JP2019136403A - 放射線撮像装置および放射線撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線撮像装置において、意図しないタイミングでの放射線の照射によって、変換素子の特性が変化してしまうことを抑制する技術を提供する。【解決手段】放射線を電荷に変換する変換素子と変換素子で生成された電荷に応じた信号を転送するためのスイッチ素子とをそれぞれ含む複数の画素と、スイッチ素子を制御するための駆動制御部と、変換素子にバイアス電圧を供給するためのバイアス電源と、放射線の照射を検出するための検出部と、を含み、バイアス電圧の供給の開始から所定の期間が過ぎた後に、駆動制御部はスイッチ素子を導通させることによって複数の画素のそれぞれに含まれる変換素子を順次リセットさせるリセット駆動を行い、検出部はリセット駆動が開始される前から放射線の照射の検出を開始し、駆動制御部は検出部が放射線の照射を検出した場合、照射が終了するまで、所定の期間の後であっても、スイッチ素子を導通させない。【選択図】図1
Description
本発明は、放射線撮像装置および放射線撮像システムに関する。
医療画像診断や非破壊検査において、半導体材料によって構成される平面検出器(フラットパネルディテクタ:FPD)を用いた放射線撮像装置が広く使用されている。特許文献1には、放射線画像を撮像する際に、放射線撮像装置が放射線発生装置からの放射線の照射開始を検出し、照射開始の検出に応じて放射線画像の撮像を開始する放射線撮像装置が示されている。放射線撮像装置が、放射線の照射開始に応じて撮像を開始することで、放射線撮像装置と放射線発生装置とが同期していない非同期撮像の場合であっても、放射線画像の撮像が可能となる。また、特許文献1には、非同期撮像において、放射線を電荷に変換する変換素子の出力特性が不安定な放射線撮像装置の起動時など準備期間に、意図しないタイミングで放射線が照射された場合、変換素子をリセットするリセット動作を行うことが示されている。
本発明者は、変換素子で生成された電荷に応じた信号を転送するためのスイッチ素子が導通状態のときに、放射線撮像装置に放射線が照射された場合、変換素子の特性が大きく変化してしまう場合があることを見出した。この変換素子の特性の変化は、リセット動作などによって回復せず、放射線画像にアーチファクトとして現れ続けてしまう場合がある。特許文献1に示される動作において、準備期間に放射線が照射され、放射線の照射中にリセット動作によってスイッチ素子が導通した場合、変換素子の特性が変化してしまう可能性がある。
本発明は、放射線撮像装置において、意図しないタイミングでの放射線の照射によって、変換素子の特性が変化してしまうことを抑制する技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る放射線撮像装置は、放射線を電荷に変換する変換素子と、変換素子で生成された電荷に応じた信号を転送するためのスイッチ素子と、をそれぞれ含む複数の画素と、スイッチ素子を制御するための駆動制御部と、変換素子にバイアス電圧を供給するためのバイアス電源と、放射線の照射を検出するための検出部と、を含む放射線撮像装置であって、バイアス電圧の供給の開始から所定の期間が過ぎた後に、駆動制御部は、スイッチ素子を導通させることによって、複数の画素のそれぞれに含まれる変換素子を順次リセットさせるリセット駆動を行い、検出部は、リセット駆動が開始される前から放射線の照射の検出を開始し、駆動制御部は、検出部が放射線の照射を検出した場合、照射が終了するまで、所定の期間の後であっても、スイッチ素子を導通させないことを特徴とする。
上記手段によって、放射線撮像装置において、意図しないタイミングでの放射線の照射によって、変換素子の特性が変化してしまうことを抑制する技術を提供する。
以下、本発明に係る放射線撮像装置の具体的な実施形態を、添付図面を参照して説明する。以下の説明及び図面において、複数の図面に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図面を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。また、本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
第1の実施形態
図1〜5を参照して、本発明の実施形態による放射線撮像装置10の構成および動作について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における放射線撮像装置10を含む放射線撮像システムSYSの構成例を示す概略図である。本実施形態において、放射線撮像システムSYSは、放射線撮像装置10、放射線発生装置20、放射線制御装置30および制御用コンピュータ40を含む。
図1〜5を参照して、本発明の実施形態による放射線撮像装置10の構成および動作について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における放射線撮像装置10を含む放射線撮像システムSYSの構成例を示す概略図である。本実施形態において、放射線撮像システムSYSは、放射線撮像装置10、放射線発生装置20、放射線制御装置30および制御用コンピュータ40を含む。
放射線発生装置20は、放射線制御装置30からの制御信号に従って、放射線撮像装置10に放射線を照射する。制御用コンピュータ40は、放射線画像を生成するための画像データを放射線撮像装置10から取得し放射線画像を生成する。また、制御用コンピュータ40は、放射線撮像装置10の動作を制御しうる。さらに、制御用コンピュータ40は、ユーザ(放射線技師など)からの撮影条件などの入力を受け付ける入力部としても機能しうる。
放射線撮像装置10は、撮像部11、バイアス電源12、駆動制御部13および検出部14を含む。撮像部11は、放射線を電荷に変換する変換素子と、変換素子で生成された電荷に応じた信号を転送するためのスイッチ素子と、をそれぞれ含む複数の画素が配される。複数の画素は、例えば、縦X列×横Y行のアレイ状に配され、入射した放射線に応じた画像データを生成する。バイアス電源12は、変換素子に、変換素子を動作させるためのバイアス電圧を供給する。また、バイアス電源12は、本実施形態において、バイアス電源12から複数の画素のそれぞれの変換素子にバイアス電圧を供給するための配線(バイアス配線)を流れる電流量に応じた電流情報を検出部14に出力する。撮像部11およびバイアス電源12については、次の図2の説明において詳細に説明する。駆動制御部13は、それぞれの画素に含まれるスイッチ素子の動作など、撮像部11の動作を制御用コンピュータ40からの要求に従って制御する。また、駆動制御部13は、検出部14によって放射線の照射が検出されたことに応じて、撮像部11の動作を変更する。検出部14は、バイアス電源12から出力される電流情報に基づいて放射線発生装置20から放射線撮像装置10への放射線の照射を検出する。検出部14は、例えば、サンプルホールド回路やオペアンプなどのアナログ回路を用いて構成されうる。
図1に示される構成において、放射線撮像装置10と制御用コンピュータ40とは、それぞれ別に配されているが、放射線撮像装置10の一部の機能が制御用コンピュータ40に組み込まれていてもよい。例えば、検出部14が制御用コンピュータ40に組み込まれていてもよい。また、例えば、制御用コンピュータ40の一部またはすべての機能が、放射線撮像装置10に組み込まれていてもよい。
図2は、放射線撮像装置10の撮像部11およびバイアス電源12の構成例を示す等価回路図である。図2では説明の簡便化のために、画素部112に3行×3列の画素を備える撮像部11を示す。しかしながら、実際の放射線撮像装置は、より多くの画素を備えており、17インチの放射撮像装置は、例えば、約2800行×約2800列の画素を備えうる。
撮像部11は、行列状に複数の画素が配された2次元検出器でありうる。それぞれの画素は、放射線を電荷に変換するための変換素子Sと、その電荷に応じた電気信号を出力するスイッチ素子Tと、を含む。
本実施形態において、変換素子Sは、入射した放射線を光電変換素子が検出可能な波長の光に変換するシンチレータと、シンチレータによって放射線から変換された光を電荷に光電変換する光電変換素子と、を含む。シンチレータは、複数の光電変換素子(画素)で共有されうる。また、本実施形態において、光電変換素子として、ガラス基板などの絶縁性の基板の上に配されアモルファスシリコンを主材料とするMIS型フォトダイオードを用いる。しかしながら、これに限られることはなく、光電変換素子は、PIN型フォトダイオードであってもよい。また、変換素子として、シンチレータと光電変換素子とを用いる間接型の変換素子ではなく、放射線を直接電荷に変換する直接型の変換素子が用いられてもよい。直接型の変換素子には、アモルファスセレンなどが用いられうる。スイッチ素子Tには、制御端子と2つの主端子を有するトランジスタが用いられてもよく、本実施形態において、薄膜トランジスタ(TFT)が用いられる。
変換素子Sの一方の電極は、スイッチ素子Tの2つの主端子の一方に電気的に接続され、他方の電極は、それぞれの画素に共通の配線であるバイアス配線Bsを介してバイアス電源12と電気的に接続される。行方向に同じ行に配された複数のスイッチ素子T、例えば、スイッチ素子T11〜T13は、それらの制御端子が1行目の駆動配線Vg1に電気的に接続されている。駆動制御部13からスイッチ素子Tの導通状態を制御する駆動信号が、シフトレジスタ114および駆動配線Vgを介して行単位で与えられる。列方向に同じ列に配された複数のスイッチ素子T、例えば、スイッチ素子T11〜T31は、他方の主端子が1列目の信号出力配線Sig1に電気的に接続される。スイッチ素子Tが導通状態である間に、変換素子Sで生じた電荷に応じた電気信号が、信号出力配線Sigを介して読出回路113に出力さえる。列方向に配された複数の信号出力配線Sig1〜Sig3は、複数の画素から出力された電気信号を並列に読出回路113に伝送する。
読出回路113は、画素部112から並列に出力された電気信号を増幅する増幅回路106を信号出力配線Sigごとに備える。それぞれの増幅回路106は、出力された電気信号を増幅する積分増幅器105と、積分増幅器105からの電気信号を増幅する可変増幅器104と、増幅された電気信号をサンプルしホールドするサンプルホールド回路107と、バッファアンプ109とを含む。積分増幅器105は、読み出された電気信号を増幅して出力する演算増幅器と、積分容量と、リセットスイッチと、を含む。積分増幅器105は、積分容量の値を変えることで増幅率を変更することが可能である。演算増幅器の反転入力端子には出力された電気信号が入力され、正転入力端子には電源部111から基準電圧Vrefが入力され、出力端子から増幅された電気信号が出力される。また、積分容量が演算増幅器の反転入力端子と出力端子との間に配置される。サンプルホールド回路107は、それぞれの増幅回路106に対応して設けられ、サンプリングスイッチとサンプリング容量とを含む。また、読出回路113は、それぞれの増幅回路106から並列に読み出された電気信号を順次出力して直列信号の画像信号として出力するマルチプレクサ108と、画像信号をインピーダンス変換して出力するバッファ増幅器110と、を含む。バッファ増幅器110から出力されたアナログ電気信号である画像信号は、A/D変換器118によってデジタルの画像データに変換され、図1に示す制御用コンピュータ40へ出力される。
電源部111、117は、バッテリや外部からの電力をそれぞれの電源に応じて変圧し、電力を供給する。電源部111は、それぞれの積分増幅器105の演算増幅器の正転入力端子に基準電圧Vrefを供給する。電源部117は、バイアス電圧Vsをバイアス電源12に供給する。
バイアス電源12は、電源部117から電圧Vsの供給を受け、バイアス配線Bsを介してそれぞれの変換素子の電極に共通のバイアス電圧Vsを供給する。また、バイアス電源12は、バイアス配線Bsに供給した(バイアス配線Bsを流れた)電流量に応じた電流情報を検出部14に出力する。本実施形態において、電流情報を出力する回路として、オペアンプおよび抵抗を含む電流−電圧変換回路115と、電流−電圧変換回路115の出力電圧をデジタル値に変換するAD変換回路119とを用いる。しかしながら、電流情報を出力する回路は、この構成に限定されるものではない。例えば、シャント抵抗を用いた電流−電圧変換回路を用いてもよい。また、電流−電圧変換回路115の出力電圧を、AD変換せずに、そのまま検出部14に出力してもよい。さらには、バイアス配線Bsに流れた電流量に対応する他の物理量を出力してもよい。
本実施形態において、電流情報として、バイアス配線を流れる電流に応じた情報を用いたが、電流情報は、これに限られることはない。例えば、複数の画素からそれぞれ信号が出力される配線である信号出力配線Sig1〜Sig3に流れる電流を読出回路113で読み出し、読出回路113で読み出された電流に応じた情報を電流情報として検出部14が用いてもよい。
シフトレジスタ114は、図1に示す駆動制御部13から入力する信号D−CLK、OE、DIOなどに応じて、スイッチ素子Tを導通状態にする導通電圧または非道通状態にする非導通電圧を駆動信号として、それぞれの駆動配線Vgに出力する。これによって、駆動制御部13は、シフトレジスタ114および駆動配線Vgを介してスイッチ素子Tの導通および非導通を制御し、画素部112を駆動する。
信号D−CLKは駆動回路として用いられるシフトレジスタ114のシフトクロックであり、信号DIOはシフトレジスタ114が転送するパルス、OEはシフトレジスタ114の出力端を制御する信号であるうる。以上の構成によって、駆動の所要時間と走査方向を設定する。また、駆動制御部13は、読出回路113に信号RC、SH、CLKを与えることによって、読出回路113のそれぞれの構成要素の動作を制御する。信号RCは積分増幅器105のリセットスイッチの動作を、信号SHはサンプルホールド回路107の動作を、信号CLKはマルチプレクサ108の動作をそれぞれ制御する。
次いで、図3〜5を用いて、本実施形態における放射線撮像装置10の動作について説明する。図3は、放射線撮像装置10において、放射線画像の撮像を行うために変換素子Sにバイアス電圧の供給を開始してから撮像を終了するまでの、放射線撮像装置10の駆動制御部13および検出部14の動作を示すフロー図である。図4、5は、放射線撮像装置10の動作を示すタイミング図である。
まず、図3と図4とを用いて、所望のタイミングで放射線が放射線発生装置20から放射線撮像装置10に照射された場合の、放射線撮像装置10の動作について説明する。
まず、ステップS301において駆動制御部13は、バイアス電源12からバイアス電圧Vsをそれぞれの変換素子Sに供給させ、変換素子SをON状態する。ステップS301は、例えば、ユーザが放射線撮像装置10の電源スイッチをON状態にし、放射線撮像装置10が起動を開始したときに相当する。バイアス電源12からのバイアス電圧Vsの供給が開始されたことに応じて、検出部14は、バイアス配線Bsを流れる電流量に応じた電流情報に応じて放射線を検出する検出動作を開始する(ステップS302)。このとき、検出部14は、電流情報の値が予め定めたしきい値1を越えた場合、放射線の照射を検出したと判定する。例えば、駆動制御部13が、バイアス電源12にバイアス電圧Vsの供給を指示した後に、検出部14に検出動作を開始するように制御信号を出力し、この制御信号に従って検出部14が放射線の照射を検出する検出動作を開始してもよい。また、例えば、検出部14が、バイアス電源12が動作開始したことを検知することによって、検出部14が検出動作を開始してもよい。また、例えば、ユーザが放射線撮像装置10の電源スイッチをON状態にしたことに応じて、検出部14が検出動作を開始してもよい。
まず、所定の期間が経過したかを判断するステップS304まで、放射線の誤曝射がなく、ステップS303で表されるしきい値1での放射線の照射を検出する検出動作によって放射線が検出されなかった場合について説明する。ステップS303において放射線の照射が検出された場合については後述する。ステップS303で放射線の照射が検出されない場合、ステップS304に遷移し、所定の期間が経過したか否かを判定する。ここで、所定の期間とは、放射線を電荷に変換する変換素子Sへのバイアス電圧Vsの供給を開始してから、変換素子Sの出力特性が不安定な期間であり、バイアス配線Bsを流れる電流が安定するまでの準備期間である。
所定の期間の時間は、例えば、放射線撮像装置10の工場出荷時やメンテナンス時などにおいて、適当な時間を設定してもよい。また、例えば、所定の期間は、検出部14が電流情報の値の変化などバイアス配線Bsを流れる電流をモニタし、電流が安定したことに応じて検出部14が所定の期間が経過したと判定してもよい。この場合、検出部14は、電流情報の値や電流情報の値の時間変化が予め定めたしきい値以下になったときに所定の期間が経過したと判定してもよい。電流情報の値を直接所定の期間が経過したことの判定に用いる場合、しきい値は、放射線の照射を検出するためのしきい値よりも小さい値でありうる。また、放射線撮像装置10は、図1に示されるように、所定の期間である準備期間が経過したことをユーザに報知するための報知部15を備えていてもよい。例えば、報知部15は、検出部14によって準備期間が経過したと判定されたことをユーザに音や表示を用いて報知する。これによって、所定の期間の間にユーザが誤って放射線発生装置20に対して曝射の信号を送ることを抑制できる。
バイアス電圧Vsの供給の開始から所定の期間が経過すると、ステップS305で、駆動制御部13は、スイッチ素子Tを導通させることによって、複数の画素のそれぞれに含まれる変換素子Sを順次リセットさせるリセット駆動(空読み動作)を行う。このため、所定の期間とは、上述のように変換素子Sを安定動作させるための準備期間であるとともに、バイアス電圧Vsの供給からリセット駆動を開始するまでの期間ともいえる。リセット駆動は、放射線画像を撮像する前に、暗電流などに起因して変換素子Sに蓄積した電荷を除去するための動作である。ステップS306で放射線の照射の開始が検出されるまで(ステップS306でNO)の間、リセット駆動によってそれぞれの変換素子Sのリセット(空読み)が繰り返される。リセット駆動は、図4に示されるように、先頭行(0行目)から最終行(Y−1行目)まで行ごとに順番に行われ、最終行に到達した場合、再び先頭行に戻って、それぞれの変換素子Sのリセットが行ごとに順番に行われる。
また、ステップS305において、検出部14は、放射線の照射を検出するためのしきい値を変更し、電流情報が予め定めたしきい値2を越えた場合、放射線の照射を検出したと判定する。つまり、検出部14は、リセット駆動を開始するまでの所定の期間と所定の期間の後とで、互いに異なるしきい値を用いて放射線の照射を検出する。図4に示されるように、しきい値1がしきい値2よりも大きくなるように、しきい値1としきい値2とは、それぞれ設定される。これは、バイアス電源12からバイアス電圧Vsの供給を開始した後、バイアス電流が安定するまでの準備期間である所定の期間において、暗電流などの影響が大きく、バイアス電流が大きくなりうるためである。それぞれの期間において、適当なしきい値を選択することによって、放射線の照射を検出する精度を高めることが可能となる。
また、検出部14は、リセット駆動を開始するまでの所定の期間と、所定の期間が経過した後とで、電流情報から放射線の照射を検出する際の演算の方法を変更してもよい。例えば、バイアス電圧Vsの供給を開始してからリセット駆動を開始するまでの所定の期間の間は、バイアス電源12から出力される電流情報の値を、そのまま用いて放射線の照射を判定する。次いで、所定の期間が経過し、リセット駆動が開始されると、リセット駆動に伴うスイッチング電流が、バイアス配線Bsと変換素子Sとの容量結合によって、バイアス配線Bsに流れる。このため、所定の期間を経過した後のしきい値2を用いた放射線の照射の検出において、検出部14は、電流情報をリセット駆動によってスイッチ素子Tが導通することに応じた補正係数に従って補正した補正値を用いて放射線の照射を検出してもよい。補正値は、スイッチング電流による影響を抑制または除去するための演算を行った結果の値でありうる。また、所定の期間が経過するまでの間も、検出部14は、電流情報に重畳してしまう種々のノイズなどの影響を抑制するために、電流情報に補正を加える演算を行った後、放射線の照射の検出の判定を行ってもよい。このように、所定の期間の経過前後で、検出部14は、放射線の照射の検出するための演算の方法を変えてもよい。また、本実施形態では、バイアス配線Bsを流れる電流から放射線の照射の検出を行っているが、信号出力配線Sigを用いて放射線の照射開始を検出する場合においても同様に、検出部14は、電流情報を補正して放射線の照射の検出に用いてもよい。この場合、検出部14は、例えば、それぞれの画素から信号出力配線Sigに出力される信号のうち暗電流に起因する成分による影響を抑制するための補正を行う。
ステップS306において、電流情報が予め定めたしきい値2を上回る場合、検出部14は、放射線の照射を検出したと判定する。放射線の照射開始が判定された場合(ステップS306でYES)、駆動制御部13は、リセット駆動を終了し、スイッチ素子Tを非導通とし、変換素子に放射線から変換された電荷を蓄積させる蓄積動作を行う(ステップS307)。次いで、ステップS308において、検出部14は、放射線の照射終了の判定を行う。放射線の照射終了を判定する方法としては、放射線の照射開始を検出してから、予め定めた時間が経過した場合、放射線の照射が終了したと判定してもよい。また、検出部14が電流情報のモニタを行い、電流情報の値が予め定めたしきい値以下となった場合、放射線の照射が終了したと判定してもよい。例えば、放射線の照射を検出した後に電流情報の値がしきい値2以下になった場合、検出部14は、放射線の照射が終了したと判定する。放射線の照射終了の判定がされない場合(ステップS308でNO)は、引き続き蓄積動作が行われる。また、放射線の照射終了の判定がされた場合(ステップS308でYES)は、放射線の照射によって変換素子Sで生じた電荷を読み出す読出駆動(本読み動作)を行う(ステップS309)。読出駆動は、先頭行から最終行まで順番に行われる。読出駆動が最終行に到達すると、一連の撮像動作が終了する。
次に、図3と図5を用いて、意図しないタイミングで放射線が放射線発生装置20から放射線撮像装置10に照射(誤曝射)された場合の、放射線撮像装置10の動作について説明する。
駆動制御部13は、撮像の開始とともにステップS301でバイアス電源12からバイアス電圧Vsをそれぞれの変換素子Sに供給させ、変換素子SをON状態する。これに応じて、ステップS302で、検出部14は、バイアス配線Bsを流れる電流量に応じた電流情報に応じて放射線を検出する検出動作を開始する。このとき、検出部14は、電流情報が予め定めたしきい値1を越えた場合、放射線の照射を検出したと判定する。ステップS303において、電流情報が予め定めたしきい値1を上回り、検出部14が放射線の照射を検出したと判定すると、放射線撮像装置10は、放射線の照射終了まで待機動作に移行する(ステップS311)。待機動作とは、検出部14による放射線の照射の検出を受け、駆動制御部13が、それぞれの画素のスイッチ素子Sを導通にさせずに非導通の状態を保つ動作である。この待機動作は、放射線の照射が終了するまで、所定の期間の時間が経過した後であっても継続する。
ステップS303で放射線の照射が検出されると、駆動制御部13は、ステップS311で待機動作を行い、同時に検出部14は、放射線の照射終了の判定を行う。放射線の照射終了を判定する方法としては、放射線の照射開始を検出してから、予め定めた時間が経過した場合、放射線の照射が終了したと判定してもよい。また、検出部14が電流情報のモニタを行い、電流情報の値が予め定めたしきい値以下となった場合、放射線の照射が終了したと判定してもよい。この場合、所定の期間の間に電流情報の値がしきい値1以下になると検出部14は、放射線の照射が終了したと判定しうる。また、所定の期間に放射線の照射を検出し、所定の期間の後の期間まで放射線の照射がされていた場合、検出部14は、電流情報の値がしきい値2以下になると放射線の照射が終了したと判定しうる。このように、ステップS303で放射線の照射が検出された場合、上述の通常の撮像における蓄積動作と実質的に同等の動作を行うことなる。
次に、駆動制御部13は、ステップS311での放射線の照射が終了してから所定の期間が経過するまで、さらなる誤曝射の判定を行う。その後、ステップS304で所定の期間が経過した後の動作は、上述の所望のタイミングで放射線が照射された場合と同様である。このため、ここでは説明を省略する。
また、誤曝射があった場合、ステップS311の放射線の照射が終了した後、かつ、所定の期間が経過した後に、駆動制御部13は、リセット駆動ではなく、読出駆動(本読み動作)を行い、画像データの取得を行ってもよい。ただし、取得した画像データから得られる放射線画像が診断に使える画質を有する可能性は低いため、その旨をユーザに報知部15を用いて報知してもよい。
また、検出部14は、図4、5に示されるように、読出駆動を行っている間においても放射線の照射の検出動作を行っていてもよい。読出駆動中に放射線の照射を検出した場合、ステップS311と同様に、駆動制御部13は待機動作を行い、検出部14は放射線の照射終了の判定を、それぞれ行いうる。
このように、本実施形態において、放射線発生装置20との同期信号を受けることなく、誤曝射された場合であっても、検出部14は放射線の照射を検出し、駆動制御部13はスイッチ素子Tが導通しないように制御する。これによって、スイッチ素子Tが導通状態のときに、放射線撮像装置10に放射線が照射され、変換素子Sの特性が大きく変化してしまうことを抑制できる。この変換素子Sの特性の変化は、リセット動作などで回復しない変化の場合があり、得られる放射線画像には所謂、焼き付きとして現れてしまう。しかしながら、放射線撮像装置10が、上述の動作を行うことによって、アーチファクトの発生が抑制された信頼性の高い放射線撮像装置10および放射線撮像システムSYSを提供することができる。
また、放射線発生装置と接続され、同期信号を受けて撮像を行う放射線撮像装置においても、上述の放射線撮像装置10と同様の動作が行われてもよい。例えば、放射線撮像装置と放射線発生装置との間の接続のミスや、ユーザの勘違いなどによって、本来の放射線発生装置とは別の放射線発生装置から放射線撮像装置に放射線の曝射がある可能性がある。この場合であっても、アーチファクトの発生が抑制された信頼性の高い放射線撮像装置および放射線撮像システムを提供することができる。
第2の実施形態
図6、7を参照して、本発明の実施形態による放射線撮像装置10の動作について説明する。図6、7は、それぞれ、本発明の第2の実施形態における放射線撮像装置10の駆動制御部13および検出部14の動作を示すフロー図、および、放射線撮像装置10の動作を示すタイミング図である。バイアス配線Bsを流れる電流が安定した後にリセット駆動を開始する第1の実施形態と比較して、本実施形態ではバイアス配線Bsを流れる電流が安定する前にリセット駆動を開始することが異なっている。これ以外は、上述の第1の実施形態と同様であってもよい。例えば、放射線撮像装置10の構成は、上述の第1の実施形態と同様であってもよいため、ここでは説明を省略する。
図6、7を参照して、本発明の実施形態による放射線撮像装置10の動作について説明する。図6、7は、それぞれ、本発明の第2の実施形態における放射線撮像装置10の駆動制御部13および検出部14の動作を示すフロー図、および、放射線撮像装置10の動作を示すタイミング図である。バイアス配線Bsを流れる電流が安定した後にリセット駆動を開始する第1の実施形態と比較して、本実施形態ではバイアス配線Bsを流れる電流が安定する前にリセット駆動を開始することが異なっている。これ以外は、上述の第1の実施形態と同様であってもよい。例えば、放射線撮像装置10の構成は、上述の第1の実施形態と同様であってもよいため、ここでは説明を省略する。
まず、バイアス電源12が変換素子Sにバイアス電圧Vsを供給してから、リセット駆動が開始され、検出部14が放射線を検出するためのしきい値をしきい値2にするステップS601〜S605動作は、上述のステップS301〜S305と同様である。また、ステップS603で誤曝射があった場合に遷移するステップS621は、上述のステップS311と同様の動作である。このため、ここでは、ステップS601〜S605、S621のそれぞれ動作の説明は省略する。
本実施形態において、図7に示されるように、変換素子Sへのバイアス電圧Vsの供給が開始され、変換素子Sの暗電流などの特性が安定し、バイアス配線Bsを流れる電流が安定する前に、リセット駆動(空読み動作)が開始される。ここで、リセット駆動が開始されるまでの所定の期間と、バイアス配線Bsを流れる電流が安定し電流情報の値が安定している期間との間の期間のことを安定前の期間と呼ぶ。この安定前の期間のステップS606において、電流情報が予め定めたしきい値2を上回り、検出部14が放射線の照射を検出したと判定する(ステップS306でYES)と、放射線撮像装置10は、放射線の照射終了までステップS622に移行する。ステップS622では、上述のステップS311と同様に、駆動制御部13は、リセット駆動を終了停止し、それぞれの画素のスイッチ素子Sを導通にさせずに非導通の状態を保つ。同時に、検出部14は、放射線の照射終了の判定を行う。放射線の照射終了を判定する方法としては、放射線の照射開始を検出してから、予め定めた時間が経過した場合、放射線の照射が終了したと判定してもよい。また、上述と同様に、検出部14が電流情報のモニタを行い、電流情報の値が予め定めたしきい値(例えば、しきい値2)以下となった場合、放射線の照射が終了したと判定してもよい。
ステップS622で検出部14が、放射線の照射終了を判定した場合、ステップS606に遷移し、駆動制御部13はリセット駆動を継続し、検出部14はしきい値2を用いて誤曝射の検出を行う。誤曝射があった場合、ステップS622の放射線の照射が終了した後、駆動制御部13は、リセット駆動ではなく、読出駆動(本読み動作)を行い、画像データの取得を行ってもよい。ただし、取得した画像データから得られる放射線画像が診断に使える画質を有する可能性は低いため、報知部15が、その旨をユーザに報知してもよい。
ステップS606で放射線が検出されない場合、ステップS607に遷移する。ステップS607において、検出部14は、電流情報をモニタし、電流情報の値が安定した場合、ステップS608に遷移し、電流情報の値が安定していない場合、再度、ステップS606に遷移する。
ステップS608において、駆動制御部13はリセット駆動を継続し、検出部14は放射線の検出に用いるしきい値をしきい値3に切り替え、電流情報が予め定めたしきい値3を越えた場合、放射線の照射を検出したと判定する。次いで、ステップS609において、検出部14は、放射線の照射の検出を行う。ステップS609〜SS612の動作は、上述のステップS306〜S309と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に、しきい値1〜3のそれぞれの値と期間を決定する方法について説明する。図7に示されるように、バイアス電源12からバイアス電圧Vsの供給を開始した後、バイアス電流に応じた電流情報の値は徐々に低下していく。そこで、しきい値1がしきい値2よりも大きくなるように、しきい値1としきい値2とはそれぞれ設定される。また、しきい値2がしきい値3よりも大きくなるように、しきい値2としきい値3とはそれぞれ設定される。つまり、しきい値2は、しきい値1としきい値3との間の値である。
図7に示されるように、本実施形態において、リセット駆動を開始するまでの所定の期間および安定前の期間が、バイアス電圧Vsの供給の開始からバイアス配線Bsを流れる電流が安定するまでの準備期間に対応する。このバイアス配線Bsを流れる電流が安定するまでの準備期間に放射線の照射の検出に用いられるしきい値1、2は、変換素子Sが飽和状態のときに流れる電流量に応じた電流情報の値よりも小さく設定されてもよい。また、バイアス配線Bsを流れる電流量が安定した期間に用いられるしきい値3は、しきい値1、2よりもさらに小さく設定されうる。
また、所定の期間が経過し、リセット駆動が開始されると、リセット駆動に伴うスイッチング電流が、バイアス配線Bsと変換素子Sとの容量結合によって、バイアス配線Bsに流れる。このため、第1の実施形態と同様に、所定の期間を経過した後のしきい値2、3を用いた放射線の照射の検出は、電流情報を、リセット駆動によってスイッチ素子Tが導通することに応じた補正係数に従って補正した補正値を用いて放射線の照射を検出してもよい。補正係数は、スイッチング電流による影響を抑制または除去するための演算を行うための係数でありうる。さらに、しきい値2を用いた放射線の検出としきい値3を用いた放射線の検出とで、用いる補正係数が異なっていてもよい。例えば、図7に示されるように、しきい値2を用いる安定前の期間は、しきい値3を用いる電流情報の値が安定した期間よりも暗電流の量が多い。このため、しきい値2を用いる安定前の期間の補正係数は、しきい値3を用いる電流情報の値が安定した期間の補正係数よりも補正量が大きくてもよい。
本実施形態においても、上述の第1の実施形態と同様に、放射線発生装置20との同期信号を受けることなく、誤曝射された場合であっても、検出部14は放射線の照射を検出し、駆動制御部13はスイッチ素子Tが導通しないように制御する。これによって、スイッチ素子Tが導通状態のときに、放射線撮像装置に放射線が照射され、変換素子の特性が大きく変化してしまうことを抑制できる。結果として、アーチファクトの発生が抑制された信頼性の高い放射線撮像装置10および放射線撮像システムSYSが提供できる。
また、上述の第1実施形態では、準備期間が経過し電流情報の値が安定してからリセット駆動を開始したが、本実施形態において、電流情報の値が安定する準備期間中にリセット駆動を開始する。つまり、第1の実施形態と比較して、リセット駆動を開始するタイミングが早くなり、暗電流が安定するまでの時間を短縮できる。このため、第1の実施形態と比較して放射線撮像装置10が放射線画像の撮像を行える状態になる準備期間を短縮することができる。
また、上述の第1の実施形態と同様に、検出部14が電流情報をモニタすることによって電流情報の値が安定したか否かを判定し、報知部15がユーザに対して準備期間が経過したことを報知してもよい。ユーザに対する報知は、音による報知や画面やランプの表示による報知であってもよい。放射線撮像装置10の報知部15が、準備期間が経過したことを報知することによって、ユーザが、放射線撮像装置10の状態が準備状態であるのか、撮像が行える状態であるのかを知ることができ、誤曝射の発生の頻度を抑制することができる。さらに、放射線発生装置20と同期して放射線撮像装置10が動作している場合、放射線撮像装置10が、報知部15を介して放射線発生装置20に対しても撮像可能であることを報知してもよい。放射線発生装置20が、ユーザからの曝射の指令と放射線撮像装置10からの報知とに応じて、放射線撮像装置10への放射線の照射を開始する。これによって、さらに誤曝射が抑制されうる。
以上、本発明に係る実施形態を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。
10:放射線撮像装置、12:バイアス電源、13:駆動制御部、14:検出部、S:変換素子、T:スイッチ素子
Claims (16)
- 放射線を電荷に変換する変換素子と、前記変換素子で生成された電荷に応じた信号を転送するためのスイッチ素子と、をそれぞれ含む複数の画素と、前記スイッチ素子を制御するための駆動制御部と、前記変換素子にバイアス電圧を供給するためのバイアス電源と、放射線の照射を検出するための検出部と、を含む放射線撮像装置であって、
前記バイアス電圧の供給の開始から所定の期間が過ぎた後に、前記駆動制御部は、前記スイッチ素子を導通させることによって、前記複数の画素のそれぞれに含まれる前記変換素子を順次リセットさせるリセット駆動を行い、
前記検出部は、前記リセット駆動が開始される前から放射線の照射の検出を開始し、
前記駆動制御部は、前記検出部が放射線の照射を検出した場合、前記照射が終了するまで、前記所定の期間の後であっても、前記スイッチ素子を導通させないことを特徴とする放射線撮像装置。 - 前記検出部は、前記所定の期間と前記所定の期間の後とで、互いに異なるしきい値を用いて放射線の照射を検出することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
- 前記検出部は、前記バイアス電源から前記複数の画素のそれぞれの前記変換素子に前記バイアス電圧を供給するための配線を流れる電流量に応じた電流情報に基づいて、放射線の照射を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮像装置。
- 前記検出部は、前記複数の画素からそれぞれ信号が出力される配線を流れる電流量に応じた電流情報に基づいて、放射線の照射を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮像装置。
- 前記検出部は、
前記所定の期間において、前記電流情報の値が第1のしきい値を越えた場合、放射線の照射を検出したと判定し、
前記所定の期間の後の期間において、前記電流情報の値が第2のしきい値を越えた場合、放射線の照射を検出したと判定し、
前記第1のしきい値が、前記第2のしきい値よりも大きいことを特徴とする請求項3または4に記載の放射線撮像装置。 - 前記第1のしきい値が、前記変換素子が飽和状態のときに流れる電流量に応じた電流情報の値よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の放射線撮像装置。
- 前記検出部は、放射線の照射を検出した場合、
前記所定の期間において、前記電流情報の値が前記第1のしきい値以下になった場合、放射線の照射が終了したと判定し、
前記所定の期間の後の期間において、前記電流情報の値が前記第2のしきい値以下になった場合、放射線の照射が終了したと判定することを特徴とする請求項5または6に記載の放射線撮像装置。 - 前記所定の期間の後の期間は、第1の期間と前記第1の期間の後の第2の期間とを含み、
前記検出部は、
前記第1の期間において、前記電流情報の値が第3のしきい値を越えた場合、放射線の照射を検出したと判定し、
前記第2の期間において、前記電流情報の値が前記第2のしきい値を越えた場合、放射線の照射を検出したと判定し、
前記第3のしきい値が、前記第1のしきい値と前記第2のしきい値との間の値であることを特徴とする請求項5または6に記載の放射線撮像装置。 - 前記検出部は、放射線の照射を検出した場合、
前記所定の期間において、前記電流情報の値が前記第1のしきい値以下になった場合、放射線の照射が終了したと判定し、
前記第1の期間において、前記電流情報の値が前記第3のしきい値以下になった場合、放射線の照射が終了したと判定し、
前記第2の期間において、前記電流情報の値が前記第2のしきい値以下になった場合、放射線の照射が終了したと判定することを特徴とする請求項8に記載の放射線撮像装置。 - 前記検出部は、
前記所定の期間の後において、前記電流情報を、前記スイッチ素子が導通することに応じた補正係数に従って補正した補正値を用いて放射線の照射を検出することを特徴とする請求項3乃至9の何れか1項に記載の放射線撮像装置。 - 前記検出部は、
前記第1の期間において、前記電流情報を、前記スイッチ素子が導通することに応じた第1の補正係数に従って補正した第1の補正値を用いて放射線の照射を検出し、
前記第2の期間において、前記電流情報を、前記スイッチ素子が導通することに応じた第2の補正係数に従って補正した第2の補正値を用いて放射線の照射を検出し、
前記第1の補正係数は、前記第2の補正係数よりも補正量が大きいことを特徴とする請求項8または9に記載の放射線撮像装置。 - 前記所定の期間が、前記バイアス電圧の供給の開始から前記配線を流れる電流が安定するまでの準備期間であることを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
- 前記所定の期間および前記第1の期間が、前記バイアス電圧の供給の開始から前記配線を流れる電流が安定するまでの準備期間であることを特徴とする請求項8、9および11の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
- 前記検出部は、前記電流情報の値または前記電流情報の値の時間変化が予め定めたしきい値以下になった場合、前記準備期間が経過したと判定することを特徴とする請求項12または13に記載の放射線撮像装置。
- 前記放射線撮像装置は、報知部をさらに含み、
前記報知部は、前記準備期間が経過したことをユーザおよび放射線発生装置の少なくとも一方に報知することを特徴とする請求項12乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置。 - 請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
前記放射線撮像装置に放射線を照射するための放射線発生装置と、を含むことを特徴とする放射線撮像システム。
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JP2018024338A JP2019136403A (ja) | 2018-02-14 | 2018-02-14 | 放射線撮像装置および放射線撮像システム |
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