JP2019128464A - 画像形成装置、画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像不良がある場合にユーザの意図しない品質での画像形成を防止する。【解決手段】画像形成装置は、それぞれが複数の部品により構成されて、それぞれが異なる色の画像を形成することができる複数の画像形成部と、複数の画像形成手段に、異常の発生した部品を特定するためのテスト画像を形成させるチャート生成部64と、テスト画像に基づいて異常の発生した部品を特定する診断部67と、を備える。画像形成装置は、診断部67により特定した部品を用いた画像形成を行うか否かを選択させる選択画面を表示装置61に表示する。【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に関し、特に、形成した画像を診断して異常個所の特定を行う機能を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、帯電器、露光器、現像器などの交換可能な部品を備える。ユーザは、形成された画像に不良が発生した場合、該画像を目視して交換が必要な故障部品を判断する。しかしながら、この判断は経験などによる故障の原因を特定するためのスキルを必要とし、誰もが正確にできるものではない。故障部品の見極めにかかる時間は、ユーザが画像を形成できない時間(ダウンタイム)が長くなる要因となる。特許文献1は、形成した画像を診断することで画像不良の原因が露光器にあるのか、帯電器にあるのかを判定する画像形成装置を提案する。この画像形成装置は、診断するための画像として露光器を用いる画像と、露光器を用いない画像とを含むテスト画像を形成する。そして、画像形成装置は、故障部品をセンサによるテスト画像の検知結果に基づいて判断する。画像形成装置は、判定結果をユーザに報知する。
特開2009―63810号公報
画像診断により故障部品を判断する場合、画像診断で異常が検知されても部品の故障が原因ではないことがある。この場合、部品の修理や交換等の処置が行われるまでの間、画像形成装置は、そのまま使用されることがある。そのために画像不良のまま画像形成が行われることになり、ユーザが満足する品質を保てなくなる。
本発明の目的は、ユーザの意図しない品質による画像形成を抑制することにある。
本発明の画像形成装置は、それぞれが複数の部品により構成されて、それぞれが異なる色の画像を形成することができる複数の画像形成手段と、前記複数の画像形成手段に、異常の発生した前記部品を特定するためのテスト画像を形成させる生成手段と、前記テスト画像に基づいて異常の発生した部品を特定する診断手段と、前記診断手段により特定した部品を用いた画像形成を行うか否かを選択させる選択画面を所定の表示手段に表示する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ユーザの意図しない品質による画像形成を抑制できる。
画像形成装置の構成図。 制御システムの説明図。 チャートの例示図。 (a)〜(c)は感光ドラムの主走査位置における電位と、シート上のチャートの濃度との説明図。 スジ画像と交換部品との関係の説明図。 (a)〜(c)は現像コート不良スジの発生原因の説明図。 (a)〜(c)は感光ドラムの主走査位置における電位と、シート上のチャートの濃度との説明図。 露光不良白スジの発生原因の説明図。 (a)〜(c)は感光ドラムの主走査位置における電位と、シート上のチャートの濃度との説明図。 (a)、(b)は帯電不良スジの発生原因の説明図。 (a)〜(c)は感光ドラムの主走査位置における電位と、シート上のチャートの濃度との説明図。 ベルト塑性変形スジの原因の説明図。 交換部品の特定処理を表すフローチャート。 縮退機能判断処理を表すフローチャート。 画像診断画面の例示図。 縮退画面の例示図。
以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。
(画像形成装置)
図1は、本実施形態の画像形成装置の構成図である。画像形成装置1は、リーダ部(イメージリーダ)2及びプリンタ部3を備える。リーダ部2は、原稿やテストチャートなどを読み取るスキャナ等の画像読取装置である。プリンタ部3は、リーダ部2で読み取った原稿を表す画像信号や外部装置から取得する画像信号に応じて、シートPへ画像形成を行う。
リーダ部2は、原稿台(原稿台ガラス)22、光源23、光学系24、受光部25、及びリーダ画像処理部28を備える。原稿台22は、ガラス製であり、読取対象となる原稿21が載置される。光源23は、原稿台22に載置された原稿21に光を照射する。光学系24は、原稿21により反射された光源23からの光を受光部25に結像する。受光部25は、例えば3列に配置されたレッド、グリーン、ブルーのCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ群であり、原稿21により反射された光を受光する。受光部25は、受光した光に応じて、ライン毎に、対応する色の電気信号である色成分信号をリーダ画像処理部28に送信する。リーダ画像処理部28は、受光部25から取得した色成分信号に対して画像処理(シェーディング補正など)を行う。画像処理により生成され画像信号はプリンタ部3に送信される。
プリンタ部3は、画像形成部10、中間転写ベルト31、定着器40、シートPを搬送する搬送ローラ、及びプリンタ制御部29を備える。プリンタ制御部29は、リーダ部2のリーダ画像処理部28から送信された画像信号を取得する。プリンタ制御部29は、画像信号に応じて、プリンタ部3による画像形成処理を行う。
画像形成部10は、複数の部品により構成され、画像信号に応じたトナー像をシートPに形成する電子写真方式の画像形成エンジンである。画像形成部10は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色に対応して4つ設けられる。各画像形成部10は、対応する色のトナー像を形成する。各画像形成部10は、トナー像を中間転写体である中間転写ベルト31に転写する。中間転写ベルト31は、転写されたトナー像を、搬送ローラにより搬送されるシートPに転写する。定着器40は、トナー像が転写されたシートPにトナー像を定着させる。トナー像の定着により、シートPへの画像形成が終了する。なお、画像形成装置1は、複数の色、ここでは4色を全て用いてカラー画像の形成を行うカラー印刷モードと、所定の色、例えばブラックを用いて画像形成を行う白黒印刷モードとのいずれかで画像形成を行うことができる。印刷モードがカラー印刷モードの場合、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像形成部10が動作する。印刷モードが白黒印刷モードの場合、ブラックの画像形成部10が動作する。このように画像形成部10は、印刷モードに応じて動作する部品が異なる。
4つの画像形成部10は、各々、感光ドラム11、帯電器12、露光器13、現像器14、ドラムクリーナ15を備える。なお、図1では、左から順にイエローのトナー像を生成する画像形成部10、マゼンタのトナー像を生成する画像形成部10、シアンのトナー像を生成する画像形成部10、及びブラックのトナー像を生成する画像形成部10が並んで配置される。
感光ドラム11は、本実施形態ではドラム形状の感光体(像担持体)であり、不図示の駆動源により図中反時計回りに回転する。各感光ドラム11の周囲には、回転方向に沿って、帯電器12、露光器13、現像器14、ドラムクリーナ15が配置される。また、感光ドラム11の中間転写ベルト31を挟んで対向する位置には、一次転写器(一次転写ブレード)17が配置される。トナー像は、感光ドラム11に形成される。
中間転写ベルト31は、二次転写内ローラ34、及びローラ36、37に懸架されて図中時計回りに回転する像担持体である。二次転写内ローラ34は、二次転写外ローラ27との間に中間転写ベルト31を挟み、二次転写部を形成する。二次転写外ローラ27は、中間転写ベルト31に対して着脱する機構を備える。二次転写部により中間転写ベルト31からシートPにトナー像が転写される。定着器40は、トナー像が転写されたシートPにトナー像を定着させる。
シートPは、給紙カセット20に収容或いは給紙トレイ30に載置される。搬送ローラは、給紙カセット20に収容されたシートP或いは給紙トレイ30に積載されたシートPを給送する給送ローラ、及び二次転写部の上流側のレジストレーションローラ26を含む。レジストレーションローラ26は、シートPの斜行補正を行う。レジストレーションローラ26は、中間転写ベルト31上のトナー像が二次転写部に搬送されるタイミングに合わせて、シートPを二次転写部に搬送する。プリンタ制御部29は、搬送ローラの駆動を制御する。
以上のような構成のプリンタ部3は、以下のようにシートPに画像を形成する。すなわち、画像形成が開始されると、感光ドラム11は矢印方向に回転する。感光ドラム11は、帯電器12により表面が均一の表面電位に帯電される。露光器13は、プリンタ制御部29の制御により、対応する色の画像信号により変調されたレーザ光を帯電後の感光ドラム11に照射する。感光ドラム11は、レーザ光の照射により対応する色の静電潜像が形成される。露光器13は、高速度で回転する不図示の回転多面鏡によりレーザ光を反射させて感光ドラム11を照射する。レーザ光は、回転多面鏡の回転に応じて、感光ドラム11上を偏向走査する。現像器14は、対応する色のトナーを含む現像剤により感光ドラム11上の静電潜像を現像して、感光ドラム11にトナー像を形成する。
各感光ドラム11に形成されたトナー像は、一次転写器17により中間転写ベルト31に一次転写される。転写後に感光ドラム11に残留するトナーは、ドラムクリーナ15により除去される。ドラムクリーナ15によりトナーが除去された感光ドラム11は、次のトナー像の形成が可能な状態になる。中間転写ベルト31には、各感光ドラム11から重畳するようにトナー像が転写される。これにより中間転写ベルト31にフルカラーのトナー像が形成される。
シートPは、給紙カセット20或いは給紙トレイ30から給送され、レジストレーションローラ26へ1枚ずつ搬送される。レジストレーションローラ26は、搬送されたシートPの搬送方向に対する斜行を補正し、二次転写部にシートPを搬送するタイミングまで待機する。レジストレーションローラ26は、中間転写ベルト31に形成されたトナー像が二次転写部に搬送されるタイミングに合わせて、シートPを二次転写部へ搬送する。二次転写部は、中間転写ベルト31に形成されたトナー像をシートPに二次転写する。二次転写部は、二次転写内ローラ34及び二次転写外ローラ27の回転により、トナー像の二次転写を行うとともにシートPを定着器40へ搬送する。二次転写外ローラ27は、中間転写ベルト31に形成されたトナー像が二次転写部に搬送されるタイミングに応じて、中間転写ベルト31に当接する。二次転写後に中間転写ベルト31に残留するトナーは、転写クリーナ35によって除去される。トナーが除去された中間転写ベルト31は次の画像形成が可能な状態となる。定着器40は、シートPを加熱及び加圧することでトナー像をシートPに固着する。
以上のように構成される画像形成装置1は、メンテナンスを容易にするために、一部の構成部品に交換可能な交換ユニットが採用される。代表的な交換ユニットとして、トナーを収容したトナーカートリッジ、帯電器12、現像器14、及びドラムクリーナ15の少なくとも一つと、感光ドラム11とを一体化したプロセスユニットがある。
本実施形態では、感光ドラム11、帯電器12、及びドラムクリーナ15は、一つのプロセスカートリッジ50として一体に構成される。プロセスカートリッジ50は、画像形成装置1の本体に対して着脱可能な構成部品(ユニット)である。感光ドラム11、帯電器12、及びドラムクリーナ15は、プロセスカートリッジ50として一体とすることで、交換が一度に速やかに行われる。
帯電器12は、非接触帯電方式と接触式帯電方式との2種類の帯電方式を採用することができる。非接触帯電方式は、帯電器12の金属ワイヤなどに高圧電圧を印加することで発生するコロナ放電により帯電を実現する。接触帯電方式は、帯電器12のローラ(帯電器材)を感光ドラム11に接触させて帯電させる。接触帯電方式は非接触帯電方式よりも帯電器12の小型化が可能である。本実施形態の帯電器12は、プロセスカートリッジ50に内蔵されるため、接触帯電方式が採用される。
現像器14は、画像形成装置1の本体に対して着脱可能な構成部品(ユニット)である。なお、各色の画像形成部10を、それぞれ画像形成装置1の本体に対して着脱可能な一つの構成部品(ユニット)としてもよい。一次転写器17及び中間転写ベルト31は、転写ユニットとして一体に構成される。転写ユニットは、画像形成装置1の本体に対して着脱可能な構成部品(ユニット)である。一次転写器17及び中間転写ベルト31は、転写ユニットとして一体とすることで、交換が一度に速やかに行われる。
プロセスカートリッジ50、現像器14、及び転写ユニットを画像形成装置1の本体に対して着脱可能な構成部品(ユニット)とすることで、容易な部品交換が実現される。このため、ユーザによる画像形成装置1のメンテナンス時の煩雑さが解消され、メンテナンス時間が短縮されて利便性が向上する。なお、転写クリーナ35も画像形成装置1に対して容易に脱着可能な部品としてもよい。
(制御システム)
図2は、画像形成装置1の制御システムの説明図である。画像形成装置1はネットワーク123を介して、PC(Personal Computer)124やサーバ128などの外部装置と通信可能に接続される。サーバ128は、例えば、画像形成装置1のメンテナンスを担当するサービス会社のコンピュータやメールサーバである。
プリンタ制御部29は、リーダ部2及びプリンタ部3の動作を制御する。プリンタ制御部29は、画像処理などを担当するプリンタコントローラと、画像形成部10などを制御するエンジン制御部とに分かれていてもよい。プリンタ制御部29は、リーダ部2、表示装置61、入力装置62、記憶装置63、帯電電源68、露光器13、及び現像電源69に接続される。プリンタ制御部29は、通信インタフェース(IF)55及びCPU(Central Processing Unit)60を備える。
通信IF55は、ネットワーク123を介して、外部装置からの画像信号の受信、及び各種のメッセージを外部装置に送信する。CPU60は画像形成装置1の各部を統括的に制御する。CPU60は記憶装置63に記憶されている制御プログラムを実行することで各種の機能を実現する。なお、CPU60が実現する機能の少なくとも一部は、ハードウェアで実現されてもよい。このようなハードウェアには、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などがある。
表示装置61は様々な情報を表示するユニットである。入力装置62は様々な情報の入力を受け付けるユニットである。記憶装置63は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ、及びハードディクスドライブなどの大容量記憶装置である。CPU60は、リーダ部2や外部装置から取得した画像信号をYMCK形式のデータに変換し、さらに階調補正などを実行して露光器13に出力する。
CPU60は様々な機能を実現するが、ここでは本実施形態に関与する代表的な機能を以下に説明する。本実施形態のCPU60は、チャート生成部64,帯電制御部65、現像制御部66、及び診断部67として機能する。
チャート生成部64は、プリンタ部3により、交換部品を特定するためのテスト画像をシートP上に形成する。テスト画像自体又はテスト画像が形成されたシートPは、「テストチャート」又は単に「チャート」と呼ばれる。帯電制御部65は帯電電源68により帯電器12に印加される帯電電圧を生成する。現像制御部66は現像電源69により現像器14に印加される現像電位を生成する。診断部67はリーダ部2により読み取られたチャートの読取結果に基づいて交換部品を特定する。なお、ユーザがチャートを目視して交換部品を特定する場合、診断部67は省略してもよい。
(チャート)
プロセスカートリッジ50や現像器14などが交換時期を迎えると、画像に縦スジ画像が発生することがある。縦スジ画像は、シートPの搬送方向に平行に延在する直線状の画像である。従来は、スジ画像の原因が露光器13と帯電器12のいずれであるかを判別可能であるが、帯電器12と現像器14のいずれであるかを判別できない。本実施形態では、帯電器12と現像器14のいずれがスジ画像の原因であるかを特定するためのチャートを提供する。これにより交換すべき部品が特定可能である。ユーザがチャートを目視したり、リーダ部2に読み取らせることで、交換部品が特定される。
本実施形態ではチャートのサイズをA3サイズ(幅方向長さ297[mm]、搬送方向長さ420[mm])とするが、これに限定されない。チャートを画像形成装置1に対して通紙可能な最大のサイズとすることで、例えば、帯電器12や現像器14において副走査方向の端部に生じたスジ画像が検出可能となる。このようにチャートを画像形成装置1で印刷可能な最大サイズのシートに形成することで、交換部品を精度良く特定することが可能となる。なお、チャートの枚数は1枚でも複数枚でもよい。
ここで、露光器13からのレーザ光が感光ドラム11を走査する方向が主走査方向である。そして、副走査方向は主走査方向に直交する方向である。副走査方向は、チャートが搬送される方向に相当する。副走査方向は感光ドラム11の回転方向に相当する。副走査方向は中間転写ベルト31の移動方向(回転方向)に相当する。
図3は、チャートの例示図である。チャート70は、画像パターンが形成されない白地部(白地領域)W、デジタルパターンDと、2種類のアナログパターンA1、A2とを含む。デジタルパターンDは、露光器13による露光が行われて形成される画像である。アナログパターンA1、A2は、露光器13による露光が行われずに形成される画像である。アナログパターンA1、A2は、異なる画像形成条件に基づいて形成される。画像形成条件は、例えば、帯電電源68から帯電器12に印加される帯電電圧である。図3において、参照符号の末尾に付与されたY、M、C、Bkは、各パターンの色を示す。各パターンは単色であり、YMCKのいずれか一色である。色毎にパターンを形成することで、交換対象となる部品がどの色の画像形成部10に存在するかを特定することができる。各パターンの搬送方向(副走査方向)の長さは、例えば30[mm]程度である。パターンの長さが30[mm]程度以上であれば、縦スジ画像の検出が可能となる。なお、感光ドラム11の外径は30[mm]、外周は約94.2[mm]とする。
デジタルパターンDの主走査方向の長さは、画像形成装置1で形成可能な全域の長さよりも若干短い。そのためにデジタルパターンDの主走査方向の両端には余白領域が形成される。アナログパターンA1、A2の主走査方向の長さは、シートPの主走査方向の長さと同じであり、余白は形成されない。
図3において、4つのデジタルパターンDは露光器13により露光されて形成された露光像(トナー像)である。アナログパターンA1、A2は、露光器13により露光されずに、形成された非露光像(トナー像)である。
図4は、チャート形成時の感光ドラム11の主走査方向の位置(主走査位置)における電位と、シート上のチャートの濃度との説明図である。
図4(a)は、デジタルパターンDを形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるデジタルパターンDの濃度d1及び白地部Wの濃度d0を示す。濃度d0はシートPの下地(白地)の光学濃度である。デジタルパターンDの形成時に、帯電制御部65は、感光ドラム11の表面の電位が帯電電位Vd_Dになるように帯電電源68を制御して、帯電器12に感光ドラム11を帯電させる。露光器13は、チャート生成部64により生成された画像信号に応じて感光ドラム11の表面を露光する。この結果、感光ドラム11の表面の露光された部分が、電位Vl_Dに変化する。
現像制御部66は、現像器14の現像スリーブの電位が現像電位Vdc_Dとなるように、現像電源69を制御する。画像形成装置1がデジタルパターンDを形成する場合、現像電位Vdc_Dは、帯電電位Vd_Dと露光位置の電位Vl_Dとの間に設定される。感光ドラム11と現像スリーブと電位差は、Vc_Dとなる。
デジタルパターンDの外側に設けられた余白mは露光されない。そのため、余白mに対応する感光ドラム11の表面の電位は帯電電位Vd_Dに維持される。このように非露光領域である余白mにはかぶりとり電圧Vbが生じる。かぶりとり電圧Vbにより、余白mにはトナーが付着しない。デジタルパターンDの画像信号値は50%に設定される。これは光学濃度で0.6の画像に相当する(つまり、d1=0.6)。このような中間調のパターンを用いることで、ベタのパターンを用いる場合と比べて、縦スジ画像の検出精度が高くなる。
図4(b)は、アナログパターンA1を形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるアナログパターンA1の濃度d1を示す。アナログパターンA1の形成時に、帯電制御部65は、感光ドラム11の表面の電位が帯電電位Vd_A1となるように帯電電源68を制御して、帯電器12に感光ドラム11を帯電させる。露光器13は、感光ドラム11を露光しない。現像制御部66は、現像器14の現像スリーブの電位が現像電位Vdc_A1となるように、現像電源69を制御する。現像電位Vdc_A1の絶対値は帯電電位Vd_A1の絶対値よりも大きい。
アナログパターンA1を形成する際に、チャート生成部64は露光器13にレーザ光の照射を行わせない。これにより、感光ドラム11と現像スリーブとの間は、電位差Vc_A1が生じる。アナログパターンA1に付着するトナーの量は電位差Vc_A1に基づいて決定する。つまりアナログパターンA1の濃度は電位差Vc_A1に応じて制御される。
アナログパターンA1では露光が行われないため、主走査位置によらず電位差Vc_A1は一定となる。なお、アナログパターンA1の両端には余白が形成されない。本実施形態では、アナログパターンA1の各色の光学濃度が0.6になるように電位差Vc_A1が調整される。この調整は現像制御部66により現像電源69を制御することで行われる。これにより、シートPには光学濃度d1(=0.6)のアナログパターンA1が形成される。
図4(c)は、アナログパターンA2を形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるアナログパターンA2の濃度d1を示す。アナログパターンA2の形成時に、帯電制御部65は、感光ドラム11の表面の電位が帯電電位Vd_A2となるように帯電電源68を制御して、帯電器12に感光ドラム11を帯電させる。露光器13は、感光ドラム11を露光しない。現像制御部66は、現像器14の現像スリーブの電位が現像電位Vdc_A2となるように、現像電源69を制御する。現像電位Vdc_A2の絶対値は帯電電位Vd_A2の絶対値よりも大きい。
アナログパターンA2を形成する際に、チャート生成部64は露光器13にレーザ光の照射を行わせない。これにより、感光ドラム11と現像スリーブとの間には電位差Vc_A2が生じる。アナログパターンA2に付着するトナーの量は電位差Vc_A2に基づいて決定する。つまりアナログパターンA2の濃度は電位差Vc_A2に応じて制御される。
アナログパターンA2では露光が行われないため、主走査位置によらず電位差Vc_A2は一定となる。なお、アナログパターンA2の両端には余白が形成されない。本実施形態では、アナログパターンA2の各色の光学濃度が0.6になるように電位差Vc_A2が調整される。この調整は現像制御部66により現像電源69を制御することで行われる。これにより、シートPには光学濃度d1(=0.6)のアナログパターンA2が形成される。
アナログパターンA2の電位差Vc_A2はアナログパターンA1の電位差Vc_A1と等しい。しかし、アナログパターンA2を形成するための帯電電位Vd_A2の絶対値は、アナログパターンA1を形成するための帯電電位Vd_A1の絶対値よりも小さい(|Vd_A1|>|Vd_A2|)。この結果、アナログパターンA2とアナログパターンA1とを比較して、帯電器12に異常が生じているのか、現像器14に異常が生じているのかを判定できる。
つまり、アナログパターンA1のスジ画像の濃度とスジ画像以外の領域の濃度との差が、アナログパターンA2のスジ画像の濃度とスジ画像以外の領域の濃度との差より大きい場合、帯電器12が原因のスジ画像が発生していると判定できる。一方、アナログパターンA1のスジ画像の濃度とスジ画像以外の領域の濃度との差が、アナログパターンA2のスジ画像の濃度とスジ画像以外の領域の濃度との差より小さい場合、現像器14が原因のスジ画像が発生していると判定できる。
なお、非接触帯電方式の帯電器12を用いる場合、帯電電源68から金属ワイヤに流れる電流量を変えることで、感光ドラム11の帯電電位を調整することができる。これにより、画像形成装置1は、非接触帯電方式の場合でもアナログパターンA1とアナログパターンA2と、接触帯電方式と同様に形成することができる。
(縦スジ画像)
画像形成装置1は、画像エラーの一つである縦スジ画像が発生する。図5は、スジ画像と交換部品との関係の説明図である。図5は、縦スジ画像の種類、交換部品又は対処方法、白地部の状態、スジ画像が発生するパターンの色、デジタルパターン及びアナログパターンの各々におけるスジ画像発生の有無を表す。また、図5は、アナログパターンにおいて帯電電位を下げた影響を表す。なお、スジ画像の周囲と比較して濃度が薄くなるスジ画像は「白スジ」と呼ばれる。スジ画像の周囲と比較して濃度が濃くなるスジ画像は「黒スジ」と呼ばれる。CPU60は、図5に例示するようなスジ画像が特定された場合、スジ画像が発生した色を記憶装置63に記憶する。
(現像コート不良に起因したスジ画像)
図5の「現像コート不良スジ」は、現像コート不良、即ち現像コートが不十分な場合に発生する縦スジ画像である。図6は、「現像コート不良スジ」の発生原因の説明図である。
図6(a)に示すように、現像コートは、現像スリーブ142の表面に現像剤(トナー)を均一の厚さで付着させることで形成される。現像スリーブ142の内部には、マグネット141が設けられる。現像スリーブ142は回転自在に現像容器143に支持される。領域145は現像スリーブ142と感光ドラム11との距離が最も近い部分である。現像スリーブ142の回転方向において領域145よりも上流側には規制ブレード146が設けられる。規制ブレード146は、現像スリーブ142との距離が一定となるように配置されており、現像スリーブ142に担持される現像剤の厚みを規制する。
図6(b)に示すように、現像スリーブ142と規制ブレード146との間には、ホコリや髪の毛などの異物148が詰まることがある。この場合、異物148によって現像剤の流れが妨げられる。そのために、図6(c)に示すように、現像スリーブ142上に現像剤が担持されない縦スジ画像151が発生する。縦スジ画像151の部分には現像剤が存在しないため、感光ドラム11の表面のうち縦スジ画像151に対応する部分には現像剤が供給されない。よって感光ドラム11の表面には一直線の連続する縦スジ画像152が発生する。このような現像コート不良スジを解消するために交換すべきユニットは、当該色に対応する現像器14であることが判る(図5参照)。
図7は、チャート形成時に現像コートの不良で白スジが発生する場合の感光ドラム11の主走査位置における電位と、シート上のチャートの濃度との説明図である。なお、白地部Wにはスジ画像が発生しない。また、スジ画像が発生する色は、現像コート不良が発生した現像器の色のみである。
図7(a)は、デジタルパターンDを形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるデジタルパターンDの濃度を示す。図7(b)は、アナログパターンA1を形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるアナログパターンA1の濃度を示す。図7(c)は、アナログパターンA2を形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるアナログパターンA2の濃度を示す。
上記の通り、現像コート不良スジは、現像スリーブ142上に現像剤が供給されないことに起因する。従って、現像コートの不良で白スジが発生する場合、デジタルパターンD、アナログパターンA1、及びアナログパターンA2の全てにおいて縦スジ画像が発生する。さらに、アナログパターンA1に発生するスジ画像の濃度d1とアナログパターンA2に発生するスジ画像の濃度d1とに差はない。
(露光不良に起因したスジ画像)
図5の「露光不良白スジ」は、露光不良に起因した白スジ(白スジ画像)である。図8は、「露光不良白スジ」の発生原因の説明図である。露光器13から出射されるレーザ光が通過する光路には、露光器13と一体に防塵ガラス132が設けられている。防塵ガラス132の一部に髪の毛やトナーなどの異物135が付着する場合、感光ドラム11の表面に照射されるレーザ光が遮られる。このため、感光ドラム11の表面にレーザ光が照射されない部分ができる。このレーザ光が照射されない部分における電位差が低下するために、縦スジ画像が発生する。縦スジ画像は、トナーの付着量が減少することで発生するため、白スジとなる。露光不良に起因した白スジを低減するための対処方法は、防塵ガラス132の清掃作業、或いは露光器13の交換である。
図9は、チャート形成時の露光不良に起因した白スジが発生する場合の感光ドラム11の主走査位置における電位と、シート上のチャートの濃度との説明図である。なお、白地部Wにはスジ画像が発生しない。デジタルパターンDにおいてスジ画像が発生する色は、露光不良の起こった露光器の色のみである。
図9(a)は、デジタルパターンDを形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるデジタルパターンDの濃度を示す。図9(b)は、アナログパターンA1を形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるアナログパターンA1の濃度を示す。図9(c)は、アナログパターンA2を形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるアナログパターンA2の濃度を示す。
上記の通り、白スジは、露光不良、つまり露光光量が少なくなることが原因で発生する。従って、デジタルパターンDでは、図9(a)に示すように、感光ドラム11の主走査位置の一部において表面電位の絶対値が他の主走査位置の表面電位Vl_Dの絶対値よりも高くなる。そのために電位差が低下した位置で白スジが発生する。アナログパターンA1、A2は露光が行われずに形成されるため、図9(b)、9(c)に示すように、スジ画像が発生しない。
(帯電不良に起因したスジ画像)
接触帯電方式の帯電器12では、感光ドラム11上の主走査方向の所定の領域でクリーニングが不十分となることで、シリコンなどの外添剤が帯電器材に付着することがある。その場合、外添剤が付着した領域が高抵抗となって、以下に説明するように、白スジ発生の原因となる。図10は、図5の「帯電不良スジ」の発生原因の説明図である。
図10(a)は、感光ドラム11の表面電位(帯電電位)を示す。図10(b)は、画像信号と画像の濃度との関係を示す。感光ドラム11上の主走査方向の一部の領域において帯電器材の抵抗が大きくなると、図10(a)に示すように、帯電電位Vdの絶対値が高くなる。抵抗が大きくなった領域は高抵抗化部と呼ばれる。帯電電位の絶対値が高くなると、図10(b)に示すように、感光ドラム11の各主走査位置を同じ画像信号を応じて露光しても、高抵抗化部の濃度は、正常部の濃度よりも低くなる。そのために白スジが発生する。
また、感光ドラム11上の主走査方向の一部の領域でクリーニング不良が発生することで、帯電処理の際に感光ドラム11の表面に残留したトナーが帯電器材に付着することがある。その場合、帯電器材の表面で、トナーが付着した部分の抵抗が小さくなる。また、帯電器材は経時的に徐々に高抵抗化するが、帯電器材の表層が剥れることでも帯電器材の抵抗が部分的に小さくなることがある。その結果、図10(a)に示すように、主走査方向の一部の領域で帯電器材の抵抗が小さくなる。この部分は低抵抗化部と呼ばれ、帯電電位の絶対値が低くなる。帯電電位の絶対値が低くなると、図10(b)に示すように、感光ドラム11の各主走査位置を同じ画像信号に応じて露光しても、低抵抗化部の濃度は、正常部の濃度よりも高くなる。そのために黒スジが発生する。
図11は、チャート形成時の帯電不良に起因したスジ画像が発生する場合の感光ドラム11の主走査位置における電位と、シート上のチャートの濃度との説明図である。なお、白地部Wにはスジ画像が発生しない。スジ画像が発生する色は、帯電不良の発生した帯電器12の色である。
図11(a)は、デジタルパターンDを形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるデジタルパターンDの濃度を示す。図11(b)は、アナログパターンA1を形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シー路Pに形成されるアナログパターンA1の濃度を示す。図11(c)は、アナログパターンA2を形成する際の感光ドラム11の各主走査位置における電位と、シートPに形成されるアナログパターンA2の濃度を示す。
図11(a)に示すように、デジタルパターンDは、露光された感光ドラム11の主走査方向の一部の領域(位置)の帯電電位が他の位置の帯電電位Vl_Dとは異なる。帯電電位の絶対値が帯電電位Vl_Dの絶対値よりも小さい位置では黒スジが発生する。帯電電位の絶対値が帯電電位Vl_Dの絶対値よりも大きい位置では白スジが発生する。図11(b)に示すように、アナログパターンA1においても、主走査方向の一部で帯電電位が他の位置の帯電電位Vd_A1とは異なる。そのために黒スジや白スジが発生する。上記の通り帯電不良は、帯電器材の抵抗差に起因して発生する。そのために帯電器12の帯電電位の絶対値を低下させることで、帯電不良が低減する。
図11(c)に示すように、アナログパターンA2は、アナログパターンA1と比較して帯電不良の影響が小さくなる。つまり、スジ画像が良化する。スジ画像が良化するとは、例えば、アナログパターンA2のスジ画像の濃度とアナログパターンA2においてスジ画像が発生していない領域(正常部)の濃度との差が低下することをいう。スジ画像が良化することで、視覚的にスジ画像が目立ち難くなる。
(中間転写ベルトの塑性変形に起因したスジ画像)
図5の「ベルト塑性変形スジ」は、中間転写ベルト31の塑性変形に起因したスジ画像である。図12は、「ベルト塑性変形スジ」の原因の説明図である。中間転写ベルト31は、長期の使用により内面が削れて、粉が発生することがある。この粉は、転写ユニットを構成するローラ36、37の表面に付着することがある。付着した粉の影響で、図12に示すように、中間転写ベルト31の一部が凸形状に塑性変形することがある。この部分は凸形状部311と呼ばれる。凸形状部311が発生した場合、凸形状部311の両側部分は、感光ドラム11やシートPに接触し難くなる。このため、両側部分では、シートPに対してトナー像を転写し難くなる。この結果、凸形状部311の両側部分に相当する部分に白スジが発生する。凸形状部311は、シートPに対して多くのトナーを転写するため、黒スジが発生する。そのために、中間転写ベルト31の塑性変形によるスジ画像を解消するために交換すべき部品は、中間転写ユニットである。
塑性変形に起因したスジ画像は、画像パターンが形成されない白地部Wには発生しない。塑性変形に起因したスジ画像は、YMCKの全ての色で発生する。これは、このタイプのスジ画像が二次転写部分で発生するためである。また、露光の有無や帯電電位とは無関係であるため、デジタルパターンDだけでなく、アナログパターンA1、A2でもスジ画像が発生する。
(感光ドラムのクリーニング不良に起因したスジ画像)
図5の「ドラムクリーニング不良スジ」は、感光ドラム11のクリーニング不良に起因したスジ画像である。このスジ画像は黒スジとなる。
ドラムクリーナ15は、感光ドラム11との当接部材(ブレード)の一部が欠損することがある。ドラムクリーナ15は、欠損部分に相当する感光ドラム11の位置に一次転写後に残ったトナーを掻き取ることができない。これが黒スジの原因となる。この黒スジは、クリーニング不良が発生したドラムクリーナ15に応じた色で発生する。例えば、イエローの画像形成部10のドラムクリーナ15でクリーニング不良が発生する場合、イエローのスジ画像が発生する。クリーニング不良に伴う黒スジは、白地部Wにほぼ一直線状のスジ画像として発生する。よって、感光ドラム11のクリーニング不良に伴うスジ画像を低減するために交換すべき部品はプロセスカートリッジ50である。このようにドラムクリーナ15を含むアセンブリユニットが交換部品となる。
クリーニング不良に起因してスジ画像が発生する場合、白地部Wにもスジ画像が発生する。白地部Wに発生するスジ画像の色は、ドラムクリーナ15に蓄積されたトナーの色と同じ色である。このため、このタイプのスジ画像は単色のスジ画像となる。また、スジ画像は画像形成に使用していない色でも発生するため、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの全ての色のパターンで発生する。例えば、イエローに対応するドラムクリーナ15が欠損すると、シートPの副走査方向の全域にわたってイエローのスジが発生する。また、このスジ画像は、露光の有無や帯電電位とは無関係である。このため、デジタルパターンD、アナログパターンA1、A2のいずれでもスジ画像が発生する。
(中間転写ベルトのクリーニング不良に起因したスジ画像)
図5の「ベルトクリーニング不良スジ」は、中間転写ベルト31のクリーニング不良に起因して発生するスジ画像である。このスジ画像は黒スジとなる。
転写クリーナ35は、中間転写ベルト31との当接部材(ブレードなど)の一部が欠損することがある。転写クリーナ35は、欠損部分に相当する中間転写ベルト31の位置に二次転写後に残ったトナーを掻き取ることができない。これが黒スジの原因となる。このタイプのスジ画像の色は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナーが混ざった色(混色)となる。よって、中間転写ベルト31のクリーニング不良に起因して発生する黒スジを低減するために交換すべきユニットは転写クリーナ35となる。
中間転写ベルト31のクリーニング不良に起因したスジ画像は、白地部Wにも発生する。白地部Wに発生するスジ画像は、転写クリーナ35に蓄積されたトナーによるものなであるために、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの混色となる。このスジ画像は、露光の有無や帯電電位とは無関係である。このため、デジタルパターンD、アナログパターンA1、A2のいずれでもスジ画像が発生する。
(交換部品の特定処理)
図13は、交換部品の特定処理を表すフローチャートである。CPU60は、例えばユーザによる入力装置62からの指示に応じてチャートを生成する。この処理は、例えば通常の画像形成により生成された画像にスジ画像等の異常が含まれる場合に行われる。
ユーザは、入力装置62により、画像形成装置1にチャートの作成処理及び交換部品の特定処理の指示を行う。なお、これらの指示は、同時または個別的に行うことができる。同時に行う場合、画像形成装置1は、チャートの作成処理の完了後に、作成したチャートに基づいて交換部品の特定処理を行う。個別的に行う場合、CPU60は、チャートの作成処理の指示に応じてチャートを作成する。ユーザは、このチャートを用いて交換部品の特定処理の指示を行う。作成されたチャートは、手作業または自動的に画像形成装置1のリーダ部2に読み込まれる。
CPU60は、入力装置62からチャートの作成処理の指示が入力されると、チャート生成部64によりチャート70を作成する(S101)。チャート生成部64は、プリンタ部3の動作を制御して、シートPにデジタルパターンD、アナログパターンA1、A2を形成することで、チャート70を作成する。作成されたチャート70は、画像形成装置1の排出トレイに排出される。チャートは、具体的には以下のように作成される。
チャート生成部64は、帯電器12に所定の帯電電位を設定し、現像器14に所定の現像電位を設定し、且つ露光器13の発光を禁止する。これにより、シートPにチャート70の白地部Wが形成される。チャート生成部64は、デジタルパターンDYを形成するために、イエローの画像形成部10の、帯電器12に帯電電位Vd_Dを設定し、現像器14に現像電位Vdc_Dを設定し、且つ露光器13にデジタルパターンDYを形成するための画像信号を出力する。これにより、デジタルパターンDYが形成される。同様にして、デジタルパターンDM、DC、DBkも形成される。
チャート生成部64は、アナログパターンA1を形成するために、各色の画像形成部10の、帯電器12に帯電電位Vd_A1を設定し且つ現像器14に現像電位Vdc_A1を設定する。これにより、アナログパターンA1Y、A1M、A1C、A1Bkが形成される。チャート生成部64はアナログパターンA2を形成するために、各色の画像形成部10の、帯電器12に帯電電位Vd_A2を設定し且つ現像器14に現像電位Vdc_A2を設定する。これにより、アナログパターンA2Y、A2M、A2C、A2Bkが形成される。
ユーザは、出力されたチャート70を画像形成装置1のリーダ部2の原稿台22に載置して、入力装置62の読取開始ボタン(スタートボタン)を押下する。CPU60は、読取開始ボタンの押下を監視する(S102)。なお、チャートの作成処理と交換部品の特定処理の指示が同時に行われる場合、CPU60は、読取開始ボタンを押下することを促すガイダンスを表示装置61に表示する。また、画像形成装置1がチャートの搬送方向において定着器40の下流にセンサを有する場合、CPU60は、作成したチャート70を自動的にセンサによって読み取る構成としてもよい。この場合、ユーザはチャート70をリーダ部2の原稿台22に載置する必要がなく、且つ、ユーザが読取開始ボタンを押下する必要もない。
読取開始ボタンが押下された場合(S102:Y)、CPU60は、リーダ部2を制御してチャート70を読み取る(S103)。CPU60は、チャート70の読取結果を記憶装置63に格納する。読取結果は、RGBの各色の輝度値を含む。CPU60は、診断部67により、チャート70の読取結果からスジ画像の検出処理を行う(S104)。スジ画像の検出は、例えば以下のように行われる。
診断部67は、読取結果を解析して、スジ画像を検出するための特徴量を以下のようにして取得する。診断部67は、記憶装置63に格納した読取結果を、R画像、G画像、B画像の色毎の読取結果に分割して、個別に解析を行う。診断部67は、R画像、G画像、B画像の各読取結果に基づいて縦スジ画像を検出する。なお、診断部67は、R画像、G画像、B画像をY画像、M画像、C画像、K画像に変換した後に、各色について縦スジ画像を検出してもよい。
診断部67は、読取結果の縦方向(チャート70の搬送方向やリーダ部2のスキャン方向)に並んだ複数の画素の輝度値の平均値を算出する。これは、リーダ部2で重畳された電気的なノイズを低減するための処理である。本実施形態では各色のパターンの幅(副走査方向の長さ)が30[mm]であることから、30[mm]に相当する複数の画素に平均化が適用される。
診断部67は、読取結果の横方向(縦方向に垂直な方向、主走査方向)に沿って輝度値(縦方向での平均値)の傾きを補正する補正処理を行う。これによりリーダ部2や画像パターンの濃度ムラの影響が低減される。診断部67は、読取結果において一様な部分(正常部)に対して輝度値の差がある画素群(領域)を検出する。例えば、診断部67は、画像パターンの全体の平均輝度値と各主走査位置の輝度値(傾き補正された輝度値)との差分(輝度差)を算出する。そして診断部67は、輝度差が予め定められた閾値(例:平均値の20%)を超える画素群を縦スジ画像として検出する。なお、診断部67は、正常部の輝度よりも輝度が低い(濃度が高い)スジ画像を黒スジと判別し、逆に輝度が高い(濃度が低い)スジ画像を白スジと判別してもよい。
診断部67は、スジ画像が検出された主走査位置及び副走査位置、スジ画像の色、輝度差などをスジ画像の特徴量として記憶装置63に格納する。なお、スジ画像の位置は白地部W、デジタルパターンD、アナログパターンA1、A2のどこでスジ画像が発生しているかを示す。スジ画像の色は、交換部品の特定に用いられる。アナログパターンA1におけるスジ画像についての輝度差とアナログパターンA2におけるスジ画像についての輝度差は、スジが良化しているどうかを判定するのに役立つ。
スジ画像を検出しなかった場合(S105:N)、CPU60は、この処理を終了する。この場合、CPU60は、スジ画像が検出されなかった旨のメッセージを表示装置61に表示してもよい。
スジ画像を検出した場合(S105:Y)、診断部67は、チャート70の読取結果(スジ画像の検出結果)に基づいて、スジ画像の原因と交換部品(又は対処方法)を特定する(S106)。例えば、診断部67は記憶装置63に格納したスジ画像の特徴量に基づいて、白地部WやYMCKのパターン毎にスジ画像の有無やスジ画像の色(単色(YMCK)/混色など)を判別する。診断部67は、この判別結果と、原因及び交換部品を特定するための特定条件とを比較して、原因および交換部品を特定する。特定条件は、例えば図5に示した表に記載されたスジ画像の種類やスジの発生パターンなどと交換部品との関係に基づいて設定される。特定条件は、例えば記憶装置63に予め記憶される。
診断部67は、交換部品の特定後に、縮退機能判断処理を行い、この処理を終了する(S107)。図14は、縮退機能判断処理を表すフローチャートである。以下では、帯電器12、露光器13、現像器14、ドラムクリーナ15の内、有彩色用のユニットと黒色用のユニットとの少なくとも1つが交換ユニットである場合を例に説明する。
診断部67は、交換部品や対処方法を示す診断結果を表すメッセージを表示装置61に表示する(S201)。なお、画像形成装置1がネットワーク123を介してPC124やサーバ128に接続されている場合、診断部67は、診断結果のメッセージをネットワーク123を介してPC124やサーバ128に送信としても良い。
図15は、診断結果のメッセージを表す画像診断画面の例示図である。画像診断画面は、診断部67による診断の結果、画像形成装置1を継続使用ができるが画像に異常が生じることをユーザに報知するためのものである。この画面は、チャート70に縦スジ画像(副走査方向に延在するスジ画像)が発生していることの他、原因を示すコードや交換部品の名称などの情報が表示する。また、画面の略中央には、「OKボタン」が設けられる。ユーザは、このメッセージを参照することで、スジ画像の原因や交換部品を容易に判別することができる。ユーザは、表示内容を理解した場合に「OKボタン」を押下する。
CPU60は、画像診断画面の「OKボタン」の押下を待機する(S202)。押下された場合(S202:Y)、CPU60は、黒色用の部品が正常であるか否かを判断する(S203)。CPU60は、記憶装置63に格納される特徴量(スジ画像が発生した色)を参照し、この色が黒色であるか否かによりこの判断を行う。黒色用の部品で異常が発生している場合(S203:N)、CPU60は、カラー印刷モードによる画像形成が可能となる(S207)。つまり、黒色用のユニットのうちの少なくとも1つ以上が交換ユニットである場合、又は有彩色用のユニットのうちの少なくとも1つ以上と黒色用のユニットのうちの少なくとも1つ以上とが交換ユニットである場合、CPU60はカラー印刷モードを選択する。
黒色用の部品が正常である場合、CPU60は、有彩色用の部品だけが異常であると判定する。黒色用の部品が正常である場合(S203:Y)、CPU60は、縮退画面を表示装置61に表示する(S204)。図16は、縮退画面の例示図である。縮退画面は、白黒印刷ではスジが発生しない旨の表示、カラー印刷ではスジが発生する旨の表示、及び白黒印刷モードとカラー印刷モードのいずれかを使用するかの選択を問う表示を行う選択画面である。そのために縮退画面は、白黒印刷モードを選択する「白黒ボタン」及びカラー印刷モードを選択する「カラーボタン」が表示される。ユーザにより白黒ボタン(白黒印刷モード)及びカラーボタン(カラー印刷モード)のいずれか一方が選択される。
ユーザが「白黒ボタン」を押下して白黒印刷モードを選択した場合(S205:Y)、CPU60は、白黒モードによる画像形成が可能となる(S206)。ユーザが「カラーボタン」を押下してカラー印刷モードを選択した場合(S205:N)、CPU60は、カラー印刷モードによる画像形成が可能となる(S207)。
以上の説明では、縮退画面により、印刷モードの状態に関するメッセージとともに、白黒ボタンとカラーボタンを表示している。ユーザがいずれかのボタンを押下することで、白黒印刷モードとカラー印刷モードとのの一方を選択される。しかし、本願はこれに限定されない。例えば印刷モードの状態に関するメッセージだけを表示する構成としても良い。その場合、メッセージを参照することで、ユーザは各印刷モードの状態(画像不良の発生の有無)を知ることができる。ユーザは、印刷品質が低くなることを了承した上で異常が発生する印刷モードでの印刷を行うか、あるいは異常が発生しない印刷モードでの印刷を行うかを選択することができる。
以上のように、本実施形態の画像形成装置1は、チャート(テスト画像)に異常があった場合、印刷モードの選択に関するメッセージをユーザに通知することができる。ユーザはこのメッセージに応じて、異常が発生した色を含む印刷モードで(すなわち、印刷品質の低い状態で)使用するか、異常が発生しない色を含む印刷モードで(すなわち印刷モードが制限された状態で)使用するかを選択できる。これにより、ユーザの意図しない画像形成が抑制される。

Claims (9)

  1. それぞれが複数の部品により構成されて、それぞれが異なる色の画像を形成することができる複数の画像形成手段と、
    前記複数の画像形成手段に、異常の発生した前記部品を特定するためのテスト画像を形成させる生成手段と、
    前記テスト画像に基づいて異常の発生した部品を特定する診断手段と、
    前記診断手段により特定した部品を用いた画像形成を行うか否かを選択させる選択画面を所定の表示手段に表示する制御手段と、を備えることを特徴とする、
    画像形成装置。
  2. 前記複数の画像形成手段は、全ての画像形成手段で画像を形成する第1印刷モードと一つの画像形成手段で画像を形成する第2印刷モードとのいずれかで動作し、
    前記制御手段は、前記第1印刷モードと前記第2印刷モードとのいずれで画像形成を行うかを選択させる前記選択画面を表示することを特徴とする、
    請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記異常の発生していない部品を用いた印刷モードと、前記異常の発生した部品を用いた印刷モードとのいずれで画像形成を行うかを選択させる前記選択画面を表示することを特徴とする、
    請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成手段は、カラー画像を形成する前記第1印刷モードと、ブラックの画像を形成する前記第2印刷モードとのいずれかで動作することを特徴とする、
    請求項2又は3記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記ブラックの画像を形成するための部品に異常が発生した場合に、前記画像形成手段を前記第1印刷モードで動作させることを特徴とする、
    請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記カラー画像を形成するための部品に異常が発生した場合に、前記第1印刷モードと前記第2印刷モードとのいずれで画像形成を行うかを選択させる前記選択画面を表示することを特徴とする、
    請求項4又は5記載の画像形成装置。
  7. 前記テスト画像を読み取る読取手段をさらに備えており、
    前記診断手段は、前記読取手段により読み取った前記テスト画像に生じるスジ画像を検出し、その検出結果により異常の発生した部品を特定することを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれか1項記載の画像形成装置。
  8. 前記診断手段は、前記異常の発生した部品の診断結果を前記表示手段に表示することを特徴とする、
    請求項1〜7のいずれか1項記載の画像形成装置。
  9. それぞれが複数の部品により構成されて、それぞれが異なる色の画像を形成することができる複数の画像形成手段を備える画像形成装置が、
    前記複数の画像形成手段により、異常の発生した前記部品を特定するためのテスト画像を形成し、
    前記テスト画像に基づいて異常の発生した部品を特定し、
    特定した前記部品を用いた画像形成を行うか否かを選択させる選択画面を所定の表示手段に表示することを特徴とする、
    画像形成方法。
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