JP2019138163A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】NOx触媒のS被毒をより効率的に解消する。【解決手段】EGRバルブ60と、酸化触媒42と、これと一体又はこの下流側に設けられたNOx触媒41と酸化触媒42の下流側に設けられたDPF44とを備えたエンジンの制御装置200は、NOx触媒41に導入される排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチ空燃比であるリッチ状態に設定するリッチステップと、リーン空燃比かつ未燃燃料が酸化触媒42に導入されるリーン状態に設定するリーンステップとを含むリッチリーンサイクルを複数サイクル繰り返すことにより、NOx触媒41からSOxを除去するNOx触媒再生制御部202と、PMをDPF44から除去するPMフィルタ再生制御部203とを備え、NOx触媒再生制御部202は実施時期が早いサイクルの方が遅いサイクルよりリッチステップにおけるEGRバルブ60のバルブ開度を閉じ側に制御する。【選択図】図8

Description

本発明は、エンジンの制御装置に関する。
特許文献1には、排気通路に、NOxを吸蔵して還元浄化するNOx触媒と、微粒子状物質を捕集するPMフィルタとを備えたエンジンが開示されている。
NOx触媒には、NOxに加えて排気中の硫黄成分も吸蔵されるため、硫黄成分を吸蔵した分NOxの吸蔵可能量が減少してしまう、いわゆるS被毒が生じる。NOx触媒によるNOxの吸蔵及び還元機能を高く維持するためには、NOx触媒から硫黄成分を脱離させてS被毒を解消する必要がある。NOx触媒から硫黄成分を脱離するNOx触媒再生制御では、排気の空燃比を理論空燃比よりリッチに設定し、還元剤として供給された未燃燃料等によってNOx触媒から硫黄成分を放出させて還元させる。
一方、PMフィルタの性能を維持するには、微粒子状物質の過度な堆積を防止する必要がある。PMフィルタから微粒子状物質を除去するPMフィルタ再生制御では、排気の空燃比を理論空燃比よりリーンとしてポスト噴射を実行することにより、PMフィルタに酸素と未燃燃料を供給し、これにより、微粒子状物質が燃焼されてPMフィルタから除去される。
特許4241032号
特許文献1のエンジンでは、NOx触媒再生制御の実施中に、PMフィルタの微粒子状物質の堆積量が過大になると、PMフィルタ再生制御に切り替えられ、PMフィルタ再生制御は微粒子状物質の堆積量が所定量以下になるまで実施される。この場合、NOx触媒は、PMフィルタ再生制御が終了するまで高温である条件下に晒されることになる。
ここで、本願の発明者は、NOx触媒は、高温である条件下に晒されると、NOx触媒に担持された吸蔵剤が凝集してしまい、硫黄成分が還元剤と反応し難くなってしまう場合があり、この場合、NOx触媒再生制御によっても硫黄成分をNOx触媒から脱離させ難くなることを突き止めた。さらに、本願の発明者は、PMフィルタ再生制御の時間が長くなるほど及び/又は温度が高くなるほど、NOx触媒における吸蔵剤の凝集がさらに促進され、硫黄成分がより還元剤と反応し難くなってしまうことを確認した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、NOx触媒のS被毒をより効率的に解消可能なエンジンの制御装置及び制御方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本願発明は次のように構成したことを特徴とする。
本願の請求項1に記載の、本発明の一態様は、
気筒が形成されたエンジン本体と、該エンジン本体から排出された排気が流通する排気通路と、前記エンジン本体に吸気を導入する吸気通路と、前記吸気通路と前記排気通路とを連通するEGR通路と、該EGR通路を開閉するEGRバルブと、前記排気通路に設けられ、排気中の未燃燃料を酸化可能な酸化触媒と、前記酸化触媒と一体若しくはこの下流側に設けられて排気の空燃比が理論空燃比よりリーンであるリーン状態で排気中のNOxを吸蔵し且つ前記空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチであるリッチ状態になると吸蔵したNOxを還元するNOx触媒と、前記酸化触媒の下流側に設けられ排気中の微粒子状物質を捕集可能なPMフィルタとを備えたエンジンの制御装置であって、
前記NOx触媒に導入される排気ガスの空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチ空燃比であるリッチ状態に設定するリッチステップと、理論空燃比よりリーン空燃比かつ未燃燃料が前記酸化触媒に導入されるリーン状態に設定するリーンステップとを含むリッチリーンサイクルを複数サイクル数繰り返すことにより、前記NOx触媒に吸蔵された硫黄成分を除去するNOx触媒再生制御を実施するNOx触媒再生制御部と、
前記PMフィルタに導入される排気ガスの空燃比を理論空燃比よりもリーン空燃比かつ未燃燃料が前記酸化触媒に導入されるようにして、捕集された前記微粒子状物質を前記PMフィルタから除去するPMフィルタ再生制御を実施するPMフィルタ再生制御部と、
を備え、
前記NOx触媒再生制御部は、前記複数サイクルのうち、実施時期が早いサイクルの方が、実施時期が遅いサイクルよりも、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が閉じ側になるよう前記EGRバルブのバルブ開度を制御する、ことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載のエンジンの制御装置であって、
前記NOx触媒再生制御部は、前記複数サイクルのうち、実施時期が早いサイクルの方が、実施時期が遅いサイクルよりも、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が、段階的に閉じ側になるよう前記EGRバルブのバルブ開度を制御する、ことを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置であって、
前記NOx触媒再生制御部は、前記リッチリーンサイクルを所定サイクル数繰り返した後、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が一定になるよう制御する、ことを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンの制御装置であって、
前記エンジンは前記排気通路に、前記NOx触媒の下流側に設けられたSCR触媒と、前記NOx触媒と前記SCR触媒との間に、NHの原料あるいはNHからなるSCR用還元剤を供給するSCR用還元剤供給手段とを更に備え、
前記制御装置は、前記NOx触媒再生制御において、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が閉じ側に設定されているほど、前記SCR用還元剤供給手段を、前記SCR用還元剤の供給量が少なくなるように制御する、ことを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載のエンジンの制御装置であって、
前記エンジンは前記排気通路に、前記SCR触媒の上流側及び下流側に設けられNOxの濃度を計測する一対のNOxセンサを、更に備え、
前記NOx触媒再生制御部は、
前記一対のNOxセンサにより検出された前記SCR触媒の上流側及び下流側におけるNOxの濃度差に基づいて、前記SCR触媒におけるNHの消費量を算出し、
前記NHの消費量と、前記SCR用還元剤の供給量とに基づいて、前記SCR触媒におけるNHの吸着量を算出し、
前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度を、前記SCR触媒における前記NHの前記吸着量が多いほど閉じ側に設定する度合いを抑制する、ことを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項1〜5のいずれか1つに記載のエンジンの制御装置であって、
前記空燃比を前記リッチ状態にすることにより、前記NOx触媒から吸蔵されたNOxを還元する、NOx触媒リッチパージ制御を実施するNOx触媒リッチパージ制御部を更に備え、
前記PMフィルタ再生制御部は、前記PMフィルタ再生制御を、前記NOx触媒リッチパージ制御の終了後に続いて開始する、ことを特徴としている。
また、請求項7に記載の、本発明の更なる他の態様は、
気筒が形成されたエンジン本体と、該エンジン本体から排出された排気が流通する排気通路と、前記エンジン本体に吸気を導入する吸気通路と、前記吸気通路と前記排気通路とを連通するEGR通路と、該EGR通路を開閉するEGRバルブと、前記排気通路に設けられ、排気中の未燃燃料を酸化可能な酸化触媒と、前記酸化触媒と一体若しくはこの下流側に設けられて排気の空燃比が理論空燃比よりリーンであるリーン状態で排気中のNOxを吸蔵し且つ前記空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチであるリッチ状態になると吸蔵したNOxを還元するNOx触媒と、前記酸化触媒の下流側に設けられ排気中の微粒子状物質を捕集可能なPMフィルタとを備えたエンジンの制御方法であって、
前記NOx触媒に導入される排気ガスの空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチ空燃比であるリッチ状態に設定するリッチステップと、理論空燃比よりリーン空燃比かつ未燃燃料が前記酸化触媒に導入されるリーン状態に設定するリーンステップとを含むリッチリーンサイクルを複数サイクル繰り返すことにより、前記NOx触媒に吸蔵された硫黄成分を放出させて還元するNOx触媒再生ステップと、
前記PMフィルタに導入される排気ガスの空燃比を理論空燃比よりもリーン空燃比かつ未燃燃料が前記酸化触媒に導入されるようにして、捕集された前記微粒子状物質を前記PMフィルタから除去するPMフィルタ再生制御を実施するPMフィルタ再生ステップと、
を有し、
前記NOx触媒再生ステップにおいて、前記複数サイクルのうち、実施時期が早いサイクルの方が、実施時期が遅いサイクルよりも、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が段階的に閉じ側になるよう前記EGRバルブのバルブ開度が制御される、ことを特徴としている。
前記の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、NOx触媒再生制御の複数サイクルのうち、実施時期が早いサイクルの方が、実施時期が遅いサイクルよりも、リッチステップにおけるEGRバルブのバルブ開度が、閉じ側になるようEGRバルブのバルブ開度が制御されている。ここで、NOx触媒再生制御によるNOx触媒からの硫黄成分の脱離量は、NOx触媒に吸着されている硫黄成分が多いほど多く望める。また、NOx触媒再生制御において、EGRバルブのバルブ開度をより閉じ側に設定することで気筒内におけるポスト噴射の燃焼が促進され、この結果、排温が上昇する。また、NOx触媒からの硫黄成分の脱離は温度が高い方が、効率がよく、EGRバルブ開度をより閉じ側に設定することにより、NOx触媒からの硫黄成分の脱離量が多く望める。
すなわち、NOx触媒再生制御の複数サイクルのうち、NOx触媒に吸蔵された硫黄成分が最も多く、このため硫黄成分の脱離量が多く望める実施時期が早いサイクルにおいて、リッチステップにおけるEGRバルブのバルブ開度をより閉じ側に設定することによって硫黄成分のNOx触媒からの脱離量を効率的に増大させることができる。
さらに、NOx触媒再生制御におけるリーン状態で、PMフィルタの再生を行えるため、PMフィルタの再生とNOx触媒の再生とを同時に行える。これによって、燃費に対して有利になる。
また、請求項2に記載の発明によれば、NOx触媒再生制御のリッチステップにおけるEGRバルブのバルブ開度が長期にわたってより閉じ側に設定されることがない。ここで、EGRバルブのバルブ開度を閉じ側に設定すると、気筒に環流するEGRガスの量が減少する一方で、気筒に吸入される新気の量が増大し、この結果、気筒においてNOxが発生しやすくなる。しかしながら、本構成によれば、NOx触媒再生制御のリッチステップにおけるEGRバルブのバルブ開度が長期にわたってより閉じ側に設定されることがないので、EGRバルブのバルブ開度を閉じ側に設定したことによるNOxの発生が抑制される。
また、請求項3に記載の発明によれば、NOx触媒における硫黄成分の堆積量が相対的に大きい、NOx触媒再生制御の初期段階において、リッチステップにおけるEGRバルブのバルブ開度をより閉じ側に設定することにより、NOx触媒からの硫黄成分の脱離が促進される。一方、NOx触媒再生制御の初期段階以降は、硫黄成分の堆積量が相対的に減少するので、EGRバルブのバルブ開度を初期段階より開き側の一定値に設定することにより、NOxの増大が抑制される。すなわち、NOx触媒から硫黄成分を効率的に脱離させつつ、NOxの増大が抑制される。
また、請求項4に記載の発明によれば、NOx触媒再生制御において、リッチステップにおけるEGRバルブのバルブ角度が閉じ側に設定されているほどSCR用還元剤の供給量が少なくなるように制御されている。ここで、NOx触媒再生制御のリッチステップでは、NOx触媒から硫黄成分に加えて窒素成分の脱離も促進され、脱離した窒素成分からNHが生じ得る。このとき、リッチステップにおけるEGRバルブのバルブ角度がより閉じ側に設定されていると、窒素成分の脱離量も増大し、NHの発生量も増大する。
この場合、SCR用還元剤供給手段からNHを通常の供給量でSCR触媒に供給すると、NOx触媒から生じたNHが追加的に供給されることになるので、SCR触媒にNHが過剰に供給されることになる。しかしながら本構成によれば、NOx触媒再生制御において、リッチステップにおけるEGRバルブのバルブ角度が閉じ側に設定されているほど、すなわちNOx触媒からのNHの生成量が多いほど、SCR用還元剤の供給量が少なくなるように制御されるので、SCR触媒にNHが過剰に供給されることが抑制される。
また、請求項5に記載の発明によれば、SCR触媒におけるNHの吸着量が多いほど、NOx触媒再生制御のリッチステップにおけるEGRバルブのバルブ角度をより閉じ側に設定する度合いが抑制される。これにより、NOx触媒から放出されるNHの量が少なくなるので、SCR触媒にNHが過剰に供給されることが抑制される。
また、請求項6に記載の発明によれば、NOx触媒リッチパージ制御において、酸化触媒における未燃燃料の酸化により生じる熱により、この下流側に配設されたPMフィルタの温度が高温に維持される。このため、NOx触媒リッチパージ制御の終了後に続いてPMフィルタ再生制御を実施すると、PMフィルタを、微粒子状物質を除去可能な温度に早期に昇温させやすく、PMフィルタを昇温させるのに要する未燃燃料の供給量を低減できる。
また、請求項7に記載の発明によれば、請求項1に記載の効果が、エンジンの制御方法において実現される。
すなわち、本発明に係るエンジンの制御装置及び制御方法によれば、NOx触媒のS被毒をより効率的に解消できる。
本発明の実施形態に係るエンジンの制御装置が適用されたエンジンシステムの概略構成図である。 DPFを概略的に示す図である。 NOx触媒におけるNOx及びSOxの吸着を概念的に示す図である。 エンジンシステムの制御系を示すブロック図である。 パッシブDeNOx制御及びアクティブDeNOx制御の制御マップを示した図である。 DeNOx制御、DPF制御、DeSOx制御の流れを示したフローチャートである。 DeSOx制御の流れを示したフローチャートである。 NOx触媒における硫黄成分の凝集を模式的に示す説明図である。 DeSOx制御等を実施したときの各パラメータの時間変化を模式的に示したタイムチャートである。 SCR触媒におけるNHの吸着量とDeSOx制御のリッチステップにおける第2EGRバルブのバルブ開度との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るエンジンの制御装置について説明する。
(1)全体構成
図1は、本実施形態のエンジンの制御装置が適用されたエンジンシステム100の概略構成図である。
エンジンシステム100は、4ストロークのエンジン本体1と、エンジン本体1に空気(吸気)を導入するための吸気通路20と、エンジン本体1から外部に排気を排出するための排気通路40と、第1ターボ過給機51と、第2ターボ過給機52とを備えている。このエンジンシステム100は車両に設けられ、エンジン本体1は車両の駆動源として用いられる。エンジン本体1は、例えば、ディーゼルエンジンであり、図1の紙面に直交する方向に並ぶ4つの気筒2を有する。
エンジン本体1は、気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面に設けられたシリンダヘッド4と、気筒2に往復摺動可能に挿入されたピストン5とを有している。ピストン5の上方には燃焼室6が形成されている。
ピストン5はクランク軸7と連結されており、ピストン5の往復運動に応じてクランク軸7はその中心軸回りに回転する。
シリンダヘッド4には、燃焼室6内(気筒2内)に燃料を噴射するインジェクタ10と、燃焼室6内の燃料と空気の混合気を昇温するためのグロープラグ11とが、各気筒2につきそれぞれ1組ずつ設けられている。
図1に示した例では、インジェクタ10は、燃焼室6の天井面の中央に、燃焼室6を上方から臨むように設けられている。また、グロープラグ11は、通電されることで発熱する発熱部を先端に有しており、この発熱部が、インジェクタ10の先端部分の近傍に位置するように燃焼室6の天井面に取り付けられている。例えば、インジェクタ10は、その先端に複数の噴口を備え、グロープラグ11は、その発熱部がインジェクタ10の複数の噴口からの複数の噴霧の間に位置して燃料の噴霧と直接接触しないように、配置されている。
インジェクタ10は、主としてエンジントルクを得るために実施される噴射であって圧縮上死点付近で燃焼する燃料を燃焼室6内に噴射するメイン噴射と、メイン噴射よりも遅角側であって燃焼してもその燃焼エネルギーがエンジントルクにほとんど寄与しない時期に燃焼室6内に燃料を噴射するポスト噴射とを実施できるようになっている。
シリンダヘッド4には、吸気通路20から供給される空気を各気筒2の燃焼室6に導入するための吸気ポートと、吸気ポートを開閉する吸気弁12と、各気筒2の燃焼室6で生成された排気を排気通路40に導出するための排気ポートと、排気ポートを開閉する排気弁13とが設けられている。
吸気通路20には、上流側から順に、エアクリーナ21、第1ターボ過給機51のコンプレッサ51a(以下、適宜、第1コンプレッサ51aという)、第2ターボ過給機52のコンプレッサ52a(以下、適宜、第2コンプレッサ52aという)、インタークーラ22、スロットルバルブ23、サージタンク24が設けられている。また、吸気通路20には、第2コンプレッサ52aをバイパスする吸気側バイパス通路25と、これを開閉する吸気側バイパスバルブ26とが設けられている。吸気側バイパスバルブ26は、駆動装置(不図示)によって全閉の状態と全開の状態とに切り替えられる。
排気通路40には、上流側から順に、第2ターボ過給機52のタービン52b、第1ターボ過給機51のタービン51b、第1触媒43、排気ガス中の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集するDPF(Diesel Particulate Filter)44、尿素インジェクタ(SCR用還元剤供給手段)45、SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒46、スリップ触媒47、が設けられている。
SCR触媒46は、尿素インジェクタ45から噴射された尿素を加水分解してアンモニアを生成し、このアンモニアを排気中のNOxと反応(還元)させて浄化する。
DPF44は、排気中の微粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集する。図2は、DPF44を概略的に示す排気流路に沿った断面図である。DPF44は、多孔質のセラミックス等で格子状に多数の通路が形成されており、複数の通路は、排気上流側が開口しており排気下流側が閉塞した通路44aと、排気上流側が閉塞しており排気下流側が開口した通路44bとが交互に千鳥状に配設されている。通路44aに入った排気ガスは、通路同士を隔てる隔壁44cを通過して通路44bへ抜ける。このとき、隔壁44cが、通路44bへの微粒子状物質の抜けを防止するフィルタとして機能して、微粒子状物質が隔壁44cに捕集される。
また、DPF44の隔壁44cには、酸化触媒層44dがコーティングされている。酸化触媒層44dには、炭化水素(HC)すなわち未燃燃料や一酸化炭素(CO)等が吸着されるようになっており、これらが排気中の酸素により水と二酸化炭素に酸化される。酸化触媒層44dで生じるこの酸化反応は発熱反応であり、酸化触媒層44dで酸化反応が生じると排気の温度は高められる。
DPF44に捕集されたPMは、高温に晒され且つ酸素の供給を受けることで燃焼し、DPF44から除去される。PMが効率的に燃焼してDPF44から除去される温度は600℃程度と比較的高温である。従って、PMを燃焼させてDPF44から除去するためには、DPF44の温度を比較的高温にする必要がある。
第1触媒43は、NOxを浄化するNOx触媒41と、酸化触媒(DOC: Diesel Oxidation Catalyst)42とを含む。
酸化触媒42は、排気中の酸素を用いて炭化水素(HC)すなわち未燃燃料や一酸化炭素(CO)などを酸化して水と二酸化炭素に変化させる。ここで、酸化触媒42で生じるこの酸化反応は発熱反応であり、酸化触媒42で酸化反応が生じると排気の温度は高められる。
図3(a)に概念的に示すように、NOx触媒41には、触媒金属41aが担持されており、触媒金属41aとしては、例えば、プラチナ(Pt)、ロジウム(Rh)等の貴金属が採用される。また、NOx触媒41には、吸蔵剤41bが担持されており、吸蔵剤41bとしては、例えば、アルカリ土類金属あるいはアルカリ金属、希土類が採用される。より具体的には、吸蔵剤41bとしては、例えば、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、マグネシウム(Mg)等が採用され、排気の空燃比が理論空燃比よりもリーンであるリーン状態(空気過剰率λ>1)において排気中のNOxが触媒金属41aにより酸化されて、吸蔵剤41bに吸蔵される。また、図3(b)に示すように、NOx触媒41においては、排気の空燃比がリーン状態であるときに、排気中のSOxも触媒金属41aにより酸化されて吸蔵剤41bに吸蔵される。
NOx触媒に吸蔵されたNOx及びSOxは、排気の空燃比が理論空燃比近傍である状態(λ≒1)あるいは理論空燃比よりも小さいリッチな状態(λ<1)、つまり、NOx触媒41を通過する排気が未燃のHCを多量に含む還元雰囲気下において放出されて還元される。したがって、NOx触媒41は、NOx吸蔵還元型触媒(NSC:NOx Storage Catalyst)である。
詳細には、NOx触媒41は、排気ガスの空気過剰率λが1よりも大きいリーンな状態で、排気ガスに含まれる酸素を吸蔵できるように構成されている。例えば、NOx触媒41は、酸素吸蔵能を有するセリア等を含む。そして、NOx触媒41は、排気ガス中のNOを、排気ガスに含まれる酸素および吸蔵している酸素を用いて酸化し(NOとし)、これを吸蔵する。
また、NOx触媒41は、吸蔵していたNOxを還元する際に、NH3(アンモニア)を発生して放出するようになっている。具体的には、NOx還元時に、NOx触媒41が吸蔵していたNOx中の「N」およびNOx触媒41を通過するNOxと、NOx触媒41に導入された還元剤であるH等が結合することで、NH3が生成される。
第1触媒43は、例えば、DOCの触媒材層の表面に、NSCの触媒材がコーティングされることで形成されている。
なお、本実施形態では、排気通路に別途空気や燃料を供給する装置が設けられておらず、排気の空燃比と燃焼室6内の混合気の空燃比とは対応する。つまり、燃焼室6内の混合気の空燃比が理論空燃比よりもリーンのときに排気の空燃比もリーンとなり、燃焼室6内の混合気の空燃比が理論空燃比近傍である状態(λ≒1)あるいは理論空燃比よりも小さいリッチな状態(λ<1)のときに排気の空燃比も理論空燃比近傍である状態(λ≒1)あるいは理論空燃比よりも小さいリッチな状態(λ<1)になる。
図1に示すように、尿素インジェクタ45は、DPF44の下流側の排気通路40中に尿素を噴射する。尿素インジェクタ45は、尿素供給経路45aおよび尿素送出ポンプ45bを介して尿素タンク45cに接続されており、尿素送出ポンプ45bにより尿素タンク45cから圧送された尿素を排気通路40内に噴射する。本実施形態では、尿素の凍結を防止するためのヒーター45dが設けられている。尿素インジェクタ45から噴射された尿素はSCR触媒46に導入される。
SCR触媒46は、NH3(アンモニア)を排気ガス中のNOxと反応(還元)させて浄化する。SCR触媒46は、尿素インジェクタ45から噴射された尿素を加水分解してNH3を生成し(CO(NH2)2+H2O→CO2+2NH3)、生成されたNH3を排気ガス中のNOxと反応(還元)させてNOxを浄化する。
このように、本実施形態では、尿素インジェクタ45により排気通路40に噴射(供給)される尿素が、請求項におけるNH3原料およびSCR用還元剤として機能する。
詳細には、SCR触媒46では、導入されたNH3が吸着され、この吸着されたNH3とNOxとが反応することでNOxが還元される。また、前記のように、NOx触媒41におけるNOxの還元時には、このNOx触媒41からもNH3が放出されるようになっており、SCR触媒46は、NOx触媒41から放出されたNH3を排気中のNOxと反応(還元)させることによってもNOxを浄化する。
例えば、SCR触媒46は、NH3によってNOxを還元する機能を有する触媒金属(Fe、Ti、Ce、W等)を、NH3をトラップする機能を有するゼオライトに担持させて触媒成分とし、この触媒成分をハニカム担体のセル壁に担持させることで作られる。
SCR触媒46とNOx触媒41とは、いずれもNOxを浄化可能であるが、これらは浄化率(NOx吸蔵率)が高くなる温度が互いに異なっており、SCR触媒46のNOx浄化率(NOx吸蔵率)は排気の温度が比較的高温のときに高くなり、NOx触媒41のNOx浄化率は排気の温度が比較的低温のときに高くなる。
つまり、本実施形態では、NOx触媒41とSCR触媒46との両方を用いてNOxの
浄化を行う。具体的には、SCR触媒46の温度が第1温度未満であり、SCR触媒46
によるNOx浄化率が低いときには、NOx触媒41のみによってNOx浄化が行われ、
SCR触媒46の温度が第2温度以上(第2温度は第1温度よりも高い)であってSCR
触媒46によるNOx浄化率が高いときにはSCR触媒46のみによってNOx浄化を行
う。そして、SCR触媒46の温度が第1温度と第2温度との間であるときには、NOx
触媒41とSCR触媒46との両方によってNOx浄化を行う。また、排気ガス流量が大
きく、SCR触媒46によるNOx浄化率が低くなるときにも、NOx触媒41とSCR
触媒46との両方によってNOx浄化を行う。
スリップ触媒47は、SCR触媒46から排出された未反応のNH3を酸化させて浄化
する。
排気通路40には、第2タービン52bをバイパスする排気側バイパス通路48と、これを開閉する排気側バイパスバルブ49と、第1タービン51bをバイパスするウエストゲート通路53と、これを開閉するウエストゲートバルブ54とが設けられている。これら排気側バイパスバルブ49とウエストゲートバルブ54とは、それぞれ、駆動装置(不図示)によって全閉と全開の状態に切り替えられるとともに、これらの間の任意の開度に変更される。
本実施形態によるエンジンシステム100は、排気の一部を吸気に還流させるEGR装置55を有する。EGR装置55は、排気通路40のうち排気側バイパス通路48の上流端よりも上流側の部分と、吸気通路20のうちスロットルバルブ23とサージタンク24との間の部分とを接続するEGR通路56と、これを開閉する第1EGRバルブ57と、EGR通路56を通過する排気を冷却するEGRクーラー58とを有する。また、EGR装置55は、EGRクーラー58をバイパスするEGRクーラバイパス通路59と、これを開閉する第2EGRバルブ60とを有する。
(2)制御系
図4を用いて、エンジンシステムの制御系について説明する。車両には、主として尿素インジェクタ45を制御するためのDCU(Dosing Control Unit)300と、その他の各部を制御するためのPCM(Power-train Control Module)200と、が設けられている。PCM200およびDCU300は、それぞれ、CPU、ROM、RAM、I/F等から構成されるマイクロプロセッサである。本実施形態では、これらPCM200とDCU300とが、請求項における制御装置を構成する。また、PCM200は、後述する、DeNOx制御(NOx触媒リッチパージ制御)、DeSOx制御(NOx触媒再生制御)、及びDPF再生制御(PMフィルタ再生制御)をそれぞれ実施する、NOx触媒リッチパージ制御部201と、NOx触媒再生制御部202と、PMフィルタ再生制御部203とを備えている。
PCM200には、各種センサからの情報が入力される。例えば、PCM200は、クランク軸7の回転数つまりエンジン回転数を検出する回転数センサSN1、エアクリーナ21付近に設けられて吸気通路20を流通する新気(空気)の量である吸入空気量を検出するエアフローセンサSN2、サージタンク24に設けられてターボ過給機51、52によって過給された後のサージタンク24内の吸気の圧力つまり過給圧を検出する吸気圧センサSN3、排気通路40のうち第1ターボ過給機51と第1触媒43との間の部分の酸素濃度を検出する排気O2センサSN4等と電気的に接続されており、これらのセンサSN1〜SN4からの入力信号を受け付ける。また、車両には、運転者により操作されるアクセルペダル(不図示)の開度であるアクセル開度を検出するアクセル開度センサSN5や、車速を検出する車速センサSN6等が設けられており、これらのセンサSN5、SN6による検出信号もPCM200に入力される。PCM200は、各センサ(SN1〜SN6等)からの入力信号に基づいて種々の演算等を実行して、インジェクタ10等を制御する。
DCU300とPCM200とは双方向に通信可能に接続されている。DCU300は、PCM200での演算結果等を用いて尿素インジェクタ45によって排気通路40に噴射させる尿素の量を算出し、尿素インジェクタ45を制御する。また、DCU300は、尿素送出ポンプ45bやヒーター45dの制御も行う。
(2−1)通常制御
DeNOx制御、DeSOx制御およびDPF再生制御を実施しない通常運転時に実施する通常制御では、燃費性能を高めるべく、燃焼室6内の混合気の空燃比(以下、単に、混合気の空燃比という場合がある)が理論空燃比よりもリーン(λ>1)にされる。例えば、通常制御では、混合気の空気過剰率λはλ=1.7程度とされる。また、通常制御では、ポスト噴射は停止されてメイン噴射のみが実施される。また、通常制御では、グロープラグ11の作動は停止される。また、通常制御では、第1EGRバルブ57、第2EGRバルブ60、吸気側バイパスバルブ26、排気側バイパスバルブ49、ウエストゲートバルブ54は、それぞれ、エンジン本体1の運転状態、例えば、エンジン回転数とエンジン負荷等に応じて、EGR率および過給圧がそれぞれ適切な値になるように制御される。
(2−2)DeNOx制御
NOx触媒リッチパージ制御部201により実施される、NOx触媒41に吸蔵されたNOx(以下、適宜、吸蔵NOxという)をNOx触媒41から放出(脱離)させるための制御であるDeNOx制御(NOx触媒リッチパージ制御)について説明する。
前記のように、NOx触媒41では、排気の空燃比ひいては混合気の空燃比が理論空燃比近傍である状態(λ≒1)あるいは理論空燃比よりも小さいリッチな状態(λ<1)において、吸蔵NOxが還元される。従って、吸蔵NOxを還元するためには、排気の空燃比および混合気の空燃比を通常運転時(通常制御の実施時)よりも低減させる必要がある。
混合気の空気過剰率λ(排気ガスの空気過剰率λ)を低減する一つの方法として、燃焼室6に導入される新気(空気)の量を少なくすることが考えられる。しかし、新気の量を単純に少なくするとエンジントルクを適切に得ることができないおそれがある。特に、加速時に新気の量が低減されると加速性が悪化するおそれがある。また、新気の量を調整する場合では、混合気の空気過剰率λを精度よく制御することが比較的困難である。
そこで、本実施形態では、新気の量を低減させることなく、あるいは、新気の量の低減量を少なく抑えつつ、混合気の空燃比を低減させるべく、ポスト噴射を実施する。つまり、PCM200(NOx触媒リッチパージ制御部201)は、インジェクタ10にメイン噴射に加えてポスト噴射を実施させることで排気の空燃比を低減する。例えば、DeNOx制御では、混合気および排気の空気過剰率λをλ=0.94〜1.06程度にする。
本実施形態では、このように吸蔵NOxを還元するためにポスト噴射を実施するDeNOx制御を、図5に示す第1領域R1と第2領域R2とでのみ実施する。第1領域R1は、エンジン回転数が予め設定された第1基準回転数N1以上且つ予め設定された第2基準回転数N2以下で、エンジン負荷が予め設定された第1基準負荷Tq1以上且つ予め設定された第2基準負荷Tq2以下の領域である。第2領域R2は、第1領域R1よりもエンジン負荷が高い領域であって、エンジン負荷が予め設定された第3基準負荷Tq3以上となる領域である。
また、PCM200(NOx触媒リッチパージ制御部201)は、第1領域R1では、ポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼するタイミングでポスト噴射を実施するアクティブDeNOx制御を実施する。ポスト噴射の噴射タイミングは予め設定されており、例えば、膨張行程の前半であって、圧縮上死点後30〜70°CAの間の時期に設定されている。本実施形態では、アクティブDeNOx制御では、ポスト噴射された燃料の燃焼を促進するためにグロープラグ11を通電して混合気を加熱する。
また、アクティブDeNOx制御では、EGRガスを燃焼室6に導入しつつ第1EGRバルブ57および第2EGRバルブ60の開度を通常運転時よりも小さく(閉じ側に)、つまり、仮にアクティブDeNOx制御を実施しなかったとしたときの開度よりも小さくする。本実施形態では、アクティブDeNOx制御において、第1EGRバルブ57は全閉とされ、第2EGRバルブ60は開弁されるもののその開度が通常運転時よりも小さくされる。
これは、ポスト噴射された燃料の燃焼を促進しつつこの燃焼によって生成される煤の量を少なく抑えるためである。具体的には、ポスト噴射された燃料の燃焼時、燃焼室6内にはEGRガスに加えてメイン噴射によって生成された燃焼後のガスが存在することになる。そのため、多量のEGRガスが導入されているとポスト噴射された燃料と空気との混合が不十分となり煤が多量に生成されるおそれがある。一方、ポスト噴射は燃焼室6内の温度圧力が比較的低いタイミングで実施されるため、燃焼安定性が悪化しやすい。そこで、前記のように、アクティブDeNOx制御において、第1EGRバルブ57を閉弁してEGRクーラー58を通過した低温のEGRガスの導入は停止し、第2EGRバルブ60を開弁して高温のEGRガスを導入して、ポスト噴射された燃料の燃焼を促進して燃焼安定性を高めつつ、この第2EGRバルブ60の開度を通常運転時よりも小さい開度にして煤の生成量を少なく抑える。
詳細には、PCM200には、アクティブDeNOx制御時の第1EGRバルブ57の開度および第2EGRバルブ60の開度と、通常運転時の第1EGRバルブ57の開度および第2EGRバルブ60の開度とが、エンジン回転数とエンジン負荷等とについてのマップで記憶されており、PCM200(NOx触媒リッチパージ制御部201)は、実行している制御に対応するマップから値を抽出して第1EGRバルブ57および第2EGRバルブ60の開度を設定する。そして、同じエンジン回転数とエンジン負荷等において、アクティブDeNOx制御用のマップの値の方が通常制御用のマップの値よりも小さく設定されている。
一方、PCM200(NOx触媒リッチパージ制御部201)は、第2領域R2では、ポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼しないタイミング(膨張行程の後半、例えば、圧縮上死点後100°CA〜120°CA)でポスト噴射を実施するパッシブDeNOx制御を実施する。また、パッシブDeNOx制御では、ポスト噴射された未燃燃料に起因するデポジットによってEGRクーラー58等が閉塞するのを回避するべく、第1EGRバルブ57および第2EGRバルブ60を全閉にする。
前記のように、第1領域R1と第2領域R2とでDeNOx制御の制御内容を変更しているのは、次の理由による。
エンジン負荷が低い、あるいは、エンジン負荷は比較的高いがエンジン回転数が低い領域では、排気の温度が低いことに伴ってNOx触媒41の温度が吸蔵NOxを還元できる温度よりも低くなりやすい。そこで、本実施形態では、この領域ではDeNOx制御を停止する。
また、前記のようにDeNOx制御ではポスト噴射を実施するが、ポスト噴射された燃料が燃焼せずにそのまま排気通路40に排出されると、この未燃燃料に起因するデポジットによってEGRクーラー58等が閉塞するおそれがある。そのため、ポスト噴射された燃料は燃焼室6内で燃焼させるのが好ましい。しかしながら、エンジン負荷が高い、あるいは、エンジン負荷は比較的低いがエンジン回転数が高い領域では、燃焼室6内の温度が高いこと、あるいは、1クランク角度あたりの時間が短いことに伴って、燃焼室6内のガスが排気されるまでの間にポスト噴射された燃料と空気とを十分に混合させることが難しく、ポスト噴射された燃料を燃焼室6内で十分に燃焼させることができないおそれがある。また、前記混合が不十分でることによって煤が増大するおそれがある。従って、このような領域では基本的にDeNOx制御を停止する。
ただし、エンジン負荷が非常に高い第2領域R2では、メイン噴射の噴射量(以下、適宜、メイン噴射量という)が多いことに伴って通常運転時であっても混合気の空燃比が小さく抑えられる。そのため、第2領域R2では、吸蔵NOxを還元するために必要なポスト噴射の噴射量(以下、適宜、ポスト噴射量という)を小さくして、未燃燃料が排気通路40に排出されることによる前記影響を小さく抑えることができる。
そこで、本実施形態では、エンジン負荷およびエンジン回転数のいずれもが低すぎず且つ高すぎない第1領域R1では、ポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼するアクティブDeNOx制御を実施し、第2領域R2では、ポスト噴射された燃料を燃焼室6内で燃焼させないパッシブDeNOx制御を実施する。なお、第2領域R2は、排気の温度が十分に高く酸化触媒42が十分に活性化する領域である。そのため、排気通路40に排出された未燃燃料はこの酸化触媒42によって浄化される。また、このように、中回転中負荷域でのみDeNOx制御を許可することで、DeNOx制御実施時のポスト噴射の燃焼安定性を確保して排気性能の悪化を抑制することができる。
アクティブDeNOx制御およびパッシブDeNOx制御は、それぞれ、SCR触媒46の温度が所定の温度未満、NOx触媒41の温度が所定の温度以上、かつ、NOx触媒41が吸蔵しているNOx量であるNOx吸蔵量が所定量以上であると、実施が許可される。ただし、前記のように、アクティブDeNOx制御は、エンジン本体1が第1領域R1で運転されているときにのみ実施され、パッシブDeNOx制御は、エンジン本体1が第2領域R2で運転されているときにのみ実施される。また、本実施形態では、実施が許可されるNOx吸蔵量の最小値は、パッシブDeNOx制御の方がアクティブDeNOx制御よりも小さい値に設定されている。
本実施形態では、アクティブDeNOx制御は、後述するように、エンジン本体1が第1領域R1で運転されている状態でDPF再生制御が開始されるときにこのDPF再生制御の実施前に行われるが、これに代えて、DPF再生制御の実施時であるかどうかによらず、NOx吸蔵量が非常に高い場合にはアクティブDeNOx制御を行うようにしてもよい。ただし、この場合であっても、エンジン本体1が第1領域R1で運転されているときにアクティブDeNOx制御を実施する。また、前記場合においても、SCR触媒46の温度がSCR触媒46にてNOxを浄化可能な温度にまで高められているときには、SCR触媒46によってNOxを浄化できるためアクティブDeNOx制御は実施しない。また、前記場合においても、NOx触媒41の温度が吸蔵NOxを還元可能な温度まで高められていないときは、アクティブDeNOx制御を実施しない。
なお、NOx触媒41の温度は、例えば、NOx触媒41の直上流側に設けられた温度センサによって検出された温度に基づいて推定される。SCR触媒46の温度は、例えば、SCR触媒46の直上流側に設けられた温度センサによって検出された温度に基づいて推定される。NOx吸蔵量は、例えば、エンジン本体1の運転状態や排気の流量および温度等に基づいて推定された排気中のNOx量を積算していくことで推定される。
(2−3)DPF再生制御
本実施形態では、PMフィルタ再生制御部203は、DPF44に捕集されたPMを除去してDPF44の浄化能力を再生するための制御であるDPF再生制御(PMフィルタ再生制御)を実施する。
DPF再生制御は、酸化触媒42が所定の温度となって酸化反応が可能となり、且つ、DPF44に捕集されているPMの量(以下、単に、PM堆積量という)が予め設定された再生開始堆積量以上になると開始される。PM堆積量は、例えば、DPF44の上流側および下流側に設けられた圧力センサから算出されるDPF44の前後差圧(DPF44よりも上流側の圧力と下流側の圧力との差)等から算出される。また、再生開始堆積量は、DPF44が捕集可能なPM堆積量の最大量よりも所定量小さい値に設定されている。
前記のように、DPF44に捕集されているPMは、高温下で燃焼除去することができる。これに対して、DPF44の上流側に設けられた第1触媒43に含まれる酸化触媒42においてHC等つまり未燃燃料を酸化反応させれば、DPF44に流入する排気の温度ひいてはDPF44の温度を高めることができる。さらにまた、DPF44の酸化触媒層44dにおいても未燃燃料を酸化反応させることにより、DPF44の温度を高めることができる。
そこで、本実施形態では、DPF再生制御として、混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーンとしつつポスト噴射を行って、酸化触媒42に空気と未燃燃料とを流入させてこれらを酸化触媒42で酸化させる制御を実施する。具体的には、DPF再生制御では、ポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼しないタイミング(膨張行程の後半であって、例えば、圧縮上死点後100°CA〜120°CA)でポスト噴射を実施する。例えば、DPF再生制御では、混合気および排気の空気過剰率λがλ=1.2〜1.4程度とされる。
また、DPF再生制御では、未燃燃料がEGR通路56およびEGRクーラー58に流入してこれらが閉塞されるのを回避するべく第1EGRバルブ57および第2EGRバルブ60を全閉とする。また、DPF再生制御では、ポスト噴射を燃焼させる必要がないためグロープラグ11への通電は停止する。
(2−4)DeSOx制御
NOx触媒再生制御部202により実施される、NOx触媒41に吸蔵されたSOx(硫黄成分、以下、適宜、吸蔵SOxという)を還元して除去するための制御であるDeSOx制御(NOx触媒再生制御)について次に説明する。
前記のように、NOx触媒41では、排気の空燃比が理論空燃比近傍である状態(λ≒1)あるいは理論空燃比よりも小さいリッチな状態(λ<1)において、吸蔵SOxが還元される。これに伴い、DeSOx制御でも、混合気の空燃比を理論空燃比近傍である状態(λ≒1)あるいは理論空燃比よりも小さいリッチな状態(λ<1)にするべく、メイン噴射に加えてポスト噴射を実施する。
ただし、SOxはNOxに比べて結合力が強いため、吸蔵SOxを還元するためには、DeNOx制御時よりもNOx触媒41の温度ひいてはこれを通過する排気の温度をより高温(600℃程度)にする必要がある。これに対して、前記のように、酸化触媒42において未燃燃料を酸化反応させれば第1触媒43ひいてはNOx触媒41を通過する排気の温度を高めることができる。
そこで、本実施形態では、DeSOx制御として、DeNOx制御と同様にポスト噴射を行って排気の空燃比を通常運転時よりもリッチにして理論空燃比近傍あるいはこれよりも小さくする(以下、適宜、単にリッチにするという)リッチステップと、排気の空燃比を理論空燃比よりもリーンとしつつ(以下、適宜、単にリーンにするという)ポスト噴射を行って酸化触媒42に空気と未燃の燃料とを供給してこれらを酸化触媒42で酸化させるリーンステップとを含むリッチリーンサイクルを複数回実施する。
リッチステップでは、アクティブDeNOx制御と同様に、ポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼するタイミング(膨張行程の前半であって、例えば、圧縮上死点後30〜70°CA)でポスト噴射を実施する。そして、リッチステップでは、混合気および排気の空気過剰率λを1.0程度として混合気および排気の空燃比を理論空燃比近傍にする。例えば、リッチステップでは、混合気および排気の空気過剰率λをλ=0.94〜1.06程度とする。
また、リッチステップでは、アクティブDeNOx制御と同様に、ポスト噴射された燃料の燃焼に伴う煤を抑制しつつこの燃焼の安定性を高めるべく、第1EGRバルブ57を全閉にする一方、第2EGRバルブ60を開弁させ且つ第2EGRバルブ60の開度を通常運転時よりも小さくする。具体的には、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度は、最初のリッチリーンサイクルにおいて最も閉じ側のバルブ開度である初期バルブ開度に設定されており、後続するリッチリーンサイクルにおいて段階的に閉じ側のバルブ開度に設定された後、最終的に最終バルブ開度に一定に維持される。
また、PCM200(NOx触媒再生制御部202)は、混合気の空燃比が低くなるように、スロットルバルブ23、排気側バイパスバルブ49およびウエストゲートバルブ54を、それぞれ、吸入空気量が通常運転時よりも減少するように制御する。
一方、リーンステップでは、ポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼しないタイミング(膨張行程の後半であって、例えば、圧縮上死点後後100°CA〜120°CA)でポスト噴射を実施する。そして、混合気および排気の空気過剰率λを1以上として混合気および排気の空燃比を理論空燃比よりもリーンにする。例えば、リーンステップでは、混合気および排気の空気過剰率λをλ=1.2〜1.4程度とする。また、リーンステップでは、未燃燃料に起因するデポジットによってEGRクーラー等が閉塞するのを防止するべく、第1EGRバルブ57および第2EGRバルブ60を全閉にする。
このようにDeSOx制御では燃焼室6内の混合気の空燃比をリーンにする必要がある。そのため、エンジン負荷が高く混合気の空燃比を十分にリーンにできない第2領域R2ではDeSOx制御を実施するのは難しい。一方、前記のように、ポスト噴射を燃焼させる制御は第1領域R1で行われるのが好ましい。そこで、本実施形態では、第1領域(特定運転領域)R1でエンジン本体1が運転されているときにのみDeSOx制御を実施する。
なお、PCM200は、アクセル開度等から算出される要求トルクに対応する燃料噴射量をメイン噴射量として算出する。次に、PCM200は、第1触媒43(NOx触媒41)の上流側に設けられた排気O2センサSN4によって検出された排気の酸素濃度と、エアフローセンサSN2によって検出された吸入空気量と、燃焼室6に導入されるEGRガスの量とに基づいて燃焼室6内の酸素濃度(燃焼前の酸素濃度)を推定する。そして、推定した燃焼室6内の酸素濃度つまり吸気の酸素濃度に基づいてポスト噴射量の基本的な値を算出する。なお、EGRガスの量はエンジンの運転状態やEGRバルブ57、60の前後差圧等から推定される。次に、PCM200は、この基本的なポスト噴射量を、排気O2センサSN4によって検出された排気の酸素濃度とメイン噴射の量等に基づいてフィードバック補正する。つまり、PCM200は、検出された排気の酸素濃度に対応する排気の空燃比が目標の空燃比となるようにポスト噴射量をフィードバック制御し、これにより排気の空燃比を適切な値にする。このように、本実施形態では、ポスト噴射の噴射量を変更することで排気ガスの空気過剰率λを変更する。
ここで、前記のように、燃焼室6内の混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーンとし且つポスト噴射をその燃料を燃焼させることなく実施すれば、PMを燃焼除去することができるため、リーンステップの実施時にPMの燃焼除去が可能となる。そして、本実施形態では、リーンステップの実施時にPMの燃焼除去が可能となるように、リーンステップにおける混合気の空燃比を、前記のように、DPF再生制御時の空燃比と同じ値となるように(空気過剰率λがλ=1.2〜1.4となるように)している。
(2−5)尿素水の噴射制御
次に、尿素インジェクタ45の噴射制御について説明する。以下では、適宜、尿素インジェクタ45から噴射される尿素の量を、尿素噴射量という。前記のように、尿素インジェクタ45の噴射制御は、PCM200からの情報を得ながらDCU300が実施する。
NOx還元持、すなわちDeNOx制御持若しくはDeSOx制御持には、NOx触媒41から、NHが放出されてSCR触媒46に導入される。そのため、DeNOx制御若しくはDeSOx制御の実施時の尿素噴射量を、これらの制御を実施していないときの尿素噴射量と同じ量にすると、SCR触媒46に供給されるNHの量が過大となり、SCR触媒46よりも下流側にNHがすり抜けるおそれがある。そこで、DeNOx制御時及びDeSOx制御持はこれらの制御を実施していない時よりも尿素噴射量を少なくする。
しかしながら、DeNOx制御時及びDeSOx制御持の尿素噴射量を、運転条件によらず単純にこれらの制御を実施していない時よりも少ない所定の量に制御しただけでは、SCR触媒46に供給されるNHの量が、過大になるあるいは不足して、SCR触媒46よりも下流側に多くのNHがすり抜け若しくはSCR触媒46において適切にNOxが浄化されないおそれがあることが分かった。したがって、本実施形態では、DCU300によって、DeNOx制御持及びDeSOx制御持にNOx触媒41から放出されるNH量が推定され、推定されたNH量が多いほど尿素噴射量が少なくなるように尿素インジェクタ45が制御されている。
以下に、NOx触媒41から放出されるNH量の推定手順について説明する。
本実施形態では、DCU300に、機能的に、第1推定部301と、第2推定部302とが設けられている。
第1推定部301は、DeNOx制御時及びDeSOx制御持において、NOx触媒41に吸蔵されていたNOxと、還元剤であるH等が結合することで生成されたNH(以下、適宜、第1NHという)の量を推定する。
第2推定部302は、DeNOx制御時及びDeSOx制御時に、エンジン本体1で生成されてNOx触媒41に流入したNOx(以下、適宜、RawNOx)と還元剤であるH等がNOx触媒41にて結合することで生成されたNH(以下、適宜、第2NHという)の量を推定する。
第1推定部301は、まず、NOx触媒41の現在のNOx吸蔵量を推定する。次に、第1推定部301は、このNOx吸蔵量の推定値に、第1温度係数β1、第1流量係数β2、第1A/F係数β3、および、第1熱劣化係数β4をそれぞれ掛けることで、第1NHの量を算出する。
第1温度係数β1は、NOx触媒41の温度に応じて設定される。具体的には、温度係数β1は、NOx触媒41の温度が高いほど小さい値とされる。つまり、NOx触媒41の温度が高い方がNOx触媒41に吸蔵されているNOxがHNに変換される反応が促進されることがわかっており、NOx触媒41の温度が高い方が第1NH量が大きく算出されるように、第1温度係数β1が設定されている。
第1流量係数β2は、排気流量に応じて設定される。具体的には、第1流量係数β2は、排気流量が多いほど大きい値とされる。つまり、排気流量が多いほどNOx触媒41に流入する還元材の量が多くなりNOx触媒41から放出されるHN量は増大するので、これに対応して、排気流量が多い方が第1NH量が大きく算出されるように第1流量係数β2が設定されている。
第1A/F係数β3は、排気ガスの空燃比(A/F)に応じて設定される。具体的には、A/F係数β3は、排気ガスの空燃比が小さい(リッチ)ほど大きい値とされる。つまり、排気ガスの空燃比がリッチであるほどNOx触媒41に流入する還元材の量が多くなりNOx触媒41から放出されるNH量は増大するので、これに対応して、排気流量が多い方が第1NH量が大きく算出されるように第1A/F係数β3が設定されている。
第1熱劣化係数β4は、NOx触媒41の劣化度合いに応じて設定される係数である。PCM200は、車両の走行時間やDeNOx制御の実施回数等に基づいてNOx触媒41の劣化度合いを推定しており、熱劣化係数β4は、この推定された劣化度合いが高いほど(劣化が進んでいるほど)、大きい値とされる。つまり、NOx触媒41の劣化度合いが高い方がNOx触媒41に吸蔵されているNOxがNHに変換される反応が促進されることがわかっており、これに対応して劣化度合いが高い方が第1NH量が大きく算出されるように、熱劣化係数β4が設定されている。
第2推定部302は、まず、エンジン本体1から排出されるRawNOxの量(流量)を推定する。本実施形態では、RawNOxの流量は、排気流量と混合気の空気過剰率λ等から推定される。次に、第2推定部302は、この吸蔵NOx量の推定値に、第2流量係数β22および第2A/F係数β23をそれぞれ掛けることで、第2NHの量を算出する。
第2流量係数β22は、排気流量に応じて設定される。具体的には、第2流量係数β22は、第1流量係数β2と同様に、排気流量が多いほど大きい値とされる。ただし、NOx触媒41に吸蔵されていたNOxと異なり、RawNOxに対してNOx触媒41の温度が与える影響はNOx触媒41の温度が所定温度以上になると同等となり、第2流量係数β22はNOx触媒41の温度が所定温度以上では一定値とされる。
第2A/F係数β23は、排気ガスの空燃比(A/F)に応じて設定される。具体的には、第2A/F係数β23は、第2A/F係数β3と同様に、排気ガスの空燃比が小さい(リッチ)ほど大きい値とされる。ただし、NOx触媒41に吸蔵されていたNOxと異なり、RawNOxに対して排気ガスの空燃比が与える影響は排気の空燃比が所定値以下になると同等となり、第2A/F係数β23は排気ガスの空燃比が所定値以上では一定値とされる。
このようにして、本実施形態では、第1NHの量と第2NHの量とが推定される。
そして、DCU300は、これら第1NHの量と第2NHの量とを合わせた量を、D
eNOx制御時及びDeSOx制御時に、NOx触媒41から放出されるNHとして算出する。
DCU300は、DeNOx制御時およびDeSOx制御持においてNOx触媒41から放出されるNH量を推定し、これを、これらの制御が実施されていないときの尿素噴射量から減算し、その値を最終的な尿素噴射量として尿素インジェクタ45を制御する。
(2−6)制御の流れ
次に、アクティブDeNOx制御、DPF再生制御およびDeSOx制御の流れについて図6のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1では、PCM200は、DPF再生許可フラグが1であるか否かを判定する。この判定がNOであれば、ステップS20に進み、PCM200は通常制御を実施した後、処理を終了する(ステップS1に戻る)。一方、ステップS1の判定がYESであれば、ステップS2に進む。DPF再生許可フラグは、DPF44の再生が許可されると1となり、DPFの再生を禁止するときに0となるフラグである。本実施形態では、DPF再生許可フラグは、DPF44のPM堆積量が前記再生開始堆積量以上になると1とされ、PM堆積量が再生終了堆積量以下になると0とされる。再生終了堆積量は、もはやDPF44からPMを除去することが必要ない程度にまで低下したPM堆積量であり、例えば、0付近の値に設定されている。
ステップS2にて、PCM200は、エンジン本体1が第1領域R1で運転されているか否かを判定する。この判定がNOであれば、ステップS20に進み、PCM200は通常制御を実施した後、処理を終了する(ステップS1に戻る)。一方、ステップS2の判定がYESであれば、ステップS3に進む。
ステップS3では、PCM200(NOx触媒リッチパージ制御部201)は、アクティブDeNOx制御を実施する。
ステップS3の後はステップS4に進む。ステップS4では、PCM200(NOx触媒リッチパージ制御部201)は、吸蔵NOx量が予め設定されたDeNOx終了判定量以下であるか否か、つまり、アクティブDeNOx制御の実施に伴って吸蔵NOx量がDeNOx終了判定量以下まで低下したか否かを判定する。この判定がNOであれば、ステップS2に戻る。一方、この判定がYESであれば、ステップS5に進む。つまり、PCM200(NOx触媒リッチパージ制御部201)は、吸蔵NOx量がDeNOx終了判定量以下となりステップS4の判定がYESとなるまで、アクティブDeNOx制御を継続する。DeNOx終了判定量は、例えば、0付近の値に設定されている。
なお、DeNOx制御の実施中に、DCU300は、NOx触媒41から放出されるNHの量を推定し、該推定量が多いほど尿素噴射量が少なくなるように尿素インジェクタ45を制御する。
そして、ステップS4の判定がYESとなると、PCM200(NOx触媒リッチパージ制御部201)は、ステップS5に進む。ステップS5では、PCM200は、アクティブDeNOx制御を停止してDPF再生制御を実施(開始)する。ステップS5の次は、ステップS6に進む。
ステップS6では、PCM200(PMフィルタ再生制御部203)は、PM堆積量が予め設定されたDeSOx開始堆積量(基準量)以下か否かを判定する。この判定がNOであれば、PCM200(PMフィルタ再生制御部203)は、ステップS5に戻る。つまり、PCM200(PMフィルタ再生制御部203)は、PM堆積量がDeSOx開始堆積量以下に低下するまでDPF再生制御を継続する。DeSOx開始堆積量は、再生開始堆積量の10%以上20%以下の量に設定されており、本実施形態では再生開始堆積量の10%に設定されている。
そして、PM堆積量がDeSOx開始堆積量以下に低下してステップS6の判定がYESとなると、PCM200は、ステップS7に進む。ステップS7では、PCM200は、エンジン本体1が第1領域R1で運転されているか否かを判定する。この判定がNOであれば、ステップS20に進み、PCM200は通常制御を実施した後、処理を終了する(ステップS1に戻る)。
一方、ステップS7の判定がYESであれば、ステップS100に進み、PCM200(NOx触媒再生制御部202)は、DeSOx制御を開始する。すなわち、PM堆積量がDeSOx開始堆積量以下に低下するとDeSOx制御に切り替わるので、NOx触媒41が、DPF44を再生させるのに適したDPF再生条件、すなわち理論空燃比よりリーンとされ且つ高温の条件下に晒されることが抑制される。
ここで、本願の発明者は、NOx触媒41が、DPF再生条件下に長く晒されると、DeSOx制御によっても吸蔵SOxを脱離させ難くなることを突き止めた。DeSOx制御によっても吸蔵SOxを脱離させ難くなるのは次の理由によると考えられる。図7に模式的に示すように、吸蔵SOxは、NOx触媒41上で例えば吸蔵剤41bに吸蔵されている。図7(a)に示すように、NOx触媒41がDPF再生条件下に晒されると、吸蔵剤41bが凝集しやすくなる。
さらにNOx触媒41がDPF再生条件の下より高温若しくはより長時間晒されると、図7(b)に示すように吸蔵剤41bの凝集がさらに促進されて、吸蔵SOxが触媒金属41aと反応し難くなってしまう。なお、DPF44の再生には一般に長時間を要するため、NOx触媒41はDPF再生条件下に長時間晒されやすい。この結果、吸蔵SOxは、DeSOx制御によっても、NOx触媒41から脱離させ難くなる。
これに対して、本実施形態では、上述したように、PM堆積量がDeSOx開始堆積量以下に低下するとDeSOx制御が開始されるので、NOx触媒41がDPF再生条件下に長時間晒されることが抑制される。この結果、NOx触媒41における吸蔵剤41bの凝集が抑制されるので、後続するDeSOx制御によって、SOxをNOx触媒41から容易に脱離させやすい。
図8を参照して、ステップS100に係るDeSOx制御を説明する。PCM200(NOx触媒再生制御部202)は、ステップS101において、DeSOxサイクル数nが1か否かを判定する。ここで、DeSOxサイクル数nとは、DeSOx制御において、次に実施されるリッチリーンサイクルが何回目の実施回数であるかを示している。すなわち、DeSOxサイクル数nが1であれば、DPF再生制御からDeSOx制御に切り替えられて、最初のリッチリーンサイクルであることを意味している。
ステップS101の判定がYES、すなわち最初のリッチリーンサイクルである場合、PCM200(NOx触媒再生制御部202)は、ステップS103に進み、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度を初期バルブ開度に設定する。本実施形態では、初期バルブ開度は、全てのリッチリーンサイクルにおいて最も閉じ側に設定されている。
ステップS101の判定がNOであれば、PCM200(NOx触媒再生制御部202)は、ステップS102に進み、DeSOxサイクル数nが所定サイクル数n0未満か否かを判定する。ここで所定サイクル数n0とは、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度が最終バルブ開度より閉じ側に設定されるサイクル数を意味している。
ステップS102の判定がYESであれば、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度は1回前のリッチリーンサイクルのリッチステップにおけるバルブ開度より開き側に設定される。ステップS102の判定がNOであれば、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度は、最終バルブ開度に設定される。
本実施形態では、所定サイクル数n0は3に設定されている。すなわち、DeSOx制御において、3回目のリッチリーンサイクルまで、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度は、初期バルブ開度から段階的に増大し、4回目以降は最終バルブ開度に一定に維持される。
ステップS103〜S105の後はいずれも、ステップS106に進む。ステップS106ではリッチステップが所定時間実施され、次にステップS107に進む。ステップS107ではリーンステップが所定時間実施され、次にステップS108に進む。ステップS108では、DeSOxサイクル数nがn+1にカウントアップされ、すなわちDeSOxサイクル数が1つ増大する。
ステップS108の後はステップS8に進む。前記のように、DeSOx制御では、リッチステップとリーンステップとを含むリッチリーンサイクルが複数サイクル数実施され、リッチステップでは吸蔵SOxが脱離され、リーンステップではNOx触媒の温度が高く維持されるともにDPF44からPMが燃焼除去される。すなわち、リッチステップにおいて吸蔵SOxが減少し、リーンステップにおいてPMが減少する。
また、DeSOx制御の実施中に、DCU300は、NOx触媒41から放出されたNHの量を推定し、該推定量が多いほど尿素噴射量が少なくなるように尿素インジェクタ45を制御する。
ここで、本実施形態では、DeSOx制御時に、最初のリッチリーンサイクルにおけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が最も閉じ側のバルブ開度である初期バルブ開度に設定されており、この結果、ポスト噴射による燃料を気筒内で燃焼させやすく排温が上昇するので、NOx触媒41から放出されるNHの量が増大しやすい。後続するリッチリーンサイクルにおいて、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が段階的に増大するので、NOx触媒41から放出されるNH3の量が段階的に減少する。したがって、DCU300は、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度が閉じ側に設定されているほど、尿素噴射量が少なくなるように尿素インジェクタ45を制御する。
ステップS9では、PM堆積量が予め設定された再生終了堆積量以下か否かを判定する。この判定がNOであれば、PCM200(NOx触媒再生制御部202)は、ステップS7に戻る。つまり、PCM200(NOx触媒再生制御部202)は、PM堆積量が再生終了堆積量以下に低下するまでDeSOx制御を継続、すなわちリッチリーンサイクルを繰り返す。一方、この判定がYESであれば、PCM200(NOx触媒再生制御部202)は、ステップS20に進み、PCM200は通常制御を実施した後、処理を終了する。
図9は、前記の制御を実施したときの各パラメータの時間変化を模式的に示した図である。
時刻t1にてDPF再生許可フラグが0から1に変化すると、アクティブDeNOx制御が実施される。具体的には、排気の空燃比が理論空燃比よりもリッチとされるとともにポスト噴射が実施される。このとき、ポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼するように、ポスト噴射の噴射タイミングが比較的進角側(膨張行程前半)とされる。また、第1EGRバルブ57が全閉とされるとともに、第2EGRバルブ60の開度が通常運転時すなわち時刻t1直前の開度よりも小さく(閉じ側に)、ただし、全閉よりも開き側にされる。
アクティブDeNOx制御の実施に伴い、時刻t1以後、NOx吸蔵量は徐々に低下していく。また、ポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼することで排気の温度が増大することに伴い、時刻t1以後、DPF44の温度が徐々に増大する。また、図示していないが、酸化触媒42の温度も徐々に増大する。
さらに、図示は省略するが、DeNOx制御の実施により、NOx触媒41からNHが放出され、尿素噴射量が、DeNOx制御を実施していない場合に比して少なくなるように、尿素インジェクタ45が制御される。
時刻t2にて、吸蔵NOx量がDeNOx終了判定量以下になると、アクティブDeN
Ox制御は停止され、続いて、DPF再生制御が開始される(PMフィルタ再生ステップ)。
具体的には、時刻t2にて、排気の空燃比は理論空燃比よりもリーンに切り替えられる。また、時刻t2以後もポスト噴射が実施されるが、このポスト噴射の噴射タイミングは遅角側のタイミング(膨張行程後半)とされ、ポスト噴射された燃料は燃焼室6内で燃焼せずに排気通路40に排出される。また、第1EGRバルブ57に加えて第2EGRバルブ60が全閉とされる。
この制御により、酸化触媒42及び酸化触媒層44dにおける酸化反応によって排気の温度が上昇し、これによりDPF44の温度がさらに増大する。
図例では、時刻t2にてDPF44の温度がまだPMを燃焼させることができる温度にまで到達しておらず、時刻t3にてこの温度に到達することでPM堆積量が低下し始める。また、図例では、DPF44の温度がPMを燃焼させることができる温度に到達すると、ポスト噴射量を低減する。
時刻t4にてPM堆積量がDeSOx開始堆積量以下に低下、すなわち再生開始堆積量から10%低下すると、DeSOx制御が開始される(NOx触媒再生ステップ)。具体的には、時刻t4にてまずリッチステップが実施されて、噴射時期が比較的進角側であって噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼するように設定されたポスト噴射が実施されるとともに、排気の空燃比が理論空燃比よりもリッチにされる。また、第2EGRバルブ60が開弁される。ただし、アクティブDeNOx制御と同様に、リッチステップにおいても第2EGRバルブ60の開度は、通常運転時の開度つまり時刻t1直前の開度よりも小さく(閉じ側に)される。本実施形態では、リッチステップ時とアクティブDeNOx制御時とで第2EGRバルブ60の開度はほぼ同じとされる。なお、第1EGRバルブ57は全閉に維持される。
次に、時刻t5にてリーンステップが実施されて、噴射時期が比較的遅角側であって噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼しないように設定されたポスト噴射が実施されるとともに、排気の空燃比が理論空燃比よりもリーンにされる。また、第2EGRバルブ60が再び全閉とされる。なお、このときも、第1EGRバルブ57は全閉に維持される。
そして、このリッチステップとリーンステップとが繰り返され、これにより時刻t4以後、吸蔵SOx量は低減していく。詳細には、リッチステップの実施に伴って吸蔵SOx量は低減していく。また、リーンステップの実施によってPM堆積量も低下していく。
このとき、最初のリッチリーンサイクルにおいて、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度が最も閉じ側である初期バルブ開度に設定されている。以降のリッチリーンサイクルにおいて、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度は、段階的に増大され、所定サイクル数n0である4回目以降のリッチリーンサイクルにおいて最終バルブ開度に一定に設定されている。
また、図示は省略するが、DeSOx制御の実施により、NOx触媒41からNHが放出され、尿素噴射量が、DeSOx制御を実施していない場合に比して少なくなるように、尿素インジェクタ45が制御される。
ここで、本実施形態では、DeSOx制御時に、最初のリッチリーンサイクルにおけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が最も閉じ側である初期バルブ開度に設定されており、この結果、ポスト噴射による燃料を気筒内で燃焼させやすく排温が上昇するので、NOx触媒41から放出されるNHの量が増大しやすい。後続するリッチリーンサイクルにおいて、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が段階的に増大するので、NOx触媒41から放出されるNHの量が段階的に減少する。したがって、NOx触媒41から放出されるNHの量は、リッチリーンサイクル数が進むにつれて段階的に減少するので、尿素インジェクタ45による尿素噴射量は段階的に増大する。
そして、時刻t6にてSOx吸蔵量がもはやDeSOx制御を必要としない量(例えばゼロ付近)まで低下するが、PM堆積量はまだ再生終了堆積量より多いのでDeSOx制御が継続される。
その後、時刻t7にてPM堆積量が再生終了堆積量以下に低下することに伴い、DeSOx制御が終了されて通常制御に切り替わる。具体的には、ポスト噴射量が0とされてポスト噴射が停止される。また、第1EGRバルブ57が開弁されるとともに、第2EGRバルブ60の開度がDeNOx制御時およびDeSOx制御のリッチステップ時よりも大きく(開側)にされる。また、DPF再生フラグが0とされる。
なお、本実施形態では、DeSOx制御において、リッチステップでNOx触媒から吸蔵SOxが減少し、リーンステップでDPF44からPMが燃焼除去されるが、この場合にPM堆積量が再生終了堆積量まで低減する前にS被毒が解消するようにNOx触媒41及びDPF44の容量が適切に設定されている。また、NOx触媒41は、SCR触媒46の上流側に設けたNOxセンサによりNOx触媒41からのNOxのすり抜け量を検出しており、NOxのすり抜け量に基づいて、NOx触媒41がS被毒によりNOx吸蔵量が問題となる状態まで低下していないか間接的に検出可能に構成されている。
(3)作用等
以上のように、本実施形態では、最初のリッチリーンサイクルにおいて、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が最も閉じ側の初期バルブ開度に設定されている。ここで、DeSOx制御によるNOx触媒41からのSOxの脱離量は、NOx触媒41に吸着されているSOxが多いほど多く望める。また、DeSOx制御において、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度をより閉じ側に設定することによってポスト噴射による燃料を気筒内で燃焼させやすくこれにより排温が上昇するので、これによってもNOx触媒41からのSOxの脱離量が多く望める。
すなわち、NOx触媒41に吸蔵されたSOxが最も多く、このためSOxの脱離量が多く望めるDeSOx制御の開始時において、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度を最も閉じ側である初期バルブ開度に設定することによってSOxのNOx触媒41からの脱離量を効率的に増大させることができる。
また、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度を段階的に増大させることにより、DeSOx制御におけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が長期にわたってより閉じ側に設定されることがない。ここで、第2EGRバルブ60のバルブ開度を閉じ側に設定すると、気筒2に環流するEGRガスの量が減少する一方で、気筒2に吸入される新気の量が増大し、この結果、気筒2においてNOxが発生しやすくなる。しかしながら、DeSOx制御における第2EGRバルブ60のバルブ開度が長期にわたって閉じ側に設定されることがないので、第2EGRバルブ60のバルブ開度を閉じ側に設定したことによるNOxの発生が抑制される。
また、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度は、所定サイクル数n0以降は、最終バルブ開度に一定に維持されるので、NOx触媒41におけるSOxの堆積量が相対的に大きい、DeSOx制御の初期段階において、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度をより閉じ側に設定することにより、NOx触媒41からのSOxの脱離が促進される。一方、DeSOx制御の初期段階以降は、SOxの堆積量が相対的に減少するので、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度を初期段階より増大した最終バルブ開度に一定に維持することにより、NOxの増大が抑制される。すなわち、NOx触媒41からSOxを効率的に脱離させつつ、NOxの増大が抑制される。
また、DeSOx制御において、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が閉じ側に設定されているほど、すなわちNOx触媒41からのNHの放出量が多いほど、尿素噴射量が少なくなるように尿素インジェクタ45は制御されるので、SCR触媒46にNHが過剰に供給されて、スリップ触媒47にすり抜けることが抑制される。
PM堆積量がDeSOx開始堆積量以下に低下したとき、すなわちDPF再生制御の開始後の比較的早いタイミングで、DeSOx制御が開始されるので、NOx触媒41がDPF再生条件に晒される時間が制限される。この結果、NOx触媒41における吸蔵剤41bの凝集が抑制されるので、SOxが触媒金属41aと反応し難くなることが抑制される。よって、NOx触媒再生制御において、NOx触媒41から吸蔵SOxを脱離させやすく、NOx触媒41をS被毒から効率的に回復させることができる。
さらに、DeSOx制御は、DPF44に堆積しているPMがある程度除去された後に実施されるので、DeSOx制御におけるDPF44の温度が過度に昇温することが抑制される。
なぜなら、NOx触媒再生制御におけるリッチ状態では未燃燃料がDPF44に付着しやすく、該未燃燃料がリーン状態において供給される酸素と反応してDPF44の温度が上昇しやすい。このとき、DPF44に多量のPMが堆積していると、DPF44の温度上昇に伴って、PMの燃焼が連鎖的に促進され、これによりDPF44の温度が過度に上昇してしまうおそれがある。しかしながら、本発明によれば、DPF44におけるPM堆積量をある程度減らした後に、DeSOx制御が実施されるので、DeSOx制御によりDPPF44の温度が過度に上昇することが抑制される。
また、アクティブDeNOx制御時において、ポスト噴射された燃料を燃焼室6内で燃焼させるとともに、アクティブDeNOx制御の後にこれと連続してDPF再生制御を実施している。
そのため、アクティブDeNOx制御時に排気の温度を高めて、これにより酸化触媒42を活性化させることおよびDPF44の温度を高めることができ、その後のDPF再生制御時においてDPF44に捕集されているPMをより早いタイミングから燃焼させることができる。従って、アクティブDeNOx制御とDPF再生制御とをそれぞれ異なるタイミングで実施する場合に比べて、DPF再生制御を開始してからDPF44の温度がPMが燃焼する温度に到達するまでの時間を短くすることができ、この温度上昇のために酸化触媒42に供給せねばならない未燃の燃料量を少なく抑えて燃費性能を高めることができる。
さらに、DPF再生制御の実施前にNOx触媒41に吸蔵されたNOxが還元されていることで、DPF再生制御の実施によってNOx触媒41の温度が上昇しても、この温度上昇に伴ってNOx触媒41から多量のNOxが離脱するのを防止できるため、排気性能を良好にすることができる。
また、本実施形態では、アクティブDeNOx制御時においてポスト噴射された燃料が燃焼室6内で燃焼するように構成されていることで、ポスト噴射をその燃料が燃焼室6内で燃焼しない遅角側のタイミングで実施する場合に比べて、ポスト噴射された燃料が燃焼室6からクランクケース側に漏えいしてエンジンオイルに混入する量を少なく抑えることができるともに、未燃燃料に起因するデポジットによって排気通路に設けられた各種装置が閉塞するのを抑制できる。
また、本実施形態では、DPF再生制御を開始した後、DPF44の温度がDeSOx開始温度以上になると、リーンステップを含むDeSOx制御が開始されるようになっている。そのため、DeSOx制御の実施によって、NOx触媒に吸蔵されているSOxを還元および除去しつつDPF44のPMをも燃焼および除去することができ、効率よくNOx触媒41とDPF44の浄化性能を高い状態に戻すことができる。つまり、DPF再生制御とDeSOx制御とを個別に実施する場合に比べて、DPF44の再生制御に係る時間を短くすることができ、DPF44のPMの燃焼に必要な燃料の量を少なく抑えて燃費性能をより一層高めることができる。
また、本実施形態では、DeSOx制御のリッチステップの実施時において、EGRバルブ57、60の開度を通常運転時(つまり、仮にDeSOx制御を実施しないとしたとき)よりも閉じ側の開度に制御するとともに、DPF再生制御において、EGRバルブ60を全閉(つまり、DeSOx制御の実施時よりもさらに閉じ側の開度)に制御している。
そのため、DPF再生制御の実施時において、排気通路40に排出された未燃燃料に起因するデポジットによってEGRクーラー58等の排気通路40に設けられた各種装置が閉塞するのを抑制できるとともに、DeSOx制御のリッチステップの実施時において、ポスト噴射された燃料の燃焼安定性を高めつつポスト噴射された燃料の燃焼によって生成される煤の量を少なく抑えることができる。
同様に、本実施形態では、アクティブDeNOx制御の実施時において、EGRバルブ57、60の開度を通常運転時(つまり、仮にアクティブDeNOx制御を実施しないとしたとき)よりも閉じ側の開度に制御している。そのため、DeNOx制御の実施時において、ポスト噴射された燃料の燃焼安定性を高めつつポスト噴射された燃料の燃焼によって生成される煤の量を少なく抑えることができる。
また、本実施形態では、DPF再生制御の度にDeSOx制御を実施するようにしたため、SOx堆積量を少ない状態に維持しやすく、凝集によりSOxが取り込まれることが抑制されて、高いNOx浄化効率を確保できる。
(4)変形例
前記実施形態に加えて、SCR触媒46におけるNHの吸着量に基づいて、DeSOx制御におけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度を調整してもよい。具体的には、SCR触媒46におけるNHの吸着量が多い場合には、NOx触媒41から放出されるNHの量を抑制するように、DeSOx制御時のリッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度を閉じ側に設定する度合いを抑制してもよい。
すなわち、図10に示すように、SCR触媒46におけるNHの吸着量が多いほど、DeSOx制御時のリッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度を閉じ側に設定する度合いを抑制すればよく、所定サイクル数n0以降は、最終バルブ開度に一定に維持すればよい。これによって、リッチステップにおいてNOx触媒41から放出されるNHの量を抑制しながらSOxを脱離させ、リーンステップにおいてPMを燃焼させてDPFの再生44から除去できる。
ここで、SCR触媒46におけるNHの吸着量は、インジェクタ45によりSCR触媒46に供給される尿素噴射量に、上述した推定により算出されたNOx触媒41から放出されるNOxの放出量を加算し、これからSCR触媒46におけるNHの消費量を減じればよい。SCR触媒46におけるNHの消費量は、SCR触媒46の直上流側及び直下流側に一対に設けたNOxセンサに基づいて、SCR触媒46におけるNOxの浄化量を算出し、該量のNOxを浄化するのに要するNHの量として算出される。
前記実施形態では、最初のリッチリーンサイクルにおいて、リッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度が最も閉じ側の初期バルブ開度に設定されており、後続するサイクルにおいて段階的に開き側に設定され、所定サイクル数n0以降のサイクルでは最終バルブ開度に一定に設定されている。しかしながら、実施時期が早いサイクルにおけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が、実施時期が遅いサイクルにおけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度よりも閉じ側に設定されていればよく、例えば、所定サイクル数n0までのサイクルにおけるリッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度が、所定サイクル数n0以降のサイクルにおけるリッチステップにおける第2EGRバルブ60のバルブ開度に比して閉じ側に設定されていればよく、必ずしも最初のリッチリーンサイクルにおけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度を最も閉じ側に設定しなくてもよい。例えば、所定サイクル数n0までのサイクルにおいて、最初のリッチリーンサイクルにおけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度よりも、2回目のリッチリーンサイクルにおけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度をより閉じ側に設定してもよい。また、所定のサイクル数n0は複数でなくてもよく、1であってもよい。この場合、最初のリッチリーンサイクルのみ、リッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度が、これ以降のリッチリーンサイクルにおけるリッチステップの第2EGRバルブ60のバルブ開度よりも進角側に設定される。
また、前記実施形態では、第1領域R1でエンジン本体1が運転されているときに、アクティブDeNOx制御およびこれに続くDPF再生制御およびDeSOx制御が実施される場合について説明したが、これらの制御は、第1領域R1以外で実施されてもよい。
また、前記実施形態では、DPF再生制御時に第2EGRバルブ60が全閉にされる場合について説明したが、DPF再生制御時に第2EGRバルブ60を開弁させてもよい。ただし、この場合であっても、DPF再生制御ではポスト噴射された燃料が燃焼しないため、EGRクーラー等の閉塞を防止するために、DPF再生制御時の第2EGRバルブ60の開度は、通常運転時、アクティブDeSOx制御時およびDeNOx制御のリッチステップ時のいずれよりも小さくするのが好ましい。また、DeNOx制御時とDeSOx制御時とにおいて、第2EGRバルブ60の開度を異なる開度としてもよい。
1 エンジン本体(エンジン)
2 気筒
6 燃焼室
10 インジェクタ(燃料噴射装置)
40 排気通路
41 NOx触媒
42 酸化触媒
44 DPF(PMフィルタ)
200 PCM(制御手段)
201 NOx触媒リッチパージ制御部
202 NOx触媒再生制御部
203 PMフィルタ再生制御部

Claims (7)

  1. 気筒が形成されたエンジン本体と、該エンジン本体から排出された排気が流通する排気通路と、前記エンジン本体に吸気を導入する吸気通路と、前記吸気通路と前記排気通路とを連通するEGR通路と、該EGR通路を開閉するEGRバルブと、前記排気通路に設けられ、排気中の未燃燃料を酸化可能な酸化触媒と、前記酸化触媒と一体若しくはこの下流側に設けられて排気の空燃比が理論空燃比よりリーンであるリーン状態で排気中のNOxを吸蔵し且つ前記空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチであるリッチ状態になると吸蔵したNOxを還元するNOx触媒と、前記酸化触媒の下流側に設けられ排気中の微粒子状物質を捕集可能なPMフィルタとを備えたエンジンの制御装置であって、
    前記NOx触媒に導入される排気ガスの空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチ空燃比であるリッチ状態に設定するリッチステップと、理論空燃比よりリーン空燃比かつ未燃燃料が前記酸化触媒に導入されるリーン状態に設定するリーンステップとを含むリッチリーンサイクルを複数サイクル数繰り返すことにより、前記NOx触媒に吸蔵された硫黄成分を除去するNOx触媒再生制御を実施するNOx触媒再生制御部と、
    前記PMフィルタに導入される排気ガスの空燃比を理論空燃比よりもリーン空燃比かつ未燃燃料が前記酸化触媒に導入されるようにして、捕集された前記微粒子状物質を前記PMフィルタから除去するPMフィルタ再生制御を実施するPMフィルタ再生制御部と、
    を備え、
    前記NOx触媒再生制御部は、前記複数サイクルのうち、実施時期が早いサイクルの方が、実施時期が遅いサイクルよりも、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が閉じ側になるよう前記EGRバルブのバルブ開度を制御する、エンジンの制御装置。
  2. 前記NOx触媒再生制御部は、前記複数サイクルのうち、実施時期が早いサイクルの方が、実施時期が遅いサイクルよりも、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が、段階的に閉じ側になるよう前記EGRバルブのバルブ開度を制御する、
    請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記NOx触媒再生制御部は、前記リッチリーンサイクルを所定サイクル数繰り返した後、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が一定になるよう制御する、
    請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記エンジンは前記排気通路に、前記NOx触媒の下流側に設けられたSCR触媒と、前記NOx触媒と前記SCR触媒との間に、NHの原料あるいはNHからなるSCR用還元剤を供給するSCR用還元剤供給手段とを更に備え、
    前記制御装置は、前記NOx触媒再生制御において、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が閉じ側に設定されているほど、前記SCR用還元剤供給手段を、前記SCR用還元剤の供給量が少なくなるように制御する、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記エンジンは前記排気通路に、前記SCR触媒の上流側及び下流側に設けられNOxの濃度を計測する一対のNOxセンサを、更に備え、
    前記NOx触媒再生制御部は、
    前記一対のNOxセンサにより検出された前記SCR触媒の上流側及び下流側におけるNOxの濃度差に基づいて、前記SCR触媒におけるNHの消費量を算出し、
    前記NHの消費量と、前記SCR用還元剤の供給量とに基づいて、前記SCR触媒におけるNHの吸着量を算出し、
    前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度を、前記SCR触媒における前記NHの前記吸着量が多いほど閉じ側に設定する度合いを抑制する、
    請求項4に記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記空燃比を前記リッチ状態にすることにより、前記NOx触媒から吸蔵されたNOxを還元する、NOx触媒リッチパージ制御を実施するNOx触媒リッチパージ制御部を更に備え、
    前記PMフィルタ再生制御部は、前記PMフィルタ再生制御を、前記NOx触媒リッチパージ制御の終了後に続いて開始する、
    請求項1〜5のいずれか1つに記載のエンジンの制御装置。
  7. 気筒が形成されたエンジン本体と、該エンジン本体から排出された排気が流通する排気通路と、前記エンジン本体に吸気を導入する吸気通路と、前記吸気通路と前記排気通路とを連通するEGR通路と、該EGR通路を開閉するEGRバルブと、前記排気通路に設けられ、排気中の未燃燃料を酸化可能な酸化触媒と、前記酸化触媒と一体若しくはこの下流側に設けられて排気の空燃比が理論空燃比よりリーンであるリーン状態で排気中のNOxを吸蔵し且つ前記空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチであるリッチ状態になると吸蔵したNOxを還元するNOx触媒と、前記酸化触媒の下流側に設けられ排気中の微粒子状物質を捕集可能なPMフィルタとを備えたエンジンの制御方法であって、
    前記NOx触媒に導入される排気ガスの空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチ空燃比であるリッチ状態に設定するリッチステップと、理論空燃比よりリーン空燃比かつ未燃燃料が前記酸化触媒に導入されるリーン状態に設定するリーンステップとを含むリッチリーンサイクルを複数サイクル繰り返すことにより、前記NOx触媒に吸蔵された硫黄成分を放出させて還元するNOx触媒再生ステップと、
    前記PMフィルタに導入される排気ガスの空燃比を理論空燃比よりもリーン空燃比かつ未燃燃料が前記酸化触媒に導入されるようにして、捕集された前記微粒子状物質を前記PMフィルタから除去するPMフィルタ再生制御を実施するPMフィルタ再生ステップと、
    を有し、
    前記NOx触媒再生ステップにおいて、前記複数サイクルのうち、実施時期が早いサイクルの方が、実施時期が遅いサイクルよりも、前記リッチステップにおける前記EGRバルブのバルブ開度が段階的に閉じ側になるよう前記EGRバルブのバルブ開度が制御される、エンジンの制御方法。
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