JP2019130735A - プリフォームおよびプラスチックボトルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型プラスチックボトルを軽量化するとともに、プラスチックボトルをブロー成形性する際の成形性を良好にすることが可能なプリフォームを提供する。【解決手段】容量600ml以上の大型プラスチックボトル40用のプリフォーム10は、サポートリング14を有する口部11と、胴部20と、底部30と、を備えている。胴部20は、サポートリング下部21と、くびれ部23と、サポートリング下部21側からくびれ部23側に向けて縮径する縮径部22とを有している。くびれ部23の外径D1に対する、くびれ部23の厚みT1の割合(T1/D1)は、0.09以上0.16以下であり、くびれ部23の外径D1に対する、胴部20および底部30の合計長さL1の割合(L1/D1)は、2.2以上4.0以下であり、プラスチックボトル40の容量に対するプリフォーム10の重量が、0.020g/ml以上0.045g/ml以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、容量600ml以上の大型プラスチックボトル用のプリフォーム、および容量600ml以上の大型プラスチックボトルの製造方法に関する。
従来、例えば射出成形法により作製したポリエチレンテレフタレート製プリフォームを二軸延伸ブロー成形し、容量600ml以上の大型プラスチックボトルを作製することが行われている。また、近年、ボトルに使用されるプラスチック材料の使用量を減らし、プラスチックボトルを軽量化することが望まれている。
特開2016−13664号公報
しかしながら、大型プラスチックボトルを軽量化するために、単に従来のプリフォームの厚みを均一に薄くした場合、大型プラスチックボトルをブロー成形した際に、例えば胴部のコーナー部が薄くなりすぎ、白化とよばれる不具合が発生する傾向がある。一方、このような白化現象を防止するために、ブロー成形時のプリフォームの加熱温度を上昇させることも考えられるが、この場合、プリフォームの口部も必要以上に加熱されてしまい、口部が変形してしまうおそれがある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、大型プラスチックボトルを軽量化するとともに、プラスチックボトルをブロー成形する際の成形性を良好にすることが可能な、プリフォームおよびプラスチックボトルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、容量600ml以上の大型プラスチックボトル用のプリフォームにおいて、サポートリングを有する口部と、前記口部に連結された胴部と、前記胴部に連結された底部と、を備え、前記胴部は、前記口部側のサポートリング下部と、前記底部側のくびれ部と、前記サポートリング下部と前記くびれ部との間に設けられ、前記サポートリング下部側から前記くびれ部側に向けて縮径する縮径部とを有し、前記くびれ部の外径に対する、前記くびれ部の厚みの割合は、0.09以上0.16以下であり、前記くびれ部の外径に対する、前記胴部および前記底部の合計長さの割合は、2.2以上4.0以下であり、前記大型プラスチックボトルの容量に対する重量が、0.020g/ml以上0.045g/ml以下である、プリフォームである。
本発明は、前記くびれ部の厚みに対する、前記サポートリング下部の厚みの割合は、0.5以上0.9以下である、プリフォームである。
本発明は、前記くびれ部の厚みは、2.5mm以上3.6mm以下である、プリフォームである。
本発明は、前記くびれ部の外径は、23mm以上27mm以下である、プリフォームである。
本発明は、前記胴部および前記底部の合計長さは、69mm以上95mm以下である、プリフォームである。
本発明は、容量600ml以上の大型プラスチックボトルの製造方法であって、前記プリフォームを準備する工程と、前記プリフォームを加熱する工程と、前記プリフォームを二軸延伸ブロー成形する工程と、を備えた、プラスチックボトルの製造方法である。
本発明によれば、大型プラスチックボトルを軽量化するとともに、プラスチックボトルをブロー成形性する際の成形性を良好にすることができる。
図1は、本発明の一実施の形態によるプリフォームを示す正面図。 図2は、本発明の一実施の形態によるプリフォームを示す垂直断面図(プリフォームの中心軸線を通る断面図)。 図3は、本発明の一実施の形態によるプリフォームにより作製されるプラスチックボトルを示す正面図。 図4は、本発明の一実施の形態によるプリフォームにより作製されるプラスチックボトルの別の例を示す正面図。 図5(a)−(e)は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルの製造方法を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図5は本発明の一実施の形態を示す図である。
まず、図1および図2により本実施の形態によるプリフォームの概要について説明する。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれプリフォーム10の底部30またはプラスチックボトル40の底部43を鉛直方向下方に向けた状態(図1、図4)における上方および下方のことをいう。
図1に示すプリフォーム10は、開口部15を有する口部11と、口部11に連結された胴部20と、胴部20に連結された底部30とを備えている。
このうち口部11は、円筒状の口部本体12と、口部本体12の外周に設けられたねじ部13と、ねじ部13の下方に設けられたサポートリング14と、を有している。この口部本体12は、外径Dと内径Dとを有している。口部本体12の外径Dは、24mm以上40mm以下としても良く、口部本体12の内径Dは、20mm以上36mm以下としても良い。また口部11の長さLは、例えば9mm以上26mm以下としても良い。ねじ部13は、プリフォーム10を二軸延伸ブロー成形してプラスチックボトル40(図3)を作製した後、図示しないキャップを螺合するためのものである。また、サポートリング14は、口部11の下部に設けられており、全周にわたって円環状に突設されている。サポートリング14の下方には、胴部20が連結されている。
胴部20は、サポートリング14側のサポートリング下部21と、底部30側のくびれ部23と、サポートリング下部21とくびれ部23との間に設けられ、サポートリング下部21側からくびれ部23側に向けて縮径する縮径部22とを有している。
サポートリング下部21は、サポートリング14の下部に連結されており、長さLを有している。サポートリング14の長さLは、例えば0.5mm以上7mm以下としても良い。サポートリング下部21は、全体として略円筒形状であり、外径Dと内径Dとを有している。このサポートリング下部21の外径Dは、23mm以上38mm以下としても良い。また、サポートリング下部21の内径Dは、上述した口部本体12の内径Dと略同一であり、20mm以上36mm以下としても良い。また、くびれ部23の外径Dに対する、サポートリング下部21の外径Dの割合(D/D)は、1.05以上1.50以下である。上記割合(D/D)を1.05以上1.50以下とすることにより、ブロー成形時に加熱装置51(後述)とくびれ部23との間隔が適切な距離となり、サポートリング下部21とくびれ部23とを、ムラ無く均一かつ十分に加熱することができる。このため、ブロー成形時に均一なプラスチックボトル40を製造することができる。
また、サポートリング下部21の厚みTは、サポートリング下部21の上下方向にわたって略均一であり、1.5mm以上2.3mm以下としても良い。くびれ部23の厚みTに対する、サポートリング下部21の厚みTの割合(T/T)は、0.5以上0.9以下とすることが好ましく、0.57以上0.8以下とすることがより好ましく、0.59以上0.67以下とすることが更に好ましい。上記割合(T/T)を0.5以上とすることにより、サポートリング下部21が十分に延伸されるので、ブロー成形されたプラスチックボトル40(後述)の底部43に白化が生じる不具合を抑えることができる。また、上記割合(T/T)を0.9以下とすることにより、プリフォーム10を射出成形等により作製する際の冷却時間が極端に長くならないので、サイクルタイムが低下しないようにすることができる。また、プリフォーム10を作製する際に冷却不良によりヒケが発生することを抑えることができる。
縮径部22は、サポートリング下部21の下部に連結されており、サポートリング下部21側からくびれ部23側に向けて徐々に縮径する形状からなっている。この縮径部22の長さLは、例えば8mm以上15mm以下である。縮径部22の外面および内面は、それぞれプリフォーム10の中心軸線に対して傾斜している。縮径部22の水平断面は、上下方向全体にわたって円形状であり、上下方向に変化する外径Dおよび内径Dを有している。この縮径部22の外径Dおよび内径Dは、それぞれサポートリング下部21側からくびれ部23側に向けて徐々に細くなっている。
また、縮径部22の厚みTは、サポートリング下部21側からくびれ部23側に向けて徐々に厚くなっている。すなわち、縮径部22の厚みTは、サポートリング下部21の厚みTからくびれ部23の厚みTまで徐々に厚くなるように変化している。
くびれ部23は、縮径部22の下部に連結されており、長さLを有している。このくびれ部23の長さLは、例えば40mm以上65mm以下である。くびれ部23は、全体として略円筒形状であり、外径Dと内径Dとを有している。このくびれ部23の外径Dは、23mm以上27mm以下としても良く、くびれ部23の内径Dは、18mm以上24mm以下としても良い。
また、くびれ部23の厚みTは、くびれ部23の上下方向にわたって略均一であり、2.5mm以上3.6mm以下としても良い。くびれ部23の外径Dに対する、くびれ部23の厚みTの割合(T/D)は、0.09以上0.16以下であり、0.11以上0.13以下とすることが好ましい。上記割合(T/D)を0.09以上とすることにより、ブロー成形されたプラスチックボトル40(後述)の底部43が薄くなりすぎず、底部43に白化が生じる不具合を抑えることができる。また、上記割合(T/D)を0.16以下とすることにより、ブロー成形時にくびれ部23の厚み方向に十分に熱を伝達することができ、ブロー成形されたプラスチックボトル40(後述)の胴部42のとりわけ内面を十分に延伸させることができ、胴部42に白化が生じる不具合を抑えることができる。
また、底部30は、くびれ部23の下部に連結されており、長さLを有している。この底部30の長さLは、例えば20mm以上30mm以下である。底部30は、全体として略半球形状である。また、底部30の厚みTは、底部30の全体にわたって略均一であり、2mm以上3.3mm以下としても良い。底部30の厚みTは、くびれ部23の厚みTよりも小さい方が好ましい。
さらに、胴部20と底部30との合計長さ(すなわちプリフォーム10のうちサポートリング14より下の部分の長さ)は、Lであり、この合計長さLは、上述した長さL、L、L、およびLの合計である(L=L+L+L+L)。この合計長さLは、69mm以上95mm以下としても良い。また、くびれ部23の外径Dに対する、胴部20および底部30の合計長さLの割合(L/D)は、2.2以上4.0以下とすることが好ましい。上記割合(L/D)を2.2以上とすることにより、縦方向の延伸倍率が抑えられるので、ブロー成形時の過延伸によりプラスチックボトル40(後述)の底部43に白化が生じる不具合を抑えることができる。また、上記割合(L/D)を4.0以下とすることにより、プリフォーム10の長さを抑え、プリフォーム10の軽量化を図ることができる。また、プリフォーム10を同一の重量とした場合には、くびれ部23の厚みTが薄くなりすぎないため、ブロー成形時の過延伸によりプラスチックボトル40(後述)の底部43に白化が生じる不具合を抑えることができる。
このようなプリフォーム10の全長は、Lであり、この全長Lは、上述した長さLとLとの合計である(L=L+L)。また、プラスチックボトル40の容量に対するプリフォーム10全体の重量(プリフォーム10全体の重量/プラスチックボトル40の容量)の値は、0.020g/ml以上0.045g/ml以下である。このように、本実施の形態のプリフォーム10は、軽量化が図られたプリフォームとなっている。
なお、プリフォーム10の主材料としては熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)を使用することが好ましく、植物由来のバイオマス系プラスチック、例えばPLA(ポリ乳酸)を用いることも可能である。あるいは、上述した各種樹脂をブレンドした樹脂を用いても良い。また、プリフォーム10は、2層以上の多層成形プリフォームとして形成することもできる。すなわち射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォーム10として形成しても良い。
次に、図3により、このようなプリフォーム10を二軸延伸ブロー成形することにより作製された、角型のプラスチックボトルの一例について説明する。なお、上述したプリフォーム10を用いて作製されるプラスチックボトルは、これに限定されないことは勿論である。例えば、図4に示すようなペタロイドボトルであっても良い。
図3において、プラスチックボトル40は、口部41と、口部41下方に設けられた略四角筒状の胴部42と、胴部42に連続して設けられた底部43とを備えている。また口部41と胴部42との間には、首部44が形成され、首部44と胴部42との間には、肩部48が形成されている。
さらに口部41外周には、図示しないキャップを螺合するためのねじ部46(上述したプリフォーム10のねじ部13に対応する)が設けられ、口部41外周のうちねじ部46下方部分には、外方に突出する環状のサポートリング47(上述したプリフォーム10のサポートリング14に対応する)が設けられている。
胴部42は、上述したように略四角筒状であり、4つの略長方形状の側面から構成されている。また、胴部42の水平断面は、略正方形状であり、4つのコーナー部45を有している。さらに、肩部48は、4つの略台形状の面から構成されている。この肩部48の水平断面は略正方形状であり、その面積は、首部44側から胴部42側へ向けて徐々に大きくなっている。
このようなプラスチックボトル40は、容量(満柱容量)600ml以上の大型プラスチックボトルであり、好ましくは、プラスチックボトル40の容量は、650ml以上2000ml以下とすることができる。上述したように、プラスチックボトル40の容量に対するプリフォーム10全体の重量(プリフォーム10全体の重量/プラスチックボトル40の容量)は、0.020g/ml以上0.045g/ml以下となっており、プラスチックボトル40の薄肉化が図られている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用(プラスチックボトルの製造方法)について述べる。
まず図1および図2に示すプリフォーム10を準備する(図5(a))。この場合、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂製ペレットを図示しない射出成形機に投入し、このペレットが射出成形機によって加熱溶融および加圧される。その後、ペレットは加圧された溶融プラスチックとなって、プリフォーム10に対応する内部形状を有する射出成形金型内に射出される。所定時間の経過後、射出成形金型内で溶融プラスチックが硬化し、プリフォーム10が形成される。その後、射出成形金型を分離し、射出成形金型内から図1および図2に示すプリフォーム10を取り出す。このプリフォーム10は、プラスチックボトル40の容量に対する重量(プリフォーム10全体の重量/プラスチックボトル40の容量)が0.020g/ml以上0.045g/ml以下の軽量のプリフォームである。
次に、プリフォーム10は、加熱装置51によって加熱される(図5(b))。このとき、プリフォーム10は、口部11を下方に向けた状態で回転しながら、加熱装置51によって周方向に均等に加熱される。この加熱工程におけるプリフォーム10の加熱温度は、例えば90℃乃至130℃としても良い。本実施の形態において、くびれ部23の外径Dに対する、くびれ部23の厚みTの割合(T/D)は、0.09以上0.16以下となっている。このため、くびれ部23の厚みが適切な厚みとなり、加熱装置51からの熱をくびれ部23の厚み方向に十分に伝達することができる。また、くびれ部23の外径Dに対する、サポートリング下部21の外径Dの割合(D/D)を0.25以上0.45以下としたことにより、加熱装置51とくびれ部23との間隔が適切な距離となり、サポートリング下部21とくびれ部23とを、ムラ無く均一かつ十分に加熱することができる。
続いて、加熱装置51によって加熱されたプリフォーム10は、ブロー成形金型50に送られる(図5(c))。
プラスチックボトル40は、このブロー成形金型50を用いて成形される。この場合、ブロー成形金型50は互いに分割された一対の胴部金型50a、50bと、底部金型50cとからなる(図5(c))。図5(c)において、一対の胴部金型50a、50b間は互いに開いており、底部金型50cは上方に上がっている。この状態で一対の胴部金型50a、50b間に、プリフォーム10が挿入される。
次に図5(d)に示すように、底部金型50cが下がったのちに一対の胴部金型50a、50bが閉鎖され、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cにより密閉されたブロー成形金型50が構成される。次にプリフォーム10内に空気が圧入され、プリフォーム10に対して二軸延伸ブロー成形が施される。
このことにより、ブロー成形金型50内でプリフォーム10からプラスチックボトル40が得られる。この間、胴部金型50a、50bは30℃乃至80℃まで加熱され、底部金型50cは5℃乃至25℃まで冷却される。この際、ブロー成形金型50内では、プリフォーム10が膨張され、ブロー成形金型50の内面に対応する形状に賦形される。
その後、図5(e)に示すように、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cが互いに離れ、ブロー成形金型50内からプラスチックボトル40が取出される。このようにして、容量(満柱容量)600ml以上の大型のプラスチックボトル40が得られる。
ところで、一般に、プリフォーム10からプラスチックボトル40をブロー成形する際、プラスチックボトル40の胴部42や底部43等に白化とよばれる不具合が生じる場合がある。このような白化は、プラスチックボトル40を構成する樹脂の延伸が不足したり(未延伸)、延伸が過剰であったりする(過延伸)ことにより生じると考えられる。
これに対して本実施の形態によれば、くびれ部23の外径Dに対する、くびれ部23の厚みTの割合(T/D)を0.09以上0.16以下としている。これにより、ブロー成形されたプラスチックボトル40の底部43が薄くなりすぎず、底部43に樹脂の過延伸による白化が生じる不具合を抑えることができる。また、ブロー成形時にくびれ部23の厚み方向に十分に熱を伝達することができ、プラスチックボトル40の胴部42に樹脂の未延伸による白化が生じる不具合を抑えることができる。
また、本実施の形態によれば、くびれ部23の外径Dに対する、胴部20および底部30の合計長さLの割合(L/D)は、2.2以上4.0以下となっている。これにより、プリフォーム10の縦方向の延伸倍率が抑えられるので、ブロー成形時の過延伸によりプラスチックボトル40の底部43に白化が生じる不具合を抑えることができる。また、プリフォーム10の長さを抑えることにより、プリフォーム10の軽量化を図ることができる。
さらに、本実施の形態によれば、くびれ部23の厚みTに対する、サポートリング下部21の厚みTの割合(T/T)は、0.5以上0.9以下となっている。これにより、ブロー成形時にプラスチックボトル40の胴部42のとりわけコーナー部45に白化が生じる不具合を抑えるとともに、ブロー成形されたプラスチックボトル40の底部43が薄くなりすぎず、底部43に過延伸による白化が生じる不具合を抑えることができる。
次に、本実施の形態の具体的実施例を説明する。
まず、以下に挙げる5種類のプリフォーム(実施例1、および比較例1〜4)を射出成形により作製した。
(実施例1)
図1に示す本実施の形態によるプリフォーム10(実施例1)を作製した。このプリフォーム10(実施例1)において、くびれ部23の外径Dに対する、くびれ部23の厚みTの割合(T/D)を0.13とし、くびれ部23の外径Dに対する、胴部20および底部30の合計長さLの割合(L/D)を3.3とした。また、プリフォーム10の重量を24gとした。
(比較例1)
くびれ部23の外径Dに対する、くびれ部23の厚みTの割合(T/D)を0.17としたこと、以外は実施例1と同様にして、プリフォーム(比較例1)を作製した。
(比較例2)
くびれ部23の外径Dに対する、くびれ部23の厚みTの割合(T/D)を0.07としたこと、以外は実施例1と同様にして、プリフォーム(比較例2)を作製した。
(比較例3)
くびれ部23の外径Dに対する、胴部および底部の合計長さLの割合(L/D)を5.0としたこと、以外は実施例1と同様にして、プリフォーム(比較例3)を作製した。
(比較例4)
くびれ部23の外径Dに対する、胴部および底部の合計長さLの割合(L/D)を2.0としたこと、以外は実施例1と同様にして、プリフォーム(比較例4)を作製した。
上記4種類のプリフォーム(実施例1、および比較例2−4)をそれぞれブロー成形機により二軸延伸ブロー成形することにより、図3に示すプラスチックボトル40(満柱容量600ml)を作製した。この場合、プラスチックボトル40の容量に対する各プリフォームの重量は、0.040g/mlとなった。なお、比較例1のプリフォームは、射出成形性が良好でなかったので、プラスチックボトル40の作製は行わなかった。この結果、実施例1のプリフォーム10は、ブロー成形性に大きな問題は生じなかった。一方、比較例2−4のプリフォームには、胴部または底部に白化とよばれる不具合が発生した。
以上の結果をまとめて表1に示す。表1において、「プリフォーム外観確認」とは、プリフォーム10を射出成形した後、冷却時間を一定(4秒)にしたときの外観を確認したものであり、評価基準「○」は「ヒケ発生なし」を示し、評価基準「×」は「ヒケ発生あり」を示す。また、「白化有無」とは、プリフォーム10をブロー成形した際の白化の有無を確認したものであり、評価基準「○」は「白化発生なし」を示し、評価基準「×」は「白化発生あり」を示す。また、「強度(N)」とは、作製されたプラスチックボトル40に950mlの水を充填したときの座屈強度を示しており、200N以上が基準となる強度である。
Figure 2019130735
10 プリフォーム
11 口部
12 口部本体
13 ねじ部
14 サポートリング
15 開口部
20 胴部
21 サポートリング下部
22 縮径部
23 くびれ部
30 底部
40 プラスチックボトル

Claims (6)

  1. 容量600ml以上の大型プラスチックボトル用のプリフォームにおいて、
    サポートリングを有する口部と、
    前記口部に連結された胴部と、
    前記胴部に連結された底部と、を備え、
    前記胴部は、前記口部側のサポートリング下部と、前記底部側のくびれ部と、前記サポートリング下部と前記くびれ部との間に設けられ、前記サポートリング下部側から前記くびれ部側に向けて縮径する縮径部とを有し、
    前記くびれ部の外径に対する、前記くびれ部の厚みの割合は、0.09以上0.16以下であり、
    前記くびれ部の外径に対する、前記胴部および前記底部の合計長さの割合は、2.2以上4.0以下であり、
    前記大型プラスチックボトルの容量に対する重量が、0.020g/ml以上0.045g/ml以下である、プリフォーム。
  2. 前記くびれ部の厚みに対する、前記サポートリング下部の厚みの割合は、0.5以上0.9以下である、請求項1記載のプリフォーム。
  3. 前記くびれ部の厚みは、2.5mm以上3.6mm以下である、請求項1または2記載のプリフォーム。
  4. 前記くびれ部の外径は、23mm以上27mm以下である、請求項1乃至3のいずれか一項記載のプリフォーム。
  5. 前記胴部および前記底部の合計長さは、69mm以上95mm以下である、請求項1乃至4のいずれか一項記載のプリフォーム。
  6. 容量600ml以上の大型プラスチックボトルの製造方法であって、
    請求項1乃至5のいずれか一項記載のプリフォームを準備する工程と、
    前記プリフォームを加熱する工程と、
    前記プリフォームを二軸延伸ブロー成形する工程と、を備えた、プラスチックボトルの製造方法。
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