JP2019129986A - パワーアシスト装置、及び、アシストユニット - Google Patents

パワーアシスト装置、及び、アシストユニット Download PDF

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靖彦 玉井
優一 阪本
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優一 阪本
木村 亮
Makoto Kimura
亮 木村
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【課題】使用者の前傾姿勢を支援するパワーアシスト装置について、使用者が動きやすく、使用者の前傾角度に応じて適切なアシスト力が得られる装置を提供する。【解決手段】パワーアシスト装置10は、装着時に使用者の上体に対し上下に並ぶ複数の骨部材12が互いに連結されて連結箇所で使用者の前傾に追従して屈曲し、屈曲を元に戻す反発力を発生させる弾性部材14が連結箇所に設けられたアシストユニット11と、使用者における骨盤部から少なくとも腰部の高さ範囲にアシストユニット11が装着されるようにアシストユニット11を使用者に固定するための装着部21とを備え、アシストユニット11では、3つ以上の骨部材12に対し設けられた複数の連結箇所において、各連結箇所について屈曲させる荷重が作用していない無負荷状態から互いに同じ角度だけ前側に屈曲させた状態における連結箇所の全ての弾性部材14による反発力は、下側の連結箇所ほど大きくなる。【選択図】図6

Description

本発明は、使用者の前傾姿勢を支援するためのパワーアシスト装置に関する。
昨今、高齢化の進展に伴い、前傾姿勢時などの筋負担を軽減できるパワーアシスト装置(パワーアシストスーツ)が注目されている。例えば介護従事者や農業従事者などは、前傾姿勢になる場合が度々あり、腰部や脊椎部への負担が大きい。そのため、この負担を軽減できるパワーアシスト装置が熱望されている。
パワーアシスト装置には、アクチュエーターのような動力を利用するタイプと、ばねやベルトなどの弾性部材の復元力を利用するタイプがある。特許文献1には、後者の装置として、利用者が前屈姿勢からの復元を伴う作業を行う場合に利用者の動作を補助するための動作アシスト装置が記載されている。この動作アシスト装置は、互いに揺動可能な複数の背骨部材を連結してなり、利用者の背中に装着される背骨ユニットを備えている。特許文献1には、複数の背骨部材のばね収容部に引張ばねを設ける構成の他に、背骨部材と揺動軸との間にねじりコイルばねを設けることも可能であると記載されている。
特開2012−24557号公報
ところで、従来は、複数の揺動軸の各々に対しねじりコイルばねを設ける場合に、複数のねじりコイルばねの強さをどのように設計するのか考えられていない。例えば、全ての揺動軸においてねじりコイルばねによる反発力を同じ強さにすることが考えられる。この場合、強めのねじりコイルばねを用いると、上体を少し傾けたい時に、ねじりコイルばねが上体を傾ける動作を阻害する。一方、弱めのねじりコイルばねを用いると、上体を大きく傾けた時でも十分なアシスト力を得ることができず、腰部の負担を十分に軽減できない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、使用者の前傾姿勢を支援するパワーアシスト装置について、使用者が動きやすく、使用者の前傾角度に応じて適切なアシスト力が得られるパワーアシスト装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するべく、第1の発明は、使用者の前傾姿勢を支援するパワーアシスト装置であって、装着時に使用者の上体に対し上下に並ぶ複数の骨部材が互いに連結されて連結箇所で使用者の前傾に追従して屈曲し、屈曲を元に戻す反発力を発生させる弾性部材が連結箇所に設けられたアシストユニットと、使用者における骨盤部から少なくとも腰部の高さ範囲にアシストユニットを装着するための装着部とを備え、アシストユニットでは、3つ以上の骨部材に対し設けられた複数の連結箇所において、各連結箇所について屈曲させる荷重が作用していない無負荷状態から互いに同じ角度だけ前側に屈曲させた状態における当該連結箇所の全ての弾性部材による反発力は、下側の連結箇所ほど大きくなる。
第2の発明は、第1の発明において、無負荷状態の屈曲角度を調節するための角度調節部が設けられている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、複数の骨部材には、装着時に使用者の背中側における骨盤部の高さに位置する骨盤用骨部材が含まれ、骨盤用骨部材には、その上側の骨部材との連結に用いているヒンジ機構の回転軸を使用者から離間させる軸離間部が設けられ、装着部は、使用者に対し骨盤用骨部材の下部を押し付けた状態でアシストユニットを固定する。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、複数の骨部材の各々は板状に形成されている。
第5の発明は、使用者の前傾姿勢を支援するパワーアシスト装置に用いられるアシストユニットであって、パワーアシスト装置を装着した使用者の上体に対し上下に並び、互いに連結された複数の骨部材と、3つ以上の骨部材における複数の連結箇所に対応して設けられ、連結箇所が使用者の前傾に追従して屈曲すると屈曲を元に戻す反発力を発生させる複数の弾性部材とを備え、複数の連結箇所において、各連結箇所について屈曲させる荷重が作用していない無負荷状態から互いに同じ角度だけ前側に屈曲させた状態における当該連結箇所の全ての弾性部材による反発力は、下側の連結箇所ほど大きくなる。
本発明によれば、使用者の前傾姿勢を支援するパワーアシスト装置について、使用者が動きやすく、使用者の前傾角度に応じて適切なアシスト力が得られるパワーアシスト装置を提供することができる。
図1は、実施形態に係るパワーアシスト装置を展開した状態を前側から見た正面図である。 図2(a)は、実施形態に係るアシストユニットを後ろ側から見た背面図であり、図2(b)は、図2(a)のアシストユニットを右側方から見た側面図である。 図3は、装着部を取り外した状態のアシストユニットを前側から見た斜視図である。 図4は、実施形態に係るアシストユニットのうち連結箇所の構造などを説明するための図である。 図5は、実施形態に係るアシストユニットのねじりコイルばねの自由角度について説明するための図である。 図6は、実施形態に係るアシストユニットが徐々に撓んでいく様子を説明するための図である。 図7は、使用者がパワーアシスト装置を装着した状態を説明するための図である。 図8は、パワーアシスト装置を装着した使用者の姿勢の変化とアシストユニットの負荷との関係を説明するための図である。
以下、図1−図8を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一例であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
[パワーアシスト装置の構成]
パワーアシスト装置10は、使用者の前傾姿勢を支援するために使用者の背中に装着される装置である。パワーアシスト装置10は、アクチュエーターではなく、弾性変形可能な弾性部材14を使用して、前傾姿勢時の筋負担を軽減させるためのアシスト力を発生させる。パワーアシスト装置10は、図1に示すように、アシスト力を発生させるアシストユニット11と、使用者における骨盤部から少なくとも腰部の高さ範囲にアシストユニット11を装着するための装着部21を備えている。本実施形態では、アシストユニット11が、骨盤部から胸部の高さ範囲に装着されるが、骨盤部から腰部の高さ範囲に装着されてもよいし、骨盤部から肩部の高さ範囲に装着されてもよい。
なお、以下の説明では、パワーアシスト装置10について、使用者の背中を向く側を「前側」、その反対側を「後ろ側」と言う。また、パワーアシスト装置10は、使用者への装着時の頭部側を「上側」、その反対側を「下側」と言う。
アシストユニット11は、図2(a)に示すように、脊柱を模した構造体であり、一方向に並ぶ複数の骨部材12が連結箇所で屈曲可能に連結されている。アシストユニット11は、複数の骨部材12と、隣り合う骨部材12同士を連結する複数の連結部13とを備えている。アシストユニット11では、複数の骨部材12が隙間を空けて並んでおり、その隙間の箇所に連結部13が設けられている。本実施形態では、4つの骨部材12と3つの連結部13が設けられている。以下では、4つの骨部材12について、上側から順に、「第1骨部材」、「第2骨部材」、「第3骨部材」、「第4骨部材」と言う場合がある。また、3つの連結部13について、上側から順に、「第1連結部」、「第2連結部」、「第3連結部」と言う場合がある。
各骨部材12は、図2(b)に示すように、板状に形成されている。各骨部材12は、樹脂製の部材(つまり、樹脂板)である。4つの骨部材12では、第4骨部材12が最も大きく、その次に第1骨部材12が大きい。真ん中の骨部材12(第2骨部材12及び第3骨部材12)は、同じ大きさで最も小さい。最も大きい第4骨部材12は、上側に連なる3つの骨部材12を支える基底版となる。第4骨部材12は、装着時に使用者の背中側における骨盤部の高さに位置する骨盤用骨部材に相当する。
第1骨部材12、第2骨部材12及び第3骨部材12は、矩形状に形成されている。第1骨部材12は、幅が第2骨部材12及び第3骨部材12と同じであるが、長さが第2骨部材12及び第3骨部材12よりも長い。また、第4骨部材12は、矩形の上部と等脚台形の下部とを組み合わせた略六角形状に形成されている。下部の等脚台形は下側に向かって窄まっている。なお、各骨部材12の形状は、本実施形態の形状に限定されない。
第2骨部材12及び第3骨部材12の各々の前面側には、図3に示すように、クッション材17が取り付けられている。また、第4骨部材12の前面側の上部には、クッション性を有するスペーサー18が設けられている。スペーサー18は、第3骨部材12と第4骨部材12との連結に用いている連結部(蝶番)13の回転軸(シャフト13cの軸心)を使用者から離間させる軸離間部に相当する。スペーサー18は、断面形状が半円の柱状部材である。第4骨部材12の前面では、スペーサー18が、左右方向に延び、且つ、曲面が前側に膨出している。スペーサー18の膨出端は、クッション材17の前面よりも前側に位置している。なお、図3以外ではクッション材17及びスペーサー18の記載は省略している。なお、スペーサー18を設けずに、第4骨部材12の厚さが上側ほど大きくなるようにして後ろ側に連結部13を取り付けてもよい。
各連結部13は、隣り合う骨部材12同士を互いに回転可能に連結する部材である。各連結部13には、蝶番(ヒンジ機構)が用いられている。具体的に、各連結部13は、図4(a)に示すように、上側の骨部材12に取り付けられた第1取付板13aと、下側の骨部材12に取り付けられた第2取付板13bと、第1取付板13aと第2取付板13bとを回転自在に連結するシャフト13cとを備えている。シャフト13cは、各取付板13a,13bに一体化された軸受部に挿通されている。
各取付板13a,13bは、締結部材16(ビス及びナット)によって骨部材12の前面に固定されている。アシストユニット11は、連結部13のシャフト13cを中心に各骨部材12が回転することで、連結箇所が屈曲したり元に戻ったりする。なお、アシストユニット11は、前側には屈曲するが(前側に撓むが)、各連結箇所の隙間に設けられたストッパーネジ15によって後ろ側への屈曲は制限されている。
また、各連結部13は、骨部材12の厚さ方向の中心線Xに対しシャフト13cの軸心が前側に位置するように設けられている。各連結部13は、各骨部材12の前面から突出している。なお、各連結部13の突出部分の突出高は、クッション材17の前面よりも低くなっている。
アシストユニット11では、各連結箇所(連結部13)に対し、前側への屈曲を元に戻す反発力(復元力)を発生させる弾性部材14がそれぞれ設けられている。第1連結部13には2つの第1弾性部材14が設けられ、第2連結部13には4つの第2弾性部材14が設けられ、第3連結部13には4つの第3弾性部材14が設けられている。なお、各連結部13における弾性部材14の個数は本実施形態に限定されない。例えば、全ての連結部13において弾性部材14の個数を1つとしてもよい。
各弾性部材14は、各連結部13に取り付けられている。各連結部13の蝶番にはばね付蝶番が用いられ、各弾性部材14にはねじりコイルばねが用いられている。具体的に、各弾性部材14は、図4(a)に示すように、コイル部14aと、コイル部14aの一端側から延びる第1アーム14bと、コイル部14aの他端側から延びる第2アーム14cとを備えている。コイル部14aにはシャフト13cが挿通されている。また、第1アーム14bは第1取付板13aと骨部材12との間に挟まれ、第2アーム14cは第2取付板13bと骨部材12との間に挟まれている。各弾性部材14は、各アーム14b,14cが隣り合う骨部材12にそれぞれ固定されている。
各弾性部材14は、図5に示す自由角度θ(復元力が作用しない状態で第1アーム14bと第2アーム14cのなす角度のうちコイル14a側)が180度よりも大きい。例えば、第1弾性部材14と第2弾性部材14の各々は自由角度θが235度であり、各第3弾性部材14は自由角度θが270度である。そのため、各連結箇所について前側に屈曲させる荷重が作用しない無負荷状態(使用者が前傾しない状態)でも、図4(a)に記載の矢印に示す方向に反発力が作用し、後ろ側に屈曲しようとする。無負荷状態では、ストッパーネジ15が後ろ側への屈曲を制限することで、隣り合う骨部材12がなす角度が保たれる。そして、無負荷状態から、図4(b)に示すように、隣り合う骨部材12を前側に屈曲させると、弾性部材14の復元力が増大する。なお、自由角度θは、この段落の値に限定されない。
ストッパーネジ15は、上述の無負荷状態の屈曲角度α(屈曲状態)を調節するための角度調節部15に相当する。ストッパーネジ15は、隣り合う骨部材12間における後ろ側(図4(a)の上側)の距離を調節することで無負荷状態の屈曲角度αを調節する。ストッパーネジ15は、隣り合う骨部材12の一方(図4(a)において左側の骨部材12)だけに固定されている。ストッパーネジ15は、一方の骨部材12の端面に形成されたネジ穴にねじ込まれたネジ部15aと、ネジ部15aの先端に設けられた摘み部15bと、ネジ部15aの根元に螺合されるナット15cとを備えている。なお、屈曲角度αは、隣り合う骨部材12がなす角度180度の状態を基準にしてその状態から屈曲させた角度とする(図4(c)参照)。
ストッパーネジ15による無負荷状態の屈曲角度αの調節方法について説明する。図4(a)に示す状態では、摘み部15bが他方の骨部材12(図4(a)において右側の骨部材12)の端面に当接している。この状態から、ナット15cを緩め、摘み部15bを摘んでネジ部15aを回転させると、ネジ部15aの突出長が変化する。図4(c)に示すように、ネジ部15aの突出長を大きくすると、隣り合う骨部材12が前側に屈曲する(矢印の方向に屈曲する)。つまり、隣り合う骨部材12がなす角度のうち前側の角度が小さくなる。一方、ネジ部15aの突出長を小さくすると、隣り合う骨部材12が後ろ側に屈曲する(図示省略)。そして、ナット15cを締め付けることでネジ部15aの突出長が固定され、屈曲角度αの調節が終了する。
各連結箇所では、ストッパーネジ15が2本ずつ設けられている。ストッパーネジ15は、隣り合う骨部材12の一方の端面において幅方向の左右両側にそれぞれ固定されている。これにより、使用者の背中の凹凸形状に合わせて使用者が装着しやすいように、各連結箇所について予め前側又は後ろ側に小さな屈曲を生じさせておくことができる。例えば、図2(b)に示すように、無負荷状態の屈曲角度として、第1連結部13の連結箇所が略真っすぐで、第2連結部13の連結箇所が後ろ側に少し屈曲し、第3連結部13の連結箇所が前側に少し屈曲した状態にすることができる。
装着部21は、使用者にパワーアシスト装置10を装着するために用いられる。装着部21は、図1に示すように、使用者の胸部にパワーアシスト装置10を固定するための上部ベルト22と、使用者の肩にパワーアシスト装置10を吊下げるための一対の吊りベルト23と、使用者の骨盤部(臀部)にパワーアシスト装置10を固定するための内側下部ベルト24及び外側下部ベルト25とを備えている。内側下部ベルト24は、使用者に対し第4骨部材12の下部を押し付けた状態で固定する。
上部ベルト22は、第1骨部材12に形成された一対の挿通孔に挿通されている。一対の吊りベルト23は、第1骨部材12の上部から左右に延びている。内側下部ベルト24は、第4骨部材12の下部に形成された一対の挿通孔に挿通されている。また、外側下部ベルト25は、第4骨部材12に取り付けられている。外側下部ベルト25は、内側下部ベルト24より幅広に形成されており、内側下部ベルト24の外側に巻き付けられる。
[反発力の強さについて]
本実施形態のアシストユニット11では、4つの骨部材12に対し設けられた3つの連結部13(連結箇所)において、各連結部13について無負荷状態から前側に互いに同じ角度だけ屈曲させた状態における当該連結部13の全ての弾性部材14による反発力が下側の連結部13ほど大きくなる。この反発力は、複数の弾性部材14が設けられた連結部13では、各弾性部材14の反発力を合計した値となる。各連結部13を同じ角度だけ屈曲させるのに必要な荷重は、大きい順に並べると、第3連結部13、第2連結部13、第1連結部13の順番となる。
具体的に、第1連結部13と第2連結部13とでは、同じねじりコイルばねを用いているが、第2連結部13の方が弾性部材14の個数を多くしている。また、第2連結部13と第3連結部13とでは、弾性部材14の個数を同じにして、各ねじりコイルばねのバネ定数を同じにしているが、第3連結部13の方が各ねじりコイルばねの自由角度θを大きくしている。
なお、上述の反発力の大小関係を実現するにあたって、ねじりコイルばねの自由角度θ以外にバネ定数を調節してもよい。バネ定数は、ねじりコイルばねの線材の太さ又は巻き数などに応じて変化する。例えば、全ての連結部13において弾性部材14の個数を同じにし、全ての弾性部材14の自由角度θを同じにした場合、第3連結部13、第2連結部13、第1連結部13の順番でコイルばねのバネ定数が大きくすることで、上述の反発力の大小関係を実現することができる。
このように反発力の大小関係を設定することで、図6に示すように、第1骨部材12に加える力を大きくする過程において、順次上側(図6において右側)から連結箇所が屈曲し始める。最も下側(図6において最も左側)の連結箇所は、第1骨部材12に加える力が小さい時はほとんど屈曲しないが、第1骨部材12に加える力が大きくなるに従って屈曲角度αが大きくなる。アシストユニット11は、釣り竿のようにしなる。
[パワーアシスト装置の使用方法]
図7は、使用者にパワーアシスト装置10を装着した装着状態を示す。図7では、アシストユニット11がカバー19に収納されている。パワーアシスト装置10は、使用者の背中にアシストユニット11が位置するように装着される。アシストユニット11は、装着部21の各ベルト22〜25によって使用者に固定されている。図7(c)に示す破線Aは、骨盤の上端の高さを示す。基底版となる第4骨部材12は、その上端が骨盤部(臀部)の上端の高さに略一致するように固定される。
具体的に、使用者の胸部には、上部ベルト22が巻き付けられる。上部ベルト22は、バックルに通して締め付け状態に維持される。また、使用者の骨盤部には、内側下部ベルト24が先に巻き付けられ、その上から外側下部ベルト25が巻き付けられる。内側下部ベルト24は、バックルに通して締め付け状態に維持される。外側下部ベルト25は、面ファスナーによって締め付け状態に維持される。また、一対の吊りベルト23の各々は、使用者の背中側からお腹側へ肩の上側から通され、その端部が外側下部ベルト25に固定される。なお、吊りベルト23は、上部ベルト22よりも先に装着される。
図8(a)は、パワーアシスト装置10を装着した使用者が起立姿勢になっている状態を示す。この状態では、アシストユニット11は、無負荷状態であり、少し後方に反りかえっている。パワーアシスト装置10から使用者へアシスト力は作用していない。
この状態から、図8(b)に示すように、使用者が少し前屈をした軽度前屈の状態になると、アシストユニット11が前側に撓み、アシストユニット11は略水平になる。この状態では、アシストユニット11には負荷が作用し、第1連結部13及び第2連結部13がそれぞれ屈曲して、使用者には起立姿勢に戻そうとするアシスト力が作用する。但し、第3連結部13はほとんど屈曲しない。そして、図8(c)に示すように、使用者がさらに前屈をした強度前屈の状態になると、それに伴ってアシストユニット11がさらに前側に撓んで湾曲する。アシストユニット11に作用する負荷は増大し、アシスト力も増大する。この状態では、第3連結部13もある程度屈曲している。
ここで、前傾姿勢を繰り返す作業では腰部に筋疲労が生じる。疲労は、上体を前傾したり起こしたりする時だけでなく、前傾姿勢時に脊柱起立筋が持続的に収縮している時にも蓄積する。むしろ、後者の方が筋疲労は蓄積する。従って、前傾姿勢時は上側に背中が常に持ち上げられた状態になることが好ましい。そして、背中を持ち上げる構造体(アシストユニット11)は、釣り竿のごとく、先端(頭側)のしなりが柔らかく、手元(骨盤部側)がしなりにくいことが必要である。本実施形態では、このような構造を実現するために、複数の骨部材12が互いに連結されたアシストユニット11において、複数の連結箇所において上述したように反発力の大小関係を設定している。また、反発力が最大の連結箇所の下側に繋がる第4骨部材12(基底版)を骨盤部にベルト24,25で強固に固定し、最も上側の第1骨部材12を胸部にベルト22で固定している。
これにより、使用者が前傾をとる際に、各連結箇所で弾性部材14がそれぞれの強度を保ちながら、アシストユニット11全体が撓み、必要な反発力(アシスト力)が必要な部位で発生する。具体的に、使用者が上体を少し傾ける時は、それに伴って屈曲する上側の連結箇所で発生する反発力は小さい。そのため、使用者の上体を持ち上げつつも、使用者の動作をほとんど阻害しない。一方で、使用者が上体を大きく傾ける時は、それに伴って下側の連結箇所での屈曲が大きくなり大きな反発力が発生する。そのため、腰部の負担を十分に軽減することができる。このように、本実施形態によれば、少しの前屈姿勢から適度なアシスト力が得られ、前傾姿勢において常に背後からサポートされている感覚を得ることができる。すなわち、上体が無理なく上に持ち上げられて、前傾姿勢の間に亘って脊柱の起立筋群の負担を軽減することができる。使用者が動きやすく、使用者の前傾角度に応じて適切なアシスト力が得られるパワーアシスト装置10を提供することができる。
また、本実施形態では、各骨部材12が板状に形成されており、パワーアシスト装置10の背面側が比較的平坦である。そのため、使用者が休憩時に背もたれ等にもたれた時の異物感が小さく、使用者にとって休憩時の姿勢の制約が小さい。
また、本実施形態では、スペーサー18を設けて第3連結部13の回転軸を使用者から少し離れるようにし、使用者に対し第4骨部材12の下部を押し付けた状態となるように第4骨部材12が内側下部ベルト24によって使用者に固定されている。そのため、反発力が大きい第3連結部13が使用者の前傾に追従してスムーズに屈曲する。
また、本実施形態では、装着部21によって使用者の下肢をベルトで拘束していない。そのため、装着部21が使用者の歩行や休憩時の姿勢の障害にはならない。使用者は下肢を自由に動かすことができ、歩行等を容易に行うことができる。
[変形例について]
本実施形態において、骨部材12の個数は4つであったが、3つ以下でもよいし、5つ以上であってもよい。
本実施形態において、アシストユニット11の個数は1つであったが、アシストユニット11の個数は2つ以上であってもよい。例えば、アシストユニット11の個数が2つの場合、使用者の上体の左右両側にアシストユニット11が装着されるパワーアシスト装置10とすることができる。
本実施形態において、パワーアシスト装置10は、使用者の背中側に装着されるように構成されているが、使用者の腹側に装着するように構成してもよい。
本実施形態において、弾性部材14としてねじりコイルばねを使用したが、他のタイプのばね(例えば板ばね)を使用してもよいし、ばね以外の弾性部材(例えばゴム)を使用してもよい。
本実施形態において、弾性部材14だけによってアシスト力を得ているが、モーター等のアクチュエーターと弾性部材14との両方によってアシスト力を得るようにしてもよい。
本発明は、使用者の前傾姿勢を支援するためのパワーアシスト装置等に適用可能である。
10 パワーアシスト装置
11 アシストユニット
12 骨部材
13 連結部
14 弾性部材
21 装着部

Claims (5)

  1. 使用者の前傾姿勢を支援するパワーアシスト装置であって、
    装着時に使用者の上体に対し上下に並ぶ複数の骨部材が互いに連結されて連結箇所で前記使用者の前傾に追従して屈曲し、前記屈曲を元に戻す反発力を発生させる弾性部材が前記連結箇所に設けられたアシストユニットと、
    前記使用者における骨盤部から少なくとも腰部の高さ範囲に前記アシストユニットを装着するための装着部とを備え、
    前記アシストユニットでは、3つ以上の前記骨部材に対し設けられた複数の連結箇所において、各連結箇所について屈曲させる荷重が作用していない無負荷状態から互いに同じ角度だけ前側に屈曲させた状態における当該連結箇所の全ての前記弾性部材による反発力は、下側の連結箇所ほど大きくなる、パワーアシスト装置。
  2. 前記無負荷状態の屈曲角度を調節するための角度調節部が設けられている、請求項1に記載のパワーアシスト装置。
  3. 前記複数の骨部材には、装着時に前記使用者の背中側における骨盤部の高さに位置する骨盤用骨部材が含まれ、
    前記骨盤用骨部材には、その上側の骨部材との連結に用いているヒンジ機構の回転軸を前記使用者から離間させる軸離間部が設けられ、
    前記装着部は、前記使用者に対し前記骨盤用骨部材の下部を押し付けた状態で前記アシストユニットを固定する、請求項1又は2に記載のパワーアシスト装置。
  4. 前記複数の骨部材の各々は板状に形成されている、請求項1乃至3の何れか1つに記載のパワーアシスト装置。
  5. 使用者の前傾姿勢を支援するパワーアシスト装置に用いられるアシストユニットであって、
    前記パワーアシスト装置を装着した使用者の上体に対し上下に並び、互いに連結された複数の骨部材と、
    3つ以上の前記骨部材における複数の連結箇所に対応して設けられ、前記連結箇所が前記使用者の前傾に追従して屈曲すると前記屈曲を元に戻す反発力を発生させる複数の弾性部材とを備え、
    前記複数の連結箇所において、各連結箇所について屈曲させる荷重が作用していない無負荷状態から互いに同じ角度だけ前側に屈曲させた状態における当該連結箇所の全ての前記弾性部材による反発力は、下側の連結箇所ほど大きくなる、アシストユニット。
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