JP2019131800A - シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体及びそれらの製造方法 - Google Patents

シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1)乾いた状態でも湿った状態でもともに良好な滑り止め効果を有すること、2)高い拡散透過率を有すること、の少なくとも一つを達成することが可能なシリカ殻スケルトン粒子薄膜及び被覆体を提供する。【解決手段】樹脂層20Bと、樹脂層20Bに分散されたシリカ殻スケルトン粒子10Bを備え、シリカ殻スケルトン粒子10Bは、内部に前記樹脂層の樹脂を含有する樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子を含み、前記樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子は少なくても凝集した凝集体12Bを形成することを特徴とするシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜1Bである。【選択図】図13

Description

本発明はシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体及びそれらの製造方法に関する。
最近、中空粒子を利用する技術が盛んに研究されている。例えば特許文献1には、透光性樹脂層中にシリカ殻中空粒子が分散された光透過性組成物について記載されている。この光透過性組成物では、中空シリカ粒子の散乱が粒子外表面のみならず、粒子内表面でも起こり高散乱が可能であることから、導光板上に薄膜として積層させ、LED用の導光板等に利用することが提案されている。
また、特許文献2には、中空粒子を利用する技術として、ゲームボール、手袋、靴底、床材などは乾いた状態での滑り止め性とともに、汗、水などで表面が濡れた際にも良好な滑り止め性を示すため、表面層を中空ナノシリカ粒子(シリカ殻中空粒子)と高分子弾性体などによって修飾することが提案されている。
一方、シリカ殻からなるスケルトンナノ粒子も開発されている(特許文献3)。このスケルトンナノ粒子は、体が六面で形成される立方体フレーム状をなしており、立方体フレームの内部は空洞で、立方体フレームの各面における四辺形状のシリカフレーム間に孔を有している。このため、孔より内部の空洞に有効成分等の物質を内包させたり、内包させた物質を放出させたりできることから、ドラッグデリバリーシステム等への応用が提案されている。
特開2012−57003号公報 再表2009−125758号公報 WO2012/132757
しかし、上記特許文献1の中空粒子を利用した光透過組成物では、拡散と全透過率が一致しており、直線透過する光はないため、見た目が真白であって透明性に劣っていた。また、上記特許文献2の中空粒子を用いた滑り止め被覆では、湿った状態における滑り止めの効果について、更なる向上が望まれていた。
本発明は、上記従来の問題を解決すべくなされたものであり、高い透明性(すなわち高い直線透過率)を有し、湿った状態でも良好な滑り止め効果を有する薄膜及び被覆体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記従来の問題点を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、シリカ殻からなるスケルトンナノ粒子を樹脂層に分散させた薄膜が、湿った状態でも優れた滑り止め性を示し、高い直線透過率を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、
(1)本発明のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、樹脂層と、前記樹脂層に分散されたシリカ殻スケルトン粒子と、を備え、前記シリカ殻スケルトン粒子は、立方体フレーム状をなしており、前記立方体フレームの内部は空洞で、前記立方体フレームの各面における四辺形状のシリカフレーム間に孔を有するシリカ殻からなり、前記空洞に前記樹脂層の樹脂を含有し、凝集体を形成していることを特徴とする。
ここで、「前記空洞に前記樹脂層の樹脂を含有し、」とは、シリカ殻スケルトン粒子の少なくても一部分は、樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子を備えていることを意味する。
(2)上述のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜であって、前記シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の膜厚は0.5μm以上100μm以下であり、前記樹脂の固体分に対するシリカ殻スケルトン粒子の含有量が5vol%以上50vol%以下であってもよい。
(3)
(1)又は(2)のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、凝集体の少なくとも一部は樹脂層の表面に露出していてもよい。
(4)
(1)又は(2)のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、凝集体の少なくとも一部は樹脂層の表面に露出していなくてもよい。
(5)
(3)のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜であって、表面に露出している凝集体の凝集径分布は可視波長範囲に少なくても一つのピークを有してもよい。
(6)
(1)乃至(5)のいずれかのシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜であって、樹脂層の樹脂は伸縮性を有してもよい。
(7)
(1)乃至(6)のいずれかのシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、拡散ドット用、拡散板用、拡散用又は蛍光体の代替材料用の光学用として用いることができる。
(8)本発明の滑り止め部材は、上記(3)に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜を用いたことを特徴とする。
(9)本発明のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体は、上記(1)乃至(8)のいずれかに記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜が調製用基板上に被覆されていることを特徴とする。
(10)本発明のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の製造方法は、
有機溶媒、水、又は有機溶媒と水の混合溶媒、のいずれかに溶解した樹脂に上記(1)のシリカ殻スケルトン粒子を分散させる分散工程と、
前記シリカ殻スケルトン粒子の分散液を調製用基板上に塗布する塗膜工程と、
塗布した調製用基板を乾燥する乾燥工程と、
前記調製用基板を取り除く除去工程と、を備え、
前記乾燥工程は沸点未満の温度で乾燥した後、沸点以上の温度で乾燥することを特徴とする。
(11)本発明のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体の製造方法は、
有機溶媒、水、又は有機溶媒と水の混合溶媒、のいずれかに溶解した前記樹脂に上記(1)のシリカ殻スケルトン粒子を分散する分散工程と、
前記シリカ殻スケルトン粒子の分散液を調製用基板に塗布する塗膜工程と、
塗布した調製用基板を乾燥する乾燥工程と、を備え、
前記乾燥工程は沸点未満の温度で乾燥した後、沸点以上の温度で乾燥することを特徴とする上記(9)に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体の製造方法である。
本発明によるシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、湿った状態でも優れた滑り止め性を発揮する。また、拡散透過性のみならず優れた全透過性を示すことから、直線透過性に優れ、見た目における透明性に優れた薄膜を形成させることができる。
本発明に係るスケルトン粒子分散薄膜に含有されるスケルトン粒子の模式図である。 スケルトン粒子について(A)10万倍拡大、(B)25万倍拡大のそれぞれのSEM写真である。 スケルトン粒子分散薄膜であって(A)凝集体が表面凝集体からなるもの、(B)凝集体が表面凝集体と内部凝集体からなるもの、(C)凝集体が内部凝集体からなるもののそれぞれの模式図である。 表面凝集体を有する(表面凹凸がある)スケルトン粒子分散薄膜の断面観察写真である。 表面凹凸があるスケルトン粒子分散薄膜の暗視野での断面観察写真である(低倍は1万倍、高倍は3万倍)。 図5の明視野での断面観察写真である。 樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子であって(A)スケルトン粒子内部(空洞)の半分を超えて樹脂が含有されたもの、(B)スケルトン粒子内部(空洞)全体に樹脂が含有されたもの、(C)(A)であってスケルトン粒子内部に空隙が存在するもの、(D)(B)であってスケルトン粒子内部に空隙が存在するもののそれぞれの模式図である。 凝集体が表面凝集体と内部凝集体からなるスケルトン粒子分散薄膜が調製用基板に被覆したスケルトン粒子分散薄膜被覆体の模式図である。 スケルトン粒子分散薄膜の凝集体への入射光によって発生した拡散透過光の説明図である スケルトン粒子分散薄膜被覆体の製造法のフロー図である。 スケルトン粒子分散薄膜の露出凝集体のウェット状態での凝集径分布を示すグラフである。 スケルトン粒子含有量がそれぞれ9.74vol%、18.5vol%、33.9vol%であったときのスケルトン粒子分散薄膜の可視光領域での拡散透過率を示すグラフである。 スケルトン粒子(skeleton)、中空粒子(hollow)、中実粒子(core/shell)の含有量が33.9vol%であったときのそれぞれの分散薄膜の可視光領域での拡散透過率を示すグラフである。 スケルトン粒子、中空粒子、中実粒子のそれぞれの含有量が18.5vol%であったときのそれぞれの分散薄膜の可視光領域での拡散透過率を示すグラフである。 スケルトン粒子、中空粒子、中実粒子のそれぞれの含有量が9.74vol%であったときのそれぞれの分散薄膜の可視光領域での拡散透過率を示すグラフである。 実施例14のシリカ殻スケルトン粒子分散膜及び市販の中空粒子分散膜(株式会社 クラレ製のParaluna(登録商標)拡散シートについて、全透過率及び拡散透過率を測定した結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
本発明に用いられるシリカ殻スケルトン粒子10Aは、図1に示すように、立方体フレーム10aをなしており、立方体フレーム10aの内部は空洞10bで、立方体フレーム10aの各面における四辺形状のシリカフレーム間に孔10cを有するシリカ殻からなる。
シリカ殻スケルトン粒子は次の方法によって製造することができる。すなわち、まず所定の大きさの外径を有し立方体状形態で乾燥粉末状態の炭酸カルシウム粒子の表面を有機酸で被覆して有機酸被覆炭酸カルシウム粒子とする有機酸被覆炭酸カルシウム形成工程を行う。そして、有機酸被覆炭酸カルシウム粒子における有機酸の一部を溶解する有機溶媒に、有機酸被覆炭酸カルシウム粒子を分散させ、更に、シリコンアルコキシド及び塩基触媒を混同し炭酸カルシウム粒子のエッジに沿ってシリカ殻を形成してシリカ形成粒子とするシリカ形成工程を行う。さらに、シリカ形成粒子の内部における炭酸カルシウムを酸処理によって溶解させる炭酸カルシウム溶解工程を行う。こうして、シリカ殻スケルトン粒子を製造することができる。こうして製造したシリカ殻スケルトン粒子10Aは、30nm〜300nmの範囲内の外径とすることができる。
この方法によって製造したシリカ殻ケルトン粒子を10万倍に拡大したSEM写真である図2(A)と、25万倍に拡大したSEM写真である図2(B)から、シリカ殻スケルトン粒子の立方体フレーム状やシリカ殻スケルトン粒子が凝集した凝集体を確認することができた。
シリカ殻スケルトン粒子を用い、次の方法によってシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体を製造することができる。すなわち、まず分散工程として有機溶媒、水、又は有機溶媒と水の混合溶媒、のいずれかに樹脂を溶解した溶液にシリカ殻スケルトン粒子を分散する。次に、塗膜工程として、シリカ殻スケルトン粒子の分散液を調製用基板上に塗布する。そして、最後に乾燥工程として塗布した調製用基板を乾燥する。ここで、乾燥工程は沸点未満の温度で乾燥した後、沸点以上の温度で乾燥する。こうして得られたシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆耐では、塗膜工程におけるシリカ殻スケルトン粒子の中空部分には溶媒が入った状態とされているため、乾燥工程において、樹脂に含有された溶媒がまず揮発し、次いでスケルトン粒子の内部の溶媒が揮発することとなり、これにより、構造上の乱れを有する微小領域がスケルトン粒子の近傍で発生する。そして、屈折率に変化を生じで入射光が屈折し、その分拡散透過光が増加する。このため、高い光拡散透過率を有するシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜とすることができる。
上記のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体から調製用基板を取り除く除去工程を行えば、高い光拡散透過率を有するシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜となる。
図3は、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の樹脂層に分散されたシリカ殻スケルトン粒子の凝集体の分散のされ方、すなわち樹脂層おける凝集体の位置を示したものである。図3(A)のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜1Aにおける凝集体は、樹脂層20Aの表面に露出する部分を有する表面凝集体12Aからなっている。また図3(B)のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜1Bにおける凝集体は、表面凝集体12Bと樹脂層20Bの内部に埋没する内部凝集体13Bからなっている。さらに図3(C)のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜1Cにおける凝集体は、内部凝集体13Cからなっている。
シリカ殻スケルトン粒子の凝集体とは一次粒子が密や疎に集まった二次凝集体である。
なお、凝集体を形成しない単独のシリカ殻スケルトン粒子について、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜1Aにおいては、シリカ殻スケルトン粒子10Aは樹脂層20Aの表面に露出する部分を有し、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜1B、1Cでは、それぞれ樹脂層20B、20Cの内部に埋没している。滑り止めの効果を向上する観点からは、単独のシリカ殻スケルトン粒子も樹脂層の表面に露出する部分を有していることが好ましい。拡散透過率の観点からは、可視光波長以内の大きさの凝集体であることが好ましい。
図7に基づいて、樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子の説明を行う。図3(B)の凝集体12Bを例にとると、凝集体12Bは3個のシリカ殻スケルトン粒子から構成されているが、そのうち樹脂層20Bの表面に露出する部分を有するシリカ殻スケルトン粒子12B−1の状態は、シリカ殻スケルトン粒子内部(空洞)の樹脂の含有状態について、例えば図7(A)〜(D)のような様々な樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子が混じり合っている状態と推定される。シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の製造過程で、シリカ殻スケルトン粒子が樹脂層の内部に埋没すれば、樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子11Bのようになり、その後樹脂の表面に露出すると、樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子11Aとなったり、樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子11Bのままであったりする。樹脂の粘度が高くなると、樹脂はフレーム10aに付着しやすくなって、場合によっては、空隙40Cを有した樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子11Cが混じったり、樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子11Bに、空隙40Cを有した樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子11Dが混じったりした状態と推定される。一方、樹脂層20Bの内部に埋没するシリカ殻スケルトン粒子12B−2の状態は、樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子11B、11Dの状態がほとんどであると推定される。
このように樹脂層の樹脂がスケルトン樹脂に内部に入り込むことができることによって、滑り止めの観点からは、滑り止めを発現するナノサイズの凹凸に分布を持たせ、滑り止め効果を上げていると考えられるという技術的意義を有する。また、拡散透過率の観点からは、散乱が起こる界面が増えるという技術的意義を有する。
シリカ殻スケルトン粒子の表面凝集体によって、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜上には、その凝集体の粒径に応じた凝集径分布による凹凸が生じる。その凝集径分布は滑り止めについて手のひら、指の腹との密着性の観点から、好ましくは50nm以下の孔を多数持つことである。シリカ殻スケルトン粒子の窓が、粒子凝集によって多数集まった状態で膜の表面に存在し、その凝集体サイズは、指で触っても凹凸を感じない範囲の大きさである。
分散するシリカ殻スケルトン粒子の含有量すなわち体積%((シリカ殻スケルトン粒子の体積/透光性樹脂の固体分の体積)×100)は、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜が有する拡散透過率と全透過率のバランスをとる観点から、上限は50%が好ましく、40%がより好ましく、35%がさらに好ましい。下限は5%が好ましく、8%がより好ましく、15%がさらに好ましい。
また、可視光領域400nm〜800nmにおいて、拡散透過率について上限は75%が好ましく、70%がより好ましい。下限は40%が好ましく、50%がより好ましい。拡散透過率を高めるには、例えばシリカ殻スケルトン粒子含有量を高くすることが考えられるが、そのようにすると、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜が白くなるという問題を生じる。なぜならば、シリカ殻スケルトン粒子凝集体が可視光波長より十分大きくなると,入射光の減衰,散乱光の減衰が起こるためである。
シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の膜厚は、シリカ殻スケルトン粒子によるナノ凹凸が現れるようになる観点から、0.5μm〜100μmが好ましく、0.5μm〜40μmがより好ましく、1μm〜20μmがさらに好ましい。2μm〜15μmがもっとも好ましい。なお、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜のウェット状態での膜厚は、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の膜厚の約10倍であるから、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の膜厚が、例えば0.5μm〜40μmであれば、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜のウェット状態での膜厚は5μm〜400μmであった。
シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の樹脂層の樹脂は、滑り止めの観点からポリエステル系やウレタンなどの伸縮性を有するものが好ましい。伸縮性を有する樹脂であれば、ナノサイズの凹凸が具現化できるため、滑り止め性が向上するからである。また、拡散透過率の観点からアクリル系、ポリウレタン、アクリルウレタン、ポリエステルどの可視光に対して透明性を有するものが好ましい。シリカ殻スケルトン粒子で散乱された光の減衰を避けるためである。
図9に基づいて凝集体(表面凝集体、内部凝集体)が高い拡散透過率を示す説明を行う。図9において、拡散透過光は入射光30があったときに、凝集体を構成するシリカ殻スケルトン粒子について、シリカ殻スケルトン粒子の頂点付近で発生した拡散透過光31、シリカ殻スケルトン粒子の稜付近で発生した拡散透過光32やシリカ殻スケルトン粒子の内部で発生した拡散透過光33などの総和である。樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子が例えばシリカ殻中空粒子であるときと比較すると、樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子は、図7の11A〜11Dのように、その内部にシリカ殻と空洞である空気とは屈折率が異なる樹脂層の樹脂を含有するのであるから、その樹脂が追加された分屈折率が異なるものが接する面が多くなり、その接する面において入射光30による拡散透過率は高くなると推定される。
図10に示すように、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、シリカ殻スケルトン粒子に、例えばメチルイソブチルケトン(MIBK)などの有機溶媒に溶解した樹脂を加えて分散し、調製用基板に塗布して製膜して乾燥し、その後、調製用基板を取り除くことによって製造することができる。乾燥条件としては、MIBKは揮発しやすいので、数分室温で放置することによって除去できた。また、水にポリエステル樹脂を分散した場合には、室温、3〜40℃のマイルドな条件で数時間〜1晩ゆっくり乾燥させた。調製用基板としてはガラスや硬化した樹脂等が適宜用いられる。
また、調製用基板の代わりに樹脂性被覆体を用い、調製用基板を取り除く工程を行わなければ、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体となる。樹脂性被覆体の形状は、板状、球状や楕円状等樹脂性被覆体の用途によって任意に選択される。例えばその用途が光学用のデバイスであれば樹脂性被覆体の形状は板状であり、バレーボールなどのゲームボールであれば球状である。そして、樹脂性被覆体の樹脂の種類はその用途によって適宜に選択される。なお、場合によっては、調製用基板と樹脂性被覆体は兼用であってもよい。
透明性を有する本発明のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜及び透明性を有する本発明のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体では、その光学特性を活かし、導光板の底部や上部表面に配置した拡散ドット用、導光板の上に配置した拡散板用、蛍光灯の管やフラット照明の拡散用、又は黄色蛍光体と一緒に(または粒子に担持して)、LED素子の封入樹脂に混ぜ、蛍光体の代替材料用として蛍光体担持シリカ殻スケルトン粒子を用いることで、LED光源からの白色光取り出し効率を上げることができる。LED光源の直線性を拡散させることができるなどの光学用として使用することができる。
<シリカ殻スケルトン粒子10Bの調製>
特許文献3の方法に基づきシリカ殻スケルトン粒子10Bを調製した。
すなわち、乾燥粉末状態の炭酸カルシウム粒子の表面を有機酸で被覆してなる有機酸被覆炭酸カルシウム粒子として、白石カルシウム(株)製品名「ホモカルD(立方体状形態,平均一次粒子径:80nm)」)を用い、このロジン酸被覆炭酸カルシウム粒子2.50gを、39.96ml(31.53g)の有機溶媒としてのエタノールに超音波ホモジナイザーを用いて5分間分散させ、更に、シリコンアルコキシド6としてのテトラエトキシシラン(TEOS)(信越化学工業(株)製の「KBE−04」)1.61ml(1.50g)を添加して振とう器(150rpm、25℃)で10分間分散させ、これに、塩基触媒としての28%試薬アンモニア(NH4OH)水8を0.86gと蒸留水7を8.43ml(8.43g)加え、振とう器(150rpm、25℃)においてゾル‐ゲル反応を進行させ、シリカ形成工程(ステップS2)を実施した。
続いて、反応懸濁液を遠心分離(3000rpm、10分間)して上澄みを除去した後、エタノール洗浄を行い、再び遠心分離(3000rpm、10分間)し、蒸留水で洗浄、更に遠心分離(3000rpm、10分間)を行った後、3N塩酸水溶液4.71mlと蒸留水188.40mlを加えて、炭酸カルシウム2を溶解させ、炭酸カルシウム溶解工程(ステップS3)を実施した。
その後は、遠心分離(3000rpm、10分間)を行い、蒸留水で洗浄後、エタノール置換して80℃で一晩乾燥させた。こうして、シリカ殻スケルトン粒子10Bを調整した。
(実施例1、2)
上記のようにして得た外径100nm,孔サイズ40nmのシリカ殻スケルトン粒子10Bを、メチルイソブチルケトン(MIBK)に分散し、そこにMIBKに溶解した樹脂であるアクリル樹脂を添加・混合し、分散処理を行った後に、その一部分を分取してバーコーターを用い、調製用基板22(図8参照)としてスライドガラス(厚み1.3mm)に塗布して製膜を行って、大気中、室温で静置して乾燥を行い、更に真空下で沸点以上の温度となるようにして乾燥を行い、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体(実施例1)を製造した。その後、スライドガラスを取り除いてシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜とした(実施例2)。実施例1、2でのシリカ殻スケルトン粒子の含有量は33.9vol%で膜厚は10μmであった。樹脂層には、単独であるシリカ殻スケルトン粒子、表面凝集体及び内部凝集体が分散して存在していた。
それらの分散状態を図4〜図6に示した。図4から凝集体やシリカ殻スケルトン粒子によってシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜に凹凸が存在していたことを確認することができた。また図5、6から凝集体やシリカ殻スケルトン粒子がシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜中に分散していることを確認することができた。
一方、図3(A)と(C)のようなシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、シリカ殻スケルトン粒子の外径やその凝集体の粒径と薄膜の膜厚の関係を調整することによって製造が可能である。例えば、図3(A)のようなシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、凝集体と同等程度の膜厚となるよう、ウェット膜厚を調整することによって製造することができる。また、図3(C)のようなシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、粒子含有量を低くする、粒子分散性を上げる、樹脂粘度を上げるなどすることによって製造することができる。
図3(A)、(B)のようなシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、凝集体の少なくとも一部は樹脂層の表面に露出しているシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜に該当し、図3(B)、(C)のようなシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜は、凝集体の少なくとも一部は樹脂層の表面に露出していないシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜に該当する。
(実施例3、4)
実施例1において、シリカ殻スケルトン粒子の含有量が18.5vol%(実施例3)、9.74vol%(実施例4)であるシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体を製造した。また、実施例1においてシリカ殻スケルトン粒子の代わりに中空粒子を用い、その含有量が33.9vol%の中空粒子分散薄膜被覆体(比較例1)、その含有量が18.5vol%の中空粒子分散薄膜被覆体(比較例2)とその含有量が9.74vol%の中空粒子分散薄膜被覆体(比較例3)を製造した。さらに、実施例1においてシリカ殻スケルトン粒子の代わりに中実粒子を用い、その含有量が33.9vol%の中実粒子分散薄膜被覆体(比較例4)、その含有量が18.5vol%の中実粒子分散薄膜被覆体(比較例5)とその含有量が9.74vol%の中実粒子分散薄膜被覆体(比較例6)を製造した。なお、実施例3、4及び比較例1〜6の膜厚はそれぞれ10μmであった。
なお、中空粒子と中実粒子は次のようにして製造した。すなわち炭酸カルシウムナノ粒子をテンプレートとし、溶媒にジグライム、シリカ源にテトラエトキシシラン、触媒にアンモニア水溶液、蒸留水を用い、炭酸カルシウム表面にシリカシェルを生成させる。このシリカシェル−炭酸カルシウム粒子を中実粒子とし、ここに希釈塩酸水溶液を用い炭酸カルシウムを溶解除去したものを中空粒子とした。
(実施例5)
実施例1においてスライドガラスの代わりに、調製用基板としてミカサのバレーボールを用いてシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体を製造した(実施例5)。また実施例5においてシリカ殻スケルトン粒子を分散しない樹脂層を塗布したもの(比較例7)と、シリカ殻スケルトン粒子の代わりに中空粒子を用いて中空粒子分散薄膜被覆体を製造した(比較例8)。
(凝集径分布の測定)
マイクロトラック・ベル製のマイクロトラックMT3000を用い、実施例1で製膜時(乾燥前のウェット状態)すなわち粒子/樹脂溶液分散液の粒度分布を測定した。その結果、図11に示すように、粒径400nmの位置にピークが検出された。このことにより、可視光波長範囲に表面凝集体が存在することが分かった。
(滑り止めの試験)
実施例5と比較例7、8のバレーボールに単に識別するための表示を付し、ボランティアA〜Eの5名の協力を得て以下のブラインド試験を行った。まず、ボランティアA〜Eに指先が汗でうっすら濡れるように運動をしてもらった。次いでボランティアA〜Eに実施例5と比較例7、8のバレーボールを渡し、汗でぬれた指先でそれらのバレーボールの表面を間歇的に触ってもらった。そして、ボランティアA〜Eが指先に感じる付着感(=ボールが指先から滑らずに力が伝達し易い度合い)について、その強弱の順に付着感が強い場合に3点、中間の場合に2点、弱い場合に1点をつけてもらった。その結果、実施例5のバレーボールは3.0、比較例8のバレーボールは2.0、比較例7のバレーボールは1.0であった。
付着感が強い程すべり止めの効果は高いので、シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体が優れた滑り止め効果を有することが分かった。これは、孔による凹凸が,汗を毛管凝縮により指先から奪い取ろうとするため,中空粒子よりスケルトン粒子の方が、付着感が強くなると考えられる。
(拡散透過率の測定)
次のようにして実施例1、3及び4、比較例1〜6の拡散透過率を測定した。すなわち、日本分光製のUV−vis分光光度計を用い,可視光波長400〜800nmの範囲で積分球を用いて拡散透過率を測定した。なお、スライドガラスの拡散透過率は0%であって無視することができた。
図12から、可視光領域の全波長範囲(400nm〜800nm)に亘って、拡散透過率についてスケルトン(skeleton)粒子含有量33.9vol%(実施例1)、18.5vol%(実施例3)、9.74vol%(実施例4)の順序で高かった。シリカ殻スケルトン粒子含有量33.9vol%(実施例1)では拡散透過率は66%〜52%、シリカ殻スケルトン粒子含有量18.5vol%(実施例3)では拡散透過率は66%〜50%、シリカ殻スケルトン粒子含有量9.74vol%(実施例4)では拡散透過率は52%〜42%であった。拡散透過率が70%〜40%であるため、シリカ殻スケルトン粒子分散膜は、それへの入射光によって必要以上に白くならず、適度な高い拡散透過率を有することが分かった。バックライトに使われている市販拡散膜の拡散透過率が5〜60%程度であるため,同等かそれ以上を目標としていた。市販の拡散膜は、拡散性は高いが白濁度も高かった。
図13から、粒子含有量が33.9vol%であるとき、可視光領域の全波長範囲に亘って、拡散透過率についてスケルトン(skeleton)粒子分散膜(実施例1)、中空(hollow)粒子分散膜(比較例1)、中実(core/shell)粒子分散膜(比較例4)の順序であり、シリカ殻スケルトン粒子分散膜が最も高かった。シリカ殻スケルトン粒子分散膜(実施例1)の拡散透過率は、66%〜52%であって、シリカ殻スケルトン粒子分散膜は、それへの入射光によって必要以上に白くならず、適度な高い拡散透過率を有することが分かった。一方、中空粒子分散膜(比較例1)の拡散透過率は59%〜37%、中実粒子分散膜(比較例4)の拡散透過率は42%〜32%であった。
図14から、粒子含有量が18.5vol%であるとき、可視光領域の全波長範囲に亘って、拡散透過率についてスケルトン(skeleton)粒子分散膜(実施例3)、中空(hollow)粒子分散膜(比較例2)、中実(core/shell)粒子分散膜(比較例5)の順序であり、シリカ殻スケルトン粒子分散膜(実施例2)が最も高かった。シリカ殻スケルトン粒子分散膜(実施例2)の拡散透過率は、66%〜50%であって、シリカ殻スケルトン粒子分散膜は、それへの入射光によって必要以上に白くならず、適度な高い拡散透過率を有することが分かった。一方、中空粒子分散膜(比較例2)の拡散透過率は59%〜49%、中実粒子分散膜(比較例5)の拡散透過率は35%〜25%であった。
図15から、粒子含有量が9.74vol%であるとき、可視光領域の全波長範囲に亘って、拡散透過率についてスケルトン(skeleton)粒子分散膜(実施例4)、中空(hollow)粒子分散膜(比較例3)、中実(core/shell)粒子分散膜(比較例6)の順序であり、シリカ殻スケルトン粒子分散膜(実施例4)が最も高かった。シリカ殻スケルトン粒子分散膜(実施例4)の拡散透過率は、52%〜42%であって、シリカ殻スケルトン粒子分散膜は、それへの入射光によって必要以上に白くならず、適度な高い拡散透過率を有することが分かった。一方、中空粒子分散膜(比較例3)の拡散透過率は45%〜33%、中実粒子分散膜(比較例6)の拡散透過率は21%〜14%であった。
なお、600nm付近における拡散透過率について実施例4、比較例3、6の割合を計算すると以下のようであった。実施例4の拡散透過率は46.9%(603nm)、比較例3の拡散透過率は39.4%(607nm)、比較例6の拡散透過率は17.0%(602nm)のため、実施例4/比較例3=46.9/39.4=1.19、実施例4/比較例6=46.9/17.0=2.76であった。
<全透過率及び拡散透過率の測定>
上記実施例14のシリカ殻スケルトン粒子分散膜及び市販の中空粒子分散膜(株式会社クラレ製のParaluna(登録商標)拡散シートについて、全透過率及び拡散透過率を測定した。測定にあたっては、島津製作所製の赤外可視近赤外分光光度測定装置UV-3150に積分球装置を装着した装置を使用し、波長350-800nmの光を室温下で照射する条件下で測定を行った。結果を図16に示す。この図から、市販の拡散シートでは、全透過率及び拡散透過率がほぼ等しく、直線透過率+拡散透過率=全透過率であることから、直線透過率が低いことが分かる。このため、見た目は白く見える。これに対して、実施例14のシリカ殻スケルトン粒子分散膜では全透過率が拡散透過率よりも高く、直線透過率が高いことが分かる。このため、見た目では透明のフィルムであるように見える。
シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜やシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体は、光学特性を活かし導光板の底部や上部表面に配置した拡散ドット用として、また被覆体の滑り止め用として利用できる。
1A、1B、1C:シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜
2B:シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体
10A、10B、10C:シリカ殻スケルトン粒子
10a:フレーム
10b:空洞
10c:孔
11A、11B、11C、11D:樹脂含有シリカ殻スケルトン粒子
12A、12B:表面凝集体
13A、13B:内部凝集体
20:樹脂
20A、20B、20C:樹脂層
21:調製用基板
22:調製用基板
30:入射光
31、32、33:拡散透過光
40C、40D:空隙

Claims (11)

  1. 樹脂層と、前記樹脂層に分散されたシリカ殻スケルトン粒子と、を備え、
    前記シリカ殻スケルトン粒子は、立方体フレーム状をなしており、前記立方体フレームの内部は空洞で、前記立方体フレームの各面における四辺形状のシリカフレーム間に孔を有するシリカ殻からなり、前記空洞に前記樹脂層の樹脂を含有し、凝集体を形成していることを特徴とするシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜。
  2. 前記シリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の膜厚は0.5μm以上100μm以下であり、前記樹脂の固体分に対するシリカ殻スケルトン粒子の含有量が5vol%以上50vol%以下であることを特徴とする請求項1に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜。
  3. 前記凝集体の少なくとも一部は前記樹脂層の表面に露出していることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜。
  4. 前記凝集体の少なくとも一部は前記樹脂層の表面に露出していないことを特徴とする請求項1又は2に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜。
  5. 前記表面に露出している凝集体の凝集径分布は可視波長範囲に少なくても一つのピークを有することを特徴とする請求項3に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜。
  6. 前記樹脂層の樹脂は伸縮性を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜。
  7. 拡散ドット用、拡散板用、拡散用又は蛍光体の代替材料用の光学用である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜。
  8. 請求項3に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜を用いた滑り止め部材。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜が調製用基板上に被覆されていることを特徴とするシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体。
  10. 有機溶媒、水、又は有機溶媒と水の混合溶媒、のいずれかに樹脂を溶解した溶液に請求項1記載のシリカ殻スケルトン粒子を分散させる分散工程と、
    前記シリカ殻スケルトン粒子の分散液を調製用基板上に塗布する塗膜工程と、
    塗布した調製用基板を乾燥する乾燥工程と、
    前記調製用基板を取り除く除去工程と、を備え、
    前記乾燥工程は沸点未満の温度で乾燥した後、沸点以上の温度で乾燥することを特徴とする請求項1に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜の製造方法。
  11. 有機溶媒、水、又は有機溶媒と水の混合溶媒、のいずれかに樹脂を溶解した溶液に請求項1記載のシリカ殻スケルトン粒子を分散させる分散工程と、
    前記シリカ殻スケルトン粒子の分散液を調製用基板に塗布する塗膜工程と、
    塗布した調製用基板を乾燥する乾燥工程と、を備え、
    前記乾燥工程は沸点未満の温度で乾燥した後、沸点以上の温度で乾燥することを特徴とする請求項9に記載のシリカ殻スケルトン粒子分散薄膜被覆体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021031781A (ja) * 2019-08-20 2021-03-01 国立大学法人 名古屋工業大学 銀付調皮革様シート、それを表皮材として備えるボール、及び立毛皮革様シート

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