JP2019127035A - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】耐屈曲性、耐スクラッチ性およびフィルム表面品位に優れたポリエステルフィルムを提供することにある。【解決手段】押し込み硬さH−ITが200MPa以上270MPa以下であって、少なくともモース硬度が8以上である粒子Aを0.2質量%以上3質量%以下、モース硬度が1未満の粒子Bを0.2質量%以上2質量%以下の範囲で含み、かつ粒子A含有量GAと粒子B含有量GBが下記式(i)を満たす層αを少なくとも最表層いずれか一方に配置するポリエステルフィルム。2.3≧GA/GB≧0.6・・・(i)【選択図】図1
Description
本発明は、耐屈曲性、耐スクラッチ性およびフィルム表面品位に優れるポリエステルフィルムに関するものである。
有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode)と呼ばれる自発光体を用いた画像表示装置(以下、「有機エレクトロルミネッセンス表示装置」という。)の実用化が進んでいる。この有機エレクトロルミネッセンス表示装置は、従来の液晶表示装置と比較して、自発光体を用いているため、視認性、応答速度の点で優れているだけでなく、バックライトのような補助照明装置を要しないため、表示装置としての薄膜化、フレキシブル化が可能となっている。このため、折り畳みや丸めることが可能なフレキシブル表示装置の開発が加速しており、表示装置表面のキズ付きを防止するカバーフィルムについても耐屈曲性が求められている。
ポリエステルフィルムにおいて、耐屈曲性を付与するには、フィルム全体を柔軟化することなどが例示されている(例えば、特許文献1)。また、耐スクラッチ性を向上させる手法として、ポリエステルフィルムを含む基材の表面にインラインコート層を積層したフィルムが提案されている(例えば、特許文献2)。
ポリエステルフィルムにおいて、耐屈曲性を付与するには、フィルム全体を柔軟化することなどが例示されている(例えば、特許文献1)。また、耐スクラッチ性を向上させる手法として、ポリエステルフィルムを含む基材の表面にインラインコート層を積層したフィルムが提案されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、特許文献1に記載のフィルムは耐屈曲性が考慮されているものの、耐スクラッチ性には劣るものであった。また、特許文献2については、耐スクラッチ層としてインラインコート層を設けているため耐スクラッチ性については優れているものの、繰り返し屈曲による表面のひび割れが発生してしまう問題が生じる。
そこで本発明の課題は、上記した問題点を克服し、耐屈曲性と耐スクラッチ性の両立に加えて優れたフィルム表面品位のフィルムを提供することにある。
本発明のポリエステルフィルムは、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
(1)押し込み硬さH−ITが200MPa以上270MPa以下であって、少なくともモース硬度が8以上である粒子Aを0.2質量%以上3質量%以下、モース硬度が1未満の粒子Bを0.2質量%以上2質量%以下の範囲で含み、かつ粒子A含有量GAと粒子B含有量GBが下記式(i)を満たす層αを少なくとも最表層いずれか一方に配置すること。
2.3≧GA/GB≧0.6・・・(i)
(2)フィルム面内複屈折が0.03以上0.1以下であること。
(3)表面硬度が1500MPa以上であること。
(4)少なくとも層αと層βの2層構成であること。
(5)ポリエステルがポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリブチレンサクシネートからなる群から選ばれる少なくとも1種を主体とする樹脂、またはスピログリコール、ポリテトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸がそれぞれグリコール成分および酸成分に対して5モル%以上30モル%以下の割合で共重合された樹脂を主体とする組成であること。
(6)少なくとも一軸延伸後にフィルムを構成する樹脂のガラス転移温度+40℃以上、ガラス転移温度+100℃以下の範囲で熱処理を行う工程を含む(1)〜(5)に記載のポリエステルフィルムの製造方法であること。
(1)押し込み硬さH−ITが200MPa以上270MPa以下であって、少なくともモース硬度が8以上である粒子Aを0.2質量%以上3質量%以下、モース硬度が1未満の粒子Bを0.2質量%以上2質量%以下の範囲で含み、かつ粒子A含有量GAと粒子B含有量GBが下記式(i)を満たす層αを少なくとも最表層いずれか一方に配置すること。
2.3≧GA/GB≧0.6・・・(i)
(2)フィルム面内複屈折が0.03以上0.1以下であること。
(3)表面硬度が1500MPa以上であること。
(4)少なくとも層αと層βの2層構成であること。
(5)ポリエステルがポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリブチレンサクシネートからなる群から選ばれる少なくとも1種を主体とする樹脂、またはスピログリコール、ポリテトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸がそれぞれグリコール成分および酸成分に対して5モル%以上30モル%以下の割合で共重合された樹脂を主体とする組成であること。
(6)少なくとも一軸延伸後にフィルムを構成する樹脂のガラス転移温度+40℃以上、ガラス転移温度+100℃以下の範囲で熱処理を行う工程を含む(1)〜(5)に記載のポリエステルフィルムの製造方法であること。
本発明によれば、耐屈曲性と耐スクラッチ性、フィルム表面品位に優れたポリエステルフィルムを提供でき、例えば、カバーフィルムや、屈曲して使用するフレキシブル性が求められる用途として好適に用いることができる。
以下に、本発明に係るポリエステルフィルムについて、実施の形態とともに詳細に説明する。
本発明のポリエステルフィルムは押し込み硬さH−ITが200MPa以上270MPa以下である。ここで、押し込み硬さは特性の評価方法(3)押し込み硬さH−ITに記載の方法にて測定する。押し込み硬さを200MPa以上270MPa以下とすることで、耐屈曲性の中でも耐動的耐屈曲性に優れる。ここで、耐動的耐屈曲性とは、特性の評価方法(9)耐動的屈曲性に記載の方法で測定したものを示す。押し込み硬さH−ITを200MPa以上270MPa以下とするには、フィルムの面配向係数を0.07以上0.15以下とする方法が好ましい手段として挙げられる。また、フィルムの面配向係数を0.07以上0.15以下とするにはフィルム製造工程における面積延伸倍率を5倍以上10倍以下とすることなどが挙げられる。ただし、面積倍率が10倍以上である場合、面配向係数を0.15以下とするには柔軟樹脂を含むことで制御することができる。ここで柔軟樹脂とは、柔軟ポリエステル樹脂、非晶性樹脂、微結晶性樹脂などが挙げられる。柔軟ポリエステル樹脂としてはデュポン社製“ハイトレル”シリーズなどエラストマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリブチレンサクシネート等、ポリエチレンテレフタレートに比べてグリコール成分および酸成分が直鎖かつ長鎖である樹脂が挙げられる。また、一般的な分子量の低い可塑剤等も柔軟樹脂として含むものである。非晶性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートにスピログリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など非晶形態を取り得る成分を共重合した樹脂などが挙げられる。また、非晶性とは樹脂をDSC(JIS―K7122(1987))に準じて測定した際に融解吸熱エネルギーが観測されない特性を指す。微結晶性樹脂としてはポリエチレンテレフタレートといったホモポリマーにイソフタル酸やシクロヘキサンジメタノールなど結晶形態を取りうる範囲で共重合することで、ホモポリマー対比で結晶性が低くなっている樹脂などが挙げられる。ここで言う微結晶性樹脂とは、樹脂をDSCで測定した際に融解吸熱エネルギーが1mJ/g以上20mJ/g以下のものを指す。押し込み硬さH−ITが270MPaを越えるとフィルムが硬すぎて動的屈曲試験を実施した際にクラックが生じて耐動的屈曲性に劣る。一方、押し込み硬さH−ITが200MPa未満である場合は動的屈曲試験による疲労に耐えられず、耐屈曲性に劣る。
本発明のポリエステルフィルムの面内複屈折は0.03以上0.1以下であることが好ましい。この範囲とすることで、面内で最も屈折率が小さい方向の耐静的屈曲性に優れる。このため、折り曲げ方向を屈折率の低い方向に限定することで耐静的屈曲性に優れる。折り曲げ方向が一方向に限定された使い方としては、スマートフォンなどに代表される折り曲げ型の薄型ディスプレイが挙げられる。ここで、フィルムの耐静的屈曲性は特性の評価方法(8)耐静的屈曲性に記載の方法にて測定されるもののことを指す。面内複屈折が0.03未満であると、耐静的屈曲性に劣る場合がある。一方、面内複屈折が0.1を超えると、フィルムの配向結晶化度が高すぎて、動的屈曲試験時にフィルムクラックが入ってしまい耐動的屈曲性に劣ることがある。ここで、フィルム面内屈折率は特性の評価方法(5)フィルム屈折率、面配向係数、面内複屈折に記載の方法にて測定するものである。フィルム面内複屈折を0.03以上0.1以下とするためには一軸目の延伸方向と、一軸目の延伸方向と直交方向の延伸倍率の差を1.5倍以上とする方法が挙げられる。例えば、一軸目の延伸倍率が1.5倍であれば、直交方向である二軸目の延伸倍率を3倍以上とするか、一軸目の延伸倍率が3倍であれば、二軸目の延伸倍率を1.5倍以下または4.5倍以上とする方法などが挙げられるが、これに限定されたものではない。
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂を主体とする。ポリエステルを与える、グリコールあるいはその誘導体としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジヒドロキシ化合物、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコールなどの脂環族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、並びに、それらの誘導体が挙げられる。
本発明のポリエステルフィルムは押し込み硬さH−ITが200MPa以上270MPa以下である。ここで、押し込み硬さは特性の評価方法(3)押し込み硬さH−ITに記載の方法にて測定する。押し込み硬さを200MPa以上270MPa以下とすることで、耐屈曲性の中でも耐動的耐屈曲性に優れる。ここで、耐動的耐屈曲性とは、特性の評価方法(9)耐動的屈曲性に記載の方法で測定したものを示す。押し込み硬さH−ITを200MPa以上270MPa以下とするには、フィルムの面配向係数を0.07以上0.15以下とする方法が好ましい手段として挙げられる。また、フィルムの面配向係数を0.07以上0.15以下とするにはフィルム製造工程における面積延伸倍率を5倍以上10倍以下とすることなどが挙げられる。ただし、面積倍率が10倍以上である場合、面配向係数を0.15以下とするには柔軟樹脂を含むことで制御することができる。ここで柔軟樹脂とは、柔軟ポリエステル樹脂、非晶性樹脂、微結晶性樹脂などが挙げられる。柔軟ポリエステル樹脂としてはデュポン社製“ハイトレル”シリーズなどエラストマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリブチレンサクシネート等、ポリエチレンテレフタレートに比べてグリコール成分および酸成分が直鎖かつ長鎖である樹脂が挙げられる。また、一般的な分子量の低い可塑剤等も柔軟樹脂として含むものである。非晶性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートにスピログリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など非晶形態を取り得る成分を共重合した樹脂などが挙げられる。また、非晶性とは樹脂をDSC(JIS―K7122(1987))に準じて測定した際に融解吸熱エネルギーが観測されない特性を指す。微結晶性樹脂としてはポリエチレンテレフタレートといったホモポリマーにイソフタル酸やシクロヘキサンジメタノールなど結晶形態を取りうる範囲で共重合することで、ホモポリマー対比で結晶性が低くなっている樹脂などが挙げられる。ここで言う微結晶性樹脂とは、樹脂をDSCで測定した際に融解吸熱エネルギーが1mJ/g以上20mJ/g以下のものを指す。押し込み硬さH−ITが270MPaを越えるとフィルムが硬すぎて動的屈曲試験を実施した際にクラックが生じて耐動的屈曲性に劣る。一方、押し込み硬さH−ITが200MPa未満である場合は動的屈曲試験による疲労に耐えられず、耐屈曲性に劣る。
本発明のポリエステルフィルムの面内複屈折は0.03以上0.1以下であることが好ましい。この範囲とすることで、面内で最も屈折率が小さい方向の耐静的屈曲性に優れる。このため、折り曲げ方向を屈折率の低い方向に限定することで耐静的屈曲性に優れる。折り曲げ方向が一方向に限定された使い方としては、スマートフォンなどに代表される折り曲げ型の薄型ディスプレイが挙げられる。ここで、フィルムの耐静的屈曲性は特性の評価方法(8)耐静的屈曲性に記載の方法にて測定されるもののことを指す。面内複屈折が0.03未満であると、耐静的屈曲性に劣る場合がある。一方、面内複屈折が0.1を超えると、フィルムの配向結晶化度が高すぎて、動的屈曲試験時にフィルムクラックが入ってしまい耐動的屈曲性に劣ることがある。ここで、フィルム面内屈折率は特性の評価方法(5)フィルム屈折率、面配向係数、面内複屈折に記載の方法にて測定するものである。フィルム面内複屈折を0.03以上0.1以下とするためには一軸目の延伸方向と、一軸目の延伸方向と直交方向の延伸倍率の差を1.5倍以上とする方法が挙げられる。例えば、一軸目の延伸倍率が1.5倍であれば、直交方向である二軸目の延伸倍率を3倍以上とするか、一軸目の延伸倍率が3倍であれば、二軸目の延伸倍率を1.5倍以下または4.5倍以上とする方法などが挙げられるが、これに限定されたものではない。
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂を主体とする。ポリエステルを与える、グリコールあるいはその誘導体としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジヒドロキシ化合物、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコールなどの脂環族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、並びに、それらの誘導体が挙げられる。
また、本発明に用いるポリエステルを与えるジカルボン酸あるいはその誘導体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸、並びに、それらの誘導体を挙げることができる。ジカルボン酸の誘導体としてはたとえばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸2−ヒドロキシエチルメチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、ダイマー酸ジメチルなどのエステル化物を挙げることができる。
本発明のポリエステルフィルムは、モース硬度が8以上である粒子Aが0.2質量%以上3質量%以下、モース硬度が1未満の粒子Bを0.2質量%以上2質量%以下の範囲で含んでいる層αを少なくとも最表層いずれか一方に有する。モース硬度が8以上である粒子としては例えばオスミウム、タングステンカーバイト、コランダム、クロム、アルミナ、シリコンカーバイト、ボロンカーバイト、ダイヤモンド等が挙げられるが、生産性や経済性の観点から特にアルミナが好ましい。該粒子Aを0.2質量%以上3質量%未満の範囲で含む層αを少なくとも最表層いずれか一方に有することで表面硬度を1200MPa以上とすることができ、その結果耐スクラッチ性に優れる。本発明においては、耐スクラッチ性の観点から、表面硬度は1500MPa以上であることが好ましく、粒子Aを層αに対して1質量%以上含むことで制御可能である。なお、本発明において粒子として、平均一次粒径として0.005μm以上10μm以下のものを用いることが好ましい。ここでいう粒径とは数平均粒径のことを示し、フィルムの断面内において観察される粒子径を意味する。形状が真円でない場合には同面積の真円に変換した値を粒子径とする。ここで、数平均粒径Dnは次の(1)〜(4)の手順により求めることができる。
(1)まず、ミクロトームを用いて、フィルム断面を厚み方向に潰すことなく切断し、走査型電子顕微鏡を用いて、拡大観察画像を得る。このとき、切断はフィルムTD方向(横方向)と平行方向になるよう行なう。
(2)次いで、該画像中の断面内に観察される各粒子について、その断面積Sを求め、次式にて粒径dを求める。
本発明のポリエステルフィルムは、モース硬度が8以上である粒子Aが0.2質量%以上3質量%以下、モース硬度が1未満の粒子Bを0.2質量%以上2質量%以下の範囲で含んでいる層αを少なくとも最表層いずれか一方に有する。モース硬度が8以上である粒子としては例えばオスミウム、タングステンカーバイト、コランダム、クロム、アルミナ、シリコンカーバイト、ボロンカーバイト、ダイヤモンド等が挙げられるが、生産性や経済性の観点から特にアルミナが好ましい。該粒子Aを0.2質量%以上3質量%未満の範囲で含む層αを少なくとも最表層いずれか一方に有することで表面硬度を1200MPa以上とすることができ、その結果耐スクラッチ性に優れる。本発明においては、耐スクラッチ性の観点から、表面硬度は1500MPa以上であることが好ましく、粒子Aを層αに対して1質量%以上含むことで制御可能である。なお、本発明において粒子として、平均一次粒径として0.005μm以上10μm以下のものを用いることが好ましい。ここでいう粒径とは数平均粒径のことを示し、フィルムの断面内において観察される粒子径を意味する。形状が真円でない場合には同面積の真円に変換した値を粒子径とする。ここで、数平均粒径Dnは次の(1)〜(4)の手順により求めることができる。
(1)まず、ミクロトームを用いて、フィルム断面を厚み方向に潰すことなく切断し、走査型電子顕微鏡を用いて、拡大観察画像を得る。このとき、切断はフィルムTD方向(横方向)と平行方向になるよう行なう。
(2)次いで、該画像中の断面内に観察される各粒子について、その断面積Sを求め、次式にて粒径dを求める。
d=2×(S/π)1/2
(3)得られた粒径dと、樹脂粒子の個数nを用いて、次式によりDnを求める。
(3)得られた粒径dと、樹脂粒子の個数nを用いて、次式によりDnを求める。
Dn=Σd/n
但し、Σdは観察面内における粒子の粒径の総和、nは観察面内の粒子の総数。
(4)上記(1)〜(3)を、5箇所場所を変えて実施し、その平均値を粒子の数平均粒径とする。なお、観察点1箇所に付き、2500μm2以上の領域にて上記評価を実施する。
本発明のポリエステルフィルムにおいて層αには粒子Bを0.2質量%以上2質量%以下の範囲で含んでおり、粒子Bを含むことによって、粒子滑落によるフィルム製造工程におけるフィルム表面キズを抑制できるだけでなく、摩擦抵抗を低減でき、フィルムの巻き取り性が向上する。製造工程におけるフィルム表面キズ抑制の観点より層αは両表層に配置することが好ましい。粒子滑落によるフィルム製造工程におけるフィルム表面キズを抑制できる観点から0.5質量%以上1.5質量%以下の範囲で含むことがより好ましい。粒子Bが0.2質量%未満である場合、摩擦係数が高くなりすぎてしまうため耐スクラッチ性に劣る。一方、粒子B含有量が2質量%を超える場合、フィルムから粒子が滑落し、フィルムにキズが付いた結果、表面品位が悪化する。
本発明のポリエステルフィルム層αに含まれる粒子A含有量GAと粒子B含有量GBは下記式(i)を満たしている。
但し、Σdは観察面内における粒子の粒径の総和、nは観察面内の粒子の総数。
(4)上記(1)〜(3)を、5箇所場所を変えて実施し、その平均値を粒子の数平均粒径とする。なお、観察点1箇所に付き、2500μm2以上の領域にて上記評価を実施する。
本発明のポリエステルフィルムにおいて層αには粒子Bを0.2質量%以上2質量%以下の範囲で含んでおり、粒子Bを含むことによって、粒子滑落によるフィルム製造工程におけるフィルム表面キズを抑制できるだけでなく、摩擦抵抗を低減でき、フィルムの巻き取り性が向上する。製造工程におけるフィルム表面キズ抑制の観点より層αは両表層に配置することが好ましい。粒子滑落によるフィルム製造工程におけるフィルム表面キズを抑制できる観点から0.5質量%以上1.5質量%以下の範囲で含むことがより好ましい。粒子Bが0.2質量%未満である場合、摩擦係数が高くなりすぎてしまうため耐スクラッチ性に劣る。一方、粒子B含有量が2質量%を超える場合、フィルムから粒子が滑落し、フィルムにキズが付いた結果、表面品位が悪化する。
本発明のポリエステルフィルム層αに含まれる粒子A含有量GAと粒子B含有量GBは下記式(i)を満たしている。
2.3≧GA/GB≧0.6・・・(i)
モース硬度が高い粒子Aを含むことで耐スクラッチ性は向上するが、反面で製造工程中に滑落してしまうとフィルム表面へダメージを与えてしまう。このため、製造工程中の粒子A滑落を抑制するために上記式(i)を満たしていることで耐スクラッチ性だけでなく、フィルム製造工程中に発生するフィルム中に含有する粒子滑落によるキズ付き防止ができ、フィルム表面品位も優れるものである。GA/GBが2.3を超えるとフィルム表面品位に劣り、0.6未満であると耐スクラッチ性に劣る。下記式(ii)を満たすことでフィルム製造工程中に発生するフィルム中に含有する粒子滑落によるキズ付き防止とフィルムの耐スクラッチ性がより顕著に優れるため好ましい。
モース硬度が高い粒子Aを含むことで耐スクラッチ性は向上するが、反面で製造工程中に滑落してしまうとフィルム表面へダメージを与えてしまう。このため、製造工程中の粒子A滑落を抑制するために上記式(i)を満たしていることで耐スクラッチ性だけでなく、フィルム製造工程中に発生するフィルム中に含有する粒子滑落によるキズ付き防止ができ、フィルム表面品位も優れるものである。GA/GBが2.3を超えるとフィルム表面品位に劣り、0.6未満であると耐スクラッチ性に劣る。下記式(ii)を満たすことでフィルム製造工程中に発生するフィルム中に含有する粒子滑落によるキズ付き防止とフィルムの耐スクラッチ性がより顕著に優れるため好ましい。
2.0≧GA/GB≧1.3・・・(ii)
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲においては、モース硬度1以上8以下である粒子を含んでも良い。例えば、フィルム巻き取り性の観点から摩擦係数を低下させる目的にて無機粒子または有機粒子を含むのも好ましい。無機粒子としては、例えば、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、カオリン、クレー、タルクなどを使用することができる。また、有機粒子としては、シリコーン、アクリル酸類、メタクリル酸類、ポリエステル類などを構成成分とする粒子を使用することができる。なかでも、湿式および乾式シリカ、炭酸カルシウムなどの無機粒子およびシリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステルなどを構成成分とする粒子を使用することが好ましい。
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲においては、層α以外の層βを設けた積層構成としても良い。例えば、光学用途などできるだけヘイズを小さくしたい場合は、粒子を含まない層βを積層することで、低ヘイズとなるため好ましい。また、層βはポリエステルを主体とする樹脂であることが好ましい。層βを設ける方法としては、溶融共押出による積層でも良いし、ドライラミネートでも良い。
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲においては、モース硬度1以上8以下である粒子を含んでも良い。例えば、フィルム巻き取り性の観点から摩擦係数を低下させる目的にて無機粒子または有機粒子を含むのも好ましい。無機粒子としては、例えば、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、カオリン、クレー、タルクなどを使用することができる。また、有機粒子としては、シリコーン、アクリル酸類、メタクリル酸類、ポリエステル類などを構成成分とする粒子を使用することができる。なかでも、湿式および乾式シリカ、炭酸カルシウムなどの無機粒子およびシリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステルなどを構成成分とする粒子を使用することが好ましい。
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲においては、層α以外の層βを設けた積層構成としても良い。例えば、光学用途などできるだけヘイズを小さくしたい場合は、粒子を含まない層βを積層することで、低ヘイズとなるため好ましい。また、層βはポリエステルを主体とする樹脂であることが好ましい。層βを設ける方法としては、溶融共押出による積層でも良いし、ドライラミネートでも良い。
次に本発明のポリエステルフィルムの具体的な製造方法の例について記載する。ここではフィルムを構成する樹脂としてポリエチレンテレフタレートを用いて例示するが、本発明はかかる例に限定して解釈されるものではない。
まず、フィルムに用いられる樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂および樹脂で粒子をマスター化したマスター粒子原料を乾燥、予備結晶化させた後、単軸押出機に供給し、溶融押出する。この際、樹脂温度は樹脂の融点+10〜30℃以下、ポリエチレンテレフタレートを主原料とする場合は265〜295℃に制御することが好ましい。次いで、フィルターやギヤポンプを通じて、異物の除去、押出量の均整化を各々行い、Tダイより冷却ドラム上にシート状に吐出する。その際、高電圧を掛けた電極を使用して静電気で冷却ドラムと樹脂を密着させる静電印加法、キャスティングドラムと押出したポリマーシート間に水膜を設けるキャスト法、キャスティングドラム温度を25℃程度にして押出したポリマーを粘着させる方法、もしくは、これらの方法を複数組み合わせた方法により、シート状ポリマーをキャスティングドラムに密着させ、冷却固化し、未延伸フィルムを得る。これらのキャスト法の中でも、ポリエステルを使用する場合は、生産性や平面性の観点から、静電印加する方法が好ましく使用される。
キャスト工程で得られた未延伸フィルムを長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する、あるいは、幅方向に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸方法により、または、フィルムの長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方法などにより延伸を行うことで得ることができるが、かかる延伸方法における延伸倍率としては、それぞれの方向1.3〜7倍が採用される。厚みムラの観点から、幅方向と長手方向の面積延伸倍率にて5倍以上、押し込み硬さH−ITを270MPa以下に制御する観点から10倍以下に延伸することが好ましい。また、フィルム面内複屈折を0.03以上0.1以下とするためには一軸目の延伸方向と、一軸目の延伸方向と直交方向の延伸倍率の差を1.5倍以上とする方法が挙げられる。例えば、一軸目の延伸倍率が1.5倍であれば、直交方向である二軸目の延伸倍率を3倍以上とするか、一軸目の延伸倍率が3倍であれば、二軸目の延伸倍率を1.5倍以下または4.5倍以上とする方法などが挙げられるが、これに限定されたものではない。各工程の延伸温度は、延伸ムラが生じない程度とすることが好ましく、例えば、長手方向に延伸した後に、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方法を採用する場合は、長手方向の予熱温度は樹脂のガラス転移温度−20℃以上+0℃以下、延伸温度は樹脂のガラス転移温度以上+20℃以下とすることが好ましく、幅方向の予熱温度は樹脂のガラス転移温度以上+20℃以下、延伸温度は樹脂のガラス転移温度+10℃以上+60℃以下とすることが好ましい。また、延伸は各方向に対して複数回行ってもよい。
本発明のポリエステルフィルムは、一軸延伸後にフィルムを構成する樹脂のガラス転移温度+40℃以上、ガラス転移温度+100℃以下の範囲で熱処理を行うことで、一軸に延伸した方向の結晶化が促進することによって延伸方向の均一性が向上するため好ましい。ここで言う均一性とは、フィルムの配向や結晶化のバラツキが抑えられることを指し、配向、結晶化に関わる物性の均一性を指す。また配向、結晶化に関わる物性とは光学特性(屈折率、配向角)、機械的強度(ヤング率、破断強度、破断伸度)、熱収縮特性などが挙げられる。熱処理温度がガラス転移温度+100℃を超えてしまうとボーイング現象により均一化の効果が低減することがある。また、熱処理時間はフィルム物性を悪化させない範囲において任意とすることができ、好ましくは10〜60秒間、より好ましくは15〜30秒間行うのがよい。さらに、熱処理はフィルムを長手方向および/または幅方向に弛緩させて行ってもよい。
本発明のポリエステルフィルムは、二軸延伸後に、フィルムの熱処理を行ってもよい。熱処理はオーブン中でも良いし、加熱したロール上など従来公知の任意の方法により行うことができる。熱処理は、必要な寸法安定性に合わせて設定すれば良く、フィルムを大きく収縮させたい場合は熱処理をできるだけ低温で実施すれば良く、必要な寸法安定性に合わせて適宜設定すれば良い。フィルムの寸法安定性を向上させたい場合は設定温度を160℃〜240℃とすれば良いが、フィルムの面配向係数が0.1未満である場合、フィルムが結晶化によって白化することがある。また、熱処理は複数のゾーンに分けて段階的に昇温・降温する方法や、熱処理工程で幅方向に1.01倍〜1.2倍程度に微延伸する方法も用いることができる。また、熱処理時間は特性を悪化させない範囲において任意とすることができ、好ましくは10〜60秒間、より好ましくは15〜30秒間行うのがよい。さらに、熱処理はフィルムを長手方向および/または幅方向に弛緩させて行ってもよい。
以下、実施例に沿って本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。なお、諸特性は以下の方法により測定した。
[特性の評価方法]
(1)フィルム厚み
フィルムの全体厚みを測定する際は、ダイヤルゲージを用いて、フィルムから切り出した試料の任意の場所5ヶ所の厚みを測定し、平均値を求めた。
(1)フィルム厚み
フィルムの全体厚みを測定する際は、ダイヤルゲージを用いて、フィルムから切り出した試料の任意の場所5ヶ所の厚みを測定し、平均値を求めた。
(2)フィルム長手方向、幅方向
本発明において、フイルム長手方向はフィルム製造工程における流れ方向であり、ロールの巻き取り方向とするが、不明である場合はフィルムの任意の点において100mm×100mmの寸法でサンプルを切り出し、KSシステムズ製(現王子計測機器社)のマイクロ波分子配向計MOA−2001A(周波数4GHz)を用い、フィルム面内の主配向軸を求め、長手方向とする。また、長手方向と直交する方向を幅方向とした。
本発明において、フイルム長手方向はフィルム製造工程における流れ方向であり、ロールの巻き取り方向とするが、不明である場合はフィルムの任意の点において100mm×100mmの寸法でサンプルを切り出し、KSシステムズ製(現王子計測機器社)のマイクロ波分子配向計MOA−2001A(周波数4GHz)を用い、フィルム面内の主配向軸を求め、長手方向とする。また、長手方向と直交する方向を幅方向とした。
(3)押し込み硬さH−IT
株式会社エリオニクス社製ENT−2100を用いて、以下の条件で測定した。
試験モード:負荷−除荷試験
負荷プロセス:直線
除荷プロセス:直線
圧子形状:バーコビッチ
圧子先端補正方式:田中方式
除荷フィッティング方式:直線(70−95)
負荷開始荷重:0mN
負荷終了荷重:0.5mN
負荷分割数:500
負荷ステップ間隔:20msec
最大荷重保持時間:1000msec
最大保持時測定:20
除荷開始荷重:0.5mN
除荷終了荷重:0mN
除荷分割数:500
除荷ステップ間隔:20msec
サンプリング数:1250
(4)フィルム表面硬度
AFM(Burker Corporation製 DimensionIcon)を用い、PeakForceQNMモードにて測定を実施し、得られたフォースカーブから付属の解析ソフト「NanoScopeAnalysis V1.40」を用いて、JKR接触理論に基づいた解析を行い、弾性率分布を求めた。
株式会社エリオニクス社製ENT−2100を用いて、以下の条件で測定した。
試験モード:負荷−除荷試験
負荷プロセス:直線
除荷プロセス:直線
圧子形状:バーコビッチ
圧子先端補正方式:田中方式
除荷フィッティング方式:直線(70−95)
負荷開始荷重:0mN
負荷終了荷重:0.5mN
負荷分割数:500
負荷ステップ間隔:20msec
最大荷重保持時間:1000msec
最大保持時測定:20
除荷開始荷重:0.5mN
除荷終了荷重:0mN
除荷分割数:500
除荷ステップ間隔:20msec
サンプリング数:1250
(4)フィルム表面硬度
AFM(Burker Corporation製 DimensionIcon)を用い、PeakForceQNMモードにて測定を実施し、得られたフォースカーブから付属の解析ソフト「NanoScopeAnalysis V1.40」を用いて、JKR接触理論に基づいた解析を行い、弾性率分布を求めた。
具体的にはPeakForceQNMモードのマニュアルに従い、カンチレバーの反り感度、バネ定数、先端曲率の構成を行った後、下記の条件にて測定を実施し、得られたDMT Modulusチャンネルのデータをフィルム弾性率として採用した。なお、バネ定数および先端曲率は個々のカンチレバーによってバラつきを有するが、測定に影響しない範囲として、バネ定数0.3(N/m)以上0.5(N/m)以下、先端曲率半径15(nm)以下の条件を満たすカンチレバーを採用し、測定に使用した。
測定条件は下記に示す。
測定装置 : Burker Corporation製原子間力顕微鏡(AFM)
測定モード : PeakForceQNM(フォースカーブ法)
カンチレバー: ブルカーAXS社製SCANASYST-AIR
(材質:Si、バネ定数K:0.4(N/m)、先端曲率半径R:2(nm))
測定雰囲気 : 23℃・大気中
測定範囲 : 3(μm)四方
分解能 : 512×512
カンチレバー移動速度: 10(μm/s)
最大押し込み荷重 : 10(nN)
次いで得られたDMT Modulusチャンネルのフィルム弾性率データを解析ソフト「NanoScopeAnalysis V1.40」にて解析し、Roughnessにて処理することにより得られた、ResultsタブのImage Raw Meanの値を、フィルム表面硬度の1測定値とした。更に得られたフィルム表面硬度のヒストグラムの各階級値および観測頻度を表計算ソフト「Microsoft Office Excel 2010」に取り込み、STDEVP関数を用いることで、弾性率分布の標準偏差を算出した。任意に採取した5サンプルについて上記測定を実施し、その数平均を「フィルム表面硬度」とした。
測定装置 : Burker Corporation製原子間力顕微鏡(AFM)
測定モード : PeakForceQNM(フォースカーブ法)
カンチレバー: ブルカーAXS社製SCANASYST-AIR
(材質:Si、バネ定数K:0.4(N/m)、先端曲率半径R:2(nm))
測定雰囲気 : 23℃・大気中
測定範囲 : 3(μm)四方
分解能 : 512×512
カンチレバー移動速度: 10(μm/s)
最大押し込み荷重 : 10(nN)
次いで得られたDMT Modulusチャンネルのフィルム弾性率データを解析ソフト「NanoScopeAnalysis V1.40」にて解析し、Roughnessにて処理することにより得られた、ResultsタブのImage Raw Meanの値を、フィルム表面硬度の1測定値とした。更に得られたフィルム表面硬度のヒストグラムの各階級値および観測頻度を表計算ソフト「Microsoft Office Excel 2010」に取り込み、STDEVP関数を用いることで、弾性率分布の標準偏差を算出した。任意に採取した5サンプルについて上記測定を実施し、その数平均を「フィルム表面硬度」とした。
(5)フィルム屈折率、面配向係数、面内複屈折
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッベ屈折計を用いて、フィルムの長手方向の屈折率(nMD)、幅方向の屈折率(nTD)、厚み方向の屈折率(nZD)を測定し、下記式から面配向係数(fn)、面内複屈折を算出した。なお、本発明においてはフィルムの長手方向、幅方向が不明な場合は、主配向軸方向を長手方向、主配向軸方向と直交する方向を長手方向として測定を行った。
面配向係数(fn)=(nMD+nTD)/2−nZD
面内複屈折=|nMD−nTD| 。
(6)フィルムを構成する樹脂の組成
フィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解し、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量する。
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッベ屈折計を用いて、フィルムの長手方向の屈折率(nMD)、幅方向の屈折率(nTD)、厚み方向の屈折率(nZD)を測定し、下記式から面配向係数(fn)、面内複屈折を算出した。なお、本発明においてはフィルムの長手方向、幅方向が不明な場合は、主配向軸方向を長手方向、主配向軸方向と直交する方向を長手方向として測定を行った。
面配向係数(fn)=(nMD+nTD)/2−nZD
面内複屈折=|nMD−nTD| 。
(6)フィルムを構成する樹脂の組成
フィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解し、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量する。
(7)フィルム中の粒子含有量
フィルム1gを1N−KOHメタノール溶液200mlに投入して加熱還流し、ポリマーを溶解した。溶解が終了した該溶液に200mlの水を加え、ついで該液体を遠心分離器にかけて粒子を沈降させ、上澄み液を取り除いた。粒子にはさらに水を加えて洗浄、遠心分離を2回繰り返した。このようにして得られた粒子を乾燥させ、その質量を量ることで粒子の含有量を算出した。
(8)耐静的屈曲性
長手方向および幅方向それぞれにつき15mm×30mmに切り出したフィルムを23℃60%RH条件下にて24時間調湿し、マンドレル試験機(上島製作所製)の台座中央とフィルムの中心が一致するように図1のとおり設置する。φ1.0mmの試験棒を設置して、フィルムを180℃折りたたみ、24時間静置する。その後、フィルムを取り出し、速やかに平らな床に設置し、地面から浮き上がった高さを読み取った。各方向サンプルにつき、それぞれ5回ずつ測定し、浮き上がった高さ平均値を算出し、長手方向または幅方向の浮き上がり平均高さが小さい方向を採用し、静的屈曲性を以下のように判定した。
フィルム1gを1N−KOHメタノール溶液200mlに投入して加熱還流し、ポリマーを溶解した。溶解が終了した該溶液に200mlの水を加え、ついで該液体を遠心分離器にかけて粒子を沈降させ、上澄み液を取り除いた。粒子にはさらに水を加えて洗浄、遠心分離を2回繰り返した。このようにして得られた粒子を乾燥させ、その質量を量ることで粒子の含有量を算出した。
(8)耐静的屈曲性
長手方向および幅方向それぞれにつき15mm×30mmに切り出したフィルムを23℃60%RH条件下にて24時間調湿し、マンドレル試験機(上島製作所製)の台座中央とフィルムの中心が一致するように図1のとおり設置する。φ1.0mmの試験棒を設置して、フィルムを180℃折りたたみ、24時間静置する。その後、フィルムを取り出し、速やかに平らな床に設置し、地面から浮き上がった高さを読み取った。各方向サンプルにつき、それぞれ5回ずつ測定し、浮き上がった高さ平均値を算出し、長手方向または幅方向の浮き上がり平均高さが小さい方向を採用し、静的屈曲性を以下のように判定した。
0.2mm未満:◎
0.2mm以上0.4mm未満:○
0.4mm以上0.5mm未満:△
0.5mm以上:×。
0.2mm以上0.4mm未満:○
0.4mm以上0.5mm未満:△
0.5mm以上:×。
(9)耐動的屈曲性
MIT耐折度試験機(マイズ社製試験機No.702)を用い、JIS−P8115に準じて、長さ110mm(試験方向)、幅15mmサイズに、長手方向、幅方向にそれぞれ切り出したサンプルを荷重1000g、屈曲角度左右135°(R:+135°、L:−135°)、屈曲速度175回/分、チャック先端R:0.38mmで屈曲試験を長手方向、幅方向にそれぞれ行い、フィルムが破断されたときの屈曲回数をMIT屈曲破断回数とした。なお、試験は3回実施し、その平均値を採用した。
MIT耐折度試験機(マイズ社製試験機No.702)を用い、JIS−P8115に準じて、長さ110mm(試験方向)、幅15mmサイズに、長手方向、幅方向にそれぞれ切り出したサンプルを荷重1000g、屈曲角度左右135°(R:+135°、L:−135°)、屈曲速度175回/分、チャック先端R:0.38mmで屈曲試験を長手方向、幅方向にそれぞれ行い、フィルムが破断されたときの屈曲回数をMIT屈曲破断回数とした。なお、試験は3回実施し、その平均値を採用した。
20万回以上:○
10万回以上20万回未満:△
10万回未満:×。
10万回以上20万回未満:△
10万回未満:×。
(10)動摩擦係数μd
東洋精機(株)製スリップテスターを用いて、JIS−K7125(1999年)に準じて、フィルムの両面を重ねて摩擦させた時の初期の立ち上がりを過ぎて安定した領域の抵抗値を測定し、動摩擦係数μdとした。サンプルは、幅80mm、長さ200mmの長方形とし、3セット(6枚)切り出した。3回測定を行い、平均値を求めた。
東洋精機(株)製スリップテスターを用いて、JIS−K7125(1999年)に準じて、フィルムの両面を重ねて摩擦させた時の初期の立ち上がりを過ぎて安定した領域の抵抗値を測定し、動摩擦係数μdとした。サンプルは、幅80mm、長さ200mmの長方形とし、3セット(6枚)切り出した。3回測定を行い、平均値を求めた。
(11)耐スクラッチ性
スチールウール#0000でフィルム表面を特定荷重下で10往復(速度10cm/s)摩擦した。スチールウールでの摩擦は荷重を変更して行っていき、キズが付かなかった最大荷重を調べ、キズが付かなかった荷重より、以下のとおり判定をした。2kg/cm2が実用上問題ないレベルであり、合格とした。
3kg/cm2:◎
2kg/cm2:○
1kg/cm2:×。
スチールウール#0000でフィルム表面を特定荷重下で10往復(速度10cm/s)摩擦した。スチールウールでの摩擦は荷重を変更して行っていき、キズが付かなかった最大荷重を調べ、キズが付かなかった荷重より、以下のとおり判定をした。2kg/cm2が実用上問題ないレベルであり、合格とした。
3kg/cm2:◎
2kg/cm2:○
1kg/cm2:×。
(12)フィルム表面品位(フィルムキズ個数)
フィルムにLED光源のライトを当て、透過光にて視認できる表面上キズをカウントし、フィルム平米あたりのキズ個数からフィルム表面品位について以下の通り判定を行った。
フィルムにLED光源のライトを当て、透過光にて視認できる表面上キズをカウントし、フィルム平米あたりのキズ個数からフィルム表面品位について以下の通り判定を行った。
10個/m2未満:◎(キズが極めて少ない)
10個/m2以上、50個/m2未満:○(キズが少ない)
50個/m2以上、100個/m2未満:△(キズが多いが実用上問題なし)
100個/m2以上:×(実用上問題あり)。
10個/m2以上、50個/m2未満:○(キズが少ない)
50個/m2以上、100個/m2未満:△(キズが多いが実用上問題なし)
100個/m2以上:×(実用上問題あり)。
(13)ポリエステルフィルムのガラス転移温度
示差走査熱量計(セイコー電子工業製、RDC220)を用い、データ解析には“ディスクセッション”SSC/5200を用いて、JIS K7121−1987、JIS K7122−1987に準拠して測定および、解析を行った。ポリエステルフィルムを5mg、サンプルに用い、25℃から20℃/分で300℃まで昇温した際のDSC曲線より得られた、ガラス状態からゴム状態への転移に基づく比熱変化を読み取り、各ベースラインの延長した直線から縦軸(熱流を示す軸)方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の中間点ガラス転移温度を求め、ガラス転移温度とした。
(14)屈折率均一性
フィルム幅方向1000mm幅範囲内の100mmピッチで9箇所について屈折率を測定して得られた長手方向、幅方向それぞれの屈折率の標準偏差を測定し、以下の通り判定を行った。
0.01未満:◎(バラツキが極めて良い)
0.01以上、0.012未満:○(バラツキが良い)
0.012以上:△(多少ばらつくが問題なし)
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
示差走査熱量計(セイコー電子工業製、RDC220)を用い、データ解析には“ディスクセッション”SSC/5200を用いて、JIS K7121−1987、JIS K7122−1987に準拠して測定および、解析を行った。ポリエステルフィルムを5mg、サンプルに用い、25℃から20℃/分で300℃まで昇温した際のDSC曲線より得られた、ガラス状態からゴム状態への転移に基づく比熱変化を読み取り、各ベースラインの延長した直線から縦軸(熱流を示す軸)方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の中間点ガラス転移温度を求め、ガラス転移温度とした。
(14)屈折率均一性
フィルム幅方向1000mm幅範囲内の100mmピッチで9箇所について屈折率を測定して得られた長手方向、幅方向それぞれの屈折率の標準偏差を測定し、以下の通り判定を行った。
0.01未満:◎(バラツキが極めて良い)
0.01以上、0.012未満:○(バラツキが良い)
0.012以上:△(多少ばらつくが問題なし)
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
(ポリエステルA)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65、ガラス転移温度80℃)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65、ガラス転移温度80℃)。
(ポリエステルB)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分として1,4−ブタンジオール成分が100モル%であるポリエステル樹脂(固有粘度1.22、ガラス転移温度40℃)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分として1,4−ブタンジオール成分が100モル%であるポリエステル樹脂(固有粘度1.22、ガラス転移温度40℃)。
(ポリエステルC)
東レ・デュポン社製“ハイトレル7277”(ガラス転移温度12℃)
(ポリエステルD)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が85モル%、イソフタル酸が15モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエステル樹脂(固有粘度0.65、ガラス転移温度78℃)。
(ポリエステルE)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が82モル%、シクロヘキサンジメタノール成分が18モル%であるポリエステル樹脂(固有粘度0.65、ガラス転移温度83℃)。
(ポリエステルF)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.82、ガラス転移温度80℃)。
東レ・デュポン社製“ハイトレル7277”(ガラス転移温度12℃)
(ポリエステルD)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が85モル%、イソフタル酸が15モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエステル樹脂(固有粘度0.65、ガラス転移温度78℃)。
(ポリエステルE)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が82モル%、シクロヘキサンジメタノール成分が18モル%であるポリエステル樹脂(固有粘度0.65、ガラス転移温度83℃)。
(ポリエステルF)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.82、ガラス転移温度80℃)。
(粒子マスターA)
ポリエステルA中に粒子Aとして、平均粒子径1.2μmのモース硬度が9であるアルミナ粒子を粒子濃度3質量%で含有したポリエチレンテレフタレート粒子マスター(固有粘度0.65)。
ポリエステルA中に粒子Aとして、平均粒子径1.2μmのモース硬度が9であるアルミナ粒子を粒子濃度3質量%で含有したポリエチレンテレフタレート粒子マスター(固有粘度0.65)。
(粒子マスターB)
ポリエステルA中に粒子Bとして、平均粒子径1.2μmの特開平6−128394[0033]に記載の方法にて測定した10%変形強度8.0kgf/mm2(モース硬度1未満)の架橋ポリスチレン粒子を粒子濃度3質量%で含有したポリエチレンテレフタレート粒子マスター(固有粘度0.65)。
ポリエステルA中に粒子Bとして、平均粒子径1.2μmの特開平6−128394[0033]に記載の方法にて測定した10%変形強度8.0kgf/mm2(モース硬度1未満)の架橋ポリスチレン粒子を粒子濃度3質量%で含有したポリエチレンテレフタレート粒子マスター(固有粘度0.65)。
(粒子マスターC)
ポリエステルA中に無機粒子として平均粒子径1.2μmのシリカ粒子を粒子濃度1質量%で含有したポリエチレンテレフタレート粒子マスター(固有粘度0.65)。
ポリエステルA中に無機粒子として平均粒子径1.2μmのシリカ粒子を粒子濃度1質量%で含有したポリエチレンテレフタレート粒子マスター(固有粘度0.65)。
(実施例1〜19、比較例1〜6)
表1に記載のとおり樹脂種、粒子マスター種を表1に記載の積層構成、積層比、含有量にて混合して押出機に投入した後、280℃に設定した押出機温度で樹脂を溶融させて、Tダイより25℃に制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ未延伸シートを得た。続いて、表2に記載の製造方法にて未延伸シートを二軸に延伸した。次いで、テンター内にて表2に記載の熱処理温度にて熱処理および幅方向に弛緩し、38μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性は表3、4に示したとおりであり、実施例については耐屈曲性、耐スクラッチ性、フィルム表面品位に優れていることが確認できた。
一方、比較例1、2については押し込み硬さH−ITが200MPa未満または、270MPaを超えていたため、動的耐屈曲性に劣っていた。
比較例3は、粒子Aを含有しておらず、耐スクラッチ性に劣っていた。
比較例4は、粒子B含有量が2質量%を超えており、フィルム表面品位に劣っていた。
比較例5は、GA/GBが2.3を超えており、フィルム表面品位に劣っていた。
比較例6は、押し込み硬さが200MPa未満であり、耐屈曲性に劣っていた。
表1に記載のとおり樹脂種、粒子マスター種を表1に記載の積層構成、積層比、含有量にて混合して押出機に投入した後、280℃に設定した押出機温度で樹脂を溶融させて、Tダイより25℃に制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ未延伸シートを得た。続いて、表2に記載の製造方法にて未延伸シートを二軸に延伸した。次いで、テンター内にて表2に記載の熱処理温度にて熱処理および幅方向に弛緩し、38μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性は表3、4に示したとおりであり、実施例については耐屈曲性、耐スクラッチ性、フィルム表面品位に優れていることが確認できた。
一方、比較例1、2については押し込み硬さH−ITが200MPa未満または、270MPaを超えていたため、動的耐屈曲性に劣っていた。
比較例3は、粒子Aを含有しておらず、耐スクラッチ性に劣っていた。
比較例4は、粒子B含有量が2質量%を超えており、フィルム表面品位に劣っていた。
比較例5は、GA/GBが2.3を超えており、フィルム表面品位に劣っていた。
比較例6は、押し込み硬さが200MPa未満であり、耐屈曲性に劣っていた。
本発明のポリエステルフィルムは、耐屈曲性、耐スクラッチ性およびフィルム表面品位に優れるため、特にディスプレイ用カバーフィルムや、繰り返し屈曲などフレキシブル性が求められる用途などに好適に使用可能である。
1 フィルム
2 Φ1mm試験棒
2 Φ1mm試験棒
Claims (6)
- 押し込み硬さH−ITが200MPa以上270MPa以下であって、少なくともモース硬度が8以上である粒子Aを0.2質量%以上3質量%以下、モース硬度が1未満の粒子Bを0.2質量%以上2質量%以下、粒子A含有量GAと粒子B含有量GBが下記式(i)を満たす層αを少なくとも最表層いずれか一方に配置することを特徴とするポリエステルフィルム。
2.3≧GA/GB≧0.6・・・(i) - フィルム面内複屈折が0.03以上0.1以下である請求項1に記載のポリエステルフィルム。
- 表面硬度が1500MPa以上である請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
- 少なくとも層αと層βの2層構成である請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- ポリエステルがポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリブチレンサクシネートからなる群から選ばれる少なくとも1種を主体とする樹脂、またはスピログリコール、ポリテトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸がそれぞれグリコール成分および酸成分に対して5モル%以上30モル%以下の割合で共重合された樹脂を主体とする組成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- 少なくとも一軸延伸後にフィルムを構成する樹脂のガラス転移温度+40℃以上、ガラス転移温度+100℃以下の範囲で熱処理を行う工程を含む請求項1〜5に記載のポリエステルフィルムの製造方法。
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-
2019
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WO2021182191A1 (ja) * | 2020-03-09 | 2021-09-16 | 東洋紡株式会社 | ポリエステルフィルムとその用途 |
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