JP2019136711A - 積層造形物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凸形状のベース面に対してトーチを的確にウィービングさせて溶着ビードを形成し、高品質な造形物を製造することが可能な積層造形物の製造方法を提供する。【解決手段】積層造形物Wを造形するために予め設定された造形計画データを読み込む造形計画データ読み込み工程と、読み込んだ造形計画データに基づいて、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対してトーチ17をウィービングさせるためのウィービング経路Wrを求めるウィービング経路算出工程と、求めたウィービング経路Wrに沿ってトーチ17の先端が通るようにトーチ17をウィービングさせることで、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aにトーチ17によって溶着ビード25を形成するウィービング工程と、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、積層造形物の製造方法に関する。
近年、生産手段としての3Dプリンタのニーズが高まっており、特に金属材料への適用については航空機業界等で実用化に向けて研究開発が行われている。金属材料を用いた3Dプリンタは、レーザやアーク等の熱源を用いて、金属粉体や金属ワイヤを溶融させ、溶融金属を積層させて造形物を造形する。
このような造形物を溶接で造形する技術としては、ウィービング量を含む溶接条件を設定した上で、溶接トーチの溶接パスを自動生成する溶接造形制御方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ウィービングに関する技術として、立向き上進溶接において、ウィービングの移動経路を規定して開先部を溶接することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2016−196012号公報 特許第3140275号公報
ところで、円弧等の凸形状の母材のベース面に積層造形を行う場合、1列の造形幅を稼ぐためにウィービングを用いて溶着ビードを形成することが考えられる。しかしながら、トーチの平行移動運動によるウィービングでは、ベース面に対する狙い位置にズレが生じてしまう。そのため、ベース面への溶着ビードの溶け込み量や溶着ビードの形状にばらつきが生じるうえ、電流や電圧が変動してスパッタが増加し、品質が低下してしまうおそれがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、凸形状のベース面に対してトーチを的確にウィービングさせて溶着ビードを形成し、高品質な造形物を製造することが可能な積層造形物の製造方法を提供することにある。
本発明は下記構成からなる。
(1) 凸形状のベース面に対して、溶加材を溶融及び凝固させた溶着ビードを形成するトーチをウィービングさせて前記ベース面に溶着ビードを積層させて積層造形物を造形する積層造形物の製造方法であって、
前記積層造形物を造形するために予め設定された造形計画データを読み込むデータ読み込み工程と、
読み込んだ前記造形計画データに基づいて、前記ベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対して前記トーチをウィービングさせるためのウィービング経路を求めるウィービング経路算出工程と、
求めた前記ウィービング経路に沿って前記トーチの先端が通るように前記トーチをウィービングさせることで、前記ベース面又は下層の前記溶着ビード層の上面に前記トーチによって前記溶着ビードを形成するウィービング工程と、
を含む積層造形物の製造方法。
本発明によれば、凸形状のベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対してトーチを的確にウィービングさせて溶着ビードを形成し、高品質な造形物を製造することができる。
本発明の積層造形物の製造方法が適用される製造システムの模式的な概略構成図である。 溶着ビードが積層された積層造形物の概略正面図である。 トーチのウィービング時に生じるズレを説明する母材の概略正面図である。 本実施形態に係るウィービングの設定を説明するフローチャートである。 溶着ビードが形成されるベース面を説明する母材の概略正面図である。 ウィービング経路を説明する母材の概略正面図である。 傾斜固定ウィービングを説明する母材の概略正面図である。 傾斜変動ウィービングを説明する母材の概略正面図である。 二層目の溶着ビード層となる溶着ビードを傾斜固定ウィービングで形成する場合について説明する母材の概略正面図である。 下層の溶着ビード層の上面の形状を補正したウィービング経路の設定を説明する下層の溶着ビード層の上面の概略正面図である。 ノズル幅とウィービング幅との関係を説明するための図である。 二列の溶着ビードを形成する形成方法を説明する母材の概略正面図である。 二列の溶着ビードが積層された積層造形物を示す概略正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の積層造形物の製造方法が適用される製造システムの模式的な概略構成図である。
本構成の製造システム100は、積層造形装置11と、積層造形装置11を統括制御するコントローラ15と、を備える。
積層造形装置11は、先端軸にトーチ17を有する溶接ロボット19と、トーチ17に溶加材(溶接ワイヤ)Mを供給する溶加材供給部23とを有する。トーチ17は、溶加材Mを先端から突出した状態に保持する。
コントローラ15は、CAD/CAM部31と、軌道演算部33と、記憶部35と、これらが接続される制御部37と、を有する。
溶接ロボット19は、多関節ロボットであり、先端軸に設けたトーチ17には、溶加材Mが連続供給可能に支持される。トーチ17の位置や姿勢は、ロボットアームの自由度の範囲で3次元的に任意に設定可能となっている。
トーチ17は、不図示のシールドノズルを有し、シールドノズルからシールドガスが供給される。本構成で用いられるアーク溶接法としては、被覆アーク溶接や炭酸ガスアーク溶接等の消耗電極式、TIG溶接やプラズマアーク溶接等の非消耗電極式のいずれであってもよく、作製する積層造形物Wに応じて適宜選定される。
例えば、消耗電極式の場合、シールドノズルの内部にはコンタクトチップが配置され、溶融電流が給電される溶加材Mがコンタクトチップに保持される。トーチ17は、溶加材Mを保持しつつ、シールドガス雰囲気で溶加材Mの先端からアークを発生する。溶加材Mは、ロボットアーム等に取り付けた不図示の繰り出し機構により、溶加材供給部23からトーチ17に送給される。そして、トーチ17を移動しつつ、連続送給される溶加材Mを溶融及び凝固させると、溶加材Mの溶融凝固体である線状の溶着ビード25が形成される。
なお、溶加材Mを溶融させる熱源としては、上記したアークに限らない。例えば、アークとレーザとを併用した加熱方式、プラズマを用いる加熱方式、電子ビームやレーザを用いる加熱方式等、他の方式による熱源を採用してもよい。電子ビームやレーザにより加熱する場合、加熱量を更に細かく制御でき、溶着ビードの状態をより適正に維持して、積層構造物の更なる品質向上に寄与できる。
CAD/CAM部31は、作製しようとする造形物Wの形状データを作成した後、複数の層に分割して各層の形状を表す層形状データを生成する。軌道演算部33は、生成された層形状データに基づいてトーチ17の移動軌跡を求める。記憶部35は、生成された層形状データやトーチ17の移動軌跡等のデータを記憶する。
制御部37は、記憶部35に記憶された層形状データやトーチ17の移動軌跡に基づく駆動プログラムを実行して、溶接ロボット19を駆動する。つまり、溶接ロボット19は、コントローラ15からの指令により、軌道演算部33で生成したトーチ17の移動軌跡に基づき、溶加材Mをアークで溶融させながらトーチ17を移動する。なお、図1においては、円弧状の凸形状に形成された母材20の上面からなるベース面20aに沿ってトーチ17をウィービングさせて幅広の溶着ビード25を形成して積層造形物Wを造形する様子を示している。
上記構成の製造システム100は、設定された層形状データから生成されるトーチ17の移動軌跡に沿って、トーチ17を溶接ロボット19の駆動によりウィービングさせながら、溶加材Mを溶融させ、溶融した溶加材Mを母材20上に供給する。そして、図2に示すように、母材20のベース面20aに対して、トーチ17をウィービングさせることで、幅広の溶着ビード25からなる溶着ビード層34が形成され、さらに、この溶着ビード層34が複数層に積層された積層造形物Wが造形される。
ところで、図3に示すように、母材20の凸形状のベース面20aに対して、トーチ17をウィービングさせて溶着ビード25を形成する場合、単にトーチ17を平行移動させるウィービングでは、トーチ17の先端(溶加材Mの先端)の狙い位置とベース面20aとの間にズレSが生じてしまう。そのため、溶着ビード25のベース面20aへの溶け込み量や溶着ビード25の形状にばらつきが生じるうえ、狙い高さのズレSにより電流や電圧が変動しスパッタが増加してしまう。
このため、本実施形態では、コントローラ15の軌道演算部33が、ベース面20aの形状に応じてウィービング経路を設定し、ウィービング時におけるトーチ17の先端(溶加材Mの先端)の狙い位置とベース面20aとの間のズレSを抑制する。以下、ウィービングの設定を行い、ベース面20aに溶着ビード25を形成する場合について説明する。
図4は本実施形態に係るウィービングの設定を説明するフローチャートである。図5Aは溶着ビードが形成されるベース面を説明する母材の概略正面図である。図5Bはウィービング経路を説明する母材の概略正面図である。図5Cは傾斜固定ウィービングを説明する母材の概略正面図である。図5Dは傾斜変動ウィービングを説明する母材の概略正面図である。図5Eは二層目の溶着ビード層となる溶着ビードを傾斜固定ウィービングで形成する場合について説明する母材の概略正面図である。
(計画データ読み込み工程)
まず、軌道演算部33が造形計画データを読み込む(ステップS1)。この造形計画データは、積層造形物Wを造形するために予め設定されたもので、積層造形物Wの形状、及び溶着ビード25を形成するベース面20aの形状データ、造形する溶着ビード25の幅・高さを含み、例えば、CADデータとして記憶部35に記憶されている。本例では、図5Aに示すように、母材20のベース面20aは、上方へ円弧状に突出する円弧面である。
(ウィービング経路算出工程)
さらに、軌道演算部33は、トーチ17をウィービングさせるウィービング経路Wrを求める(ステップS2)。このウィービング経路Wrは、読み込んだ造形計画データに基づいて、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに溶着ビード25を形成する際にウィービングさせる経路である。例えば、図5Bに示すように、本例では、ベース面20aが円弧状に形成されているので、ウィービング経路Wrは、このベース面20aの外周側を通る経路となる。したがって、ウィービング経路Wrは、ベース面20aの円弧の曲率半径よりも大きな曲率半径の円弧を通る経路とする。
(ウィービング工程)
その後、制御部37は、軌道演算部33で求めたウィービング経路Wrに沿ってトーチ17の先端(溶加材Mの先端)が通るように、溶接ロボット19を制御してトーチ17をウィービングさせる(ステップS3)。これにより、トーチ17によってベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに幅広の溶着ビード25を形成する。そして、トーチ17をウィービングさせながら母材20の長手方向へ移動させることで、幅広の溶着ビード25からなる溶着ビード層34を母材20の長手方向に沿って形成する。
このウィービング工程では、例えば、トーチの姿勢を一定に維持するウィービングまたはトーチの姿勢をベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対する位置に応じて変動させるウィービングでトーチ17をウィービングさせる。
例えば、図5Cに示すように、姿勢固定ウィービングでは、ベース面20aに対するトーチ17の傾き及び間隔を一定に維持させながら溶着ビード25を形成させる。この姿勢固定ウィービングでは、ウィービング工程において、ベース面20aに対するトーチ17の傾き及び間隔を一定に維持させるので、トーチ17のウィービングの制御を簡略にでき、しかも、溶着ビード25を形状のばらつきなく形成することができる。
図5Dに示すように、姿勢変動ウィービングでは、トーチ17がベース面20aに対して常に法線方向に配置されるようにトーチ17の傾きを変動させながら溶着ビード25を形成させる。また、この姿勢変動ウィービングにおいても、ベース面20aに対する間隔を一定に維持させる。この姿勢変動ウィービングでは、トーチ17の傾きを変動させてトーチ17をベース面20aに対して常に法線方向に配置させ、さらにベース面20aとの間隔を一定に維持させるので、ベース面20aに対して溶着ビード25を形状のばらつきなくさらに高精度に形成することができる。
さらに、図5Eに示すように、形成した幅広の溶着ビード25からなる一層目である下層の溶着ビード層34の上面34aに二層目の溶着ビード層34となる幅広の溶着ビード25を形成する。
その後も、下層の溶着ビード層34の上面34aに対して、上層の溶着ビード層34となる幅広の溶着ビード25を、所定層数となるまで順次積層させて積層造形物Wを造形する。
このように、下層の溶着ビード層34の上面34aに上層の溶着ビード層34となる幅広の溶着ビード25を形成するときも、下層の溶着ビード層34の上面34aの形状を求め、この上面34aに対してトーチ17をウィービングさせるためのウィービング経路Wrを求める。そして、このウィービング経路Wrに沿ってトーチ17の先端が通るようにトーチ17をウィービングさせることで、トーチ17によって上面34aに幅広の溶着ビード25を形成する。
なお、上記実施形態では、ウィービング経路算出工程においては、複数の溶着ビード層34のウィービング経路Wrは一度に形成され、求められたウィービング経路Wrから複数の溶着ビード層34をウィービングにより形成しながら積層してもよい。
また、ウィービング経路算出工程は、下層の溶着ビード25を形成するウィービング工程を行う度に行われようにしてもよく、その場合、下層の溶着ビード25の形状計測を行いながら、次の溶着ビード25を形成するため、より高精度に溶着ビードを形成することができる。
また、造形計画データにおける下層の溶着ビード層と、実際に形成された下層の溶着ビード層とは、通常、異なる形状となる。このため、造形計画データにおける下層の溶着ビード層と、実際に形成された下層の溶着ビード層の形状を予め対応付けすることで、この形状ずれをウィービング経路算出工程の際に考慮するようにしてもよく、或いは、造形計画データにフィードバックするようにしてもよい。
ところで、二層目以降の溶着ビード層34を形成する場合、図6に示すように、下層の溶着ビード層34の上面34aは表面が粗く微細な凹凸を有している場合がある。
このような凹凸を考慮してウィービング経路Wrを求める場合、軌道演算部33は、溶着ビード層34の上面34aの形状を補正してウィービング経路Wrを求める。次に、この溶着ビード層34の上面34aの補正について説明する。
(ベース面形状検出工程)
まず、溶着ビード層34の上面34aの形状を検出する。この上面34aの形状の検出は、例えば、タッチセンサ等によって検出する。
(補正ビード上面形状算出工程)
次に、軌道演算部33は、検出した上面34aの形状を基に、近似補正した補正ビード上面形状34bを求める。この補正ビード上面形状34bは、例えば、検出した上面34aに対して多項式曲線で円弧または直線に近似補正した形状となる。
その後、軌道演算部33は、補正ビード上面形状34bに基づいて、ウィービング経路算出工程において、ウィービング経路Wrを求める。そして、制御部37は、求めたウィービング経路Wrに沿ってトーチ17の先端(溶加材Mの先端)が通るように、溶接ロボット19を制御してトーチ17をウィービングさせる。これにより、トーチ17によって下層の溶着ビード層34の上面34aに幅広の溶着ビード25を形成する。
このように、検出した溶着ビード層34の上面34aの形状を近似補正した補正ビード上面形状34bに基づいてウィービング経路Wrを求める。したがって、例えば、凹凸を有する下層の溶着ビード層34の上面34aに対しても的確にトーチ17をウィービングさせて幅広の溶着ビード25を形成し、高品質な積層造形物Wを製造することができる。
以上、説明したように、本実施形態に係る造形物の製造方法によれば、積層造形物Wを造形するために予め設定された造形計画データに基づいて、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対してウィービングさせるためのウィービング経路Wrを求める。そして、このウィービング経路Wrに沿ってトーチ17の先端(溶加材Mの先端)が通るようにトーチ17をウィービングさせることで、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aにトーチ17によって溶着ビード25を形成する。したがって、凸形状のベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対するウィービング時におけるトーチ17の狙い位置のズレSを極力抑制でき、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aへの溶着ビード25の溶け込み量や溶着ビード25の形状のばらつきを抑えつつ幅広の溶着ビード25を形成し、高品質な積層造形物Wを製造することができる。
しかも、下層の溶着ビード層34の上面34aに溶着ビード25を形成する場合は、検出した上面34aの形状を近似補正した補正ビード上面形状34bに基づいてウィービング経路Wrを求める。したがって、凹凸を有する上面34aに対しても的確にトーチ17をウィービングさせて溶着ビード25を形成し、高品質な積層造形物Wを製造することができる。
また、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aが上方へ膨出する円弧面からなる場合、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aの曲率半径よりもウィービング経路Wrの曲率半径を大きくすることで、円弧面からなるベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対して幅広の溶着ビード25を正確に積層させることができる。
また、傾斜固定ウィービングでは、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対するトーチ17の傾き及び間隔を一定に維持させながらウィービングさせて溶着ビード25を形成させるので、トーチ17のウィービングの制御を簡略にでき、しかも、溶着ビード25を形状のばらつきなく形成することができる。
更に、傾斜変動ウィービングでは、トーチ17をベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対して常に法線方向に配置させ、しかもベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対する間隔を一定に維持させながらウィービングさせて溶着ビード25を形成させるので、ベース面20a又は下層の溶着ビード層34の上面34aに対して溶着ビード25を形状のばらつきなくさらに高精度に形成することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
また、本発明は、ベース面20aに対して複数列の溶着ビード25を形成して積層させる場合も含まれる。ここで、図7に示すように、ウィービングの幅L1は、溶接金属のシールド性を確保するために、トーチ17のノズルの幅L2の1〜1.5倍程度に設定される必要がある。このため、作成しようとする造形物Wの幅がこのウィービングの幅L1より大きい場合には、図8Aに示すように、ベース面20aの幅方向に隣接する二か所でトーチ17をウィービングさせながら幅広の溶着ビード25を形成する。このようにすれば、図8Bに示すように、ベース面20aの幅方向に隣接する二か所で溶着ビード25が積層された積層造形物Wを容易に造形することができる。つまり、ウィービングによって幅広に形成される溶着ビード25を並べることで、溶着ビード25からなる溶着ビード層34の幅をさらに広くすることができる。
また、上記実施形態では、母材20の円弧状に突出するベース面20aに溶着ビード25を形成する場合を例示したが、本発明は、例えば、2直線で表現できる尖った山型や多次多項式で表現可能な曲線、または曲率が徐々に変化する螺旋の一部を切り取った曲線などの凸形状のベース面に幅広の溶着ビード25を形成する場合にも適用可能である。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 凸形状のベース面に対して、溶加材を溶融及び凝固させた溶着ビードを形成するトーチをウィービングさせて前記ベース面に溶着ビードを積層させて積層造形物を造形する積層造形物の製造方法であって、
前記積層造形物を造形するために予め設定された造形計画データを読み込むデータ読み込み工程と、
読み込んだ前記造形計画データに基づいて、前記ベース面又は下層の前記溶着ビード層の上面に対して前記トーチをウィービングさせるためのウィービング経路を求めるウィービング経路算出工程と、
求めた前記ウィービング経路に沿って前記トーチの先端が通るように前記トーチをウィービングさせることで、前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面に前記トーチによって前記溶着ビードを形成するウィービング工程と、
を含む積層造形物の製造方法。
この積層造形物の製造方法によれば、積層造形物を造形するために予め設定された造形計画データに基づいて、ベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対してウィービングさせるためのウィービング経路を求める。そして、このウィービング経路に沿ってトーチの先端が通るようにトーチをウィービングさせることで、ベース面にトーチによって溶着ビードを形成する。したがって、凸形状のベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対するウィービング時におけるトーチの狙い位置のズレを極力抑制でき、ベース面又は下層の溶着ビード層の上面への溶着ビードの溶け込み量や溶着ビードの形状のばらつきを抑えつつ幅広の溶着ビードを形成し、高品質な積層造形物を製造することができる。
(2) 前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面は、上方へ膨出する円弧面からなり、前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面の曲率半径よりも前記ウィービング経路の曲率半径を大きくする(1)に記載の積層造形物の製造方法。
この積層造形物の製造方法によれば、円弧面からなるベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対して幅広の溶着ビードを正確に積層させることができる。
(3) 前記ベース面に対して複数列の前記溶着ビードを形成する(1)又は(2)に記載の積層造形物の製造方法。
この積層造形物の製造方法によれば、ベース面に対して複数列の溶着ビードを形成する。つまり、ウィービングによって幅広に形成される溶着ビードを並べることで、溶着ビードからなる溶着ビード層の幅をさらに広くすることができる。
(4) 前記ウィービング工程において、前記トーチの傾き及び前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面に対する間隔を一定に維持させながら前記溶着ビードを形成させる(1)から(3)のいずれか一つに記載の積層造形物の製造方法。
この積層造形物の製造方法によれば、ベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対するトーチの傾き及び間隔を一定に維持させながらウィービングさせて溶着ビードを形成させるので、トーチのウィービングの制御を簡略にでき、しかも、溶着ビードを形状のばらつきなく形成することができる。
(5) 前記ウィービング工程において、前記トーチを前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面に対して常に法線方向に配置させて前記ベース面に対する間隔を一定に維持させながら前記溶着ビードを形成させる(1)から(3)のいずれか一つに記載の積層造形物の製造方法。
この積層造形物の製造方法によれば、トーチをベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対して常に法線方向に配置させ、しかもベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対する間隔を一定に維持させながらウィービングさせて溶着ビードを形成させるので、ベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対して溶着ビードを形状のばらつきなくさらに高精度に形成することができる。
(6) 前記下層の溶着ビード層の上面の形状を検出するベース面形状検出工程と、
検出した前記下層の溶着ビード層の上面の形状を近似補正した補正ビード上面形状を求める補正ビード上面形状算出工程と、
をさらに含み、
前記ウィービング経路算出工程において、前記補正ビード上面形状に基づいて、前記ウィービング経路を求める(1)から(5)のいずれか一つに記載の積層造形物の製造方法。
この積層造形物の製造方法によれば、検出した下層の溶着ビード層の上面の形状を近似補正した補正ビード上面形状に基づいてウィービング経路を求める。したがって、例えば、下層の溶着ビード層の上面が凹凸を有していても、その上面に対しても的確にトーチをウィービングさせて溶着ビードを形成し、高品質な造形物を製造することができる。
(7) 前記ウィービング経路算出工程は、前記下層の溶着ビードを形成する前記ウィービング工程を行う度に行われる(1)から(6)のいずれか一項に記載の積層造形物の製造方法。
この積層造形物の製造方法によれば、ウィービング経路算出工程は、下層の溶着ビードを形成するウィービング工程を行う度に行われるので、溶着ビードをより高精度に形成することができる。
17 トーチ
20a ベース面
25 溶着ビード
34 溶着ビード層
34a 上面
34b 補正ビード上面形状
M 溶加材
W 積層造形物
Wr ウィービング経路

Claims (7)

  1. 凸形状のベース面に対して、溶加材を溶融及び凝固させた溶着ビードを形成するトーチをウィービングさせて前記ベース面に溶着ビードを積層させて積層造形物を造形する積層造形物の製造方法であって、
    前記積層造形物を造形するために予め設定された造形計画データを読み込むデータ読み込み工程と、
    読み込んだ前記造形計画データに基づいて、前記ベース面又は下層の溶着ビード層の上面に対して前記トーチをウィービングさせるためのウィービング経路を求めるウィービング経路算出工程と、
    求めた前記ウィービング経路に沿って前記トーチの先端が通るように前記トーチをウィービングさせることで、前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面に前記トーチによって前記溶着ビードを形成するウィービング工程と、
    を含む積層造形物の製造方法。
  2. 前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面は、上方へ膨出する円弧面からなり、前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面の曲率半径よりも前記ウィービング経路の曲率半径を大きくする請求項1に記載の積層造形物の製造方法。
  3. 前記ベース面に対して複数列の前記溶着ビードを形成する請求項1又は請求項2に記載の積層造形物の製造方法。
  4. 前記ウィービング工程において、前記トーチの傾き及び前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面に対する間隔を一定に維持させながら前記溶着ビードを形成させる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の積層造形物の製造方法。
  5. 前記ウィービング工程において、前記トーチを前記ベース面又は前記下層の溶着ビード層の上面に対して常に法線方向に配置させて前記ベース面に対する間隔を一定に維持させながら前記溶着ビードを形成させる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の積層造形物の製造方法。
  6. 前記下層の溶着ビード層の上面の形状を検出する形状検出工程と、
    検出した前記下層の溶着ビード層の上面の形状を近似補正した補正ビード上面形状を求める補正ビード上面形状算出工程と、
    をさらに含み、
    前記ウィービング経路算出工程において、前記補正ビード上面形状に基づいて、前記ウィービング経路を求める請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の積層造形物の製造方法。
  7. 前記ウィービング経路算出工程は、前記下層の溶着ビードを形成する前記ウィービング工程を行う度に行われる請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の積層造形物の製造方法。
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