JP2019140594A - アレーアンテナ装置及びビーム形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、広帯域に渡って高精度な指向方向を有するビームを安定して形成することができるアレーアンテナ装置及びビーム形成方法を提供する。【解決手段】アンテナモジュール30_1〜30_Nの数Nに分配した分配ベースバンド信号に対して、予め定めた指向方向のビームを形成するための遅延時間と位相回転量を求め、その値を用いて実時間遅延及び位相回転を実行する。実時間遅延は、可変シフトレジスタによるサンプリング周期単位での遅延に加え、可変補間フィルタによるサンプリング周期未満の遅延を行う。実時間遅延及び位相回転を実行したベースバンド信号を各アンテナモジュール30_1〜30_Nで群遅延補正した信号をデジタル/アナログ変換し、そのアナログ信号で直交変調し、直交変調信号をアップコンバートしたRF信号を素子アンテナから放射させる。【選択図】図1

Description

本発明は、ビームを放射するアレーアンテナ装置及びビーム形成方法に関する。
レーダ又は通信用装置において、広周波数帯域の信号を送受信するために、N個(Nは2以上の整数)の素子アンテナを直線上に配列した広帯域アレーアンテナ装置が用いられている。
広帯域アレーアンテナ装置でビームを形成する際、ビームを予め定めた方向に指向させるために移相器により各素子アンテナの励振位相をずらして設定していた。しかし、信号帯域が広い場合、移相器による励振位相の設定のみではビーム指向に誤差が発生することから、RF信号の実時間遅延も行う必要がある。
実時間遅延をRF信号の線路長切替からなるアナログ遅延回路で実現する場合、遅延時間の誤差及び時間ステップ数の制限により、高精度でビームを指向させることが困難であった。また、実時間遅延線路の特性が変動するためにビームの指向を安定させることも困難であった。これに対し、実時間遅延の誤差を移相器の位相調整により補正することによりビーム指向精度を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載のアンテナ装置は、実時間遅延線路の実際の遅延量と遅延設定量の差から補正位相を求め、この補正位相から各移相器に設定する位相を計算して設定している。この構成により、実時間遅延線路の特性のばらつき又は変動を考慮した位相設定を可能とすることができると説明している。
特許第3832234号公報
特許文献1に記載のアンテナ装置は、N個の素子アンテナに接続された移相器の出力を合成するM個のRF分配回路を備え、各RF分配回路につながれた実時間遅延線路を備える。そして、各実時間遅延線路の遅延設定量と実際の遅延量から補正位相を求め、それに基づいて実時間遅延線路につながれた各移相器に設定する位相を演算する。このため、各実時間遅延線路に対する補正処理が必要であり、処理が複雑であるという問題があった。また、そのような処理を各実時間遅延線路の特性の変動に対応させるのも困難であった。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、広帯域に渡って高精度な指向方向を有するビームを安定して形成することができるアレーアンテナ装置及びビーム形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のアレーアンテナ装置は、配列した複数の素子アンテナから、予め定めた指向方向のビームを放射するアレーアンテナ装置であって、ベースバンド信号を素子アンテナの数に分配する分配回路と、分配された分配ベースバンド信号をビームの指向方向に基づいて求めた遅延時間で実時間遅延させる実時間遅延回路と、実時間遅延を実行した遅延ベースバンド信号を遅延時間と素子アンテナから放射するRF信号の中心周波数に基づいて求めた位相回転量で位相回転する位相回転回路と、位相回転した位相回転ベースバンド信号をRF信号に変換して放射するアンテナモジュールと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、アレーアンテナ装置におけるビーム形成で必要となる実時間遅延をRF信号のアナログ遅延回路ではなく、ベースバンド信号のデジタル信号処理で行うことにより、簡易な構成で、広帯域に渡って高精度な指向方向を有するビームを安定して形成することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るアレーアンテナ装置の構成例を示すブロック図 実時間遅延回路の構成例を示すブロック図 位相回転回路の構成例を示すブロック図 アンテナモジュールの構成例を示すブロック図 ビーム形成処理のフローチャート
(実施の形態)
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同じ符号を付す。
図1は、この発明の実施の形態に係るアレーアンテナ装置1の構成例を示すブロック図である。
アレーアンテナ装置1は、変調器10と、変調器10から出力されたベースバンド信号を分配して実時間遅延及び位相回転を行うベースバンド信号処理部20と、ベースバンド信号処理部20の出力信号を各アンテナ用のRF信号に変換してアンテナ出力するN個のアンテナモジュール30_1〜30_N(Nは2以上の整数)を備える。
変調器10は、入力される伝送データから予め定めた変調方式に応じたベースバンド信号を生成するものであり、マッピング回路11と波形整形フィルタ12とを備える。
変調器10のマッピング回路11は、伝送データを変調方式に応じたベースバンド信号に変換する。波形整形フィルタ12は、入力されたベースバンド信号を予め定めた周波数帯域に制限されたベースバンド信号に波形整形する。
ベースバンド信号処理部20は、分配回路21と、分配したベースバンド信号に対してそれぞれ実時間遅延を行う実時間遅延回路22_1〜22_Nと、位相を回転させる位相回転回路23_1〜23_Nとを備える。以下の説明において、kは1〜Nの整数である。信号の流れは最右の数字が同じものを経由するものとする。つまり、実時間遅延回路22_kを出力した信号は、位相回転回路23_kを経由してアンテナモジュール30_kに入力される。
分配回路21は、変調器10から入力されるベースバンド信号をN分配する。実時間遅延回路22_1〜22_N及び位相回転回路23_1〜23_Nは、N分配された各ベースバンド信号(以下、分配ベースバンド信号と呼ぶ)に対して、実時間遅延及び位相回転を行う。実時間遅延と位相回転の設定値は、アンテナモジュール30_1〜30_Nから出力するビームの指向方向θ及びk番目のアンテナモジュール30_kのアンテナ基準点からの距離dから計算したものである。
k番目の実時間遅延回路22_kで実行する実時間遅延の遅延時間Tは、以下の式(1)で表される。式(1)において、cは光速である。
=d×sinθ/c (1)
また、k番目の位相回転回路23_kで実行する位相回転の位相回転量φは、以下の式(2)で表される。式(2)において、fRF0はアンテナモジュール30_1〜30_Nから放射するRF(Radio Frequency)信号の中心周波数である。
φ=T×2π×fRF0 (2)
図2は、実時間遅延回路22_1〜22_Nの構成例を示すブロック図である。実時間遅延回路22_1〜22_Nは、図2に示すように、第1遅延部として機能する可変シフトレジスタ40と、第2遅延部として機能する可変補間フィルタ50を備える。
可変シフトレジスタ40は、分配ベースバンド信号のサンプリング周期単位の可変遅延を実現し、可変補間フィルタ50は、分配ベースバンド信号のサンプリング周期未満の可変遅延を実現する。
可変シフトレジスタ40は、直列接続された複数の遅延回路41と、各遅延回路41の出力が入力される選択回路42を備える。遅延回路41は例えば、遅延フリップフロップ回路(Delay Flip-Frop: D−FF)である。
分配ベースバンド信号が遅延回路41にサンプリング周期で順次入力され、遅延時間Tに基づいて設定したサンプリング周期単位の遅延設定値に応じて選択回路42が遅延回路41の出力のうちいずれかを選択する。これにより、可変シフトレジスタ40は、サンプリング周期単位の可変遅延を実現することができる。
可変補間フィルタ50は、直列接続された複数の遅延回路51と、フィルタの係数を記憶するフィルタ係数メモリ52と、遅延設定値に応じて係数を設定する係数設定器53と、各遅延回路51の出力と係数を乗算する乗算器54と、乗算器54の出力を加算する加算回路55と、を備える。遅延回路51は例えば、遅延フリップフロップ回路(Delay Flip-Frop: D−FF)である。
可変シフトレジスタ40の選択回路42の出力信号が遅延回路51にサンプリング周期で順次入力され、係数設定器53が、遅延時間Tに基づいて設定したサンプリング周期未満の遅延設定値に対応したフィルタの係数をフィルタ係数メモリ52から選択する。各乗算器54が各遅延回路51の出力と係数設定器53から出力される係数を乗算後、加算回路55が乗算器54の出力を加算する。これにより、可変補間フィルタ50は、サンプリング周期単位の可変遅延にサンプリング周期未満の可変遅延を加算した遅延信号(以下、遅延ベースバンド信号と呼ぶ)を生成することができる。
図3は、位相回転回路23_1〜23_Nの構成例を示すブロック図である。位相回転回路23_1〜23_Nは、図3に示すように、互いに直交するsin信号とcos信号を変換して出力するsin/cos変換器61と、遅延ベースバンド信号にsin/cos変換器61の出力を複素乗算する複素乗算器62と、を備える。
実時間遅延回路22_1〜22_Nで遅延された遅延ベースバンド信号は、それぞれ位相回転回路23−1〜23−Nに入力される。位相回転回路23−1〜23−Nのsin/cos変換器61には、位相回転量φに基づいて設定された位相回転設定値が入力される。複素数乗算器62は、sin/cos変換器61が出力する位相回転設定値に基づいたsin信号とcos信号と遅延ベースバンド信号を複素乗算することにより、位相回転を実行したベースバンド信号(以下、位相回転ベースバンド信号と呼ぶ)を生成する。
図4は、アンテナモジュール30_1〜30_Nの構成例を示すブロック図である。N個のアンテナモジュール30_1〜30_Nは、互いに同じ構成を有している。アンテナモジュール30_1〜30_Nは、図4に示すように、それぞれ、群遅延補正回路31と、デジタル/アナログ変換器(Digital/Analog Converter:DAC)32と、直交変調器33と、アップコンバータ(Up Converter:U/C)34と、素子アンテナ35と、を備える。
群遅延補正回路31は、各位相回転回路23−1〜23−Nから出力された位相回転ベースバンド信号に対して、アンテナモジュール30_1〜30_Nの群遅延特性の個体差を補正する。デジタル/アナログ変換器32は、群遅延補正回路31の出力信号をアナログ信号に変換する。
直交変調器33は、入力されたアナログ信号を中間周波数における直交変調信号に変換する変調器である。アップコンバータ34は、直交変調信号をアンテナ周波数帯のRF(Radio Frequency)信号にアップコンバートする。素子アンテナ35はRF信号を空間に放射する。N個の素子アンテナ35から放射されるRF信号は、ベースバンド信号処理部20で行った実時間遅延及び位相回転により定まる指向方向θを有するビームを形成する。
以上のように構成されたアレーアンテナ装置1の動作について図5のフローチャートに沿って説明する。図5は予め定めた指向方向θを有するビームを形成するビーム形成処理を示すフローチャートである。
まず、変調器10が、入力される伝送データを予め定めた変調方式で変調し、ベースバンド信号を生成する(ステップS101)。具体的には、変調器10のマッピング回路11が、伝送データを変調方式に応じたベースバンド信号に変換し、そのベースバンド信号に対して波形整形フィルタ12が波形整形して予め定めた周波数帯域に制限されたベースバンド信号を出力する。
変調器10から出力されたベースバンド信号に対して、予め定めた指向方向θを有するビームを形成するために、ベースバンド信号処理部20が実時間遅延及び位相回転を実行する。まず、ベースバンド信号処理部20の分配回路21が、入力されたベースバンド信号をアンテナモジュール30_1〜30_Nの数と同数Nに分配する(ステップS102)。
分配回路21で分配された分配ベースバンド信号は、それぞれ、各実時間遅延回路22_1〜22_Nに入力される。実時間遅延回路22_1〜22_Nは遅延設定値に基づいて実時間遅延を実行する(ステップS103)。k番目の実時間遅延回路22_kの遅延設定値は、アンテナモジュール30_1〜30_Nから出力するビームの指向方向θ及びk番目のアンテナモジュール30_kのアンテナ基準点からの距離dより式(1)を用いて計算した遅延時間Tに基づいている。
実時間遅延回路22_kにおいて、可変シフトレジスタ40により分配ベースバンド信号のサンプリング周期単位の遅延を実行し、可変補間フィルタ50によりサンプリング周期未満の遅延を実行する。すなわち、実時間遅延を実行するステップS103は、分配ベースバンド信号のサンプリング周期単位での遅延を実行する第1実時間遅延ステップと、サンプリング周期未満での遅延を実行する第2実時間遅延ステップと、を含む。
実時間遅延回路22_kで実時間遅延を実行した遅延ベースバンド信号に対して、位相回転回路23_kが位相回転設定値に基づいて位相回転を実行する(ステップS104)。位相回転設定値は、実時間遅延の遅延時間Tとアンテナモジュール30_1〜30_Nから放射するRF信号の中心周波数fRF0より上式(2)を用いて計算した位相回転量φに基づいている。
位相回転は、sin/cos変換器61が出力する位相回転設定値に基づいたsin信号及びcos信号と、ベースバンド信号と、を複素乗算することにより実行する。
位相回転回路23_kで位相回転を実行した位相回転ベースバンド信号は、アンテナモジュール30_kに入力される。位相回転ベースバンド信号は、群遅延補正回路31で各アンテナモジュール30_1〜30_Nの間の群遅延特性の個体差を補正される(ステップS105)。
群遅延補正を施したベースバンド信号はデジタル/アナログ変換器32でアナログ信号に変換され、直交変調器32で中間周波数における直交変調信号に変換される。直交変調信号は、アップコンバータ34でアンテナ周波数帯のRF信号にアップコンバートされ、素子アンテナ35から空間に放射される。素子アンテナ35から放射されるRF信号は、ベースバンド信号処理部20で行った実時間遅延及び位相回転により定まる指向方向θを有するビームを形成する(ステップS106)。
このように、本実施の形態では、広帯域のアレーアンテナ装置1におけるビーム形成で必要となる実時間遅延をRF信号のアナログ遅延回路ではなく、ベースバンド信号のデジタル信号処理で行う。また、アンテナモジュール30_1〜30_Nの群遅延補正もデジタル信号処理で行う。ベースバンド信号に対する実時間遅延に関しては、可変シフトレジスタ40によるサンプリング周期単位での遅延に加え、可変補間フィルタ50によるサンプリング周期未満の遅延を行う。
これにより、遅延時間の可変幅を拡大でき、さらに時間分解能を高精度化することができるため、素子アンテナ間が大きなアレーアンテナに対しても広帯域に渡り精度の高いビーム形成が可能となる。また、安定した実時間遅延が可能となる。さらに、実時間遅延を実行した信号に対して、RF信号の中心周波数でビーム形成する場合について計算して求めた位相回転量φで位相回転を行う。このため、広帯域のRF信号での正確なビーム形成を実現できる。さらに、各アンテナモジュールの遅延特性変動についてはアンテナモジュール30_1〜30_N内の群遅延補正回路31で個別に補正する。このため、アンテナモジュール30_1〜30_Nの交換時もベースバンド信号処理部20の処理には影響しない。
以上説明したように実施の形態に係るアレーアンテナ装置1は、アンテナモジュール30_1〜30_Nの数Nに分配したベースバンド信号に対して、予め定めた指向方向のビームを形成するための遅延時間と位相回転量を求め、その値を用いて実時間遅延及び位相回転を実行する。実時間遅延は、可変シフトレジスタ40によるサンプリング周期単位での遅延に加え、可変補間フィルタ50によるサンプリング周期未満の遅延を行う。各アンテナモジュール30_1〜30_Nでは、実時間遅延及び位相回転を実行したベースバンド信号を群遅延補正し、デジタル/アナログ変換し、そのアナログ信号で直交変調し、直交変調信号をアップコンバートしたRF信号を素子アンテナ35から放射させることとした。これにより、簡易な構成で遅延時間の可変幅を拡大でき、さらに時間分解能を高精度化することができ、広帯域に渡って高精度なビーム指向を安定して実現することが可能となる。
このように本発明は、配列した複数の素子アンテナから予め定めた指向方向のビームを放射するアレーアンテナ装置において、ベースバンド信号を素子アンテナの数に分配し、分配ベースバンド信号をビームの指向方向に基づいて求めた遅延時間で実時間遅延させ、遅延ベースバンド信号を遅延時間と素子アンテナから放射するRF信号の中心周波数に基づいて求めた位相回転量で位相回転し、位相回転ベースバンド信号をRF信号に変換して放射することとした。これにより、簡易な構成で、広帯域に渡って高精度な指向方向を有するビームを安定して形成することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
例えば、上記実施の形態において、実時間遅延回路22_1〜22_Nにおいて、可変シフトレジスタ40でベースバンド信号のサンプリング周期単位での遅延を実行し、可変補間フィルタ50でサンプリング周期未満での遅延を実行するとしたが、他のデジタル信号処理回路で実時間遅延を実行してもよい。例えば、可変シフトレジスタ40と可変補間フィルタ50のいずれか一方を用いてもよい。また、マイコンを用いたソフトウェア処理を含めてもよい。
1 アレーアンテナ装置、10 変調器、11 マッピング回路、12 波形整形フィルタ、20 ベースバンド信号処理部、21 分配回路、22_1〜22_N 実時間遅延回路、23_1〜23_N 位相回転回路、30_1〜30_N アンテナモジュール、31 群遅延補正回路、32 デジタル/アナログ変換器、33 直交変調器、34 アップコンバータ、35 素子アンテナ、40 可変シフトレジスタ、41 遅延回路、42 選択回路、50 可変補間フィルタ、51 遅延回路、52 フィルタ係数メモリ、53 係数設定器、54 乗算器、55 加算回路、61 sin/cos変換器、62 複素乗算器

Claims (8)

  1. 配列した複数の素子アンテナから、予め定めた指向方向のビームを放射するアレーアンテナ装置であって、
    ベースバンド信号を前記素子アンテナの数に分配する分配回路と、
    前記分配回路で分配された分配ベースバンド信号を、前記ビームの指向方向に基づいて求めた遅延時間で実時間遅延する実時間遅延回路と、
    前記実時間遅延回路で実時間遅延を実行した遅延ベースバンド信号を、前記遅延時間と前記素子アンテナから放射するRF信号の中心周波数に基づいて求めた位相回転量で位相回転する位相回転回路と、
    前記位相回転回路で位相回転した位相回転ベースバンド信号を、前記RF信号に変換して放射するアンテナモジュールと、
    を備えるアレーアンテナ装置。
  2. 前記実時間遅延回路は、前記分配ベースバンド信号のサンプリング周期単位での遅延を実行する第1遅延部と、サンプリング周期未満での遅延を実行する第2遅延部と、を備える、
    請求項1に記載のアレーアンテナ装置。
  3. 前記第1遅延部は、2以上の遅延回路を直列に接続しており、前記遅延時間より求めたサンプリング周期単位の遅延設定値に基づいて、前記遅延回路の出力のうちいずれかの出力を選択して出力する可変シフトレジスタである、
    請求項2に記載のアレーアンテナ装置。
  4. 前記第2遅延部は、2以上の遅延回路を直列に接続しており、前記遅延時間より求めたサンプリング周期未満の遅延設定値に対応した係数を前記遅延回路それぞれの出力と乗算後、加算して出力する可変補間フィルタである、
    請求項2又は3に記載のアレーアンテナ装置。
  5. 前記位相回転回路は、互いに直交するsin信号とcos信号を前記位相回転量に基づいて変換した信号と、前記遅延ベースバンド信号と、を複素乗算することにより位相回転する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のアレーアンテナ装置。
  6. 前記アンテナモジュールの各々は、前記位相回転ベースバンド信号に対して、前記アンテナモジュールの群遅延特性の個体差を補正する群遅延補正回路を備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のアレーアンテナ装置。
  7. 配列した複数の素子アンテナを含むアレーアンテナ装置において、予め定めた指向方向のビームを形成するビーム形成方法であって、
    前記素子アンテナの数に分配された分配ベースバンド信号を、前記ビームの指向方向に基づいて求めた遅延時間で実時間遅延させる実時間遅延ステップと、
    前記実時間遅延を実行した遅延ベースバンド信号を、前記遅延時間と前記素子アンテナから放射するRF信号の中心周波数に基づいて求めた位相回転量で位相回転する位相回転ステップと、
    前記位相回転した位相回転ベースバンド信号を前記RF信号に変換して放射することによりビームを形成するビーム形成ステップと、を有する、
    ビーム形成方法。
  8. 前記実時間遅延ステップは、前記分配ベースバンド信号のサンプリング周期単位での遅延を実行する第1実時間遅延ステップと、サンプリング周期未満での遅延を実行する第2実時間遅延ステップと、を有する、
    請求項7に記載のビーム形成方法。
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