JP2019134206A - 投影装置および投影装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各画素が所定順に更新されるPWM変調パネルの投影画像を撮影する際に、前後フレームの画像が混ざらない画像を撮影する投影装置を提供する。【解決手段】複数の画素で構成され、各画素が光源の光をそれぞれPWM変調することで階調を表現するパネル、映像信号をPWMパターンに変換するPWM変換手段、映像信号のフレーム同期信号に同期し、かつ前記PWMパターンに基づいてパネルの各画素を、1フレームに複数回それぞれ異なるタイミングで変調させるパネル更新手段、パネルによって変調された光を投影する投影手段、映像信号のフレーム同期信号に同期して、投影手段によって投影された投影映像を撮影可能な撮像手段、パネルの非変調期間を延長する延長手段を備える。撮像手段は、撮影対象となる投影画像のフレームに対応した前記パネルの変調期間の間、露光を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、投影装置および投影装置の投影画像の撮影方法に関する。
近年、アミューズメント施設やフライトシミュレータなどのシミュレーション用途において投影装置を使ったシミュレーションシステムが常設されるようになってきている。このような常設の投影システムにおける1つの課題は、投影画像の投影位置・形状を維持することである。
投影装置の振動などの要因によって投影位置がずれた場合、投影を一旦中断して手動で較正するためには多大な時間と労力が発生してしまうという課題がある。特に、複数の投影装置を組み合わせて使用するシステムにおいては、複数の投影装置の投影位置の較正は極めて難しく、高度な較正技術を持った専門家が必要であった。
本課題を解決するために、特許文献1には、投影形状が投影装置から投影する較正パターンをカメラで撮影し、調整パラメータを生成してスクリーン上での投影画像の形状を補正する技術が開示されている。また、特許文献2には較正パターンを非可視光で投影することで較正パターンが投影画像の視聴を妨げることを防ぐ技術が開示されている。
特開平9−326981号公報 特開2011−211693号公報
しかしながら、特許文献1、2においては、投影画像の撮影タイミングについて特別な言及がなされていない。そのため、パネルの光変調方式の一つであるPWM変調方式のパネルを用いた投影装置の投影画像を撮影する状況において、撮影したいフレームの前後フレームの画像が混ざるなど適切な撮影画像が得られない場合が存在するという課題がある。
本課題について図5および図11を用いて説明する。PWM変調方式とは、パネルの画素毎に、1フレーム期間内に複数回繰り返される発光/非発光の2値の表示状態の時間的な積分値によって階調を表現する駆動方式である。この発光/非発光の切り替えは、液晶パネルであれば画素の透過率もしくは反射率を変化させることで実現可能である。また、DMD(Digital Maicromirror Device)パネルであれば、各画素を形成するミラーの角度を調整して反射光を投射するか否かを切り替えることで実現可能である。なお、以降の説明ではこのPWM変調方式にて階調を表現するパネルをPMW変調パネルと呼ぶこととする。
図5(a)は、PWM変調パネルの階調表現方法の一例を表した図である。ここでは4ビット(0〜15階調)を表現する例について説明する。
PWM変調パネルでは、各画素が1フレーム期間内にてサブフィールド(これ以降ではSFとも記す)と呼ばれる時間区間単位で発光/非発光を切り替えることで階調を表現する。ここでは、各SFの期間について、SF1の期間に対してSF2では2倍、SF3は4倍、SF4は8倍の期間であるものとして説明する。階調0を表現したい場合はSF1〜SF4の全ての期間において非発光とする。
階調5を表現したい場合はSF1とSF3の期間に発光とし、SF2およびSF4の期間の非発光とする。同様に、階調10を表現する場合は、SF2およびSF4の期間に発光しその他のSF期間は非発光、階調15を表現したい場合は全SF期間において発光する。PWM変調パネルは、以上で説明したように各SFの発光/非発光期間の時間的積分効果によって所望の階調を表すことができる。
次に図11を用いて本発明が解決しようとする課題について説明する。図11はPWM変調パネルの各水平ラインの更新タイミングと、PWM変調パネルの投影画像を撮影する撮像センサの撮像タイミングについて示した図である。
ここで、PWM変調パネルの各ラインの更新タイミングについて説明する。ここで説明するPWM変調パネルのライン数はNライン(Nは整数)であり、全ラインが一括して更新される方式ではなく、例えば次のように所定順に更新される方式であるものとする。
まず、時間t1−1において、或るフレーム(ここではフレーム2)のフレーム同期信号OVDの立ち上がり時間に同期して、パネル1ライン目のSF1期間が開始される。この期間において、1ライン目の各画素はそれぞれ、図5(a)で説明した階調表現例に基づいて各画素の発光/非発光が行われる。なお、SF期間毎に各画素が発光/非発光を切り替えることは、これ以降のSF期間の説明でも同様であるため今後の説明は省略する。
また、2ライン目のSF1期間はt1−2で、3ライン目のSF1期間はt1−4でそれぞれ一定時間順に開始され、t1−5では最終ラインであるNライン目のSF1期間が開始される。また、t1−3で1ライン目のSF1期間が終了し、SF2が開始される。2ライン目以降のSF2期間も同様にライン順に開始されていく。これはSF3、4についても同様であり、t1−6でパネル1ライン目のSF4期間が終了すると、次のフレーム(フレーム3)の同期信号OVDの立ち上がり時間t1−7までは光変調は行われず非発光状態となる。この期間をブランキング期間あるいは非変調期間と呼ぶ。また、全SFの合計期間をPWM変調期間と呼び、例えば、1ライン目のPWM変調期間はt1−1からt1−6の期間となる。
そして、フレーム3のフレーム同期信号OVDに同期して、t1−7にてパネル1ライン目はフレーム3のSF1期間が開始される。一方でt1−7においては、N−1ライン目やNライン目はまだフレーム2のSF4の期間中であり、Nライン目のSF4の期間が終了するのはt1−8である。
なお、図11(b)は、図11(a)で説明したPWM変調パネルの各ラインの更新タイミングを簡易化して表現した図である。本図の様に表記すると、PWM変調パネルの全ラインの更新タイミングを簡単に表現することが可能となるため、以降の説明ではこのように表記する。
ここで、以上で説明した更新タイミングに基づいて動作するPWM変調パネルの投影画像を、全ライン一括で露光および読み出しが可能な所謂グローバルシャッタ方式の撮像センサを用いて撮影する例を説明する。
PWM変調パネルでは、1フレーム期間内の各SFの発光/非発光期間の時間積分にて階調を表現する方式であるため、撮像センサの露光期間は1フレーム期間内のPWM変調時間の全ての期間を含む必要がある。そのため、図11(b)に記載したように、フレーム2の投影画像を撮影するためには、例えばパネルの1〜N行目のPWM変調期間が全て含まれる時間であるt1−1からt1−8の期間に露光を行う必要がある。しかしながら、このように定められた露光期間内には、フレーム2の前後のフレーム(フレーム1およびフレーム3)のSF期間が含まれることとなる。そのため、撮影される画像の階調は、前後のフレームが混ざったものとなり、適切な階調を得ることができないことが問題となる。
そのため、各画素が所定順に更新されるPWM変調パネルの投影画像を撮影する際に、前後フレームの画像が混ざった画像が撮影されることなく単一フレーム撮影することが可能な手法が必要とされている。
本願の投影装置は、複数の画素で構成され、各画素が光源の光をそれぞれPWM変調することで階調を表現するパネル、映像信号をPWMパターンに変換するPWM変換手段、映像信号のフレーム同期信号に同期し、かつ前記PWMパターンに基づいてパネルの各画素を、1フレームに複数回それぞれ異なるタイミングで変調させるパネル更新手段、パネルによって変調された光を投影する投影手段、映像信号のフレーム同期信号に同期して、投影手段によって投影された投影映像を撮影可能な撮像手段、パネルの非変調期間を延長する延長手段を備え、撮像手段は、撮影対象となる投影画像のフレームに対応した前記パネルの変調期間の間、露光を行うことを特徴とする。
本発明によると、各画素が所定順に更新されるPWM変調パネルの投影画像を適切に撮影することが可能となる。
液晶プロジェクタ100の全体の構成を示す図である。 液晶プロジェクタ100の基本動作の制御を説明するためのフロー図である。 画像処理部140、液晶制御部150および撮像部180の内部構成を示した図である。 較正パターン生成部147が生成する較正パターンの一例と、その較正パターンの投影画像への合成例を示した図である。 PWM変調パネルの階調表現方法の一例を表した図 液晶パネル151の更新タイミングおよび撮像センサ182の露光および読み出しタイミングの一例を示した図である 本実施例の液晶プロジェクタ100の特徴的な動作シーケンス図である。 実施例2における画像処理部140、液晶制御部150および撮像部180の内部構成を示した図である。 実施例2における液晶プロジェクタ100の特徴的な動作シーケンス図である。る。 実施例2における液晶パネル151の更新タイミングおよび撮像センサ182の露光および読み出しタイミングの一例を示した図である PWM変調パネルにおける課題を説明した図である
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明するが、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
<第1の実施形態>
本実施例では、投影装置の一例として、液晶パネルを用いたプロジェクタについて説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例の液晶プロジェクタの全体構成を説明する。図1は、本実施例の液晶プロジェクタ100の全体の構成を示す図である。
本実施例の液晶プロジェクタ100は、CPU110、ROM111、RAM112、操作部113、画像入力部130、画像処理部140を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、液晶制御部150、液晶パネル151R、151G、151B、光源制御部160、光源161、色分離部162、色合成部163、光学系制御部170、投影光学系171を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、記録再生部191、記録媒体192、通信部193、撮像部194、表示制御部195、表示部196を有していてもよい。
CPU110は、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御するものあり、ROM111は、CUP110の処理手順を記述した制御プログラムを記憶するためのものであり、RAM112は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納するものである。また、CPU110は、記録再生部191により記録媒体192から再生された静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、CPU110は、通信部193より受信した静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。
また、撮像部194により得られた画像や映像を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、静止画データや動画データに変換して記録媒体192に記録させることもできる。
また、操作部113は、ユーザの指示を受け付け、CPU110に指示信号を送信するものであり、例えば、スイッチやダイヤル、表示部196上に設けられたタッチパネルなどからなる。また、操作部113は、例えば、リモコンからの信号を受信する信号受信部(赤外線受信部など)で、受信した信号に基づいて所定の指示信号をCPU110に送信するものであってもよい。また、CPU110は、操作部113や、通信部193から入力された制御信号を受信して、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御する。
ここで、外部装置は、映像信号を出力できるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機など、どのようなものであってもよい。
画像処理部140は、映像入力部130から受信した映像信号にフレーム数、画素数、画像形状などの変更処理を施して、液晶制御部150に送信するものであり、例えば画像処理用のマイクロプロセッサからなる。また、画像処理部140は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が画像処理部140と同様の処理を実行しても良い。画像処理部140は、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換(スケーリング)処理、歪み補正処理(キーストン補正処理)といった機能を実行することが可能である。また、画像処理部140は、映像入力部130から受信した映像信号以外にも、CPU110によって再生された画像や映像に対して前述の変更処理を施すこともできる。
液晶制御部150は、画像処理部140で処理の施された映像信号に基づいて、液晶パネル151R、151G、151Bの画素の液晶に印可する電圧を制御して、液晶パネル151R、151G、151Bの透過率を調整する。
液晶パネル151Rは、赤色に対応する液晶パネルであって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、赤色の光の透過率を調整するためのものである。液晶パネル151Gは、緑色に対応する液晶パネルであって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、緑色の光の透過率を調整するためのものである。液晶パネル151Bは、青色に対応する液晶パネルであって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、青色の光の透過率を調整するためのものである。
光源制御部160は、光源161のオン/オフを制御や光量の制御をするものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光源制御部160は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光源制御部160と同様の処理を実行しても良い。また、光源161は、不図示のスクリーンに画像を投影するための光を出力するものであり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプなどであっても良い。
また、色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。なお、光源161として、各色に対応するLED等を使用する場合には、色分離部162は不要である。また、色合成部163は、液晶パネル151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を合成するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。
そして、色合成部163により赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の成分を合成した光は、投影光学系171に送られる。このとき、液晶パネル151R、151G、151Bは、画像処理部140から入力された画像に対応する光の透過率となるように、液晶制御部150により制御されている。そのため、色合成部163により合成された光は、投影光学系171によりスクリーンに投影されると、画像処理部140により入力された画像に対応する画像がスクリーン上に表示されることになる。
光学系制御部170は、投影光学系171を制御するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光学系制御部170は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光学系制御部170と同様の処理を実行しても良い。また、投影光学系171は、色合成部163から出力された合成光をスクリーンに投影するためのものであり、複数のレンズ、レンズ駆動用のアクチュエータからなり、レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像の拡大、縮小、焦点調整などを行うことができる。
撮像部180は、液晶プロジェクタ100の投影画像を撮像することができる。詳細な構成は後述する。
記録再生部191は、記録媒体192から静止画データや動画データを再生したり、また、撮像部194により得られた画像や映像の静止画データや動画データをCPU110から受信して記録媒体192に記録したりするものである。また、通信部193より受信した静止画データや動画データを記録媒体192に記録しても良い。記録再生部191は、例えば、記録媒体192と電気的に接続するインタフェースや記録媒体192と通信するためのマイクロプロセッサからなる。
また、記録再生部191には、専用のマイクロプロセッサを含む必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が記録再生部191と同様の処理を実行しても良い。また、記録媒体192は、静止画データや動画データ、その他、本実施例の液晶プロジェクタに必要な制御データなどを記録することができるものであり、磁気ディスク、光学式ディスク、半導体メモリなどのあらゆる方式の記録媒体であってよく、着脱可能な記録媒体であっても、内蔵型の記録媒体であってもよい。
通信部193は、外部機器からの制御信号や静止画データ、動画データなどを受信するためのものであり、例えば、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)などであってよく、通信方式を特に限定するものではない。また、画像入力部130の端子が、例えばHDMI(登録商標)端子であれば、その端子を介してCEC通信を行うものであっても良い。ここで、外部装置は、液晶プロジェクタ100と通信を行うことができるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機、リモコンなど、どのようなものであってもよい。
撮像部194は、本実施例の液晶プロジェクタ100の周辺を撮像して画像信号を取得するものであり、投影光学系171を介して投影された画像を撮影(スクリーン方向を撮影)することができる。撮像部194は、得られた画像や映像をCPU110に送信し、CPU110は、その画像や映像を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データに変換する。撮像部194は、被写体の光学像を取得するレンズ、レンズを駆動するアクチュエータ、アクチュエータを制御するマイクロプロセッサ、レンズを介して取得した光学像を画像信号に変換する撮像素子、撮像素子により得られた画像信号をデジタル信号に変換するAD変換部などからなる。また、撮像部194は、スクリーン方向を撮影するものに限られず、例えば、スクリーンと逆方向の視聴者側を撮影しても良い。
表示制御部195は、液晶プロジェクタ100に備えられた表示部196に液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコン等の画像を表示させるための制御をするものであり、表示制御を行うマイクロプロセッサなどからなる。また、表示制御部195専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が表示制御部195と同様の処理を実行しても良い。また、表示部196は、液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコンを表示するものである。表示部196は、画像を表示できればどのようなものであっても良い。例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイであって良い。また、特定のボタンをユーザに認識可能に掲示するために、各ボタンに対応するLED等を発光させるものであってもよい。
なお、本実施例の画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160、光学系制御部170、記録再生部191、表示制御部195は、これらの各ブロックと同様の処理を行うことのできる単数または複数のマイクロプロセッサあっても良い。または、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が各ブロックと同様の処理を実行しても良い。
<基本動作>
次に、図1、図2を用いて、本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作を説明する。
図2は、本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作の制御を説明するためのフロー図である。図2の動作は、基本的にCPU110が、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。図2のフロー図は、操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示した時点をスタートとしている。
操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示すると、CPU110は、不図示の電源部からプロジェクタ100の各部に不図示の電源回路から電源を供給が供給する。
次に、CPU110は、ユーザによる操作部113やリモコンの操作により選択された表示モードを判定する(S210)。本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、画像入力部130より入力された映像を表示する「入力画像表示モード」である。また、本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、記録再生部191により記録媒体192から読み出された静止画データや動画データの画像や映像を表示する「ファイル再生表示モード」である。また、本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、通信部193から受信した静止画データや動画データの画像や映像を表示する「ファイル受信表示モード」である。
なお、本実施例では、ユーザにより表示モードが選択される場合について説明するが、電源を投入した時点での表示モードは、前回終了時の表示モードになっていてもよく、また、前述のいずれかの表示モードをデフォルトの表示モードとしてもよい。その場合には、S210の処理は省略可能である。
ここでは、S210で、「入力画像表示モード」が選択されたものとして説明する。
「入力画像表示モード」が選択されると、CPU110は、画像入力部130から映像が入力されているか否かを判定する(S220)。入力されていない場合(S220でNo)には、入力が検出されるまで待機し、入力されている場合(S220でYes)には、制御部は、投影処理(S230)を実行する。
CPU110は、投影処理として、画像入力部130より入力された映像を画像処理部140に送信し、画像処理部140に、映像の画素数、フレームレート、形状の変形を実行させ、処理の施された1画面分の画像を液晶制御部150に送信する。そして、CPU110は、液晶制御部150に、受信した1画面分の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色成分の階調レベルに応じた透過率となるように、液晶パネル151R、151G、151Bの透過率を制御させる。
そして、CPU110は、光源制御部160に光源161からの光の出力を制御させる。色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離し、それぞれの光を、液晶パネル151R、151G、151Bに供給する。液晶パネル151R、151G、151Bに供給された、各色の光は、各液晶パネルの画素毎に透過する光量が制限される。そして、液晶パネル151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)それぞれの光は、色合成部163に供給され再び合成される。そして、色合成部163で合成された光は、投影光学系171を介して、不図示のスクリーンに投影される。
この投影処理は、画像を投影している間、1フレームの画像毎に順次、実行されている。
なお、このとき、ユーザにより投影光学系171の操作をする指示が指示部111から入力されると、CPU110は、光学系制御部170に、投影画像の焦点を変更したり、光学系の拡大率を変更したりするように投影光学系171のアクチュエータを制御させる。
この表示処理実行中に、CPU110は、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されたか否かを判定する(S240)。ここで、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されると(S240でYes)、CPU110は、再びS210に戻り、表示モードの判定を行う。このとき、CPU110は、画像処理部140に、表示モードを選択させるためのメニュー画面をOSD画像として送信し、投影中の画像に対して、このOSD画面を重畳させるように画像処理部140を制御する。ユーザは、この投影されたOSD画面を見ながら、表示モードを選択するのである。
一方、表示処理実行中に、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されない場合は(S240でNo)、CPU110は、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力されたか否かを判定する(S250)。ここで、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力された場合には(S250でYes)、CPU110は、プロジェクタ100の各ブロックに対する電源供給を停止させ、画像投影を終了させる。一方、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力された場合には(S250でNo)、CPU110は、S220へ戻り、以降、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力されるまでの間S220からS250までの処理を繰り返す。
以上のように、本実施例の液晶プロジェクタ100は、スクリーンに対して画像を投影する。
なお、「ファイル再生表示モード」では、CPU110は、記録再生部191に、記録媒体192から静止画データや動画データのファイルリストや各ファイルのサムネイルデータを読み出させ、RAM112に一時的に記憶する。そして、CPU110は、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、RAM112に一時記憶されたファイルリストに基づく文字画像や各ファイルのサムネイルデータに基づく画像を生成し、画像処理部140に送信する。そして、CPU110は、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。
次に、投影画面上において、記録媒体192に記録された静止画データや動画データにそれぞれ対応する文字や画像を選択する指示が指示部111を通して入力される。そうすると、CPU110は、選択された静止画データや動画データを記録媒体192から読み出すように記録再生部191を制御する。そして、CPU110は、読み出された静止画データや動画データをRAM112に一時的に記憶し、ROM111記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データの画像や映像を再生する。
そして、CPU110は、例えば再生した動画データの映像を順次、画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。また、静止画データを再生した場合には、再生した画像を画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。
また、「ファイル受信表示モード」では、CPU110は、通信部193から受信した静止画データや動画データをRAM112に一時的に記憶し、ROM111記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データの画像や映像を再生する。そして、CPU110は、例えば再生した動画データの映像を順次、画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。また、静止画データを再生した場合には、再生した画像を画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。
次に本実施例の液晶プロジェクタ100の特徴的な構成について詳しく説明する。
図3は画像処理部140、液晶制御部150および撮像部180の内部構成を示した図である。
画像処理部140は、前処理部141、メモリ制御部142、画像メモリ143、後処理部144、出力同期信号生成部145で構成される。画像処理部140を構成する各部は、レジスタバス199を介してCPU110と接続されている。また、前処理部141、メモリ制御部142には、画像入力部130からの入力フレーム同期信号および入力水平同期信号(以下、IVD、IHDと記す)を含んだタイミング信号が入力されている。更には、メモリ制御部142、後処理部144には、出力同期信号生成部145からの出力フレーム同期信号および出力水平同期信号(以下、OVD、OHDと記す)を含んだタイミング信号が入力されている。
前処理部141は、画像入力部130から入力された画像を、液晶パネル151に適した色空間、解像度へ変換する。具体的には、色空間変換、拡大縮小処理を含む表示レイアウトの変換処理を行う。
メモリ制御部142は、IP変換やフレームレート変換などの時間軸上の変換処理や、投影画像の形状補正のために使用される画像メモリ143のメモリアドレスの発行および画像の書き込み・読み出し制御を行う。メモリ制御部142のフレームレート変換処理には、同じ画像を画像メモリ143から2度読み出すことにより実現されるフレームレートの倍速化処理も含まれる。いずれのケースにおいても、画像メモリ143に対して、IVDおよびIHDに同期して画像の書き込み制御を行い、OVDおよびOHDに同期して画像の読み出し制御を行う。
後処理部144は、較正パターン生成部147、合成部148、画像補正部149で構成されている。較正パターン生成部147は、投影映像の投影位置もしくは形状の較正のために必要なパターンを生成する。このパターンは、例えば図4(a)に示すような複数の矩形からなる公知のパターンであってもよく、または特許文献US8907795で開示されている技術を用いて生成される2次元座標情報をコード化したパターンであってもよい。
合成部148は、較正パターン生成部147が生成した較正パターンを入力画像に合成する。また、合成の際には階調のオーバーフロー、アンダーフローが発生しないように、較正パターンの階調を補正する。
なお、投影画像に合成された較正パターンは、液晶プロジェクタ100の使用者に視認されないことが望ましい。そこで、合成部148は較正パターンを常に画像に合成するのではなく、必要に応じて例えば数分に1回1フレームだけ合成してもよい。他には、前述の様にメモリ制御部142が倍速化した或るフレームには図4(b)の様に較正パターンを減算して合成、その次のフレームには較正パターンを図4(c)のように加算して合成する合成方法を用いてもよい。この合成方法は、視覚の時間的な積分効果を利用して較正パターンを視認されにくくすることができる。
画像補正部149は、液晶パネル151と投影光学系171起因の表示むら(色むら、輝度むら)、ディスクリネーションなどの補正処理を行う。更には、液晶パネル151の階調性に合わせた、ディザを代表とする階調変換やガンマ変換などの画像処理を行う。
出力同期信号生成部145は、出力同期信号(OVD・OHD)を生成するブロックであり、自身に入力されている不図示のドットクロックのベースとなる基準クロックをカウントしてOVD・OHDを生成する。このOVD・OHDは、メモリ制御部142による画像メモリ143の読み出しから後処理部144、更には液晶制御部150によって駆動される液晶パネル151の更新タイミングを同期化するための基準信号として扱われる。
液晶制御部150は、PWM変換部152およびパネルタイミングコントローラ153で構成される。液晶制御部150を構成する各部は、レジスタバス199を介してCPU110と接続されている。PWM変換部152は、画像処理部140で処理されたデジタルの画像信号を階調に応じて所定のPWMパターンに変換して、PWM変調方式の液晶パネル151R、151G、151Bに送信する。
ここで、画像の階調とPWMパターンの対応について図5を用いて説明する。ここでは4ビット(0〜15階調)を表現する例について説明する。
液晶パネル151は、1フレーム期間内にてSFと呼ばれる時間区間単位で各画素の光の反射率もしくは透過率を切り替えて発光/非発光状態を変化させることで階調を表現する。この発光/非発光の期間の一例を表したのが図5(a)である。階調0を表現したい場合はSF1〜SF4の全ての期間において非発光とする。階調5を表現したい場合はSF1とSF3の期間に発光とし、SF2およびSF4の期間を非発光とする。同様に、階調10を表現する場合は、SF2およびSF4の期間に発光しその他のSF期間は非発光、階調15を表現したい場合は全SF期間において発光する。
なお、液晶パネル151の発光/非発光状態は、液晶パネルの画素電極に印可される2値(Hレベル/Lレベル)の電圧値にて決定される。PWM変換部152は、入力された画像の階調に応じて図5(b)のように液晶パネルの画素電極に対してHレベルもしくはLレベルの電圧を印可することで、図5(a)のように液晶パネルの発光/非発光を制御できる。以降の説明では、この印可電圧のことをPWMパターンと呼ぶ。
パネルタイミングコントローラ153は、画像処理部140から受信した出力同期信号に同期して、液晶パネル151R、151G、151Bを駆動するために必要な制御信号や走査電圧信号を生成する。また、図5(c)、(d)は、図5(a)、(b)よりも各SF期間を短くすることで、短時間で4ビットを表現することができる発光/非発光例とそのPWMパターンについて示した例である。
撮像部180は、撮像光学系181、撮像センサ182、信号変換部183、撮像タイミングコントローラ184からなる。撮影部180を構成する各部は、レジスタバス199を介してCPU110と接続されている。撮像光学系181を通って入射する光は、撮像センサ182によって光電変換され画像信号となる。この画像信号に対して信号変換部183では撮像画像のゲインおよびAD変換等が行われ、CPU110に対してデジタル化された撮像画像信号が送られる。撮像タイミングコントローラ184は、撮像センサ182の露光や読み出しのタイミングを制御する。
撮像タイミングコントローラ184は、画像処理部140の出力同期信号生成部145から出力されるOVDに同期して動作する。つまり、撮像センサ182の露光および読み出しのタイミングもOVDに同期するため、パネル151の更新タイミングと撮像センサ182の露光および読み出しのタイミングは同期動作する。
次に、液晶パネル151を構成する各画素の更新タイミングについて図6を用いて説明する。なお、液晶パネル151のライン数はNライン(Nは整数)とする。
図6(a)は液晶パネル151の各水平ラインの更新タイミングについて示した図である。なお、液晶パネル151のライン数はNライン(Nは整数)であるものとする。また、全ラインが同じタイミングで更新される方式ではなく、以下で説明する様に所定順に更新される方式である。
まず、時間t6−1において、或るフレーム(ここではフレーム2)のフレーム同期信号OVDが立ち上がり時間に同期して、パネル1ライン目のSF1期間が開始される。この期間において、1ライン目の各画素は、図5で説明したPWMパターンに基づいて発光/もしくは非発光が行われる。なお、SF期間毎に各画素が発光もしくは非発光を切り替えることは以下のSF期間の説明でも同様であるため今後の説明は省略する。
また、2ライン目のSF1期間はt6−2で、3ライン目のSF1期間はt6−4とそれぞれ一定時間順に開始され、t6−5では最終ラインであるNライン目のSF1期間が開始される。また、t6−3で1ライン目のSF1期間が終了し、SF2が開始される。2ライン目以降のSF2期間も同様にライン順に開始されていく。これはSF3、4についても同様であり、t6−6でパネル1ライン目のSF4期間が終了すると、次のフレーム(フレーム3)の同期信号OVDの立ち上がり時間t6−7までは光変調をOFFする。この期間をブランキング期間と呼ぶ。また、t6−1からt6−6までの全SFの合計期間をPWM変調期間と呼ぶ。
以降の時間では、これまでの説明と同様に、ライン毎に異なるタイミングにて各SF期間が開始・終了される。フレーム3のフレーム同期信号OVDに同期して、t6−7にてパネル1ライン目はフレーム3のSF1期間が開始されるのに対し、N−1ライン目やNライン目はまだフレーム2のSF4期間中であり、Nライン目のSF4の期間が終了するのはt6−8になってからである。
なお、図6(b)は、図6(a)で説明した液晶パネル151の各ラインの更新タイミングを簡易化して表現した図である。本図の様に表記すると、PWM変調パネルの全ラインの更新タイミングを簡単に表現することが可能となるため、以降の説明ではこのように表記する。
図6(b)より投影画像のフレームレートの遅いケースにおける液晶パネル151の更新タイミングを表したのが、図6(c)である。出力フレーム同期信号OVDの発生周期は、投影される画像のフレームレートによって変動する。一方、PWM変調期間はPWMパターンによって一意に決まるため、フレームレートの変動はブランキング期間の長さに現れる。よって図6(c)のブランキング期間は図6(b)のそれと比較して長くなる。
次に、図7を用いて、本実施例における液晶プロジェクタ100において、較正パターンを重畳して投影した画像を撮影し、撮像画像から較正パターンの形状を検出して投影画像の形状補正を行う際の各部の動作について説明する。
S701では、メモリ制御部142は、以下の手順で入力画像のフレームレートを倍速化する。まず、メモリ制御部142は、IVDに同期して、受信した画像を画像メモリ143に書きこむ。その後、メモリ制御部142は、OVDに同期して、書き込み時とは倍のスピードで、若しくは書き込み時とは倍のデータバス幅を使って画像メモリ143から画像を2度にわたって読み出す。以上のようにメモリ制御部142が動作することで、画像のフレームレートが倍速化され、かつ倍速後の2フレームにわたって同じ画像がメモリ制御部142から出力される。また、出力同期信号生成部145は、倍速化後の画像のフレームの前後フレームを識別可能なフレーム識別信号(不図示)を生成し、後処理部144に送信する。
S702では、CPU110は、投影画像に較正パターンを合成するタイミングとなったかを判断する。このタイミングは例えば、数秒毎であってもよいし、不図示の加速度センサによって投影画像の振動を検出したタイミングであってもよい。また、操作部113を介して液晶プロジェクタ100の使用者の指示を受けたタイミングであってもよい。CPU110が投影画像に較正パターンを合成するタイミングとなったと判断するとS703に進む。
S703では、CPU110は、投影画像のフレームレートを測定する。CPU110は、フレームレートの判定結果を撮像タイミングコントローラ184に通知する。S704において、CPU110は、あるフレームのPWM変調期間とその前もしくは後のフレームのPWM変調期間が、同時に発生する瞬間があるか否かを判断する。例えば、投影画像の全ラインを撮影したい場合、この判断基準は以下の様に行う。
1/(投影映像のフレームレート)
< 液晶パネル151の全ラインのPWM変調期間
= (液晶パネル151のN行目のSF4の終了時間)
−(液晶パネル151の1行目のSF1の開始時間) (式1)
上式が成立する場合、液晶パネル151の更新タイミングは、図6(b)に記載の様に、フレーム2のSF期間とその前後のフレーム(フレーム1、3)のSF期間が、液晶パネル151のライン間で同時に発生する場合である。この場合、S705に進む。一方、上式が不成立の場合は、図6(c)のようにあるフレームのSF期間とその前後のフレーム3のSF期間がライン間で被らないケースであり、S707に進む。
なお、ここでは投影映像のフレームレートを判断分岐基準として用いたが、別の例としてはOVDの発生間隔を用いてもよい。OVDの発生間隔 = 1/(投影映像のフレームレート)が成り立つため、式1の左辺を(OVDの発生間隔)に置き換えればよい。
S705では、CPU110はPWM変換部152に対して、PWMパターンを変更して、PWM変調期間を短くするように指示を出す。具体的にはPWM変調期間が、下式を満たすようにPWMパターンを変更する。
1/(投影映像のフレームレート)
> 液晶パネル151の全ラインのPWM変調期間 (式2)
PWM変更部152は、CPU110からの指示を受け、PWM変調信号を変更する。例えば、変更前が図5(b)のようなPWMパターンであったとすると、各SF期間を半分とした図5(d)の様なPWMパターンに変更する。PWMパターンがこのように変更されることで、液晶パネル151の各ラインの更新タイミングは、図6(b)から図6(d)のように変更される。
S705にて各部が以上の様に動作することで、液晶パネル151の各ラインの更新タイミングにおいて、或るフレームのSF期間とその前もしくは後のフレームのSF期間が、同時に発生する瞬間が発生することはなくなる。
S706では、CPU110は、S705によるPWM変調期間変更による投影画像の輝度低下を補うために、光源161の発光強度を決定し、光源制御部160に対して光源161の発光強度を上げるように指示する。光源制御部161はCPU110の指示に従って、光源161の発光強度を上げる。なお、この発光強度は変更前の発光強度に比べて、
(変更前のPWM変調期間/変更後のPWM変調期間)倍
であることが望ましい。
S707では、撮像タイミングコントローラ184は、撮像センサ182の露光期間が、液晶パネル151の全ラインのPMW変調期間全てを含むように各ラインの露光タイミングを決定する。例えば、フレーム2の投影画像を撮影する場合は、液晶パネル151の更新タイミングが図6(c)のようなタイミングであるならば、t6−11〜t6−14までの期間に露光を行う。液晶パネル151の更新タイミングが図6(d)のようなタイミングであるならば、t6−21〜t6−23までの期間に露光を行う。
S708では、合成部148は、自身に入力される画像に対して較正パターンを合成する。ここでは、前述の様に、フレーム2には図4(b)の様に較正パターンを減算、その次のフレームであるフレーム3には図4(c)の様に較正パターンを加算して合成するものとする。なお、フレーム2は、メモリ制御部142がS701にて倍速化したフレームのうち先側のフレームであり、フレーム3はメモリ制御部142がS701にて倍速化したフレームのうち後側のフレームである。
S709では、合成部148にて較正パターンが出力された画像は、画像補正部149および液晶制御部150を通って液晶素子151上に形成され、投影光学系171を通して投影される。
S710では撮像部180は、S708にて投影された画像を、S706で定めた露光期間にしたがって撮影する。この例では、図4(b)および図4(c)の投影画像を撮影するために、連続して2枚の画像を撮影する。その後、撮像部180は撮影された画像をCPU110に送信する。
S711では、CPU110は、撮影画像から較正パターンを検出する。前述の様に倍速化された画像に対してそれぞれ図4(b)、図4(c)のように較正パターンを減算・加算した画像を撮影した場合、以下の様に2つの画像の差分をとることで図4(a)較正パターンだけを検出することができる。
較正パターン=(図4(c)の撮影画像)−(図4(b)の撮影画像) (式3)
S712では、CPU110は、検出されたパターン情報を基にメモリ制御部142による画像形状および投影位置の補正パラメータを生成する。一例としては、検出された較正パターンの形状の4頂点の座標から投影画像の補正に必要な射影変換パラメータを生成する方法が挙げられる。ただし、ここでの補正パラメータの生成方法はこれに限るものではなく、公知の技術を含め、どのようなものであってもよい。
S713では、メモリ制御部142は、S711で生成された補正パラメータに基づいて画像メモリ143へのアクセスアドレスを発行し、画像を変形させる。
以上が、本実施例における液晶プロジェクタ100において、較正パターンを重畳して投影した画像を撮影し、撮像画像から較正パターンの形状を検出して投影画像の形状補正を行うシーケンスである。
液晶プロジェクタ100の各部が上記の様に動作することによって、PWM変調方式の液晶パネル151の投影画像を撮影する場合において、複数フレームの画像が混ざった画像が撮影されることなく、単一フレームの画像を撮影することが可能である。またこの撮影画像を使うことで較正パターンを適切に検出することができるようになり、投影画像の位置や形状を適切に補正することが可能となる。
なお、ここまで撮像部180は液晶プロジェクタ100の内部に含まれる構成について説明してきたが、本発明が適用可能な構成はこれに限定されず、本実施例で説明した撮像部180を含むデジタルカメラと液晶プロジェクタからなる構成であってもよい。この場合、液晶プロジェクタから出力フレーム同期信号OVDをデジタルカメラに有線もしくは無線の通信手段にて送信することで、ここまで説明してきた特徴的な動作を実現可能である。
<第2の実施形態>
次に、図8〜図10を用いて本発明の別の実施例について説明する。
まず、本実施例における液晶プロジェクタ100の構成について、図8を用いて実施例1と異なる箇所について説明する。実施例1との構成の違いは、後処理部144に階調置換部146が備わっていることである。階調置換部146は、自身に入力される画像の任意のフレームの階調値を任意の階調値に置換できる。例えば、黒レベルを表す値に置換する場合、以降の説明ではこの置換処理のことを黒挿入と呼ぶ。
次に、図9を用いて、本実施例における液晶プロジェクタ100が、較正パターンを重畳して投影した画像を撮影し、撮像画像から較正パターンの形状を検出して投影画像の形状補正を行う際の各部の動作について説明する。
S901〜S904における液晶プロジェクタ100の各部の動作は、S701〜S704と同様であるため説明は省略する。S905では、CPU110は、撮影したいフレームの前後のフレームに対して黒挿入を行うよう、階調置換部146に対して指示する。階調置換部146は、CPU110からの指示を受け、階調を置換する。
S906では、CPU110は、S905での黒挿入処理による投影画像の輝度低下を補うために、光源161の発光強度を決定し、光源制御部160に対して光源161の発光強度を上げるように指示する。光源制御部161はCPU110の指示に従って、光源161の発光強度を上げる。なお、この発光強度は変更前の発光強度に比べて、2倍であることが望ましい。
S907における液晶プロジェクタ100の各部の動作は、S707と同様であるため説明は省略する。S908では、合成部148は、自身に入力される画像に対して較正パターンを合成する。ここでは、黒挿入されていない或るフレーム(ここではフレーム2とする)の画像に対して、図4(b)の様に較正パターンを減算して付加する。また、その次以降のフレームのうち黒挿入されていないフレーム(ここではフレーム4とする)の画像に対して図4(c)の様に較正パターンを加算して合成するものとする。
S909における液晶プロジェクタ100の各部の動作は、S708、S709と同様であるため説明は省略する。S910では、撮像部180は、S908にて投影された画像を、前述のようにOVDに同期して撮影する。この例では、図4(b)および図4(c)の投影画像を撮影するために、そのフレームに応じたOVDに同期して2枚の画像を撮影する。その後、撮像部180は撮影された画像をCPU110に送信する。S911〜S913における液晶プロジェクタ100の各部の動作は、S711〜713と同様であるため説明は省略する。
以上が、本実施例における液晶プロジェクタ100において、較正パターンを重畳して投影した画像を撮影し、撮像画像から較正パターンの形状を検出して投影画像の形状補正を行うシーケンスである。
以上説明したように、画素が所定順に更新される液晶パネル151の投影画像を撮影する際に、前後フレームの画像が混ざった画像が撮影されることなく単一フレームの画像を撮影することができる。またこの撮影画像を使うことで較正パターンを適切に検出することができるようになり、投影画像の位置や形状を適切に補正することが可能となる。
<第3の実施形態>
実施例1および2の撮像センサ182は全画素一括読み出しが可能な所謂グローバルシャッタ方式のものとして説明を行ってきた。本実施例における撮像センサ182は、ライン毎に異なるタイミングで読み出しを行うローリングシャッタ方式のものとして説明する。なお、液晶プロジェクタ100の他の構成は実施例1もしくは2と同様の構成ため説明は省略する。
ここで、本実施例における、撮像センサ182の撮像タイミングについて、図10(c)を用いて説明する。なお、液晶パネルの更新タイミングは実施例2の図10(b)と同様であり、撮像センサ182は、フレーム2およびフレーム4の投影画像の全面を撮影する例として説明する。
撮像タイミングコントローラ184は、少なくとも下記2点を満たすように撮像センサ182の撮影タイミングを決定する。1点目は、撮像センサ182の全ラインの露光時間は、液晶パネル151の全ラインのPWM変調期間を全て含むことである。よって、フレーム4を撮影するための露光開始時間は撮像センサ182の全ラインともt6−9以前であり、また、フレーム2の露光終了期間はt6−8以降となる。
2点目は、撮像センサ182の全ラインの読み出し期間は、液晶パネル151の全ラインのPWM変調期間が終了した後の、ブランキングおよび黒挿入フレームのPWM変調期間内に行うことである。よって、フレーム2の露光画像の読み出し期間はt6−8以降に開始され、t6−9までには終了する。
なお、撮像センサ182の各ラインの露光開始のずれ時間は、撮影画像のライン毎の明るさのばらつきを防ぐために、1ラインの読み出し期間(tR)に等しいとより好ましい。そこで、撮像センサ182は、各ラインの読み出しにかかる時間(tR)分だけ前の水平ラインの露光開始よりも時間を遅らせて次のラインの露光を開始する。以上から、撮像タイミングコントローラ184は、フレーム4の投影画像を撮影するための撮像センサ182の露光開始時間t6−10を、フレーム4のSF1の開始期間t6−9よりも tR×(M−1) だけ前の時間と定める。
ただし、フレーム4のOVDより前に露光開始となるため、また、図10(c)には未記載であるが、撮像タイミングコントローラは、フレーム2の撮影画像を得るための露光開始時間もここまで説明してきたフレーム4のそれと同じように決定する。同様にフレーム4の撮影画像を得るための露光終了時間もフレーム2と同じように決定する。
以上説明したように、液晶プロジェクタ100の各部が動作することによって、ローリングシャッタ方式の撮像センサ182によって投影画像を撮影する場合においても、前後フレームの階調が混ざることがなく、適切な階調の撮影画像を得ることができる。また、ここまで液晶パネルを使った液晶プロジェクタ100についての説明をしてきたが、本発明の適用範囲はこれに限るものではなく、PWM変調方式のパネルであればDMDパネルを使った投影装置であってもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 液晶プロジェクタ
110 CPU
140 画像処理部
141 前処理部
144 後処理部
145 出力同期信号生成部
146 階調置換部
147 較正パターン生成部
148 合成部
149 画像補正部
150 液晶制御部
151 液晶パネル
152 PWM変換部
153 パネルタイミングコントローラ
161 光源
171 投影光学系
180 撮像部
181 撮像光学系
182 撮像センサ
183 信号変換部
184 撮像タイミングコントローラ

Claims (9)

  1. 光源と、
    複数の画素で構成され、各画素が前記光源の光をそれぞれPWM変調することで階調を表現するパネルと、
    映像信号をPWMパターンに変換するPWM変換手段と、
    映像信号のフレーム同期信号に同期し、かつ前記PWMパターンに基づいて前記パネルの各画素を、1フレームに複数回それぞれ異なるタイミングで変調させるパネル更新手段と、
    前記パネルによって変調された光を投影する投影手段と、
    前記映像信号のフレーム同期信号に同期して、前記投影手段によって投影された投影映像を撮影可能な撮像手段と、
    前記パネルの非変調期間を延長する延長手段と、を備え、
    前記撮像手段は、撮影対象となる投影画像のフレームに対応した前記パネルの変調期間で露光することを特徴とする投影装置。
  2. 前記延長手段は、撮影対象となる前記投影画像の領域に対応した前記パネルのラインの更新タイミングにおいて、或るフレームのPWM変調期間とその前もしくは後のフレームのPWM変調期間が、同時に発生する瞬間の有無を判断し、該期間があると判断した場合には非駆動期間を延長することを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
  3. 前記延長手段は、前記PWMパターンの時間を短縮することで、非変調期間を延長することを特徴
    とする請求項1に記載の投影装置。
  4. 前記延長手段は、前記映像信号の或るフレームを、黒レベルを表す信号に置換することで、非変調期間を延長することを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
  5. 前記光源の発光強度の制御が可能な光源制御手段を更に備え、
    該光源制御手段は、前記非変調期間が延長した非変調期間の期間に応じて、光源の発光強度を上げることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の投影装置。
  6. 投影対象となる映像信号に所定のパターンを重畳するパターン重畳手段を更に備え、
    前記撮像制御手段は、所定のパターンが重畳された画像信号のフレーム同期信号に基づいて前記撮像手段の撮像タイミングを制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の投影装置。
  7. 前記パターン重畳手段は、映像信号のNフレーム(Nは2以上の整数)期間中に1度だけ所定のパターンを重畳することを特徴とする請求項6に記載の投影装置。
  8. 前記パターン重畳手段は、映像信号の連続するフレームにおいて、フレーム毎に異なるパターンを重畳することを特徴とする請求項7に記載の投影装置。
  9. 光源と、複数の画素で構成され、各画素が前記光源の光をそれぞれPWM変調することで階調を表現するパネルと、映像信号をPWMパターンに変換するPWM変換手段と、映像信号のフレーム同期信号に同期し、かつ前記PWMパターンに基づいて前記パネルの各画素を、1フレームに複数回それぞれ異なるタイミングで変調させるパネル更新手段と、前記パネルによって変調された光を投影する投影手段とを備えている投影装置の制御方法であって、
    前記映像信号のフレーム同期信号に同期して、前記投影装置によって投影された投影映像を撮像する工程と、
    前記パネルの非変調期間を延長する工程と、
    撮影対象となる投影画像のフレームに対応した前記パネルの変調期間を露光期間と定める工程とを有することを特徴とする撮影方法。
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