JP2019139904A - 位置決め装置および電子顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い位置決め精度を有する位置決め装置を提供する。【解決手段】位置決め装置2は、曲面を有する可動子10と、第1方向に可動子10を挟む第1ガイド20および第2ガイド22と、第1方向と直交する第2方向に可動子10を挟む第3ガイド24および第4ガイド26と、第1ガイド20を第1方向および第2方向と直交する第3方向に移動させる第1ピエゾ素子50と、第2ガイド22を第3方向に移動させる第2ピエゾ素子と、第3ガイド24を第3方向に移動させる第3ピエゾ素子54と、第4ガイド26を第3方向に移動させる第4ピエゾ素子と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、位置決め装置および電子顕微鏡に関する。
透過電子顕微鏡や走査電子顕微鏡などの電子顕微鏡において、試料に探針を接触させて電気信号を測定したり、試料に給電したりするために、探針の位置決めを行う位置決め装置が用いられる。
例えば、特許文献1には、圧電材料の管と、圧電材料の管の先端に設けられ、かつ、球状の接触面を有する中間部分と、球状の接触面に接触する複数のクランプ要素を備えたサンプルホルダーと、を備えたマイクロポジショニング装置(位置決め装置)が開示されている。
特表2004−515769号公報
このような位置決め装置では、例えば、探針を試料の所望の位置に接触させたり、試料の近傍に配置したりしなければならないため、高い位置決め精度が要求される。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、高い位置決め精度を有する位置決め装置を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記位置決め装置を含む電子顕微鏡を提供することにある。
本発明に係る位置決め装置の一態様は、
曲面を有する可動子と、
第1方向に前記可動子を挟む第1ガイドおよび第2ガイドと、
前記第1方向と直交する第2方向に前記可動子を挟む第3ガイドおよび第4ガイドと、
前記第1ガイドを前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に移動させる第1ピエゾ素子と、
前記第2ガイドを前記第3方向に移動させる第2ピエゾ素子と、
前記第3ガイドを前記第3方向に移動させる第3ピエゾ素子と、
前記第4ガイドを前記第3方向に移動させる第4ピエゾ素子と、
を含む。
このような位置決め装置では、第1ピエゾ素子および第2ピエゾ素子で第1ガイドおよび第2ガイドを互いに反対方向に移動させることによって、可動子を第2方向に沿った軸まわりに回転させることができる。このとき、第3ガイドと可動子の接触部分および第4ガイドと可動子の接触部分が軸受けとして機能するため、可動子の円滑な回転を実現できる。さらに、第3ピエゾ素子および第4ピエゾ素子で第3ガイドおよび第4ガイドを互いに反対方向に移動させることによって、可動子を第1方向に沿った軸まわりに回転させることができる。このとき、第1ガイドと可動子の接触部分および第2ガイドと可動子の接触部分が軸受けとして機能するため、可動子の円滑な回転を実現できる。したがって、こ
のような位置決め装置では、例えば、可動子に取付けられた物体を精度よく位置決めできる。
本発明に係る電子顕微鏡の一態様は、
前記位置決め装置の一態様を含む。
実施形態に係る位置決め装置を模式的に示す斜視図。 実施形態に係る位置決め装置を模式的に示す斜視図。 位置決め装置の動作を説明するための図。 位置決め装置の動作を説明するための図。 位置決め装置の動作を説明するための図。 位置決め装置の動作を説明するための図。 第1変形例に係る位置決め装置を模式的に示す斜視図。 第1変形例に係る位置決め装置を模式的に示す平面図。 第1変形例に係る位置決め装置の探針の変形例を模式的に示す図。 第2変形例に係る位置決め装置の可動子の近傍を模式的に示す斜視図。 第3変形例に係る位置決め装置の可動子を模式的に示す斜視図。 第4変形例に係る位置決め装置の可動子の近傍を模式的に示す断面図。 実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 実施形態に係る電子顕微鏡の試料ホルダーを模式的に示す斜視図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 位置決め装置
まず、本実施形態に係る位置決め装置について図面を参照しながら説明する。図1および図2は、本実施形態に係る位置決め装置2を模式的に示す斜視図である。なお、図1および図2には、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、およびZ軸を図示している。なお、X軸に沿う方向をX方向(第3方向の一例)とし、Y軸に沿う方向をY方向(第2方向の一例)とし、Z軸に沿う方向をZ方向(第1方向の一例)とする。
位置決め装置2は、図1および図2に示すように、可動子10と、探針12と、第1ガイド20と、第2ガイド22と、第3ガイド24と、第4ガイド26と、第1ホルダー30と、第2ホルダー40と、第1ピエゾ素子50と、第2ピエゾ素子52と、第3ピエゾ素子54と、第4ピエゾ素子56と、第1与圧用板ばね60と、第2与圧用板ばね62と、を含む。
可動子10は、例えば、球状である。すなわち、可動子10は、球面を有している。可動子10は、4つのガイド(第1ガイド20、第2ガイド22、第3ガイド24、第4ガイド26)に挟まれて保持されている。可動子10は、金属などの電気伝導性を有する材料で構成されている。
可動子10には、探針12が固定されている。可動子10にはパイプ14が固定されており、パイプ14には探針12が固定されている。可動子10とパイプ14の固定、およびパイプ14と探針12の固定は、例えば、はんだ付け、ろう付け、熔接、または電気伝導性を有する接着剤で行われる。探針12と可動子10とは電気的に接続されている。探針12は、例えば、試料に給電したり、試料の電気信号を測定したりする際に用いられる
第1ガイド20は、第1ホルダー30の可動子保持部302に固定されている。第1ガイド20と可動子保持部302とは、電気絶縁性フィルム(図示せず)を介して接続されている。すなわち、第1ガイド20と可動子保持部302とは、電気的に絶縁されている。第1ガイド20は、可動子10と接している。第1ガイド20の可動子10と接する面は、+Z方向を向いている。第1ガイド20の可動子10と接する面は、平坦である。
第2ガイド22は、第1ホルダー30の可動子保持部312に固定されている。第2ガイド22と可動子保持部312とは、電気絶縁性フィルム(図示せず)を介して接続されている。すなわち、第2ガイド22と可動子保持部312とは、電気的に絶縁されている。第2ガイド22は、可動子10と接している。第2ガイド22の可動子10と接する面は、−Z方向を向いている。すなわち、第1ガイド20の可動子10と接する面と第2ガイド22の可動子10と接する面とは対向しており、第1ガイド20と第2ガイド22は可動子10をZ方向に挟んでいる。第2ガイド22の可動子10と接する面は、平坦である。
第3ガイド24は、第2ホルダー40の可動子保持部402に固定されている。第3ガイド24と可動子保持部402とは、電気絶縁性フィルム(図示せず)を介して接続されている。すなわち、第3ガイド24と可動子保持部402とは、電気的に絶縁されている。第3ガイド24は、可動子10と接している。第3ガイド24の可動子10と接する面は、−Y方向を向いている。第3ガイド24の可動子10と接する面は、平坦である。
第4ガイド26は、第2ホルダー40の第2部分410の可動子保持部412に固定されている。第4ガイド26と可動子保持部412とは、電気絶縁性フィルム(図示せず)を介して接続されている。すなわち、第4ガイド26と可動子保持部412とは、電気的に絶縁されている。第4ガイド26は、可動子10と接している。第4ガイド26の可動子10と接する面は、+Y方向を向いている。すなわち、第3ガイド24の可動子10と接する面と第4ガイド26の可動子10と接する面とは対向しており、第3ガイド24と第4ガイド26は可動子10をY方向に挟んでいる。第4ガイド26の可動子10と接する面は、平坦である。
第1ガイド20、第2ガイド22、第3ガイド24、および第4ガイド26の材質は、例えば、ベリリウム銅などの金属である。
第2ガイド22には、端子28が設けられている。端子28と探針12とは、第2ガイド22および可動子10を介して、電気的に接続されている。端子28には、図示はしないが、電源や測定器などの外部装置に接続された配線が接続される。これにより、探針12を試料に接触させて、試料に給電したり、試料の電気信号を測定したりすることができる。なお、端子28は、第2ガイド22以外のガイドに設けられていてもよいし、複数のガイドに設けられていてもよい。
なお、図示はしないが、端子28を用いずに、第1ホルダー30を探針12に電気的に接続された配線として用いてもよい。このとき、第1ホルダー30と第2ガイド22とを電気的に接続して、第1ホルダー30と探針12を、第2ガイド22および可動子10を介して電気的に接続してもよい。
第1ホルダー30は第1部分300および第2部分310を有し、第2ホルダー40は第1部分400および第2部分410を有している。第1ホルダー30および第2ホルダー40は、ともに2つの部分で可動子10を挟むように構成されており、類似した構成を
有している。第2ホルダー40は、第1ホルダー30に対して90°回転して配置されている。これにより、可動子10を2方向(Y方向およびZ方向)から挟むことができる。以下、第1ホルダー30および第2ホルダー40の構成について説明する。
第1ホルダー30は、第1部分300と、第2部分310と、を有している。第1部分300と第2部分310との間に可動子10が配置されている。第1部分300は可動子10の−Z方向側に位置し、第2部分310は可動子10の+Z方向側に位置している。
第1部分300は、可動子保持部302と、伸縮部304と、弾性ヒンジ部306と、弾性ヒンジ部308と、を有している。
可動子保持部302は、第1部分300の先端部に設けられている。可動子保持部302には、第1ガイド20が固定されている。第1部分300の可動子保持部302と第2部分310の可動子保持部312との間に、可動子10が配置されている。
伸縮部304は、可動子保持部302に接続されている。伸縮部304には、第1ピエゾ素子50が配置されている。開口部の対向する2つの内面、すなわち、開口部を規定する伸縮部304の2つの面には、第1ピエゾ素子50の2つの端面がそれぞれ接着されている。
例えば、開口部の対向する2つの内面の距離を、第1ピエゾ素子50の伸縮方向の寸法よりも短くすることによって、第1ピエゾ素子50に対して与圧を加えることも可能である。このことは、その他の伸縮部314,404,414についても同様である。
第1部分300には、伸縮部304が伸縮しやすいように弾性ヒンジ部306が設けられている。弾性ヒンジ部306は、伸縮部304の+X方向側に設けられている。なお、弾性ヒンジ部306は、伸縮部304の−X方向側に設けられていてもよいし、伸縮部304の+X方向側および−X方向側の両方に設けられていてもよい。
第1部分300には弾性ヒンジ部308が設けられており、第1与圧用ばね60を用いて可動子10に対する把持力を発生させている。第1与圧用ばね60が発生させる把持力によって、可動子10が第1ガイド20と第2ガイド22とに挟まれて保持される。
第2部分310は、可動子保持部312と、伸縮部314と、弾性ヒンジ部316と、を有している。
可動子保持部312は、第2部分310の先端部に設けられている。可動子保持部312には、第2ガイド22が固定されている。
伸縮部314は、可動子保持部312に接続されている。伸縮部314には、第2ピエゾ素子52が配置されている。開口部の対向する2つの内面、すなわち、開口部を規定する伸縮部314の2つの面には、第2ピエゾ素子52の2つの端面がそれぞれ接着されている。
第2部分310には、伸縮部314が伸縮しやすいように弾性ヒンジ部316が設けられている。弾性ヒンジ部316は、伸縮部314の+X方向側に設けられている。
第2ホルダー40は、第1部分400と、第2部分410と、を有している。第1部分400と第2部分410との間に可動子10が配置されている。第1部分400は可動子10の+Y方向側に位置し、第2部分410は可動子10の−Y方向側に位置している。
第1部分400は、可動子保持部402と、伸縮部404と、弾性ヒンジ部406と、弾性ヒンジ部408と、を有している。
可動子保持部402は、第1部分400の先端部に設けられている。可動子保持部402には、第3ガイド24が固定されている。第1部分400の可動子保持部402と第2部分410の可動子保持部412との間に、可動子10が配置されている。
伸縮部404は、可動子保持部402に接続されている。伸縮部404には、第3ピエゾ素子54が配置されている。開口部の対向する2つの内面、すなわち、開口部を規定する伸縮部404の2つの面には、第3ピエゾ素子54の2つの端面がそれぞれ接着されている。
第1部分400には、伸縮部404が伸縮しやすいように弾性ヒンジ部406が設けられている。弾性ヒンジ部406は、伸縮部404の−X方向側に設けられている。なお、弾性ヒンジ部406は、伸縮部404の+X方向側に設けられていてもよいし、伸縮部404の+X方向側および−X方向側の両方に設けられていてもよい。
第1部分400には弾性ヒンジ部408が設けられており、第2与圧用ばね62を用いて可動子10に対する把持力を発生させている。第2与圧用ばね62が発生させる把持力によって、可動子10が第3ガイド24と第4ガイド26とに挟まれて保持される。
第2部分410は、可動子保持部412と、伸縮部414と、弾性ヒンジ部416と、を有している。
可動子保持部412は、第2部分410の先端部に設けられている。可動子保持部412には、第4ガイド26が固定されている。
伸縮部414は、可動子保持部412に接続されている。伸縮部414には、第4ピエゾ素子56が配置されている。開口部の対向する2つの内面、すなわち、開口部を規定する伸縮部414の2つの面には、第4ピエゾ素子56の2つの端面がそれぞれ接着されている。第2部分410には、伸縮部414が伸縮しやすいように弾性ヒンジ部416が設けられている。弾性ヒンジ部416は、伸縮部414の−X方向側に設けられている。
第1ホルダー30の伸縮部304および伸縮部314は、十分な弾性を得るために、第1ホルダー30の他の部分に比べて、Y方向に拡がっている。同様に、第2ホルダー40の伸縮部404および伸縮部414は、十分な弾性を得るために、第2ホルダー40の他の部分に比べて、Z方向に拡がっている。位置決め装置2では、第1ホルダー30の伸縮部304および伸縮部314のX方向の位置と、第2ホルダー40の伸縮部404および伸縮部414のX方向の位置とがずれている。これにより、第1ホルダー30の伸縮部304および伸縮部314と、第2ホルダー40の伸縮部404および伸縮部414とが干渉することを防ぐことができる。この結果、装置の小型化を図ることができる。
第1ホルダー30および第2ホルダー40の材質は、例えば、導電性を有する金属である。
第1ピエゾ素子50は、例えば、積層型ピエゾ素子である。第1ピエゾ素子50は、電圧が印加されることによって、X方向に伸縮する。この結果、伸縮部304がX方向に伸縮し、第1ガイド20をX方向に移動させることができる。第1ピエゾ素子50に電圧を印加するピエゾ配線70は、伸縮部304の開口部内において第1ピエゾ素子50に接続
されている。
第2ピエゾ素子52は、例えば、積層型ピエゾ素子である。第2ピエゾ素子52は、電圧が印加されることによって、X方向に伸縮する。この結果、伸縮部314がX方向に伸縮し、第2ガイド22をX方向に移動させることができる。第2ピエゾ素子52に電圧を印加するピエゾ配線72は、伸縮部314の開口部内において第2ピエゾ素子52に接続されている。第1ピエゾ素子50と第2ピエゾ素子52とは、Z方向から見て、重なるように配置されている。
第3ピエゾ素子54は、例えば、積層型ピエゾ素子である。第3ピエゾ素子54は、電圧が印加されることによって、X方向に伸縮する。この結果、伸縮部404がX方向に伸縮し、第3ガイド24をX方向に移動させることができる。第3ピエゾ素子54に電圧を印加するピエゾ配線74は、伸縮部404の開口部内において第3ピエゾ素子54に接続されている。
第4ピエゾ素子56は、例えば、積層型ピエゾ素子である。第4ピエゾ素子56は、電圧が印加されることによって、X方向に伸縮する。この結果、伸縮部414がX方向に伸縮し、第4ガイド26をX方向に移動させることができる。第4ピエゾ素子56に電圧を印加するピエゾ配線(図示せず)は、伸縮部414の開口部内において第4ピエゾ素子56に接続されている。第3ピエゾ素子54と第4ピエゾ素子56とは、Y方向から見て、重なるように配置されている。
2. 位置決め装置の動作
次に、位置決め装置2の動作について説明する。
初期状態として、第1ピエゾ素子50、第2ピエゾ素子52、第3ピエゾ素子54、および第4ピエゾ素子56は、それぞれ伸縮量の50%を発生させる電圧が印加されている。
2.1. X方向の移動
探針12の先端をX方向に移動させる場合、4つのピエゾ素子50,52,54,56によって4つのガイド20,22,24,26を同じ方向に移動させる。
例えば、探針12の先端を+X方向に移動させる場合、4つのピエゾ素子50,52,54,56が同じ量だけ縮むように、4つのピエゾ素子50,52,54,56に電圧変化を与える。この結果、4つのガイド20,22,24,26が同じ量だけ+X方向に移動し、探針12が+X方向に移動する。
例えば、探針12の先端を−X方向に移動させる場合、4つのピエゾ素子50,52,54,56が同じ量だけ伸びるように、4つのピエゾ素子50,52,54,56に電圧変化を与える。この結果、4つのガイド20,22,24,26が同じ量だけ−X方向に移動し、探針12が−X方向に移動する。
ここで、探針12の先端をX方向に僅かに(例えば数nm〜数百nm程度)移動させる場合、4つのピエゾ素子50,52,54,56に供給される直流電圧を増減させることで、4つのピエゾ素子50,52,54,56の伸縮量を制御する。
また、探針12の先端をX方向に大きく(例えば数百nm〜数mm程度)移動させる場合、4つのピエゾ素子50,52,54,56に供給される電圧を鋸波状に変化させる。これにより、可動子10はスティックスリップにより移動する。スティックスリップとは
、物体が接触面に対して付着と滑りを交互に繰り返す振動現象をいう。鋸波の振幅や周波数を変化させることによって、探針12の先端の移動速度を変化させることができる。
2.2. Z方向の移動
図3および図4は、探針12の先端をZ方向に移動させる場合の位置決め装置2の動作を説明するための図である。探針12の先端をZ方向に移動させる場合、第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52で第1ガイド20および第2ガイド22を互いに反対方向に移動させることによって、可動子10をY軸まわりに回転させる。
例えば、図3に示すように、探針12の先端を+Z方向に移動させる場合、第1ピエゾ素子50が伸び、第2ピエゾ素子52が縮むように、第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52に電圧変化を与える。このとき、第1ピエゾ素子50の伸び量と第2ピエゾ素子52の縮み量は等しくする。この結果、第1ガイド20が−X方向に移動し、第2ガイド22が+X方向に移動する。これにより、可動子10は、Y軸に沿った回転軸Aまわりに回転し、探針12の先端は+Z方向に移動する。
例えば、図4に示すように、探針12の先端を−Z方向に移動させる場合、第1ピエゾ素子50が縮み、第2ピエゾ素子52が伸びるように、第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52に電圧変化を与える。このとき、第1ピエゾ素子50の縮み量と第2ピエゾ素子52の伸び量は等しくする。この結果、第1ガイド20が+X方向に移動し、第2ガイド22が−X方向に移動する。これにより、可動子10は、Y軸に沿った回転軸Aまわりに回転し、探針12の先端は−Z方向に移動する。
回転軸Aは、第3ガイド24と可動子10の接触部分と、第4ガイド26と可動子10の接触部分と、を結ぶY方向に沿った軸となる。可動子10が第3ガイド24と接触する面は球面であり、可動子10と第3ガイド24とは点接触する。同様に可動子10が第4ガイド26と接触する面は球面であり、可動子10と第4ガイド26とは点接触する。このように、位置決め装置2では、第1ガイド20および第2ガイド22を反対方向に移動させて可動子10を回転させる際に、第3ガイド24の接触点および第4ガイド26の接触点が移動することなく軸受けとして機能する。そのため、可動子10の回転軸Aまわりの回転以外の動きが抑制され、可動子10の円滑な回転が実現できる。
ここで、探針12の先端をZ方向に僅かに移動させる場合、第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52に供給される直流電圧を増減させることで、第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52の伸縮量を制御する。
また、探針12の先端をZ方向に大きく移動させる場合、第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52に供給される電圧を鋸波状に変化させて、可動子10をスティックスリップにより回転させる。
2.3. Y方向の移動
図5および図6は、探針12の先端をZ方向に移動させる場合の位置決め装置2の動作を説明するための図である。探針12の先端をY方向に移動させる場合、第3ピエゾ素子54および第4ピエゾ素子56で第3ガイド24および第4ガイド26を互いに反対方向に移動させることによって、可動子10をZ軸まわりに回転させる。
例えば、図5に示すように、探針12の先端を+Y方向に移動させる場合、第3ピエゾ素子54が縮み、第4ピエゾ素子56が伸びるように、第3ピエゾ素子54および第4ピエゾ素子56に電圧変化を与える。このとき、第3ピエゾ素子54の縮み量と第4ピエゾ素子56の伸び量は等しくする。この結果、第3ガイド24が+X方向に移動し、第4ガ
イド26が−X方向に移動する。これにより、可動子10は、Z軸に沿った回転軸Bまわりに回転し、探針12の先端は+Y方向に移動する。
例えば、図6に示すように、探針12の先端を−Y方向に移動させる場合、第3ピエゾ素子54が伸び、第4ピエゾ素子56が縮むように、第3ピエゾ素子54および第4ピエゾ素子56に電圧変化を与える。このとき、第3ピエゾ素子54の伸び量と第4ピエゾ素子56の縮み量は等しくする。この結果、第3ガイド24が−X方向に移動し、第4ガイド26が+X方向に移動する。これにより、可動子10は、Z軸に沿った回転軸Bまわりに回転し、探針12の先端は−Y方向に移動する。
回転軸Bは、第1ガイド20と可動子10の接触部分と、第2ガイド22と可動子10の接触部分と、を結ぶZ方向に沿った軸となる。可動子10が第1ガイド20と接触する面は球面であり、可動子10と第1ガイド20とは点接触する。同様に可動子10が第2ガイド22と接触する面は球面であり、可動子10と第2ガイド22とは点接触する。このように、位置決め装置2では、第3ガイド24および第4ガイド26を反対方向に移動させて可動子10を回転させる際に、第1ガイド20の接触点および第2ガイド22の接触点が移動することなく軸受けとして機能する。そのため、可動子10の回転軸Bまわりの回転以外の動きが抑制され、可動子10の円滑な回転が実現できる。
ここで、探針12の先端をY方向に僅かに移動させる場合、第3ピエゾ素子54および第4ピエゾ素子56に供給される直流電圧を増減させることで、第3ピエゾ素子54および第4ピエゾ素子56の伸縮量を制御する。
また、探針12の先端をY方向に大きく移動させる場合、第3ピエゾ素子54および第4ピエゾ素子56に供給される電圧を鋸波状に変化させて、可動子10をスティックスリップにより回転させる。
3. 特徴
位置決め装置2は、例えば、以下の特徴を有する。
位置決め装置2は、球面を有する可動子10と、Z方向に可動子10を挟む第1ガイド20および第2ガイド22と、Y方向に可動子10を挟む第3ガイド24および第4ガイド26と、第1ガイド20をX方向に移動させる第1ピエゾ素子50と、第2ガイド22をX方向に移動させる第2ピエゾ素子52と、第3ガイド24をX方向に移動させる第3ピエゾ素子54と、第4ガイド26をX方向に移動させる第4ピエゾ素子56と、を含む。
そのため、位置決め装置2では、第1ガイド20と第2ガイド22で可動子10を回転させる際には、第3ガイド24と可動子10の接触部分および第4ガイド26と可動子10の接触部分が軸受けとして機能し、可動子10の円滑な回転を実現できる。また、第3ガイド24と第4ガイド26で可動子10を回転させる際には、第1ガイド20と可動子10の接触部分および第2ガイド22と可動子10の接触部分が軸受けとして機能し、可動子10の円滑な回転を実現できる。したがって、位置決め装置2では、可動子10に取付けられた探針12の先端を、X方向、Y方向、およびZ方向に精度よく位置決めできる。
位置決め装置2では、第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52で第1ガイド20および第2ガイド22を互いに反対方向に移動させることによって、可動子10をY方向に沿った回転軸Aまわりに回転させる。このとき、第3ガイド24と可動子10の接触部分および第4ガイド26と可動子10の接触部分が軸受けとして機能するため、可動子1
0の円滑な回転を実現できる。そのため、位置決め装置2では、探針12の先端をZ方向に精度よく位置決めできる。
位置決め装置2では、第3ピエゾ素子54および第4ピエゾ素子56で第3ガイド24および第4ガイド26を互いに反対方向に移動させることによって、可動子10をZ方向に沿った回転軸Bまわりに回転させる。このとき、第1ガイド20と可動子10の接触部分および第2ガイド22と可動子10の接触部分が軸受けとして機能するため、可動子10の円滑な回転を実現できる。そのため、位置決め装置2では、探針12の先端をY方向に精度よく位置決めできる。
位置決め装置2では、第1ピエゾ素子50、第2ピエゾ素子52、第3ピエゾ素子54、および第4ピエゾ素子56で第1ガイド20、第2ガイド22、第3ガイド24、および第4ガイド26を同じ方向に移動させることによって、可動子10をX方向に移動させる。そのため、位置決め装置2では、探針12の先端をX方向に精度よく位置決めできる。
位置決め装置2では、第1ピエゾ素子50、第2ピエゾ素子52、第3ピエゾ素子54、および第4ピエゾ素子56に鋸波状の電圧を供給することによって、可動子10をスティックスリップにより移動させる。そのため、位置決め装置2では、可動子10の移動量および回転量を大きくすることができる。
位置決め装置2では、探針12が取り付けられた可動子10を回転、および移動させることによって、探針12の先端の位置決めを行う。そのため、可動子10とガイド20,22,24,26との接触部分(軸受け)からオーバーハングする部分、すなわち、可動子10の重心から離れた部分の質量を軽減できる。したがって、位置決め装置2では、可動子10がスティックスリップにより移動する場合に、重力や慣性力によって指定された方向以外へ移動することを抑制できる。
4. 変形例
次に、本実施形態に係る位置決め装置の変形例について説明する。以下では、上述した位置決め装置2の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
4.1. 第1変形例
次に、本実施形態に係る位置決め装置の第1変形例について説明する。図7は、第1変形例に係る位置決め装置4を模式的に示す斜視図である。図8は、第1変形例に係る位置決め装置4を模式的に示す平面図である。なお、図8は、図7をY方向から見た図である。
以下、第1変形例に係る位置決め装置4において、上述した位置決め装置2の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
位置決め装置4では、図7および図8に示すように、図2に示す位置決め装置2(以下「ユニット」ともいう)が2つ並べて配置されている。位置決め装置4は、第1ユニット2aと、第2ユニット2bと、を有している。
第1ユニット2aおよび第2ユニット2bは、Z方向に並んで配置されている。第2ユニット2bは、第1ユニット2aの+Z方向側に配置されている。
第1ユニット2aおよび第2ユニット2bは、図2に示す位置決め装置2と同様に、それぞれ、可動子10と、探針12と、4つのガイド20、22,24,26と、第1ホル
ダー30と、第2ホルダー40と、4つのピエゾ素子50,52,54,56と、第1与圧用板ばね60と、第2与圧用板ばね62と、を含む。
ここで、第1ユニット2aと第2ユニット2bをZ方向に配列した場合、第2ピエゾ素子52に接続されたピエゾ配線72の引き出しが問題となる。これは、第2ピエゾ素子52が、第1ユニット2aの第2ユニット2b側に配置されているためである。同様に、第1ユニット2aと第2ユニット2bをZ方向に配列した場合、第2ピエゾ素子52に接続されたピエゾ配線72の引き出しが問題となる。
そのため、位置決め装置4では、Z方向から見て、第1ユニット2aの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52は、第2ユニット2bの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52と重ならないように配置されている。図8に示す例では、第2ユニット2bの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52は、第1ユニット2aの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52よりも+X方向にずれて位置している。これにより、Z方向から見て、第1ユニット2aの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52は、第2ユニット2bの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52と重ならない。なお、第1ユニット2aの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52と第2ユニット2bの第1ピエゾ素子50と第2ピエゾ素子52とは、一部が重なっていなければよく、互いに重なる部分があってもよい。
したがって、位置決め装置4では、第1ユニット2aのピエゾ配線72を、第2ユニット2bを通して+Z方向に引き出しても、第2ユニット2bの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52が邪魔にならない。同様に、第2ユニット2bのピエゾ配線72を、第1ユニット2aを通して−Z方向に引き出しても、第1ユニット2aの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52が邪魔にならない。
図7に示すように、第2ユニット2bのピエゾ配線72は、第1ユニット2aの弾性ヒンジ部306を構成する開口(切欠き)を通っている。また、図示はしないが、第1ユニット2aのピエゾ配線72は、第2ユニット2bの弾性ヒンジ部306を構成する開口(切欠き)を通っている。
このように、位置決め装置4では、Z方向から見て、第1ユニット2aの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52は、第2ユニット2bの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52と重ならないように配置されている。そのため、第1ユニット2aのピエゾ配線72を、第2ユニット2bの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52に妨げられることなく、第2ユニット2b側から引き出すことができる。同様に、第2ユニット2bのピエゾ配線72を、第1ユニット2aの第1ピエゾ素子50および第2ピエゾ素子52に妨げられることなく、第1ユニット2a側から引き出すことができる。したがって、位置決め装置4では、装置の小型化を図ることができる。
なお、位置決め装置4は、2つのユニット2a,2bを含んで構成されていたが、位置決め装置4は、3つ以上のユニットを含んで構成されていてもよい。例えば、図7および図8に示すZ方向に並んだ2つのユニット2a,2bをY方向に積層して、4つのユニットで位置決め装置を構成してもよい。
また、図9に示すように、第1ユニット2aの探針12と、第2ユニット2bの探針12の形状および質量を異ならせることによって、第1ユニット2aの探針12の固有振動数と、第2ユニット2bの探針12の固有振動数と、を異ならせてもよい。これにより、2つの探針12の間の共振を起こりにくくすることができる。
また、例えば、第1ユニット2aのパイプ14と第2ユニット2bのパイプ14の形状および質量を異ならせてもよい。これによっても、2つの探針12の間の共振を起こりにくくすることができる。
4.2. 第2変形例
次に、第2変形例に係る位置決め装置の第2変形例について説明する。図10は、第2変形例に係る位置決め装置の可動子10の近傍を模式的に示す斜視図である。
第2変形例では、図10に示すように、可動子10に対して、探針12とは反対側にバランスウエイト16が配置されている。
バランスウエイト16は、パイプ14に固定されている。パイプ14は可動子10を貫通している。パイプ14の一方の端部には探針12が固定され、パイプ14の他方の端部側がバランスウエイト16として機能する。なお、バランスウエイト16の形状は特に限定されない。
第2変形例では、可動子10の中心に対して、重力による探針12側の回転モーメントと、バランスウエイト16による回転モーメントが釣り合っている。そのため、可動子10がスティックスリップにより移動する場合に、探針12にかかる重力や慣性力による回転モーメントを低減できる。したがって、可動子10が指定された方向以外へ移動することを抑制できる。
4.3. 第3変形例
次に、第3変形例に係る位置決め装置の第3変形例について説明する。図11は、第3変形例に係る位置決め装置の可動子10を模式的に示す斜視図である。
上述した位置決め装置2では、図1に示すように、可動子10は球状であり、可動子10の第1ガイド20、第2ガイド22、第3ガイド24、および第4ガイド26と接触する面は、球面であった。
これに対して、第3変形例では、図11に示すように、可動子10の第1ガイド20、第2ガイド22、第3ガイド24、および第4ガイド26と接触する面は、円筒面である。図示の例では、可動子10の面は、直交する2つの円筒面(第1円筒面11aと第2円筒面11b)を組み合わせて形成されている。第1円筒面11aはY軸に沿った中心軸を持つ円筒面であり、第2円筒面11bはZ軸に沿った中心軸を持つ円筒面である。
本変形例では、可動子10が第3ガイド24と接触する面は円筒面であり、可動子10と第3ガイド24とは線接触する。同様に可動子10が第4ガイド26と接触する面は円筒面であり、可動子10と第4ガイド26とは線接触する。これにより、第1ガイド20および第2ガイド22を反対方向に移動させて可動子10を回転させる際に(図3および図4参照)、第3ガイド24の接触部分および第4ガイド26の接触部分が軸受けとして機能する。そのため、可動子10の回転軸Aまわりの回転以外の動きが抑制され、可動子10の円滑な回転が実現できる。
また、可動子10が第1ガイド20と接触する面は円筒面であり、可動子10と第1ガイド20とは線接触する。同様に可動子10が第2ガイド22と接触する面は円筒面であり、可動子10と第2ガイド22とは線接触する。これにより、第3ガイド24および第4ガイド26を反対方向に移動させて可動子10を回転させる際に(図5および図6参照)、第1ガイド20の接触部分および第2ガイド22の接触部分が軸受けとして機能する。そのため、可動子10の回転軸Bまわりの回転以外の動きが抑制され、可動子10の円
滑な回転が実現できる。
また、本変形例では、可動子10が円筒面を有することによって、可動子10を回転させる際に、探針12の先端がX軸に沿った軸まわりに回転することを抑制することができる。
なお、可動子10は、球面や円筒面以外の曲面を有していてもよい。
4.4. 第4変形例
次に、第4変形例に係る位置決め装置の第4変形例について説明する。図12は、第4変形例に係る位置決め装置の可動子10の近傍を模式的に示す断面図である。
第4変形例に係る位置決め装置は、図12に示すように、可動子10が第1ガイド20、第2ガイド22、第3ガイド24(図1等参照)、および第4ガイド26(図1等参照)の間から脱落することを防ぐためのストッパー80を備えている。
ストッパー80は、例えば、X方向に延在している第1部分82と、第1部分からZ方向に延在して可動子10の−X方向側に位置している第2部分84と、を有している。
ストッパー80の第1部分82は、第1ホルダー30の第1部分300に固定されている。ストッパー80の第1部分82は、第1ガイド20よりも−X方向側まで延在している。そのため、ストッパー80の第2部分84は、可動子10の−X方向側に位置している。
ストッパー80の第2部分84は、第1ガイド20、第2ガイド22、第3ガイド24、および第4ガイド26によって形成される開口21の一部を塞ぐように設けられている。
ストッパー80の第2部分84によって、可動子10が4つのガイド20,22,24,26の間から脱落することを防ぐことができる。図示の例では、ストッパー80は、第1ホルダー30の可動子保持部302に固定されているが、可動子10の−X方向側に位置する第2部分84を有していれば、その構成や位置は特に限定されない。
5. 電子顕微鏡
次に、本実施形態に係る電子顕微鏡について説明する。図13は、本実施形態に係る電子顕微鏡1000の構成を示す図である。図14は、本実施形態に係る電子顕微鏡1000の試料ホルダー1008の先端部分を模式的に示す斜視図である。
本実施形態に係る電子顕微鏡1000は、本発明に係る位置決め装置を含む。ここでは、電子顕微鏡1000が本発明に係る位置決め装置として、位置決め装置4を含む場合について説明する。
電子顕微鏡1000は、図13に示すように、電子源1002と、集束レンズ1004と、試料位置決め装置1006と、試料ホルダー1008と、対物レンズ1010と、中間レンズ1012と、投影レンズ1014と、検出器1016と、を含む。
電子顕微鏡1000では、電子源1002から放出された電子線を集束レンズ1004で集束して試料ホルダー1008に保持された試料Sに照射し、対物レンズ1010で試料Sを透過した電子で透過電子顕微鏡像(TEM(transmission electron microscope)像)を結像し、中間レンズ1012および投影レンズ1014によってTEM像をさらに
拡大して検出器1016上に結像する。試料Sは、試料位置決め装置1006によって位置決めされる。
なお、電子顕微鏡1000は、試料Sに照射される電子線を走査する走査コイルを備え、走査透過電子顕微鏡像(STEM(scanning transmission electron microscope)像)を取得できるように構成されていてもよい。
試料ホルダー1008には、図14に示すように、位置決め装置4が搭載されている。図14に示す例では、位置決め装置4の2つのユニット2a,2bの第1ホルダー30および第2ホルダー40(図7参照)は、試料ホルダー1008の内部に組み込まれている。2つのユニット2a,2bの探針12は、試料Sに接触可能となるように、試料ホルダー1008の先端部に配置されている。
このように、電子顕微鏡1000は、位置決め装置4を含む。これにより、電子顕微鏡1000では、試料室1001において、試料Sに給電したり、試料Sの電気信号を測定したりすることができる。
なお、上記では、位置決め装置4は探針12の位置決めを行ったが、例えば位置決め装置4は試料ホルダーの位置決めを行う装置であってもよい。この場合、図示はしないが、探針12の代わりに試料ホルダーを可動子10に固定すればよい。
また、上記では、電子顕微鏡1000が透過電子顕微鏡である場合について説明したが、本発明に係る電子顕微鏡は、走査電子顕微鏡(scanning electron microscope)であってもよい。
なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…位置決め装置、2a…第1ユニット、2b…第2ユニット、4…位置決め装置、10…可動子、11a…第1円筒面、11b…第2円筒面、12…探針、14…パイプ、16…バランスウエイト、20…第1ガイド、22…第2ガイド、24…第3ガイド、26…第4ガイド、28…端子、30…第1ホルダー、40…第2ホルダー、50…第1ピエゾ素子、52…第2ピエゾ素子、54…第3ピエゾ素子、56…第4ピエゾ素子、60…第1与圧用ばね、62…第2与圧用ばね、70…ピエゾ配線、72…ピエゾ配線、74…ピエゾ配線、80…ストッパー、82…第1部分、84…第2部分、300…第1部分、302…可動子保持部、304…伸縮部、306…弾性ヒンジ部、308…弾性ヒンジ部、310…第2部分、312…可動子保持部、314…伸縮部、316…弾性ヒンジ部、400…第1部分、402…可動子保持部、404…伸縮部、406…弾性ヒンジ部、408…弾性ヒンジ部、410…第2部分、412…可動子保持部、414…伸縮部、416…弾性ヒンジ部、1000…電子顕微鏡、1001…試料室、1002…電子源、1004…集束レンズ、1006…試料位置決め装置、1008…試料ホルダー、1010…対物レンズ、1012…中間レンズ、1014…投影レンズ、1016…検出器

Claims (12)

  1. 曲面を有する可動子と、
    第1方向に前記可動子を挟む第1ガイドおよび第2ガイドと、
    前記第1方向と直交する第2方向に前記可動子を挟む第3ガイドおよび第4ガイドと、
    前記第1ガイドを前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に移動させる第1ピエゾ素子と、
    前記第2ガイドを前記第3方向に移動させる第2ピエゾ素子と、
    前記第3ガイドを前記第3方向に移動させる第3ピエゾ素子と、
    前記第4ガイドを前記第3方向に移動させる第4ピエゾ素子と、
    を含む、位置決め装置。
  2. 請求項1において、
    前記可動子に取り付けられた探針を含む、位置決め装置。
  3. 請求項2において、
    前記探針は、電子顕微鏡の試料室において、試料に接触する、位置決め装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記第1ピエゾ素子および前記第2ピエゾ素子で前記第1ガイドおよび前記第2ガイドを互いに反対方向に移動させることによって、前記可動子を前記第2方向に沿った軸まわりに回転させる、位置決め装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記第3ピエゾ素子および前記第4ピエゾ素子で前記第3ガイドおよび前記第4ガイドを互いに反対方向に移動させることによって、前記可動子を前記第1方向に沿った軸まわりに回転させる、位置決め装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記第1ピエゾ素子、前記第2ピエゾ素子、前記第3ピエゾ素子、および前記第4ピエゾ素子で前記第1ガイド、前記第2ガイド、前記第3ガイド、および前記第4ガイドを同じ方向に移動させることによって、前記可動子を前記第3方向に移動させる、位置決め装置。
  7. 請求項4ないし6のいずれか1項において、
    前記第1ピエゾ素子、前記第2ピエゾ素子、前記第3ピエゾ素子、および前記第4ピエゾ素子に鋸波状の電圧を供給することによって、前記可動子をスティックスリップにより移動させる、位置決め装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、
    前記曲面は、球面である、位置決め装置。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項において、
    前記曲面は、円筒面である、位置決め装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項において、
    前記可動子、前記第1ガイド、前記第2ガイド、前記第3ガイド、前記第4ガイド、前記第1ピエゾ素子、前記第2ピエゾ素子、前記第3ピエゾ素子、および前記第4ピエゾ素子を有するユニットを含み、
    前記ユニットは、複数設けられている、位置決め装置。
  11. 請求項10において、
    前記ユニットは、2つ設けられ、
    2つの前記ユニットは、前記第1方向に配列され、
    前記第1方向から見て、一方の前記ユニットの前記第1ピエゾ素子および前記第2ピエゾ素子は、他方の前記ユニットの前記第1ピエゾ素子および前記第2ピエゾ素子と重ならない、位置決め装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の位置決め装置を含む、電子顕微鏡。
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