JP2019124778A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体を加圧領域に案内する機能を確保しながら定着部材の軸方向端部を冷却することができる定着装置を提供する。【解決手段】定着装置7は、定着ベルト21と、加圧ローラー22と、加圧領域Nの上流側に設けられ、加圧ローラー22の側から定着ベルト21に向かって空気を吹き付ける冷却部30と、加圧領域Nに向けてシートSを案内するガイド部40と、を備え、ガイド部40は、定着ベルト21の軸方向端部に対応する部分に冷却部30からの空気を通過させる切欠き部41Aを有する固定ガイド41と、シートSが加圧領域Nの軸方向端部を通過する場合に切欠き部41Aを塞ぐ閉塞位置P1に移動されて冷却部30からの空気を遮り、シートSが加圧領域Nの軸方向端部を通過しない場合に切欠き部41Aを開く開放位置に移動されて冷却部30からの空気を通過させる可動ガイド42と、を含んでいる。【選択図】図3
Description
本発明は、媒体にトナー像を定着させる定着装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、定着部材と加圧部材との間を通過する媒体にトナー像を熱定着させる定着装置を備えている。
例えば、特許文献1に記載の定着装置は、用紙の搬送経路を横切る空気流を形成する送風手段を備えている。送風手段は、定着ローラー等よりも搬送経路の下流側に配置され、定着ローラーの両端部の非通紙領域を冷却する。
しかしながら、上記した定着装置では、送風手段からの空気流が搬送経路を横切るため、搬送経路の下流側に空気流を通すための空間を確保しなければならなかった。その結果、定着装置が大型化するという問題があった。
また、搬送経路の下流側には、定着ローラーと加圧ローラーとの間の加圧領域に向けて用紙を案内するガイド部が設けられている。ガイド部は、最大サイズの用紙に対応するように定着ローラーの軸方向全体に亘って設けられていると考えられる。仮に、送風手段を搬送経路の上流側に配置した場合、送風手段からの空気流はガイド部に塞き止められるため、定着ローラーの非通紙領域を冷却することができなかった。また、仮に、空気流を通すためにガイド部材の長さを短くした場合、最大サイズの用紙を加圧領域に案内することができない虞があった。
本発明は、上記課題を解決するために、媒体を加圧領域に案内する機能を確保しながら定着部材の軸方向端部を冷却することができる定着装置および画像形成装置を提供する。
上記した目的を達成するため、本発明の定着装置は、軸周りに回転しながら媒体上のトナー像を加熱する定着部材と、軸周りに回転しながら前記定着部材との間に加圧領域を形成し、前記加圧領域を通過する前記媒体上のトナーを加圧する加圧部材と、前記加圧領域よりも前記媒体の搬送方向の上流側に設けられ、前記加圧部材の側から前記定着部材に向かって空気を吹き付けて前記定着部材の軸方向端部を冷却する冷却部と、前記定着部材と前記冷却部との間に設けられ、前記加圧領域に向けて前記媒体を案内するガイド部と、を備え、前記ガイド部は、前記定着部材の軸方向端部に対応する部分に前記冷却部からの空気を通過させる切欠き部または通気穴を有する固定ガイドと、前記媒体が前記加圧領域の軸方向端部を通過する場合に前記切欠き部または前記通気穴を塞ぐ閉塞位置に移動されて前記冷却部からの空気を遮り、前記媒体が前記加圧領域の軸方向端部を通過しない場合に前記切欠き部または前記通気穴を開く開放位置に移動されて前記冷却部からの空気を通過させる可動ガイドと、を含んでいる。
この場合、前記ガイド部は、前記可動ガイドを前記閉塞位置と前記開放位置との間で移動させる移動部と、前記媒体が前記加圧領域の端部を通過するか否かを判別した結果に基づいて前記移動部を制御する制御部と、を含んでいることが好ましい。
この場合、前記冷却部は、空気の流れを発生させる送風装置と、前記送風装置が発生させた空気の流れを前記定着部材の軸方向端部に導くダクトと、を含んでいることが好ましい。
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかの定着装置を備えている。
本発明によれば、媒体を加圧領域に案内する機能を確保しながら定着部材の軸方向端部を冷却することができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、図面に示す「Fr」は「前」を示し、「Rr」は「後」を示し、「L」は「左」を示し、「R」は「右」を示し、「U」は「上」を示し、「D」は「下」を示している。また、「上流」および「下流」並びにこれらに類する用語は、シートSの搬送方向(通過方向)の「上流」および「下流」並びにこれらに類する概念を指す。
[カラープリンターの概要]
図1を参照して、画像形成装置の一例としてのカラープリンター1について説明する。図1はカラープリンター1の内部構造を示す概略図(正面図)である。
図1を参照して、画像形成装置の一例としてのカラープリンター1について説明する。図1はカラープリンター1の内部構造を示す概略図(正面図)である。
カラープリンター1は、略直方体状の外観を構成する装置本体2を備えている。装置本体2の下部には、紙製のシートS(媒体)を収容する給紙カセット3が着脱可能に設けられている。装置本体2の上面には、排紙トレイ4が設けられている。なお、シートSは、紙製に限らず、樹脂製のシート等であってもよい。
カラープリンター1は、給紙装置5と、作像装置6と、定着装置7と、を装置本体2の内部に備えている。給紙装置5は、給紙カセット3から排紙トレイ4までの間に延びた搬送路8の上流端部に設けられている。定着装置7は搬送路8の下流側に設けられ、作像装置6は搬送路8において給紙装置5と定着装置7との間に設けられている。
作像装置6は、4つのトナーコンテナ10と、中間転写ベルト11と、4つのドラムユニット12と、光走査装置13と、を含んでいる。4つのトナーコンテナ10には、4色(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)のトナー(現像剤)が収容されている。ドラムユニット12は、感光体ドラム14と、帯電装置15と、現像装置16と、一次転写ローラー17と、クリーニング装置18と、を含んでいる。一次転写ローラー17は、感光体ドラム14との間に中間転写ベルト11を挟むように設けられている。中間転写ベルト11の右側には、二次転写ローラー19が接触して転写ニップを形成している。
カラープリンター1の制御装置44は各装置を適宜制御し、以下のように画像形成処理を実行する。帯電装置15は、感光体ドラム14の表面を帯電させる。感光体ドラム14は、光走査装置13から出射された走査光を受け、静電潜像を担持する。現像装置16は、トナーコンテナ10から供給されたトナーを用いて感光体ドラム14上の静電潜像をトナー像に現像する。一次転写ローラー17は、感光体ドラム14上のトナー像を回転する中間転写ベルト11に一次転写する。中間転写ベルト11は、回転しながら4色のトナー像を重ねたフルカラーのトナー像を担持する。シートSは、給紙装置5によって給紙カセット3から搬送路8に送り出される。二次転写ローラー19は、転写ニップを通過するシートSに中間転写ベルト11上のトナー像を二次転写する。定着装置7は、トナー像をシートSに定着させる。その後、シートSは排紙トレイ4に排出される。クリーニング装置18は感光体ドラム14上に残ったトナーを除去する。
[定着装置]
図2ないし図4を参照して、定着装置7について説明する。図2は定着装置7を示す斜視図である。図3は定着装置7を模式的に示す断面図である。図4は定着装置7を模式的に示す平面図である。
図2ないし図4を参照して、定着装置7について説明する。図2は定着装置7を示す斜視図である。図3は定着装置7を模式的に示す断面図である。図4は定着装置7を模式的に示す平面図である。
定着装置7は、筐体20と、定着ベルト21と、加圧ローラー22と、発熱部23と、を含んでいる。筐体20は、装置本体2に支持されている(図1参照)。定着ベルト21および加圧ローラー22は、筐体20の内部にて軸周りに回転可能に設けられている。発熱部23は、定着ベルト21に対向して配置されている。
<筐体>
図2に示すように、筐体20は、左右方向に長い略直方体状に形成されている。図3に示すように、筐体20の内部には、シートSが通過する搬送路8の一部が形成されている。筐体20の下側には、定着ベルト21と加圧ローラー22との接触部分(加圧領域N)に向けてシートSを案内するガイド部40(詳細は後述する。)が設けられている。筐体20の上側には、加圧領域Nを通過したシートSを定着ベルト21から剥がすための分離爪24が設けられている。
図2に示すように、筐体20は、左右方向に長い略直方体状に形成されている。図3に示すように、筐体20の内部には、シートSが通過する搬送路8の一部が形成されている。筐体20の下側には、定着ベルト21と加圧ローラー22との接触部分(加圧領域N)に向けてシートSを案内するガイド部40(詳細は後述する。)が設けられている。筐体20の上側には、加圧領域Nを通過したシートSを定着ベルト21から剥がすための分離爪24が設けられている。
<定着ベルト>
図3および図4に示すように、定着部材の一例としての定着ベルト21は、無端状のベルトであって、前後方向に長い略円筒状に形成されている。定着ベルト21は、例えば、耐熱性および弾性を有する合成樹脂等で形成されている。
図3および図4に示すように、定着部材の一例としての定着ベルト21は、無端状のベルトであって、前後方向に長い略円筒状に形成されている。定着ベルト21は、例えば、耐熱性および弾性を有する合成樹脂等で形成されている。
図3に示すように、定着ベルト21の内部には、支持部材25と、押圧パッド26と、ベルトガイド27と、が設けられている。
支持部材25は、例えば、鉄やステンレス等の金属材料によって前後方向(軸方向)に略角筒状に形成されている。支持部材25は定着ベルト21を軸方向に貫通し、支持部材25の軸方向両端部は定着ベルト21よりも外側に延びて筐体20に固定されている(図4参照)。
押圧パッド26は、例えば、耐熱性を有する合成樹脂等によって軸方向に長い略厚板状に形成されている。押圧パッド26は、支持部材25に固定され、定着ベルト21を挟んで加圧ローラー22に対向している。押圧パッド26には、定着ベルト21との摩擦を低減するための摺動シート(図示せず)が巻き付けられている。ベルトガイド27は、例えば、磁性を有するステンレス等の金属材料によって軸方向に長い略半円筒状に形成されている。ベルトガイド27は、支持部材25に固定され、湾曲面を定着ベルト21の左側内面に接触させている。ベルトガイド27は、定着ベルト21を略円筒形状に維持する機能等を有している。
図4に示すように、定着ベルト21の前後両端部には、一対のキャップ28が取り付けられている。キャップ28は、定着ベルト21の外径よりも大きな外径を有する略円環状に形成されている。定着ベルト21は、一対のキャップ28を介して支持部材25に回転可能に支持されている。また、キャップ28には、定着ギア28Aが一体に形成されている。定着ギア28Aは、いわゆる平歯車であって、キャップ28と同一軸心上に設けられている。本実施形態では、一例として、前方のキャップ28の定着ギア28Aには、ギア列(図示せず)を介して駆動モーターMが接続されている。
<加圧ローラー>
図3および図4に示すように、加圧部材の一例としての加圧ローラー22は、前後方向に長い略円筒状に形成され、定着ベルト21の右側に配置されている。加圧ローラー22は、金属製の芯金22Aと、その外周面に積層されたシリコンスポンジ等の弾性層22Bと、を含んでいる。加圧ローラー22(芯金22A)の軸方向両端部は、一対の可動フレーム29に回転可能に支持されている(図4参照)。可動フレーム29は、左右方向に揺動可能に筐体20に支持され、バネや偏心カム等を含む圧力調整部(図示せず)に接続されている。
図3および図4に示すように、加圧部材の一例としての加圧ローラー22は、前後方向に長い略円筒状に形成され、定着ベルト21の右側に配置されている。加圧ローラー22は、金属製の芯金22Aと、その外周面に積層されたシリコンスポンジ等の弾性層22Bと、を含んでいる。加圧ローラー22(芯金22A)の軸方向両端部は、一対の可動フレーム29に回転可能に支持されている(図4参照)。可動フレーム29は、左右方向に揺動可能に筐体20に支持され、バネや偏心カム等を含む圧力調整部(図示せず)に接続されている。
圧力調整部が可動フレーム29を定着ベルト21側に回動させると、加圧ローラー22が定着ベルト21に押し付けられて定着ベルト21との間に加圧された加圧領域Nを形成する。一方、圧力調整部が可動フレーム29を定着ベルト21から離す方向に回動させると、加圧ローラー22が定着ベルト21への押し付けを解除されて減圧された加圧領域Nを形成する。なお、加圧領域Nとは、圧力が0Paである上流側の位置から最大圧力となる位置を経由して再び圧力が0Paとなる下流側の位置までの領域を指している。
<発熱部>
図3に示すように、発熱部23は、隙間を挟んで定着ベルト21の左方に配置されている。発熱部23は、コイルホルダー23Aと、IHコイル23Bと、アーチコア23Cと、を含んでいる。コイルホルダー23Aは、定着ベルト21の外面に沿うように前後方向に長い略半円筒状に形成されている。IHコイル23Bは、コイルホルダー23Aに保持され、フェライト等の強磁性体で形成されたアーチコア23Cに覆われている。なお、熱源として誘導加熱型の発熱部23を定着ベルト21の外側に配置したが、これに代えて、定着ベルト21の内部にハロゲンヒーターやカーボンヒーター等を配置してもよい。
図3に示すように、発熱部23は、隙間を挟んで定着ベルト21の左方に配置されている。発熱部23は、コイルホルダー23Aと、IHコイル23Bと、アーチコア23Cと、を含んでいる。コイルホルダー23Aは、定着ベルト21の外面に沿うように前後方向に長い略半円筒状に形成されている。IHコイル23Bは、コイルホルダー23Aに保持され、フェライト等の強磁性体で形成されたアーチコア23Cに覆われている。なお、熱源として誘導加熱型の発熱部23を定着ベルト21の外側に配置したが、これに代えて、定着ベルト21の内部にハロゲンヒーターやカーボンヒーター等を配置してもよい。
なお、筐体20には、定着ベルト21の表面温度を検知するための温度センサー(図示せず)が設けられている。駆動モーターM、発熱部23(IHコイル23B)および温度センサー等は、各種の駆動回路(図示せず)を介してカラープリンター1の制御装置44に電気的に接続されている。
[定着装置の作用]
ここで、定着装置7の作用(定着処理)について説明する。なお、定着処理を実施する場合、加圧領域Nは加圧状態とされている。
ここで、定着装置7の作用(定着処理)について説明する。なお、定着処理を実施する場合、加圧領域Nは加圧状態とされている。
まず、制御装置44は、駆動モーターMやIHコイル23B等を駆動制御する。定着ベルト21は駆動モーターMの駆動力を受けて回転し、加圧ローラー22は定着ベルト21に従動して回転する(図3の実線細矢印参照)。IHコイル23Bは、電源(図示せず)から電力の供給を受けて磁界を発生させ、定着ベルト21を誘導加熱する。なお、ベルトガイド27は、定着ベルト21を透過した漏洩磁束を吸収して自己発熱し、定着ベルト21の加熱を補助する。温度センサーは、定着ベルト21の表面温度を検出し、入力回路を介して検出信号を制御装置44に送信する。制御装置44は、温度センサーから設定温度(例えば150〜200℃)に達したことを示す検出信号を受信すると、その設定温度を維持するようにIHコイル23Bを制御しながら、既に説明した画像形成処理の実行を開始する。トナー像が転写されたシートSは筐体20の内部に進入する。定着ベルト21は、軸周りに回転しながら加圧領域Nを通過するシートS上のトナー(トナー像)を加熱する。加圧ローラー22は、軸周りに回転しながら加圧領域Nを通過するシートS上のトナーを加圧する。すると、トナー像がシートSに定着する。そして、トナー像が定着したシートSは、筐体20の外部に送り出されて排紙トレイ4に排出される。
なお、この定着装置7では、一例として、A3サイズのシートSの横幅(297mm)が加圧領域Nを通過可能なシートSの最大幅として設定されている。また、この定着装置7では、一例として、B5RサイズのシートSの縦幅(182mm)が加圧領域Nを通過可能なシートSの最小幅として設定されている。また、この定着装置7では、シートSの幅の中央を定着ベルト21等の軸方向中央に略一致させながら通過させる所謂センター通紙を採用している。A3サイズ(大サイズ)のシートSが加圧領域Nを通過する場合、加圧領域Nの略全域が通紙領域となるため、シートSは定着ベルト21の軸方向略全域から熱を奪うことになる。これに対し、B5Rサイズ(小サイズ)のシートSが加圧領域Nを通過する場合、加圧領域Nの軸方向中間部が通紙領域となり、加圧領域Nの軸方向両端部が非通紙領域となる。このため、小サイズのシートSは、定着ベルト21の軸方向中間部から熱を奪うが、定着ベルト21の軸方向両端部の熱を奪うことが無い。その結果、定着ベルト21の軸方向両端部が過剰に昇温することになる。そこで、この定着装置7は、定着ベルト21の軸方向両端部を冷却するための冷却部30を備えている。
<冷却部>
図2ないし図4を参照して、冷却部30について説明する。
図2ないし図4を参照して、冷却部30について説明する。
冷却部30は、送風装置31と、ダクト32と、を含んでいる。冷却部30は、加圧領域Nよりも上流側に設けられている。詳細には、送風装置31は、加圧ローラー22よりも右斜め下方に配置されている。
図3および図4に示すように、送風装置31は、羽根車の回転運動によって連続して空気を圧送するファンを含む装置である。送風装置31は、空気の流れ(気流)を発生させる機能を有している。なお、送風装置31は、ファンに限らず、ローターの回転運動またはピストンの往復運動によって連続して空気を圧送する圧縮機(ブロワー)であってもよい。
ダクト32は、送風装置31から加圧ローラー22の下方近傍まで延びている。ダクト32の先端側(気流の流通方向下流側)は、前後両方向に2つに分岐している(図4参照)。二分岐したダクト32の先端部は、下方から加圧ローラー22に向かって定着ベルト21の側に僅かに屈曲している(図3参照)。二分岐したダクト32の先端部には、定着ベルト21の軸方向両端部に対向する一対の吹出し口32Aが形成されている。ダクト32は、送風装置31が発生させた空気の流れを定着ベルト21の軸方向両端部に導くために設けられている。
冷却部30は、加圧ローラー22の側から定着ベルト21に向かって空気を吹き付けて定着ベルト21の軸方向両端部を冷却する機能を有している。図3に示すように、加圧領域Nの上流側近傍には、搬送路8を搬送されてきたシートSを加圧ローラー22に浅い角度で当てるように案内するガイド部40が設けられている。ガイド部40は、加圧ローラー22の軸方向略全域に対向する長さとなる略板状に形成され(図2参照)、定着ベルト21と冷却部30との間に設けられている。また、ガイド部40は、筐体20の下部から加圧ローラー22の下方近傍まで延びているため、各吹出し口32Aから吹き出した空気を塞き止めてしまうことがあった(図3の破線矢印参照)。その結果、小サイズのシートSが加圧領域Nを通過する場合に、定着ベルト21の両端部を効率良く冷却することできない虞があった。そこで、この定着装置7は、小サイズのシートSが加圧領域Nを通過する場合に冷却部30からの気流を定着ベルト21の軸方向両端部に直接当てることができるガイド部40を備えている。
<ガイド部>
図3、図5ないし図8を参照して、ガイド部40について説明する。図5は加圧ローラー22およびガイド部40等を模式的に示す側面図である。図6は定着装置7の可動ガイド42を開放位置P2に移動させた状態を模式的に示す断面図である。図7は加圧ローラー22およびガイド部40等であって、可動ガイド42を開放位置P2に移動させた状態を模式的に示す側面図である。図8は制御装置44等を示すブロック図である。
図3、図5ないし図8を参照して、ガイド部40について説明する。図5は加圧ローラー22およびガイド部40等を模式的に示す側面図である。図6は定着装置7の可動ガイド42を開放位置P2に移動させた状態を模式的に示す断面図である。図7は加圧ローラー22およびガイド部40等であって、可動ガイド42を開放位置P2に移動させた状態を模式的に示す側面図である。図8は制御装置44等を示すブロック図である。
図3および図5に示すように、ガイド部40は、固定ガイド41と、可動ガイド42と、2つの移動部43と、制御装置44(制御部)と、を含んでいる。なお、図5では、固定ガイド41を図示するために、可動ガイド42を破線で描いている。制御装置44は、カラープリンター1の構成要素であるが、ガイド部40の構成要素でもある。
固定ガイド41は、前後方向に長い略板状に形成され、筐体20に固定されている。固定ガイド41は、定着ベルト21の軸方向両端部に対応する部分に冷却部30からの空気を通過させる一対の切欠き部41Aを有している。一対の切欠き部41Aは、固定ガイド41の上側の前後一対の角部にて略長方形状に切り欠かれている。一対の切欠き部41Aで挟まれた固定ガイド41の中間部は、相対的に上方に突き出しており、加圧ローラー22の近傍まで延びている。固定ガイド41の中間部は、小サイズのシートSに対応した軸方向長さ(幅)に形成されている(図7参照)。
可動ガイド42は、固定ガイド41の右面に重ねられ、上下方向にスライド可能に支持されている。図5に破線で示すように、可動ガイド42は、側面から見て、前後方向に長い略U字状を成す略板状に形成されている。可動ガイド42は、前後方向に延びた略長方形状の可動支持部42Aと、可動支持部42Aの前後両端部から上方に向かって延びた一対の可動蓋部42Bと、を含んでいる。一対の可動蓋部42Bは、固定ガイド41の一対の切欠き部41Aに対応した略長方形状に形成されている。
可動ガイド42は、可動蓋部42Bで切欠き部41Aを閉塞する閉塞位置P1(図3および図5参照)と、可動蓋部42Bを下方に退避させて切欠き部41Aを開放する開放位置P2(図6および図7参照)と、の間で移動するように構成されている。図3および図5に示すように、可動ガイド42が閉塞位置P1に移動した状態では、可動ガイド42と固定ガイド41との先端部は略一致した高さになっている。一方、図6および図7に示すように、可動ガイド42が開放位置P2に移動した状態では、可動ガイド42の先端部は、固定ガイド41の先端部よりも下方に位置している。
図3および図5に示すように、2つの移動部43は、可動ガイド42の下方に配置されている。移動部43は、例えば、ケース43A内のコイル(図示せず)に電流を流して磁界を発生させ、その磁界によってプランジャー43Bを往復直線運動させるソレノイドアクチュエーターである。ケース43Aは筐体20に固定され、プランジャー43Bの先端部は可動ガイド42の下部に固定されている。ケース43A内のコイルは、駆動回路を介して制御装置44に電気的に接続されている。移動部43は、可動ガイド42を閉塞位置P1と開放位置P2との間で移動させる機能を有している。なお、移動部43は、ソレノイドアクチュエーターに限らず、リニアモーター、モーターとラック・アンド・ピニオン機構、またはモーターと偏心カム機構等を用いてもよい。
図8に示すように、制御装置44は、演算処理部44Aと、メモリー44Bと、インターフェース44Cと、を含んでいる。演算処理部44Aは、プロクラム等に従って演算処理を実行する。メモリー44Bには、様々な制御に用いるプログラムやデータ等が記憶されている。また、メモリー44Bには、演算処理部44Aによる演算結果等も記憶されることがある。駆動モーターM、送風装置31、移動部43、その他のカラープリンター1の様々な装置は、インターフェース44Cに電気的に接続されている。また、ユーザーが使用するパーソナルコンピューター(PC)等(図示せず)も、直接またはネットワーク等を介してインターフェース44Cに電気的に接続されている。制御装置44は、シートSが加圧領域Nの両端部を通過するか否かを判別した結果に基づいて移動部43を制御する。
[ガイド部の作用]
次に、図3、図5ないし図7を参照して、ガイド部40の作用について説明する。なお、以下の説明では、可動ガイド42は閉塞位置P1に移動した状態を初期状態とする。
次に、図3、図5ないし図7を参照して、ガイド部40の作用について説明する。なお、以下の説明では、可動ガイド42は閉塞位置P1に移動した状態を初期状態とする。
まず、制御装置44は、PCからの送信データ、または、給紙カセット3や搬送路8等に配置されたセンサー(図示せず)からの出力に基づいて、シートSのサイズを判定する。また、制御装置44は、送風装置31を駆動させる。
図3および図5に示すように、例えば、制御装置44は、大サイズのシートSに画像形成(印刷)されると判定した場合、可動ガイド42を閉塞位置P1に移動した状態に保持する。この状態で、固定ガイド41と可動ガイド42とは、加圧ローラー22の軸方向略全域に亘る1つの板部材を構成する。また、可動ガイド42は、固定ガイド41の切欠き部41Aを閉塞し、冷却部30の吹出し口32Aから吹き出された空気を遮る(図3の破線矢印参照)。これにより、大サイズのシートS(図5の二点鎖線参照)は、気流に煽られることなく、固定ガイド41と可動ガイド42とに案内されながら加圧領域Nに進入することができる。なお、制御装置44は、大サイズのシートSに印刷されると判定した場合、送風装置31を停止させてもよい。
一方、図6および図7に示すように、制御装置44は、小サイズのシートSに印刷されると判定した場合、移動部43を駆動制御して、可動ガイド42を閉塞位置P1から開放位置P2に移動させる。この状態で、可動ガイド42は、固定ガイド41から下方にずれて切欠き部41Aを開放する。小サイズのシートS(図7の二点鎖線参照)は、主に固定ガイド41の中間部に案内されながら加圧領域Nに進入する。冷却部30の吹出し口32Aから吹き出された空気は、一対の切欠き部41Aを通過し、搬送路8を横断し、非通紙領域となる定着ベルト21の軸方向両端部に吹き付けられる(図6の白抜き矢印参照)。これにより、定着ベルト21の軸方向両端部を冷却することができる。
以上説明した本実施形態に係る定着装置7では、可動ガイド42は、シートSが加圧領域Nの軸方向両端部を通過する場合に切欠き部41Aを塞ぐ閉塞位置P1に移動されて冷却部30からの空気を遮る構成とした。この構成によれば、気流によってシートSが煽られて適切な姿勢で加圧領域Nに進入できずに搬送不良(ジャム)を発生させる等の問題を予防することができる。また、可動ガイド42は、シートSが加圧領域Nの軸方向両端部を通過しない場合に切欠き部41Aを開く開放位置P2に移動されて冷却部30からの空気を通過させる構成とした。この構成によれば、主に固定ガイド41によって小サイズのシートSを加圧領域Nに案内することができ、且つ冷却部30からの気流を定着ベルト21の端部に当てることができる。これにより、小サイズのシートSによって熱を奪われない定着ベルト21の端部が過剰に昇温することを抑制することができる。以上のように、シートSのサイズに関わらず、シートSを加圧領域Nに案内する機能を確保しながら定着ベルト21の軸方向端部を冷却することができる。
また、本実施形態に係る定着装置7によれば、シートSの幅に応じて可動ガイド42を移動させることができるため、シートSを適切に搬送することができ、且つ定着ベルト21の端部の過昇温を抑制することができる。
また、本実施形態に係る定着装置7によれば、送風装置31が発生させた気流はダクト32を通して定着ベルトに対向した吹出し口32Aから吹き出すため、気流(空気)を定着ベルト21の端部に直接当てることができる。これにより、定着ベルト21の端部を効率よく冷却することができる。
なお、本実施形態に係る定着装置7では、固定ガイド41に一対の切欠き部41Aが形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図9に示すように、一対の切欠き部41Aに代えて、固定ガイド41の両端部に複数の通気穴41B(スリット)が形成されてもよい。また、通気穴41Bは1つ以上形成されていればよく、通気穴41Bの形状や配置も適宜変更してもよい。
また、本実施形態に係る定着装置7では、可動ガイド42が固定ガイド41の右面に重ねられていたが、固定ガイド41の左面に重ねられていてもよい(図示せず)。また、可動ガイド42は、可動支持部42Aと一対の可動蓋部42Bとが略U字状に一体に形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、可動支持部42Aを省略して、可動ガイド42が一対の可動蓋部42Bで構成されていてもよい(図示せず)。この場合、各々の可動蓋部42Bに移動部43が接続され、2つの移動部43のうち少なくとも何れか一方が可動蓋部42Bを移動するように制御されてもよい。
また、本実施形態に係る定着装置7では、所謂センター通紙を採用していたため、冷却部30が定着ベルト21の軸方向両端部を冷却していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、シートSを軸方向一方に寄せて加圧領域Nを通過させる場合、冷却部30は定着ベルト21の軸方向他端部を冷却するように構成されていればよい。つまり、ダクト32の吹出し口32Aは定着ベルト21の軸方向他端部に対向していればよい。また、この場合、固定ガイド41の切欠き部41A(通気穴41B)は軸方向他端部に形成されていればよく、可動ガイド42の可動蓋部42Bも軸方向他端部に形成されていればよい。
また、本実施形態に係る定着装置7では、圧力調整部が加圧ローラー22を移動させて加圧領域Nの圧力を変更していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、圧力調整部は、定着ベルト21を移動させて加圧領域Nの圧力を変更するように構成されてもよい。
また、本実施形態に係る定着装置7では、定着ベルト21が回転駆動されていたが、これに限らず、加圧ローラー22が回転駆動されてもよい。また、この定着装置7では、定着部材として定着ベルト21が用いられていたが、これに限らず、定着部材として芯金の周面に弾性層を積層した定着ローラー(図示せず)を用いてもよい。
また、本実施形態の説明では、一例として、本発明をカラープリンター1に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、モノクロプリンター、複写機、ファクシミリまたは複合機等に本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る定着装置および画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。
1 カラープリンター(画像形成装置)
7 定着装置
21 定着ベルト(定着部材)
22 加圧ローラー(加圧部材)
30 冷却部
31 送風装置
32 ダクト
40 ガイド部
41 固定ガイド
41A 切欠き部
41B 通気穴
42 可動ガイド
43 移動部
44 制御装置
N 加圧領域
P1 閉塞位置
P2 開放位置
S シート(媒体)
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21 定着ベルト(定着部材)
22 加圧ローラー(加圧部材)
30 冷却部
31 送風装置
32 ダクト
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41 固定ガイド
41A 切欠き部
41B 通気穴
42 可動ガイド
43 移動部
44 制御装置
N 加圧領域
P1 閉塞位置
P2 開放位置
S シート(媒体)
Claims (4)
- 軸周りに回転しながら媒体上のトナー像を加熱する定着部材と、
軸周りに回転しながら前記定着部材との間に加圧領域を形成し、前記加圧領域を通過する前記媒体上のトナーを加圧する加圧部材と、
前記加圧領域よりも前記媒体の搬送方向の上流側に設けられ、前記加圧部材の側から前記定着部材に向かって空気を吹き付けて前記定着部材の軸方向端部を冷却する冷却部と、
前記定着部材と前記冷却部との間に設けられ、前記加圧領域に向けて前記媒体を案内するガイド部と、を備え、
前記ガイド部は、
前記定着部材の軸方向端部に対応する部分に前記冷却部からの空気を通過させる切欠き部または通気穴を有する固定ガイドと、
前記媒体が前記加圧領域の軸方向端部を通過する場合に前記切欠き部または前記通気穴を塞ぐ閉塞位置に移動されて前記冷却部からの空気を遮り、前記媒体が前記加圧領域の軸方向端部を通過しない場合に前記切欠き部または前記通気穴を開く開放位置に移動されて前記冷却部からの空気を通過させる可動ガイドと、を含んでいることを特徴とする定着装置。 - 前記ガイド部は、
前記可動ガイドを前記閉塞位置と前記開放位置との間で移動させる移動部と、
前記媒体が前記加圧領域の端部を通過するか否かを判別した結果に基づいて前記移動部を制御する制御部と、を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記冷却部は、
空気の流れを発生させる送風装置と、
前記送風装置が発生させた空気の流れを前記定着部材の軸方向端部に導くダクトと、を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018004114A JP2019124778A (ja) | 2018-01-15 | 2018-01-15 | 定着装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018004114A JP2019124778A (ja) | 2018-01-15 | 2018-01-15 | 定着装置および画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019124778A true JP2019124778A (ja) | 2019-07-25 |
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ID=67398648
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2019124778A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114683693A (zh) * | 2020-12-25 | 2022-07-01 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷出装置 |
-
2018
- 2018-01-15 JP JP2018004114A patent/JP2019124778A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114683693A (zh) * | 2020-12-25 | 2022-07-01 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷出装置 |
CN114683693B (zh) * | 2020-12-25 | 2024-03-15 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷出装置 |
US11945238B2 (en) | 2020-12-25 | 2024-04-02 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting device |
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