁30aと、支持部30fからDCDCコンバータ回路部70が配置された側に突出して形成された第2壁30bとをさらに有する。第2壁30bは、配列方向900において第1壁30aと重なる位置に設けられる。このようにしたので、2つの回路部を隔てるベース部30の強度を向上させることができる。したがって、ベース部30の強度を確保するためにベース部30の厚さを増大する必要がなく、電力変換装置1の軽量化や小型化を図ることが可能である。
(2)電力変換装置1は、配列方向900に沿って延伸するように形成された壁47をさらに備える。この壁47は、第2壁30bの少なくとも一部が収納される凹み部である溝47aを有する。このようにしたので、インバータ回路部60とDCDCコンバータ回路部70の間のシールド性能を向上させることができる。
(3)ベース部30は、ベース部30を壁47に固定するための固定部30cを有する。このようにしたので、ベース部30を固定するための構造をケース46に追加で設ける必要がなく、電力変換装置1のさらなる軽量化や小型化を図ることが可能である。
(4)制御回路基板20は、第1壁30aの先端位置よりもベース部30の支持部30f側に近い位置に配置される。このようにしたので、制御回路基板20とインバータ回路部60の間のシールド性能を向上させることができる。
(5)第1回路部は、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路部60を含み、第2回路部は、インバータ回路部60に供給される直流電力を生成するための電圧変換を行うDCDCコンバータ回路部70を含む。このようにしたので、DCDCコンバータ一体型のインバータ装置である電力変換装置1において、インバータ回路部60とDCDCコンバータ回路部70を同一のハウジング90内に収納する際のシールド性能を向上することができる。
(6)電力変換装置1は、DCDCコンバータ回路部70と制御回路基板20とを電気的に接続する第1配線400をさらに備える。ベース部30は、第1配線400が通る間欠部30dが第1壁30aおよび支持部30fに形成されている。このようにしたので、ベース部30と第1配線400の干渉を避けて、電力変換装置1が高さ方向に拡大するのを抑制することができる。
(7)電力変換装置1は、インバータ回路部60と制御回路基板20とを電気的に接続する第2配線500をさらに備える。ベース部30は、第2配線500が通る間欠部30eが第1壁30aに形成されている。このようにしたので、ベース部30と第2配線500の干渉を避けて、電力変換装置1が高さ方向に拡大するのを抑制することができる。
なお、以上説明した実施形態では、第1配線400が通る間欠部30dが第1壁30aおよび支持部30fに形成されている例を説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、第1壁30aには間欠部30dを形成せず、支持部30fのみに間欠部30dを形成して第1配線400を通してもよいし、支持部30fには間欠部30dを形成せず、第1壁30aおよび第2壁30bに間欠部30dを形成して第1配線400を通してもよい。すなわち、ベース部30と第1配線400の干渉を避けることができれば、第1壁30a、第2壁30bおよび支持部30fの少なくとも一つにおいて、任意の場所に間欠部30dを形成することができる。
また、図1〜図5で示した電力変換装置1の各部分の構造や形状はあくまで一例であり、他の構造や形状としてもよい。DCDCコンバータ回路部70と制御回路基板20に挟まれる位置にベース部30の一部が配置されると共に、その部分とDCDCコンバータ回路部70との配列方向900に沿って第1壁30aと第2壁30bが設けられており、さらに配列方向900において第2壁30bが第1壁30aと重なる位置にあるものであれば、任意の構造や形状を採用することが可能である。
以上説明した実施形態や各種変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1:電力変換装置、10:カバー、20:制御回路基板、30:ベース部、40:コンデンサ、46:ケース、47:壁、50:パワーモジュール、60:インバータ回路部、70:DCDCコンバータ回路部、90:ハウジング、200:DCDC駆動回路基板、300:駆動基板、400:第1配線、500:第2配線、900:配列方向
Claims (7)
- 第1回路部と、
第2回路部と、
前記第1回路部および前記第2回路部を制御する制御回路基板と、
ベース部と、を備え、
前記ベース部は、前記第2回路部と前記制御回路基板に挟まれる位置に配置される支持部を有し、
前記第1回路部は、前記ベース部の前記支持部と前記第2回路部の配列方向において前記ベース部とは重ならない位置に配置され、
前記ベース部は、前記支持部から前記制御回路基板が配置された側に突出して形成された第1壁と、前記支持部から前記第2回路部が配置された側に突出して形成された第2壁と、をさらに有し、
前記第2壁は、前記配列方向において前記第1壁と重なる位置に設けられる電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置において、
前記配列方向に沿って延伸するように形成された第3壁をさらに備え、
前記第3壁は、前記第2壁の少なくとも一部が収納される凹み部を有する電力変換装置。 - 請求項2に記載の電力変換装置において、
前記ベース部は、前記ベース部を前記第3壁に固定するための固定部を有する電力変換装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の電力変換装置において、
前記制御回路基板は、前記第1壁の先端位置よりも前記ベース部の前記支持部側に近い位置に配置される電力変換装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の電力変換装置において、
前記第1回路部は、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路部を含み、
前記第2回路部は、前記インバータ回路部に供給される前記直流電力を生成するための電圧変換を行うDCDCコンバータ回路部を含む電力変換装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の電力変換装置において、
前記第2回路部と前記制御回路基板とを電気的に接続する第1配線をさらに備え、
前記ベース部は、前記第1配線が通る第1間欠部が前記第1壁、前記第2壁および前記支持部の少なくとも一つに形成されている電力変換装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の電力変換装置において、
前記第1回路部と前記制御回路基板とを電気的に接続する第2配線をさらに備え、
前記ベース部は、前記第2配線が通る第2間欠部が前記第1壁に形成されている電力変換装置。
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JP2018022469A JP2019140805A (ja) | 2018-02-09 | 2018-02-09 | 電力変換装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111596513A (zh) * | 2020-05-09 | 2020-08-28 | 深圳市火乐科技发展有限公司 | 车辆、使用车辆电源的投影装置和投影方法 |
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2018
- 2018-02-09 JP JP2018022469A patent/JP2019140805A/ja active Pending
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