JP2019131013A - 操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】グリップ状態の誤検出を低減でき、操舵反力の制御においてロバスト性を向上することができるステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を制御対象とした操舵制御装置を提供する。【解決手段】制御装置は、路面情報に基づいて路面軸力Ferを演算する路面軸力演算部を備えている。制御装置は、ヨーレートγ及び横加速度LAに基づいてラック軸に作用する横力Fyを演算する第2推定軸力演算部M10aaeを備えている。制御装置は、路面軸力Ferと横力Fyとに基づいてグリップ度Grを演算するグリップ度演算部M10aafを備えている。制御装置は、グリップ度Grに応じて操舵反力を可変する。【選択図】図4

Description

本発明は、操舵制御装置に関する。
特許文献1には、電動パワーステアリング装置におけるタイヤのグリップ状態(例えばタイヤのグリップが失われた度合いを示すグリップロス度)を検出し、このグリップロス度に応じて、操舵補助力を可変することが開示されている。
前記グリップロス度は、操舵トルクに基づいて算出されたアシストトルク、アシストトルクを付与する電動モータの慣性、及び摩擦力に基づいて算出された第1のセルフアライニングトルク(SATa)と、タイヤに働く横力とトレールとの積から得られる第2のセルフアライニングトルク(SATb)の差を算出することにより得られている。
一方、ステアバイワイヤ式の操舵装置の操舵制御装置は、転舵輪とステアリング間の動力伝達が分離されているので、ステアリングホイール(ステアリング)に対して路面情報に基づいた操舵反力を反力アクチュエータにて付与するようにしている(特許文献2)。
特許文献2では、転舵輪に連結された転舵軸に作用する軸力に着目して、ステアリングの操舵角に基づいて得られる目標転舵角から算出された理想軸力と、路面情報から算出された路面軸力の配分に基づいて操舵反力を決定するようにしている。
ところで、特許文献2のような操舵制御装置では、路面軸力と理想軸力の差分でグリップ状態の検出を行い、その検出結果に基づいて、例えば、低μ路などによるグリップロスの影響を操舵者に反映させることが考えられる。
特開2009−40341号公報 特開2017−165219号公報
ここで、路面情報(例えば、転舵アクチュエータの駆動電流)は、実際の転舵輪と路面との間に発生している負荷状況を反映した成分である。一方、操舵角に基づく理想軸力は、例えば、転舵輪の交換や、或いは転舵輪の空気圧が変化したりすると、変化する軸力への影響が全く反映されない。このため、路面軸力と理想軸力の差分でグリップロス等によるグリップ状態の判定を行うと、誤検出する虞がある。
なお、特許文献1のグリップ状態の検出方法は、グリップロス度の検出に使用するパラメータに、例えば、アシストトルク等を使用しているため、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を制御対象とした操舵制御装置では、採用できない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、グリップ状態の誤検出を低減でき、操舵反力の制御においてロバスト性を向上することができるステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を制御対象とした操舵制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する操舵制御装置は、ステアリングの操作に抗する操舵反力を付与する反力アクチュエータと、転舵輪と前記ステアリングとの間の動力遮断状態下で前記転舵輪を転舵軸を介して転舵する転舵アクチュエータとを備えたステアバイワイヤ式の操舵装置の前記転舵アクチュエータを前記ステアリングの操舵状態に応じて制御する転舵制御部と、前記操舵反力を演算する反力制御部と、を備えたステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を制御対象とした操舵制御装置であって、前記反力制御部は、路面情報に基づいて第1推定軸力を演算する第1推定軸力演算部と、車両状態量に基づいて前記転舵軸に作用する第2推定軸力を演算する第2推定軸力演算部と、前記第1推定軸力と前記第2推定軸力とに基づいてグリップ度を演算するグリップ度演算部とを備え、前記反力制御部は、前記グリップ度に応じて前記操舵反力を可変するものである。
上記構成によれば、転舵輪の交換や、或いは転舵輪の空気圧が変化しても、グリップ状態の誤検出を低減し、操舵反力の制御においてロバスト性を向上する。
また、前記転舵輪のセルフアライニングトルクを前記第1推定軸力に相当するものとし、前記転舵輪に作用する横力を前記第2推定軸力に相当するものとしたとき、前記グリップ度は、セルフアライニングトルクを横力で除算することに相当する式で算出するようにしてもよい。
上記構成によれば、グリップ度が、セルフアライニングトルク/横力に相当する式で算出されることにより、容易にグリップ度を取得することができる。
また、前記横力は、車両に作用する前記車両状態量としての横加速度とヨーレートの微分値の加算値としてもよい。
上記構成によれば、横力を横加速度だけにした場合には、実際の軸力に対し、動き出し時の応答性が悪くなるが、横加速度にヨーレートの微分値を加算することにより、動き出し時の応答性を改善することができる。
また、前記反力制御部は、前記グリップ度に応じたゲインを算出し、このゲインに応じて前記操舵反力を可変することが好ましい。
上記構成によれば、反力制御部は、グリップ度に応じたゲインを取得することにより、容易にグリップ度に応じて操舵反力を可変することができる。
本発明によれば、グリップ状態の誤検出を低減でき、操舵反力の制御においてロバスト性を向上することができる効果を奏する。
一実施形態にかかる操舵制御装置及びその制御対象を示す図。 同実施形態にかかるブロック図。 同実施形態にかかる操舵角及び転舵角の閾値を示す図。 同実施形態にかかる軸力配分演算部を示すブロック図。 着力点に作用する横力、セルフアライニングトルク、及びニューマチックトレールの説明図。 スリップ角の変化に対する、横力、セルフアライニングトルク、及びニューマチックトレールの変化を示すグラフ。
(実施形態)
図1〜図6を参照して、以下、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を制御対象とした操舵制御装置にかかる一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態にかかる操舵装置においては、ステアリングホイール(ステアリング10)が、ステアリング10の操作に抗する力である反力を付与する反力アクチュエータ20に接続されている。反力アクチュエータ20は、ステアリング10に固定されたステアリングシャフト22、反力側減速機24、反力側減速機24に回転軸26aが連結された反力モータ26、及び反力モータ26を駆動するインバータ28を備えている。ここで、操舵反力を操舵者に付与する反力モータ26は、表面磁石同期電動機(SPMSM)である。
反力モータ26は、インバータ28を介してバッテリ72に接続されている。インバータ28は、バッテリ72の正極及び負極のそれぞれと反力モータ26の3個の端子のそれぞれとの間を開閉する回路である。ステアリングシャフト22は、クラッチ12を介して転舵アクチュエータ40のピニオン軸42に連結可能とされている。
転舵アクチュエータ40は、第1ラックアンドピニオン機構48、第2ラックアンドピニオン機構52、SPMSM(転舵側モータ56)及びインバータ58を備えている。
第1ラックアンドピニオン機構48は、所定の交叉角をもって配置された転舵軸としてのラック軸46とピニオン軸42とを備え、ラック軸46に形成された第1ラック歯46aとピニオン軸42に形成されたピニオン歯42aとが噛合されている。なお、ラック軸46の両端には、タイロッドを介して転舵輪30が連結されている。
第2ラックアンドピニオン機構52は、所定の交叉角をもって配置されたラック軸46及びピニオン軸50を備えており、ラック軸46に形成された第2ラック歯46bとピニオン軸50に形成されたピニオン歯50aとが噛合されている。
ピニオン軸50は、転舵側減速機54を介して、転舵側モータ56の回転軸56aに接続されている。転舵側モータ56には、インバータ58が接続されている。なお、ラック軸46は、ラックハウジング44に収容されている。
なお、図1においては、インバータ58を構成するMOS電界効果トランジスタ(スイッチング素子)の符号のうち転舵側モータ56の3個の端子のそれぞれに接続されるものに、「u,v,w」のそれぞれを付与し、また、上側アームに「p」を、下側アームに「n」を付与している。なお、以下では、「u,v,w」を総括して「¥」と表記し、「p,n」を総括して「#」と表記する。すなわち、インバータ58は、バッテリ72の正極と転舵側モータ56の端子との間を開閉するスイッチング素子S¥pと、バッテリ72の負極と転舵側モータ56の端子との間を開閉するスイッチング素子S¥nとの直列接続体を備えて構成されている。そして、スイッチング素子S¥#には、ダイオードD¥#が逆並列接続されている。
ステアリング10には、スパイラルケーブル装置60が連結されている。スパイラルケーブル装置60は、ステアリング10に固定された第1ハウジング62と、車体に固定された第2ハウジング64と、第1ハウジング62及び第2ハウジング64によって区画された空間に収容されて且つ第2ハウジング64に固定された筒状部材66と、筒状部材66に巻きつけられるスパイラルケーブル68とを備えている。筒状部材66には、ステアリングシャフト22が挿入されている。スパイラルケーブル68は、ステアリング10に固定されたホーン70と、車体に固定されたバッテリ72等とを接続する電気配線である。
操舵制御装置(制御装置80)は、反力アクチュエータ20及び転舵アクチュエータ40を備えた操舵装置を制御対象として操作することにより、ステアリング10の操作に応じて転舵輪30を転舵させる制御を実行する。本実施形態では、反力アクチュエータ20及び転舵アクチュエータ40によってステアバイワイヤシステムを実現しており、制御装置80は、通常、クラッチ12を遮断状態に維持しつつ、ステアリング10の操作に応じて転舵輪30を転舵させる制御を実行する。制御装置80は、転舵制御部及び反力制御部の一例である。
この際、制御装置80は、操舵側センサ92によって検出される反力モータ26の回転軸26aの回転角度θs0や、トルクセンサ94によって検出されるステアリングシャフト22に加わる操舵トルクTrqsを取り込む。また、制御装置80は、転舵側センサ90によって検出される転舵側モータ56の回転軸56aの回転角度θt0や、車速センサ96によって検出される車速Vを取り込む。また、制御装置80は、横加速度センサ74によって検出される横加速度LAを取り込む。横加速度LAとは、車両が旋回するとき進行方向(前後方向)に対する直交方向(左右方向)へ向けて車両重心に作用する加速度をいう。また、制御装置80はヨーレートセンサ76によって、検出されたヨーレートγを取り込む。
なお、制御装置80は、インバータ58において、スイッチング素子S¥nのそれぞれのソース側に接続されたシャント抵抗86の電圧降下を電流iu,iv,iwとして取得し、これらを参照する。また、制御装置80は、車載のエンジン等の制御パターンの設定状態を示すドライブモードDMを取り込む。ドライブモードDMによっては、燃費やユーザーの要求に対する車両の走行への応答性(ダイレクト感)が異なる。例えば、ドライブモードDMには、燃費が高まるようにエンジン等の出力を適正化するECOモード、ECOモードと比較してユーザーの要求に対する上記応答性が高まるようにエンジン等の出力を適正化するノーマルモード、燃費に関係なくユーザーの要求に対する上記応答性が高まるようにエンジン等の出力を適正化するスポーツモード等が含まれる。このドライブモードDMは、ユーザーが操作可能に設けられるスイッチ98によって切り替えられる。
詳しくは、制御装置80は、中央処理装置(CPU82)及びメモリ84を備えており、メモリ84に記憶されたプログラムをCPU82が実行することにより、反力アクチュエータ20や転舵アクチュエータ40が操作されることにより、操舵反力を操舵者に付与し、かつ、操舵角に応じた転舵輪30の転舵が行われる。
図2に、制御装置80が実行する処理の一部を示す。図2に示す処理は、メモリ84に記憶されたプログラムをCPU82が実行することで実現される処理の一部を、実現される処理の種類毎に記載したものである。
積算処理部M2は、操舵側センサ92によって検出された回転角度θs0と転舵側センサ90によって検出された回転角度θt0とを、0〜360°よりも広い角度領域の数値に変換して回転角度θs,θtとする。例えば、ステアリング10が車両を直進させる中立位置から右側または左側に最大限回転操作される場合、回転軸26aは、複数回転する。したがって、積算処理部M2では、例えば、ステアリング10が中立位置にある状態から回転軸26aが所定方向に2回転する場合、出力値を720°とする。なお、積算処理部M2は、中立位置における出力値をゼロとする。
計量単位設定処理部M4は、積算処理部M2による処理が施された操舵側センサ92の出力値に換算係数Ksを乗算して操舵角θhを算出し、積算処理部M2による処理が施された転舵側センサ90の出力値に換算係数Ktを乗算して、転舵角θpを算出する。ここで、換算係数Ksは、反力側減速機24と反力モータ26の回転軸26aとの回転速度比に応じて定められており、これにより、回転軸26aの回転角度θsの変化量をステアリング10の回転量に変換する。このため、操舵角θhは、中立位置を基準とするステアリング10の回転角度となる。また、換算係数Ktは、転舵側減速機54と転舵側モータ56の回転軸56aとの回転速度比、及びピニオン軸50とピニオン軸42との回転速度比の積となっている。これにより、回転軸56aの回転量を、クラッチ12が連結されていると仮定した場合におけるステアリング10の回転量に変換する。
なお、図2における処理は、回転角度θs,θt、操舵角θh、及び転舵角θpが所定方向の回転角度の場合に正、逆方向の回転角度の場合に負とする。例えば、積算処理部M2は、ステアリング10が中立位置にある状態から回転軸26aが所定方向とは逆回転する場合に、出力値を負の値とする。ただし、これは、制御系のロジックの一例に過ぎない。特に、本明細書では、回転角度θs,θt、操舵角θh、及び転舵角θpが大きいとは、中立位置からの変化量が大きいこととする。換言すれば、上記のように正負の値を取りうるパラメータの絶対値が大きいこととする。
反力トルク設定処理部M6は、操舵トルクTrqsに対して後述する第1ゲイン演算部M40から取り込みした第1ゲインKaを乗算して、反力トルクTrqa*を設定する。なお、反力トルクTrqa*は、操舵トルクTrqsが大きいほど大きい値に設定される。加算処理部M8は、反力トルクTrqa*に操舵トルクTrqsを加算して出力する。
反力設定処理部M10は、ステアリング10の回転に抗する力である反力Firを設定する。詳しくは、反力設定処理部M10は、ベース反力設定処理部M10aによって、ステアリング10の操作に応じたベース反力Fdを設定する一方、制限用反力設定処理部M10bによって、ステアリング10の回転量が許容最大値に近づく場合に、ステアリング10が更に上限値側に操作されるのに抗する反力である制限用反力Fieを設定する。そして、反力設定処理部M10は、加算処理部M10cによってベース反力Fdと制限用反力Fieとを加算し、これを反力Firとして出力する。偏差算出処理部M12は、加算処理部M8の出力から反力Firを減算した値を出力する。
目標操舵角算出処理部M20は、偏差算出処理部M12の出力値に基づき、目標操舵角θh*を設定する。ここでは、偏差算出処理部M12の出力値Δと、目標操舵角θh*とを関係づける以下の式(c1)にて表現されるモデル式を利用する。
Δ=Kc・C・θh*’+(J/Kb)・θh*’’…(c1)
上記の式(c1)にて表現されるモデルは、ステアリング10と転舵輪30とが機械的に連結されたものにおいて、ステアリング10の回転に伴って回転する回転軸のトルクと回転角度との関係を定めるモデルである。上記の式(c1)において、粘性係数Cは、操舵装置の摩擦等をモデル化したものであり、慣性係数Jは、操舵装置の慣性をモデル化したものである。
ここで、粘性係数C及び慣性係数Jは、車速Vに応じて可変設定される。また、第2ゲインKb及び第3ゲインKcは、後述する第2ゲイン演算部M42及び第3ゲイン演算部M44からそれぞれ取り込みしたものである。
操舵角フィードバック処理部M22は、操舵角θhを目標操舵角θh*にフィードバック制御するための操作量として、反力モータ26が生成する反力トルクの目標値である目標反力トルクTrqr*を設定する。具体的には、目標操舵角θh*から操舵角θhを減算した値を入力とする比例要素、積分要素及び微分要素のそれぞれの出力値の和を、目標反力トルクTrqr*とする。
操作信号生成処理部M24は、目標反力トルクTrqr*に基づき、インバータ28の操作信号MSsを生成してインバータ28に出力する。これは、例えば、目標反力トルクTrqr*に基づきq軸電流の指令値を設定し、dq軸の電流を指令値にフィードバック制御するための操作量としてdq軸の電圧指令値を設定する周知の電流フィードバック制御にて実現することができる。なお、d軸電流はゼロに制御してもよいが、反力モータ26の回転速度が大きい場合には、d軸電流の絶対値をゼロより大きい値に設定し弱め界磁制御を実行してもよい。もっとも、低回転速度領域においてd軸電流の絶対値をゼロよりも大きい値に設定することも可能である。
舵角比可変処理部M26は、目標操舵角θh*に基づき、操舵角θhと転舵角θpとの比である舵角比を可変設定するための目標動作角θa*を設定する。加算処理部M28は、目標操舵角θh*に目標動作角θa*を加算することにより、目標転舵角θp*を算出する。
転舵角フィードバック処理部M32は、転舵角θpを目標転舵角θp*にフィードバック制御するための操作量として、転舵側モータ56が生成する目標転舵トルクTrqt*を設定する。具体的には、目標転舵角θp*から転舵角θpを減算した値を入力とする比例要素、積分要素及び微分要素のそれぞれの出力値の和を、目標転舵トルクTrqt*とする。
操作信号生成処理部M34は、目標転舵トルクTrqt*に基づき、インバータ58の操作信号MStを生成してインバータ58に出力する。これは、操作信号生成処理部M24による操作信号の生成処理と同様に行うことができる。最大値選択処理部M36は、目標操舵角θh*と目標転舵角θp*とのうちの大きい方の値(最大値θe)を選択して出力する。
上記ベース反力設定処理部M10aは、目標転舵角θp*を入力とする。一方、上記制限用反力設定処理部M10bは、最大値θeを入力として制限用反力Fieを設定する。これは、ラック軸46が軸方向に変位してラック軸46の端部がラックハウジング44(ラックストッパ)に接触する直前と、ステアリング10がスパイラルケーブル68から定まる上限値まで回転する直前との双方において、ステアリング10に、操舵角の大きさをそれ以上大きくするのに抗する力を増加制御するための設定である。以下、これについて説明する。
図3に、操舵角θh及び転舵角θpのそれぞれの上限値θhH,θpHの関係を示す。図示されるように、本実施形態では、操舵角θhの上限値θhHと転舵角θpの上限値θpHとがほぼ等しい値となっている。これは、計量単位設定処理部M4による操舵角θh及び転舵角θpの計量単位の設定によって実現したものである。本実施形態では、クラッチ12が締結状態とされる場合に、ラック軸46がラックハウジング44に接触するまで軸方向に変位したときに、ステアリング10を更にわずかに回転可能なように、スパイラルケーブル68の長さにわずかにマージンを持たせてある。このため、計量単位設定処理部M4によって、操舵角θhをステアリング10の回転角度とし、転舵角θpを目標動作角θa*をゼロと仮定したときのステアリング10の回転角度とすることにより、操舵角θhの上限値θhHと転舵角θpの上限値θpHとがほぼ等しい値となる。
本実施形態では、操舵角θh及び転舵角θpに共通閾値θenを設けて、操舵角θhが上限値θhHに達する前であって且つ転舵角θpが上限値θpHに達する前にステアリング10の反力を増加制御する。図2に示した制限用反力設定処理部M10bは、最大値θeと制限用反力Fieとの関係を定めたマップを備えている。このマップは、最大値θeの大きさが共通閾値θen以上となることでゼロよりも大きくなるものであり、特に、共通閾値θenを超えてある程度大きくなると、人の力ではそれ以上の操作ができないほど大きい値が設定されている。なお、図2には、最大値θeがゼロから所定の回転方向に大きくなるにつれて制限用反力Fieが大きくなることのみを示したが、所定の回転方向とは逆方向に大きくなる場合であっても、制限用反力Fieの絶対値は大きくなる。ただし、図2の処理における制限用反力Fieは、所定の回転方向とは逆方向の場合には負となる。
図2に示すように、本実施形態において、反力設定処理部M10は、転舵輪30に対して路面から加えられる軸力が反映されるように、理想軸力Fib及び路面軸力Ferを所定割合で配分した配分成分として、ベース反力Fdを設定するための演算を実行する軸力配分演算部M10aaを備えている。この転舵輪30に対して加えられる軸力は、転舵輪30に対して路面から伝達される路面情報である。
また、反力設定処理部M10は、ベース反力Fdの成分のうち、転舵輪30に作用する軸力(転舵輪30に伝達される伝達力)の理想値であって、路面情報が反映されない理想成分である理想軸力Fibを算出する理想軸力演算部M10abを備えている。理想軸力演算部M10abは、目標転舵角θp*に基づき、理想軸力Fibを算出する。例えば、目標転舵角θp*の絶対値が大きくなるにつれて理想軸力Fibの絶対値が大きくなるように設定されている。
また、反力設定処理部M10は、ベース反力Fdの成分のうち、転舵輪30に作用する軸力(転舵輪30に伝達される伝達力)の推定値であって、路面情報が反映された路面成分である路面軸力Ferを算出する路面軸力演算部M10acを備えている。路面軸力演算部M10acは、転舵側モータ56の実電流値である電流iu,iv,iwを取得し、これにより算出されるq軸の電流iqに基づき、路面軸力Ferを算出する。ここで、路面軸力Ferは、第1推定軸力に相当する。また、路面軸力演算部M10acは、第1推定軸力演算部の一例である。
また、q軸の電流ipの算出は、転舵側モータ56の回転角度θt0に基づき、回転座標系であるdq軸の座標系への変換処理によって実現することができる。そして、路面軸力演算部M10acは、q軸の電流iqに、所定の係数K1を乗算することによって路面軸力Ferを算出する。ここで、所定の係数K1は、転舵側減速機54のギア比や、ピニオン軸42のトルクとラック軸46の軸力との比、さらには、トルク定数に基づき設定されるものである。すなわち、q軸の電流iqに定数を乗算することによって、転舵側モータ56のトルクが定まる。そして、転舵側モータ56のトルクは、転舵側減速機54等によって変換されてラック軸46に加わる。このため、q軸の電流iqに所定の係数K1を乗算することによって、転舵側モータ56によってラック軸46に加えられる軸力を算出することができる。転舵側モータ56によってラック軸46に加えられる軸力と、転舵輪30に対して路面から加えられる軸力とがつり合いの関係とみなせる場合、q軸の電流iqに基づき、転舵輪30に対して路面から加えられる軸力を路面軸力Ferとして推定することができる。この路面軸力Ferは、少なくとも路面情報が反映された成分である。
図4に示すように、軸力配分演算部M10aaは、理想軸力Fibと路面軸力Ferとを配分するためのそれぞれの配分割合である配分ゲインGib、配分ゲインGerを算出するゲイン演算部M10aaaを備えている。ゲイン演算部M10aaaは、車速Vと、各配分ゲインGib,Gerと、ユーザーにより選択されるドライブモードDMとの関係を定めた3次元マップを備えており、ドライブモードDM及び車速Vを入力とし、各配分ゲインGib,Gerをマップ演算する。配分ゲインGibは車速Vが大きい場合に小さい場合よりも値が小さくなる一方、配分ゲインGerは車速Vが大きい場合に小さい場合よりも値が大きくなる。各配分ゲインGib,Gerは、例えば、ドライブモードDMが上記ECOモードや上記ノーマルモードの場合に、総和が1となるように値が設定されている。一方、各配分ゲインGib,Gerは、例えば、ドライブモードDMが上記スポーツモードの場合に、総和が1を超えるように配分ゲインGerの値を大きくし、特に、車速Vが大きいほど配分ゲインGerの値を大きくするように設定されている。
そして、軸力配分演算部M10aaは、乗算処理部M10aabにより、理想軸力演算部M10abの出力値に配分ゲインGibを乗算する。また、軸力配分演算部M10aaは、乗算処理部M10aacにより、路面軸力演算部M10acの出力値に配分ゲインGerを乗算する。また、軸力配分演算部M10aaは、加算処理部M10aadにおいて、理想軸力Fibに配分ゲインGibを乗算したものと、路面軸力Ferに配分ゲインGerを乗算したものとを加算して、ベース反力Fdを算出して出力する。
また、軸力配分演算部M10aaは、第2推定軸力演算部M10aae及びグリップ度演算部M10aafを備えている。
第2推定軸力演算部M10aaeは、ヨーレートγ及び横加速度LAを入力して、下記式(c2)により、第2推定軸力としての横力Fyを演算する。ここで、ヨーレートγ及び横加速度LAは、車両状態量の一例である。
横力Fy=K1×横加速度LA+K2×γ’…(c2)
γ’は、ヨーレートγの微分値である。K1及びK2は、係数であり、試験値等により予め設定されている。
グリップ度演算部M10aafは、横力Fyと路面軸力Ferとを入力して、下記式(c3)により、グリップ度Grを演算する。
グリップ度Gr=(K3×路面軸力Fer)/(K4×横力Fy)…(c3)
なお、K3及びK4は、係数であり、試験値等により予め設定されている。
<セルフアライニングトルクSATと横力Fyとの関係>
図5及び図6を参照してセルフアライニングトルクSATと横力Fyとの関係について説明する。
図5は、スリップ角が付いている転舵輪の接地面を上から見た図である。転舵輪の向きに向かう中心線xが元々の転舵輪の向きを示しており、転舵輪の進行方向はこれに対して線αで示している。図5において、A点が転舵輪の接地開始点で、B点が接地終了点とすると、スリップ角分だけ、トレッド面が路面に引きずられて中心線xから線αのラインに沿ってずれて撓む。このトレッド面がずれて撓んだ領域をハッチングで示している。この撓んだ領域のうち、A点側の領域が粘着域であり、B点側の領域が滑り域である。そして、このようにスリップ角で旋回したときの転舵輪の接地面の着力点には、横力Fyが働き、このとき、鉛直軸周りのモーメントがセルフアライニングトルクSATとなる。なお、図5において、転舵輪の接地中心と着力点間の距離がニューマチックトレールであり、ニューマチックトレールとキャスタトレールの和がトレールである。
図6は、スリップ角の変化に対する、横力、セルフアライニングトルク、及びニューマチックトレールの変化を示している。
同図に示すように旋回中の転舵輪において、スリップ角が小さい領域では、横力Fyのリニアな上昇に従ってセルフアライニングトルクSATもリニアに増加し、スリップ角が大きくなってくると、セルフアライニングトルクSATは次第に減少する。ここで、旋回時の軸力をセルフアライニングトルクSATと捉えると、セルフアライニングトルクSATと横力Fyの関係は、図5に示すように、転舵輪と路面との接地中心から横力の着力点までのニューマチックトレールに相当するパラメータで表現できる。
すなわち、
SAT=横力Fy×ニューマチックトレール…(c4)
という関係式が成り立つ。
ここで、セルフアライニングトルクSATが、「軸力≒路面からの反力」と考えると、転舵側モータ56の駆動電流(すなわち、電流iq)に基づく路面軸力Fer(第1推定軸力)がセルフアライニングトルクSATを近似的に表現しているといえる。
また、横力Fyについては、横力Fy(転舵輪30に発生している力)≒車両横向きに発生している力と置き換えて、横力Fyを横加速度LAによって近似的に表現することができる。なお、横加速度LAだけでは、実際の軸力に対し、動き出し時の応答性が不足するため、応答性を改善するためにヨーレートγの微分を加算して、前記式(c2)が得られる。
上記式(c4)と式(c2)とにより、グリップ度は、下式のように表わすことができる。
グリップ度Gr=セルフアライニングトルクSAT/横力Fy
=(K3×第1推定軸力)/(K4×第2推定軸力)…(c3)
このように、グリップ度Grは、セルフアライニングトルクSAT/横力Fyで表わすことができるとともに、(転舵側モータ56の駆動電流に基づく軸力成分)/(車両状態量に基づく軸力成分)と表わすこともできる。
図2に示すように上記のように演算して得られたグリップ度Grは、第1ゲイン演算部M40、第2ゲイン演算部M42及び第3ゲイン演算部M44に出力される。
第1ゲイン演算部M40は、グリップ度Grと、前記第1ゲインKaとの関係を定めたマップを備えている。このマップは、例えば、グリップ度Grが小さい場合は、第1ゲインが大きく、グリップ度Grが大きくなると第1ゲインKaが小さくなるように設定されているが、この関係に限定するものではない。例として、グリップ度Grが小さい場合は、第1ゲインKaが小さく、グリップ度Grが大きくなると、第1ゲインKaが大きくなるように設定してもよい。演算された第1ゲインKaは、前記反力トルク設定処理部M6に出力され、反力トルクTrqa*に乗算される。これにより、第1ゲインKaに応じて反力トルクTrqa*が変化し、操作反力が変化する。
第2ゲイン演算部M42は、グリップ度Grと、前記第2ゲインKbとの関係を定めたマップを備えている。このマップは、例えば、グリップ度Grが小さい場合は、第2ゲインKbが大きく、グリップ度Grが大きくなると第2ゲインKbが小さくなるように設定されているが、この関係に限定するものではない。例として、グリップ度Grが小さい場合は、第2ゲインKbが小さく、グリップ度Grが大きくなると、第2ゲインKbが大きくなるように設定してもよい。演算された第2ゲインKbは、前記目標操舵角算出処理部M20に出力され、慣性係数Jの逆数に乗算される。これにより第2ゲインKbに応じて慣性項が変化し、操舵反力が変化する。
第3ゲイン演算部M44は、グリップ度Grと、前記第3ゲインKcとの関係を定めたマップを備えている。このマップは、例えば、グリップ度Grが小さい場合は、第3ゲインKcが大きく、グリップ度Grが大きくなると第3ゲインKcが小さくなるように設定されているが、この関係に限定するものではない。例として、グリップ度Grが小さい場合は、第3ゲインKcが小さく、グリップ度Grが大きくなると、第3ゲインKcが大きくなるように設定してもよい。演算された第3ゲインKcは、前記目標操舵角算出処理部M20に出力され、粘性係数Cに乗算される。これにより、第3ゲインKcに応じて粘性項が変化し、操舵反力が変化する。 上記のように構成された操舵制御装置によれば、転舵輪30のグリップ度が好適に算出されることにより、グリップ状態に応じた操舵反力が操舵者に付与される。
以上説明した本実施形態によれば、以下に示す作用及び効果を奏する。
(1)本実施形態では、制御装置80(反力制御部)は、路面情報に基づいて路面軸力Fer(第1推定軸力)を演算する路面軸力演算部M10ac(第1推定軸力演算部)を備えている。また、制御装置80(反力制御部)は、ヨーレートγ及び横加速度LA(車両状態量)に基づいてラック軸46(転舵軸)に作用する横力Fy(第2推定軸力)を演算する第2推定軸力演算部M10aaeを備えている。また、制御装置80(反力制御部)は、路面軸力Fer(第1推定軸力)と横力Fy(第2推定軸力)とに基づいてグリップ度Grを演算するグリップ度演算部M10aafを備えている。そして、制御装置80(反力制御部)は、グリップ度Grに応じて操舵反力を可変する。この結果、転舵輪の交換や、或いは転舵輪の空気圧が変化しても、グリップ状態の誤検出を低減でき、操舵反力の制御においてロバスト性を向上することができる。
(2)また、本実施形態では、転舵輪30のセルフアライニングトルクSATを第1推定軸力に相当するものとし、転舵輪30に作用する横力Fyを第2推定軸力に相当するものとしたとき、グリップ度Grは、セルフアライニングトルクを横力で除算することに相当する式で算出する。この結果、グリップ度Grの算出は、セルフアライニングトルクSATに関連した量と横力により、容易に算出することができる。
(3)また、本実施形態では、横力Fyは、車両に作用する車両状態量としての横加速度LAとヨーレートγの微分値との加算値としている。この結果、本実施形態によれば、横加速度LAだけにした場合には、実際の軸力に対し、動き出し時の応答性が悪くなるが、横加速度LAにヨーレートγの微分値を加算することにより、動き出し時の応答性を改善することができる。
(4)また、本実施形態では、制御装置80(反力制御部)は、グリップ度Grに応じたゲイン(Ka,Kb,Kc)を算出し、このゲイン(Ka,Kb,Kc)に応じて操舵反力を可変するようにした。
この結果、本実施形態によれば、反力制御部は、グリップ度に応じたゲインを取得してこのゲインを反力制御の処理に採用することにより、容易にグリップ度に応じて操舵反力を可変することができる。
なお、本発明の実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・各実施形態において、路面軸力Ferは、q軸の電流iqに基づき演算されるものに限らない。転舵輪30に加えられる軸力を、例えば、ラック軸46に軸力を検出できる圧力センサ等を用いて直接的に検出し、その検出結果を路面軸力Ferとして用いるようにしてもよい。
・各実施形態において、反力モータ26や転舵側モータ56としては、SPMSMに限らず、例えばIPMSMを用いてもよい。
・各実施形態において、転舵アクチュエータ40としては、ラックアシスト型であれば、例えば、ラック軸46の同軸上に転舵側モータ56を配置するものや、ラック軸46に平行に転舵側モータ56を配置するもの等であってもよい。
・前記実施形態において、制御装置80としては、CPU82やメモリ84の他、専用のハードウェア(ASIC)を設けるようにしてもよい。そして、CPU82の一部の処理については、ハードウェア処理とし、ハードウェアからCPU82が取得するようにしてもよい。
・前記実施形態では、グリップ度に応じたゲインとして、Ka、Kb、Kcとしたが、これら全てのゲインを採用することに限定するものではなく、少なくともいずれか1つを採用するようにしてもよい。
・前記実施形態ではクラッチ12を備えたステアバイワイヤ式の操舵装置に具体化したが、クラッチを備えていないステアバイワイヤ式の操舵装置に具体化してもよい。
・各配分ゲインGib,Gerは、ドライブモードDMに関係なく、総和が1となるように値が設定されていてもよい。この場合、ゲイン演算部M10aaaは、各配分ゲインGib,Gerの何れかをマップ演算し、得られた配分ゲインを1から減算することによって残りの配分ゲインを算出するようにしてもよい。また、各配分ゲインGib,Gerは、総和が1未満となるように値が設定されていてもよい。このように、各配分ゲインGib,Gerの設定の方法を変更することで、様々な操舵フィーリングを実現することができる。
・各配分ゲインGib,Gerを算出するためのパラメータとしては、操舵角θh、転舵角θp、車両の重心点を通る鉛直軸回りの回転角速度(所謂、ヨーレート)、左右の転舵輪30に対してそれぞれ設けられる車輪速センサの車輪速差等のパラメータをドライブモードDMや車速Vの替わりに用いるようにしてもよい。これらドライブモードDMや車速Vを含むパラメータは、単独で用いるようにしてもよいし、任意に組み合わせて用いるようにしてもよい。また、各配分ゲインGib,Gerは、GPS等から得られる情報に基づき、算出されるようにしてもよい。このように、重要視したいパラメータを任意に選択して、操舵フィーリングを調整することができ、操舵フィーリングの調整の自由度を高めることができる。
・各配分ゲインGib,Gerについて、車速Vとの関係は変更可能である。例えば、配分ゲインGibは、車速Vが大きいほど小さい値となるものであってもよい。また、配分ゲインGerは、車速Vが大きいほど大きい値となるものであってもよい。すなわち、車両の仕様や車両の使用環境等に応じて、各配分ゲインGib,Gerについて、車速Vとの関係を設定することができる。
・ドライブモードDMの種類は、車両の仕様等に応じて増減させてもよい。この場合、ドライブモードDMの種類に応じてマップが備えられていればよい。また、ドライブモードDMは、ユーザーにより選択される構成でなくてもよく、例えば、車両の走行状態やユーザーの操作等に応じて、制御装置80(車両側)で自動的に選択される構成でもよい。
・前記実施形態において、理想軸力Fibは、目標操舵角θh*や操舵トルクTrqsや車速V等、目標転舵角θp*以外のパラメータに基づき、算出される等、他の方法で演算されるようにしてもよい。
・前記実施形態において、路面軸力Ferは、上記ヨーレートや上記車速の変化に基づき、算出される等、他の方法で推定演算されるようにしてもよい。
・前記実施形態では、反力設定処理部M10から、制限用反力設定処理部M10bを削除してもよい。
・目標操舵角算出処理部M20や目標転舵角算出処理部M48において、サスペンションやホールアライメント等の仕様によって決定されるバネ係数Kを用いた、所謂、バネ項を追加してモデル化したモデル式を用いるようにしてもよい。
・前記実施形態において、最大値選択処理部M36では、操舵角θh及び転舵角θpの一対のパラメータを閾値との比較対象としたが、これに限らない。例えば、4輪操舵車において、前輪側の転舵角と後輪側の転舵角と、操舵角との3つのパラメータであってもよい。この場合、最大値選択処理部M36では、3つのパラメータの最大値θeを選択すればよい。さらに、4輪操舵車において、4つの転舵輪のそれぞれの転舵角がそれぞれ異なるものとなる場合、4つの転舵角と、1つの操舵角との5つのパラメータであってもよい。
・前記実施形態において、最大値選択処理部M36では、1つのパラメータのみを閾値との比較対象としてもよい。例えば、スパイラルケーブル68に余裕を持たせ、いかなる舵角比であっても転舵角θpを転舵角閾値以下に制御すれば、スパイラルケーブル68が延びきることがないなら、転舵角θpのみをパラメータとしてもよい。また、スパイラルケーブル68に余裕がなく、いかなる舵角比であっても操舵角θhを操舵角閾値以下に制御すれば、ラック軸46がラックハウジング44に接触することがないなら、操舵角θhのみをパラメータとしてもよい。
・前記実施形態では、操舵角フィードバック処理部M22において、目標操舵角θh*から操舵角θhを減算した値を入力とする比例要素及び微分要素の各出力値の和や、比例要素のみによって、反力アクチュエータ20の操作量(目標反力トルクTrqr*)を算出するものであってもよい。また、各実施形態では、転舵角フィードバック処理部M32,M50において、目標転舵角θp*から転舵角θpを減算した値を入力とする比例要素及び微分要素の各出力値の和や、比例要素のみによって、転舵アクチュエータ40の操作量(目標転舵トルクTrqt*)を算出するものであってもよい。
10…ステアリング、12…クラッチ、20…反力アクチュエータ、
22…ステアリングシャフト、26…反力モータ、28…インバータ、
30…転舵輪、40…転舵アクチュエータ、42…ピニオン軸、
46…ラック軸(転舵軸)、56…転舵側モータ、58…インバータ、
74…横加速度センサ、76…ヨーレートセンサ、
80…制御装置(転舵制御部、反力制御部)、82…CPU、84…メモリ、
90…転舵側センサ、92…操舵側センサ、94…トルクセンサ、
96…車速センサ、98…スイッチ、
M10ac…路面軸力演算部(第1推定軸力演算部)、
M10aae…第2推定軸力演算部、
M10aaf…グリップ度演算部。

Claims (4)

  1. ステアリングの操作に抗する操舵反力を付与する反力アクチュエータと、転舵輪と前記ステアリングとの間の動力遮断状態下で前記転舵輪を転舵軸を介して転舵する転舵アクチュエータとを備えたステアバイワイヤ式の操舵装置の前記転舵アクチュエータを前記ステアリングの操舵状態に応じて制御する転舵制御部と、前記操舵反力を演算する反力制御部と、を備えたステアバイワイヤ式の車両用操舵装置を制御対象とした操舵制御装置であって、
    前記反力制御部は、
    路面情報に基づいて第1推定軸力を演算する第1推定軸力演算部と、
    車両状態量に基づいて前記転舵軸に作用する第2推定軸力を演算する第2推定軸力演算部と、
    前記第1推定軸力と前記第2推定軸力とに基づいてグリップ度を演算するグリップ度演算部とを備え、
    前記反力制御部は、前記グリップ度に応じて前記操舵反力を可変する操舵制御装置。
  2. 前記転舵輪のセルフアライニングトルクを前記第1推定軸力に相当するものとし、前記転舵輪に作用する横力を前記第2推定軸力に相当するものとしたとき、前記グリップ度は、セルフアライニングトルクを横力で除算することに相当する式で算出する請求項1に記載の操舵制御装置。
  3. 前記横力は、車両に作用する前記車両状態量としての横加速度とヨーレートの微分値との加算値としている請求項2に記載の操舵制御装置。
  4. 前記反力制御部は、前記グリップ度に応じたゲインを算出し、このゲインに応じて前記操舵反力を可変する請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の操舵制御装置。
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