JP2019137727A - コーティング組成物 - Google Patents

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和彦 松土
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Abstract

【課題】硬化することにより、密着性、硬化性及び耐湿性が良好なコート層を形成できるコーティング組成物を提供すること。【解決手段】カチオン重合性成分(A)、及びカチオン重合開始剤(B)を含有するコーティング組成物であって、前記カチオン重合性成分(A)が、脂環式エポキシ化合物(A1)から選ばれる1種又は2種以上、及び脂肪族エポキシ化合物(A2)から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とするコーティング組成物。前記コーティング組成物は、カチオン重合性成分(A)として、更に芳香族エポキシ化合物(A3)及び/又はオキセタン化合物(A4)を含んでいても構わない。【選択図】なし

Description

本発明は、特定のカチオン成分の組み合わせに特徴を有するコーティング組成物、及び該コーティング組成物から得られるコート層に関する。
従来から、光学材料や自動車、建材、電子材料等様々な用途においてコーティング組成物が用いられてきた。近年、密着性や硬化性の他に、耐湿性に優れたコーティング組成物が求められている。
特許文献1〜4には、各種コーティング組成物が開示されている。
特開平7−066538号公報 特開平10−147749号公報 特開2006−307147号公報 特許3818836号公報
本発明の目的は、硬化することにより、密着性、硬化性及び耐湿性が良好なコート層を形成できるコーティング組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の組み合わせからなるカチオン重合性成分を含有するコーティング組成物が、それを硬化してコート層とした場合に支持基体との密着性が高く、また得られるコート層の耐湿性が高いことを知見し、本発明に到達した。
本発明は、カチオン重合性成分(A)、及びカチオン重合開始剤(B)を含有するコーティング組成物であって、前記カチオン重合性成分(A)が、脂環式エポキシ化合物(A1)から選ばれる1種又は2種以上、及び脂肪族エポキシ化合物(A2)から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とするコーティング組成物である。
本発明のコーティング組成物は、それを硬化してコート層とした場合に支持基体との密着性が高く、また、得られるコート層の耐湿性が高い。そのため、防湿コートを形成するために用いるコーティング組成物として好適なものである。
以下、本発明のコーティング組成物について、好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明のコーティング組成物は、カチオン重合性成分(A)、及びカチオン重合開始剤(B)を含有し、
前記カチオン重合性成分(A)は、脂環式エポキシ化合物(A1)から選ばれる1種又は2種以上、及び脂肪族エポキシ化合物(A2)から選ばれる1種又は2種以上を含有する。以下、各成分について順に説明する。
本発明で用いるカチオン重合性成分(A)である脂環式エポキシ化合物(A1)としては、例えば、少なくとも1個の脂肪族環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテル、又はシクロヘキセンやシクロペンテン環含有化合物を酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドやシクロペンテンオキサイド含有化合物が挙げられる。代表的な化合物として、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−2−2エポキシエチルシクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等が挙げられる。
前記脂環式エポキシ化合物(A1)として好適に使用できる市販品としては、セロキサイド2021、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド2000、セロキサイド3000、サイクロマーA200、サイクロマーM100、サイクロマーM101、エポリードGT−301、エポリードGT−302、エポリード401、エポリード403、ETHB、エポリードHD300(以上、ダイセル社製)、KRM−2110、KRM−2199(以上、ADEKA社製)などを挙げることができる。
前記脂環式エポキシ化合物(A1)は、シクロヘキセンオキシド構造を有するエポキシ樹脂であることが硬化性(硬化速度)の点で好ましい。
本発明で用いるカチオン重合性成分(A)である脂肪族エポキシ樹脂(A2)としては、例えば、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシジルエステル、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートのビニル重合により合成したホモポリマー、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートとその他のビニルモノマーとのビニル重合により合成したコポリマー等が挙げられる。代表的な化合物として、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトールのテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルなどの多価アルコールのグリシジルエーテル、またプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することによって得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステルが挙げられる。さらに、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテルやフェノール、クレゾール、ブチルフェノール、また、これらにアルキレンオキサイドを付加することによって得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル、高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン等が挙げられる。
前記脂肪族エポキシ樹脂(A2)として好適に使用できる市販品としては、ED−505、ED−506(以上、ADEKA社製)、エポライトM−1230、エポライトEHDG−L、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF、エポライト4000、エポライトFR−1500(以上、共栄社化学社製)、サントートST0000、YD−716、YH−300、PG−202、PG−207、YD−172、YDPN638(以上、新日鐵化学社製)デナコールEX321、デナコールEX313、デナコール314、デナコールEX−411、EM−150(以上、ナガセケムテックス社製)、EPPN−201、EOCN−1020、EPPN−501H(以上、日本化薬社製)、EHPE−3150、EHPE−3150CE(以上、ダイセル社製)などを挙げることができる。
本発明のコーティング組成物は、少なくとも前記脂環式エポキシ化合物(A1)から選ばれる1種と、前記脂肪族エポキシ化合物(A2)から選ばれる1種とを含有することが好ましく、それぞれ2種以上を用いても構わない。前記脂環式エポキシ化合物(A1)と前記脂肪族エポキシ化合物(A2)とを併用することによって、低粘度にすることが可能となり、塗工性に優れたコーティング組成物となる。
本発明に用いるカチオン重合性成分(A)として、上記の他に、光照射又は加熱により高分子化又は架橋反応を起こす化合物を併用することができる。
例えば、芳香族エポキシ化合物、オキセタン化合物の他、テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフランなどのオキソラン化合物、トリオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキサンシクロオクタンなどの環状アセタール化合物、β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトンなどの環状ラクトン化合物、エチレンスルフィド、チオエピクロルヒドリンなどのチイラン化合物、1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンなどのチエタン化合物、テトラヒドロチオフェン誘導体などの環状チオエーテル化合物、エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、プロピレングリコールのプロペニルエーテルなどのビニルエーテル化合物、エポキシ化合物とラクトンの反応によって得られるスピロオルトエステル化合物、スチレン、ビニルシクロヘキセン、イソブチレン、ポリブタジエンなどのエチレン性不飽和化合物および上記誘導体等が挙げられ、これらの1種または2種以上使用することができる。
発明においては、入手するのが容易であり、取り扱いに便利な芳香族エポキシ化合物(A3)及びオキセタン化合物(A4)が適している。
前記芳香族エポキシ化合物(A3)としては、例えば、少なくとも1個の芳香族環を有する多価フェノールまたは、そのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル等が挙げられる。代表的な化合物として、ビスフェノールA、ビスフェノールF、またはこれらに更にアルキレンオキサイドを付加した化合物のグリシジルエーテルやエポキシノボラック樹脂などが挙げられる。
前記芳香族エポキシ化合物(A3)として好適に使用できる市販品としては、エピコート801、エピコート828、エピコートYX−4000、YDE−305、871、872(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、KRM−2720、EP−4100、EP−4000、EP−4080、EP−4088、EP−4900(以上、ADEKA社製)、エポライト3002(以上、共栄社化学社製)、サントートST0000、YD−716、YH−300、PG−202、PG−207、YD−172、YDPN638(以上、新日鐵化学社製)、EPPN−201、EOCN−1020、EPPN−501H(以上、日本化薬社製)などを挙げることができる。
前記芳香族エポキシ化合物(A3)は、特にコート層に靭性が必要とされる場合に使用すると効果的であり好ましい。
前記オキセタン化合物(A4)としては、例えば以下の化合物を挙げることができる。3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4−メトキシ−[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル]フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル。
前記オキセタン化合物(A4)として好適に使用できる市販品としては、アロンオキセタンOXT−101、OXT−121、OXT−221、OXT−212、OXT−211(以上、東亞合成社製)、エタナコールEHO、OXBP、OXTP、OXMA(以上、宇部興産社製)などが挙げられる。
前記オキセタン化合物(A4)は、特にコート層に可撓性が必要とされる場合に使用すると効果的であり好ましい。
本発明で用いるカチオン重合開始剤(B)としては、光照射又は加熱により活性化することが可能な化合物であればどのようなものでも差し支えないが、紫外線の照射によってルイス酸を放出するオニウム塩である複塩、またはその誘導体が好ましい。代表的な化合物としては、一般式[A]m+[B]m-で表される陽イオンと陰イオンとの塩を挙げることができる。
上記陽イオン[A]m+はオニウムであることが好ましく、その構造は、例えば、一般式、[(R20aQ]m+で表すことができる。
ここで、R20は炭素原子数が1〜60であり、炭素原子以外の原子をいくつ含んでいても構わない有機基である。aは1〜5の整数である。a個のR20は、それぞれ同一であるか、又は異なっており、少なくとも1つは芳香環を有する有機基であることが好ましい。QはS,N,Se,Te,P,As,Sb,Bi,O,I,Br,Cl,F,N=Nからなる群から選ばれる原子あるいは原子団である。また、陽イオン[A]m+中のQの原子価をqとしたとき、m=a−qなる関係が成り立つことが必要である(但し、N=Nは原子価0として扱う)。
上記陰イオン[B]m-はハロゲン化物錯体であることが好ましく、その構造は、例えば、一般式[LXbm-で表すことができる。
ここで、Lはハロゲン化物錯体の中心原子である金属または半金属(Metalloid)であり、B,P,As,Sb,Fe,Sn,Bi,Al,Ca,In,Ti,Zn,Sc,V,Cr,Mn,Co等である。Xはハロゲン原子である。bは3〜7の整数である。また、陰イオン[B]m-中のLの原子価をpとしたとき、m=b−pなる関係が成り立つことが必要である。
上記一般式の陰イオン[LXbm-の具体例としては、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(BF4-、テトラフルオロボレート(BF4-、ヘキサフルオロホスフェート(PF6-、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF6-、ヘキサフルオロアルセネート(AsF6-、ヘキサクロロアンチモネート(SbCl6-等を挙げることができる。
また、上記陰イオン[B]m-は、一般式[LXb-1(OH)]m-で表される構造のものも好ましく用いることができる。L,X,bは上記と同様である。
その他の上記陰イオン[B]m-としては、過塩素酸イオン(ClO4-、テトラフルオロほう酸イオン(BF4-、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6-等の無機イオン;フルオロスルホン酸イオン(FSO3-、トルエンスルホン酸陰イオン、トリニトロベンゼンスルホン酸イオン、カンファースルホン酸イオン、ノナフルオロブタンスルホン酸イオン、ヘキサデカフロロオクタンスルホン酸イオン等のスルホン酸イオン;テトラアリールほう酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸イオン等のほう酸イオン;メタンカルボン酸イオン、エタンカルボン酸イオン、プロパンカルボン酸イオン、ブタンカルボン酸イオン、オクタンカルボン酸イオン、トリフルオロメタンカルボン酸イオン、ベンゼンカルボン酸イオン、p−トルエンカルボン酸イオン等のカルボン酸イオン;トリフルオロメチル亜硫酸イオン(CF3SO3-、メチル硫酸イオン(CH3OSO3-、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン等を挙げることができる。
本発明では、カチオン重合開始剤(B)として下記の(イ)〜(ハ)の芳香族オニウム塩を使用することが特に有効である。これらの中から、その1種を単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
(イ)フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等のアリールジアゾニウム塩
(ロ)ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリルクミルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のジアリールヨードニウム塩
(ハ)下記群I又は群IIで表されるスルホニウムカチオンと、ヘキサフルオロアンチモンイオン又はテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートイオン等とからなるスルホニウム塩
Figure 2019137727
Figure 2019137727
また、その他好ましいものとしては、(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)〔(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン〕−アイアン−ヘキサフルオロホスフェート等の鉄−アレーン錯体や、トリス(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリス(エチルアセトナトアセタト)アルミニウム、トリス(サリチルアルデヒダト)アルミニウム等のアルミニウム錯体とトリフェニルシラノール等のシラノール類との混合物等も挙げることができる。
これらの中でも、実用面と光感度の観点から、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、鉄−アレーン錯体を用いることが好ましく、下記一般式(V)で表される芳香族スルホニウム塩が、感度の点からさらに好ましい。
Figure 2019137727
(式中、R101、R102、R103、R104、R105、R106、R107、R108、R109及びR110は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基又は炭素原子数2〜10のエステル基を表し、R111、R112、R113及びR114は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、R115は、下記(α)〜(γ)より選択されるいずれかの置換基を表し、Anq-はq価の陰イオンを表し、pは電荷を中性にする係数を表す。)
Figure 2019137727
(式中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R45、R46、R47、R48及びR49は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基又は炭素原子数2〜10のエステル基を表し、R31、R32、R33、R34、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43及びR44は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。また、*は、*で隣接する基と結合していることを表す。)
上記一般式(V)で表される化合物において、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48及びR49で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられ、
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48及びR49で表される炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、エチルオクチル、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、2−ブトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、2−メチルチオエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ジフルオロエチル、トリクロロエチル、ジクロロジフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、デカフルオロペンチル、トリデカフルオロヘキシル、ペンタデカフルオロヘプチル、ヘプタデカフルオロオクチル、メトキシメチル、1,2−エポキシエチル、メトキシエチル、メトキシエトキシメチル、メチルチオメチル、エトキシエチル、ブトキシメチル、t−ブチルチオメチル、4−ペンテニルオキシメチル、トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、メトキシシクロヘキシル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、エチルジチオエチル、トリメチルシリルエチル、t−ブチルジメチルシリルオキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、t−ブトキシカルボニルメチル、エチルオキシカルボニルメチル、エチルカルボニルメチル、t−ブトキシカルボニルメチル、アクリロイルオキシエチル、メタクリロイルオキシエチル、2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボニルメチル、アセチルエチル、2−メトキシ−1−プロペニル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、1,2−ジヒドロキシエチル等が挙げられ、
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R45、R46、R47、R48及びR49で表される炭素原子数1〜10のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、s−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソアミルオキシ、t−アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘキシルメチルオキシ、テトラヒドロフラニルオキシ、テトラヒドロピラニルオキシ、2−メトキシエチルオキシ、3−メトキシプロピルオキシ、4−メトキシブチルオキシ、2−ブトキシエチルオキシ、メトキシエトキシエチルオキシ、メトキシエトキシエトキシエチルオキシ、3−メトキシブチルオキシ、2−メチルチオエチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ等が挙げられ、
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R45、R46、R47、R48及びR49で表される炭素原子数2〜10のエステル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、フェノキシカルボニル、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、クロロアセチルオキシ、ジクロロアセチルオキシ、トリクロロアセチルオキシ、トリフルオロアセチルオキシ、t−ブチルカルボニルオキシ、メトキシアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等が挙げられる。
上記カチオン重合開始剤(B)として好適に使用できる市販品としては、サイラキュアUVI−6970、サイラキュアUVI−6974、サイラキュアUVI−6976、サイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−6992、サイラキュアUVI−950(以上、米国ユニオンカーバイド社製)、イルガキュア250、イルガキュア261、イルガキュア270、イルガキュアPAG103、イルガキュアPAG121、イルガキュアPAG203、イルガキュアPAG290、イルガキュアCGI725、イルガキュアCGI1380、イルガキュアCGI1907及びイルガキュアGSID26−1(以上、BASF社製)、SP−150、SP−151、SP−170、SP−171、SP−172(以上、ADEKA社製)、DAICATII(ダイセル社製)、UVAC1591(ダイセル・オルネクス社製)、CI−2481、CI−2734、CI−2823、CI−2758(以上、日本曹達社製)、FFC509(3M社)、サンエイドSI−45L、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドSI−100L、サンエイドSI−110L、サンエイドSI−150L及びサンエイドSI−180L(以上、三新化学社製)、BBI−102、BBI−103、BBI−105、BBI−106、BBI−109、BBI−110、BBI−201、BBI、301、BI−105、DPI−105、DPI−106、DPI−109、DPI−201、DTS−102、DTS−103、DTS−105、NDS−103、NDS−105、NDS−155、NDS−159、NDS−165、TPS−102、TPS−103、TPS−105、TPS−106、TPS−109、TPS−1000、MDS−103、MDS−105、MDS−109、MDS−205、MPI−103、MPI−105、MPI−106、MPI−109、DS−100、DS−101、MBZ−101、MBZ−201、MBZ−301、NAI−100、NAI−101、NAI−105、NAI−106、NAI−109、NAI−1002、NAI−1003、NAI−1004、NB−101、NB−201、NDI−101、NDI−105、NDI−106、NDI−109、PAI01、PAI−101、PAI−106、PAI−1001、PI−105、PI−106、PI−109、PYR−100、SI−101、SI−105、SI−106及びSI−109(以上、みどり化学社製)、カヤキュアーPCI−204、カヤキュアーPCI−205、カヤキュアーPCI−615、カヤキュアーPCI−625、Kayarad220、Kayarad620、PCI−061T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−022T(以上、日本化薬社製)等が挙げられる。
本発明のコーティング組成物におけるカチオン重合開始剤(B)の使用割合は0.1〜10質量部とすることができる。少なすぎると硬化が不十分となりやすく、多すぎると硬化物の強度に悪影響を与える場合がある。
また、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、フェノール系、硫黄系、リン系の酸化防止剤;ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾエート系の紫外線吸収剤;カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等からなる帯電防止剤;ハロゲン系化合物、リン酸エステル系化合物、リン酸アミド系化合物、メラミン系化合物、フッ素樹脂又は金属酸化物、(ポリ)リン酸メラミン、(ポリ)リン酸ピペラジン等の難燃剤;炭化水素系、脂肪酸系、脂肪族アルコール系、脂肪族エステル系、脂肪族アマイド系又は金属石けん系の滑剤;顔料、カーボンブラック等の着色剤;フュームドシリカ、微粒子シリカ、けい石、珪藻土類、クレー、カオリン、珪藻土、シリカゲル、珪酸カルシウム、セリサイト、カオリナイト、フリント、長石粉、蛭石、アタパルジャイト、タルク、マイカ、ミネソタイト、パイロフィライト、シリカ等の珪酸系無機添加剤;ガラス繊維、炭酸カルシウム等の充填剤;造核剤、結晶促進剤等の結晶化剤、シランカップリング剤、可撓性ポリマー等のゴム弾性付与剤、キレート化剤、増感剤、他のモノマー、消泡剤、増粘剤、レべリング剤、可塑剤、重合禁止剤、静電防止剤、流動調整剤、カップリング剤、接着促進剤等の各種添加剤を添加することができる。これらの各種添加剤の使用量は、本発明のコーティング組成物中、合計で、50質量%以下とする。
本発明のコーティング組成物は、上記各成分を混合することにより製造することができる。混合方法は特に制限されず、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて混合する方法が挙げられる。
本発明のコーティング組成物を支持基体上に塗布し、硬化することによってコート層を形成することができる。支持基体上への塗布は、例えば、ロールコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で行うことができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に塗布した後、他の支持基体上に転写することもでき、その方法に制限はない。
上記支持基体の材料としては、特に制限されず、通常用いられるものを使用することができ、例えば、ガラス等の無機材料;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリイミド;ポリウレタン;エポキシ樹脂;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4'−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等のビニル化合物;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エステル等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン、ノルボルネン樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)等の高分子材料が挙げられる。
尚、上記支持基体に、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を行っても構わない。
本発明のコーティング組成物は、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより通常は0.1秒〜数分後に指触乾燥状態或いは溶媒不溶性の状態に硬化することができる。適当なエネルギー線としては、光酸発生剤の分解を誘発するものであれば制限はなく、好ましくは、超高、高、中、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、エキシマーランプ、殺菌灯、エキシマーレーザー、窒素レーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、ヘリウムネオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、各種半導体レーザー、YAGレーザー、発光ダイオード、CRT光源等から得られる2000オングストロームから7000オングストロームの波長を有する電磁波エネルギーや電子線、X線、放射線等の高エネルギー線を利用する。
活性エネルギー線への暴露時間は、活性エネルギー線の強度、塗膜厚やカチオン重合性有機化合物によるが、通常は0.1秒〜10秒程度で十分である。しかし、比較的厚い塗膜についてはそれ以上の照射時間をかけたほうが好ましい。活性エネルギー線照射後0.1秒〜数分後には、ほとんどの組成物はカチオン重合により指触乾燥するが、カチオン重合を促進するため加熱やサーマルヘッド等による熱エネルギーを併用することも場合によっては好ましい。
本発明のコーティング組成物を加熱により硬化させる場合の条件は、70〜250℃で1〜100分である。プレベイク(PAB;Pre applied bake)した後、加圧して、ポストベイク(PEB;Post exposure bake)してもよいし、異なる数段階の温度でベイクしてもよい。加熱条件は各成分の種類及び配合割合によって異なるが、例えば、70〜180℃で、オーブンなら5〜15分間、ホットプレートなら1〜5分間である。その後、塗膜を硬化させるために180〜250℃ 、好ましくは200〜250℃ で、オーブンなら30〜90分間、ホットプレートなら5〜30分間加熱処理することによって硬化することができる。
本発明のコーティング組成物の具体的な用途としては、光学フィルタ、塗料、コーティング剤、ライニング剤、接着剤、印刷版、絶縁ワニス、プリント基板・車載基板・電子制御基板・LED照明用防湿コート、絶縁シート、積層板、プリント基盤、半導体装置用・LEDパッケージ用・液晶注入口用・有機EL用・量子ドットディスプレイ用・光学素子用・電気絶縁用・電子部品用・太陽電池用・分離膜用等の封止剤、成形材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目止め剤、半導体用・太陽電池用等のパッシベーション膜、層間絶縁膜、保護膜、プリント基板、或いはカラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、CCDイメージセンサのカラーフィルタ、プラズマ表示パネル用の電極材料、印刷インク、歯科用組成物、光造形用樹脂、液状及び乾燥膜の双方、微小機械部品、ガラス繊維ケーブルコーティング、ホログラフィ記録用材料の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
本発明のコーティング組成物を防湿コートとして用いる場合、上記の方法により支持基体上に塗布し、光照射又は加熱により硬化することにより、支持基体とコート層とからなる積層体を形成する。本発明の本発明のコーティング組成物は、プリント基板、車載基板、電子制御基板、LED照明等の防湿コートとして好適に用いることができる。
以下、実施例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
[実施例1〜15及び比較例1〜5](コーティング組成物No.1〜No.15及び比較コーティング組成物No.1〜No.5の調製)
表1及び表2に示す配合で各成分を混合し、不溶物が無くなるまで撹拌し、コーティング組成物No.1〜No.15及び比較コーティング組成物No.1〜No.5を得た。尚、表中の配合割合は質量部で示す。また、表中の各成分は以下の通りである。
A1−1:セロキサイド2021P(ダイセル社製)
A1−2:リモネンジオキサイド
A2−1:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル
A2−2:2−エチルヘキシルグリシジルエーテル
A3−1:アデカレジンEP−4100L(ビスフェノールA型多官能エポキシ:ADEKA社製)
A3−2:アデカレジンEP−4000(ビスフェノールA型多官能エポキシ:ADEKA社製)
A4−1:アロンオキセタンOXT−101(東亞合成社製)
A4−2:アロンオキセタンOXT−221(東亞合成社製)
B−1:SP−170(ADEKA社製)
B−2:SP−100(ADEKA社製)
C−1:A−187(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製シランカップリング剤)
C−2:SH29PA(東レダウコーニングシリコーン社製界面活性剤)
D−1:Hi−MIC−2095(日本精蝋社製)
D−2:Hi−MIC−1045(日本精蝋社製)
D−3:ハイドランWLI−603(大日本インキ社製)
D−4:ハイドランWLI−615(大日本インキ社製)
D−5:MW−30M(三和ケミカル社製)
Figure 2019137727
Figure 2019137727
[評価例1〜15及び比較評価例1〜5]
実施例1〜15で得られたコーティング組成物No.1〜No.15及び比較例1〜5で得られた比較コーティング組成物No.1〜No.5を、それぞれガラスエポキシ基板(FR−4)に厚さ20μmで塗布した。実施例1〜15並びに比較例4及び5に関しては塗布後に高圧Hgランプで5000mJ/cm2のエネルギーを照射し、硬化した。比較例1〜3については、塗布後25℃で放置してそれぞれ試験片を得た。評価方法は次の通りである。
<密着性>
コーティング組成物No.1〜No.15並びに比較コーティング組成物No.4及びNo.5を用いて得られた試験片についてはUV照射直後、また比較コーティング組成物No.1〜No.3を用いて得られた試験片については塗布後5分後にクロスカット試験で密着性の確認を行った。剥離が全くないものを〇とし、剥離が少しでもあるものは×として評価した。評価結果を表3に示す。
<硬化性>
コーティング組成物No.1〜No.15並びに比較コーティング組成物No.4及びNo.5を用いて得られた試験片についてはUV照射直後、また比較コーティング組成物No.1〜No.3を用いて得られた試験片については塗布後5分後に触診で試験を行った。タックがないものを〇、タックがあるものを×とした。評価結果を表3に示す。
<耐湿性>
コーティング組成物No.1〜No.15を用いて得られた試験片及び比較コーティング組成物No.1〜No.5を用いて得られた試験片を60℃、90%RHの条件下で500時間保持した。その後にコーティングに変化がないものを〇、ひび割れが発生しているものを×として評価した。評価結果を表3に示す。
<粘度>
実施例1〜15で得られたコーティング組成物No.1〜No.15及び比較例1〜5で得られた比較コーティング組成物No.1〜No.5のそれぞれについて25℃においてE型粘度計(東機産業製TV−22)で粘度を測定した。評価結果を表3に示す。
Figure 2019137727
以上の結果より、上記脂環式エポキシ化合物(A1)及び上記脂肪族エポキシ化合物(A2)を必須とする上記カチオン重合性成分(A)及びカチオン重合開始剤(B)を含有する本発明のコーティング組成物は、基材との密着性、硬化性及び耐湿性が高いことが明らかである。よって、本発明のコーティング組成物は防湿コートに有用である。

Claims (5)

  1. カチオン重合性成分(A)、及びカチオン重合開始剤(B)を含有するコーティング組成物であって、
    前記カチオン重合性成分(A)は、脂環式エポキシ化合物(A1)から選ばれる1種又は2種以上、及び脂肪族エポキシ化合物(A2)から選ばれる1種又は2種以上を含有するコーティング組成物。
  2. 前記カチオン重合性成分(A)として、更に芳香族エポキシ化合物(A3)を含有する請求項1に記載のコーティング組成物。
  3. 前記カチオン重合性成分(A)として、更にオキセタン化合物(A4)を含有する請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のコーティング組成物を支持基体上に塗布し、活性エネルギー線を照射すること又は加熱により硬化させるコート層の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のコーティング組成物の硬化物からなり、支持基体上に形成されているコート層。
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