JP2019137427A - 包装用台紙および包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易に製造することができ、内容物から発する物質を徐々に放出することが可能な包装用台紙、および包装容器を提供する。【解決手段】 折り畳むことにより、内容物を挟んで収容する包装容器を形成するための台紙であって、台紙20は、多層抄きのボール紙である紙基材を備え、台紙20は、折り畳むための折り予定線Oと、折り畳んだ際に重ならない部分である摘み部25と、を有し、台紙20には、第1面20aに摘み部25から内側に向かう第1方向(Y)に複数の第1切り込み21a、21bが、台紙20を貫通しないように形成されており、台紙20には、第2面20bに第1方向に交差する第2方向(X)に、第1切り込み21a、21bと交差する第2切り込み22が、台紙20を貫通しないように形成されていることを特徴とする包装用台紙。【選択図】 図1

Description

本発明は、内容物を包んで収容するための包装用台紙、および包装用台紙を用いて形成される包装容器に関する。
従来、防虫剤や芳香剤等、臭いや香りを発散することを目的とする製品が販売されている。これらの製品は、気密性と徐放機能が求められるため、ブリスターパックと呼ばれる形態の包装容器に収容されていることが多い。ブリスターパックは、プラスチックシートを内容物の形状に合わせて熱成形して形成した凹状の胴部と平坦なフランジ部を有する容器本体と、この容器本体の開口部を被覆してフランジ部で接着された台紙からなり、防虫剤や芳香剤以外にも、歯ブラシ等のトイレタリー類、スティック糊、ホッチキス等の文房具類、注射針等の医療器具類等の様々な包装に広く用いられている(特許文献1、2参照)。
特開2016−185812号公報 実開平4−7461号公報
ブリスターパックに、臭いや香りを発する物体を収容し、防虫剤や芳香剤等として製品化するという試みも行われている。防虫剤や芳香剤に用いられる包装容器には、気密性と徐放性が求められる。気密性とは、内部の気体を外部に漏らさない機能であり、徐放性とは、内容物から発する成分が徐々に放出される機能である。しかしながら、従来のブリスターパックでは、容器本体のフランジ部を台紙から剥がすと、一気に通気してしまい、徐々に通気するものではないため、徐放性が十分でないという問題がある。また、ブリスターパックは、プラスチックシートから形成される容器本体と、紙基材を中心とする台紙から成るため、製造工程が複雑になるとともに、高コストになるという問題がある。
そこで、本発明は、簡易に製造することができ、内容物から発する物質を徐々に放出することが可能な包装用台紙、および包装容器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、
折り畳むことにより、内容物を挟んで収容する包装容器を形成するための台紙であって、
前記台紙は、多層抄きのボール紙である紙基材を備え、
前記台紙は、折り畳むための折り予定線と、折り畳んだ際に重ならない部分である摘み部と、を有し、
前記台紙には、第1面に前記摘み部から内側に向かう第1方向に複数の第1切り込みが、前記台紙を貫通しないように形成されており、
前記台紙には、第2面に前記第1方向に交差する第2方向に、前記第1切り込みと交差または接する第2切り込みが、前記台紙を貫通しないように形成されていることを特徴とする包装用台紙を提供する。
また、本発明の包装用台紙は、
前記台紙は、前記第1面の側に保護層を備えており、
複数の前記第1切り込みの間に、前記保護層を貫通しない孔が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の包装用台紙は、
前記台紙には、前記第2面に、接着層が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の包装用台紙は、
前記台紙は、バリア層を備えていることを特徴とする。
また、本発明では、
前記包装用台紙の折り予定線により折り畳まれて、前記第2面の外縁同士が接着されてなることを特徴とする包装容器を提供する。
本発明によれば、簡易に製造することができ、内容物から発する物質を徐々に放出することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る包装用台紙の正面図である。 本発明の一実施形態に係る包装用台紙の背面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図1におけるB−B線断面図である。 本発明の一実施形態に係る包装用台紙の詳細な層構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る包装容器を示す図である。 包装容器の開封時に、摘み片を折り曲げた状態を示す図である。 通気孔を越える位置まで剥離部を層間剥離した状態を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<包装用台紙の構成>
図1は本発明の一実施形態に係る包装用台紙の正面図である。図2は本発明の一実施形態に係る包装用台紙の背面図である。図3は図1におけるA−A線断面図である。図4は、図1のB−B線断面図である。
図1、図2に示すように、包装用台紙20は、折り予定線Oを基準に略上下対称な外形形状となっている。包装用台紙20を折り予定線Oから2つに折り畳むと、摘み部25以外の部分は、折り予定線Oより図面上側の部分と図面下側の部分で重なり合う。包装用台紙20は、図面上側の部分と図面下側の部分で区分できる以外にも、本体部と吊り下げ部とに区分できる。本体部は、内容物を収容する収容部として機能し、吊り下げ部は、包装容器全体を吊り下げるものとして機能する。図面上側の部分は、本体部10aと吊り下げ部11aに区分され、図面下側の部分は、本体部10bと吊り下げ部11bに区分される。以下では、本体部10aと本体部10bを総称して本体部10、吊り下げ部11aと吊り下げ部11bを総称して吊り下げ部11と呼ぶ場合もある。本体部10a、吊り下げ部11a、本体部10b、吊り下げ部11bは全て一体となっており、複数の層からなる台紙を打ち抜いて形成されている。
折り予定線Oは、包装容器を構成する際、図1の状態から山折りされるものであり、図2の状態から谷折りされるものである。したがって、折り予定線Oにより2つに折り畳んだ後は、図1に示した面は包装容器の外面となり、図2に示した面は包装容器の内面となる。本実施形態では、図1に示した包装容器の外面となる面を第1面20a、図2に示した包装容器の内面となる面を第2面20bとして説明していく。第1面、第2面という表記は、両者を区別するための便宜的なものであり、どちらが第1面であって、どちらが第2面であってもよい。なお、折り予定線Oは、本実施形態では、後述するように、折り溝として形成されるが、折り溝以外の形態であってもよいし、何も加工していなくてもよい。折り予定線Oとして具体的な加工が行われていなくても、包装用台紙20の吊り下げ部11aの端から吊り下げ部11bの端までの中間が折り予定線Oとして想定される。図1、図2に示した例では、左右方向の最大幅の部分に比べて窪んだ部分が折り予定線Oの位置となる。
図3は、図1のA−A線断面図である。図4は、図1のB−B線断面図である。包装用台紙20は、最前面側である第1面20a側(図3において上側、図4において左側)に保護層35を有している。図1〜図4に示すように、本体部10aには、3つの通気孔26が形成されている。図3、図4に示すように、通気孔26は、包装用台紙20の保護層35以外の部分を貫通している。通気孔26は、第2面20b側には開口しているため、図2においては、通気孔26の輪郭の円を実線で示しているが、第1面20a側では保護層35により覆われているため、通気孔26の輪郭の円を一点鎖線で示している。ただし、保護層35が透明である場合には、第1面20a側からも通気孔26は視認可能となる。通気孔26は、包装容器の収容部となる包装用台紙の内面側と外部を繋ぐための孔である。本実施形態では、3つの通気孔26を有している。
本体部10aには、第1面20a側から第1切り込み21a、21b、第3切り込み23a、23bが形成されており、第2面20b側から第2切り込み22が形成されている。以下では、第1切り込み21aと第1切り込み21bを総称して第1切り込み21、第3切り込み23aと第3切り込み23bを総称して第3切り込み23と呼ぶ場合もある。図1〜図3に示すように、第1切り込み21は、第1面20a側から形成される、包装用台紙20を貫通しない切り込み、いわゆるハーフカットである。また、図1、図2に示すように、第3切り込み23は、第1面20a側から形成される、包装用台紙20を貫通しない切り込み、いわゆるハーフカットである。そのため、第1切り込み21、第3切り込み23を、図1においては実線で示しているが、図2においては一点鎖線で示している。
また、図1、図2、図4に示すように、第2切り込み22は、第2面20b側から形成される、包装用台紙20を貫通しない切り込み、いわゆるハーフカットである。そのため、第2切り込み22を、図2においては実線で示しているが、図1においては一点鎖線で示している。なお、図3、図4は、包装用台紙20の断面における、第1切り込み21、第2切り込み22、第3切り込み23や通気孔26の関係を主に説明するものであるため、包装用台紙20、保護層35の厚さ、第1切り込み21、第2切り込み22、第3切り込み23の深さは、包装用台紙20の面方向に対して誇張して示している。
第1切り込み21と第3切り込み23は、包装用台紙20の第1面20aにおいて、全ての通気孔26を囲むようにして、計4本形成されている。このうち、第1切り込み21は、包装用台紙20の第1面20aにおいて、全ての通気孔26を挟むようにして、2本形成されている。第1切り込み21a、第1切り込み21bの2本は、互いに平行であり、本体部10aの上縁12から内側に入り込むようにして形成されている。2本の第1切り込み21a、21bは、折り予定線O側においては、それぞれ第3切り込み23a、第3切り込み23bの端点の位置まで形成されている。
第1切り込み21は、包装用台紙20の第1面20aにおいて、包装用台紙20の折り予定線Oに交差する方向に延びるように2本形成されている。本実施形態では、図1に示すように、本体部10aの上縁12から内側(図1における下方向)に入り込むようにして形成されている。第1切り込み21a、21bは、折り予定線Oに交差する方向(図1における上下方向)に延びるように、すなわち、折り予定線Oに向かう方向に形成されている。本実施形態では、図1に示すように、折り予定線Oと上縁12が平行であるため、第1切り込み21a、21bは、ともに折り予定線Oと上縁12の双方に直交する方向に延びるように形成されている。第1切り込み21a、21bは、互いに平行であることが好ましいが、両者の間に通気孔26が全て挟まれるように形成されていれば、平行でなくてもよい。本実施形態では、第1切り込み21、第3切り込み23は、全て本体部10a内に収まり、本体部10bには達していないが、本体部10bに達するように形成されていてもよい。
第1切り込み21、第3切り込み23で囲まれた区画は、剥離部24となる。本実施形態では、4本の第1切り込み21、第3切り込み23により剥離部24が形成されている。剥離部24の第1切り込み21に沿った長手方向(図1における左右方向)には、3つの通気孔26が並んで形成されている。3つの通気孔26は、いずれも、その中心が第1切り込み21aと21bの中間に位置するように形成されている。この通気孔26は、上述のように、包装用台紙20の保護層35以外は貫通しているが、最も第1面20a側の層である保護層35により塞がれた状態となっている。第1切り込み21aと21bの間隔は、特に限定されないが、通気孔26が間に挟まる間隔であればよい。
図1に示すように、互いに平行な第1切り込み21a、21bは、全ての通気孔26を挟む範囲に亘って上下方向に形成されている。本実施形態では、第1切り込み21a、21bは同じ傾きで互いに平行となるようにして形成されているが、第1切り込み21a、21bは、その間に通気孔26が挟まる態様であれば、平行でなく互いに異なる傾きで形成されていてもよい。全ての通気孔26を挟む範囲に亘って上下方向に形成されている場合、第3切り込み23は形成しないようにすることも可能である。第3切り込み23を形成しない場合、通気孔26が存在する剥離部24の周囲が全て切り込みで囲まれることにはならない。そのため、剥離部24の折り予定線O側における下端部の切り取りは綺麗には行われないが、少なくとも全ての通気孔26が存在する範囲を折り予定線Oに向けて層間剥離することはできるため、全ての通気孔26を通気させることができる。
第2切り込み22は、包装用台紙20の第2面20bにおいて、本体部10aの上縁12に沿った方向に延びるように1本だけ形成されている。本実施形態では、図1に示すように、本体部10aの上縁12と同一直線上に形成されている。また、第2切り込み22の長さは、第1切り込み21に影響される。具体的には、第2切り込み22は、第1切り込み21a、第1切り込み21bを結ぶように形成される。本実施形態のように、第1切り込み21a、21bが平行であって、ともに上縁12に直交する方向に延びるように形成されている場合には、第2切り込み22の長さは、第1切り込み21a、21b間の距離と等しくなる。なお、本実施形態では、第2切り込み22は、本体部10aの上縁12と同一直線上に形成されているが、本体部10aの上縁12に沿った方向に延びるように形成されていれば、上縁12と平行でなくてもよいし、上縁12より上側、または上縁12より下側に形成されていてもよい。
第1切り込み21a、21bと第2切り込み22は、互いに交差する方向に形成されている。第1切り込み21a、21bと第2切り込み22が交差していることにより、第2切り込み22が、剥離部24を剥離させるための切っ掛けとして機能する。第1切り込み21a、21bが延びる方向を第1方向、第2切り込み22が延びる方向を第2方向とすると、第1方向と第2方向のなす角度は、60°以上120°以下であることが好ましい。図1、図2の例では、第1方向が図面上下方向(Y方向)、第2方向が図面左右方向(X方向)であり、第1方向と第2方向は直交しており、第1方向と第2方向のなす角度は90°である。第1方向と第2方向のなす角度は90°とすることが最も好ましい。重要なのは、剥離部24を剥離し易いように、第1切り込み21と第2切り込み22を連携させることである。
図5は、本実施形態に係る包装用台紙の詳細な層構成を示す断面図である。図3と同様、図1のA−A線に対応する方向から見た断面図となっている。図3においては、図面の煩雑さを避けるため、詳細な層構成を省略したが、実際には、包装用台紙20は、印刷層やヒートシール層を有している。図5において、31は紙基材、32aは第1面側印刷層、32bは第2面側印刷層、33はヒートシール層、34はバリア層、35は保護層である。図5に示すように、実際には、商品の広告、説明等のための印刷を行う第1面側印刷層32aと第2面側印刷層32b、また、包装用台紙20の内面である第2面同士を接着するためのヒートシール層33が、紙基材31に積層されている。
紙基材31としては、ボール紙等の多層抄きした紙を用いることができる。紙基材31の厚さは、200μm以上600μm以下であることが好ましい。また、紙基材31の坪量は、270g/m2以上400g/m2以下、特に300g/m2以上350g/m2以下であることが好ましい。これらの厚さや坪量が下限に満たない場合は、第1切り込み21、第2切り込み22、第3切り込み23、通気孔26を形成した場合に、包装用台紙20全体としての強度が弱くなり、これらの厚さや坪量が上限を超える場合は、層間剥離が第1切り込み21、第2切り込み22、第3切り込み23の最深部よりも深い位置で生じる惧れが高まるためである。
第1面側印刷層32a、第2面側印刷層32bは、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等、公知の印刷方式により形成することができる。ヒートシール層33は、包装用台紙20の内面である第2面同士を熱接着させるためのものであり、ヒートシール剤を塗布することにより形成される。ヒートシール剤としては、ポリエステル系、アクリル系、酢酸ビニル系等の樹脂およびこれらの樹脂の混合物を用いることができる。
バリア層34は、水蒸気その他のガスバリア性を備えたものであり、必要とされる機能に応じて、適切なものが選択される。ガスバリア性が必要な場合、アルミニウムなどの金属や酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられる。蒸着層は、紙基材31に積層してもよい。あるいは、アルミニウムなどの金属箔であってもよい。その他にも、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層であってもよい。
保護層35は、通気孔26を塞ぐためのものであり、剥離部24を剥離するまでは、ある程度の気密性を保つ必要があるため、バリア層34程ではないが、ある程度のガスバリア性を備えたものである。そのため、保護層35としては、上述したようなバリア層34に適用可能な材料を用いることもできるが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。厚みは、10μm〜50μm程度である。保護層35は、二軸延伸されていることが好ましい。また、本実施形態では、通気孔26の存在を人が認識することが可能なように、保護層35は、透明性を有している。ここでの「透明性」とは、その目的の通り、通気孔26の存在を人が認識することが可能な程度の透明性で足りる。例えば、JIS K7361に規定する全光線透過率が80%以上であることが好ましい。ただし、必ずしも、通気孔26の存在を人に認識させる必要はないため、その場合は、保護層35が透明性を有さないものとしてもよい。
<製造方法>
本実施形態に係る包装容器の製造方法について説明する。最初に、包装用台紙の製造から説明する。まず、ボール紙等の紙基材31の一方の面にバリア層34を形成する。バリア層34は、例えば、接着剤を用いたドライラミネート法等でアルミニウム箔を積層することにより形成することができる。次に、紙基材31、バリア層34それぞれに対して、グラビア印刷、オフセット印刷等により広告・商品説明等の印刷を行う。これにより、紙基材31の第1面20a側に第1面側印刷層32a、バリア層34の第2面20b側に第2面側印刷層32bが形成される。続いて、ロールコーター等の公知の塗布方法により、ヒートシール剤を第2面側印刷層32bに重ねて全面塗布して、ヒートシール層33を形成する。
さらに、通気孔26となる貫通孔を形成する。本実施形態では、第1切り込み21a、21b間となる所定の位置に計3個の通気孔26を形成する。次に、第1面側印刷層32aに重ねて、保護層35を形成する。保護層35は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層することができる。これにより、通気孔26は、外面である第1面20a側において塞がれることになる。続いて、内面である第2面側からハーフカット加工を行い、第2切り込み22を形成する。
次に、折り予定線Oおよび第1切り込み21、第3切り込み23の形成、打ち抜き加工を連続して行う。折り予定線Oは、内面である第2面側から押し罫により加工を行うことにより折り溝として形成され、第1切り込み21、第3切り込み23は、外面である第1面20a側からハーフカット加工を行うことにより形成される。打ち抜き加工は、トムソン刃を用いて行われる。第1切り込み21、第2切り込み22、第3切り込み23の深さは、ともに、包装用台紙20の厚みの1/5以上1/2以下となる深さであって、包装用台紙20を貫通しない深さである。
型抜きの結果、図1〜図5に示したような包装用台紙が形成される。第1切り込み21、第2切り込み22、第3切り込み23の深さは、紙基材31の厚さの1/5以上1/2以下であり、かつ、ヒートシール層33から保護層35までを含めた包装用台紙20全体の厚さの1/5以上1/2以下であることが好ましい。特に、第1切り込み21、第2切り込み22、第3切り込み23の深さは、紙基材31の厚さの1/3以上1/2以下であり、かつ、ヒートシール層33から保護層35までを含めた包装用台紙20全体の厚さの1/3以上1/2以下であることがより好ましい。
内面となる第2面20b側に内容物を載置し、折り予定線Oで折り畳み、対向する第2面20bの外縁同士を熱接着(ヒートシール)する。包装用台紙20の第2面20b側にはヒートシール層33が形成されているので熱接着することが可能となる。以上のようにして内容物を収容した包装容器が完成する。すなわち、図1〜図5に示した包装用台紙20から形成された包装容器に内容物を収容した製品が得られる。図6は、このようにして得られた包装容器を示す図である。図6(a)は、本体部10a側から見た正面図であり、図6(b)は、本体部10b側から見た背面図である。内容物として芳香剤を収容した場合、芳香剤の製品としては、図6に示したような状態で消費者に販売されることになる。図6に示した包装容器は、ハンガーを模した形態となる。
<開封時の様子>
図6に示したような状態から、まず、利用者は、剥離部24の摘み部25を摘んで、本体部10a側(図6(a)における手前側、図6(b)における奥側)に力を加える。摘み部25は、本体部10aの第2面20b側において、第2切り込み22により剥離部24と分離されており、本体部10aの第1面20a側において、剥離部24と繋がっている。また、摘み部25は、本体部10aの第2面20b側において、第2切り込み22により本体部10aと分離されている。そのため、摘み部25を摘んで、本体部10a側(図6(a)における手前側、図6(b)における奥側)に力を加えると、図7(a)(b)に示すように、摘み部25が、剥離部24とのみ繋がった状態で、本体部10a側に曲がる。図7において、図7(a)は、図6(a)に対応する正面図であり、図7(b)は、図7(a)のC−Cに対応する断面図である。
図7に示した状態から、本体部10a側に曲がった摘み部25を、第1切り込み21a、21bに沿った方向に引っ張る。すると、剥離部24は、ハーフカットの第1切り込み21a、21bが形成されている本体部10aの第1面20a側に力が加わり、第1切り込み21a、21bが形成されておらず剥離部24と他の部分が連続している第2面20b側との層間剥離が起こる。このような層間剥離は、紙基材31が多層抄きであることにより生じやすくなるものである。剥離部24を、通気孔26を越える位置まで層間剥離した状態を図8に示す。図8は、包装容器を正面側から見た図である。通気孔26を覆っていた保護層35は、最も第1面20a側に位置するため、剥離部24とともに剥離される。
このため、通気孔26から空気の出入りが可能となる。例えば、内容物として芳香剤を収容している場合には、香りが漂うことになる。剥離部24は、そのまま包装容器の下縁となった折り予定線Oに向かって引張り、第3切り込み23a、23bが共有する端点(下端)まで層間剥離させて、本体と分離することができる。上述のように、必ずしも、第3切り込み23が、第1切り込み21に連続して形成されている必要はないが、剥離部24を綺麗に分離するためには、第3切り込み23を形成し、剥離部24を切り込みで囲むようにしておくことが好ましい。このように、3つの通気孔26を貫通させた状態で、吊り下げ部11を用いて、包装容器全体を吊り下げておくことにより、3つの通気孔26から芳香剤の香りが漂うことになる。剥離部24を剥離して、香りを放出させるようにした後、包装容器の本体部10に上着を掛けて、吊り下げ部11を用いて吊り下げておくことにより、保管中に上着に良い香りを付着させることが可能となる。
<実施例>
紙基材31およびバリア層34としてトライフ社製のアルミニウム貼合紙「ミラックス(厚さ0.36mm、坪量310g/m2)」を用いた。このアルミニウム貼合紙にオフセット印刷にて両面に印刷を行った後、アルミニウム面側の印刷層に重ねて、日本加工塗料株式会社製のヒートシール剤「BP−50改」を塗工料5g/m2となるように塗布した。続いて、抜き型により通気孔26とする直径6mmの円形の貫通孔を、その中心が直線状に配置されるようにして、等間隔で3つ形成した。通気孔26の中心間の距離は30mmとした。そして、厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを、接着剤を用いてドライラミネート法により貼り合わせた。
続いて、ヒートシール層側から切り込み用の刃型を用いてハーフカット加工を行い、本体部の上縁となる位置に、貫通しない第2切り込み22を長さ20mmで形成した。次に、所定の位置に押し罫により加工を行って、長さ276mmの折り溝を折り予定線Oとして形成した後、PETフィルム側から切り込み用の刃型を用いてハーフカット加工を行い、本体部の上縁、折り予定線Oと直交する方向に延びる貫通しない第1切り込み21a、21bを、ともに長さ90mmで形成するとともに、第1切り込み21a、21bとそれぞれ一方の端点を共有し、他方の端点を互いに共有する第3切り込み23a、23bを、ともに長さ15mmで形成した。第1切り込み21a、21bが第2切り込み22となす角度は90°とした。すなわち、第1切り込み21a、21bは、第2切り込み22と、紙基材31の面方向において直交するものとした。最後にトムソン刃を用いて外形に従って打ち抜き加工を行い、図1〜図5に示したような包装用台紙が得られた。包装用台紙の外形のサイズは、折り予定線に沿う方向(図1、図2における左右方向(X方向))が300mm、折り予定線に直交する方向(図1、図2における上下方向(Y方向))が340mmであった。
その後、内面となる第2面20b側に内容物として芳香剤を載置し、折り予定線Oで折り畳み、対向する第2面20b同士を熱接着(ヒートシール)して芳香剤を収容した包装容器を作成した。この包装容器において、摘み部25を摘んで本体部10a側に折り曲げ、包装容器の下縁である折り予定線Oに向かって引っ張ったところ、摘み部25と連続する剥離部24が層間剥離し、通気孔26が表出した。すると、収容部内の芳香剤からの香りが放出され、香りがするのを確認できた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、通気孔26を3つ形成したが、1つ、または2つのみ形成してもよいし、4つ以上形成してもよい。
また、上記実施形態では、第2面同士を接着させるため、第2面にヒートシール層を形成したが、第2面同士を接着させることが可能であれば、シーラントフィルムを用いた手法等、他の手法による接着層を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、両面に印刷を施し、第1面側印刷層32a、第2面側印刷層32bを形成するようにしたが、内面となる層は、印刷の必要性が低いため、外面のみに印刷するようにしてもよい。
10a、10b・・・本体部
11a、11b・・・吊り下げ部
20・・・包装用台紙
20a・・・第1面(外面)
20b・・・第2面(内面)
21、21a、21b・・・第1切り込み
22・・・第2切り込み
23、23a、23b・・・第3切り込み
24・・・剥離部
25・・・摘み部
26、26a、26b、26c・・・通気孔
31・・・紙基材
32a・・・第1面側印刷層
32b・・・第2面側印刷層
33・・・ヒートシール層
34・・・バリア層
35・・・保護層

Claims (5)

  1. 折り畳むことにより、内容物を挟んで収容する包装容器を形成するための台紙であって、
    前記台紙は、多層抄きのボール紙である紙基材を備え、
    前記台紙は、折り畳むための折り予定線と、折り畳んだ際に重ならない部分である摘み部と、を有し、
    前記台紙には、第1面に前記摘み部から内側に向かう第1方向に複数の第1切り込みが、前記台紙を貫通しないように形成されており、
    前記台紙には、第2面に前記第1方向に交差する第2方向に、前記第1切り込みと交差または接する第2切り込みが、前記台紙を貫通しないように形成されていることを特徴とする包装用台紙。
  2. 前記台紙は、前記第1面の側に保護層を備えており、
    複数の前記第1切り込みの間に、前記保護層を貫通しない孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用台紙。
  3. 前記台紙には、前記第2面に、接着層が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装用台紙。
  4. 前記台紙は、バリア層を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の包装用台紙。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の包装用台紙の折り予定線により折り畳まれて、前記第2面の外縁同士が接着されてなることを特徴とする包装容器。
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