JP2019138330A - タッチダウン軸受 - Google Patents

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潤 松浪
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一真 岡田
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Kazuhiro Kimura
和博 木村
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康介 山田
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Abstract

【課題】タッチダウン軸受が、回転する軸を支持していない状態で、連れ回りするのを抑制する。【解決手段】タッチダウン軸受(17)は、内輪21と、外輪22と、内輪21と外輪22との間に介在する複数の玉23とを備える。複数の玉23のうちの少なくとも一つは、玉本体41と、玉本体41の表面に設けられている固体潤滑剤によるコーティング層42とにより構成される。コーティング層42を有する玉23(23a)と、内輪21及び外輪22との間の内部隙間は、ゼロ以下である。【選択図】 図2

Description

本発明は、タッチダウン軸受に関する。
例えば、ターボ分子ポンプでは、ロータ翼と一体回転するロータ軸を磁気軸受により非接触で支持する構成が用いられる。故障や停電等で磁気軸受が機能停止した場合、磁気軸受に代わってロータ軸を支持するために、ターボ分子ポンプには転がり軸受からなるタッチダウン軸受が設けられる(例えば、特許文献1参照)。
このようなタッチダウン軸受の場合、使用環境の都合、潤滑剤としてグリースやオイルを用いることができない。このため、内輪と外輪とのうちの一方(又は双方)の軌道輪に固体潤滑剤が設けられる。
特開2008−240792号公報
ターボ分子ポンプでは磁気軸受を構成するために、ロータ軸に永久磁石が取り付けられる。ターボ分子ポンプの組み立てにおいて、ハウジングにタッチダウン軸受が取り付けられた状態で、前記ロータ軸を組み付ける際、タッチダウン軸受の内輪が前記永久磁石の影響を受けて磁化されることがある。また、組み立て完了後において、タッチダウン軸受の内輪が磁気軸受の影響を受けて磁化される場合もある。このような場合、ターボ分子ポンプの運転中、タッチダウン軸受の内輪が、ロータ軸と非接触であるにもかかわらず、磁気軸受が作る磁場によって連れ回りする(空転する)ことがある。すると、軌道輪に設けられた固体潤滑剤が無駄に消費される。
そこで、本発明の目的は、タッチダウン軸受が、回転する軸を支持していない状態で、連れ回りするのを抑制することにある。
本発明のタッチダウン軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する複数の玉と、を備え、前記複数の玉のうちの少なくとも一つは、玉本体と、当該玉本体の表面に設けられている固体潤滑剤によるコーティング層と、により構成され、前記コーティング層を有する前記玉と、前記内輪及び前記外輪との間の内部隙間は、ゼロ以下である。
このタッチダウン軸受によれば、コーティング層を有する玉と内輪及び外輪との間の内部隙間がゼロ以下であるため、回転抵抗トルクが大きくなり、連れ回りを抑制することが可能となる。また、固体潤滑剤によるコーティング層が玉本体から剥がれても、その固体潤滑剤は潤滑に寄与することができる。
また、タッチダウン軸受が、回転する軸を支持せず、回転しない間は、前記のとおり回転抵抗トルクを大きくして連れ回りを抑制するが、回転する軸を支持する場合、スムーズに回転するのが好ましい。そこで、前記複数の玉のうちの一部が、前記コーティング層を有する玉であり、当該一部以外の残りが、コーティング層の設けられていない玉であり、前記コーティング層の設けられていない前記玉と、前記内輪及び前記外輪との間の内部隙間は、ゼロよりも大きいのが好ましい。この場合、回転する軸をタッチダウン軸受が支持する場合、スムーズに回転することが可能となる。
また、前記コーティング層が設けられている前記玉本体は、前記コーティング層が設けられていない前記玉本体と、直径が同じであるのが好ましい。この場合、コーティング層が設けられている玉本体から、仮にコーティング層が全て剥がれると、その玉と内輪及び外輪との間の内部隙間はゼロよりも大きくなる。このため、スムーズに回転することが可能となる。
また、前記複数の玉のうちの二つ以上からなる一部が、前記コーティング層を有する玉であり、当該一部以外の残りが、コーティング層の設けられていない玉であり、前記コーティング層を有する前記玉は、コーティング層の設けられていない前記玉が間に介在することで、周方向に分散して配置されているのが好ましい。仮にコーティング層を有する玉が、周方向について連続して並んでいる場合、もしそのうちの一つの直径が大きいと、その隣のコーティング層を有する直径の小さい玉では、前記のような回転抵抗トルクを大きくする作用が低下する可能性がある。このため、コーティング層を有する玉同士は、連続しないで分散して配置されるのが好ましい。
また、前記玉本体はセラミック製であるのが好ましい。この場合、タッチダウン軸受が回転する軸を支持し、回転が継続され、玉本体からコーティング層が無くなっても、焼付きを防止することが可能となる。
本発明によれば、回転抵抗トルクが大きくなり、回転する軸を支持していない状態で、連れ回りを抑制することが可能となる。
タッチダウン軸受を備えたターボ分子ポンプの一例を示す断面図である。 第一転がり軸受の中心軸を含む面における断面図である。 第一転がり軸受の中心軸に直交する面における断面図である。 玉、内輪、及び外輪のイメージ図である。 第二転がり軸受の中心軸を含む面における断面図である。
〔全体構成について〕
図1は、タッチダウン軸受を備えたターボ分子ポンプの一例を示す断面図である。ターボ分子ポンプ10は、ハウジング11と、このハウジング11内に設けられているロータ翼12と、このロータ翼12と一体回転する回転軸(ロータ軸)13と、アキシャル磁気軸受14と、第一及び第二のラジアル磁気軸受15,16と、第一転がり軸受17と、第二転がり軸受18とを備えている。第一転がり軸受17及び第二転がり軸受18それぞれが、タッチダウン軸受となる。
第一及び第二のラジアル磁気軸受15,16それぞれは、通常運転の状態で、回転軸13を非接触の状態で径方向から支持することができる。なお、前記通常運転の状態とは、通電が行われ、磁気軸受として機能している状態である。
回転軸13の端部(図1では下端)にはフランジ19が設けられている。アキシャル磁気軸受14は、一対の電磁石14a,14bを有し、これら電磁石14a,14bがフランジ19を軸方向から挟む配置にある。これにより、アキシャル磁気軸受14は、通常運転の状態で、フランジ19(回転軸13)と非接触の状態で回転軸13を軸方向について支持することができる。
第一転がり軸受17は、回転軸13の軸方向一方側(図1では上側)に設けられる。第一転がり軸受17は、内輪21、外輪22、複数の玉(転動体)23を備えた深溝玉軸受である。外輪22は、ポンプハウジング11の一部に取り付けられる。ラジアル磁気軸受15,16が通常運転にある状態で、内輪21と回転軸13との間には、半径方向の隙間が設けられる。この隙間は、通常運転の状態で、ラジアル磁気軸受15(16)と回転軸13との間に形成される半径方向の隙間よりも小さい。故障や停電等でラジアル磁気軸受15(16)が機能停止した場合、つまり、異常運転の状態になると、第一転がり軸受17は、回転軸13と接触し回転する。
第二転がり軸受18は、回転軸13の軸方向他方側(図1では下側)に設けられる。第二転がり軸受18は、内輪31、外輪32、複数の玉(転動体)33を備えた組み合わせアンギュラ玉軸受である。外輪32は、ハウジング11の一部に取り付けられる。ラジアル磁気軸受15,16が通常運転にある状態で、内輪31と回転軸13との間には、半径方向の隙間が設けられる。この隙間は、通常運転の状態で、ラジアル磁気軸受15(16)と回転軸13との間に形成される半径方向の隙間よりも小さい。故障や停電等でラジアル磁気軸受15(16)が機能停止した場合、つまり、異常運転の状態になると、第二転がり軸受18は、回転軸13と接触し回転する。第二転がり軸受18は(組み合わせ)アンギュラ玉軸受であることから、回転軸13からのラジアル荷重の他に、回転軸13からのアキシャル荷重についても支持することができる。
以上のように、通常運転の状態では(つまり、ターボ分子ポンプ10の正常運転時)、回転軸13は、アキシャル磁気軸受14とラジアル磁気軸受15,16とによって回転自在に支持される。故障等により、これら磁気軸受14,15,16が制御不能になると、回転軸13が第一及び第二転がり軸受17,18の内輪21,31に接触し(タッチダウンし)、回転する回転軸13は第一及び第二転がり軸受17,18によって支持される。このように、第一及び第二転がり軸受17,18が、ターボ分子ポンプ10のタッチダウン軸受として機能する。
〔第一転がり軸受17について〕
図2は、第一転がり軸受17の中心軸Cを含む面における断面図である。図3は、第一転がり軸受17の中心軸Cに直交する面における断面図である。第一転がり軸受17は、内輪21と、外輪22と、これら内輪21と外輪22との間に介在する複数の玉23(転動体)とを備える。これら複数の玉23のうちの少なくとも一つは、玉本体41と、この玉本体41の表面に設けられている固体潤滑剤によるコーティング層42とにより構成されている。本実施形態の第一転がり軸受17は、総玉形式の転がり軸受である。総玉形式とすることで、負荷容量を高めることができ、また、慣性重量を低減することができる。なお、図示しないが、第一転がり軸受17は、総玉形式以外の転がり軸受であってもよい。
本実施形態では、複数の玉23のうちの一部が、コーティング層42を有する玉23であり、この一部以外の残りが、コーティング層の設けられていない玉本体41のみにより構成された玉23である。以下において、コーティング層42が設けられている玉23を「コーティング付き玉23a」と定義し、コーティング層が設けられていない玉23を「コーティング無し玉23b」と定義する。
例えば、全ての玉23のうちの半数がコーティング付き玉23aであり、残りがコーティング無し玉23bである。コーティング付き玉23aの数とコーティング無し玉23bの数とは変更可能であり、コーティング付き玉23aが少なくとも一つ含まれていればよい。なお、全てがコーティング付き玉23aであってもよい。
内輪21の外周面には内輪軌道面24が形成されており、外輪22の内周面には外輪軌道面25が形成されている。第一転がり軸受17(本実施形態では内輪21)が回転すると、玉23が内輪軌道面24及び外輪軌道面25を転がり接触する。
内輪21及び外輪22は鋼製であり、例えばSUS440C等のステンレス鋼製、SUJ2等の軸受鋼製、又はSKH4等の高速度工具鋼が採用される。内輪軌道面24は、超仕上げ加工面である。この内輪軌道面24に固体潤滑剤によるコーティング層26が設けられていてもよい。同様に、外輪軌道面25は、超仕上げ加工面である。この外輪軌道面25に固体潤滑剤によるコーティング層27が設けられていてもよい。コーティング層26,27はそれぞれ同じであり、二硫化モリブデン皮膜により構成されている。なお、二硫化モリブデン被膜に代えて二硫化タングステン皮膜等であってもよい。
玉本体41は球体であり、ステンレス鋼等の金属製であってもよいが、本実施形態では、セラミック製(窒化ケイ素製)である。コーティング層42は、二硫化モリブデン皮膜により構成されている。なお、二硫化モリブデン被膜に代えて二硫化タングステン皮膜等であってもよい。
図4は、玉23、内輪21、及び外輪22のイメージ図である。第一転がり軸受17において、荷重が作用していない状態で、コーティング付き玉23aと、内輪21及び外輪22との間の内部隙間は、ゼロ以下である。つまり、コーティング付き玉23aと内輪21及び外輪22との間の内部隙間はゼロである、又は前記内部隙間が負隙間である。これに対して、第一転がり軸受17において、荷重が作用していない状態で、コーティング無し玉23bと内輪21及び外輪22との間の内部隙間はゼロよりも大きい。つまり、コーティング無し玉23bと内輪21及び外輪22との間の内部隙間は正隙間である。
コーティング付き玉23aの玉本体41の直径Daと、コーティング無し玉23bの玉本体41の直径Dbとは同じである(Da=Db)。つまり、第一転がり軸受17に含まれる玉本体41は、全て同じ形状(直径)である。これら玉本体41の一部(又は全部)にコーティング層42が形成されていることで、一部(又は全部)の玉23の直径が大きくなる。これにより、コーティング付き玉23aと内輪21及び外輪22との間の内部隙間がゼロ以下となる。
コーティング付き玉23aとコーティング無し玉23bとの配置について説明する。図3に示すように、第一転がり軸受17には、複数のコーティング付き玉23aが含まれる。図3に示す形態では、コーティング付き玉23aとコーティング無し玉23bとが交互に配置されている。このように、複数のコーティング付き玉23aは、コーティング無し玉23bが間に介在することで、周方向に分散して配置されている。つまり、コーティング付き玉23aは二つ以上連続して並んで配置されていない。なお、コーティング無し玉23bについては二つ以上連続して並んで配置されていてもよい。
以上のように、本実施形態の第一転がり軸受17では、複数の玉23のうちの少なくとも一つは、玉本体41と、この玉本体41の表面に設けられている固体潤滑剤によるコーティング層42とにより構成される。コーティング付き玉23aと内輪21及び外輪22との間の内部隙間はゼロ以下である。なお、前記内部隙間は、第一転がり軸受17が回転軸13とハウジング11との間に取り付けられておらず、ラジアル荷重が作用していない状態の値である。
このように、コーティング付き玉23aと内輪21及び外輪22との間の内部隙間がゼロ以下であるため、このコーティング付き玉23aと内輪21及び外輪22との間において、回転抵抗トルクが大きくなる。このため、例えば、図1に示すターボ分子ポンプ10において、組み立ての際、又は、組み立て完了後などにおいて、内輪21が磁化されていても、内輪21がラジアル磁気軸受15の影響を受ける等して連れ回りするのを抑制することが可能となる。
コーティング付き玉23aは、玉本体41と、玉本体41の表面に設けられている固体潤滑剤によるコーティング層42とにより構成されていることから、例えば、タッチダウン後に第一転がり軸受17が回転した際にコーティング層42が剥がれても、剥がれた固体潤滑剤は潤滑に寄与することができる。
以上より、ラジアル磁気軸受15,16が通常運転にある状態で、ラジアル磁気軸受15,16が回転軸13を支持し、第一転がり軸受17が回転軸13を支持していない状態で、第一転がり軸受17には連れ回りが発生しない。この結果、通常運転の状態で、内輪21、外輪22、及び玉23に設けられた固体潤滑剤が無駄に消費されない。このため、回転軸13がタッチダウンした場合に、第一転がり軸受17は固体潤滑剤を活用して回転軸13をスムーズに、しかも必要期間について継続して回転させることが可能となる。
第一転がり軸受17が、回転軸13を支持せず、回転しない間は(つまり、通常運転の間は)、前記のとおり第一転がり軸受17の回転抵抗トルクを大きくして連れ回りを抑制するが、回転軸13が第一転がり軸受17にタッチダウンし、第一転がり軸受17が回転軸13を支持する場合、スムーズに回転するのが好ましい。しかも、タッチダウンにより、第一転がり軸受17は、急加速して高速回転する。そこで、本実施形態では、コーティング無し玉23bと内輪21及び外輪22との間の内部隙間を、コーティング付き玉23aと同様にゼロ以下とするのではなく、コーティング無し玉23bと内輪21及び外輪22との間の内部隙間は、ゼロよりも大きい。このため、第一転がり軸受17が回転軸13を支持する場合に、スムーズに回転することが可能となり、また、急加速して高速回転しても、この回転に対応することが可能となる。
更に、本実施形態では(図4参照)、コーティング付き玉23aの玉本体41は、コーティング無し玉23bと、直径が同じである(Da=Db)。このため、コーティング層42が設けられている玉本体41から、仮にコーティング層42が全て剥がれると、その玉23aと内輪21及び外輪22との間の内部隙間はゼロよりも大きくなる。このため、回転軸13を支持した状態にある第一転がり軸受17は、スムーズに回転することが可能となる。
本実施形態の玉本体41は、全てセラミック製である。このため、第一転がり軸受17が回転軸13を支持し、回転が継続され、玉本体41からコーティング層42が無くなっても、焼付きを防止することが可能となる。玉本体41をセラミック製とすることで、耐摩耗性及び耐焼付き性を向上させ、また、慣性重量を低減することができる。
また、図3に示すように、複数の玉23のうちの二つ以上からなる一部が、コーティング付き玉23aであり、この一部以外の残りが、玉本体41のみにより構成されたコーティング無し玉23bである。コーティング付き玉23aは、少なくとも一つのコーティング無し玉23bが間に介在することで、周方向に分散して配置されている。仮にコーティング付き玉23aが、周方向について連続して並んでいる場合、もしそのうちの一つの玉23aの直径が大きいと、その隣の直径の小さいコーティング付き玉23aと内輪21及び外輪22との間の内部隙間が、ゼロ以下でなくなってしまう可能性がある。この場合、コーティング付き玉23aによる前記のような回転抵抗トルクを大きくする作用が低下する可能性がある。このため、コーティング付き玉23a同士は、連続しないで分散して配置されるのが好ましい。
〔第二転がり軸受18について〕
図5は、第二転がり軸受18の中心軸を含む面における断面図である。第二転がり軸受18は、前記のとおり、組み合わせアンギュラ玉軸受であり、二つのアンギュラ玉軸受29,30が組み合わされて構成されている。一方のアンギュラ玉軸受30と他方のアンギュラ玉軸受29とは同じものである。
アンギュラ玉軸受29(30)では、玉33が内輪31及び外輪32に対して接触角を有して接触する。この点で、アンギュラ玉軸受29(30)は、図2に示す第一転がり軸受17と異なるが、それ以外の構成は、第一転がり軸受17と同様である。
つまり、アンギュラ玉軸受29(30)においても、複数の玉33のうちの少なくとも一つは、玉本体51と、この玉本体51の表面に設けられている固体潤滑剤によるコーティング層52とにより構成される。コーティング層52を有する玉33(コーティング付き玉33a)と、内輪31及び外輪32との間の内部隙間は、ゼロ以下である。本実施形態では、複数の玉33のうちの一部(半数)が、コーティング付き玉33aであり、この一部以外の残り(半数)が、コーティング無し玉33bである。コーティング無し玉33bと、内輪31及び外輪32との間の内部隙間は、ゼロよりも大きい。コーティング付き玉33aの玉本体51は、コーティング無し玉33bの玉本体51と、直径が同じである。そして、複数のコーティング付き玉33aは、コーティング無し玉33bが間に少なくとも一つ介在することで、周方向に分散して配置されている。
このような第二転がり軸受18によれば、コーティング付き玉33aと内輪31及び外輪32との間において、回転抵抗トルクが大きくなる。このため、内輪31が連れ回りするのを抑制することが可能となる。この結果、内輪31、外輪32、及び玉33に設けられた固体潤滑剤が無駄に消費されず、回転軸13がタッチダウンした場合に、第二転がり軸受18は固体潤滑剤を活用して回転軸13をスムーズに、しかも必要期間について継続して回転させることが可能となる。
〔その他について〕
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
前記実施形態の転がり軸受17,18は、ターボ分子ポンプ10(図1参照)に用いられるタッチダウン軸受であるが、このようなタッチダウン軸受(転がり軸受17,18)をターボ分子ポンプ10以外にも用いることができる。例えば、前記実施形態の転がり軸受17,18は、エア(ガス)が存在する雰囲気中で用いられるタッチダウン軸受であってもよい。この場合、回転する軸がエア(ガス)を引き連れることで、タッチダウン軸受の内輪が連れ回りする場合があるが、本実施形態のタッチダウン軸受(転がり軸受17,18)によれば、このような連れ回りについても抑制することが可能となる。
17:第一転がり軸受(タッチダウン軸受)
18:第二転がり軸受(タッチダウン軸受)
21,31:内輪 22,32:外輪 23,33:玉
23a:コーティング付き玉 23b:コーティング無し玉
33a:コーティング付き玉 33b:コーティング無し玉
41:玉本体 42:コーティング層
51:玉本体 52:コーティング層

Claims (5)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する複数の玉と、を備え、
    前記複数の玉のうちの少なくとも一つは、玉本体と、当該玉本体の表面に設けられている固体潤滑剤によるコーティング層と、により構成され、
    前記コーティング層を有する前記玉と、前記内輪及び前記外輪との間の内部隙間は、ゼロ以下である、タッチダウン軸受。
  2. 前記複数の玉のうちの一部が、前記コーティング層を有する玉であり、当該一部以外の残りが、コーティング層の設けられていない玉であり、
    前記コーティング層の設けられていない前記玉と、前記内輪及び前記外輪との間の内部隙間は、ゼロよりも大きい、請求項1に記載のタッチダウン軸受。
  3. 前記コーティング層が設けられている前記玉本体は、前記コーティング層が設けられていない前記玉本体と、直径が同じである、請求項2に記載のタッチダウン軸受。
  4. 前記複数の玉のうちの二つ以上からなる一部が、前記コーティング層を有する玉であり、当該一部以外の残りが、コーティング層の設けられていない玉であり、
    前記コーティング層を有する前記玉は、コーティング層の設けられていない前記玉が間に介在することで、周方向に分散して配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタッチダウン軸受。
  5. 前記玉本体はセラミック製である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチダウン軸受。
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