JP2019126183A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 システムのロバスト性を維持しつつ、部品コストを抑え、電力損失の低減が図れる電力変換装置を提供する。【解決手段】 コンバータのリアクタと同コンバータのスイッチング回路との間の通電路に第1開閉接点を設ける。全波整流回路の入力側を上記リアクタと上記第1開閉接点との間の通電路に接続し、全波整流回路の出力側を上記コンバータの出力端に接続する。上記リアクタと上記全波整流回路との間の通電路に第2開閉接点を設ける。上記スイッチング回路をスイッチングする場合、上記第1開閉接点を閉成しかつ上記第2開閉接点を開放する。上記スイッチング回路のスイッチングを停止する場合、上記第2開閉接点を閉成しかつ上記第1開閉接点を開放する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、交流電源の電圧を直流変換および昇圧するコンバータを備えた電力変換装置に関する。
交流電源の電圧を直流変換および昇圧するコンバータを備えた電力変換装置が知られている。
上記コンバータは、複数のリアクタ、およびこれらリアクタを通して交流電源に接続されるスイッチング回路を含み、スイッチング回路のスイッチングにより上記交流電源の電圧を直流変換および昇圧し、スイッチング回路のスイッチング停止により交流電源の電圧を全波整流する。具体的には、スイッチング回路は、ブリッジ接続された複数のスイッチング素子、およびこれらスイッチング素子に並列接続された複数の還流用ダイオード(回生用ダイオードともいう)を有し、各スイッチング素子のオン,オフを繰返すスイッチングにより各リアクタへのエネルギ蓄積と同各リアクタからのエネルギ放出とを繰返し、これにより交流電源の電圧を直流変換および昇圧する。また、各スイッチング素子のスイッチング停止により、交流電源の電圧を各還流用ダイオードで全波整流する。
このコンバータでは、スイッチング時の電力損失を抑えるため、逆回復特性の良い還流用ダイオードが用いられる。
逆回復特性の良い還流用ダイオードは、一般的な整流用のダイオードに比べて順方向電圧が高い。このため、スイッチング時の電力損失は低減できても、還流用ダイオードのみに電流が流れる、例えば全波整流器として機能するようなスイッチング停止時は電力損失を低減できない。さらに、逆回復特性の良い高速ダイオードは、最大許容サージ順電流が低いため、コンデンサインプット型整流回路にて交流電源の瞬時停電からの復帰に際して発生する再突入電流に対する耐量が低い。このため、前述したコンバータにモジュール部品からなるスイッチング素子を採用する場合、最大許容順電流ピーク値が高い高コストなモジュールを選定するか、あるいはシステムのロバスト性を犠牲にする等の課題が生じていた。
本発明の実施形態の目的は、システムのロバスト性を維持しつつ、部品コストを抑え、電力損失を低減できる電力変換装置を提供することである。
一実施形態の電力変換装置は、コンバータ、第1開閉接点、全波整流回路、第2開閉接点、およびコントローラを備える。コンバータは、リアクタおよびこのリアクタを通して交流電源に接続され、複数のスイッチング素子およびこれらスイッチング素子に並列接続された複数の還流用ダイオードにより構成されたスイッチング回路を含み、このスイッチング回路のスイッチングにより前記交流電源の電圧を直流変換および昇圧し、前記スイッチング回路のスイッチング停止により前記交流電源の電圧を全波整流する。第1開閉接点は、前記リアクタと前記スイッチング回路との間の通電路を開閉する。全波整流回路は、入力側が前記リアクタと前記第1開閉接点との間の通電路に接続され、出力側が前記コンバータの出力端に接続される。第2開閉接点は、前記リアクタと前記全波整流回路との間の通電路を開閉する。コントローラは、前記スイッチング回路をスイッチングする場合に前記第1開閉接点を閉成しかつ前記第2開閉接点を開放し、前記スイッチング回路のスイッチングを停止する場合に前記第2開閉接点を閉成しかつ前記第1開閉接点を開放する。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、3相の交流電源1にコンバータ2の入力端が接続され、そのコンバータ2の出力端に平滑コンデンサ3が接続されている。この平滑コンデンサ3にインバータ4の入力端が接続され、そのインバータ4の出力端に直流モータたとえばブラシレスDCモータ5が接続されている。ブラシレスDCモータ5は、設備機器たとえばヒートポンプ式熱源機の圧縮機を駆動する。
コンバータ2は、複数のリアクタ11r,11s,11t、およびこれら11r,11s,11tを通して交流電源1のR相,S相,T相に接続されるスイッチング回路20を含むいわゆるPWMコンバータであり、スイッチング回路20のスイッチングにより交流電源1の電圧を直流変換および昇圧し、スイッチング回路20のスイッチング停止により交流電源1の電圧を全波整流する。このコンバータ2の出力電圧が平滑コンデンサ3に印加される。
スイッチング回路20は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)21,22の直列回路、IGBT23,24の直列回路、IGBT25,26の直列回路を互いに並列接続し、これらIGBT21〜26に還流用ダイオード21a〜26aをそれぞれ並列接続して構成される。IGBT21,22の相互接続点がリアクタ11rを介して交流電源1のR相に接続され、IGBT23,24の相互接続点がリアクタ11sを介して交流電源1のS相に接続され、IGBT25,26の相互接続点がリアクタ11tを介して交流電源1のT相に接続される。還流用ダイオード21a〜26aは、スイッチング損失を低減するために、逆回復特性が良いものが選定される。IGBT21〜26がオン,オフを繰返すスイッチングによりリアクタ11r,11s,11tへのエネルギ蓄積と同リアクタ11r,11s,11tからのエネルギ放出とが繰返され、これにより交流電源1の電圧が直流変換および昇圧される。IGBT21〜26がオフ状態を維持するスイッチング停止により、交流電源1の電流が還流用ダイオード21a〜26aのみを通って全波整流される。
リアクタ11r,11s,11tとスイッチング回路20との間のR相,S相,T相の通電路にそれぞれ第1開閉接点12r,12s,12tが挿入接続され、そのリアクタ11r,11s,11tと第1開閉接点12r,12s,12tとの間のR相,S相,T相の通電路に全波整流回路30の入力端が接続されている。そして、リアクタ11r,11s,11tと全波整流回路30との間のR相,T相の通電路に第2開閉接点13r,13tが挿入接続され、その第2開閉接点13r,13tのうち1つの第2開閉接点13rに突入電流防止用の抵抗素子たとえばPTCサーミスタ14が並列接続されている。第1開閉接点12r,12s,12tは、電磁開閉器12の常開接点である。第2開閉接点13r,13tは、電磁開閉器13の常開接点である。なお、電磁開閉器12は、外部から電気的に接点の開閉を制御できるため、常閉でも常開のいずれでも良い。
全波整流回路30は、整流用ダイオード31,32の直列回路、整流用ダイオード33,34の直列回路、整流用ダイオード35,36の直列回路を互いに並列接続することで構成される、いわゆる三相全波整流回路である。整流用ダイオード31,32の相互接続点がリアクタ11rと第1開閉接点12rとの間のR相の通電路に接続され、整流用ダイオード33,34の相互接続点がリアクタ11sと第1開閉接点12sとの間のS相の通電路に接続され、整流用ダイオード35,36の相互接続点がリアクタ11tと第1開閉接点12tとの間のR相の通電路に接続されている。
インバータ4は、コンバータ2の出力電圧(平滑コンデンサ3の電圧)Vdをスイッチングにより所定周波数の3相交流電圧に変換し、それをブラシレスDCモータ5への駆動用電力として出力する。
コンバータ2におけるリアクタ11r,11s、11tと第1開閉接点12r,12s、12tとの間の各通電路にそれぞれ入力電流検知用の電流センサ41が配置され、インバータ40の出力端とブラシレスDCモータ5との間の通電路にモータ電流検知用の電流センサ42が配置されている。これら電流センサ41,42の検知電流がコントローラ50に通知される。
コントローラ50は、コンバータ及びインバータを制御する制御部(制御手段)51、電磁接触器12,13、入力電流検出部52、高調波検出部53、交流電圧検出部54、直流電圧検出部55、設定部56などを含む。
入力電流検出部52は、コンバータ2への入力電流(実効値)Iiを電流センサ41の検知電流から検出する。高調波検出部53は、電流センサ41の検知電流の変化をフーリエ展開することにより、コンバータ2から交流電源1側に流出する高調波電流のうち制限が必要な次数の高調波電流Irを算出する。交流電圧検出部54は、交流電源1の電圧Vcを検出する。直流電圧検出部55は、コンバータ2の直流電圧すなわち平滑コンデンサ3の電圧Vcを検出する。設定部56は、制御部51における制御用の各閾値をユーザ操作に応じて可変設定する。
さらに制御部51は、電流センサ42の検知電流(モータ電流)に基づいてブラシレスDCモータ5の回転速度を推定し、推定した回転速度が目標回転速度となるようにインバータ4における各スイッチング素子のオン,オフデューティを制御するセンサレス・ベクトル制御を行う。具体的には、制御部51は、目標回転速度が低い領域ではオン,オフデューティを小さくしてインバータ4の出力電圧を低下させ、目標回転速度が高くなるほどオン,オフデューティを大きくしてインバータ40の出力電圧を高める制御を行う。また、制御部51は、オン,オフデューティが制御上の上限値に達した場合、負の界磁成分電流“−Id”を注入する弱め界磁制御を実行し、ブラシレスDCモータ5のロータ位置に対する通電タイミングを速める(進み角θを増す)。この弱め界磁制御の実行により、ブラシレスDCモータ5における逆起電力に打ち勝つようにブラシレスDCモータ5に電流が流れ込み、ブラシレスDCモータ5の回転数が上昇する。
また、制御部51は、第1開閉接点12r,12s,12tおよび第2開閉接点13r,13tを開閉制御するとともにコンバータ2のスイッチング回路20のスイッチング動作を制御も実行するマイコン等からなる制御回路で、主要な機能として、次の第1〜第5制御手段を含む。
(1)ブラシレスDCモータ5の停止時、第1開閉接点12r,12s,12tおよび第2開閉接点13r,13tを開放し、かつスイッチング回路20のスイッチングを停止する第1制御手段。
(2)ブラシレスDCモータ5の駆動時、ブラシレスDCモータ5の負荷(モータ負荷)が閾値未満の場合(入力電流の実効値Iiが閾値Iis未満の場合)に第2開閉接点13r,13tを閉成し、かつ第1開閉接点12r,12s,12tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止し、モータ負荷が上記閾値以上の場合(入力電流の実効値Iiが閾値Iis´(=Iis+ΔI)以上の場合)に第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、かつ第2開閉接点13r,13tを開放してスイッチング回路20をスイッチングする第2制御手段。ΔIはチャタリング防止用のヒステリシス値である。
(3)ブラシレスDCモータ5の駆動時、高調波検出部53で検出される高調波電流Irが閾値Irs以上に上昇した場合に、上記第2制御手段の制御に優先して第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、かつ第2開閉接点13r,13tを開放してスイッチング回路20をスイッチングし、その高調波電流Irが閾値Irs´(=Irs−ΔI)未満に下降した場合に上記第2制御手段の制御に復帰する高調波電流抑制用の第3制御手段。スイッチング回路20をスイッチング動作させた場合、高調波電流が大きく低下するため、頻繁にスイッチング動作のオン/オフが繰り返されないようにΔIは大きな値が設定されている。なお、スイッチング回路20をスイッチング動作の停止の判定は、高調波電流Irに基づく判定ではなく、ブラシレスDCモータ5の回転数の低下等を判定パラメータとしても良い。
(4)ブラシレスDCモータ5の駆動時、交流電源1の電圧Vcが短期間だけ一時的に低下する瞬時停電や瞬時電圧低下(サグ:Sag)等により直流電圧検出部55の検出電圧(平滑コンデンサ3の電圧)Vdが閾値Vds未満に低下した場合に、上記第2制御手段の開閉制御に優先して第2開閉接点13r,13tを閉成し、かつ第1開閉接点12r,12s,12tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止し、その検出電圧Vdが閾値Vds´(=Vds+ΔV)以上に上昇してから所定時間t2後に上記第2制御手段の制御に復帰する再突入電流防止用の第4制御手段。ΔVはチャタリング防止用のヒステリシス値である。
(5)ブラシレスDCモータ5の駆動時、交流電源1の電圧Vcが短期間だけ一時的に低下するサグ等により交流電圧検出部54の検出電圧(交流電源1の電圧)Vcが閾値Vcs未満に低下した場合に、上記第2制御手段の開閉制御に優先して第2開閉接点13r,13tを閉成し、かつ第1開閉接点12r,12s,12tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止し、その検出電圧Vcが閾値Vcs´(=Vcs+ΔV)以上に上昇してから所定時間t2後に上記第2制御手段の制御に復帰する再突入電流防止用の第5制御手段。
上記コンバータ2、平滑コンデンサ3、インバータ4、第1開閉接点12r,12s,12t、第2開閉接点13r,13t、全波整流回路30、電流センサ41,42、およびコントローラ50により、電力変換装置が構成されている。
つぎに、コントローラ50が実行する制御について説明する。
[電源投入時]
ブラシレスDCモータ5の停止時、コントローラ50は、第1開閉接点12r,12s,12tおよび第2開閉接点13r,13tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止している(第1制御手段の動作)。この状態で交流電源1が投入されると、交流電源1のR相からリアクタ11r、PTCサーミスタ14、全波整流回路30の整流用ダイオード31を通して平滑コンデンサ3の正側端子に電流が流れ、平滑コンデンサ3を経た電流が全波整流回路30の整流用ダイオード34およびリアクタ11sを通して交流電源1のS相に流れる。これにより、平滑コンデンサ3が充電される。平滑コンデンサ3への通電路に大きな抵抗値のPTCサーミスタ14が介在するので、電源投入に際して平滑コンデンサ3に突入電流が流れない。突入電流が流れないので、電流経路にあるコンバータ2および全波整流回路30、平滑コンデンサ3等の電気部品の破壊を防ぐことができる。
ブラシレスDCモータ5の停止時、コントローラ50は、第1開閉接点12r,12s,12tおよび第2開閉接点13r,13tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止している(第1制御手段の動作)。この状態で交流電源1が投入されると、交流電源1のR相からリアクタ11r、PTCサーミスタ14、全波整流回路30の整流用ダイオード31を通して平滑コンデンサ3の正側端子に電流が流れ、平滑コンデンサ3を経た電流が全波整流回路30の整流用ダイオード34およびリアクタ11sを通して交流電源1のS相に流れる。これにより、平滑コンデンサ3が充電される。平滑コンデンサ3への通電路に大きな抵抗値のPTCサーミスタ14が介在するので、電源投入に際して平滑コンデンサ3に突入電流が流れない。突入電流が流れないので、電流経路にあるコンバータ2および全波整流回路30、平滑コンデンサ3等の電気部品の破壊を防ぐことができる。
[低負荷時]
電源投入後のブラシレスDCモータ5の駆動開始に際し、コントローラ50は、入力電流検出部52で検出される入力電流の実効値Iiが閾値Iis未満の場合、モータ負荷が低負荷状態にあるとの判断の下に、スイッチング回路20のスイッチング停止を維持した状態で第2開閉接点13r,13tを閉成し、続いて第1開閉接点12r,12s,12tを開放する。第1開閉接点12r,12s,12tの開放と第2開閉接点13r,13tの閉成により、交流電源1の電圧が第2開閉接点13r,13tを通って全波整流回路30に印加され、その全波整流回路30の整流用ダイオード31〜36で全波整流された電圧が平滑コンデンサ3に印加される。また、第2開閉接点13rが閉成することで、PTCサーミスタ14に対する電流のバイパス路が形成され、そのバイパス路の形成によりPTCサーミスタ14に電流が流れなくなり、PTCサーミスタ14での電流制限や電力ロスがなくなる。
電源投入後のブラシレスDCモータ5の駆動開始に際し、コントローラ50は、入力電流検出部52で検出される入力電流の実効値Iiが閾値Iis未満の場合、モータ負荷が低負荷状態にあるとの判断の下に、スイッチング回路20のスイッチング停止を維持した状態で第2開閉接点13r,13tを閉成し、続いて第1開閉接点12r,12s,12tを開放する。第1開閉接点12r,12s,12tの開放と第2開閉接点13r,13tの閉成により、交流電源1の電圧が第2開閉接点13r,13tを通って全波整流回路30に印加され、その全波整流回路30の整流用ダイオード31〜36で全波整流された電圧が平滑コンデンサ3に印加される。また、第2開閉接点13rが閉成することで、PTCサーミスタ14に対する電流のバイパス路が形成され、そのバイパス路の形成によりPTCサーミスタ14に電流が流れなくなり、PTCサーミスタ14での電流制限や電力ロスがなくなる。
低負荷時はスイッチング回路20のスイッチングによる昇圧および直流変換が不要なので、上記のように全波整流回路30の整流用ダイオード31〜36を通して平滑コンデンサ3への通電を行い、順方向電圧が高い還流用ダイオード21a〜26aには電流を流さないようにしている。これにより、電力損失を低減できる。
[中・高負荷→低負荷]
ブラシレスDCモータ5の回転速度の増加に伴い、入力電流検出部52で検出される入力電流(実効値)Iiが増加する。この入力電流の実効値Iiが閾値Iis´(=Iis+ΔI)以上の場合、コントローラ50は、モータ負荷が中・高負荷状態にあるとの判断の下に、第2制御手段によって、第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、かつ第2開閉接点13r,13tを開放するとともにスイッチング回路20をスイッチングする。これにより、交流電源1の電圧Vcがスイッチング回路20で直流変換および昇圧され、中・高負荷に見合うレベルの直流電圧が平滑コンデンサ3に印加される。この場合、コントローラ50は、平滑コンデンサ3への通電が途切れないよう、先ず第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、それから一定時間t1後に第2開閉接点13r,13tを開放する。一定時間t1は、ごく短い時間である。
ブラシレスDCモータ5の回転速度の増加に伴い、入力電流検出部52で検出される入力電流(実効値)Iiが増加する。この入力電流の実効値Iiが閾値Iis´(=Iis+ΔI)以上の場合、コントローラ50は、モータ負荷が中・高負荷状態にあるとの判断の下に、第2制御手段によって、第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、かつ第2開閉接点13r,13tを開放するとともにスイッチング回路20をスイッチングする。これにより、交流電源1の電圧Vcがスイッチング回路20で直流変換および昇圧され、中・高負荷に見合うレベルの直流電圧が平滑コンデンサ3に印加される。この場合、コントローラ50は、平滑コンデンサ3への通電が途切れないよう、先ず第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、それから一定時間t1後に第2開閉接点13r,13tを開放する。一定時間t1は、ごく短い時間である。
入力電流検出部52で検出される入力電流の実効値Iiが閾値Iis未満に低下した場合、コントローラ50は、モータ負荷が低負荷状態にあるとの判断の下に、第2開閉接点13r,13tを閉成し、かつ第1開閉接点12r,12s,12tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止する。この場合、コントローラ50は、平滑コンデンサ3への通電が途切れないよう、先ず第2開閉接点13r,13tを閉成し、それから一定時間t1後に第1開閉接点12r,12s,12tを開放する。
[高調波電流]
ブラシレスDCモータ5の回転速度の増加に伴い、高調波検出部53で検出される高調波電流Irが増加する。第3制御手段によって、この高調波電流Irが閾値Irs以上に上昇した場合、コントローラ50は、上記モータ負荷に応じた開閉制御に優先して、第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、かつ第2開閉接点13r,13tを開放するとともにスイッチング回路20をスイッチングする。このスイッチングにより、コンバータ2から交流電源1側に流出する高調波電流Irが減少するとともに、コンバータ2への入力電流の力率が改善する。この場合、コントローラ50は、平滑コンデンサ3への通電が途切れないよう、先ず第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、それから一定時間t1後に第2開閉接点13r,13tを開放する。
ブラシレスDCモータ5の回転速度の増加に伴い、高調波検出部53で検出される高調波電流Irが増加する。第3制御手段によって、この高調波電流Irが閾値Irs以上に上昇した場合、コントローラ50は、上記モータ負荷に応じた開閉制御に優先して、第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、かつ第2開閉接点13r,13tを開放するとともにスイッチング回路20をスイッチングする。このスイッチングにより、コンバータ2から交流電源1側に流出する高調波電流Irが減少するとともに、コンバータ2への入力電流の力率が改善する。この場合、コントローラ50は、平滑コンデンサ3への通電が途切れないよう、先ず第1開閉接点12r,12s,12tを閉成し、それから一定時間t1後に第2開閉接点13r,13tを開放する。
高調波検出部53で検出される高調波電流Irが閾値Irs´(=Irs+ΔI)未満に下降した場合、コントローラ50は、上記モータ負荷に応じた開閉制御に復帰する。
[再突入電流の防止]
交流電源1の電圧Vcが短期間だけ一時的に0となる瞬時停電や定格電圧に対して電圧Vcが急激に低下する瞬時電圧低下(サグ)が発生した場合、図2に示すように、平滑コンデンサ3の電圧Vdが低下する。第4制御手段によって直流電圧検出部55の検出電圧Vdが閾値Vds未満に低下した場合、コントローラ50は、上記モータ負荷に応じた開閉制御に優先して、第2開閉接点13r,13tを閉成しかつ第1開閉接点12r,12s,12tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止する。この場合、コントローラ50は、平滑コンデンサ3への通電が途切れないよう、先ず第2開閉接点13r,13tを閉成し、それから一定時間t1後に第1開閉接点12r,12s,12tを開放する。
交流電源1の電圧Vcが短期間だけ一時的に0となる瞬時停電や定格電圧に対して電圧Vcが急激に低下する瞬時電圧低下(サグ)が発生した場合、図2に示すように、平滑コンデンサ3の電圧Vdが低下する。第4制御手段によって直流電圧検出部55の検出電圧Vdが閾値Vds未満に低下した場合、コントローラ50は、上記モータ負荷に応じた開閉制御に優先して、第2開閉接点13r,13tを閉成しかつ第1開閉接点12r,12s,12tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止する。この場合、コントローラ50は、平滑コンデンサ3への通電が途切れないよう、先ず第2開閉接点13r,13tを閉成し、それから一定時間t1後に第1開閉接点12r,12s,12tを開放する。
瞬時停電からの復帰やサグの解消に伴い、交流電源1のR相にリアクタ11r、PTCサーミスタ14、全波整流回路30の整流用ダイオード31を通して平滑コンデンサ3の正側端子に電流が流れ始め、平滑コンデンサ3の負側端子から流出する電流が全波整流回路30の整流用ダイオード34およびリアクタ11sを通して交流電源1のS相に流れる。これにより、平滑コンデンサ3が再充電されて、平滑コンデンサ3の電圧Vdが上昇する。平滑コンデンサ3への通電路に大きな抵抗値のPTCサーミスタ14が介在するので、平滑コンデンサ3に再突入電流が流れない。再突入電流が流れないので、コンバータ2および全波整流回路30における電気部品の破壊を防ぐことができる。
直流電圧検出部55の検出電圧Vdが閾値Vds´(=Vds+ΔV)以上に上昇した場合、コントローラ50は、それから所定時間t2後に上記モータ負荷に応じた開閉制御に復帰する。
なお、サグによる電源電圧Vcの低下は交流電圧検出部54でも検出される。この交流電圧検出部54の検出電圧Vcが閾値Vcs未満に低下した場合、第5制御手段によって、コントローラ50は、上記モータ負荷に応じた開閉制御に優先して、第2開閉接点13r,13tを閉成しかつ第1開閉接点12r,12s,12tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止する。サグの解消に伴い交流電圧検出部54の検出電圧Vcが閾値Vcs´(=Vcs+ΔV)以上に上昇すると、コントローラ50は、それから所定時間t2後に上記モータ負荷に応じた開閉制御に復帰する。
第4制御手段と第5制御手段は、保護用に設けられているため、保護動作である第1開閉接点12r,12s,12tを開放するとともにスイッチング回路20のスイッチングを停止の動作を優先するようになっている。
このように、サグに関しては、平滑コンデンサ3の電圧Vdの低下あるいは、交流電源1の電圧Vcの低下に対処する2段構えの対策を施したが、いずれか一方のみとしても良い。
なお、上記実施形態では、第1および第2開閉接点として電磁開閉器12,13の常開接点を用いたが、電磁開閉器に限らず例えばリレーの常開接点を用いてもよい。
その他、上記実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…交流電源、2…コンバータ、3…平滑コンデンサ、4…インバータ、5…ブラシレスDCモータ、11r,11s,11t…リアクタ、12r,12s,12t…第1開閉接点、13r,13t…第2開閉接点、14…PTCサーミスタ、20…スイッチング回路、21〜26…IGBT(スイッチング素子)、21a〜26a…還流用ダイオード、30…全波整流回路、31〜36…整流用ダイオード、41,42…電流センサ、50…コントローラ、51…制御部、52…入力電流検出部、53…高調波検出部、54…交流電圧検出部、55…直流電圧検出部、56…設定部
Claims (7)
- リアクタおよびこのリアクタを通して交流電源に接続され、複数のスイッチング素子およびこれらスイッチング素子に並列接続された複数の還流用ダイオードにより構成されたスイッチング回路を含み、このスイッチング回路のスイッチングにより前記交流電源の電圧を直流変換および昇圧し、前記スイッチング回路のスイッチング停止により前記交流電源の電圧を全波整流するコンバータと、
前記リアクタと前記スイッチング回路との間の通電路を開閉する第1開閉接点と、
入力側が前記リアクタと前記第1開閉接点との間の通電路に接続され、出力側が前記コンバータの出力端に接続された全波整流回路と、
前記リアクタと前記全波整流回路との間の通電路を開閉する第2開閉接点と、
前記スイッチング回路をスイッチングする場合に前記第1開閉接点を閉成し、かつ前記第2開閉接点を開放し、前記スイッチング回路のスイッチングを停止する場合に前記第2開閉接点を閉成し、かつ前記第1開閉接点を開放するコントローラと、
を備えることを特徴とする電力変換装置。 - 前記コンバータの出力端に接続された平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサの電圧を交流電圧に変換しその交流電圧をモータの駆動用として出力するインバータと、
をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記第2開閉接点に並列接続された突入電流防止用の抵抗素子をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 前記コントローラは、
前記モータの停止時、前記第1開閉接点および前記第2開閉接点を開放しかつ前記スイッチング回路のスイッチングを停止する第1制御手段と、
前記モータの駆動時、そのモータの負荷が閾値未満の場合に前記第2開閉接点を閉成しかつ前記第1開閉接点を開放するとともに前記スイッチング回路のスイッチングを停止し、前記負荷が前記閾値以上の場合に前記第1開閉接点を閉成しかつ前記第2開閉接点を開放して前記スイッチング回路をスイッチングする第2制御手段と、
を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。 - 前記コントローラは、
前記モータの駆動時、前記コンバータから前記交流電源側に流出する高調波電流Irが閾値Irs以上に上昇した場合に、上記第2制御手段の制御に優先して前記第1開閉接点を閉成しかつ前記第2開閉接点を開放して前記スイッチング回路をスイッチングし、その高調波電流Irが前記閾値Irs未満に下降した場合に前記第2制御手段の制御に復帰する第3制御手段、
を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。 - 前記コントローラは、
前記モータの駆動時、前記平滑コンデンサの電圧Vdが閾値Vds未満に低下した場合に、上記第2制御手段の制御に優先して前記第2開閉接点を閉成しかつ前記第1開閉接点を開放するとともに前記スイッチング回路のスイッチングを停止し、その平滑コンデンサの電圧Vdが前記閾値Vds以上に上昇してから所定時間後に前記第2制御手段の制御に復帰する第4制御手段、
を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。 - 前記モータの駆動時、前記交流電源1の電圧Vcが閾値Vcs未満に低下した場合に、上記第2制御手段の制御に優先して前記第2開閉接点を閉成しかつ前記第1開閉接点を開放するとともに前記スイッチング回路のスイッチングを停止し、その交流電源1の電圧Vcが前記閾値Vcs以上に上昇してから所定時間後に前記第2制御手段の制御に復帰する第5制御手段、
を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018005478A JP2019126183A (ja) | 2018-01-17 | 2018-01-17 | 電力変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018005478A JP2019126183A (ja) | 2018-01-17 | 2018-01-17 | 電力変換装置 |
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JP2019126183A true JP2019126183A (ja) | 2019-07-25 |
Family
ID=67399344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018005478A Pending JP2019126183A (ja) | 2018-01-17 | 2018-01-17 | 電力変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019126183A (ja) |
-
2018
- 2018-01-17 JP JP2018005478A patent/JP2019126183A/ja active Pending
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