JP2019126758A - 液体処理装置 - Google Patents

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源一郎 松田
岳 三宅
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岳 三宅
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紘実 松本
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Takao Namihira
隆男 浪平
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Abstract

【課題】オゾン生成量の減少を抑えると共に、硝酸の発生を抑えることができ、設備が腐食することを抑制できる液体処理装置を提供する。【解決手段】オゾンガス20を被処理水21に注入する反応槽を2つに分割し、第1反応槽5で発生した排オゾンは排気し、第2反応槽7で発生した排オゾンを原料酸素と混合して再利用する。【選択図】図1

Description

本発明は、汚濁物質又は菌を含む液体を、オゾンガスを用いて処理する液体処理装置に関する。より詳細には、本発明は、オゾンの原料となる酸素を含有する気体中で放電を発生させ、酸素からオゾンを発生させてオゾンガスを生成し、水を主成分とする液体にオゾンガスを注入することで、液体に含まれる汚濁物質又は菌を分解し殺菌する液体処理装置に関する。
オゾンは、高い酸化力を持つために、様々な有機物と反応することで有機物自体を分解する効果がある。この効果を使って、界面活性剤などの有機物の除去処理、臭い成分の除去、又は、菌類の殺菌など、様々な用途に使われている。具体的には、上下水道での有機物分解処理、パルプの漂白処理、又は、廃液に含まれる殺菌処理および脱臭処理などがある。
オゾンをこれらの用途に使う場合は、まず、オゾンガスを生成し、それを汚濁物質である有機物又は菌を含む液体に曝気し、反応させて処理する方法が一般的である。オゾンガスの生成は、空気あるいは酸素ガスを原料ガスとし、電極間に原料ガスを供給しながら主に交流の高電圧を印加して放電させることによって行う方法が広く知られている。この方法は、純度の高い酸素ガスを用いることで、高濃度のオゾンガスを生成することができるため、近年では広く使われている。しかし、純度の高い酸素ガスは生成コストが高く、結果として、オゾンを用いた液体処理のランニングコストが高くなってしまうという課題があった。
一般的なオゾンを用いた液体処理装置では、汚濁物質を含んだ廃液などに、生成したオゾンを曝気して液体に注入する際に、余ったオゾンガスは排オゾンとして排オゾン分解部で分解した後に、大気中に放出されている。しかし、排オゾンには、余ったオゾンと原料である酸素とが多く含まれているため、余った排オゾンを再び原料ガスと混合して再利用することで、オゾン生成にかかるランニングコストを低減する装置が提案されている(特許文献1)。
図9に、特許文献1に記載のオゾンを用いた液体処理装置の例を示す。オゾンの原料である酸素は、酸素ボンベ101からイジェクタ107を介してオゾン発生部102へ供給される。オゾン発生部102では、酸素を含有する気体中でプラズマを発生させることによって、酸素の一部がオゾンに変化する。生成したオゾンガス110は、散気管104を介して曝気槽103に供給された液体111に注入される。曝気後の排オゾンは、循環ライン105を通って流量調整を行うダンパ106を介して、イジェクタ107に送られる。イジェクタ107では、酸素ボンベ101からの原料ガスと、循環ライン105からの排オゾンである循環気体とが混合される。なお、原料ガスと循環気体との混合比は、ダンパ106で調整することができる。曝気槽103の余剰気体は、ベント配管108から排気される。この液体処理装置では、酸化力の高いオゾンを、液体に含まれる汚濁物質又は菌と接触させることで、分解して殺菌することが可能である。
特開2001−986号公報
しかしながら、上記従来の液体処理装置の場合、散気管104を介して曝気槽103でオゾンを曝気した際に、液体111に含有される窒素が排オゾンに混入する。これは、液体111が大気に触れている間に、空気の組成である窒素:酸素=79:21の比率で、窒素および酸素が液体111に溶けこんでいるためである。排オゾンを再利用するために循環処理を続けると、窒素濃度が徐々に上昇してしまう。窒素濃度上昇の最大値は、ダンパ106で調製する原料ガスと循環気体との混合比に依存するが、原料ガスに対して循環気体の流量を十分に大きく取った場合には、液体111に溶け込んでいる空気の組成に近似していき、窒素濃度が79vol%に到達してしまう。このように多量の窒素が原料ガスに混入すると、オゾンの生成量が減ってしまう問題と、オゾン生成のための放電により窒素化合物が生成され、最終的には硝酸が大量に生成されてしまって設備が腐食してしまう問題が発生する。
本発明は、このような点に鑑み、オゾン生成の原料である酸素の生成に関わるランニングコストを抑えるために、排オゾンを再利用するオゾンを用いた液体処理装置において、被処理水に含有される窒素が、再利用する排オゾンに混入する量を少なくすることにより、オゾン生成量の減少を抑えると共に、硝酸の発生を抑えることができ、設備が腐食することを抑制できる液体処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の1つの態様にかかる液体処理装置は、
酸素を主成分とする原料ガスを供給する酸素供給部と、
放電を発生させる電極と、
前記電極に高電圧を印加して前記放電を発生させる電源と、
前記電極が配置され、前記電極に前記電源から前記電圧を印加することで前記放電を発生させて、前記酸素供給部から供給された前記原料ガスからオゾンガスを生成するオゾンガス生成部と、
前記オゾンガス生成部で生成した前記オゾンガスを曝気することで被処理水に反応させる第1反応槽と、
前記第1反応槽に接続され、前記第1反応槽から供給された前記被処理水に対して、前記オゾンガス生成部で生成した前記オゾンガスを曝気することで、前記第1反応槽で反応させた後の被処理水に、前記オゾンガスを反応させる第2反応槽と、
前記酸素供給部と前記オゾンガス生成部との間に接続されるとともに、前記第2反応槽に接続されて前記第2反応槽で余ったオゾンガスの少なくとも一部が供給されて、当該オゾンガスの少なくとも一部を、前記酸素供給部から供給される前記原料ガスと混合したのち、前記オゾンガス生成部に排出するガス混合部と、
を備える。
本発明の前記態様にかかる液体処理装置によれば、排オゾンを再利用するとき、反応槽を第1反応槽と第2反応槽との2つに分割してそれぞれで曝気処理を行うことで、再利用する排オゾンに被処理水から放出される窒素の濃度上昇を軽減することができる。この結果、被処理水に含有される窒素が、再利用する排オゾンに混入する量を少なくすることにより、オゾン生成量の減少を抑えると共に、硝酸の発生を抑えることができる。
一例としては、第1反応槽でオゾンを被処理水に曝気することで、オゾンガスと被処理水とを反応させるとともに、被処理水に含有されていた窒素を脱気することができ、結果として、被処理水に含まれる窒素量が減少する。次に、第2反応槽で被処理水にオゾンガスが曝気されることで、再度、オゾン処理を実施される。ここでは、被処理水の窒素含有量が少ないために、余剰オゾンに含まれる窒素量も少なくなり、再度、原料ガスとして再利用した場合に、オゾン生成量が減少する問題を抑制できるとともに、硝酸発生による設備腐食の問題も抑制することができる。
本発明の実施形態1にかかる液体処理装置を示す図 エアストーンを用いた酸素バブリングでの窒素濃度変化のグラフ エアストーンを用いた酸素バブリングでの窒素濃度変化等の表を示す図 反応槽2分割の場合と反応槽分割なしの場合との条件を示す図 反応槽分割なしの場合の排オゾンを再利用するオゾン処理装置を示す図 本発明の変形例にかかる液体処理装置を示す図 エアストーン、マイクロバブル発生ノズルを用いた酸素バブリングでの窒素濃度変化のグラフ エアストーン、マイクロバブル発生ノズルを用いた酸素バブリングでの窒素濃度変化の表を示す図 特許文献1に記載のオゾンを用いた液体処理装置を示す図
[実施形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施形態に係る液体処理装置100を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[全体構成]
まず、液体処理装置100の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態1にかかる液体処理装置100の構成を示す図である。
図1に示す液体処理装置100は、主成分が酸素であるガスに放電することによって酸素からオゾンガスを生成し、そのオゾンガスを汚濁物質が溶解した水溶液に曝気することによって処理する。
液体処理装置100は、少なくとも、酸素供給部1と、電源14と、一対の電極13と、ガス混合部の一例として機能する混合器2と、オゾンガス生成部の一例として機能するオゾン発生部3と、第1反応槽5と、第2反応槽7とを備えている。
酸素供給部1は、主成分が酸素である気体(すなわち、原料ガス)を供給する装置であり、酸素発生器又は酸素ボンベなどに相当する。
混合器2は、酸素供給部1と第2反応槽7との間に接続されるとともに、第2反応槽7に接続されて第2反応槽7で余ったオゾンガスの少なくとも一部が供給されて、酸素供給部1から供給された酸素ガスと、第2反応槽7で余った排オゾンガスとを混合する。混合器2で混合された混合ガスは、オゾン発生部3に供給される。
オゾン発生部3内には、電源14に接続された一対の電極13が設置されている。オゾン発生部3は、一対の電極13に高電圧が印加されて、混合器2から供給された、主成分が酸素であるガスに放電することによって、酸素からオゾンガスを生成する。生成したオゾンガスは第1反応槽5と第2反応槽7とに供給される。
第1反応槽5は、槽本体5cに底部入口5aと底部出口5bとを有し、液体又は被処理液の一例の被処理水21を保持する槽であり、槽本体5cの上部に気体保持空間5dを有している。底部入口5aの近傍の底部には第1曝気部11aが配置され、第1曝気部11aと底部出口5bとの間に、底面から第1整流板12aが上下方向沿いに起立配置されている。第1整流板12aの上端は被処理水21内に配置されている。液体処理装置100の被処理水入力管部8は、第1反応槽5の底部入口5aに接続されている。
第2反応槽7は、槽本体7cに底部入口7aと底部出口7bとを有し、被処理水21を保持する槽であり、槽本体7cの上部に気体保持空間7dを有している。底部入口7aの近傍の底部には第2曝気部11bが配置され、第2曝気部11bと底部出口7bとの間に、底面から第2整流板12bが上下方向沿いに起立配置されている。第2整流板12bの上端は被処理水21内に配置されている。液体処理装置100の被処理水出力管部10は、第2反応槽7の底部出口7bに接続されている。気体保持空間7dは、混合器2に接続されている。第1反応槽5の底部出口5bと第2反応槽7の底部入口7aとは、連結パイプ9によって底部同士が連結されている。
第1反応槽5と第2反応槽7とは、一例として、槽自体は同じ大きさとして、被処理水の保持可能容量を同じにすることができる。言い換えれば、第1反応槽5と第2反応槽7とは、曝気部11a,11b以外の構成を同じとすることができる。
第1曝気部11aと第2曝気部11bとのそれぞれは、細かな泡を発生させる部材であり、セラミックに形成された微細な空気の穴から細かい泡を発生させるエアストーン、又は、マイクロバブル発生ノズルなどが例示できる。
第1整流板12aと第2整流板12bとのそれぞれは、オゾンガス20が被処理水21に溶け込まずに底部出口側に排出されるのを規制するための規制部材であり、被処理水21とオゾンガス20とが十分に混合されるようにしている。
液体処理装置100は、さらに、ガスポンプ4と、排オゾン分解部6とを備えることもできる。
気体保持空間5dには、排オゾン分解部6が接続されて、余った余剰オゾンガスは、排オゾンとして、気体保持空間5dから排オゾン分解部6に送られ、分解処理された後に外部に排出される。
ガスポンプ4は、オゾン発生部3で生成されたオゾンガスを、第1反応槽5および第2反応槽7にそれぞれ供給する。両反応槽5,7に供給されたオゾンガス20は、それぞれ、曝気部11a,11bにて被処理水21に曝気されて溶解する。
[動作]
次に、前記構成にかかる液体処理装置100の動作について説明する。
まず、図1の酸素供給部1から主成分が酸素である気体が、混合器2に供給される。
混合器2は、原料酸素ガスをオゾン発生部3に供給する。
オゾン発生部3では、電源14から電極13に電圧が印加されることで放電が発生し、酸素の一部がオゾンに変化することで、オゾンガスが生成される。酸素ガスに占めるオゾンの割合は、電極13の構造又は印加する電圧によって様々であるが、おおよそ5%〜20%である。オゾンガスは、ガスポンプ4によって、第1反応槽5と第2反応槽7とにそれぞれ設置された曝気部11a,11bに送られる。被処理水21は、被処理水入力管部8を通って第1反応槽5に送られ、所定の時間、第1曝気部11aによってオゾンガスで被処理水21がバブリングされることで、被処理水21に含まれる汚濁物質及び菌が分解されて殺菌される。余った余剰オゾンガスは、排オゾンとして、排オゾン分解部6に送られ、分解処理された後に装置外部に排出される。第1反応槽5で所定の時間、第1次処理された被処理水21は、連結パイプ9を介して第2反応槽7に送られる。このとき第1整流板12aがあるために、オゾンガスと被処理水21とが十分に混合されて、分解され殺菌処理が行われた被処理水21が第2反応槽7に送られるようになっている。もし第1整流板12aがない場合には、オゾンガスと十分に接触していない被処理水21が第2反応槽7に送られてしまう。
第2反応槽7でも同様に、所定の時間、第2曝気部11bによってオゾンガスで被処理水21がバブリングされ、第2次処理が行われる。第2反応槽7で所定の時間、第2次処理された被処理水21は、被処理水出力管部10から排出される。第2整流板12bの機能は、第1反応槽5の第1整流板12aの機能と同様である。第2反応槽7で余った余剰オゾンガスは、混合器2に送られ、酸素供給部1から供給された酸素と混合された後、再び、オゾン発生部3に送られて再利用することができる。
以上で説明した動作により、放電によって生成されたオゾンと被処理水とを混合させることで、液体処理を行うことができる。
次に、本実施形態1で、排オゾン循環処理を行った場合の窒素濃度上昇に対する抑制効果について説明する。
まず、被処理水21に対してバブリングした際に、脱気される窒素量について説明する。
図2は、大気に長時間さらされて大気の分圧で窒素および酸素が溶けている水に対して、エアストーンを用いた酸素バブリングした際の窒素濃度変化を示している。水量は60Lで、酸素の流量は、1.0L/minとした。このときのバブル径は、1〜5mmであった。
開始時間0分から10分間隔での、それぞれの窒素濃度と、窒素含有量と、窒素含有量の差分を図3に示す。図3を見ると、バブリングの開始10分での窒素含有量は、0℃の体積換算で1114mlから564mlに減少しており、窒素ガスとして550mlが放出されることが分かる。一方で、10分と20分での窒素含有量の差を見ると197mlとなっており、0分と10分での窒素含有量の差と比較して、約35%にまで減少している。以後、窒素含有量の差は小さくなっていく。
以上の考察を踏まえて、排オゾンを再利用するオゾン処理装置において、反応槽を第1反応槽5と第2反応槽7とに2分割することによる効果を説明する。図4に、反応槽2分割の場合と反応槽分割なしの場合との条件を示す。ここでは、一例として、第1反応槽5と第2反応槽7と反応槽55とは、槽自体は互いに同じ大きさとしているので、曝気部11a,11b,11が同じであれば、同じ処理能力を有することになる。
図5は、反応槽分割なしの場合の排オゾンを再利用するオゾン処理装置である。図1で示した本実施形態1に対して、図5のオゾン処理装置は反応槽55が1つで構成されている点が大きな違いであり、反応槽55で余った排オゾンの一部が、排オゾン分解部6を介して排出されるよう構成されている。曝気部11は曝気部11a又は11bに相当し、整流板12は整流板12a又は12bに相当する。反応槽55の水量は、60Lである。被処理水入力管部8から供給された被処理水21は、オゾンガスで20分間バブリングされることで処理される。処理された被処理水21は、被処理水出力管部10から排出される。20分のバブリングで放出される窒素量は、図3より、747mlである。また、曝気部11に投入されるガス量は1.0L/min×20分=20Lであるため、排オゾンに含まれる窒素ガス濃度は3.74%になる。ここで、排オゾンの再利用量が0.5L/minであり、残りの0.5L/minは、排オゾン分解部6を介して排出されるので、再利用する排オゾンガスには、放出された窒素ガスの半分が含まれることになる。このため、この後、循環処理を継続していくと、窒素ガスが蓄積していき、窒素ガス濃度が上昇する。n回(ただし、nは1以上の整数。)循環処理をしたときの排オゾンに含まれる窒素ガス量は、式(1)で表される。平衡状態では、N(n+1)=N(n)となり、排オゾンに含まれる窒素ガス量は、N(∞)=1494mlとなる。ここで、排オゾンの半分を再利用するために、半分の747mlの窒素ガスが原料ガスに含まれることになる。
Figure 2019126758
一方、図1の本実施形態1の条件は、第1反応槽5と第2反応槽7との水量は共に60Lである。被処理水入力管部8から供給された被処理水は、第1反応槽5で10分間バブリングされる。その後、第1反応槽5で処理された被処理水21が、連結パイプ9を介して、第2反応槽7に供給され、さらに10分間のバブリング処理された後に、被処理水出力管部10から排出される。つまり、オゾンガスがバブリングされる時間は、第1反応槽5で10分と、第2反応槽7で10分との合計20分になる。第1反応槽5での10分のバブリングで放出される窒素量は、図3より550mlである。ここで放出される窒素は、排オゾン分解部6を介して排気される。次に、第2反応槽7での10分のバブリングで放出される窒素量は、図3より197mlとなる。この後、循環処理を継続すると平衡状態になり、その時の窒素ガス量は、式(2)から、N(∞)=394mlとなる。第2反応槽7で発生した排オゾンは全て混合器2に戻され、全て再利用する。このため、394mlの窒素ガスが、原料ガスに含まれることになり、反応槽を分割しない場合の747mlと比べて、353mlだけの窒素ガスを削減する効果があることがわかる。
Figure 2019126758
以上説明した本実施形態1によれば、排オゾンを再利用するオゾン発生装置において、反応槽を第1反応槽5と第2反応槽7との2つに分割してそれぞれで曝気処理を行うことで、被処理水から放出される窒素の濃度上昇を軽減することができる。
すなわち、第1反応槽5でオゾンガス20を被処理水21に曝気することで、オゾンガス20と被処理水21とを反応させるとともに、被処理水21に含有されていた窒素を脱気することができ、結果として、被処理水21に含まれる窒素量が減少する。次に、第2反応槽7で被処理水21にオゾンガス20が曝気されることで、再度、オゾン処理を実施される。ここでは、被処理水21の窒素含有量が少ないために、余剰オゾンに含まれる窒素量も少なくなり、再度、原料ガスとして再利用した場合に、オゾン生成量が減少する問題を抑制できるとともに、硝酸発生による設備腐食の問題も抑制することができる。
なお、以上の説明では、第1反応槽5で余った排オゾンは全て排気していたが、一部を排気し、残りは排オゾン循環させて再利用してもよい。また、第2反応槽7で余った排オゾンの一部だけを再利用してもよい。さらに、混合器2で、酸素供給部1からの原料酸素と排オゾンとの混合比を調整してもよい。
[変形例]
本実施形態1では、曝気部11a,11bは特に限定しておらず、エアストーン又はマイクロバブル発生ノズルなどを使うことができる。前述の実施形態1では、第1反応槽5と第2反応槽7とに設置された曝気部11a,11bはどちらもエアストーンを用いていたが、図6に示すように第1反応槽5の第1曝気部11aをより細かい泡が生成できる例えばマイクロバブル発生ノズル15とし、第2反応槽7の第2曝気部11bをマイクロバブル発生ノズル15よりは泡が大きい例えばエアストーン16にすることで、より窒素濃度の上昇を軽減することが可能になる。
図7は、図2で示した、大気に長時間さらされて大気の分圧で窒素および酸素が溶けている水に対して、エアストーンを用いた酸素バブリングした際の窒素濃度変化に、マイクロバブル発生ノズル15を用いた場合の窒素濃度変化を追加したものである。水量は60Lで、酸素の流量は、どちらも1.0L/minとした。このときのエアストーン16のバブル径は、1〜5mmであったのに対して、マイクロバブル発生ノズル15では、20μm〜1.0mmのバブル径になっていた。エアストーン16とマイクロバブル発生ノズル15での窒素濃度、窒素含有量、窒素含有量の差分の時間変化を図8に示す。図8を見ると、マイクロバブル発生ノズル15を用いた場合は、バブリングの開始10分で窒素含有量が1114mlから282mlに減少しており、窒素ガスとして832mlが放出されることが分かる。10分後の窒素濃度は20%であった。一方で、エアストーン16を用いた場合は、バブリング開始から25分の時点で窒素濃度が20%になっており、窒素含有量は282mlになっていた。そこからの10分間のバブリングで、窒素濃度は13%にまで減少し、窒素含有量は183mlになった。つまり、25分から35分の10分間のバブリングで、窒素ガスとして99mlが放出されることが分かる。
次に、図6での動作を説明する。第1反応槽5でのマイクロバブル発生ノズル15を用いた10分のバブリングで放出される窒素量は、図8より832mlである。ここでの窒素は、排オゾン分解部6を介して排気される。次に第2反応槽7でのエアストーン16を用いた10分のバブリングで放出される窒素量は、図8より99mlとなる。第2反応槽7のエアストーン16に投入されるガス量は1.0L/min×10分=10Lであるため、排オゾンに含まれる窒素ガス濃度は0.99%になる。この後、循環処理を継続すると平衡状態になり、その時の窒素ガス量は、式(3)から、N(∞)=198mlとなる。第2反応槽7で発生した排オゾンは、全て再利用するために、198mlの窒素ガスが原料ガスに含まれることになり、第1反応槽5でマイクロバブル発生ノズル15を使わない場合の394mlと比べて、196mlの窒素ガスを削減する効果があることがわかる。
Figure 2019126758
なお、第2反応槽7にもマイクロバブル発生ノズル15を使うこともできるが、その場合、第2反応槽7での10分のバブリングで放出される窒素量は、図8より211mlとなる。結果として、循環処理を継続した後の平衡状態では、422mlの窒素ガスが原料ガスに含まれることになり、窒素ガスの削減効果が低くなってしまう。以上から、第1反応槽での第1曝気部が、第2反応槽での第2曝気部より、細かい泡を生成するように構成することが好ましく、例えば、第1反応槽5ではマイクロバブル発生ノズル15を用い、第2反応槽7ではエアストーン16を用いることが好ましい。
本実施形態1では、被処理水は第1反応槽で10分間曝気処理された後に、第2反応槽に送られる形態で説明したが、第1反応槽に供給された被処理水が必ず10分間処理されて、第2反応槽に送られるように構成することで、連続的に第1反応槽から第2反応槽に送るように構成した場合にも、同様の効果を得ることが可能である。
以上説明した本実施形態1の変形例によれば、第1反応槽5の第1曝気部11aを第2反応槽7の第2曝気部11bよりも細かい泡を生成することができる装置、例えばマイクロバブル発生ノズル15にすることによって、被処理水に含有されていた窒素の脱気量を多くすることができ、結果として被処理水に含まれる窒素量が減少する。そのため、第2反応槽に送られた被処理水の窒素含有量が少なくなるために、第2反応槽で発生する余剰オゾンに含まれる窒素量も少なくなり、再度、原料ガスとして再利用した場合に、オゾン生成量が減少する問題を抑制できるとともに、硝酸発生による設備腐食の問題も抑制することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。すなわち、前記実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明の前記態様にかかる液体処理装置は、放電によって生成したオゾンガスを、水を主成分とする被処理水に注入することで、被処理水に含まれる汚濁物質又は菌を分解して殺菌することができる。このため、殺菌又は有機物分解等の環境改善等に利用することが可能である。
1 酸素供給部
2 混合器
3 オゾン発生部
4 ガスポンプ
5 第1反応槽
55 反応槽
6 排オゾン分解部
7 第2反応槽
8 被処理水入力管部
9 連結パイプ
10 被処理水出力管部
11a 第1曝気部
11b 第2曝気部
12a 第1整流板
12b 第2整流板
13 電極
14 電源
15 マイクロバブル発生ノズル
16 エアストーン
20 オゾンガス
21 被処理水
101 酸素ボンベ
102 オゾン発生部
103 曝気槽
104 散気管
105 循環ライン
106 ダンパ
107 イジェクタ
108 ベント配管
110 オゾンガス
111 液体

Claims (4)

  1. 酸素を主成分とする原料ガスを供給する酸素供給部と、
    放電を発生させる電極と、
    前記電極に高電圧を印加して前記放電を発生させる電源と、
    前記電極が配置され、前記電極に前記電源から前記電圧を印加することで前記放電を発生させて、前記酸素供給部から供給された前記原料ガスからオゾンガスを生成するオゾンガス生成部と、
    前記オゾンガス生成部で生成した前記オゾンガスを曝気することで被処理水に反応させる第1反応槽と、
    前記第1反応槽に接続され、前記第1反応槽から供給された前記被処理水に対して、前記オゾンガス生成部で生成した前記オゾンガスを曝気することで、前記第1反応槽で反応させた後の被処理水に、前記オゾンガスを反応させる第2反応槽と、
    前記酸素供給部と前記オゾンガス生成部との間に接続されるとともに、前記第2反応槽に接続されて前記第2反応槽で余ったオゾンガスの少なくとも一部が供給されて、当該オゾンガスの少なくとも一部を、前記酸素供給部から供給される前記原料ガスと混合したのち、前記オゾンガス生成部に排出するガス混合部と、
    を備える液体処理装置。
  2. 前記第1反応槽は、前記オゾンガスを曝気する第1曝気部を有し、
    前記第2反応槽は、前記オゾンガスを曝気する第2曝気部を有し、前記第1曝気部は前記第2曝気部より、細かい泡を生成する、請求項1に記載の液体処理装置。
  3. 前記第1曝気部が直径20μm〜1.0mmの気泡を生成するマイクロバブル発生ノズルである、請求項2に記載の液体処理装置。
  4. 前記第2曝気部が直径1〜5mmの気泡を生成するエアストーンである、請求項3に記載の液体処理装置。
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