JP2019129112A - ヒータユニット及びステアリングホイール - Google Patents

ヒータユニット及びステアリングホイール Download PDF

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Akifumi Wada
彰文 和田
和孝 井田
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和孝 井田
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Abstract

【課題】使用者がステアリング操作の際に違和感を覚えることのないヒータユニットとステアリングホイールを提供すること。【解決手段】高分子発泡体からなる基材11と、基材上に配設されるコード状ヒータ1とからなり、基材におけるコード状ヒータが配設される箇所の厚さが、コード状ヒータの形状に沿うように薄くなっており、それによって概ね平坦な形状となっており、基材におけるコード状ヒータが配設されていない非配設部での見かけ密度が、120〜320kg/m3の範囲内であり、ヒータユニットの厚さが、コード状ヒータの外径を超え、コード状ヒータの外径の4倍未満であるヒータユニット。ヒータユニットと、ホイール芯材と、被覆材とからなり、ホイール芯材と記被覆材の間にヒータユニットが設置されるステアリングホイール。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車、船舶などに使用されるステアリングホイールと、そのホイール部を暖めるために使用されるヒータユニットに係り、特に、使用者がステアリング操作の際に違和感を覚えることのないものに関する。
従来より、寒冷時に運転手の手を温めるために、ステアリングホイールのホイール部にヒータユニットを装着することが提案されている。図9に示すように、ステアリングホイール71は、ホイール部72、スポーク部73、ボス部74からなり、ホイール部72は、金属芯がウレタン樹脂等で覆われてなるホイール芯材77と合成樹脂、繊維製品、皮革などからなる被覆材78とから形成される。ヒータユニット31は、このホイール芯材77と被覆材78の間に設置され、スポーク部73及びボス部74を通されたリード線(図示しない)に接続されて給電される。
ステアリングホイールに設置されるヒータユニットとしては、例えば、特許文献1、2に示すような、基材上に所定のパターン形状でコード状ヒータを配設したものが知られている。ここで、基材としては、各種の発泡樹脂シート、発泡ゴムシート、ゴムシート、不織布、織布などが開示されている。また、関連する技術として、例えば、特許文献3〜5等が挙げられる。
特許4202071号公報:クラベ 特開2011−229795公報:クラベ 特開2014−209444公報:クラベ 国際公開WO2014/104000公報:豊田合成、クラベ 特開2014−143175公報:クラベ
例えば、上記特許文献4,5に記載されたヒータユニットは、基材におけるコード状ヒータが配設される箇所の厚さが、コード状ヒータの形状に沿うように薄くなっており、それによって平坦な形状となっている。このようなヒータユニットであれば、ステアリングホイールに組み込んだ際も、通常はコード状ヒータによる凹凸が現れず、使用者がステアリング操作の際に違和感を覚えることはない。しかしながら、昨今では、ヒータユニットをステアリングホイールに組み込む際に、ヒータユニットのシワを防止するため、ヒータユニットを強く引き伸ばしながら組み込むことが行われている。また、ヒータユニットの加熱効率を向上させるため、コード状ヒータを配設した面をステアリングホイールの被覆材側にすることも求められている。更には、被覆材側に予めヒータユニットを貼付した後に被覆材とともにホイール芯材に組付けたり、ホイール芯材に予めヒータユニットを貼付した後に被覆材を被せたりするなど、様々な製造方法によりヒータユニットをステアリングホイールに組み込むことがある。このようなヒータユニットの組み付け方法の違いによっても、凹凸の現れ方は変わってくるものであり、どのような方法をとった場合でも、コード状ヒータによる凹凸が現れず、使用者がステアリング操作の際に違和感を覚えることはないものが求められている。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、使用者がステアリング操作の際に違和感を覚えることのないステアリングホイールと、それに使用されるヒータユニットを提供することにある。
上記目的を達成するべく、本発明によるヒータユニットは、高分子発泡体からなる基材と、該基材上に配設されるコード状ヒータとからなるヒータユニットであって、上記基材における上記コード状ヒータが配設される箇所の厚さが、該コード状ヒータの形状に沿うように薄くなっており、それによって概ね平坦な形状となっており、上記基材における上記コード状ヒータが配設されていない非配設部での見かけ密度が、120〜320kg/mの範囲内であり、上記ヒータユニットの厚さが、上記コード状ヒータの外径を超え、上記コード状ヒータの外径の4倍未満であることを特徴とするものである。
また、上記基材における上記コード状ヒータが配設されていない非配設部での硬さが、ASKER C 10〜45であることが考えられる。
また、本発明によるステアリングホイールは、上記ヒータユニットと、ホイール芯材と、被覆材とからなり、上記ホイール芯材と上記被覆材の間に上記ヒータユニットが設置されるものである。
本発明によれば、ヒータユニットがコード状ヒータによる凹凸が現れず平坦な形状となっており、且つ、ヒータユニットの基材の密度が特定の範囲内であるため、種々の方法によってヒータユニットをステアリングホイールに組み付けたとしても、コード状ヒータによる凹凸が現れず、使用者がステアリング操作の際に違和感を覚えることはない。
本発明によるヒータユニットの構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態1によるヒータユニットの要部を拡大して模式的に示す断面図である。 本発明で使用されるホットプレス式ヒータ製造装置の構成を示す図である。 本発明のヒータユニットにおいて、コード状ヒータを所定のパターン形状に配設する様子を示す一部斜視図である。 本発明で使用されるコード状ヒータの一例を示す一部切欠側面図である。 本発明で使用されるコード状ヒータの一例を示す一部切欠側面図である。 本発明で使用されるコード状ヒータの一例を示す一部切欠側面図である。 本発明で使用されるコード状ヒータの一例を示す一部切欠側面図である。 本発明によるヒータユニットをステアリングホイール内に埋め込んだ様子を示す一部切欠斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。これらの実施の形態は、本発明のヒータユニットを車両用ステアリングヒータに適用することを想定した例を示すものである。
まず、図1,図2を参照して実施の形態1を説明する。この実施の形態1におけるコード状ヒータ1の構成から説明する。実施の形態1におけるコード状ヒータ1は図5に示すような構成になっている。まず、外径約0.2mmの芳香族ポリアミド繊維束からなる芯線3があり、該芯線3の外周には、素線径0.08mmの硬質錫入り銅合金線からなる5本の導体素線5aを引き揃えて構成されたものがピッチ約1.0mmで螺旋状に巻装されている。導体素線5aには、アルキドシリコーンワニス(アルキド:シリコーン=50:50)を塗布し乾燥して形成したシリコーンを含有する絶縁被膜5bが、厚さ約5μmで形成されている。このように構成されたコード状ヒータ1の外径は、0.38mmとなっている。また、コード状ヒータ1の外周には、融点163℃のポリエステル樹脂が0.13mmの厚さで押出被覆されて熱融着部9が形成されている。熱融着部まで含めたコード状ヒータ1の仕上がり外径は、0.64mmである。又、屈曲性や引張強度を考慮した場合には上記芯線3は有効であるが、芯線3を使用せず、複数本の導体素線を引き揃えるか或いは撚り合わせたものとすることも考えられる。
次に、上記構成をなすコード状ヒータ1を接着・固定する基材11の構成について説明する。実施の形態1における基材11は、見かけ密度40kg/m、(JIS K7222準拠)、硬さ220N(JIS K6400準拠)、厚さ8mmの発泡ポリウレタン樹脂からなる。このような基材11は、型抜き等の公知の手法により所望の形状とされる。
次に、上記コード状ヒータ1を基材11の間に所定のパターン形状で配設して接着・固定する構成について説明する。図3はコード状ヒータ1が配設された基材を加熱加圧するためのホットプレス式ヒータ製造装置13の構成を示す図である。まず、ホットプレス治具15があり、このホットプレス治具15上には複数個の係り止め機構17が設けられている。上記係り止め機構17は、図4に示すように、ピン19を備えていて、このピン19はホットプレス冶具15に穿孔された孔21内に下方より差し込まれている。このピン19の上部には先端が針となった係り止め部材23が軸方向に移動可能に取り付けられていて、コイルスプリング25によって常時上方に付勢されている。そして、図4中仮想線で示すように、これら複数個の係り止め機構17の係り止め部材23にコード状ヒータ1を引っ掛けながら、コード状ヒータ1を所定のパターン形状にて配設することになる。
図3に戻って、上記複数個の係り止め機構17の上方にはプレス熱板27が昇降可能に配置されている。すなわち、コード状ヒータ1を複数個の係り止め機構17の係り止め部材23に引っ掛けながら所定のパターン形状にて配設し、その上に基材11を置く。その状態で上記プレス熱板27を降下させてコード状ヒータ1及び基材11に、加熱加圧を施すものである。尚、プレス熱板27の降下による加熱加圧時には複数個の係り止め機構17の係り止め部材23はコイルスプリング25の付勢力に抗して下方に移動するものである。プレス熱板27の降下にあたっては、少なくとも、基材11の圧縮量がコード状ヒータ1の外径よりも大きくなるように設計することが好ましい。それによって、基材11が圧縮されるとともに、コード状ヒータ1の外周の熱融着部9が融着してコード状ヒータ1及び基材11が接着・固定されることになる。
上記作業を行うことにより、図1及び図2に示すようなヒータユニット31を得ることができる。なお、図2は図1の要部を拡大して示す断面図である。基材11は、プレス熱板27によって圧縮されることになるため、コード状ヒータ1が配設される箇所については、より強く加圧されることになる。これにより、基材11におけるコード状ヒータ1が配設される箇所は、コード状ヒータ1の形状に沿うような形状で、他の箇所よりも高密度化され且つ薄くなる。これにより、ヒータユニット31のコード状ヒータ1が配設される面は、コード状ヒータ1が配設される箇所においても凹凸がなく、平坦な形状となる。また、このようにして得られたヒータユニット31は、基材11が圧縮され高密度になっているため、機械的強度を向上させることができる。
実施の形態1によって得られたヒータユニット31の厚さは2.0mmであり、コード状ヒータ1が配設された箇所における基材11の厚さは1.4mmであり、コード状ヒータ1が配設されていない箇所における基材11の厚さは2.0mmであった。また、コード状ヒータ1が配設されていない箇所における基材11の見かけ密度は、160kg/m(JIS K7222準拠)、硬さASKER C 15(JIS K7312準拠)であった。
なお、コード状ヒータ1の外周の熱融着部9は、加熱加圧により変形して流動し、その一部が基材11及び基材11´の空隙(気孔)間に侵入していた。また、コード状ヒータ1が配設される箇所において、周囲の厚さと比較しても凹凸がなく、概ね平坦であった。ここで、±10%程度の範囲内の厚さの変化は概ね平坦であるといえ、実質的にほぼ一定の厚さである。また、使用者が視認的にも感触的にも凹凸を感じない範囲の厚さの変化の程度であるなら概ね平坦ともいえる。
上記のようにして得られたヒータユニット31について、コード状ヒータ1の両端は、引き出されてリード線35に接続され、このリード線35により、コード状ヒータ1、温度制御装置39、及び、コネクタ(図示しない)が接続されている。温度制御装置はコード状ヒータ1上に配置され、コード状ヒータ1の発熱によってヒータユニットの温度制御を行うこととなる。そして、上記したコネクタを介して図示しない車両の電気系統に接続されることになる。又、上記構成をなすヒータユニット31は、図9に示すような状態で、ステアリングホイール71に設置される。このステアリングホイール71は、ホイール部72、スポーク部73及びボス部74からなり、ヒータユニット31は、ホイール部72のホイール芯材77と被覆材78の間に設置されることになる。
基材11には、ヒータユニット31とステアリングホイールの被覆材78とを、または、ヒータユニット31とステアリングホイールのホイール芯材77とを接着するための接着層(図示しない)が形成される。接着層の形成は、予め離型シート上に接着剤のみからなる接着層を形成し、該接着層を上記離型シートから上記基材11の表面に転写することが好ましい。これにより、接着剤は基材11の内部には侵入せず、基材11の表面のみに接着層が形成されることになる。
ヒータユニット31をステアリングホイールへ設置する際、以下の製法1〜4何れかによる方法を用いた。
(製法1)
製法1においては、ヒータユニット31と被覆材78とを接着し、その際、コード状ヒータ1が配設された面側と被覆材78とを接着するものとした。その後、ヒータユニット31が接着された被覆材78をホイール芯材77に被覆した。
(製法2)
製法2においては、ヒータユニット31と被覆材78とを接着し、その際、コード状ヒータ1が配設されなかった面側と被覆材78とを接着するものとした。その後、ヒータユニット31が接着された被覆材78をホイール芯材77に被覆した。
(製法3)
製法3においては、ヒータユニット31とホイール芯材77とを接着し、その際、コード状ヒータ1が配設された面側とホイール芯材77とを接着するものとした。その後、ヒータユニット31が接着されたホイール芯材77に被覆材78を被覆した。
(製法4)
製法4においては、ヒータユニット31とホイール芯材77とを接着し、その際、コード状ヒータ1が配設されなかった面側とホイール芯材77とを接着するものとした。その後、ヒータユニット31が接着されたホイール芯材77に被覆材78を被覆した。
(実施の形態2)
上記した実施の形態1において、基材11の圧縮前の見かけ密度を40kg/m、厚さ6mm、圧縮後の見かけ密度を120kg/m、厚さ2mm、圧縮後の硬さASKER C 10として、実施の形態2にかかるヒータユニット31を作成し、上記製法1〜4によりステアリングホイール71に設置した。
(実施の形態3)
上記した実施の形態1において、基材11の圧縮前の見かけ密度を40kg/m、厚さ12mm、圧縮後の見かけ密度を240kg/m、厚さ2mm、圧縮後の硬さASKER C 31として、実施の形態3にかかるヒータユニット31を作成し、上記製法1〜4によりステアリングホイール71に設置した。
(実施の形態4)
上記した実施の形態1において、基材11の圧縮前の見かけ密度を40kg/m、厚さ16mm、圧縮後の見かけ密度を320kg/m、厚さ2mm、圧縮後の硬さASKER C 46として、実施の形態4にかかるヒータユニット31を作成し、上記製法1〜4によりステアリングホイール71に設置した。
(比較の形態1)
上記した実施の形態1において、基材11の圧縮前の見かけ密度を40kg/m、厚さ4mm、圧縮後の見かけ密度を80kg/m、厚さ2mm、圧縮後の硬さASKER C 4として、実施の形態2にかかるヒータユニット31を作成し、上記製法1〜4によりステアリングホイール71に設置した。
(比較の形態2)
上記した実施の形態1において、基材11の圧縮前の見かけ密度を40kg/m、厚さ10mm、圧縮後の見かけ密度を400kg/m、厚さ1mm、圧縮後の硬さASKER C 60として、実施の形態2にかかるヒータユニット31を作成し、上記製法1〜4によりステアリングホイール71に設置した。
上記のようにして得られた実施の形態1〜3、比較の形態1,2によるヒータユニット31について、製法1〜4に示す方法で、それぞれ図9に示すようにステアリングホイール71に設置した。その状態で、実使用に供し、違和感の確認を行った。確認は、10人の使用者がステアリングホイールを握り、左右10回ずつ操舵作業を行って、コード状ヒータ1による凹凸を感じるかを聞き取り、違和感を覚えると回答した人数を調査した。
実施の形態1〜4のヒータユニットについては、何れの製法によってステアリングホイールに設置しても、違和感を覚えると回答した使用者は0人だった。しかしながら、比較の形態1,2については、製法によって違和感を覚えると回答した使用者が生じることとなった。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。まず、コード状ヒータ1の構成としては、例えば、上記実施の形態のように、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aを複数本撚り合わせ又は引き揃え、これを芯線3上に巻装し、その外周に熱融着部9を形成したもの(図5参照)、芯線3を使用せず、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aを複数本撚り合わせたもの(図6参照)、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aを複数本引き揃えたもの(図7参照)であっても良い。
又、導体素線5aには、絶縁被覆5bが形成されていないものも考えられる。例えば、全ての導体素線5aについて絶縁被覆5bが形成されていない形態、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aと絶縁被膜5bにより被覆されていない導体素線5aが交互に配置された形態、一部の導体素線5aのみが絶縁被膜5bにより被覆されている又は被覆されてない形態が考えられ、それら以外にも様々な構成のものが想定される。又、芯線3と導体素線5aを撚り合せることも考えられる。
芯線3としては、例えば、ガラス繊維等の無機繊維や、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、脂肪族ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維等の有機繊維のモノフィラメント、マルチフィラメント、スパン、或いはそれらの繊維材料、若しくは、それらの繊維材料を構成する有機高分子材料を芯材とし、その周上に熱可塑性の有機高分子材料が被覆された構成を有する繊維などが挙げられる。又、芯線3を熱収縮性及び熱溶融性を有するものとすれば、導体素線5aが断線してしまった際の異常加熱により芯線が溶融切断されるとともに収縮することで、巻装された導体素線5aもこの芯線3の動作に追従し、断線した導体素線5aの端部同士を分離することになる。そのため、断線した導体素線のそれぞれの端部が接したり離れたりすることや点接触のようなわずかな接触面積で接することがなくなり、異常発熱を防止することができる。又、導体素線5aが絶縁被膜5bにより絶縁されている構成であれば、芯線3は絶縁材料にこだわる必要はない。例えば、ステンレス鋼線やチタン合金線等を使用することも可能である。しかし、導体素線5aが断線したときのことを考慮すると、芯線3は絶縁材料であった方が良い。
導体素線5aとしては、従来公知のものを使用することができ、例えば、銅線、銅合金線、ニッケル線、鉄線、アルミニウム線、ニッケル−クロム合金線、鉄−クロム合金線、などが挙げられ、銅合金線としては、例えば、錫−銅合金線、銅−ニッケル合金線、銅固溶体と銅銀共晶がファイバー状になった銀入り銅合金線などが挙げられる。このうち、コストと特性のバランスの点から、銅線又は銅合金線を使用することが好ましい。これら銅線又は銅合金線には軟質のものと硬質のものがあるが、耐屈曲性の観点からは、軟質のものよりも硬質のものの方が特に好ましい。尚、硬質銅線はJIS−C3101(1994)、軟質銅線はJIS−C3102(1984)においても定義がなされており、外径0.10〜0.26mmでは伸び15%以上、外径0.29〜0.70mmでは伸び20%以上、外径0.80〜1.8mmでは伸び25%以上、外径2.0〜7.0mmでは伸び30%以上のものが軟質銅線とされる。また、銅線には錫メッキが施されているものも含まれる。錫メッキ硬質銅線はJIS−C3151(1994)、錫メッキ軟質銅線はJIS−C3152(1984)にて定義がなされている。又、導体素線5aの断面形状についても種々のものが使用でき、通常使用される断面円形のものに限られず、いわゆる平角線と称されるものを使用しても良い。
但し、芯線3に導体素線5aを巻装する場合は、上記した導体素線5aの材料の中でも、巻付けたときのスプリングバックする量が小さいものが好ましい。例えば、銅固溶体と銅銀共晶がファイバー状になった銀入り銅合金線などは、抗張力性に優れ引張強度や屈曲強度には優れるものの、巻付けたときスプリングバックし易い。そのため、芯線3に巻装する際に、導体素線5aの浮きや、過度の巻付けテンションによる導体素線5aの破断が生じ易く、又加工後には撚り癖が生じ易いため好ましくない。特に、導体素線5aに絶縁被膜5bが被覆される形態とした場合は、この絶縁被膜5bによる復元力も加わることになる。そのため、導体素線5aの復元率が小さいものを選定し、絶縁被膜5bによる復元力をカバーすることが重要となる。
導体素線5aに被覆される絶縁被膜5bとしては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステルナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、シリコーンなどが挙げられるが、これらの中でもシリコーンを含有したものが好ましい。シリコーンは、シロキサン結合による主骨格を持つ人工高分子化合物の総称であり、シリコーン樹脂やシリコーンゴム(シリコーンエラストマー)などの形態をとるものである。置換基としてメチル基とフェニル基の量を適宜調整したものや、エーテル基、フルオロアルキル基、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基等の他の置換基を適宜導入したものも考えられる。また、例えば、ポリエステル樹脂とシリコーン樹脂を混合した所謂アルキドシリコーン、アクリルポリマーとジメチルポリシロキサンのグラフト共重合体である所謂アクリルシリコーンのような、シリコーンと他の高分子材料の混合物や、ポリシロキサンと他のポリマー成分の共重合体を使用することも考えられる。絶縁被膜5bに含有されるシリコーンの量は、種々特定の観点から特定の範囲内とすることが好ましい。尚、シリコーンと他のポリマー成分の共重合体を使用する場合は、共重合体におけるシリコーン分のみの重量をシリコーンの量として算出する。シリコーンの量が少なすぎると、スパーク時の熱による他の成分の熱分解によって、絶縁被膜5bが脱離してしまう可能性がある。また、外観にも悪影響を及ぼす可能性がある。この観点から、シリコーン含有量は、重量比で、20%以上とすることが好ましく、更には40%以上とすることが考えられる。また、シリコーンの量が多すぎると、濡れ性が低くなって導体素線5aへの塗布が困難となってしまい、外観に問題が生じる可能性がある。また、それによって、絶縁被膜5bの絶縁性が充分なものでなくなってしまう可能性がある。この観点から、シリコーン含有量は、重量比で、90%以下とすることが好ましく、更には80%以下とすることが考えられる。また、導体素線5aと絶縁被膜5bの密着性を向上させるために、予め導体素線5aにプライマーを塗布しておくことも考えられる。
これらのようなシリコーンを含有した絶縁被膜5bは耐熱性に優れるとともに不燃性で化学的に安定したものであり、スパークの際の高熱に受けた場合でも酸化ケイ素被膜を形成し、絶縁を保持することができる。更には、スパークの際の高熱によってシロキサンガスを発生させ、このシロキサンガスが導体素線の端面で酸化ケイ素被膜を析出させ絶縁するため、その後のスパークを防止することができる。これらのようなシリコーンは、例えば、溶剤や水のような溶媒又は分散媒に溶解又は分散した状態で導体素線5aに塗布し乾燥する方法、導体素線5aの外周に押出成形等の成形手段によって形成する方法などにより、導体素線5aに被覆され、絶縁被膜5bとされる。シリコーンの押出成形は比較的定温ですることができるが、溶剤や水等で溶解または分散したシリコーンを塗布する場合は、乾燥を短時間で済ますために比較的高温環境に晒されることになる。上記のように、銅線又は銅合金線の導体素線5aは、熱履歴によって硬質か軟質かが変わることになるため、この点も考慮した絶縁被膜5bの形成方法を選択する必要がある。また、絶縁被膜5bの形成に当たっては、押出成形よりも、塗布の方が絶縁被膜5bの厚さを薄くすることができる。これにより、コード状ヒータとして細径化を図ることができる。
また、絶縁被膜5bの厚さは、導体素線5aの直径の3〜30%であることが好ましい。3%未満であると、十分な耐電圧特性が得られず、導体素線5aを個別に被覆する意味がなくなる可能性がある。また、30%を超えると、接続端子を圧着する際に絶縁被膜5bの除去が困難となるとともに、コード状ヒータが無駄に太くなってしまうことになる。
上記導体素線5aを引き揃え又は撚り合せて芯材3上に巻装する際には、撚り合せるよりも、引き揃えた方が好ましい。これは、コード状ヒータの径が細くなるとともに、表面も平滑になるためである。又、引き揃え又は撚り合わせの他に、芯材3上に導体素線5aを編組することも考えられる。
本発明によるコード状ヒータ1として、導体素線5aの外周に絶縁被覆7が形成されているものも考えられる(例えば、図8参照)。この絶縁被覆7により、万が一導体素線5aが断線した場合にも、他の部材への通電が絶縁されるとともに、スパークが発生した場合も高温の発熱を断熱することになる。絶縁被覆7を形成する場合は、押出成形等によって行っても良いし、予めチューブ状に成形した絶縁被覆7を被せても良く、形成の方法には特に限定はない。押出成形によって絶縁被覆7を形成すると、導体素線5aの位置が固定されるため、位置ズレによる導体素線5aの摩擦や屈曲を防止できることから、耐屈曲性が向上されるため好ましい。絶縁被覆7を構成する材料としても、コード状ヒータの使用形態や使用環境などによって適宜設計すれば良く、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂、脂肪族ポリアミド系樹脂、塩化ビニル樹脂、変性ノリル樹脂(ポリフェニレンオキサイド樹脂)、ナイロン樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、合成ゴム、フッ素ゴム、エチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等、種々のものが挙げられる。特に、難燃性を有する高分子組成物が好ましく使用される。ここでの難燃性を有する高分子組成物とは、JIS−K7201(1999年)燃焼性試験における酸素指数が21以上のものを示す。酸素指数が26以上のものは特に好ましい。このような難燃性を得るため、上記した絶縁被覆7を構成する材料に適宜難燃材等を配合してもよい。難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水和物、酸化アンチモン、メラミン化合物、リン系化合物、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤などが挙げられる。これらの難燃剤には公知の方法で適宜表面処理を施しても良い。
コード状ヒータ1の外周に熱融着部9を形成することにより、加熱加圧によりコード状ヒータ11を基材11に熱融着することができる。絶縁被覆7を形成した場合、この絶縁被覆7の外周に熱融着部9が形成される。熱融着部9を構成する材料は、上記の絶縁被覆7を構成する材料と同様のものを使用することができる。これらの中でも、基材との接着性に優れるオレフィン系樹脂が好ましい。オレフィン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−不飽和エステル共重合体などが挙げられる。これらの中でも特に、エチレン−不飽和エステル共重合体が好ましい。エチレン−不飽和エステル共重合体は、分子内に酸素を有する分子構造であるため、ポリエチレンのような炭素と水素のみの分子構造をしている樹脂と比較して燃焼熱が小さくなり、その結果、燃焼の抑制につながることとなる。又、元々の接着性が高いため基材との接着性も良好である上、無機粉末等を配合した際の接着性の低下が少ないため、種々の難燃剤を配合するのに好適である。エチレン−不飽和エステル共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体などが挙げられ、これらの単独又は2種以上の混合物であってもよい。ここで「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の両方を表すものである。これらの内から任意に選択すれば良いが、上記した絶縁被膜5bを構成する材料の分解開始温度以下又は融点以下の温度で溶融する材料である方が良い。又、基材11との接着性に優れる材料として、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが挙げられる。ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステル−ポリエステル型、ポリエステル−ポリエーテル型のものがあるが、ポリエステル−ポリエーテル型の方が高い接着性を有するため好ましい。尚、コード状ヒータ1と基材11を熱融着する場合、コード状ヒータ1と基材11との接着強度は非常に重要なものである。この接着強度が充分でないと、使用していくうちに基材11からコード状ヒータ1が離脱してしまい、それにより、コード状ヒータ11には予期せぬ屈曲が加わることになるため、導体素線5aが断線する可能性が高くなる。導体素線5aが断線すると、ヒータとしての役を果たさなくなるだけでなく、チャタリングによりスパークに至るおそれもある。
絶縁被覆7を形成する場合、絶縁被覆7の融点は、熱融着部9の融点よりも高いことが求められる。これにより、加熱加圧等により熱融着部9を融着させる際にも、絶縁被覆7の形状が略変形せず、充分な絶縁性能を維持することができる。絶縁被覆7の融点としては、215℃〜250℃であることが好ましく、熱融着部9の融点としては、100℃〜185℃であることが好ましい。また、導体素線5aに絶縁被膜5bを形成する場合は、絶縁被覆7の融点は、絶縁被膜5bの融点よりも低いことが好ましい。
また、絶縁被覆7を構成する材料と、熱融着部9を構成する材料は、同系の高分子材料であることが好ましい。ここで、同系の高分子材料とは、それぞれが、共通の主鎖構造を有している高分子材料、共通の官能基を有している高分子材料、分子量のみ異なる高分子材料、共通のモノマー単位を有している共重合体、共通の高分子材料を配合している混合物、などが該当する。このようなものであれば、絶縁被覆7と熱融着部9の相互が充分に接着するため、コード状ヒータが基材から脱離することを防ぐことができる。
導体素線5aの外周には、絶縁被覆7と熱融着部9の2層だけでなく、他の層を適宜形成してもよい。又、絶縁被覆7や熱融着部9は、長さ方向に連続して形成することに限定されず、例えば、コード状ヒータ1の長さ方向に沿って直線状やスパイラル線状に形成する、ドット模様に形成する、断続的に形成するなどの態様が考えられる。但し、接着強度の観点から、絶縁被覆7及び熱融着部9は、長さ方向に連続して形成することが好ましい。
また、上記のようにして得られたコード状ヒータ1は、自己径の6倍の曲率半径で90度ずつの屈曲を行う屈曲性試験において、導体素線が少なくとも1本切れるまでの屈曲回数が2万回以上であることが好ましい。
基材11についても、発泡ポリウレタン樹脂に限定されるものではなく、例えば、他の材質からなる発泡樹脂シート、発泡ゴムシートなど種々の高分子発泡体が考えられる。特に空隙を有するもので、伸縮性に優れるものが好ましく、表面にコード状ヒータの凹凸が現れないように硬度を調節したものが好ましい。また、硬度を調節するには、発泡率を調整する、気泡の状態を独立気泡または連続気泡にする、目的に応じた硬度の材料を使用するなどの方法がある。材料としては、ポリウレタン樹脂、クロロプレンゴム、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ネオプレンゴム、ジエン系ゴム、ニトリルゴム、天然ゴム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体など、種々の樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーなどから選択すれば良い。また、複数の基材11を積層する等して使用することもでき、この場合は、それぞれの基材11で異なる材料や異なる気孔率等のものを使用しても良い。
基材11においては、コード状ヒータ1が配設されていない非配設部での見かけ密度が、120〜320kg/mの範囲内となるように設計される。この見かけ密度は、圧縮前の密度で調整してもよいし、圧縮の度合いによって調整してもよい。非配設部での見かけ密度が、120kg/m未満であると、基材が柔らかくなりすぎ、製法によってはコード状ヒータ1の凹凸を感じるようなステアリングホイールとなってしまう。320kg/mを超えると、ヒータユニット31をステアリングホイールに設置する際、基材11にシワがよってしまうことになる。なお、見かけ密度は、JIS K7222により測定することができる。
また、基材11においては、コード状ヒータ1が配設されていない非配設部での硬さが、ASKER C 10〜45の範囲内となるように設計されることが好ましい。この硬さは、圧縮前の硬さで調整してもよいし、圧縮の度合いによって調整してもよい。非配設部での硬さが、ASKER C 10未満であると、基材が柔らかくなりすぎ、製法によってはコード状ヒータ1の凹凸を感じるようなステアリングホイールとなってしまう。ASKER C 45を超えると、ヒータユニット31をステアリングホイールに設置する際、基材11にシワがよってしまうことになる。なお、硬さは、JIS K7312により測定することができる。
基材11としては、空隙を有している高分子発泡体が使用されるが、特に、コード状ヒータ1が配設される面(以下、配設面と記すことがある)が、コード状ヒータ1が配設されない面(以下、非配設面と記すことがある)よりも空隙が多くなっているように構成されることが好ましい。空隙が多い状態とは、例えば、発泡樹脂シートや発泡ゴムシートのような多孔体の場合、気孔率が大きい状態のことを示す。例えば、厚さ方向で気孔率が傾斜するように発泡制御した発泡樹脂シート又は発泡ゴムシート、空隙の多さが異なる材料を貼り合わせたもの、などが挙げられる。又、特に基材11の空隙は連続していることが好ましい。これは、溶融した熱融着部が連続した空隙に浸透していくことで、アンカー効果が増して接着強度が向上するためである。このような空隙が連続している態様としては、連続気孔を有する発泡樹脂シートや発泡ゴムシートなどが考えられる。なお、基材11として空隙を有するものを使用する場合、コード状ヒータ1の熱融着部9が侵入する範囲まで空隙を有していれば充分であり、例えば、非配設面は空隙を有していないものも考えられる。
また、基材11の非配設面には、凹凸が形成されていても考えられる。この凹凸により、よりコード状ヒータ1の凹凸が感じられにくくなる。凹凸は、基材11全面に形成されている必要はなく、少なくともコード状ヒータが存する位置に対応した部分に形成されていればよい。このコード状ヒータ1が存する位置に対応した部分とは、コード状ヒータ1を非配設面に投影した部分を中心に、コード状ヒータの外径の2倍分だけその両側方に拡幅した部分を示す。勿論、この部分以外に凹凸を形成しても構わない。基材11に形成される凹凸の形状や寸法等については特に限定はなく、取り付けられる被加熱物や使用状態に応じて適宜設計すればよいが、おおむね、凹部の底部から凸部の頂部までの高さが、基材11の最大厚さの0.2倍以上、基材11の最大厚さからコード状ヒータ1の外径を引いた値以下であることが好ましい。また、凸部の平均径が上記基材の最大厚さの0.5倍以上4倍以下であり、基材における凸部の占有面積比が20%以上60%以下であることが好ましい。
また、コード状ヒータ1を基材11に配設する際、加熱加圧による融着によって接着・固定する態様でなく、他の態様によりコード状ヒータ1を基材11に固定しても良い。例えば、通常の使用よりも高い温度になるよう、コード状ヒータ1に通電して加熱させ、その熱で熱融着部9を溶融させて基材11と接着・固定する態様、誘導加熱によって導体素線5を加熱させ、その熱で熱融着部9を溶融させて基材11と接着・固定する態様、温風により熱融着材からなる熱融着部9を溶融させて接着・固定する態様、加熱しながら一対の基材11で挟持固定する態様などが考えられる。また、基材11を加熱加圧する際には、プレス熱板27のみでなくホットプレス治具15についても加熱しても良い。この際、プレス熱板27とホットプレス治具15の温度を異なるものとして、基材11の圧縮率を変え、即ち気孔率を変化させることも考えられる。また、熱融着部9を用いなくとも、コード状ヒータ1を基材11に配設することができる。例えば、表面に接着剤等を形成した基材11及び基材11´によってコード状ヒータ1を挟持・固定する態様、コード状ヒータ1を基材11上に縫製によって固定する態様、基材11側を溶融させてコード状ヒータ11を融着・固定する態様、コード状ヒータ1の配設箇所に接着剤を塗布等によって形成して、コード状ヒータ1を基材11上に接着・固定する態様等が考えられる。
また、接着層としては、例えば、高分子アクリル系粘着剤からなりテープ基材を使用しない接着層や、ポリプロピレンフィルムの両面に接着剤を形成してなる接着層など種々のもの使用できる。それ単独でFMVSS No.302自動車内装材料の燃焼試験に合格するような難燃性を有するものであれば、ヒータユニットの難燃性が向上し好ましい。また、ヒータユニットの伸縮性を損なわないために、粘着剤のみからなる接着層であることが好ましい。
また、ヒータユニット31の厚さは、コード状ヒータ1の外径を超え、コード状ヒータ1の外径の4倍未満となるように設計される。ヒータユニット31の厚さがコード状ヒータ1の外径以下となると、ヒータユニット31は平坦ではなくなってしまう。また、コード状ヒータ1の外径の4倍以上となると、ステアリングホイールへの設置が困難となり、シワもよりやすくなってしまう。
以上詳述したように本発明によれば、使用者がステアリング操作の際に違和感を覚えることのないようにすることができる。このようなヒータユニットは、例えば、自動車、船舶、各種輸送用車両、各種農耕用車両、各種土木建設用重機などに使用されるステアリングホイールに使用され、そのホイール部を暖めるためのヒータユニットとして好適に使用することができる。また、本発明によるヒータユニットは、コード状ヒータ部分の凹凸がなく平坦なものであることを活かし、ステアリングホイールのみでなく、例えば、電気毛布、電気カーペット、カーシートヒータ、ステアリングヒータ、暖房便座、防曇鏡用ヒータ、加熱調理器具、床暖房用ヒータ、被服用ヒータ等に応用することも考えられる。
1 コード状ヒータ
3 芯材
5a 導体素線
5b 絶縁被膜
9 熱融着部
11 基材
31 ヒータユニット
71 ステアリングホイール
77 ホイール芯材
78 被覆材

Claims (3)

  1. 高分子発泡体からなる基材と、該基材上に配設されるコード状ヒータとからなるヒータユニットであって、
    上記基材における上記コード状ヒータが配設される箇所の厚さが、該コード状ヒータの形状に沿うように薄くなっており、それによって概ね平坦な形状となっており、
    上記基材における上記コード状ヒータが配設されていない非配設部での見かけ密度が、120〜320kg/mの範囲内であり、上記ヒータユニットの厚さが、上記コード状ヒータの外径を超え、上記コード状ヒータの外径の4倍未満であることを特徴とするヒータユニット。
  2. 上記基材における上記コード状ヒータが配設されていない非配設部での硬さが、ASKER C 10〜45であることを特徴とする請求項1記載のヒータユニット。
  3. 請求項1又は請求項2記載のヒータユニットと、ホイール芯材と、被覆材とからなり、上記ホイール芯材と上記被覆材の間に上記ヒータユニットが設置されるステアリングホイール。
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EP4124173A4 (en) * 2020-03-19 2024-04-03 Kurabe Ind Co Ltd CORD-SHAPED HEATING DEVICE AND PLANE HEATING DEVICE

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