JP2019137670A - 粒子の製造方法、粒子の製造装置、及び粒子 - Google Patents

粒子の製造方法、粒子の製造装置、及び粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】徐放性を高精度に制御でき、かつ高濃度の生理活性物質を含有する粒子を得ることができる粒子の製造方法の提供。【解決手段】生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出工程と、液滴を固化する固化工程と、を含む粒子の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、粒子の製造方法、粒子の製造装置、及び粒子に関する。
従来、医薬用途などにおいて、医薬化合物などの生理活性物質を含有する徐放型粒子を用いて錠剤やカプセル剤などの医薬品が製造されている。
例えば、水中乾燥法を用いて生理活性物質を含有する徐放型粒子を製造する方法や、噴霧乾燥法を用いて生理活性物質を含有する液体を噴霧乾燥し、薬剤粒子を製造する方法などが提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
また、粒子のハンドリング性、溶出速度、溶出量のばらつき等の特性を向上させる点から、粒子の小粒子化及び狭い粒度分布の粒子を得るために、液柱共鳴法を利用したインクジェット吐出方式を用いた医薬等に用いる粒子の製造方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
本発明は、徐放性を高精度に制御でき、かつ高濃度の生理活性物質を含有する粒子を得ることができる粒子の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段としての本発明の粒子の製造方法は、生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出工程と、液滴を固化する固化工程と、を含む。
本発明によると、徐放性を高精度に制御でき、かつ高濃度の生理活性物質を含有する粒子を得ることができる粒子の製造方法を提供することができる。
図1は、粒子の製造装置の一例を示す概略図である。 図2は、粒子の製造装置に用いられる容積変化手段を用いた液滴吐出手段の一例を示す概略図である。 図3は、粒子の製造装置に用いられる容積変化手段を用いた液滴吐出手段のその他の一例を示す概略図である。 図4は、粒子の製造装置に用いられる容積変化手段を用いた液滴吐出手段の吐出孔の一例を示す概略図である。 図5は、粒子の製造装置の他の一例を示す概略図である。 図6は、粒子の製造装置に用いられる括れ発生手段を用いた液滴吐出手段の一例を示す概略図である。 図7は、粒子の製造装置の他の一例を示す概略図である。 図8Aは、粒子の製造装置に用いられるノズル振動手段を用いた液滴吐出手段の一例を示す平面図である。 図8Bは、粒子の製造装置に用いられるノズル振動手段を用いた液滴吐出手段の一例を示す側面図である。 図9は、粒度分布が広い(Dv/Dn≠1)粒子を50%溶解したときの一例を示す概略図である。 図10は、噴霧乾燥法を用いて製造した粒子の一例を示す概略図である。 図11は、粒度分布が狭い(Dv/Dn=1)粒子を50%溶解したときの一例を示す概略図である。 図12は、本発明の粒子の製造方法を用いて製造した粒子の一例を示す概略図である。
(粒子の製造方法及び粒子の製造装置)
本発明の粒子の製造方法は、生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出工程と、液滴を固化する固化工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の粒子の製造装置は、生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出手段と、液滴を固化する固化手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明者らは、徐放性を有する粒子の製造方法について検討したところ、以下の知見を得た。
上記特許文献1に記載の技術では、製造過程で水を使用するため、粒子中の生理活性物質が溶出してしまい、粒子における生理活性物質の含有量が低下してしまうという問題がある。
また、上記特許文献2に記載の技術では、噴霧乾燥法により粒子を製造しているため、得られる粒子の粒度分布が広くなり、かつ粒子中の生理活性物質の含有量にばらつきが発生するため、徐放性をコントロールできないという問題がある。更に、噴霧乾燥法により製造した粒子では、一部の生理活性物質がポリマーに吸着せずに単体で粒子化してしまい、初期バーストの発生の原因となり、徐放性を制御することができないという問題がある。
更に、上記特許文献3に記載の技術では、液柱共鳴法により得られる粒子の粒径が小さすぎるため、粒子中に生理活性物質をポリマーで内包することができないため、徐放性を有する粒子を得ることができないという問題がある。
本発明の粒子の製造方法は、生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出工程と、液滴を固化する固化工程と、を含む粒子の製造方法を採用することにより、水を使用することなく粒子を製造することができ、粒子に含有する生理活性物質の含有量が低下することがなく、製造する粒子の粒径を大きくし、かつ粒度分布を狭くすることができるので、徐放性を高精度に制御した粒子を得ることができる。
なお、本発明では、「粒子」を「マイクロカプセル」又は「マイクロ粒子」と称することもある。
<吐出工程及び吐出手段>
吐出工程は、生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する工程であり、吐出手段により実施される。
吐出工程に用いる吐出手段として、例えば、(1)振動を用いて液体収容部の容積を変化させた「容積変化手段」を用いたもの、(2)液体収容部に振動を加えながら液体収容部に設けた複数の吐出孔より液体を放出し液体を柱状から括れ状態を経て液滴化した「括れ発生手段」を用いたもの、(3)ノズルが形成された薄膜を振動させる「ノズル振動手段」を用いたものがある。以下それぞれの手段について説明する。
<<容積変化手段>>
容積変化手段としては、液体収容部の容積を変化させることができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電圧を加えると伸縮する圧電素子(「ピエゾ素子」と称することもがある)、発熱抵抗体等の電気熱変換素子などが挙げられる。
<<括れ発生手段>>
括れ発生手段としては、例えば、特開2007−199463号公報に記載の技術を用いたものがある。前記特開2007−199463号公報では、液体収容部の一部に接する圧電素子を用いた振動手段により前記液体収容部に振動を加えながら、液体収容部に設けた複数のノズル孔より原料液体を放出し、原料流体を柱状から括れ状態を経て液滴化したものが考えられる。
<<ノズル振動手段>>
ノズル振動手段としては、例えば、特開2008−292976号公報に記載の技術を用いた方法がある。前記特開2008−292976号公報では、液体収容部に設けた複数のノズルが形成された薄膜、この薄膜の変形可能な領域内の周囲に配されて薄膜を振動させる圧電素子を用いて複数のノズル孔より原料液体を放出し液滴化したものが考えられる。
振動を発生させるために圧電素子を用いることが一般的である。圧電素子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜形状、大きさ、及び材質を選択することができ、例えば、従来のインクジェット吐出方式に用いられている圧電素子を好適に使用することができる。
圧電素子の形状、及び大きさとしては、特に制限はなく、吐出孔の形状などにあわせて適宜選択することができる。
圧電素子の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の圧電ポリマー、水晶、LiNbO、LiTaO、KNbO等の単結晶などが挙げられる。
−−吐出孔−−
吐出孔としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ノズルプレートなどに設けられた開口部などが挙げられる。
吐出孔の数、断面形状、及び大きさについては適宜選択することができる。
吐出孔の数としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2個以上3,000個以下が好ましい。吐出孔の数が2個以上3,000個以下であると、生産性を向上することができる。
吐出孔の断面形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1):吐出孔の接液面(入口)から吐出孔(出口)に向かって開口径が小さくなるようなテーパー形状、(2):吐出孔の接液面(入口)から吐出孔(出口)に向かってラウンド形状を持ちながら開口径が狭くなるような形状、(3):吐出孔の接液面(出口)から吐出孔(出口)に向かって一定のノズル角度を持って開口径が狭くなるような形状、(4):(1)の形状及び(2)の形状の組合せなどが挙げられる。これらの中でも、吐出孔において液にかかる圧力が最大となる点から、(3):吐出孔の接液面(入口)から吐出孔(出口)に向かって一定のノズル角度を持って開口径が狭くなるような形状が好ましい。
(3)の形状におけるノズル角度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60°以上90°以下が好ましい。ノズル角度が、60°以上であると、液に圧力がかかりやすく、更に加工もしやすくなる。ノズル角度が、90°以下であると、吐出孔において圧力がかかるため、液滴吐出を安定化することができる。したがって、ノズル角度としては、90°を最大値とすることが好ましい。
吐出孔の大きさとしては、製造する粒子の徐放性などを考慮して適宜選択することができ、例えば、吐出孔の直径が、12μm以上100μm以下が好ましく、15μm以上30μm以下がより好ましい。吐出孔の大きさが12μm以上100μm以下であると、徐放性を奏するのに十分な大きさの粒径の粒子を得ることができる。
<<液体収容部>>
液体収容部としては、貯留されている生理活性物質及びポリマーを含有する液体を一時的に収容する空間を有していれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜形状、大きさなどを選択することができる。
−液体−
液体は、生理活性物質及びポリマーを含有し、更に必要に応じて、分散剤、溶剤、及びその他の成分を含有する。
−−生理活性物質−−
生理活性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、後述する本発明の粒子に含有される生理活性物質と同様のものを好適に用いることができる。
−−ポリマー−−
ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、後述する本発明の粒子に含有されるポリマーと同様のものを好適に用いることができる。
−−分散剤−−
分散剤は、生理活性物質の分散に好適に用いることができる。生理活性物質が液体に均一に分散されていると、生理活性物質を固体のまま粒子中に内包することができる。
分散剤としては、低分子量の分散剤であってもよいし、高分子量の分散剤ポリマーであってもよい。
低分子量の分散剤とは、重量平均分子量が15,000未満の化合物を意味し、高分子量の分散剤ポリマーとは、1つ以上のモノマーの間に繰り返しの共有結合を含み、重量平均分子量が15,000以上の化合物を意味する。
低分子量の分散剤としては、医薬等の生理活性物質として許容されるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂質類、糖類、シクロデキストリン類、アミノ酸類、有機酸類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
脂質類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、中鎖又は長鎖のモノグリセリド、ジグリセリド又はトリグリセリド、リン脂質、植物油(例えば、大豆油、アボカド油、スクアレン油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、ナタネ油、サフラワー油、ヒマワリ油等)、魚油、調味油、水不溶性ビタミン、脂肪酸、及びこれらの混合物を含み、これらの誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
糖類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グルコース、マンノース、イドース、ガラクトース、フコース、リボース、キシロース、ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース、ツラノース、ラフィノース、マルトトリオース、アカルボース、グリセリン、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、ポリオール、又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シクロデキストリン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、α−シクロデキストリン、シクロデキストリン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アミノ酸類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バリン、リジン、ロイシン、スレオニン、イソロイシン、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、メチオニン、アルギニン、グリシン、アラニン、チロシン、プロリン、ヒスチジン、システイン、トリプトファン、又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機酸類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アジピン酸、アスコルビン酸、クエン酸、フマル酸、没食子酸、グルタル酸、乳酸、リンゴ酸、マイレン酸、コハク酸、酒石酸、又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
高分子の分散剤ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性セルロース、ポリアルキレングリコール、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアリルアミン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、生分解性ポリエステル、ポリグリコール酸、ポリアミノ酸、ゼラチン、ポリリンゴ酸、ポリジオキサノン、又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
水溶性セルロース類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース;ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルアルキルセルロースなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶解度向上の点から、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましく、ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましい。
ヒドロキシプロピルセルロースとしては、重量平均分子量、置換度、及び分子量に依存すると考えられる粘度が異なる種々の製品が各社から市販されており、いずれも本発明に使用することができる。
ヒドロキシプロピルセルロースの重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15,000以上400,000以下が好ましい。なお、重量平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
ヒドロキシプロピルセルロースの2質量%水溶液(20℃)粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2.0mPa・s(センチポイズ、cps)以上4,000mPa・s(センチポイズ、cps)以下が好ましい。
ヒドロキシプロピルセルロースとしては、市販品を用いることができる。ヒドロキシプロピルセルロースの市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分子量15,000以上30,000以下、かつ粘度2.0mPa・s以上2.9mPa・s以下のHPC−SSL等、分子量30,000以上50,000以下、かつ粘度3.0mPa・s以上5.9mPa・s以下のHPC−SL等、分子量55,000以上70,000以下、かつ粘度6.0mPa・s以上10.0mPa・s以下のHPC−L等、分子量110,000以上150,000以下、かつ粘度150mPa・s以上400mPa・s以下のHPC−M等、分子量250,000以上400,000以下、かつ粘度1,000mPa・s以上4,000mPa・s以下のHPC−H等(以上、日本曹達株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、分子量15,000以上30,000以下、かつ粘度2.0mPa・s以上2.9mPa・s以下のHPC−SSLが好ましい。
ポリアルキレングリコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、又はこれらの共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリ(メタ)アクリルアミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−トリル(メタ)アクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(スルファモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)(メタ)アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリ(メタ)アクリル酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等のホモポリマー、アクリル酸−メタクリル酸共重合体等のコポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリ(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールポリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ポリアリルアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジアリルアミン、トリアリルアミンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリビニルピロリドンとしては、市販品を用いることができる。ポリビニルピロリドンの市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プラスドンC−15(ISP TECHNOLOGIES社製)、コリドンVA64、コリドンK−30、コリドンCL−M(以上、KAWARLAL社製)、コリコートIR(BASF社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリビニルアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シラノール変性ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリ酢酸ビニルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酢酸ビニル−クロトン酸コポリマー、酢酸ビニル−イタコン酸コポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
生分解性ポリエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ乳酸、ポリ−ε−カプロラクトン、サクシネート系重合体、ポリヒドロキシアルカノエートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
サクシネート系重合体として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリヒドロキシアルカノエートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリヒドロキシプロピオネート、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシパリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリグリコール酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乳酸−グリコール酸コポリマー、グリコール酸−カプロラクトンコポリマー、グリコール酸−炭酸トリメチレンコポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリアミノ酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ−α−グルタミン酸、ポリ−γ−グルタミン酸、ポリアスパラギン酸、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ポリセリン等のアミノ酸単独重合体、又はこれらの共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ゼラチンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、ゼラチン加水分解物、ゼラチン酵素分散物、又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ゼラチン誘導体に利用される天然分散剤ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、タンパク質、多糖類、核酸などが挙げられる。これらの中には、天然分散剤ポリマー、又は合成分散剤ポリマーからなる共重合体も含まれる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ゼラチン誘導体とは、ゼラチン分子に疎水性基を共有結合させて誘導体化したゼラチンを意味する。疎水性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ−ε−カプロラクトン等のポリエステル類;コレステロール、ホスファチジルエタノールアミン等の脂質;アルキル基、ベンゼン環を含む芳香族基;複素芳香族基、又はこれらの混合物などが挙げられる。
タンパク質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コラーゲン、フィブリン、アルブミンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多糖類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、アルギン酸、デンプン、ペクチンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
分散剤の含有量としては、本発明における粒子の全量に対して、5質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上95質量%以下がより好ましい。分散剤の含有量が、5質量%以上95質量%以下であると、例えば、医薬組成物としての投与量が適切となり、分散剤の作用による医薬成分の水への再分散が容易である点から有利である。
−−溶剤−−
溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水難溶性化合物又はその医薬的に許容される塩を溶解乃至分散可能なものが好ましい。
溶剤としては、例えば、脂肪族ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、1,4−ジオキサン等)、脂肪族炭化水素類(例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、有機酸類(例えば、酢酸、プロピオン酸等)、エステル類(例えば、酢酸エチル等)、アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶解性の面から脂肪族ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、ケトン類又はこれらの混合溶媒が好ましく、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、メタノール、エタノール、アセトン、又はこれらの混合溶媒がより好ましい。
溶剤の含有量としては、本発明における液体の全量に対して、70質量%以上99.5質量%以下が好ましく、90質量%以上99質量%以下がより好ましい。溶剤の含有量が、70質量%以上99.5質量%以下であると、材料の溶解性及び溶液粘度の点から生産安定性の面で有利である。
−−その他の成分−−
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、従来、医薬に使用できるものが好ましい。
その他の成分としては、例えば、水、賦形剤、矯味剤、崩壊剤、流動化剤、吸着剤、滑沢剤、矯臭剤、界面活性剤、香料、着色剤、抗酸化剤、隠蔽剤、静電気防止剤、湿潤剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
賦形剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乳糖、ショ糖、マンニトール、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、パラチノース、トレハロース、ソルビトール、結晶セルロース、タルク、無水ケイ酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
矯味剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、L−メントール、白糖、D−ソルビトール、キシリトール、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、グルタミン酸ナトリウム、5’−イノシン酸ナトリウム、5’−グアニル酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
崩壊剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ、トウモロコシデンプンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
流動化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、タルクなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
軽質無水ケイ酸としては、市販品を用いることができる。軽質無水ケイ酸の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アドソリダー101(フロイント産業株式会社製:平均細孔径:21nm)などが挙げられる。
吸着剤としては、市販品を用いることができる。吸着剤の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名:カープレックス(成分名:合成シリカ、DSL.ジャパン株式会社の登録商標)、商品名:アエロジル(日本アエロジル株式会社の登録商標)200(成分名:親水性フュームドシリカ)、商品名:サイリシア(成分名:非晶質二酸化ケイ素、富士シリシア化学株式会社の登録商標)、商品名:アルカマック(成分名:合成ヒドロタルサイト、協和化学株式会社の登録商標)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
滑沢剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、ポリエチレングリコール、タルクなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
矯臭剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トレハロース、リンゴ酸、マルトース、グルコン酸カリウム、アニス精油、バニラ精油、カルダモン精油などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリソルベート80等のポリソルベート;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合体;ラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レモン油、オレンジ油、はっか油などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、食用黄色5号、食用青色2号、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
抗酸化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アスコルビン酸ナトリウム、L−システイン、亜硫酸ナトリウム、ビタミンEなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
隠蔽剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
静電気防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、タルク、酸化チタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
湿潤剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、マクロゴール、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
液体としては、生理活性物質が溶解した状態のもの、生理活性物質が分散した状態のもの、又は吐出させる条件下で液体の状態のものであれば溶媒を含まなくてもよく、粒子成分が溶融している状態のものであってもよい。
<固化工程及び固化手段>
固化工程は、液滴を固化する工程であり、固化手段により実施される。
固化手段としては、液滴を固化(固体状態)することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液体が固体原材料を揮発可能な溶媒に溶解乃至分散させた場合には、搬送気流中に液滴を噴射することにより液滴を乾燥させる方法などが挙げられる。
搬送気流を用いて液滴を乾燥する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、搬送気流の搬送方向を、液滴を吐出する方向に対して略垂直方向とする方法などが好ましい。なお、搬送気流を用いて乾燥する方法については、後述する図面の説明にて詳細に説明する。
溶媒の乾燥においては、搬送気流の温度、蒸気圧、気体の種類などを調整することが好ましい。
また、捕集された粒子が固体状態を維持していれば、完全に乾燥していなくとも、回収後に別工程で乾燥工程を追加で設けてもよい。
この他にも、温度変化や化学変化などの適用により、液滴を乾燥する方法を用いてもよい。
<その他の工程>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粒子捕集工程などが挙げられる。
粒子捕集工程は、乾燥した粒子を捕集する工程であり、粒子捕集手段により好適に実施することができる。
粒子捕集手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サイクロン捕集、バックフィルターなどが挙げられる。
本発明の粒子の製造方法及び粒子の製造装置は、振動を用いて液体を吐出して液滴化する吐出手段を用いて液滴を吐出しているため、吐出する液滴の大きさを容易に制御することができ、粒子の粒径を大きくし、かつ粒度分布を狭くすることができるので、粒子の徐放性を高精度に制御することができる粒子を製造することができる。
ここで、本発明の粒子の製造方法に用いられる粒子の製造装置の一例について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、粒子の製造装置の一例を示す概略図である。図2は、粒子の製造装置に用いられる液滴吐出手段の一例を示す図である。図3は、粒子の製造装置に用いられる液滴吐出手段の他の一例を示す図である。図4は、粒子の製造装置に用いられる吐出手段の吐出孔の一例を示す図である。
図1に示す粒子の製造装置1は、液滴吐出手段2、乾燥捕集ユニット60、搬送気流排出口65、及び粒子貯留部63を有する。液滴吐出手段2には、液体14を収容する原料収容器13と、原料収容器13に収容されている液体14を、液供給管16を通して液滴吐出手段2に供給し、更に液戻り管22を通って原料収容器13に戻すために液供給管16内の液体14を圧送する液循環ポンプ15とが連結されており、随時、液体14を液滴吐出手段2に供給できる。液供給管16にはP1、乾燥捕集ユニットにはP2の圧力測定器が設けられており、液滴吐出手段2への送液圧力及び、乾燥捕集ユニット内の圧力は圧力計P1、P2によって管理される。このときに、P1の圧力測定値がP2の圧力測定値よりも大きい場合には、トナー組成液14が吐出孔から染み出すおそれがあり、P1の圧力測定値がP2の圧力測定値よりも小さい場合には、液滴吐出手段2に気体が入り、吐出が停止する恐れがあるため、P1の圧力測定値とP2の圧力測定値とがほぼ同じあることが好ましい。
チャンバー61内では、搬送気流導入口64から作られる下降気流(搬送気流)101が形成されている。液滴吐出手段2から吐出された液滴21は、重力よってのみではなく、搬送気流101によっても下方に向けて搬送され、搬送気流排出口65を通り、粒子捕集手段62によって捕集され、粒子貯留部63に貯留される。
また、液滴吐出工程において、吐出した液滴同士が乾燥前に接触すると、液滴同士が合体し一つの粒子になってしまう(以下、この現象を「合着」とも称することがある)。均一な粒径分布を有する粒子を得るためには、吐出した液滴同士の距離を保つ必要がある。しかしながら、噴射された液滴は一定の初速度を持っているが空気抵抗により、やがて失速する。失速した液滴には後から噴射された液滴が追いついてしまい、結果として合着する。この現象は定常的に発生するため、この液滴により造粒した粒子を捕集すると粒径分布はひどく悪化することとなる。合着を防ぐためには液滴の速度低下を抑制し、液滴同士を接触させないように搬送気流101によって合着を防ぎながら、液滴を乾燥させつつ搬送することが好ましく、最終的には粒子捕集手段62まで微粒子を運ぶことが好ましい。
図1に示すように、搬送気流101は、その一部を第一の気流として液滴吐出手段2の近傍に液滴吐出方向と同一方向に配置することにより、液滴吐出直後の液滴速度の低下を防ぎ、合着を防止することができる。
図2は、図1における粒子の製造装置の液滴吐出手段の拡大図である。図2に示すように、液滴吐出手段2は、容積変化手段20、弾性板9、及び液体収容部19を有する。液滴吐出手段2は、容積変化手段20に電圧が印加されると変形し、液体収容部19の容積を減少させるため、液体収容部19に貯留している液体を吐出孔から液滴として吐出する。
図3は、粒子の製造装置の液滴吐出手段の他の態様を示す図である。図3に示すように、気流通路12において、搬送気流101は、吐出方向に対して略垂直方向であってもよい。あるいは、図示していないが、搬送気流101は、角度を持っていてもよく、液滴吐出手段2より液滴が離れるような角度を持っていることが好ましい。図3のように、容積変化手段20により弾性板9を介して液体収容部18の容積を変化させて、液滴21を吐出し、吐出した液滴21に対して略垂直方向から合着防止の搬送気流101を与える場合は、図4に示すように、吐出孔から合着防止の搬送気流101によって液滴21が搬送された際に液滴が通る軌跡が重ならないように吐出孔を配置することが好ましい。
上記のように第一の気流によって合着を防いだ後に、第二の気流によって粒子捕集手段まで乾燥粒子を運んでもよい。
第一の気流の速度は、液滴吐出速度と同じかそれ以上であることが好ましい。液滴吐出速度より合着防止の搬送気流101の速度が遅いと、合着防止の搬送気流本の目的である液滴21を接触させないという機能を発揮させることが難しくなることがある。
第一の気流の性状は、液滴21同士が合着しないような条件を追加することができ、第二の気流と必ずしも同じでなくともよい。また、合着防止の搬送気流に粒子表面の乾燥を促進させるような化学物質を混入したり、物理的作用を期待して付与してもよい。
搬送気流101は、特に気流の状態として限定されることはなく、層流や旋回流や乱流であってもよい。搬送気流101を構成する気体の種類は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、空気を用いても、窒素等の不燃性気体を用いてもよい。また、搬送気流101の温度は、適宜調整可能であり、生産時において変動のないことが好ましい。また、チャンバー61内に搬送気流101の気流状態を変えるような手段を有していてもよい。搬送気流101は、液滴21同士の合着を防止すだけでなく、チャンバー61に付着することを防止することに用いてもよい。
図1で示された粒子捕集手段62によって得られた粒子に含まれる残留溶剤量が多い場合は、これを低減するために必要に応じて、二次乾燥を行うことが好ましい。二次乾燥としては、流動床乾燥や真空乾燥のような一般的な公知の乾燥手段を用いることができる。溶剤が粒子中に残留すると、耐熱保存性や定着性、帯電特性等の粒子特性が経時で変動するだけでなく、加熱による定着時において溶剤が揮発するため、使用者及び周辺機器へ悪影響を及ぼす可能性が高まるため、充分な乾燥を実施することが好ましい。
得られた粒子に含まれる残留溶剤量が多い場合には、必要に応じて二次乾燥を行うことが好ましい。二次乾燥としては、流動床乾燥や真空乾燥などのような一般的に公知な乾燥手段を用いることができる。
製造した粒子に溶剤が残留すると、耐熱保存性や定着性、帯電特性等の粒子特性が経時で変化することがあるため、十分な乾燥を実施することが好ましい。
次に、本発明の粒子の製造方法に用いられる粒子の製造装置の他の一例について、特開2007−199463号公報に記載の粒子の製造装置がある。この粒子の製造装置は、例えば、図5及び図6に示すように、少なくとも粒子原料流体を貯留する液体収容部111と、振動手段102と、貫通孔104を有し、貫通孔104より放出される前記粒子原料流体は、液体収容部111へ定量的に供給され、貫通孔104より定量的に放出されて液柱化されるものであって、前記製造装置における振動手段の数Xと、前記貫通孔の数Yは、10*X≦Y≦10000*Xであって、前記振動手段は、前記液体収容部を構成する一部に接し、前記液体収容部を介して、前記粒子原料流体を励振する。
この励振によって前記粒子原料流体は滴化し、その液滴が乾燥され固形粒子となればよい。
好ましい粒子の製造装置としては、例えば、図5に示すように、少なくとも、前記液滴形成手段としての、少なくとも前記粒子原料流体を貯留する液体収容部111と、振動手段102と、振動手段を保持する支持手段と前記複数の貫通孔104を有し、貫通孔104より放出される前記粒子原料流体が液体収容部111へ定量的に供給され、前記貫通孔より定量的に放出するための液供給手段116と、前記粒子形成手段106としての、溶媒除去設備と、粒子捕集部107とを有する装置が好適に挙げられる。
また、本発明の粒子の製造方法に用いられる粒子の製造装置の他の一例について、特開2008−292976号公報に記載の粒子の製造装置がある。この粒子の製造装置は、例えば、図7、図8A及び図8Bに示すように、複数のノズル215が形成された薄膜216、この薄膜の変形可能な領域内の周囲に配されて薄膜を振動させる円環状の振動発生手段211で構成された液滴化手段212を用いて、少なくとも粒子原料流体を、複数のノズル215から周期的に液滴化して放出させる周期的液滴化工程と、放出された粒子原料流体の液滴を固化させる粒子化工程とを行う構成とした。
好ましい粒子の製造装置としては、例えば、図7に示すように、複数のノズルが形成された薄膜、この薄膜の変形可能な領域内の周囲に配されて薄膜を振動させる円環状の振動発生手段で構成された液滴化手段202と、この液滴化手段に対して、少なくとも粒子原料流体を供給する液体収容部206と、液滴化手段の複数のノズルから周期的に液滴化されて放出される粒子原料流体の液滴を固化させて粒子を形成する粒子形成手段213とを備えている。
(粒子)
本発明の粒子は、生理活性物質及びポリマーを含有し、生理活性物質の含有量が乾燥後の粒子の質量に対して25質量%以上であり、粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下であり、粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下であり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
本発明の粒子は、本発明の粒子の製造方法により好適に製造することができる。
本発明の粒子は、粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下かつ、粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下であるため、医薬用途などにおいて、粒子中の生理活性物質の徐放性を高度に制御することができる。
−生理活性物質−
生理活性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、医薬化合物、機能性食品化合物、機能性化粧品化合物などが挙げられる。なお、粒子中の生理活性物質が固体分散体である場合は、生理活性物質は、粒子中に微粒子状態で均一に分散して存在している。
−−医薬化合物−−
医薬に使用される医薬化合物は、機能性粒子や医薬組成物の形態を達成するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
具体的には、例えば、固体分散体に適用される水難溶性化合物は、後述する本発明の粒子の製造方法を用いて粒子を製造することにより、経口投与等した場合でもバイオアベイラビリティを向上することができる。
水難溶性化合物とは、水/オクタノール分配係数のlogP値が3以上であり、水溶性化合物とは、水/オクタノール分配係数のlogP値が3未満である化合物を意味する。水/オクタノール分配係数は、JIS Z 7260−107(2000)フラスコ振とう法に準拠して測定することができる。また、医薬化合物には、医薬として有効である限り、塩、水和物等のいずれの形態も包含される。
水溶性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アバカビル、アセトアミノフェン、アシクロビル、アミロライド、アミトリプチリン、アンチピリン、アトロピン、ブスピロン、カフェイン、カプトプリル、クロロキン、クロルフェニラミン、シクロホスファミド、デシプラミン、ジアゼパム、ジルチアゼム、ジフェンヒドラミン、ジソピラミド、ドキシン、ドキシサイクリン、エナラプリル、エフェドリン、エタンブトール、エチニルエストラジオール、フルオキセチン、イミプラミン、クロミプラミン、グルコース、ケトロール、ケトプロフェン、ラベタロール、レボドパ、レボフロキサシン、メトプロロール、メトロニダゾール、ミダゾラム、ミノサイクリン、ミソプロストール、メトホルミン、ニフェジピン、フェノバルビタール、プレドニゾロン、プロマジン、プロプラノロール、キニジン、ロシグリタゾン、サリチル酸、テオフィリン、バルプロ酸、ベラパミル、ジドブジン、カルシトニンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
水難溶性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ノルフロキサシン、タモキシフェン、シクロスポリン、グリベンクラミド、トログリタゾン、ニフェジピン、フェナセチン、フェニトイン、ジギトキシン、ニルバジピン、ジアゼパム、クロラムフェニコール、インドメタシン、ニモジピン、ジヒドロエルゴトキシン、コルチゾン、デキサメタゾン、ナプロキセン、ツルブテロール、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、プランルカスト、トラニラスト、ロラチジン、タクロリムス、アンプレナビル、ベクサロテン、カルシトロール、クロファジミン、ジゴキシン、ドキセルカルシフェロール、ドロナビノール、エトポジド、イソトレチノイン、ロピナビル、リトナビル、プロゲステロン、サキナビル、シロリムス、トレチノイン、バルプロ酸、アムホテリシン、フェノルドパム、メルファラン、パリカルシトール、プロポフォル、ボリコナゾール、ジプラシドン、ドセタキセル、ハロペリドール、ロラゼパム、テニポジド、テストステロン、バルルビシン、ケルセチン、アロプリノールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シクロスポリン、トラニラストが好ましく、シクロスポリンがより好ましい。
医薬化合物の含有量としては、本発明における粒子の全質量に対して、5質量%以上95質量%以下が好ましく、5質量%以上50質量%以下がより好ましい。医薬化合物の含有量が、5質量%以上95質量%以下であると、医薬組成物としての投与量が適切となり、分散剤の作用による医薬成分の水への再分散が容易になる点から有利である。
−−機能性食品化合物−−
機能性食品化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ルテイン、ゼアキサンチン、リポ酸、フラボノイド、脂肪酸(例えば、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−機能性化粧品化合物−−
機能性化粧品化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール類、脂肪アルコール類、及びポリオール類、アルデヒド類、アルカノールアミン類、アルコキシル化アルコール類(例えば、アルコール類、脂肪アルコール類等のポリエチレングリコール誘導体類)、アルコキシル化アミド類、アルコキシル化アミン類、アルコキシル化カルボン酸類、塩を含むアミド類(例えば、セラミド類等)、アミン類、塩及びアルキル置換誘導体類を含むアミノ酸、エステル類、アルキル置換及びアシル誘導体類、ポリアクリル酸類、アクリルアミドコポリマー類、アジピン酸コポリマー水、アミノシリコーン類、生物学的ポリマー類及びその誘導体、ブチレンコポリマー類、炭水化物(例えば、ポリサッカライド類、キトサン、その誘導体類等)、カルボン酸類、カーボマー類、エステル類、エーテル類、及びポリマーエーテル類(例えば、PEG誘導体類、PPG誘導体類等)、グリセリルエステル類及びその誘導体、ハロゲン化合物類、塩を含むヘテロ環化合物類、親水性コロイド類並びに塩及びゴムを含む誘導体類(例えば、セルロース誘導体類、ゼラチン、キサンタンガム、天然ゴム類等)、イミダゾリン類、無機物質(粘土、TiO、ZnO等)、ケトン類(例えば、樟脳等)、イセチオネート類、ラノリン及びその誘導体類、有機塩類、塩を含むフェノール類(例えば、パラベン類等)、燐化合物類(例えば、リン酸誘導体類等)、ポリアクリレート類及びアクリレートコポリマー類、タンパク質及び酵素誘導体類(例えば、コラーゲン等)、塩を含む合成ポリマー類、シロキサン類及びシラン類、ソルビタン誘導体類、ステロール類、スルホン酸類及びその誘導体類、ワックス類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの医薬化合物、機能性食品化合物、又は機能性化粧品化合物を含む粒子は、例えば、医薬品、食品、化粧品などに好適に用いることができる。
−−−医薬品−−−
医薬品としては、医薬化合物を含み、更に必要に応じて、分散剤、添加剤、その他の成分を含む。
医薬品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錠剤、カプセル剤、坐剤、他の固形の剤形等;鼻内用乃至肺投与用のエアロゾル等;注射用剤、眼内用剤、耳内用剤、経口用剤等の液剤などが挙げられる。
また、粒子においては、例えば、分散剤、添加剤等と混合することにより、機能性を付与した機能性粒子や医薬組成物として製造することができる。
機能性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、即時放出性粒子、徐放性粒子、pH依存放出性粒子、pH非依存放出性粒子、腸溶性コーティング粒子、放出制御コーティング粒子、ナノ結晶含有粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
医薬組成物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、大腸デリバリー製剤、リピッドマイクロスフェア製剤、ドライエマルション製剤、自己乳化型製剤、ドライシロップ、経鼻投与用粉末製剤、経肺投与用粉末製剤、ワックスマトリックス製剤、ハイドロゲル製剤、高分子ミセル製剤、粘膜付着型製剤、胃内浮遊製剤、リポソーム製剤、固体分散体製剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、医薬品としては、医薬組成物であってもよいし、原薬であってもよい。
−−−食品−−−
食品としては、機能性食品化合物を含み、更に必要に応じて、分散剤、添加剤、その他の成分を含む。
食品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品;種々の形態の健康食品や栄養補助食品などが挙げられる。
−−−化粧品−−−
化粧品としては、機能性化粧品化合物を含み、更に必要に応じて、分散剤、添加剤、その他の成分を含む。
化粧品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スキンケア化粧品、メークアップ化粧品、ヘアケア化粧品、ボディケア化粧品、フレグランス化粧品などが挙げられる。
スキンケア化粧品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メーク落とし用クレンジング組成物、洗顔料、乳液、化粧水、美容液、皮膚保湿剤、パック剤、ひげそり用化粧料(例えば、シェーブフォーム、プレシェーブローション、アフターシェーブローション等)などが挙げられる。
メークアップ化粧品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ファンデーション、口紅、マスカラなどが挙げられる。
ヘアケア化粧品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘアシャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、整髪料(例えば、ヘアジェル、ヘアセットローション、ヘアリキッド、ヘアミスト等)などが挙げられる。
ボディケア化粧品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ボディソープ、日焼け止め化粧料、マッサージクリームなどが挙げられる。
フレグランス化粧品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、香水(例えば、パフューム、パルファム等)、オードパルファム(例えば、パフュームコロン等)、オードトワレ(例えば、パフュームドトワレ、パルファンドトワレ等)、オーデコロン(例えば、コロン、フレッシュコロン等)などが挙げられる。
−ポリマー−
ポリマーとしては、生理活性物質をポリマーに吸着させて生理活性物質の放出速度を制御することや、生理活性物質をポリマーからなる被膜で覆いカプセル状にすることなどに用いる。
ポリマーとしては、水に対して難溶又は不溶であり、かつ生体適合性を有するポリマーであればよく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、生体内分解型としてポリ脂肪酸エステル、ポリ−α−シアノアクリル酸エステル、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ポリアルキレンオキサレート、ポリオルソエステル、ポリオルソカーボネート、その他のポリカーボネート、ポリアミノ酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリ脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリリンゴ酸などが挙げられる。
ポリ脂肪酸エステルとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
ポリ脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、PLGA−7510(乳酸/グリコール酸共重合体、和光純薬工業株式会社製)などが挙げられる。
その他の生体適合性を有するポリマーとしては、例えば、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリビニールアセテート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸とメタクリル酸の共重合体、ポリアミノ酸、シリコンポリマー、デキストランステアレート、無水マレイン酸系共重合体、エチルセルロース、アセチルセルロース、ニトロセルロース、ナイロン、テトロンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−その他の成分−
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述した水、賦形剤、矯味剤、崩壊剤、流動化剤、吸着剤、滑沢剤、矯臭剤、界面活性剤、香料、着色剤、抗酸化剤、隠蔽剤、静電気防止剤、湿潤剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの詳細については、上述したものと同様であるため、説明を省略する。
<粒子の体積平均粒径(Dv)>
粒子の体積平均粒径(Dv)は、12μm以上100μm以下であることが好ましく、15μm以上30μm以下であることがより好ましい。
粒子の体積平均粒径(Dv)が、12μm以上100μm以下であると、長期間、徐放可能な生理活性物質を保持した粒子を得ることができる。
また、粒子の体積平均粒径(Dv)が、12μm以上であると、ポリマーが生理活性物質を適切に保持することができるため、初期バーストを防止でき、長期にわたる徐放効果を奏することができる。
また、粒子の体積平均粒径(Dv)が、100μm以下であると、体内に投与する粒子のサイズとして適切であり、粒子の製造時にかかる液滴の乾燥に要するエネルギーを小さくすることができる。
−粒子の個数平均粒径(Dn)−
粒子の個数平均粒径(Dn)は、12μm以上100μm以下であることが好ましく、12μm以上30μm以下であることがより好ましい。粒子の個数平均粒径(Dn)が12μm以上100μm以下であると、単位質量あたりの粒子の表面積を大きくすることができるため、単位時間あたりの生理活性物質の溶出量を増大させることができる。
また、粒子の個数平均粒径(Dn)が、12μm以上であると、生理活性物質を吸着するのに十分なポリマーを含有できるため、長期にわたる徐放性を奏することができる。
<粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))>
粒子の粒度分布は、体積平均粒径(Dv)を個数平均粒径(Dn)で除した値であり、1.00以上1.50以下が好ましく、1.00以上1.20以下がより好ましく、1.00以上1.10以下が更に好ましい。
粒子の粒度分布が、1.00以上1.50以下であると、粒子の大きさが均一になり、各粒子の生理活性物質及びポリマーの含有量が均一になるため、徐放性を高度に制御することができる。
粒子の体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)、及び粒度分布(Dv/Dn)は、例えば、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(装置名:マイクロトラックMT3000II、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<粒子中の生理活性物質の含有量>
粒子中の生理活性物質の含有量としては、乾燥後粒子に対する質量比で、25質量%以上が好ましく、25質量%以上75質量%以下がより好ましい。
本発明の粒子の製造方法及び粒子の製造装置においては、粒子中の生理活性物質の含有量は混合液の処方を調整することにより制御でき、他の製法に比べて高い比率の粒子が作製できる。例えば、乾燥後粒子に対する質量比で、15質量%以上や20質量%以上の含有量とすることができる。求められる徐放性に応じて制御できるが、特に、粒子中の生理活性物質の含有量が、25質量%以上であると、長期間、安定的に生理活性物質を溶出することができる。
また、粒子中の生理活性物質の含有量が、25質量%以上75質量%以下であると、粒子中の生理活性物質の含有量を向上させつつ、徐放性を精度良く制御することができる。
本発明の粒子は、生理活性物質及びポリマーを含有し、生理活性物質の含有量が、乾燥後の粒子の質量に対して25質量%以上であり、粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下かつ、粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下であることにより、徐放性を高精度に制御し、かつ高濃度の生理活性物質を含有することができる。
次に、粒子の徐放性と、粒度分布(体積平均粒径(Dv)/(Dn))の関係について、図9〜図12を用いて説明する。
図9は、粒度分布が広い(Dv/Dn≠1)粒子を50%溶解したときの一例を示す概略図である。図10は、噴霧乾燥法を用いて製造した粒子の概略図である。図11は、粒度分布が狭い(Dv/Dn=1)粒子を50%溶解したときの一例を示す概略図である。図12は、本発明の粒子の製造方法を用いて製造した粒子の一例を示す概略図である。
図9は、粒子の粒度分布が広い状態、即ち、各粒子の大きさが不均一な状態を示す図である。各粒子の大きさが不均一であると、各粒子の表面積が異なるため、図9に示すように、各粒子中の生理活性物質の溶出速度が不均一になり、粒子の徐放性を制御することができなくなる。
図9の具体例として、図10に噴霧乾燥法を用いて製造した粒子21の一例を示す。図10に示すように、噴霧乾燥法を用いることで、各粒子21の大きさが不均一になるだけでなく、生理活性物質22がポリマー23に内包されずに露出して製造されてしまう場合があるため、粒子の粒度分布が広い場合には、経口摂取時の初期バーストの発生原因となり得る。また、ポリマー23内に必要量の生理活性物質22が含まれる必要な徐放性が得られない。
また、図11は、粒子の粒度分布を狭くする(Dv/Dn=1)、即ち、各粒子の大きさがほぼ均一な状態を示す図である。
図11に示すように、各粒子の大きさをほぼ均一の状態にすることにより、各粒子中の生理活性物質の溶出速度を揃えることができるので、徐放性を高度に制御することができる。
図11の具体例として、図12に本発明の粒子の製造方法を用いて製造した粒子21の一例を示す。図12に示すように、本発明の粒子では、各粒子の大きさが均一になり、粒径の大きな粒子となるため、生理活性物質22がポリマー23により内包され、更に粒子中に均一に分散された状態となるため、徐放性を担保することができ、徐放性を高精度に制御することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−容積変化手段(ピエゾ方式)による粒子の製造−
<混合液Aの調製>
クロミプラミン塩酸塩(和光純薬工業株式会社製)8質量部をメタノール(和光純薬工業株式会社製)40質量部に溶解させ、得られた溶解液48質量部、乳酸−グリコール酸共重合体(商品名:PLGA−5010、和光純薬工業株式会社製)12質量部、及びアセトン(和光純薬工業株式会社製)40質量部を、撹拌装置(装置名:マグネチックスターラー、アズワン株式会社製)を用いて1,000rpmにて、1時間混合撹拌し、1μmろ過フィルター(商品名:マイクレスSLFA05010、メルク株式会社製)に通し、混合液Aを調製した。
<粒子1の造粒>
調製した混合液Aを図1及び図3に示す液滴吐出装置(装置名:GEN4、株式会社リコー製)により、下記に示す粒子造粒条件で液滴を吐出し、吐出した液滴を乾燥して粒子1を造粒した。なお、液滴吐出装置の吐出方式としては、圧電素子を用いたインクジェット吐出を採用している。
−−粒子造粒条件−−
・吐出孔の形状:真円
・吐出孔の直径:24μm
・吐出孔の開口数:384個
・乾燥エアー温度:50℃
・印加電圧:16.0V
・駆動周波数:32kHz
(実施例2)
−容積変化手段(ピエゾ方式)による粒子の製造−
<混合液Bの調製>
メトホルミン塩酸塩をボールミルにより体積平均粒径が1.5μmになるまで粉砕し、粉砕したメトホルミン塩酸塩(東京化成工業株式会社製)8質量部、乳酸−グリコール酸共重合体(商品名PLGA−7510、和光純薬工業株式会社製)12質量部、及びアセトン(和光純薬工業株式会社製)80質量部を、撹拌装置(装置名:マグネチックスターラー、アズワン株式会社製)を用いて1,000rpmにて、1時間混合撹拌し、混合液Bを調製した。なお、メトホルミン塩酸塩はアセトンに対して不溶であるため、メトホルミン塩酸塩は混合液B中に固体で分散している。
<粒子2の造粒>
実施例1において、混合液Aを混合液Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、粒子2の造粒を行った。
(実施例3)
−括れ発生手段による粒子の製造−
<粒子3の造粒>
混合液Aを図5に示した粒子の製造装置の液体収容部に供給した。使用した貫通孔を有する板は厚み20μmのニッケルプレートに、真円形状の出口直径30μmの貫通孔をフェムト秒レーザーによるマスク縮小投影法による除去加工(レーザーアブレーション)により同心円上に10個作製した。貫通孔の存在する部分は、一辺0.5mmの正方形の範囲であった。混合液調製後、以下のような作製条件で液滴を形成させた後、該液滴を乾燥固化することにより粒子を作製した。
−−粒子製造条件−−
・混合液固形分:10%
・乾燥空気流量:シース 2.0L/分 、装置内エアー 3.0L/分
・装置内温度:65℃
・共通液室振動周波数:300kHz
(実施例4)
−括れ発生手段による粒子の製造−
<粒子4の製造方法>
実施例3において、混合液Aを混合液Bに変更した以外は、実施例3と同様にして、粒子4を製造した。
(実施例5)
−ノズル振動手段による粒子の製造−
<粒子5の製造方法>
混合液Aを図7に示した粒子の製造装置の液体収容部に供給した。使用した薄膜は、外径8mmで厚み20μmのニッケル板に真円形状の直径30μmの吐出孔を電鋳法による加工で作製した。吐出孔は各吐出孔間の距離が100μmとなるように千鳥格子状に、薄膜中心の直径(φ)5mmの範囲にのみ設けた。混合液Aは以下のような作製条件で液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化することにより粒子を作製した。
−−粒子製造条件−−
・混合液固形分:10%
・乾燥空気流量:シース 2.0L/分 、装置内エアー 3.0L/分
・装置内温度:65℃
・共通液室振動周波数:100kHz
(実施例6)
−ノズル振動手段による粒子の製造−
<粒子6の製造方法>
実施例5において、混合液Aを混合液Bに変更した以外は、実施例5と同様にして、粒子6を製造した。
(比較例1)
−噴霧乾燥法による粒子の製造−
<粒子7の造粒>
−噴霧乾燥法による粒子の製造−
実施例1において、噴霧乾燥法による粒子製造装置(装置名:6552−1/8JACミニ型、スプレーイングシステムジャパン株式会社製)を用いて混合液Aを下記条件により吐出液滴化し、乾燥させて粒子7を得た。
−−粒子製造条件−−
・ノズル径:0.5mm
・エアー圧力:0.1MPa
・乾燥エアー温度:50℃
(比較例2)
−噴霧乾燥法による粒子の製造−
<粒子8の造粒>
比較例1において、混合液Aを混合液Bに変更した以外は、比較例1と同様にして、粒子8を製造した。
(比較例3)
<粒子9の造粒>
−水中乾燥法による粒子の製造−
実施例1において、混合液Aを液滴吐出装置(装置名:GEN4、株式会社リコー製)により液滴を水が注がれたビーカーに吐出し、混合液Aを水中に乳化させた。混合液Aを水中に乳化させた液を遠心分離機(装置名:CT6E、ヤマト科学株式会社製)で1,000rpm、10分間遠心分離し、粒子9を製造した。
(比較例4)
−水中乾燥法による粒子の製造−
<粒子10の造粒>
比較例3において、混合液Aを混合液Bに変更した以外は、比較例3と同様にして、粒子10を製造した。
次に、実施例1〜6及び比較例1〜4で得られた粒子1〜10において、以下のようにして、「粒度分布[体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn)]」、及び「生理活性物質含有量(質量比率)」を測定及び評価した。結果を表1に示す。
<粒度分布[体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn)]>
粒度分布の測定を、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(装置名:マイクロトラックMT3000II、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて行った。なお、測定・解析条件は、以下のように設定した。
−−粒度分布の測定条件−−
・測定モード:透過モード
・粒子屈折率:1.40
・Set Zero時間:10秒
・測定時間:10秒
なお、粒度分布は、以下の評価基準で評価した。
[評価基準]
○:1.0≦(Dv)/(Dn)≦1.5
×:1.0>(Dv)/(Dn)又は(Dv)/(Dn)>1.5
<粒子中の生理活性物質の含有量の測定>
粒子中の生理活性物質の含有量の測定は、粒子1〜10を精製水(和光純薬工業株式会社製)に溶解した溶解液を、シングル四重極の質量分析器(装置名:ACQUITY SQD、Waters社製)を検出器とする超高速液体クロマトグラフィー(Waters社製)によって定量した。定量結果を以下の評価基準に基づいて評価した。
[評価基準]
○:粒子質量に対して生理活性物質の質量が25%以上
×:粒子質量に対して生理活性物質の質量が25%未満
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部の容積を容積変化手段により変化させて液滴を吐出する液滴吐出工程と、
吐出した前記液滴を乾燥して粒子を造粒する造粒工程と、
を含むことを特徴とする粒子の製造方法である。
<2> 前記生理活性物質が前記液体収容部内の前記液体中に分散している前記<1>に記載の粒子の製造方法である。
<3> 前記容積変化手段が圧電素子である前記<1>から<2>のいずれかに記載の粒子の製造方法である。
<4> 前記乾燥が粒子の合着を防止する搬送気流を用いて行われる前記<1>から<3>のいずれかに記載の粒子の製造方法である。
<5> 前記搬送気流の搬送方向が前記液滴を吐出する吐出方向に対して、略垂直方向である前記<4>に記載の粒子の製造方法である。
<6> 生理活性物質及びポリマーを含有し、
前記生理活性物質の含有量が乾燥後の粒子の質量に対して25質量%以上であり、
前記粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下であり、
前記粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下であることを特徴とする粒子である。
<7> 前記生理活性物質が医薬化合物である前記<6>に記載の粒子である。
<8> 前記生理活性物質が固体分散体である前記<6>から<7>のいずれかに記載の粒子である。
<9> 前記生理活性物質が前記粒子中に微粒子状態で存在している前記<6>から<8>のいずれかに記載の粒子である。
<10> 前記ポリマーが水に対して難溶又は不溶であり、かつ生分解性ポリマーである前記<6>から<9>のいずれに記載の粒子である。
<11> 生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出工程と、
液滴を固化する固化工程と、
を含むことを特徴とする粒子の製造方法である。
<12> 前記生理活性物質の含有量が、粒子の質量に対して25質量%以上であり、粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下であり、
粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下である前記<11>に記載の粒子の製造方法である。
<13> 前記生理活性物質が前記液体収容部内の前記液体中に分散している前記<11>から<12>のいずれかに記載の粒子の製造方法である。
<14> 前記吐出工程において、前記液体に振動を与える振動付与手段を用いる前記<11>から<13>のいずれかに記載の粒子の製造方法である。
<15> 前記振動付与手段が圧電素子である前記<14>に記載の粒子の製造方法である。
<16> 前記固化が粒子の合着を防止する搬送気流を用いて行われる前記<11>から<15>のいずれかに記載の粒子の製造方法である。
<17> 前記搬送気流の搬送方向が前記液体を液滴として吐出する吐出方向に対して、略垂直方向である前記<16>に記載の粒子の製造方法である。
<18> 前記生理活性物質が医薬化合物である前記<11>から<17>のいずれかに記載の粒子の製造方法である。
<19> 前記生理活性物質が固体分散体である前記<11>から<18>のいずれかに記載の粒子の製造方法。
<20> 前記生理活性物質が粒子中に微粒子状態で存在している前記<11>から<19>のいずれかに記載の粒子の製造方法である。
<21> 前記ポリマーが水に対して難溶又は不溶であり、かつ生分解性ポリマーである前記<11>から<20>のいずれに記載の粒子の製造方法である。
<22> 生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出手段と、
液滴を固化する固化手段と、
を有する粒子の製造装置であって、
前記生理活性物質の含有量が、粒子の質量に対して25質量%以上であり、粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下であり、
粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下であることを特徴とする粒子の製造装置である。
前記<1>から<5>及び<11>から<21>のいずれかに記載の粒子の製造方法、前記<6>から<10>のいずれかに記載の粒子、並びに前記<22>に記載の粒子の製造装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開昭60−100516号公報 特開平8−281155号公報 特開2017−160188号公報
1 粒子の製造装置
19 液体収容部
20 容積変化手段
21 液滴
22 生理活性物質
23 ポリマー

Claims (22)

  1. 生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部の容積を容積変化手段により変化させて液滴を吐出する液滴吐出工程と、
    吐出した前記液滴を乾燥して粒子を造粒する造粒工程と、
    を含むことを特徴とする粒子の製造方法。
  2. 前記生理活性物質が前記液体収容部内の前記液体中に分散している請求項1に記載の粒子の製造方法。
  3. 前記容積変化手段が圧電素子である請求項1から2のいずれかに記載の粒子の製造方法。
  4. 前記乾燥が粒子の合着を防止する搬送気流を用いて行われる請求項1から3のいずれかに記載の粒子の製造方法。
  5. 前記搬送気流の搬送方向が前記液滴を吐出する吐出方向に対して、略垂直方向である請求項4に記載の粒子の製造方法。
  6. 生理活性物質及びポリマーを含有し、
    前記生理活性物質の含有量が乾燥後の粒子の質量に対して25質量%以上であり、
    前記粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下であり、
    前記粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下であることを特徴とする粒子。
  7. 前記生理活性物質が医薬化合物である請求項6に記載の粒子。
  8. 前記生理活性物質が固体分散体である請求項6から7のいずれかに記載の粒子。
  9. 前記生理活性物質が前記粒子中に微粒子状態で存在している請求項6から8のいずれかに記載の粒子。
  10. 前記ポリマーが水に対して難溶又は不溶であり、かつ生分解性ポリマーである請求項6から9のいずれに記載の粒子。
  11. 生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出工程と、
    液滴を固化する固化工程と、
    を含むことを特徴とする粒子の製造方法。
  12. 前記生理活性物質の含有量が、粒子の質量に対して25質量%以上であり、粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下であり、
    粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下である請求項11に記載の粒子の製造方法。
  13. 前記生理活性物質が前記液体収容部内の前記液体中に分散している請求項11から12のいずれかに記載の粒子の製造方法。
  14. 前記吐出工程において、前記液体に振動を与える振動付与手段を用いる請求項11から13のいずれかに記載の粒子の製造方法。
  15. 前記振動付与手段が圧電素子である請求項14に記載の粒子の製造方法。
  16. 前記固化が粒子の合着を防止する搬送気流を用いて行われる請求項11から15のいずれかに記載の粒子の製造方法。
  17. 前記搬送気流の搬送方向が前記液体を液滴として吐出する吐出方向に対して、略垂直方向である請求項16に記載の粒子の製造方法。
  18. 前記生理活性物質が医薬化合物である請求項11から17のいずれかに記載の粒子の製造方法。
  19. 前記生理活性物質が固体分散体である請求項11から18のいずれかに記載の粒子の製造方法。
  20. 前記生理活性物質が粒子中に微粒子状態で存在している請求項11から19のいずれかに記載の粒子の製造方法。
  21. 前記ポリマーが水に対して難溶又は不溶であり、かつ生分解性ポリマーである請求項11から20のいずれに記載の粒子の製造方法。
  22. 生理活性物質及びポリマーを含有する液体を収容する液体収容部に設けられた吐出孔から、前記液体を吐出して液滴化する吐出手段と、
    液滴を固化する固化手段と、
    を有する粒子の製造装置であって、
    前記生理活性物質の含有量が、粒子の質量に対して25質量%以上であり、粒子の体積平均粒径(Dv)が12μm以上100μm以下であり、
    粒子の粒度分布(体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn))が1.00以上1.50以下であることを特徴とする粒子の製造装置。
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