JP2019130476A - 光触媒装置及びこれを備える冷蔵庫 - Google Patents

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太一 辻井
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Abstract

【課題】光触媒の反応効率を高くし、光触媒における光反応領域を広くすること。【解決手段】脱臭モジュール1(光触媒装置)は、予め決められた方向に光を照射するように配置されたLEDランプ12を備える光源13と、光源13から照射された光を反射する反射板30とを備え、光源13と反射板30との間に、光源13からの光の照射方向を横切る方向に空気を流す空気流路50を配置し、この空気流路50内に、空気の流れの方向に沿って光触媒部材20を配置している。光触媒部材20は、光源13から照射された光を前面20fの側から背面20bの側へと通過させる複数個の開口24を有する基材22を担体として、この基材22の前面20f及び背面20bに光触媒23を担持させている。【選択図】図1

Description

本発明は、光触媒装置及びこれを備える冷蔵庫に関する。
近年、空間の脱臭や除菌を行ったり、二酸化炭素の生成作用を生じたりする光触媒を利用した光触媒装置が開発されている。
光触媒は、触媒表面に吸着した空気中の酸素と水分とを光反応によって分解し、反応性の高いスーパーオキサイドアニオン(O2−)とOHラジカル(・OH)とを生成する。スーパーオキサイドアニオンとOHラジカルとは臭気成分を分解したり、雑菌を除去したりすることができ、さらにはエチレンガスを分解して食品の鮮度低下を抑制したりすることもできる。
特許文献1には、光触媒を内蔵した冷蔵庫が開示されている。この冷蔵庫は、内箱(11)内に貯蔵室(2)〜(5)を収納し、これらの貯蔵室(2)〜(5)の背面側に背面パネル(25)を設置している。内箱(11)と背面パネル(25)との間には冷気通路(35)が形成され、この冷気通路(35)内に光触媒装置が設けられている。
特許文献1に記載された光触媒装置は、貯蔵室(2)〜(5)側に光触媒層(39)を露出させるようにして、触媒基台(37)を背面パネル(25)に取り付けている。触媒基台(37)はガラス材で作られたもので、光触媒層(39)を一面側に形成している。そして内箱(11)の内壁面には発光ダイオードからなる光源(32)を取り付け、光源(32)から照射された光を光触媒層(39)に導くようにしている。
特開2014−219130号公報
特許文献1に記載されている光触媒装置は、つぎのような課題を有している。
光源(32)から照射された光は、ガラス材で作られた触媒基台(37)を透過して光触媒層(39)に到達する。触媒基台(37)を透過した光は、触媒基台(37)との界面から光触媒層(39)に入射して減衰しながら進行し、貯蔵室(2)〜(5)側の空間との界面へと到達する。分解対象となる物質はこの海面、つまり貯蔵室(2)〜(5)側の空間との界面において、初めて光触媒層(39)と接触する。
このため分解対象となる物質が接触する領域では光エネルギーの減衰が進み、光触媒の反応効率が低くなってしまうという課題がある。
また光触媒層(39)は、貯蔵室(2)〜(5)側の空間との界面における一面でのみ分解対象となる物質と接触するため、光反応を起こす領域がその一面にのみ限られてしまうという課題もある。
本発明の課題は、光触媒の反応効率を向上させることである。
本発明の別の課題は、光触媒の光反応領域を拡大することである。
本発明の光触媒装置は、光源と、前記光源から照射された光を反射する反射板と、前記光源からの光の照射方向を横切る方向に空気を流す空気流路と、前記空気流路における空気の流れの方向に沿って配置され、前記光源から照射された光を前面側から背面側へと通過させる複数個の開口を有する担体の前面及び背面に光触媒を担持させた光触媒部材と、を備えることによって上記課題を解決する。
本発明の冷蔵庫は、貯蔵室と、前記貯蔵室の内部に連絡する脱臭空間と、前記脱臭空間内に配置された前記光触媒装置と、を備えることによって上記課題を解決する。
本発明によれば、空気流路を流れる空気は、開口に乱流を発生させて光触媒部材の前面及び背面に回り込み、また光源からの光は、光触媒部材の前面に担持されている光触媒に直接照射され、そればかりか開口を通過後に反射板を反射して光触媒部材の背面に担持されている光触媒にも直接照射されるので、光触媒の反応効率を向上させ、光触媒の光反応領域を拡大することができる。
第1の実施の形態として、脱臭モジュール(光触媒装置)の概略構成を示す縦断側面図である。 透明板の近くで生じる上昇気流を白抜き矢印で示す脱臭モジュールの縦断側面図である。 (a)は脱臭モジュールが備える光触媒部材を示す正面図、(b)は光触媒部材をなす光触媒要素(担体と光触媒)を拡大して示す断面図である。 脱臭モジュールにおける直接光と反射光との光路を示す模式図である。 支持部材の構造を示す脱臭モジュールの縦断側面図である。 第2の実施の形態として、脱臭モジュールを備える冷蔵庫の概略構成を示す縦断側面図である。 第3の実施の形態として、脱臭モジュール(光触媒装置)の概略構成を示す斜視図である。 透明板の近くで生じる上昇気流を白抜き矢印で示す脱臭モジュールの縦断側面図である。 第4の実施の形態として、脱臭モジュール(光触媒装置)の概略構成を示す正面図である。 光触媒部材の近くで生じる気流を破線矢印で示す脱臭モジュールの縦断側面図である。 第5の実施の形態として、脱臭モジュール(光触媒装置)の概略構成を示す正面図である。 光触媒部材の近くで生じる気流を破線矢印で示す脱臭モジュールの縦断側面図である。 第4の実施の形態と第5の実施の形態との脱臭モジュールにおけるアセトアルデヒドの除去性能を比較したグラフである。 第6の実施の形態として、脱臭モジュール(光触媒装置)の概略構成を示す縦断側面図である。
以下、図面に基づいて実施の形態を説明する。これらの実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などはあくまで一つの実施態様にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態を、図1〜図5に基づいて説明する。本実施の形態は、光触媒装置の一形態である。光触媒装置は、脱臭モジュール1として実現されている。
(脱臭モジュールの概要)
図1に示すように、脱臭モジュール1は、光源としての光源ユニット10、光触媒部材20、反射板30、及び支持部材40を備えている。光触媒部材20は、光源ユニット10と反射板30との間に介在し、これらの光触媒部材20及び反射板30は支持部材40に支持され、光源ユニット10からの光の照射方向を横切るように配置されている。
光触媒部材20が配置されている空間、つまり光源ユニット10と反射板30との間の空間は、空気流路50となっている。空気流路50は、光源ユニット10からの光の照射方向を横切る方向に空気を流す半閉鎖空間である。
(光源ユニット)
光源ユニット10は、LED基台11上にLEDランプ12を搭載した光源13と、LEDランプ12から発せられた光を透過させる透明板14とを備えている。光源13はハウジング15の内部に収納され、透明板14はハウジング15の開口した一面に取り付けられている。
LEDランプ12は、LED基台11の上に、光触媒部材20の前面20f側、つまり光源ユニット10と対向する側の全体を照射するように配置されている。LEDランプ12は、その出射光が図1中の上下方向に拡がる複数個のLED素子である。LED基台11は、図1中の奥行き方向に長い形状を有しており、LEDランプ12はその奥行き方向に所定間隔で整列されている。
LED基台11の形状、LED基台11上のLEDランプ12の配置、LEDランプ12から発せられる光の配光分布という各種の条件は、光触媒部材20の前面20f全体を照射することができるように設定されている。このためLED基台11の形状とLEDランプ12の配置位置とは、光触媒部材20の形状及び大きさとLEDランプ12の配光分布とに応じて決定される。
LEDランプ12は、光触媒部材20が担持する光触媒23(図3(a)(b)参照)が光反応を起こす波長領域の光を発するものであるように、光触媒23の種類に応じて選択される。例えば紫外線により光触媒反応を起こす光触媒23に対しては、紫外線を発するLEDランプが用いられ、可視光により光触媒反応を起こす光触媒23に対しては、可視光を発するLEDランプが用いられる。
透明板14としては、光触媒部材20が担持する光触媒23が光反応を起こす波長領域の光に対して、透過性が高いものが用いられる。その他の波長領域の光に対しては、透過性は高くなくてもよい。むしろ上昇気流を発生させるためには(詳しくは後述)、その他の波長領域の光を吸収し、透明板14の温度を上昇させ得るようにすることが望ましい。
一例としては、ガラス、アクリル樹脂、又はメタクリル樹脂等で透明板14を形成することができる。
このような透明板14は、光源13を覆うことによって光源13を保護する役割と、発光するLEDランプ12の発熱で温められることによって上昇気流を発生させる役割とを兼ねている。
図2に示すように、透明板14の外面、つまり光源ユニット10の外側に露出している面が鉛直になるように脱臭モジュール1を設置した場合、発光するLEDランプ12の発熱によって透明板14が温められることで、上昇気流51が発生する。上昇気流51は、水平面に対する透明板14の外面の迎角又は俯角が0度超90度未満の場合に発生する。
本実施の形態では、透明板14を反射板30に対向するように配置することにより、半閉鎖空間52を形成している。この半閉鎖空間52は、空気流路50を構成する。光触媒部材20は、空気流路50内で、透明板14及び反射板30と平行に配置されている。したがって上昇気流51は、空気流路50内を光触媒部材20に沿って上昇し、半閉鎖空間52内の空気を交換する。そこで光触媒部材20は、LEDランプ12から照射される光を受光することで光反応を起こし、これによって空間の脱臭や除菌を行う。このとき水平面に対する透明板14の外面の角度が90度に近いほど効率的に上昇気流51が発生し、脱臭や除菌の効率が向上する。
本実施の形態の別の実施態様として、光源13は、例えば蛍光灯等の別の種類の発光源を用いた構成としてもよく、導光板等を用いてより均一な面状の光を出射するように構成してもよい。あるいは導光板等によって導入された外光を用いるようにしてもよい。外光を導入する場合、脱臭モジュール1を電源に接続しなくてもよいため、脱臭モジュール1の設置の自由度が高まり、設置可能な場所の可能性を広げることができる。
本実施の形態のさらに別の実施態様として、透明板14を設けない光源ユニット10も実施可能である(図14参照)。光源13の保護を必要とせず、あるいは上昇気流の発生を必要としない場合などは、透明板14を設ける必要性が希薄となる。
(光触媒部材)
図3(a)に示すように、光触媒部材20は、線状をなす光触媒要素21を複数本用意し、これらの光触媒要素21を格子状に編み、平坦な矩形形状に形成したものである。図3(b)に示すように、光触媒要素21は、断面円形形状をなす線状の基材22を担体として、その表面に光触媒部材20を担持させている。つまり光触媒要素21は、光触媒23を含む層で基材22の表面を覆っている。このような光触媒部材20は、光触媒要素21を編むという構造上網状に形成されており、多数の網目を有している。これらの網目は、光触媒部材20に設けられた複数個の開口24を形成している。したがって光触媒部材20は、その前面20f、反射板30に対面する背面20b、そして開口24の内部に光触媒23を担持している。
基材22は、例えばガラス等の光透過性材料、セラミック、又はステンレス鋼やアルミニウム等の金属を材料として形成されている。光触媒23を含む層を基材22の表面上に形成することができるのであれば、基材22の材質や表面加工方法などは特に限定されない。
光触媒23は、例えば酸化亜鉛(ZnO)、硫化カドミウム(CdS)、三酸化タングステン(WO3)、二酸化チタン(TiO2)等を材料とする。
開口24は、光触媒23が励起する波長の光を通過させることができればよく、その他の波長領域の光は通過させることができなくてもよい。
本実施の形態の別の実施態様として、光触媒部材20と開口24とは上記態様に限ることなく、例えば複数個の開口24を開けた薄板状の基材22を設け、その両面に光触媒23を含む層を形成するようにしてもよい。この場合、光触媒部材20は網状ではなく、薄板状となる。
本実施の形態の別の実施態様として、光触媒23が光反応を起こす波長の光に対する透過性が高い平板を基材22として用意し、開口24となるべきパターンを除いたその両面に光触媒23を含む層を形成してもよい。この場合、光触媒23を含む層が形成されていないパターンの部分が開口24となる。
本実施の形態のさらに別の実施態様として、光触媒部材20の網状形状は、図3(a)に示す格子状の他に、蜂の巣状、柵状などであってもよい。
なお実施に際しては、開口24の数は特に限定されない。1つであってもよい。
(反射板)
図4に示すように、反射板30は、支持板31と反射シート32とを有しており、光触媒部材20の開口24を通過した光を反射シート32で反射し、光触媒部材20の背面20b全体に導くように配置されている。反射シート32は、光触媒23が光反応を起こす波長の光を反射することができればよく、その他の波長の光は反射することができなくてもよい。
支持板31は、反射シート32を支持する平板状の部材であり、光触媒部材20全体を覆う形状と面積とを有し、光触媒部材20と対向する面に反射シート32を備えている。支持板31はまた、脱臭モジュール1の外装としての役割も担い、光源ユニット10と光触媒部材20とを機械的に保護し、埃などの汚れも防ぐ。
反射シート32は、光触媒23が光反応を起こす波長の光を反射する光学機能シートであり、支持板31に接着剤によって接着されている。もっとも実施に際しては、反射シート32は、接着以外の手法で支持板31に固定されていてもよい。
図4に示すように、LEDランプ12の出射光は、その一部が直接光54として光触媒部材20の前面20fと、開口24内における前面20f側の領域に照射され、残りの一部が開口24を通過する。開口24を通過した光は、反射板30を反射して反射光55となり、光触媒部材20の背面20bと、開口24内における背面20b側の領域に照射される。このとき直接光54及び反射光55として光触媒23を含む層へ入射する光の割合が高いほど、脱臭モジュール1における光の利用効率が向上する。
本実施の形態の別の実施態様として、反射板30は上記構成に限ることなく、例えば反射シート32の代わりに、反射機能を付与する表面加工を支持板31の光源13側の面に施したような構成であってもよい。
(支持部材)
図5に示すように、支持部材40は、第1中間部材41と第2中間部材42とを固定ネジ43で連結した四個の支持ユニット44によって構成されている。支持部材40は、光源ユニット10のハウジング15と反射板30との四隅を四個の支持ユニット44でそれぞれ連結し、第1中間部材41と第2中間部材42との間に光触媒部材20を着脱自在に取り付けている。
第1中間部材41は、光源ユニット10に固定されている。固定の方法は、特に限定されない。例えば接着剤による接着でも、光源ユニット10のハウジング15と第1中間部材41との一体成形でもよい。
第2中間部材42は、反射板30の四隅に設けられたネジ通し孔45に挿入した固定ネジ43を貫通させる貫通孔46を軸方向に沿って設けている。第1中間部材41は、固定ネジ43のねじ込みを許容するネジ溝47を軸方向に沿って設けている。光触媒部材20は、貫通孔45を貫通した固定ネジ43を通すネジ通し孔25を四隅に設けている。反射板30の四隅に設けたネジ通し孔45と、光触媒部材20の四隅に設けたネジ通し孔25とは、ともに第1中間部材41の設置位置に位置合わせされている。
そこで反射板30の背面側からネジ通し孔45に挿入し、第2中間部材42の貫通孔46を貫通させ、光触媒部材20のネジ通し孔25を通した固定ネジ43の先端部を、第1中間部材41のネジ溝47にねじ込んで締め付けることで、光源ユニット10のハウジング15に対して、光触媒部材20と反射板30とが固定される。
反対に締め付けた固定ネジ43を緩め、第1中間部材41のネジ溝47からの螺合を外せば、光触媒部材20と反射板30とは光源ユニット10から離脱し、光触媒部材20は単体でその着脱が可能となる。
そこで使用を継続する間に、埃などの汚れや過吸着によって光触媒23の性能が劣化した場合、煩雑な作業を要することなく簡単に光触媒部材20を取り外し、その清掃や交換を行うことができる。この点は、例えば特許文献1に記載されているような従来の光触媒装置に対して、優位性の根拠となる。特許文献1に記載されている光触媒装置は、貯蔵室(2)〜(5)の背面側に設置された背面パネル(25)の背後に光触媒基台(37)及び光触媒層(39)を収納しているため、これらの光触媒基台(37)及び光触媒層(39)の取り外しに煩雑な作業が要求され、気軽にその掃除や交換をすることができないからである。
以上のように構成された支持部材40において、第1中間部材41は、光源ユニット10と光触媒部材20とを離し、所定間隔を維持するためのスペーサーとしての役割も兼ねている。第2中間部材42は、光触媒部材20と反射板30とを離し、所定間隔を維持するためのスペーサーとしての役割も兼ねている。
実施に際しては、使用可能な第1及び第2中間部材41、42、並びに固定ネジ43は特に限定されないが、固定ネジ43を外すときに備えて、錆などにより固まることが少ないものを選択することが好ましい。
本実施の形態では、光源ユニット10の側に第1中間部材41を固定し、光触媒部材20及び反射板30を光源ユニット10に対して着脱する一態様を例示した。これに対して別の実施態様として、反射板30の側に第1中間部材41を固定しておき、光触媒部材20及び光源ユニット10を反射板30に対して着脱するように構成してもよい。
本実施の形態では、支持部材40として四個の支持ユニット44を用いたが、用いる支持ユニット44の数は特に限定されず、光触媒部材20や反射板30のサイズや形状などに応じて適宜選択することができる。
なお支持部材40は上記構成に限らず、光触媒部材20を脱着可能に支持することができる構成であればよい。
(透明板、光触媒部材、及び反射板の形状と相対位置)
透明板14、光触媒部材20、及び反射板30の形状と相対位置とについて説明する。透明板14を設けない場合には、光源13から発せられた光が通る光源ユニット10のハウジング15の開口を、透明板14に準じたものとして想定する。
光触媒部材20は、平坦な矩形形状をしている。このため透明板14は、光触媒部材20の前面20fの全体へ光を照射することができるように、光触媒部材20と同様の矩形形状とされている。また反射板30は、光触媒部材20の背面20bの全体へ反射光55を導くことができるように、光触媒部材20と同様の矩形形状とされている。
透明板14のサイズは、光触媒部材20よりも少し小さく設定されている。支持部材40を用いて各部を固定するという構造上の制約からである。このような制約がないのであれば、透明板14と光触媒部材20との大小関係は、このような関係に限定されない。
反射板30のサイズは、光触媒部材20よりも少し大きく設定されている。光源ユニット10と光触媒部材20とを保護しながら、上昇気流51による空気流路50中での空気の動きを妨げないようにするためである。ただし反射板30と光触媒部材20との大小関係は、このような関係に限定されない。
透明板14は、光源13に設けられたLEDランプ12に対して正対するように配置されている。つまり透明板14は、LEDランプ12の光軸が、透明板14と平行な面に対して直交するように配置されている。光源13から発せられる光の透過率が高くなるようにするためである。もっともLEDランプ12と透明板14との配置位置は、このような位置関係に限定されない。
透明板14と光触媒部材20と反射板30とは、この順番で互いに平行に配列されている。これによって構造が簡略化し、製造コストを低廉に抑えることが可能である。しかも装置全体の薄型化にも貢献する。
光触媒部材20と反射板30との間の間隔は、透明板14と光触媒部材20との間の間隔よりも狭くなっている。光触媒部材20の開口24を通過する際に生ずる光量の減少を考慮し、反射光55の減衰を少しでも抑制するためである。
実施に際しては、透明板14、光触媒部材20、及び反射板30の形状と相対位置とは上記の構成に限らず、図4に示すように、光源13から発せられる光の一部が直接光54として光触媒部材20の前面20f側へ照射され、光源13から発せられる光の別の一部が反射板30の反射光55として光触媒部材20の背面20b側へ照射される構成であればよい。例えば光源13として鉛直方向に延びる線状光源を用い、透明板14と光触媒部材20と反射板30とを半円筒形状として、光源13を中心軸とするように配置した構成であってもよい。
(作用と効果)
このような構成において、空気流路50を流れる空気は開口24に乱流を発生させ、光触媒部材20の前面20f及び背面20bに回り込む。光源13からの光は、光触媒部材20の前面20f及び前面20f側の開口24内に担持されている光触媒23に直接照射され、そればかりか開口24を通過後に反射板30を反射して、光触媒部材20の背面20b及び背面20b側の開口24内に担持されている光触媒23にも直接照射される。
したがって本実施の形態の脱臭モジュール1は、光触媒の内部に光を透過させる構成の光触媒装置、例えば特許文献1に記載されているような光触媒装置と比較して、光エネルギーの減衰がほとんど生じないので、光触媒23の反応効率を向上させることができる。
また本実施の形態の脱臭モジュール1は、LEDランプ12から照射された光を、光触媒部材20の前面20fと背面20bとの両面で受光させることができるので、光触媒23の光反応領域を拡大することができる。
しかも本実施の形態の脱臭モジュール1は、分解対象となる物質を含む空気を流す空気流路50内に光触媒部材20を配置しているため、分解対象となる物質を開口24内に捕捉し、速やかに分解することができる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態を、図6に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、その説明も省略する。
本実施の形態は、第1の実施の形態の脱臭モジュール1と同様の構成を有する脱臭モジュール2を用いた冷蔵庫60である。脱臭モジュール2は、冷蔵庫60への設置に適合するように大きさと形状とを調整した他は、第1の実施の形態の脱臭モジュール1と同様の構造を備えている。冷蔵庫60は、脱臭モジュール2が設置されている他は一般的な冷蔵庫と変わらない当業者に周知のものであるので、その構造等は特に説明せず、外観なども図示しない。
図6に示すように、冷蔵庫60は、内部に貯蔵室61を備えている。冷蔵庫60の図示しない扉を開いた状態で貯蔵室61の内部を見たとき、貯蔵室61の背面は、貯蔵室内壁62によって規定されている。脱臭モジュール2は、この貯蔵室内壁62の位置に設けられている。したがって貯蔵室61は、脱臭モジュール2によって脱臭及び除菌がなされる脱臭空間63となる。
光源ユニット10は、貯蔵室61内から見て、その一部が貯蔵室内壁62に埋設されるように取り付けられている。このとき光源ユニット10は、透明板14の外面、つまり光源ユニット10の外側に露出している面を、貯蔵室内壁62における貯蔵室61側の面と略一致させている。このような配置上、透明板14、光触媒部材20、反射板30、及び支持部材40は貯蔵室61の内部に位置づけられ、光源ユニット10は貯蔵室内壁62の裏側に位置づけられている。このため冷蔵庫60の制御装置や各種配線(いずれも図示せず)の収納位置に、電気的な配線が必要となる光源13が配置され、光源13を電源(図示せず)に接続するための配線構成や、そのための作業の容易化を図ることができる。
冷蔵庫60が正しく設置されたとき、貯蔵室内壁62は略鉛直になる。このため脱臭モジュール1の透明板14も略鉛直になり、発光するLEDランプ12の発熱によって上昇気流51の発生が促される(図2参照)。すると貯蔵室61内部において、図6に二点鎖線で図示するような気流53が発生する。この気流53は、貯蔵室61の内部を循環する循環気流となる。したがって本実施の形態によれば、循環気流を発生させるための循環用のファンを用いることなく、脱臭モジュール2によって貯蔵室61の内部を効率的に脱臭したり、除菌したりすることができる。
本実施の形態によれば、透明板14の外面は、貯蔵室内壁62における貯蔵室61側の面と略一致する。このため透明板14は、気流53の流通を妨げない。
本実施の形態によれば、光触媒部材20と反射板30、そしてこれらを支持する支持部材40が貯蔵室61の内部に配置されており、固定ネジ43の締め込みを緩めて取り外すことで、光触媒部材20及び反射板30を着脱することができる。したがって光触媒部材20の掃除や交換などのメンテナンス作業の容易化を図ることができる。
なお本実施の形態では、第1の実施の形態の脱臭モジュール1と同様の構成を有する脱臭モジュール2を用いた構成例としたが、実施に際してはこれに限定されず、後述脱臭モジュール3〜6を用いた冷蔵庫60としてもよい。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態を、図7〜図8に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、その説明も省略する。
図7及び図8に示すように、本実施の形態の脱臭モジュール3は、大きな密閉空間の脱臭に適合するように大型化し、これに応じて光源13の数を増やした他は、第1の実施の形態の脱臭モジュール1と同様の構造を備えている。
より詳細には、より拡大された面積を有する光触媒部材20が用いられ、これに対応して光源ユニット10のハウジング15、透明板14、及び反射板30の面積も拡大されている。こうして面積が拡大された光触媒部材20及び反射板30に対して十分な光を照射することができるように光源13は複数個設けられ、それぞれの光源13は垂直方向に並べて配列されている。
支持部材40は、第1の実施の形態の脱臭モジュール1と同様に、光源ユニット10のハウジング15の四隅に設けた四個の支持ユニット44によって、光触媒部材20と反射板30とを支持するようにしている。実施に際しては、支持ユニット44の数は四個に限定されず、面積が拡大された光触媒部材20と反射板30との支持をより強固かつ安定させるために、より多くの支持ユニット44を用いるようにしてもよい。
図8に示すように、本実施の形態では光源13が複数個設けられ、垂直方向に配列されていることから、透明板14の全面に対応する位置には、万遍なくLEDランプ12が配置される。このため透明板14は、その面積が拡大したとしても、数が増やされたLEDランプ12の発光による発熱によって、上昇気流51を生じさせるのに十分な程度温められる。
このため脱臭モジュール3は、光触媒部材20の周りの空気を入れ替えるための循環用ファンを用いることなく、光触媒部材20に沿って上昇気流51を生じさせることができる。このとき第1の実施の形態の脱臭モジュール1と比較して、光触媒部材20及び反射板30の面積が拡大されているため、より広い空間内を脱臭したり、除菌したりすることができる。
したがって本実施の形態の脱臭モジュール3は、より大きな密閉空間を有する場所、例えば靴箱などの収納庫、あるいはトイレなどへの設置にも有効である。
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態を、図9〜10に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、その説明も省略する。
図9及び図10に示すように、本実施の形態の脱臭モジュール4は、脱臭効率を上げるために送風ファン70を設け(図10参照)、透明板14と反射板30との間に空洞化された空間Sを形成している。この空間Sは、空気流路50を形成する。
また第1の実施の形態の脱臭モジュール1は、単一の光源13を備える構成であったのに対して、本実施の形態の脱臭モジュール4は、二つの光源13を備えている。もっとも光源13の数、光源13に設けられるLEDランプ12の数などは、光触媒部材20の面積に応じて適宜変更することができる。
脱臭モジュール4は、図10中の右側を正面F、左側を背面Rとしており、空気流路50の気流取入口57を背面Rに、気流排気口58を正面F側にそれぞれ設けている。
図9に示すように、脱臭モジュール4は、正面F側から見て両側部分に、透明板14と反射板30との間の空間を全面的に塞ぐ風洞壁59を設けている。これによって風洞となる空間Sが形成され、この空間Sによって形成される空気流路50は、気流取入口57及び気流排気口58のみが開口する流路となる。
風洞壁59は、透明板14を配置する光源ユニット10に固定され、光触媒部材20と反射板30とを支持する。したがって本実施の形態の脱臭モジュール4は、第1〜第3の実施の形態の脱臭モジュール1〜3が備えている支持部材40を備えず、風洞壁59にその役割を担わせている。
送風ファン70は、空気を引っ張ることによって空気流路50内に気流53を発生させる。そこで送風ファン70は、空気流路50に生じさせる気流53の下流側、つまり脱臭モジュール4の正面Fの側で、気流排気口58に対面させて配置されている。
このような構成において、送風ファン70が動作すると、空気の引き込み作用が生ずる。これによって脱臭モジュール4の背面R側の空気が送風ファン70に引き込まれ、気流取入口57から空気流路50内に取り込まれて気流排気口58へと抜けていく。このように送風ファン70は強制的に気流53を生じさせるため、空気流路50内で光触媒部材20に接触する空気の量を増加させ、空気の循環効率を高める。その結果、光触媒23の反応効率が向上し、気流56に含まれる物質を効率よく分解することが可能となる。
また本実施の形態の脱臭モジュール4によれば、第1〜第3の実施の形態の脱臭モジュール1〜3のように上昇気流51に頼ることなく、空気流路50内に空気の流れを強制的に作り出すことができるため、空気流路50を鉛直方向に向けなければならないという設置上の制約がない。したがって脱臭モジュール4の設置角度の自由度を高めることができる。
〔第5の実施の形態〕
第5の実施の形態を、図11〜13に基づいて説明する。第4の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、その説明も省略する。
図11、図12に示すように、本実施の形態の脱臭モジュール5は、空気流路50の三カ所に、気流制御壁71を設けている。これらの気流制御壁71は、気流取入口57において、光触媒部材20の一方(前面20f)の側から取り入れた空気をもう一方(背面20b)の側に導き、再び一方(前面20f)の側に導いて気流排気口58から排気するような波状の気流56を作り出すための構造である。
気流制御壁71のうちの一つである気流制御壁71aは、気流取入口57の開口部分に設けられている。この気流制御壁71aは、気流取入口57中、光触媒部材20と反射板30との間の領域を全面的に塞いでいる。
気流制御壁71のうちの一つである気流制御壁71bは、空気流路50内において、気流取入口57と気流排気口58とのちょうど中間となる位置に設けられている。この気流制御壁71bは、空気流路50中、透明板14と光触媒部材20との間の領域を全面的に覆っている。
気流制御壁71のうちの一つである気流制御壁71cは、気流排気口58の開口部分に設けられている。この気流制御壁71cは、気流排気口58中、光触媒部材20と反射板30との間の領域を全面的に塞いでいる。
そこで空気流路50は、三つの流路に分割される。一つ目は、気流取入口57に接して透明板14と光触媒部材20の前面20fとの間の空間に形成される流路である。二つ目は、光触媒部材20の背面20bと反射板30との間の空間に形成される流路である。そして三つ目は、気流排気口58に接して透明板14と光触媒部材20の前面20fとの間に形成される流路である。説明の便宜上から、一つ目の流路を第1の流路50a、二つ目の流路を第2の流路50b、そして三つ目の流路を第3の流路50cと呼ぶ。
このような構成において、送風ファン70が動作すると、脱臭モジュール4の背面R側の空気が送風ファン70に引き込まれ、気流取入口57から空気流路50内に取り込まれる。このとき気流取入口57の一部は気流制御壁71aによって塞がれているため、空気は、第1の流路50aに引き込まれる。
第1の流路50aに引き込まれた空気は、気流制御壁71bにその流通を堰き止められるため、光触媒部材20の開口24を通過して、第2の流路50bへと進路を変える。
第2の流路50bへと進路を変えて流れる空気は、気流制御壁71cにその流通を堰き止められるため、光触媒部材20の開口24を通過して、第3の流路50cへと進路を変える。そして気流排気口58から抜けていく。
こうして空気流路50に引き込まれた空気は波状に連続する気流56となり、光触媒部材20を通り抜け、開口24に乱流を生じさせる。したがって気流56に含まれる分解対象の物質が光触媒部材20により多く接触するため、気流56に含まれる物質をより効率よく分解することが可能となる。このため光分解性能に優れた小型の脱臭モジュール5を得ることができる。
図13は、第4の実施の形態の脱臭モジュール4と本実施の形態(第5の実施の形態)の脱臭モジュール5とを比較するために、アセトアルデヒドの除去性能を実験によって検証した結果を示すグラフである。横軸は脱臭を開始してからの時間、縦軸は脱臭している閉鎖空間内におけるアセトアルデヒドの除去率をそれぞれ示している。
図13に示すグラフから見て取れるように、本実施の形態の脱臭モジュール5のアセトアルデヒドの除去率は、脱臭開始から4分経過時に20%弱、7分30秒経過時には約20%、第4の実施の形態の脱臭モジュール4よりも勝っている。その後両者の間のアセトアルデヒドの除去率の差は徐々に縮まり、脱臭開始から15分経過時には同程度に収束している。
以上の実験結果より、気流制御壁71を設けて空気流路50を流通する気流56を波状にすることによって、脱臭開始後の初期段階において、アセトアルデヒドをより効率よく除去することができることが裏付けられた。
本実施の形態では、波状の気流56を作り出すための構造として、三つの気流制御壁71(71a,71b,71c)を設けている。このような構造については、各種の変形や変更が可能である。
例えば気流取入口57中、透明板14と光触媒部材20との間に気流制御壁71aを配置し、空気流路50中の中間位置では、光触媒部材20と反射板30との間に気流制御壁71bを配置し、気流排気口58中、透明板14と光触媒部材20との間に気流制御壁71aを配置するようにしてもよい。これによって光触媒部材20と反射板30との間の気流取入口57に面する位置に第1の流路50aが形成され、透明板14と光触媒部材20との間に第2の流路50bが形成され、光触媒部材20と反射板30との間の気流排気口58に面する位置に第3の流路50cが形成される。この場合には、図12に示す気流56とは180度位相がずれた波状の気流が作り出される。
気流制御壁71の枚数も、三枚に限らない。二枚であってもよく、あるいは四枚以上であってもよい。
気流制御壁71は、気流56の流れを完全に遮るものに限らず、気流56の流れを弱める程度のものであってもよい。気流制御壁71の形状は、傾斜面を有する突起であってもよく、台形であってもよい。
〔第6の実施の形態〕
第6の実施の形態を、図14に基づいて説明する。第5の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、その説明も省略する。
図14に示すように、本実施の形態の脱臭モジュール6は、光源ユニット10に透明板14を設けていない。そこで第5の実施の形態の脱臭モジュール5では透明板14によって位置を定めていた気流制御壁71bの一端側を、ハウジング15の底部にまで届く長さとしている。
このような構成において、本実施の形態の脱臭モジュール6は、透明板14を設けることなく、第5の実施の形態の脱臭モジュール5と同様の波状の気流56を作り出すことができる。脱臭性能も、脱臭モジュール5と同等である。
したがって本実施の形態によれば、透明板14を設けない分だけ安価に、脱臭モジュール5と同等の脱臭性能を発揮する装置(脱臭モジュール6)を製造することができる。
なお第5の実施の形態の脱臭モジュール5と同様に、本実施の形態においても、波状の気流56を作り出すための構造については、各種の変形や変更が可能である。
〔まとめ〕
本実施の形態の光触媒装置(脱臭モジュール1〜6)は、光を照射する光源13と、光源13から照射された光を反射する反射板30と、光源13からの光の照射方向を横切る方向に空気を流す空気流路50と、空気流路50における空気の流れの方向に沿って配置され、光源13から照射された光を前面20f側から背面20b側へと通過させる複数個の開口24を有する基材22(担体)の前面及び背面に光触媒23を担持させた光触媒部材20とを備えている。
したがって光エネルギーの減衰がほとんど生じないので、光触媒23の反応効率を向上させることができる。また光触媒部材20の前面20fと背面20bとの両面に光を受光させることができるので、光触媒23の光反応領域を拡大することができる。しかも分解対象となる物質を開口24内に捕捉し、速やかに分解することができる。
本実施の形態の光触媒装置(脱臭モジュール1〜6)の光触媒部材20は、開口24内にも光触媒23を担持している。
したがって光触媒23の反応効率の向上、光触媒23の光反応領域の拡大、及び開口24内に捕捉した物質の速やかな分解という作用効果を、より一層促進することができる。
本実施の形態の光触媒装置(脱臭モジュール1〜6)の光触媒部材20は、網状である。
したがって多数の開口24を均一に形成することができ、開口24の通過後に反射板30を反射した反射光55(図4参照)によって、光触媒部材20の背面20bを均一に照射することができる。
本実施の形態の光触媒装置(脱臭モジュール1〜6)は、光触媒部材20を脱着可能に支持する支持部材40を備えている。
したがって光触媒部材20を取り外すことができるので、光触媒部材20の掃除や交換などのメンテナンス作業の容易化を図ることができる。
本実施の形態の光触媒装置(脱臭モジュール1〜5)は、光源13と空気流路50との間に透明板14(透光性を有する透光板)を設けている。
したがって発光する光源13の発熱によって透明板14が温められ、透明板14と光触媒部材20との間に上昇気流51を発生させ、空気流路50内での空気の移動を促すことができる。
本実施の形態の光触媒装置(脱臭モジュール1〜5)は、光触媒部材20を脱着可能に支持する支持部材40を備え、光源13と空気流路50との間に透明板14(透光性を有する透光板)を設けている。
したがって支持部材40による光触媒部材20の支持位置を適宜設定することで、透明板14と光触媒部材20との間の間隔を所望の間隔に設定し、例えば透明板14と光触媒部材20との間に円滑な空気の流れを生じさせるようにすることも可能となる。
本実施の形態の光触媒装置(脱臭モジュール1〜6)は、空気流路50中に、この空気流路50を流れる気流56を横切る位置に配置され、光触媒部材20の開口24を通過する方向に気流56の方向を制御する気流制御壁71(71a,71b,71c)を設けている。
したがって光触媒部材20の開口24を通り抜ける波状の気流56が作り出され、気流56に含まれる分解対象の物質を光触媒部材20により多く接触させることができる。これによって気流56に含まれる物質をより効率よく分解することが可能となる。このため光分解性能に優れた小型の脱臭モジュール5を得ることができる。
本実施の形態の光触媒装置(脱臭モジュール4〜6)は、送風ファン70によって空気流路50内に気流53,56を発生させるようにした。
したがって光触媒部材20が配置されている空気流路50内での通気量が増大し、空気の循環効率を向上させることができる。また空気流路50を鉛直方向に向けなければならないという上昇気流51を利用するときのような設置上の制約がないため、脱臭モジュール4の設置角度の自由度を高めることができる。
本実施の形態の冷蔵庫60は、貯蔵室61と、貯蔵室61の内部に連絡する脱臭空間63と、脱臭空間63内に配置された上記光触媒装置(脱臭モジュール1〜6)とを備えている。
したがって貯蔵室61の中の空気を脱臭及び除菌することができる。また光触媒反応によって酸素濃度が低下するため、貯蔵室61の中の野菜等の鮮度を保持することも可能になる。
冷蔵庫60は、その一態様として、透明板14の位置が貯蔵室内壁62とほぼ一致するように、脱臭モジュール1〜5を貯蔵室61に備えている。これによって透明板14が貯蔵室61の中に物を収納する際の邪魔にならず、また透明板14によって貯蔵室61の中の循環気流が妨げられないようにすることが可能となる。
冷蔵庫60は、その一態様として、貯蔵室内壁62がほぼ鉛直に配置されるようにしている。これによって発光する光源13によって温められた透明板14によって、上昇気流51を生じさせることができる。この上昇気流51によって脱臭空間63となる貯蔵室61内に循環気流が生ずるため、その脱臭及び除菌が可能となる。
冷蔵庫60は、その一態様として、光触媒部材20と反射板30とを貯蔵室61の内部に配置し、支持部材40に着脱自在に支持させている。これによって貯蔵室61の内部から光触媒部材20と反射板30とを取り外すことができ、その掃除や交換などのメンテナンス作業が容易になる。
冷蔵庫60は、その一態様として、光源ユニット10を貯蔵室内壁62の裏側に位置づけている。これによって冷蔵庫60の制御装置や各種配線(いずれも図示せず)の収納位置に、電気的な配線が必要となる光源13が配置され、光源13を電源(図示せず)に接続するための配線構成や、そのための作業の容易化が図られる。
上記第1〜第6の実施の形態においては、各種の変更や変形が可能である。例えば異なる実施の形態としてそれぞれ示した技術的手段を適宜組み合わせることもできる。上記第1〜第6の実施の形態は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本発明は、脱臭装置、除菌装置、二酸化炭素発生装置、冷蔵庫などに適用することができる。
1〜6 脱臭モジュール(光触媒装置)
10 光源ユニット(光源)
11 LED基台
12 LEDランプ
13 光源
14 透明板
15 ハウジング
20 光触媒部材
20b 背面
20f 前面
21 光触媒要素
22 基材(担体)
23 光触媒
24 開口
25 ネジ通し孔
30 反射板
31 支持板
32 反射シート
40 支持部材
41 第1中間部材
42 第2中間部材
43 固定ネジ
44 支持ユニット
45 ネジ通し孔
46 貫通孔
47 ネジ溝
50 空気流路
51 上昇気流
52 半閉鎖空間
53 気流
54 直接光
55 反射光
56 気流
57 気流取入口
58 気流排気口
59 風洞壁
60 冷蔵庫
61 貯蔵室
62 貯蔵室内壁
70 送風ファン
71 気流制御壁
71a 気流制御壁
71b 気流制御壁
71c 気流制御壁
F 正面
R 背面
S 空間

Claims (8)

  1. 光源と、
    前記光源から照射された光を反射する反射板と、
    前記光源からの光の照射方向を横切る方向に空気を流す空気流路と、
    前記空気流路における空気の流れの方向に沿って配置され、前記光源から照射された光を前面側から背面側へと通過させる複数個の開口を有する担体の前面及び背面に光触媒を担持させた光触媒部材と、
    を備えることを特徴とする光触媒装置。
  2. 前記光触媒部材は、前記開口内にも前記光触媒を担持している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光触媒装置。
  3. 前記光触媒部材は、網状である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光触媒装置。
  4. 前記光触媒部材を脱着可能に支持する支持部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の光触媒装置。
  5. 前記光源と前記空気流路との間には、透光性を有する透光板が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一に記載の光触媒装置。
  6. 前記空気流路中には、この空気流路を流れる気流を横切る位置に配置され、前記光触媒の開口を通過する方向に気流の方向を制御する気流制御壁が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載の光触媒装置。
  7. 送風ファンによって前記空気流路内に気流を発生させるようにした、
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一に記載の光触媒装置。
  8. 貯蔵室と、
    前記貯蔵室の内部に連絡する脱臭空間と、
    前記脱臭空間内に配置された請求項1ないし7のいずれか一に記載の光触媒装置と、
    を備える冷蔵庫。
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