JP7073743B2 - ブリスターパック用台紙およびブリスターパック - Google Patents

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Description

本発明は、内容物を収容するための胴部と周縁にフランジ部を備えた容器本体と、容器本体の胴部を被覆しフランジ部で接着される台紙とからなるブリスターパックに関する。
従来、プラスチックシートを内容物の形状に合わせて熱成形して形成した凹状の胴部と平坦なフランジ部を有する容器本体と、この容器本体の開口部を被覆してフランジ部で接着された台紙からなるブリスターパックは、歯ブラシ等のトイレタリー類、スティック糊、ホッチキス等の文房具類、注射針等の医療器具類等の包装に広く用いられている(特許文献1、2参照)。
このようなブリスターパックは、台紙にはブリスターパック内で外力が加わり内容物が振動しても破れることがないように厚みがある板紙が用いられ、台紙の表裏には商品(内容物)を消費者に訴求するためのデザイン、絵柄、情報等が印刷されている。そして、台紙には、ミシン目等の切目線が形成されており、この切目線により台紙を切開き内容物を取り出す構造となっている。
特開2016-185812号公報 実開平4-7461号公報
ブリスターパックに、臭いや香りを発する物体を収容し、防虫剤や芳香剤等として製品化するという試みも行われている。防虫剤や芳香剤に用いられる包装容器には、気密性と徐放性が求められる。気密性とは、内部の気体を外部に漏らさない機能であり、徐放性とは、内容物から発する成分が徐々に放出される機能である。しかしながら、従来のブリスターパックでは、容器本体のフランジ部を台紙から剥がすと、一気に通気してしまい、徐々に通気するものではないため、徐放性が十分でないという問題がある。
そこで、本発明は、内容物から発する物質を徐々に放出することが可能なブリスターパック用台紙、およびブリスターパックを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、
胴部とフランジ部を備えた容器本体とともに、ブリスターパックを構成する台紙であって、
前記台紙は、多層抄きのボール紙である紙基材を有し、
前記台紙には、第1面(容器対向面)に第1方向(Y)に沿って、貫通しない第1切り込みが形成されており、
前記台紙には、第2面(容器非対向面)に前記第1方向と交差する第2方向(X)に沿って、前記第1切り込みと交差または接する複数本の第2切り込みが形成されており、
前記第2切り込みは、台紙の第2方向における長さの2/3以上に渡って形成されていることを特徴とするブリスターパック用台紙を提供する。
また、本発明は、
前記台紙は、前記第2面の側に保護層を備えており、
隣接する前記第2切り込み間に、前記保護層を貫通しない孔が形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、
前記台紙は、バリア層を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、
前記第1方向と第2方向のなす角度が60°以上120°以下であって、
前記第1切り込み、第2切り込みの深さは、前記台紙の厚さの1/5以上1/2以下であることを特徴とする。
また、本発明では、
前記ブリスターパック用台紙と、胴部とフランジ部を備えた容器本体と、を有し、
複数の前記第1切り込みは、前記容器本体と重ならない位置に形成されており、
前記第2切り込みは、全て前記容器本体の胴部またはフランジ部を横切って形成されていることを特徴とするブリスターパックを提供する。
本発明によれば、内容物から発する物質を徐々に放出することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るブリスターパックの正面図である。 本発明の一実施形態に係るブリスターパックの背面図である。 図1におけるA-A線断面図である。 図1におけるB-B線断面図である。 本発明の一実施形態に係るブリスターパック用台紙の平面図である。 本発明の一実施形態に係るブリスターパック用台紙の詳細な層構成を示す断面図である。 ブリスターパックの開封時に、摘み片を折り曲げた状態を示す図である。 通気孔を越える位置まで剥離部を層間剥離した状態を示す背面図である。 変形例のブリスターパック用台紙の平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<ブリスターパックの構成>
図1は本発明の一実施形態に係るブリスターパックの正面図である。図2は本発明の一実施形態に係るブリスターパックの背面図である。図3は図1におけるA-A線断面図である。図4は、図1のB-B線断面図である。図1~図4に示すように本実施形態のブリスターパックは、内容物を収納するための胴部11と周縁にフランジ部12を備えた容器本体10と、容器本体10の胴部11を被覆しフランジ部12で接着される台紙であるブリスターパック用台紙20とからなる。図1~図4では、内容物を収容しておらず、ブリスターパックそのものを示している。
容器本体10は略左右中央に内容物が収容される胴部11が形成され、周縁は平坦なフランジ部12と上部に吊り下げ孔25が形成された構成であり、ブリスターパック用台紙20の容器対向面20aと容器本体10の胴部11の開口部側を対向させ、ブリスターパック用台紙20の容器対向面20aと容器本体10のフランジ部12を接着している。本明細書においては、吊り下げ孔25が形成された側(図1における上側)を上側、反対側(図1における下側)を下側として説明していく。胴部11は、図1の正面図側から見ると凸状、空洞である収容部側から見ると凹状になっている。図1の例では、ブリスターパック用台紙20の形状は、長方形状(正方形状を含む意味)であり、容器本体10は、フランジ部12の外縁、胴部11の外縁ともに角に丸みを帯びた略長方形状(正方形状を含む意味)となっている。
図2は背面図であってブリスターパック用台紙20側から見た図である。背面側から見ると、容器本体10はブリスターパック用台紙20に隠され、ブリスターパック用台紙20のみを視認することができる。ただし、図2においては、容器本体10の対応する位置を一点鎖線で示している。ブリスターパック用台紙20には容器対向面20aと容器非対向面20bが存在する。容器対向面20aは、容器本体10側に位置するため、図2のように背面側から見ると、容器非対向面20bが見える。容器対向面20aに形成された第1切り込み21は、ブリスターパック用台紙20を貫通するものではないため、背面からは、第2切り込み22、吊り下げ孔25、通気孔26だけが見えることになる。ただし、図2においては、平面方向において第1切り込み21の対応する位置を一点鎖線で示している。なお、ブリスターパック用台紙20の2つの面のいずれか一方、または両方に印刷が施されることが通常であるが、図1、図2においては、説明の便宜上、印刷を省略した状態で示している。
図3は、図1のA-A線断面図である。図4は、図1のB-B線断面図である。図3、図4に示すように、容器本体10は、フランジ部12において、ブリスターパック用台紙20と接着されている。ブリスターパック用台紙20は、最背面側(図3において下側、図4において右側)に保護層35を有している。通気孔26は、ブリスターパック用台紙20の保護層35以外の部分を貫通している。通気孔26は、容器本体10の収容部と外部を繋ぐための孔である。本実施形態では、3つの通気孔26を有している。図3に示すように、第1切り込み21は、容器対向面20a側から形成される、ブリスターパック用台紙20を貫通しない切り込み、いわゆるハーフカットである。また、図4に示すように、第2切り込み22は、容器非対向面20b側から形成される、ブリスターパック用台紙20を貫通しない切り込み、いわゆるハーフカットである。なお、図3、図4は、ブリスターパック用台紙20の断面における、第1切り込み21、第2切り込み22や通気孔26の関係を主に説明するものであるため、容器本体10の厚さ、ブリスターパック用台紙20、保護層35の厚さ、第1切り込み21、第2切り込み22の深さは、ブリスターパック用台紙20の面方向に対して誇張して示している。
容器本体10は、公知のブリスターパックと同様の素材で形成されている。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂等の樹脂の1つまたは複数の組合せのプラスチックシートを真空成形、圧空成形、または真空圧空成形などにより熱成形して作製される。プラスチックシートの厚さは通常、100μm以上500μm以下である。
図5は、本実施形態に係るブリスターパック用台紙の平面図である。図5は、図1と同じ視点であり、図1におけるブリスターパックの正面図から、容器本体10を取り除いた状態の図である。図5は、ブリスターパック用台紙20の容器対向面20aを示している。容器本体10が接着されていない状態の場合、容器対向面20a、容器非対向面20bは、一方を第1面、他方を第2面として区別することもできる。第1切り込み21は、容器対向面20a側から形成される、ブリスターパック用台紙20を貫通しない切り込み、いわゆるハーフカットであるため、反対側の容器非対向面20bにおいては、その表面に第1切り込み21の跡は、通常視認できない。また、第2切り込み22は、容器非対向面20b側から形成される、ブリスターパック用台紙20を貫通しない切り込み、いわゆるハーフカットであるため、反対側の容器対向面20aにおいては、その表面に第2切り込み22の跡は、通常視認できない。ただし、図5においては、平面方向において第2切り込み22の対応する位置を一点鎖線で示している。
第1切り込み21は、ブリスターパック用台紙20の容器対向面20aにおいて、容器本体10と重ならない位置であって、ブリスターパック用台紙20の側縁に沿った方向に延びるように1本だけ形成されている。本実施形態では、図5に示すように、容器本体10の右側縁とブリスターパック用台紙20の右側縁が平行であるため、両者に平行であるように、ブリスターパック用台紙20の右側縁の近傍に形成されている。また、第1切り込み21の長さ及び範囲は、後述する第2切り込み22の間隔に影響されるが、図5に示すように、平面方向において、全ての第2切り込み22に亘るような長さ及び範囲で形成されている。すなわち、第2切り込み22は、第1切り込み21と交差または接している。
第2切り込み22は、ブリスターパック用台紙20の容器非対向面20bにおいて、全ての切り込み22が、接着後の容器本体10の胴部11を横切るようにして、複数本形成されている。本実施形態では、図5に示すように、4本形成されている。4本の第2切り込み22は、ブリスターパック用台紙20の一方の側縁から他方の側縁(図5においては右縁から左縁)まで、ブリスターパック用台紙20の全幅に渡って形成されているが、第1切り込み21が形成されていない側(図5においては左側)については、側縁(図5においては左縁)まで達していなくてもよい。なお、図1に示した容器本体10との関係では、4本の第2切り込み22は全て胴部11を横切っているが、最も上の第2切り込み22と最も下の第2切り込み22はフランジ部12を横切るようにしてもよい。
4本の第2切り込み22のうち、隣接する第2切り込み22に挟まれた区画は、剥離部23となる。したがって、本実施形態では、4本の第2切り込み22により3つの剥離部23が形成される。各剥離部23の第2切り込み22に沿った長手方向(図5における左右方向)の中央には、通気孔26が形成されている。この通気孔26は、ブリスターパック用台紙20の保護層35以外は貫通しているが、最も容器非対向面20b側の層である保護層35により塞がれた状態となっている。第2切り込み22間の間隔は、特に限定されないが、胴部11の上下方向の長さに影響され、胴部11と重なる位置に、全ての第2切り込み22が重なるような間隔となる。第2切り込み22間の間隔は、全て同じであっても異なっていてもよいが、本実施形態では、全て同じ間隔である。また、各第2切り込み22は、他の第2切り込み22と重ならなければ、異なる傾きで形成されていてもよい。本実施形態では、全ての第2切り込み22は同じ傾きで互いに平行となるようにして形成されている。第2切り込み22同士の間隔が全て同一であって、全て平行であることが、製造工程の効率化のため、特に好ましい。
上述のように、4本の第2切り込み22は、ブリスターパック用台紙20の一方の側縁から他方の側縁までブリスターパック用台紙20の全幅に渡って形成されていなくてもよいが、その場合でも、第2切り込み22は、ブリスターパック用台紙の第2方向における長さの2/3以上に渡って形成されていることが好ましい。ブリスターパック用台紙の第2方向における長さの2/3以上に渡って形成されていることにより、第2方向における中央付近に、通気孔26を形成した場合に、通気孔26に対応する位置の剥離部23を層間剥離させて、通気孔26を表出させることが可能となるためである。なお、当然のことながら、通気孔26は、容器本体10と接着した際に、胴部11と重なる位置に形成される。また、第2切り込み22が、ブリスターパック用台紙の第2方向における長さの2/3以上に渡って形成されていることにより、そのまま剥離を続けることにより、第2切り込み22を延長する方向に層間剥離させて、剥離部23とその延長する部分をブリスターパック用台紙20から分離することができる。2/3以上に渡って形成されていない場合は、通気孔26と容器本体10の胴部11との位置関係によっては、通気孔26を表出させることができなかったり、剥離部23とその延長する部分をブリスターパック用台紙20から分離することができなかったりすることがある。
第1切り込み21と第2切り込み22は、互いに交差する方向に形成されている。第1切り込み21と第2切り込み22が交差しており、第1切り込み21が全ての第2切り込み22に達するように形成されていることにより、第1切り込み21が、各剥離部23を剥離させるための切っ掛けとして機能する。第1切り込み21が延びる方向を第1方向、第2切り込み22が延びる方向を第2方向とすると、第1方向と第2方向のなす角度は、60°以上120°以下であることが好ましい。図5の例では、第1方向が図面上下方向(Y方向)、第2方向が図面左右方向(X方向)であり、第1方向と第2方向は直交しており、第1方向と第2方向のなす角度は90°である。第1方向と第2方向のなす角度は90°とすることが最も好ましい。本実施形態では、第1切り込み21は、最も上側の第2切り込み22と最も下側の第2切り込み22まで形成されているが、最も上側の第2切り込み22より上側から最も下側の第2切り込み22より下側まで形成されるようにしてもよい。重要なのは、各剥離部23を剥離し易いように、第1切り込み21と第2切り込み22を連携させることである。
図6は、本実施形態に係るブリスターパック用台紙の詳細な層構成を示す断面図である。図3と同様、図1のA-A線に対応する方向から見た断面図となっている。図3においては、図面の煩雑さを避けるため、詳細な層構成を省略したが、実際には、ブリスターパック用台紙20は、印刷層やヒートシール層を有している。図6において、31は紙基材、32aは容器対向面側印刷層、32bは容器非対向面側印刷層、33はヒートシール層、34はバリア層、35は保護層である。図6に示すように、実際には、商品の広告、説明等のための印刷を行う容器対向面側印刷層32aと容器非対向面側印刷層32b、また、ブリスターパック用台紙20を容器本体10のフランジ部12と接着するためのヒートシール層33が、紙基材31に積層されている。
紙基材31としては、ボール紙等の多層抄きした紙を用いることができる。紙基材31の厚さは、200μm以上600μm以下であることが好ましい。また、紙基材31の坪量は、270g/m2以上400g/m2以下、特に300g/m2以上350g/m2以下であることが好ましい。これらの厚さや坪量が下限に満たない場合は、第1切り込み21、第2切り込み22、通気孔26を形成した場合に、容器本体10を支持するための紙基材としての強度が弱くなり、これらの厚さや坪量が上限を超える場合は、層間剥離が切り込み21、22の最深部よりも深い位置で生じる惧れが高まるためである。
容器対向面側印刷層32a、容器非対向面側印刷層32bは、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等、公知の印刷方式により形成することができる。ヒートシール層33は、容器本体10のフランジ部12とブリスターパック用台紙20を熱接着させるためのものであり、ヒートシール剤を塗布することにより形成される。ヒートシール剤としては、ポリエステル系、アクリル系、酢酸ビニル系等の樹脂およびこれらの樹脂の混合物を用いることができ、容器本体10の材質に応じて適宜選択される。
バリア層34は、水蒸気その他のガスバリア性を備えたものであり、必要とされる機能に応じて、適切なものが選択される。ガスバリア性が必要な場合、アルミニウムなどの金属や酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられる。蒸着層は、紙基材31に積層してもよい。あるいは、アルミニウムなどの金属箔であってもよい。その他にも、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層であってもよい。
保護層35は、通気孔26を塞ぐためのものであり、剥離部23を剥離するまでは、ある程度の気密性を保つ必要があるため、バリア層34程ではないが、それなりのガスバリア性を備えたものである。そのため、保護層35としては、上述したようなバリア層34に適用可能な材料を用いることもできるが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。厚みは、10μm~50μm程度である。保護層35は、二軸延伸されていることが好ましい。また、本実施形態では、通気孔26の存在を人が認識することが可能なように、保護層35は、透明性を有している。ここでの「透明性」とは、その目的の通り、通気孔26の存在を人が認識することが可能な程度の透明性で足りる。例えば、JIS K7361に規定する全光線透過率が80%以上であることが好ましい。ただし、必ずしも、通気孔26の存在を人に認識させる必要はないため、その場合は、保護層35が透明性を有さないものとしてもよい。
<製造方法>
本実施形態に係るブリスターパックの製造方法について説明する。最初に、ブリスターパック用台紙の製造から説明する。まず、ボール紙等の紙基材31の一方の面にバリア層34を形成する。バリア層34は、例えば、接着剤を用いたドライラミネート法等でアルミニウム箔を積層することにより形成することができる。次に、紙基材31、バリア層34それぞれに対して、グラビア印刷、オフセット印刷等により広告・商品説明等の印刷を行う。これにより、バリア層34の容器対向面20a側に容器対向面側印刷層32a、紙基材31の容器非対向面20b側に容器非対向面側印刷層32bが形成される。続いて、ロールコーター等の公知の塗布方法により、ヒートシール剤を容器対向面側印刷層32aに重ねて全面塗布して、ヒートシール層33を形成する。
さらに、通気孔26となる貫通孔を形成する。本実施形態では、4本の切り込み22のうち、隣接する切り込み22間に計3個の通気孔26を形成する。次に、容器非対向面側印刷層32bに重ねて、保護層35を形成する。保護層35は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層することができる。これにより、通気孔26は、容器非対向面20b側において塞がれることになる。続いて、両面からハーフカット加工を行い、切り込み21、22を形成する。切り込み21は、ブリスターパック用台紙20の容器対向面20a側でもあるヒートシール層33側から形成され、切り込み22は、ブリスターパック用台紙20の容器非対向面20b側でもある保護層35側から形成される。切り込み21、22の深さは、ともに、ブリスターパック用台紙20の厚みの1/5以上1/2以下となる深さであって、ブリスターパック用台紙20を貫通しない。
そして、最後に、吊り下げ孔25となる貫通孔を形成する。吊り下げ孔25は、保護層35も貫通している。ここまで、複数の製品に対応するブリスターパック用台紙が多面付けされた状態で製造することもできる。そして、多面付けされた状態で、製品の充填を行う業者に出荷することもできる。多面付けされた状態から、トムソン刃を用いて、製品ごとのブリスターパック用台紙に型抜きを行う。この結果、図6に示した層構成のブリスターパック用台紙が形成される。切り込み21、22の深さは、紙基材31の厚さの1/5以上1/2以下であり、かつ、ヒートシール層33から保護層35までを含めたブリスターパック用台紙20全体の厚さの1/5以上1/2以下であることが好ましい。特に、切り込み21、22の深さは、紙基材31の厚さの1/3以上1/2以下であり、かつ、ヒートシール層33から保護層35までを含めたブリスターパック用台紙20全体の厚さの1/3以上1/2以下であることがより好ましい。
一方、プラスチックシートに対して真空成形等の熱成形を行うことにより、収容部を構成する胴部11とフランジ部12を備えた容器本体10を作製する。フランジ部12の一端は、開封の際に摘めるように、ブリスターパック用台紙20と接着しない状態としておくことが好ましい。そのため、成形を行う際、フランジ部12の一端が胴部11側に反るように形成しておく。
容器本体10の収容部に内容物を収容した後、ブリスターパック用台紙20の容器対向面20a側を容器本体10と対向させて胴部11を被覆し、容器本体10とブリスターパック用台紙20の位置合わせをしてブリスターパック用台紙20を容器本体10の上に載置し、ブリスターパック用台紙20と容器本体10のフランジ部12とを熱接着(ヒートシール)する。ブリスターパック用台紙20の容器対向面20a側にはヒートシール層33が形成されているので容器本体10と熱接着することが可能となる。以上のようにして内容物を収容したブリスターパックが完成する。すなわち、図1~図4に示したブリスターパックに内容物を収容した製品が得られる。
<開封時の様子>
図1に示した例では、4本の第2切り込み22により、3つの剥離部が形成されている。3つの剥離部は、どれから剥離してもよいが、通常は1番上から剥離する。図1に示したような状態から、1番上の剥離部23を剥離する場合、まず、利用者は、剥離部23の摘み部24を摘んで、容器非対向面20b側(図1における奥側)に力を加える。摘み部24は、容器対向面20a側において、第1切り込み21により剥離部23と分離されており、容器非対向面20b側において、剥離部23と繋がっている。また、摘み部24は、容器非対向面20b側において、第2切り込み22により他の摘み部24、上下の他の部分と分離されている。そのため、摘み部24を摘んで、容器非対向面20b側(図1における奥側)に力を加えると、図7(a)(b)に示すように、摘み部24が、第2切り込み22を介して上下の他の部分と分離し、剥離部23とのみ繋がった状態で、容器非対向面20b側に曲がる。ここで、図7(a)は、図1に対応した正面図であり、図7(b)は、図7(a)におけるC-C線に対応した断面図である。なお、図7(b)においては、容器本体10は省略してある。また、図7(b)においては、ブリスターパック用台紙20を濃い網掛けで示してある。
図7に示した状態から、容器非対向面20b側に曲がった摘み部24を、第2切り込み22に沿った方向に引っ張る。すると、剥離部23は、ハーフカットの切り込み22が形成されている容器非対向面20b側に力が加わり、第2切り込み22が形成されておらず剥離部23と他の部分が連続している容器対向面20a側との層間剥離が起こる。このような層間剥離は、紙基材31が多層抄きであることにより生じやすくなるものである。剥離部23を、通気孔26を越える位置まで層間剥離した状態を図8に示す。図8は、ブリスターパックを背面側から見た図である。通気孔26を覆っていた保護層35は、最も容器非対向面20b側に位置するため、剥離部23とともに剥離される。
このため、通気孔26から空気の出入りが可能となる。例えば、内容物として芳香剤を収容している場合には、香りが漂うことになる。剥離部23は、そのまま側縁に向かって引張り、第2切り込み22の端部まで層間剥離させて、本体と分離することができる。上述のように、第2切り込み22が、必ずしも、第1切り込み21が近傍に形成されている側縁と反対側の側縁まで、形成されている必要はないが、剥離部23を綺麗に分離するためには、第1切り込み21が近傍に形成されている側縁と反対側の側縁まで形成されていることが好ましい。このように、1つの通気孔26を貫通させた状態で、吊り下げ孔25を用いて、ブリスターパック全体を吊り下げておくことにより、1つの通気孔26から芳香剤の香りが漂うことになる。
より香りを強めたい場合には、2つ目の剥離部23を同様にして層間剥離させる。これにより、2つ目の通気孔26からも香りが漂うことになり、全体としての香りが強まる。さらに、香りを強めたい場合には、3つ目の剥離部23を同様にして層間剥離させる。これにより、3つ目の通気孔26からも香りが漂うことになり、全体としての香りが一層強まる。3つの剥離部23は、単に香りの強さを調整するだけでなく、持続性の調整を行うこともできる。例えば、1つの通気孔26を開放した状態で、しばらく利用し、香りが弱まってきたと感じたら、2つ目の通気孔26を開放して香りを強め、再び香りが弱まってきたと感じたら、3つ目の通気孔26を開放して香りを強めるというような運用を行うことができる。3つの通気孔26の開放の順序は、どのような順序であってもよい。上から順に開けてもよいし、下から順に開けてもよいし、全く別の順序で開けてもよい。
<実施例>
紙基材31およびバリア層34としてトライフ社製のアルミニウム貼合紙「ミラックス(厚さ0.36mm、坪量310g/m2)」を用いた。アルミニウム貼合紙のサイズは、横80mm×縦110mmの長方形状とした。このアルミニウム貼合紙にオフセット印刷にて両面に印刷を行った後、日本加工塗料株式会社製のヒートシール剤「BP-50改」を塗工料5g/m2となるように塗布した。続いて、抜き型により通気孔26とする直径6mmの円形の貫通孔を、その中心が両側縁の中央となる位置に、間隔を開けて3つ形成した。そして、厚み12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを、接着剤を用いてドライラミネート法により貼り合わせた。
その後、両面から切り込み用の刃型を用いて、第1方向、第2方向に、貫通しない切り込みを形成した。第1方向と第2方向のなす角度は90°とした。すなわち、第1方向に沿った切り込みと第2方向に沿った切り込みは、紙基材31の面方向において直交するものとした。第1方向の切り込みは、紙基材31の側縁から5mm離れた位置に側縁と平行に54mmの長さで形成した。第2方向の切り込みは、紙基材31の一方の側縁から他方の側縁に亘って、上縁、下縁と平行に80mmの長さで、18mmの間隔で4本形成した。そして、抜き型により吊り下げ孔25とする直径6mmの円形の貫通孔を、その中心が、両側縁の中央の位置であって、上縁から20mmとなる位置に形成した。これにより、図1~図4に示したようなブリスターパック用台紙20が得られた。
その後、別途射出成形により得られた容器本体10を成形した。フランジ部12の内縁となる胴部11の外縁のサイズは、横45mm×縦55mmの長方形状とした。フランジ部12の外縁のサイズは、横65mm×縦75mmの長方形状とした。容器本体10の収容部に芳香剤を収容した後、容器本体10のフランジ部12と熱接着し、芳香剤を収容したブリスターパックが得られた。このブリスターパックにおいて、摘み部24を摘んで容器非対向面20b側に折り曲げ、他方の側縁に向かって引っ張ったところ、摘み部24と連続する剥離部23が層間剥離し、通気孔26が表出した。すると、収容部内の芳香剤からの香りが放出され、香りがするのを確認できた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の種々の変形は、全て本発明の技術的範囲に含まれる。変形例の一例を図9に示す。図9は、変形例のブリスターパック用台紙の平面図である。一実施形態として示した図5と比較すると、吊り下げ孔25に代えて、吊り下げ部27と切り欠き28を有している点が異なっている。図9に示した変形例のブリスターパック用台紙20´を用いた場合、吊り下げ部27を引っ掛けることにより、ブリスターパックの吊り下げが可能となる。
10・・・容器本体
11・・・胴部
12・・・フランジ部
20・・・ブリスターパック用台紙
20a・・・容器対向面(第1面)
20b・・・容器非対向面(第2面)
21・・・第1切り込み
22・・・第2切り込み
23・・・剥離部
24・・・摘み部
25・・・吊り下げ孔
26・・・通気孔
27・・・吊り下げ部
28・・・切り欠き
31・・・紙基材
32a・・・容器対向面(第1面)側印刷層
32b・・・容器非対向面(第2面)側印刷層
33・・・ヒートシール層
34・・・バリア層
35・・・保護層

Claims (5)

  1. 胴部とフランジ部を備えた容器本体とともに、ブリスターパックを構成する台紙であって、
    前記台紙は、多層抄きのボール紙である紙基材と保護層が積層されており
    前記台紙には、前記紙基材側の第1面に第1方向に沿って、貫通しない第1切り込みが形成されており、
    前記台紙には、前記保護層側の第2面に前記第1方向と交差する第2方向に沿って、前記第1切り込みに達する複数本の第2切り込みが形成されており、
    前記台紙には、隣接する前記第2切り込み間に、前記保護層を貫通しない孔が形成されており、
    前記第2切り込みは、前記保護層を貫通し、前記台紙の前記第2方向における長さの2/3以上に渡って形成されていることを特徴とするブリスターパック用台紙。
  2. 前記第2切り込みは3本以上形成されており、
    隣接する前記第2切り込み間にそれぞれ前記保護層を貫通しない孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のブリスターパック用台紙。
  3. 前記台紙は、前記紙基材側に積層されたバリア層を備え、
    前記保護層を貫通しない孔は、前記バリア層を貫通していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブリスターパック用台紙。
  4. 胴部とフランジ部を備えた容器本体と、台紙と、を有するブリスターパックであって、
    前記台紙は、多層抄きのボール紙である紙基材と保護層が積層されており、
    前記台紙には、前記容器本体と重ならない位置に、前記紙基材側の第1面に第1方向に沿って、前記台紙を貫通しない第1切り込みが形成されており、
    前記台紙には、前記保護層側の第2面に前記第1方向と交差する第2方向に沿って、前記第1切り込みに達する複数本の第2切り込みが形成されており、
    隣接する前記第2切り込み間に、前記胴部により構成される収容部から連続し、前記保護層を貫通しない孔が形成されており、
    前記第2切り込みは、前記保護層を貫通し、前記容器本体の胴部またはフランジ部を横切って形成されていることを特徴とするブリスターパック。
  5. 前記第2切り込みは3本以上形成されており、
    前記胴部により構成される収容部から連続し、前記保護層を貫通しない孔が、隣接する前記第2切り込み間にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項4に記載のブリスターパック。
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