JP2019137515A - 画像形成装置、記録媒体判別方法および記録媒体判別プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録媒体を位置決めすることなく記録媒体に関する情報を検出する精度を高める。【解決手段】 MFPは、主搬送経路41と、主搬送経路41内の検出領域DAに光を射出する投光部59aと、検出領域DAからの光を検出することにより検出された光の量に応じた信号を出力する受光部59bと、光の量と坪量との関係を定めた複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、用紙が検出領域DAを移動中に受光部59bが出力する信号に基づいて、用紙の坪量を決定する媒体情報決定部と、を備える。【選択図】図8
Description
この発明は、画像形成装置、記録媒体判別方法および記録媒体判別プログラムに関し、特に、種類の異なる記録媒体に画像を形成可能な画像形成装置、その画像形成装置で実行される記録媒体判別方法および記録媒体判別プログラムに関する。
MFP(Multi Function Peripheral)等の画像形成装置においては、複数種類の用紙が用いられる場合がある。この場合、用紙の種類に応じて画像形成時のトナーの転写電圧や定着温度等の画像形成条件を適切に設定することにより、形成される画像の質を向上させることができる。
用紙の厚さを検出する技術として、特開2008−94600号公報(特許文献1)には、相対向して配されて用紙を所定部位に搬送案内する用紙ガイド板と、前記所定部位に用紙が搬送されたことを検知する用紙検知手段と、前記一方の用紙ガイド板方向に用紙を押圧する押圧手段と、前記所定位置に進入した用紙の厚さ方向に光を出射させ、該用紙の透過光に基づいて用紙厚さを検出する用紙厚さ検出手段を備えてなる用紙搬送装置において、前記用紙検知手段が用紙を検知したときに前記押圧手段を動作させて用紙を押圧することを特徴とする用紙搬送装置が記載されている。
しかしながら、特開2008−94600号公報に記載の用紙搬送装置においては、用紙を所定位置に進入させるために、用紙を搬送途中で一時的に停止させて位置決めしなければならない。このため、画像形成に要する時間が長時間化し、生産性が低下するといった問題がある。
特開2008−94600号公報
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、記録媒体を位置決めすることなく記録媒体に関する情報を検出する精度を高めた画像形成装置を提供することである。
この発明の他の目的は、記録媒体を位置決めすることなく記録媒体に関する情報を検出する精度を高めた記録媒体判別方法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、記録媒体を位置決めすることなく記録媒体に関する情報を検出する精度を高めた記録媒体判別プログラムを提供することである。
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明のある局面によれば、画像形成装置は、主搬送経路と、主搬送経路内の検出領域に検査用の媒体を射出する射出手段と、検出領域からの検査用の媒体を検出することにより検出された媒体の量に応じた信号を出力する収集手段と、検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めた複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、記録媒体が検出領域を移動中に収集手段が出力する信号に基づいて、記録媒体に関する媒体情報を決定する媒体情報決定手段と、を備える。
この局面に従えば、複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、主搬送経路内の検出領域を移動中に収集手段が出力する信号に基づいて、媒体情報を決定する。このため、検出領域を移動中の記録媒体の検出領域中の位置が、記録媒体によって異なる場合であっても記録媒体の検出領域中の位置に対応する変換情報を選択すれば、媒体情報を決定することが可能になる。その結果、記録媒体を位置決めすることなく記録媒体に関する媒体情報を判別することが可能な画像形成装置を提供することができる。
好ましくは、主搬送経路の上流に接続された複数の副搬送経路を、さらに備え、複数の変換情報は、複数の副搬送経路それぞれに対応して検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めており、媒体情報決定手段は、複数の変換情報のうちから、複数の副搬送経路のうち記録媒体が通過した副搬送経路に対応する変換情報を選択する。
この局面に従えば、記録媒体が通過した副搬送経路によって検出領域を移動中の記録媒体の検出領域中の位置が異なる場合であっても、記録媒体の検出領域中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
好ましくは、複数の変換情報は、湿度ごとに検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めており、湿度を検出する湿度センサを、さらに備え、媒体情報決定手段は、複数の変換情報のうちから検出された湿度に対応する変換情報を選択する。
この局面に従えば、湿度によって記録媒体のこしが変化してたわみ量が変化し、複数の副搬送経路のうち湿度に対応する変換情報を選択するので、湿度によって検出領域を移動中の記録媒体の検出領域中の位置が異なる場合であっても、記録媒体の検出領域中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
好ましくは、複数の変換情報は、複数の記録媒体のサイズそれぞれに対応して検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めており、記録媒体のサイズを選択するサイズ選択手段を、さらに備え、媒体情報決定手段は、複数の変換情報のうちから、選択されたサイズに対応する変換情報を選択する。
この局面に従えば、記録媒体のサイズの違いにより記録媒体のたわみ量が変化し、複数の副搬送経路のうち記録媒体のサイズに対応する変換情報を選択するので、記録媒体のサイズによって検出領域を移動中の記録媒体の検出領域中の位置が異なる場合であっても、記録媒体の検出領域中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
好ましくは、複数の変換情報は、さらに、複数の記録媒体の紙目それぞれに対応して検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めており、主搬送経路を通過する記録媒体の搬送方向に対する紙目の方向を選択する紙目選択手段を、さらに備え、媒体情報決定手段は、複数の変換情報のうちから、選択された搬送方向に対する紙目の方向にさらに対応する変換情報を選択する。
この局面に従えば、記録媒体の搬送方向に対する紙目の方向の違いにより記録媒体のたわみ量が変化し、複数の副搬送経路のうち記録媒体の搬送方向に対する紙目の方向に対応する変換情報を選択するので、紙目の方向によって検出領域を移動中の記録媒体の検出領域中の位置が異なる場合であっても、記録媒体の検出領域中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
好ましくは、媒体情報は、記録媒体の坪量である。
好ましくは、検出領域は、主搬送経路中で曲率を有する部分に配置される。
好ましくは、変換情報は、検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めた算出式である。
この発明の他の局面によれば、記録媒体判別方法は、画像形成装置で実行される記録媒体判別方法であって、画像形成装置は、主搬送経路と、主搬送経路内の検出領域に検査用の媒体を射出する射出手段と、検出領域からの検査用の媒体を検出することにより検出された媒体の量に応じた信号を出力する収集手段と、を備え、検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めた複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、記録媒体が検出領域を移動中に収集手段が出力する信号に基づいて、記録媒体に関する媒体情報を決定する媒体情報決定ステップを、画像形成装置に実行させる。
この局面に従えば、記録媒体を位置決めすることなく記録媒体に関する媒体情報を判別することが可能な記録媒体判別方法を提供することができる。
この発明のさらに他の局面によれば、記録媒体判別プログラムは、画像形成装置を制御するコンピューターで実行される記録媒体判別プログラムであって、画像形成装置は、主搬送経路と、主搬送経路内の検出領域に検査用の媒体を射出する射出手段と、検出領域からの検査用の媒体を検出することにより検出された媒体の量に応じた信号を出力する収集手段と、を備え、検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めた複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、記録媒体が検出領域を移動中に収集手段が出力する信号に基づいて、記録媒体に関する媒体情報を決定する媒体情報決定ステップを、コンピューターに実行させる。
以下、本発明の実施の形態における画像形成装置について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。また、以下の説明においては、画像形成装置の一例としてMFPを説明する。さらに、以下に説明するMFPは、画像を形成する対象となる記録媒体として、媒体情報の異なる複数種類の記録媒体のいずれにも画像を形成することが可能である。媒体情報は、記録媒体に関する情報であり、色、坪量、または厚さを含む。本実施の形態においては、媒体情報を坪量とする場合を例に説明する。媒体情報の異なる複数種類の記録媒体は、例えば、普通紙、上質紙、再生紙または写真用紙等を含む。
図1は、本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。図2は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図1および図2を参照して、MFP100は、画像形成装置の一例であり、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、画像データに基づいて用紙に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
自動原稿搬送装置120は、原稿トレイ125上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿に形成された画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ127上に排出する。自動原稿搬送装置120は、原稿トレイ125に載置される原稿を検出する原稿検出センサを備える。
原稿読取部130は、原稿を読み取るための矩形状の読取面を有する。読取面は、例えばプラテンガラスにより形成される。自動原稿搬送装置120は、読取面の1つの辺に平行な軸を中心に回転可能にMFP100の本体に接続され、開閉可能である。自動原稿搬送装置120の下方に、原稿読取部130が配置されており、自動原稿搬送装置120が回転して開いた開状態で、原稿読取部130の読取面が露出する。このため、ユーザーは、原稿読取部130の読取面に原稿を載置可能である。自動原稿搬送装置120は、原稿読取部130の読み取り面が露出する開状態と、読み取り面を覆う閉状態とに状態を変化可能である。自動原稿搬送装置120は、自動原稿搬送装置120の開状態を検出する状態検出センサを備える。
原稿読取部130は、光を照射する光源と、光を受光する光電変換素子とを含み、読取面に載置された原稿に形成されている画像を走査する。読取領域に原稿が載置されている場合、光源から照射された光は原稿で反射し、反射した光が光電変換素子で結像する。光電変換素子は、原稿で反射した光を受光すると、受光した光を電気信号に変換した画像データを生成する。原稿読取部130は、画像データをメイン回路110が備えるCPU111に出力する。
給紙部150は、後述する第1〜第3の給紙トレイおよび手差しトレイに収納された用紙を画像形成部140に搬送する。給紙部150は、画像形成部140に搬送される用紙に関する情報を媒体情報として検出する。本実施の形態においては、媒体情報は、用紙の坪量である。給紙部150において媒体情報を検出するための構成および動作の詳細は後述する。
画像形成部140は、CPU111により制御され、周知の電子写真方式により画像を形成するものである。本実施の形態では、画像形成部140は、CPU111から入力される画像データと給紙部150において検出された媒体情報に基づくCPU111からの指令信号とに基づいて、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成する。画像が形成された用紙は排紙トレイ159に排出される。CPU111が画像形成部140に出力する画像データは、原稿読取部130から入力される画像データの他、外部から受信されるプリントデータ等の画像データを含む。
メイン回路110は、MFP100の全体を制御するCPU(中央演算処理装置)111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置118と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる画像データを一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上部に設けられる。操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、例えば、液晶表示装置(LCD)であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。なお、LCDに代えて、画像を表示する装置であれば、例えば、有機EL(electroluminescence)ディスプレイを用いることができる。
操作部163は、タッチパネル165と、ハードキー部167とを含む。タッチパネル165は、静電容量方式である。なお、タッチパネル165は、静電容量方式に限らず、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等の他の方式を用いることができる。
タッチパネル165は、その検出面が表示部161の上面または下面に表示部161に重畳して設けられる。ここでは、タッチパネル165の検出面のサイズと、表示部161の表示面のサイズとを同じにしている。このため、表示面の座標系と検出面の座標系は同じである。タッチパネル165は、ユーザーが、表示部161の表示面を指示する位置を検出面で検出し、検出した位置の座標をCPU111に出力する。表示面の座標系と検出面の座標系は同じなので、タッチパネル165が出力する座標を、表示面の座標に置き換えることができる。
ハードキー部167は、複数のハードキーを含む。ハードキーは、例えば接点スイッチである。タッチパネル165は、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。ユーザーがMFP100を操作する場合は直立した姿勢となる場合が多いので、表示部161の表示面、タッチパネル165の操作面およびハードキー部167は、上方を向いて配置される。ユーザーが表示部161の表示面を容易に視認することができ、ユーザーが指で操作部163を容易に指示することができるようにするためである。
通信I/F部112は、ネットワークにMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワークに接続された他のコンピューターまたはデータ処理装置と通信する。なお、通信I/F部112が接続されるネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワークは、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶するとともに、画像形成部140でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部140に出力する。これにより、画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータの画像を用紙に形成する。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置118は、CPU111により制御され、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)118A、または半導体メモリが装着される。本実施の形態においては、CPU111は、ROM113に記憶されたプログラムを実行する例を説明するが、CPU111は、外部記憶装置118を制御して、CD−ROM118AからCPU111が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM114に記憶し、実行するようにしてもよい。
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、CD−ROM118Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がネットワークに接続されたコンピューターからプログラムをダウンロードしてHDD115に記憶する、または、ネットワークに接続されたコンピューターがプログラムをHDD115に書込みするようにして、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図3は、画像形成部および給紙部の一部の内部構成を示す模式的側面図である。図3を参照して、MFP100の内部には、太い点線で示される主搬送経路41が基本的に上下方向に延びるように形成されている。主搬送経路41は、給紙部150から搬送される用紙を、画像形成部140を通して排紙トレイ159へ導くための経路である。本例の主搬送経路41においては、画像形成部140よりも上方に位置する上端部13の反対側の下端部30が給紙部150から用紙を受ける搬入口を構成する。また、主搬送経路41の上端部13が、画像形成後の用紙を排紙トレイ159に排出する排出口を構成する。主搬送経路41の上端部13には、排紙ローラー15が設けられている。主搬送経路41の下端部30は、後述する給紙部150の複数の副搬送経路SP1,SP2,SP3に接続される。用紙の搬送方向は、給紙部150から排紙トレイ159に向かう方向である。
給紙部150は、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154を含む。3つの給紙トレイ151,152,153は、この順で上方から下方に向かって並ぶように積層配置されている。手差しトレイ154は、MFP100の側壁101に設けられ、画像形成部140よりも下方に位置する。図3に太い一点鎖線で示すように、給紙部150においては、3つの給紙トレイ151,152,153のうち上段に位置する給紙トレイ151から主搬送経路41の下端部30へ延びるように副搬送経路SP1が形成されている。また、手差しトレイ154から主搬送経路41の下端部30へ延びるように副搬送経路SP2が形成されている。さらに、3つの給紙トレイ151,152,153のうち中段および下段に位置する給紙トレイ152,153それぞれから主搬送経路41の下端部30に延びる2つの搬送経路152a,153aが形成されている。2つの搬送経路152a,153aそれぞれの主搬送経路41の下端部30から所定の長さの部分は、2つの搬送経路152a,153aで共用される副搬送経路SP3である。
副搬送経路SP1には、給紙トレイ151に収納された用紙を主搬送経路41へ供給するための給紙ローラー151rが設けられている。副搬送経路SP2には、手差しトレイ154に収納された用紙を主搬送経路41へ供給するための給紙ローラー154rが設けられている。搬送経路152aには、給紙トレイ152に収納された用紙を副搬送経路SP3を通して主搬送経路41へ供給するための給紙ローラー152rが設けられている。さらに、搬送経路153aには、給紙トレイ153に収納された用紙を副搬送経路SP3を通して主搬送経路41へ供給するための給紙ローラー153rが設けられている。
MFP100においては、用紙への画像形成時に、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうちから画像形成されるべき用紙が収納されたトレイが対象トレイとして選択される。3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうち対象トレイとして選択されたトレイに対応する給紙ローラーが動作することにより、対象トレイとして選択されたトレイから副搬送経路SP1,SP2,SP3のいずれかを通して主搬送経路41に画像形成されるべき用紙が供給される。
画像形成部140は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックそれぞれの画像形成ユニット51Y,51M,51C,51Kを備える。画像形成ユニット51Y,51M,51C,51Kの少なくとも1つが駆動されることにより、画像が形成される。画像形成ユニット51Y,51M,51C,51Kのすべてが駆動されると、フルカラーの画像を形成する。画像形成ユニット51Y,51M,51C,51Kには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの印字用データがそれぞれ入力される。画像形成ユニット51Y,51M,51C,51Kは、取扱うトナーの色彩が異なるのみなので、ここでは、イエローの画像を形成するための画像形成ユニット51Yについて説明する。
画像形成ユニット51Yは、イエローの印字用データが入力される露光ヘッドと、感光体ドラム(像担持体)と、帯電チャージャと、現像器と、転写ローラー53Yとを備える。露光ヘッドは、受取った印字用データ(電気信号)に応じてレーザ光を発光する。発光されたレーザ光は露光ヘッドが備えるポリゴンミラーにより1次元走査され、感光体ドラムを露光する。感光体ドラムを1次元走査する方向は、主走査方向である。感光体ドラムは、帯電チャージャによって帯電された後、露光ヘッドが発光するレーザ光が照射される。これにより、感光体ドラムに静電潜像が形成される。続いて、現像器により、静電潜像上にトナーが載せられてトナー像が形成される。感光体ドラム上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト57上に、転写ローラー53Yにより転写される。
一方、中間転写ベルト57は、駆動ローラー55とローラー55Aとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラー55が図中で反時計回りに回転すると、中間転写ベルト57が所定の速度で図中反時計回りに回転する。中間転写ベルト57の回転に伴って、ローラー55Aが、反時計回りに回転する。
これにより、画像形成ユニット51Y,51M,51C,51Kが、順に中間転写ベルト57上にトナー像を転写する。画像形成ユニット51Y,51M,51C,51Kそれぞれが、中間転写ベルト57上にトナー像を転写するタイミングは、中間転写ベルト57に付された基準マークを検出することにより、調整される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト57上に重畳される。
上記の主搬送経路41には、下端部30から上端部13にかけて、タイミングローラー45、転写ローラー47および定着ローラー49がこの順で間隔をおいて配置されている。給紙部150から主搬送経路41へ供給された用紙はタイミングローラー45へ送られる。
タイミングローラー45は、中間転写ベルト57に形成されたトナー像が転写ローラー47に到達するタイミングで用紙が転写ローラー47に到達するように、主搬送経路41における用紙の搬送状態を調整する。タイミングローラー45により搬送される用紙は、転写ローラー47により中間転写ベルト57に押し当てられ、転写ローラー47を帯電させることにより、中間転写ベルト57上に重畳して形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が用紙に転写される。転写ローラー47の帯電量は、用紙の坪量に適した値となるように、転写ローラー47に印可される電圧がCPU111によって制御される。
トナー像が転写された用紙は、定着ローラー49に搬送され、定着ローラー49により加熱される。これにより、トナーが溶かされて用紙に定着する。その後、画像形成後の用紙は、排紙ローラー15によって主搬送経路41の上端部13から排紙トレイ159上に排出される。定着ローラー49の温度は、用紙の坪量に適した値となるように、CPU111によって制御される。
本実施の形態におけるMFP100には、主搬送経路41内に検出領域を有する検出装置59が設けられている。検出装置59は、投光部59aおよび受光部59bを含み、主搬送経路41の下端部30とタイミングローラー45との間の位置で投光部59aおよび受光部59bが主搬送経路41を挟んで互いに対向するように配置されている。投光部59aは、例えば発光ダイオード等の発光素子、発光素子の駆動回路、および光学系を含み、その光軸に沿って光を出射する。投光部59aの光軸に沿う主搬送経路41内の領域が検出領域となる。受光部59bは、フォトダイオード等の受光素子を含み、受光素子が受ける光の受光量に対応する信号を出力する。検出装置59の検出領域は、投光部59aと受光部59bとの間の領域である。
検出装置59においては、投光部59aから検出領域に予め定められた光量の光が出射される。この状態で、用紙が検出領域を横切るように移動することにより、移動中の用紙の一部に光が照射される。このとき、用紙に照射された光の一部は当該用紙を透過し、光の残りは用紙に吸収されるかまたは用紙から反射される。受光部59bは、用紙を透過した光を受光し、その受光量に応じた信号をCPU111に出力する。
CPU111においては、受光部59bの出力信号に基づいて、検出領域を移動する用紙に関する情報が媒体情報として取得される。本実施の形態では、媒体情報は、検出領域を移動する用紙の坪量を示す情報である。CPU111は、取得された媒体情報に基づいて、当該用紙の画像形成条件を設定する。用紙の画像形成条件には、中間転写ベルト57に形成されたトナー像を用紙に適切に転写させるために必要とされる転写ローラー47に印可する電圧、および、用紙に転写されたトナー像を用紙に適切に定着させるために必要とされる定着ローラー49の温度が含まれる。例えば、検出装置59により検出される用紙の坪量が大きい場合には、転写ローラー47の帯電量がより高く設定され、定着ローラー49の温度がより高く設定される。一方、検出装置59により検出される用紙の坪量が小さい場合には、転写ローラー47の帯電量がより低く設定され、定着ローラー49の温度がより低く設定される。また、用紙の画像形成条件は、トナー像を用紙に転写および定着させるために必要とされる用紙の搬送速度を含んでもよい。例えば、検出装置59により検出される用紙の坪量が大きい場合には、用紙の搬送速度がより遅く設定され、検出装置59により検出される用紙の坪量が小さい場合には、用紙の搬送速度がより速く設定される。なお、用紙の搬送速度は、タイミングローラー45、転写ローラー47、定着ローラー49および排紙ローラー15の回転速度を制御することにより調整することができる。
用紙の種類に応じて画像形成条件をより適切に設定するためには、媒体情報をより高い精度で決定する必要がある。しかしながら、上記のように、用紙を透過する光の光量に基づいて媒体情報を決定する場合、検出領域を移動する用紙の位置が変動すると、受光部59bの出力信号も変動する。そのため、検出結果にばらつきが生じ、媒体情報を正確に決定することが難しい。このばらつきは、主として給紙部150において用紙が複数の副搬送経路のいずれを搬送されるかに起因して発生する。具体的には、上記のばらつきは、例えば給紙部150の3つの副搬送経路SP1,SP2,SP3のうち一の副搬送経路から検出領域に進入する用紙の位置および姿勢と、給紙部150の複数の副搬送経路SP1,SP2,SP3のうち他の副搬送経路から検出領域に進入する用紙の位置および姿勢とが異なることに起因して発生する。
図4は、検出領域に進入する用紙の位置を示す図である。図4を参照して、用紙の位置を、投光部59aおよび受光部59bとの間の中間点を基準点として、基準点からの距離で示す。用紙の位置は、基準点よりも投光部59a側をプラス、投光部59aと反対側をマイナスとしている。このように、検出領域に進入する用紙の位置は、投光部59aからの距離で示される。
図5は、検出領域に進入する用紙の姿勢を示す図である。図5を参照して、投光部59aの中心と受光部59bの中心とを結んだ線が、投光部59aから照射される光の光軸である。検出領域に進入する用紙の姿勢は、投光部59aから照射される光の光軸と用紙の法線とがなす角度である。ここでは、図5において、時計回りをプラスとしている。
図6は、用紙の位置と用紙を透過する光の光量との関係の一例を示す図である。図6を参照して、横軸に用紙の位置を示し、縦軸に透過光量を示している。透過光量は、用紙を透過する光の光量である。図6に示す関係は、用紙の姿勢を0度とし、投光部59aから照射される光の光量を一定にした状態で、用紙の位置を変化させて受光部59bが受光する光量を計測した結果を示す。用紙の位置が基準位置において透過光量が最大となり、用紙の位置が基準点からプラス側およびマイナス側にそれぞれ離れるに従って透過光量が減少する。
図7は、用紙の姿勢と用紙を透過する光の光量との関係の一例を示す図である。図7を参照して、横軸に用紙の位置を示し、縦軸に透過光量を示している。図7に示す関係は、用紙の位置を基準点とし、投光部59aから照射される光の光量を一定にした状態で、用紙の姿勢を変化させて受光部59bが受光する光量を計測した結果を示す。用紙の姿勢が0度において透過光量が最大となり、用紙の姿勢の角度が大きくなるに従って透過光量が減少する。用紙の姿勢が0度において、透過率が最大となり、用紙の姿勢の角度が大きくなるに従って透過率が低下することが判る。
図8は、本実施の形態における主搬送経路および複数の副搬送経路の構成を示す側面図である。図8では、主搬送経路41および複数の副搬送経路SP1,SP2,SP3の形状ならびにそれらの位置関係の理解を容易にするために、副搬送経路SP1,SP2に互いに異なる2種類のハッチングが付されるとともに、主搬送経路41および副搬送経路SP3に互いに異なる2種類のドットパターンが付されている。
図8を参照して、図8に点線で示すように、検出装置59は、主搬送経路41内に検出領域DAを有するように配置される。検出装置59の検出領域DAは、用紙paの進行方向に交差するとともに主搬送経路41を移動する用紙paに交差する方向に延びている。検出領域DAは、投光部59aと受光部59bとの間の領域である。検出領域DAの伸びる方向は、投光部59aの中心と受光部59bの中心とを結んだ線と平行である。
主搬送経路41は、所定の曲率を有する。主搬送経路41の下端部30と複数の副搬送経路SP1〜SP3との接続部近傍には、副搬送経路SP1と副搬送経路SP3とを仕切る経路形成部材B1が設けられている。また、副搬送経路SP3と副搬送経路SP2とを仕切る経路形成部材B2が設けられている。
用紙paが副搬送経路SP1を通して主搬送経路41に搬送される場合、副搬送経路SP1から主搬送経路41に進入する用紙paが検出領域DAに導かれる。用紙paが副搬送経路SP2を通して主搬送経路41に搬送される場合、副搬送経路SP2から主搬送経路41に進入する用紙paが検出領域DAに導かれる。用紙paが副搬送経路SP3を通して主搬送経路41に搬送される場合、副搬送経路SP3から主搬送経路41に進入する用紙paが検出領域DAに導かれる。
副搬送経路SP1から主搬送経路41に進入する用紙paと、副搬送経路SP2から主搬送経路41に進入する用紙paと、副搬送経路SP3から主搬送経路41に進入する用紙paと、は検出領域DAにおける位置と姿勢とが異なる場合がある。
検出装置59の検出精度は、検出領域DAを移動する用紙の位置と姿勢に依存する。検出領域DAを移動する用紙の位置および姿勢は、検出領域DAに対する用紙の相対位置によって定まる。検出領域DAを移動する用紙paと投光部59aとの間の距離を検出領域DAにおける用紙の位置という。検出領域DAを通過する用紙paの法線と検出領域DAの延びる方向とがなす角度を検出領域DAにおける用紙の姿勢という。
検出装置59は、検出領域DA内の目標位置を目標姿勢で用紙が移動する場合に、検出精度が最も高くなる。目標位置TPは、用紙の坪量を検出するために主搬送経路41を移動する用紙paが検出領域DAにおいて通過すべき理想的な位置である。目標位置TPは、基準点である。ここでは、目標位置TPは、検出領域DAにおいて、投光部59aの光軸に沿って投光部59aから予め定められた距離d1離間した位置に設定されている。目標姿勢は、用紙paの坪量を検出するために主搬送経路41を移動する用紙paが検出領域DAにおいて維持されるべき理想的な姿勢である。ここでは、目標姿勢を、用紙paの法線と検出領域DAが伸びる方向とがなす角度が0°またはほぼ0°としている。
図9は、上段の給紙トレイ151から副搬送経路SP1を通して主搬送経路41に用紙paが進入するときの状態を示す側面図である。図9を参照して、用紙paが副搬送経路SP1を通して主搬送経路41に搬送される場合、図9に太い実線の矢印で示すように、用紙paは、経路形成部材B1に当接しながら副搬送経路SP1から主搬送経路41に侵入し、検出領域DAに導かれる。副搬送経路SP1と主搬送経路41とを通る直線の経路が確保できないので、用紙paが検出領域DAの目標位置TPに目標姿勢で導かれるように、経路形成部材B1の形状を設定するのは困難である。このため、用紙paが、検出領域DAにおいて、目標位置TPにできるだけ近い位置で、目標姿勢にできるだけ近い姿勢となる第1の形状に経路形成部材B1の形状を設定する。この場合、用紙paが、検出領域DAにおいて、目標位置TPよりも投光部59a側の位置を、目標姿勢よりもプラスの角度となる姿勢で移動することになる。
一方、副搬送経路SP1を移動する用紙は、給紙ローラー151rによって挟持された状態で搬送され、用紙の下流側先端は自由端となるが、用紙paが、検出領域DAを移動する際の位置および姿勢は所定の範囲内に収まるはずである。したがって、実験またはシミュレーション等によって、用紙paが副搬送経路SP1を通して主搬送経路41に進入して検出領域DAを移動する際の用紙paの主搬送経路41に相対する位置および姿勢を、第1の位置および第1の姿勢として求めることができる。
図10は、手差しトレイ154から副搬送経路SP2を通して主搬送経路41に用紙paが進入するときの状態を示す側面図である。図10を参照して、用紙paが副搬送経路SP2を通して主搬送経路41に搬送される場合、図10に太い実線の矢印で示すように、用紙paは、経路形成部材B2に当接しながら副搬送経路SP2から主搬送経路41に侵入し、検出領域DAに導かれる。副搬送経路SP2と主搬送経路41とを通る直線の経路が確保できないので、用紙paが、検出領域DAの目標位置TPに目標姿勢で導かれるように、経路形成部材B2の形状を設定するのは困難である。このため、用紙paが、検出領域DAにおいて、目標位置TPにできるだけ近い位置で、目標姿勢にできるだけ近い姿勢となる第2の形状に経路形成部材B2の形状を設定する。この場合、用紙paが、検出領域DAにおいて、目標位置TPよりも投光部59aと反対側の位置を、目標姿勢よりもマイナスの角度となる姿勢で移動することになる。
一方、副搬送経路SP2を移動する用紙は、給紙ローラー154rによって挟持された状態で搬送され、用紙の下流側先端は自由端となるが、用紙paが、検出領域DAを移動する際の位置および姿勢は所定の範囲内に収まるはずである。したがって、実験またはシミュレーション等することによって、用紙paが副搬送経路SP2を通して主搬送経路41に進入して検出領域DAを移動する際の用紙paの主搬送経路41に相対する位置および姿勢を、第2の位置および第2の姿勢として求めることができる。
図11は、中段および下段の給紙トレイ152,153から副搬送経路SP3を通して主搬送経路41に用紙paが進入するときの状態を示す側面図である。図11を参照して、図11に太い実線の矢印で示すように、用紙paは、副搬送経路SP3から主搬送経路41に侵入し、検出領域DAに導かれる。図11に示すように、副搬送経路SP3と主搬送経路41とを通る直線の経路を選択できる。用紙paが、検出領域DAの目標位置TPに目標姿勢で導かれるように経路形成部材B1および経路形成部材B2の形状が設定されている。このため、副搬送経路SP3を移動する用紙は、給紙ローラー152rまたは給紙ローラー153rによって挟持された状態で搬送され、用紙の下流側先端は自由端となるが、用紙paが、検出領域DAの目標位置TPに目標姿勢で導かれる確率が高くなる。したがって、用紙paが副搬送経路SP3を透して主搬送経路41に進入する場合に、検出領域DAにおいて、用紙paは目標位置TPを目標姿勢で移動することになる。
図12は、本実施の形態におけるMFPのCPUが有する機能の一例を示す図である。図12に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118Aに記憶された記録媒体判別プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。
図12を参照して、CPU111は、印字用データ生成部61と、画像形成制御部63と、センサ制御部65と、媒体情報決定部67と、経路選択部71と、を含む。
印字用データ生成部61は、プリントジョブを実行し、画像形成部140が画像を形成するために用いる印字用データを生成する。印字用データ生成部61は、例えば、通信I/F部112が外部のコンピューターからプリントジョブを受信する場合に、プリントジョブを実行する。プリントジョブは、例えば、PJL(Printer Job Language)、PCL(Printer Control Language)で記述され、プリント条件と画像形成の対象となるデータを含む。また、印字用データ生成部61は、ユーザーが操作部163を操作する場合に、ユーザーにより指定されたデータに基づいて、印字用データを生成する。ユーザーにより指定されるデータは、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データ、HDD115に記憶されたデータ、外部のコンピューターに記憶されたデータを含む。
印字用データは、例えば、ビットマップ形式のデータである。印字用データは、画像形成の対象となる用紙のサイズに対応し、用紙中に形成される予定の画像を複数の画素値で定める。印字用データは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのそれぞれに対応する4つのデータを含む。したがって、印字用データは、複数ページからなる場合には、複数のページごとに、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのそれぞれに対応する4つのデータを含む。印字用データ生成部61は、印字用データを画像形成制御部63に出力する。
経路選択部71は、3つの副搬送経路SP1,SP2,SP3のうちから用紙が搬送される1つを選択する。まず、経路選択部71は、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうちからプリント条件により定められるトレイを選択する。プリント条件は、外部からプリントジョブが受信される場合は、そのプリントジョブによって定められる。また、プリント条件は、ユーザーが操作パネル160を操作する場合は、ユーザーにより入力する操作によって定められる。ここで、経路選択部71が、複数の給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうちから選択したトレイが対象トレイである。経路選択部71は、対象トレイを示すトレイ情報を媒体情報決定部67に与える。
経路選択部71は、原稿読取部130で原稿が読み取られる場合、原稿のサイズを検出し、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうちから原稿のサイズと同じサイズの用紙を収納するトレイを対象トレイとして選択するようにしてもよい。また、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうち1つがデフォルトで定められている場合には、経路選択部71は、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうちデフォルトで定められたトレイを対象トレイとして選択するようにしてもよい。
経路選択部71は、副搬送経路SP1,SP2,SP3のうちから対象トレイに対応する副搬送経路を選択する。具体的には、対象トレイが給紙トレイ151の場合、副搬送経路SP1を選択し、対象トレイが給紙トレイ152または給紙トレイ153の場合、副搬送経路SP3を選択し、対象トレイが手差しトレイ154の場合、副搬送経路SP2を選択する。経路選択部71は、副搬送経路SP1,SP2,SP3のうちから選択された副搬送経路を示す情報を媒体情報決定部67に与える。
画像形成制御部63は、3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうち経路選択部71から与えられるトレイ情報により示される対象トレイから画像形成部140に用紙を供給するための給紙ローラーを制御する。例えば、画像形成制御部63は、給紙トレイ151を示すトレイ情報が与えられた場合に給紙ローラー151rを回転させる。また、画像形成制御部63は、給紙トレイ152を示すトレイ情報が与えられた場合に給紙ローラー152rを回転させる。この制御により、給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のいずれかから主搬送経路41に用紙が搬送される。
センサ制御部65は、給紙部150から主搬送経路41に供給された用紙が検出装置59の検出領域を移動するときに、検出装置59の受光部59bの出力信号を取得し、取得した出力信号を媒体情報決定部67に出力する。
媒体情報決定部67は、経路選択部71から副搬送経路SP1,SP2,SP3のうち用紙が移動する副搬送経路を示す情報が入力される。MFP100は、複数種類の変換情報を予め定めている。変換情報は、検出装置59の出力信号で示される透過光量と用紙の坪量との関係を定めた情報であり、テーブルまたは変換式である。複数種類の変換情報は、副搬送経路SP1,SP2,SP3別に定められている。ここでは、副搬送経路SP1に対して第1の変換情報が対応付けられ、副搬送経路SP2に対して第2の変換情報が対応付けられ、副搬送経路SP3に第3の変換情報が対応付けられる。
図9に示したように、経路形成部材B1が第1の形状に設定されるので、副搬送経路SP1を通して主搬送経路41に進入する用紙paは主搬送経路41に相対する第1の位置を第1の姿勢で移動する。このため、第1の変換情報を、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの第1の位置を第1の姿勢で移動する場合における受光部59bの出力値を実験またはシミュレーション等をすることによって求めておく。
なお、用紙paが、検出領域DAにおいて、目標位置TPとなるように経路形成部材B1の形状を設定するようにしてもよい。この場合、検出領域DAにおいて、用紙paの第1の位置は目標位置TPとなるが、用紙paの第1の姿勢は目標姿勢とは異なる姿勢になる可能性が高く、経路形成部材B1を第1の形状に設定した場合の姿勢よりも目標姿勢からの差が大きくなる。さらに、第1の変換情報は、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの目標位置TPを第1の姿勢で移動する場合における受光部59bの出力値を実験またはシミュレーションで求めるようにすればよい。
また、用紙paが、検出領域DAにおいて、目標姿勢となるように経路形成部材B1の形状を設定するようにしてもよい。この場合、検出領域DAにおいて、用紙paの第1の姿勢は目標姿勢となるが、用紙paの第1の位置は目標位置TPとは異なる位置になる可能性が高く、経路形成部材B1を第1の形状に設定した場合の位置よりも目標位置TPからの差が大きくなる。さらに、第1の変換情報は、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの第1の位置を目標姿勢で移動する場合における受光部59bの出力値を実験またはシミュレーションで求めるようにすればよい。
図10に示したように、経路形成部材B2が第2の形状に設定されるので、副搬送経路SP1を通して主搬送経路41に進入する用紙paは主搬送経路41に相対する第2の位置を第2の姿勢で移動する。このため、第2の変換情報を、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの第2の位置を第2の姿勢で移動する場合における受光部59bの出力値を実験またはシミュレーションで求めておくことにより第2の変換情報を求めることができる。
なお、用紙paが、検出領域DAにおいて、目標位置TPとなるように経路形成部材B2の形状を設定するようにしてもよい。この場合、検出領域DAにおいて、用紙paの位置は目標位置TPとなるが、用紙paの第2の姿勢は目標姿勢とは異なる姿勢になる可能性が高く、経路形成部材B2を第2の形状に設定した場合の姿勢よりも目標姿勢からの差が大きくなる。さらに、第2の変換情報は、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの目標位置TPを第2の姿勢で移動する場合における受光部59bの出力値を実験またはシミュレーション等で求めるようにすればよい。
また、用紙paが、検出領域DAにおいて、目標姿勢となるように経路形成部材B2の形状を設定するようにしてもよい。この場合、検出領域DAにおいて、用紙paの第2の姿勢は目標姿勢となるが、用紙paの第2の位置は目標位置TPとは異なる位置になる可能性が高く、経路形成部材B1および経路形成部材B2を第2の形状に設定した場合の位置よりも目標位置TPからの差が大きくなる。さらに、第2の変換情報は、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの第2の位置を目標姿勢で移動する場合における受光部59bの出力値を実験またはシミュレーションで求めるようにすればよい。
図11に示したように、用紙paが副搬送経路SP3を通して主搬送経路41に進入して検出領域DAを移動する際に、用紙paは目標位置TPを目標姿勢で移動する。このため、第3の変換情報を、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの目標位置TPを目標姿勢で移動する場合における受光部59bの出力値を実験またはシミュレーション等で求めておくことにより求めることができる。
図12に戻って、媒体情報決定部67は、変換情報選択部69を含む。変換情報選択部69は、複数種類の変換情報のうちから、副搬送経路SP1,SP2,SP3のうち用紙が移動する副搬送経路に対応する変換情報を選択する。具体的には、変換情報選択部69は、副搬送経路SP1を用紙が移動する場合に第1の変換情報を選択し、副搬送経路SP2を用紙が移動する場合に第2の変換情報を選択し、副搬送経路SP3を用紙が移動する場合に第3の変換情報を選択する。媒体情報決定部67は、変換情報選択部69により選択された変換情報によって、センサ制御部65から入力される出力信号に関連付けられた媒体情報を決定する。媒体情報決定部67は、決定された媒体情報を画像形成制御部63に出力する。
画像形成制御部63は、印字用データおよび媒体情報に基づいて、中間転写ベルト57上に形成されたトナー像を画像形成の対象となる用紙に転写されるのに適した電位に転写ローラー47が帯電するように画像形成部140を制御する。また、画像形成制御部63は、媒体情報に基づいて、画像形成の対象となる用紙に適した温度でトナーが定着されるように、定着ローラー49の温度を調整する。また、画像形成制御部63は、媒体情報に基づいて、画像形成の対象となる用紙に適した搬送速度で用紙が搬送されるように、対象トレイに対応する給紙部150の給紙ローラー、タイミングローラー45、転写ローラー47、定着ローラー49および排紙ローラー15の動作を制御するようにしてもよい。
図13は、記録媒体判別処理の流れの一例を示すフローチャートである。記録媒体判別処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118Aに記憶された記録媒体判別プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図13を参照して、MFP100が備えるCPU111は、画像形成指示を受け付けたか否かを判断する。操作部163がユーザーにより入力される操作であって、画像形成を指示する操作を受け付ける場合、画像形成指示を受け付ける。通信I/F部112が外部のPCからプリントジョブを受信する場合に、画像形成指示を受け付ける。また、ファクシミリ部116がファクシミリデータを受信する場合に画像形成指示を受け付ける。画像形成指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、画像形成指示を受け付けたならば(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。
ステップS02においては、対象トレイを決定し、処理をステップS03に進める。3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうちからプリント条件により定められるトレイを対象トレイに選択する。プリント条件は、外部からプリントジョブが受信される場合は、そのプリントジョブによって定められる。また、プリント条件は、ユーザーが操作パネル160を操作する場合は、ユーザーにより入力する操作によって定められる。また、プリント条件は、ファクシミリデータを受信する場合には、デフォルトで定められる。
ステップS03においては、副搬送経路を決定し、処理をステップS04に進める。3つの副搬送経路SP1,SP2,SP3のうちからステップS02において決定された対象トレイに対して定められた副搬送経路を決定する。具体的には、対象トレイが給紙トレイ151の場合、副搬送経路SP1を選択し、対象トレイが給紙トレイ152または給紙トレイ153の場合、副搬送経路SP3を選択し、対象トレイが手差しトレイ154の場合、副搬送経路SP2を選択する。
ステップS04においては、決定された副搬送経路に対応する変換情報を選択し、処理をステップS05に進める。具体的には、副搬送経路SP1が選択される場合は、第1変換情報を選択し、副搬送経路SP2が選択される場合は、第2変換情報を選択し、副搬送経路SP3が選択される場合は、第3変換情報を選択する。
ステップS05においては、給紙を開始し、処理をステップS06に進める。3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154のうちから、ステップS02において対象トレイに決定されたトレイに収納された用紙の供給を開始する。
ステップS06においては、透過光量を検出する。検出装置59を制御して、投光部59aに光を照射させ、受光部59bが出力する出力信号に基づいて、透過光量を決定する。そして、媒体情報を決定し(ステップS07)、処理をステップS08に進める。ステップS04において選択された変換情報を用いて、ステップS06において検出された透過光量に対応する坪量を媒体情報として決定する。
ステップS08においては、制御変数を決定し、処理をステップS09に進める。制御変数は、画像形成部140を制御するために設定する設定値であり、坪量に応じて変動する値である。複数の坪量にそれぞれ対して制御変数が予め定められており、ステップS07において決定された坪量に対応する制御変数を決定する。制御変数は、ここでは、転写ローラー47の帯電量を定める設定値と、定着ローラー49の温度を定める設定値とを含む。
次のステップS09においては、ステップS08において決定された制御変数に従って、画像形成部140を制御し、画像形成を開始する。これにより、転写ローラー47が坪量に適した値に帯電し、定着ローラー49が坪量に適した温度に設定されるので、用紙に形成される画像の品質を向上させることができる。
次のステップS10においては、画像形成が終了したか否かを判断する。画像形成が終了するまで待機状態となり(ステップS10でNO)、画像形成が終了したならば(ステップS10でYES)、処理を終了する。
<第1の変形例>
第1の変形例においては、3つの副搬送経路SP1,SP2,SP3それぞれに対して、複数の変換情報を設定するようにしたものである。
第1の変形例においては、3つの副搬送経路SP1,SP2,SP3それぞれに対して、複数の変換情報を設定するようにしたものである。
図14は、第1の変形例におけるMFPのCPUが有する機能の一例を示す図である。図14に示す機能が図12に示した機能と異なる点は、サイズ選択部73と、紙目選択部75と、湿度取得部77と、が追加された点、媒体情報決定部67が媒体情報決定部67Aに変更された点である。その他の機能は図12に示した機能と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
図14を参照して、サイズ選択部73は、対象トレイに収納されている用紙のサイズを選択し、選択されたサイズを媒体情報決定部67Aに出力する。ここでの用紙のサイズは、搬送方向に直行する方向の用紙の長さである。3つの給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154それぞれは、収納される用紙のサイズと搬送される用紙の方向とが定められている。対象トレイにA3サイズの用紙が、その長手方向が搬送方向に平行となる縦方向に収納されている場合のサイズと、対象トレイにA4サイズの用紙が、長手方向が搬送方向に垂直となる横方向に収納されている場合のサイズと、は同じになる。
紙目選択部75は、対象トレイに収納されている用紙の搬送方向に対する紙目の方向を選択し、選択された搬送方向に対する紙目の方向を媒体情報決定部67Aに出力する。用紙は、縦方向または横方向に紙目を有する。紙目は、筋目ともいい、用紙を構成する繊維の方向である。紙目は、用紙によって定まる。例えば、A4の用紙の筋目が長手方向に平行な縦方向の場合があり、A3の用紙の筋目は長手方向に垂直な横方向の場合がある。紙目選択部75は、対象トレイに収納されている用紙のサイズおよび方向とから、用紙の筋目を決定し、搬送方向に対する筋目の方向を選択する。搬送方向に対する筋目の方向は、搬送方向に垂直な垂直方向と、搬送方向に平行な平行方向とを含む。
湿度取得部77は、MFP100が、その本体ケース内部に備える湿度センサを制御し、MFP100の本体ケース内の湿度を取得し、取得された湿度を媒体情報決定部67Aに出力する。用紙は、湿度が異なるとこしが異なる。このため、湿度センサは、本体ケース内の湿度が均一であれば、本体ケースの任意の箇所に設定される。また、本体ケース内の湿度が均一でなければ、湿度センサは、給紙トレイ151,152,153および手差しトレイ154それぞれの近傍に配置されるのが好ましい。
媒体情報決定部67Aは、経路選択部71から副搬送経路SP1,SP2,SP3のうち用紙が移動する副搬送経路を示す情報が入力され、サイズ選択部73から用紙のサイズが入力され、紙目選択部75から搬送方向に対する紙目の方向が入力され、湿度取得部77から湿度が入力される。
第1の変換情報、第2の変換情報および第3の変換情報それぞれは、用紙のサイズ別、紙目の方向別、および湿度別に、複数の変換情報を含む。例えば、第1の変換情報に含まれる複数の変換情報について説明する。実験またはシミュレーション等をすることによって、用紙のサイズ別、紙目の方向別、および湿度別に、用紙が検出領域DAの第1の位置を第1の姿勢で移動する場合における受光部59bの出力値を求めておくことにより、用紙のサイズ別、紙目の方向別、および湿度別の変換情報を定める。
媒体情報決定部67Aは、変換情報選択部69Aを含む。変換情報選択部69Aは、複数種類の変換情報のうちから、副搬送経路SP1,SP2,SP3のうち用紙が移動する副搬送経路に対応する変換情報を選択する。具体的には、変換情報選択部69は、副搬送経路SP1を用紙が移動する場合に第1の変換情報を選択し、副搬送経路SP2を用紙が移動する場合に第2の変換情報を選択し、副搬送経路SP3を用紙が移動する場合に第3の変換情報を選択する。ここでは、第1の変換情報を選択する場合を例に説明する。
さらに、変換情報選択部69Aは、選択された第1の変換情報に含まれる複数の変換情報のうちから、サイズ選択部73から入力される用紙のサイズ、紙目選択部75から入力される紙目の方向、および湿度取得部77から入力される湿度に対応する変換情報を選択する。
なお、第1の変換情報、第2の変換情報および第3の変換情報それぞれは、用紙のサイズ別、紙目の方向別、および湿度別に、複数の変換情報を含むようにしたが、用紙のサイズ、紙目の方向、および湿度のうち少なくとも1つの組み合わせに対して複数の変換情報を含むようにしてもよい。具体的には、第1の変換情報、第2の変換情報および第3の変換情報それぞれは、用紙のサイズ別に複数の変換情報を含んでもよいし、紙目の方向別湿度別に複数の変換情報を含んでもよいし、湿度別に複数の変換情報を含んでもよい。また、第1の変換情報、第2の変換情報および第3の変換情報それぞれは、用紙のサイズ別および紙目の方向別に複数の変換情報を含んでもよいし、用紙のサイズ別および湿度別に複数の変換情報を含んでもよいし、紙目の方向別および湿度別に複数の変換情報を含んでもよい。
<第2の変形例>
本実施の形態におけるMFP100は、検出装置59の一例として透過型の光学センサを用いるようにしたが、検出装置59に代えて反射型の光学センサを用いるようにしてもよい。透過型の光学センサが、光の透過率を検出するのに対して、反射型の光学センサが、光の反射率を検出する点で異なる。このため、第1〜第3の変換情報を、反射型の光学センサに対応させることによって、上述したMFP100に適用することができる。
本実施の形態におけるMFP100は、検出装置59の一例として透過型の光学センサを用いるようにしたが、検出装置59に代えて反射型の光学センサを用いるようにしてもよい。透過型の光学センサが、光の透過率を検出するのに対して、反射型の光学センサが、光の反射率を検出する点で異なる。このため、第1〜第3の変換情報を、反射型の光学センサに対応させることによって、上述したMFP100に適用することができる。
図15は、第2の変形例における主搬送経路および複数の副搬送経路の構成を示す側面図である。図15を参照して、図8と異なる点は、検出装置59が検出装置91に変更された点である。その他の部材は、図8に示した部材と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。検出装置91は、反射型の光学センサであり、投光部91aおよび受光部91bを含み、主搬送経路41の下端部30とタイミングローラー45との間の位置で、投光部91aおよび受光部91bが主搬送経路41の一方の面に、搬送方向に交わる方向に並んで配置されている。換言すれば、投光部91aおよび受光部91bは、主搬送経路41を移動する用紙の一方の面が向かう方向に、搬送方向に交わる方向に並んで配置されている。投光部91aと受光部91bとが、搬送方向に交わる方向に所定の距離を隔てて配置されるので、投光部91aと受光部91bとが搬送方向と平行に所定の距離を隔てて配置する場合に比較して、主搬送経路41を移動する用紙のバタつきの影響を少なくすることができる。
投光部91aは、例えば発光ダイオード等の発光素子、発光素子の駆動回路、および光学系を含み、その光軸に沿って光を出射する。受光部91bは、フォトダイオード等の受光素子を含み、受光素子が受ける光の受光量に対応する信号を出力する。
図16は、図15の検出装置を矢印Kの方向に沿って見た正面図である。図16を参照して、投光部91aと受光部91bとが、搬送方向に交わる方向に所定の距離を隔てて配置されている。主搬送経路41のうち、投光部91aの光を射出する射出面の中心から受光部91bの光を受光する受光面の中心までの空間が検出領域DAである。投光部91aから射出される光は、主搬送経路41を移動する用紙で反射し、受光部91bで受光される。検出装置91の検出精度が最も好ましくなる用紙の位置として、目標位置TPが予め定められている。ここでは、目標位置TPを、投光部91aが光を射出する射出面の中心を基準に定めており、投光部91aが射出する光の光軸方向に、射出面の中心から距離d2だけ離れた位置としている。
検出装置91の検出精度は、検出領域DAを移動する用紙の位置と姿勢に依存する。検出領域DAを移動する用紙の位置および姿勢は、検出領域DAに対する用紙の相対位置によって定まる。投光部91aの光軸が、検出領域DAを移動する用紙paと交わる点と、投光部91aとの間の距離を検出領域DAにおける用紙の位置という。検出領域DAを通過する用紙paの法線と、投光部91aの光軸とが交わる角度を用紙の姿勢という。
検出装置91は、検出領域DA内の目標位置TPを目標姿勢で用紙が移動する場合に、検出精度が最も高くなる。目標姿勢は、用紙paの坪量を検出するために主搬送経路41を移動する用紙paが検出領域DAにおいて維持されるべき理想的な姿勢である。ここでは、目標姿勢を、用紙paの法線と投光部91aの光軸とがなす角度として、所定の角度が定められている。
用紙paが副搬送経路SP1を通して主搬送経路41に進入して検出領域DAを移動する際に、用紙paは第1の位置を第1の姿勢で移動する。このため、第1の変換情報を、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの第1の位置を第1の姿勢で移動する場合における受光部91bの出力値を実験またはシミュレーション等をすることによって求めることができる。同様に、用紙paが副搬送経路SP1を通して主搬送経路41に進入して検出領域DAを移動する際に、用紙paは第2の位置を第2の姿勢で移動する。このため、第2の変換情報を、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの第2の位置を第2の姿勢で移動する場合における受光部91bの出力値を実験またはシミュレーションで求めておくことにより第2の変換情報を求めることができる。同様に、用紙paが副搬送経路SP3を通して主搬送経路41に進入して検出領域DAを移動する際に、用紙paは目標位置TPを目標姿勢で移動する。このため、第3の変換情報を、用紙の坪量ごとに、その坪量の用紙が検出領域DAの目標位置TPを目標姿勢で移動する場合における受光部91bの出力値を実験またはシミュレーション等で求めておくことにより求めることができる。
<第3の変形例>
検出装置の一例として、光学センサを用いる場合を例に説明したが、超音波を媒体として検出する超音波センサを用いるようにしてもよい。この場合、第1〜第3の変換情報を、超音波センサに対応させることによって、上述したMFP100に適用することができる。
検出装置の一例として、光学センサを用いる場合を例に説明したが、超音波を媒体として検出する超音波センサを用いるようにしてもよい。この場合、第1〜第3の変換情報を、超音波センサに対応させることによって、上述したMFP100に適用することができる。
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、画像形成装置として機能し、主搬送経路41と、主搬送経路41内の検出領域DAに検査用の媒体である光を射出する投光部59aと、検出領域DAからの光を検出することにより透過光量に応じた信号を出力する受光部59bと、受光量と用紙の坪量との関係を定めた複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、用紙が検出領域DAを移動中に受光部59bが出力する信号に基づいて、用紙の坪量を決定する。このため、検出領域DAを移動中の用紙の検出領域DA中の位置が、用紙paによって異なる場合であっても用紙paの検出領域DA中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
また、複数の変換情報は、主搬送経路41の上流に接続された複数の副搬送経路SP1,SP2,SP3それぞれに対応して、透過光量と坪量との関係を定めており、複数の変換情報のうちから、複数の副搬送経路SP1,SP2,SP3のうち用紙が通過した副搬送経路に対応する変換情報を選択する。このため、複数の副搬送経路SP1,SP2,SP3のうち用紙が通過する副搬送経路によって用紙の検出領域DA中の位置が異なる場合であっても、用紙paの検出領域DA中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
また、複数の変換情報は、湿度ごとに透過光量と坪量との関係を定めており、複数の変換情報のうちから検出された湿度に対応する変換情報を選択するので、湿度によって用紙paの検出領域DA中の位置が異なる場合であっても、用紙paの検出領域DA中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
また、複数の変換情報は、複数の用紙のサイズそれぞれに対応して透過光量と坪量との関係を定めており、複数の変換情報のうちから、用紙のサイズに対応する変換情報を選択するので、用紙paの検出領域DA中の位置が異なる場合であっても、用紙paの検出領域DA中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
また、複数の変換情報は、さらに、複数の用紙の紙目それぞれに対応して透過光量と坪量との関係を定めており、複数の変換情報のうちから、用紙の紙目の方向に対応する変換情報を選択するので、紙目の方向によって用紙paの検出領域DA中の位置が異なる場合であっても、用紙paの検出領域DA中の位置に対応する変換情報を選択することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1)前記記録媒体のサイズは、前記主搬送経路を通過する記録媒体の搬送方向に直行する方向の長さである、請求項4に記載の画像形成装置。
(1)前記記録媒体のサイズは、前記主搬送経路を通過する記録媒体の搬送方向に直行する方向の長さである、請求項4に記載の画像形成装置。
100 MFP,59,91 検出装置、59a,91a 投光部、59b,91b 受光部、61 印字用データ生成部、63 画像形成制御部、65 センサ制御部、67,67A 媒体情報決定部、69,69A 変換情報選択部、71 経路選択部、73 サイズ選択部、75 紙目選択部、77 湿度取得部、13 上端部、15 排紙ローラー、30 下端部、41 主搬送経路、45 タイミングローラー、47,53Y 転写ローラー、49 定着ローラー、51Y,51M,51C,51K 画像形成ユニット、55 駆動ローラー、55A ローラー、 57 中間転写ベルト、101 側壁、110 メイン回路、111 CPU、112 通信インターフェース(I/F)部、113 ROM、114 RAM、115 HDD、116 ファクシミリ部、118 外部記憶装置、118A CD−ROM、120 自動原稿搬送装置、125 原稿トレイ、127 原稿排紙トレイ、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、151,152,153 給紙トレイ、151r〜154r 給紙ローラー、152a,153a 搬送経路、154 手差しトレイ、159 排紙トレイ、160 操作パネル、161 表示部、163 操作部、165 タッチパネル、167 ハードキー部、B1,B2 経路形成部材、DA 検出領域、K 矢印、SP1,SP2,SP3 副搬送経路、TP 目標位置、d1,d2 距離、pa 用紙。
Claims (10)
- 主搬送経路と、
前記主搬送経路内の検出領域に検査用の媒体を射出する射出手段と、
前記検出領域からの検査用の媒体を検出することにより検出された媒体の量に応じた信号を出力する収集手段と、
検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めた複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、記録媒体が前記検出領域を移動中に前記収集手段が出力する信号に基づいて、前記記録媒体に関する媒体情報を決定する媒体情報決定手段と、を備えた画像形成装置。 - 前記主搬送経路の上流に接続された複数の副搬送経路を、さらに備え、
前記複数の変換情報は、前記複数の副搬送経路それぞれに対応して検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めており、
前記媒体情報決定手段は、前記複数の変換情報のうちから、前記複数の副搬送経路のうち前記記録媒体が通過した副搬送経路に対応する変換情報を選択する、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記複数の変換情報は、湿度ごとに検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めており、
湿度を検出する湿度センサを、さらに備え、
前記媒体情報決定手段は、前記複数の変換情報のうちから前記検出された湿度に対応する変換情報を選択する、請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記複数の変換情報は、複数の記録媒体のサイズそれぞれに対応して検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めており、
記録媒体のサイズを選択するサイズ選択手段を、さらに備え、
前記媒体情報決定手段は、前記複数の変換情報のうちから、前記選択されたサイズに対応する変換情報を選択する、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記複数の変換情報は、さらに、複数の記録媒体の紙目それぞれに対応して検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めており、
前記主搬送経路を通過する記録媒体の搬送方向に対する紙目の方向を選択する紙目選択手段を、さらに備え、
前記媒体情報決定手段は、前記複数の変換情報のうちから、前記選択された搬送方向に対する紙目の方向にさらに対応する変換情報を選択する、請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記媒体情報は、前記記録媒体の坪量である、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記検出領域は、前記主搬送経路中で曲率を有する部分に配置される、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記変換情報は、検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めた算出式である、請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 画像形成装置で実行される記録媒体判別方法であって、
前記画像形成装置は、主搬送経路と、
前記主搬送経路内の検出領域に検査用の媒体を射出する射出手段と、
前記検出領域からの検査用の媒体を検出することにより検出された媒体の量に応じた信号を出力する収集手段と、を備え、
検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めた複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、記録媒体が前記検出領域を移動中に前記収集手段が出力する信号に基づいて、前記記録媒体に関する媒体情報を決定する媒体情報決定ステップを、前記画像形成装置に実行させる記録媒体判別方法。 - 画像形成装置を制御するコンピューターで実行される記録媒体判別プログラムであって、
前記画像形成装置は、主搬送経路と、
前記主搬送経路内の検出領域に検査用の媒体を射出する射出手段と、
前記検出領域からの検査用の媒体を検出することにより検出された媒体の量に応じた信号を出力する収集手段と、を備え、
検査用の媒体の量と媒体情報との関係を定めた複数の変換情報のうちから選択された1つの変換情報を用いて、記録媒体が前記検出領域を移動中に前記収集手段が出力する信号に基づいて、前記記録媒体に関する媒体情報を決定する媒体情報決定ステップを、前記コンピューターに実行させる記録媒体判別プログラム。
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