JP2019124182A - 燃料噴射装置及び燃料噴射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧燃料の圧力が増減しても、各圧力に応じて効率よく圧力脈動を吸収できるようにする。【解決手段】燃料噴射装置81は、高圧燃料Hが流入する高圧通路R3と、高圧通路R3の端部に設けられた噴孔16と、噴孔16を開閉するニードル弁20と、高圧通路R3内に発生する圧力脈動を低減するダンパ機構50と、を有する。ダンパ機構50は、一方向側が高圧通路R3に連通したピストン室51と、ピストン室51内に、前記一方向とその反対の他方向とに摺動自在に収容されて、前記一方向側の端面が高圧燃料Hに作用するピストン54と、を有する。かつ、ダンパ機構50は、ピストン室51内におけるピストン54よりも他方向側に形成される区画をチャンバ52として、チャンバ52内に高圧燃料Hが絞り58を介して供給されるように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の気筒内に高圧燃料を噴射する燃料噴射装置、及びそれを有する燃料噴射システムに関する。
一般に良く知られる燃料噴射システムとしては、コモンレール式の燃料噴射システムがある。このシステムは、燃料ポンプから供給される高圧燃料を一時的にコモンレール(蓄圧室)内に蓄え、コモンレール内の高圧燃料を、複数の高圧通路により、各気筒に対応して設けられているインジェクタに分配供給する。各インジェクタでは、内蔵されているアクチュエータの駆動により、ニードル弁を直接ないし油圧サーボ機構を介して上下動させる。それにより、インジェクタの先端部に設けられている噴孔を開き、内燃機関の気筒内に高圧燃料を噴射する。
特開平6−88557号公報
このような燃料噴射システムでは、噴射終了後にニードル弁の閉弁による水撃作用により、高圧通路内に圧力脈動が発生する。特にマルチ噴射(多段噴射)においては、その圧力脈動により、2段目以降の噴射圧力が変動する。その結果、噴射量が変動してしまったり、マルチ噴射の噴射量制御性が悪化したりする。
上記課題に対して、特許文献1では、高圧通路内にスプリングとピストンとで形成されたダンパ機構を設けて対応している。しかしながら、スプリングのバネ定数は一定であるのに対して、圧力脈動を吸収するのに適したバネ定数は圧力毎に異なる。そのため、例えば、高圧燃料の圧力がシステム制御圧として変更される場合等には、圧力脈動を効率よく吸収できない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高圧燃料の圧力が増減しても、各圧力に応じて効率よく圧力脈動を吸収できるようにすることを目的とする。
本発明の燃料噴射装置は、高圧化された燃料を高圧燃料(H)として、高圧燃料が流入する高圧通路(R3)と、前記高圧通路の端部に設けられた噴孔(16)と、前記噴孔を開閉するニードル弁(20)と、前記高圧通路内に発生する圧力脈動を低減するダンパ機構(50)と、を有する。
前記ダンパ機構は、一方向側が前記高圧通路に連通したピストン室(51)と、前記ピストン室内に、前記一方向とその反対の他方向とに摺動自在に収容されて、前記一方向側の端面が高圧燃料に作用するピストン(54)と、を有する。かつ、前記ダンパ機構は、前記ピストン室内における前記ピストンよりも前記他方向側に形成される区画をチャンバ(52)として、前記チャンバ内に高圧燃料が絞り(58)を介して供給されるように構成されている。
本発明よれば、ピストン室の一方向側が高圧通路に連通し、ピストンよりも他方向側にチャンバがあるので、高圧通路内に圧力脈動が発生すると、その圧力脈動による力はピストンを介してチャンバに伝わる。このとき、チャンバは、絞りの存在により油密室のように作用する。すなわち、チャンバは、内部の高圧燃料の体積弾性によりバネのように作用する。そのため、チャンバは、ダンパとして作用して圧力脈動を吸収する。
しかも、チャンバ内には高圧燃料が供給されるため、チャンバ内の圧力は、高圧燃料の圧力に追従して変化する。具体的には、高圧燃料の圧力が高いときには、チャンバ内の圧力も高くなる。それにより、チャンバ内の体積弾性率が上がる。体積弾性率が上がると、このように高圧燃料の圧力が高いときに、より効率的に圧力脈動を吸収できるようになる。他方、高圧燃料の圧力が低いときには、チャンバ内の圧力も低くなる。それにより、チャンバ内の体積弾性率が下がる。体積弾性率が下がると、このように高圧燃料の圧力が低いときに、より効率的に圧力脈動を吸収できるようになる。以上の作用により、高圧燃料の圧力が増減しても、各圧力に応じて効率よく圧力脈動を吸収できる。
第1実施形態の燃料噴射システムを示す図 第2実施形態の燃料噴射システムを示す図 第3実施形態の燃料噴射システムを示す図 第4実施形態の燃料噴射システムを示す図 第5実施形態の燃料噴射システムを示す図 第6実施形態の燃料噴射システムを示す図 高圧通路内の圧力変化を示すイメージ図
次に本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。但し、本発明は、実施形態の態様に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することもできる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の燃料噴射システム70を示す図である。燃料噴射システム70は、燃料タンク71と、燃料ポンプ72と、蓄圧室73と、複数のインジェクタ81と、制御部74とを有する。図では、複数のインジェクタ81のうちの一つについては、拡大すると共に中心線を通る断面で切った断面視で示している。本実施形態では、各インジェクタ81が、本発明でいう燃料噴射装置に相当する。
燃料タンク71は、燃料を蓄えるためのタンクである。燃料タンク71と燃料ポンプ72との間には、燃料タンク71内の燃料を燃料ポンプ72に供給するための第1通路R1が設けられている。
燃料ポンプ72は、燃料を高圧化させて高圧燃料Hとするためのポンプである。燃料ポンプ72と蓄圧室73との間には、燃料ポンプ72内の高圧燃料Hを蓄圧室73に供給するための第2通路R2が設けられている。
蓄圧室73は、高圧燃料Hを一時的に蓄えるためのものである。蓄圧室73は、本実施形態では、複数のインジェクタ81に高圧燃料Hを供給するコモンレールである。蓄圧室73と各インジェクタ81の先端部にある噴孔16との間には、蓄圧室73内の高圧燃料Hを噴孔16に供給するための高圧通路R3が設けられている。高圧通路R3は、蓄圧室73から延びてインジェクタ81の基端部に達したのち、インジェクタ81の内部を通って先端部の噴孔16に達している。
インジェクタ81は、高圧燃料Hを内燃機関の気筒内に噴射するための装置である。インジェクタ81と燃料タンク71との間には、低圧化された燃料を燃料タンク71に戻すための低圧通路R4が設けられている。低圧通路R4は、インジェクタ81の中間部からインジェクタ81の内部を通ってインジェクタ81の基端部に達したのち、基端部からインジェクタ81の外部に延びて燃料タンク71に達している。なお、図では、一のインジェクタ81と燃料タンク71との間の低圧通路R4のみを図示し、他のインジェクタ81と燃料タンク71との間の低圧通路R4については図示を省略している。
制御部74は、燃料ポンプ72及び各インジェクタ81等を制御する装置である。詳しくは、制御部74は、各インジェクタ81を制御することにより、各噴孔16から高圧燃料Hを内燃機関の気筒内に所望のタイミングで断続的に噴射させる。その高圧燃料Hの燃焼により内燃機関が回転して運転状態となる。その運転状態の時には、制御部74は、燃料ポンプ72を制御することにより、蓄圧室73内の圧力を、システム制御圧として所定の範囲(例えば3〜20MPa)内で可変に制御する。なお、図では、一のインジェクタ81に対してのみ制御部74が制御することを示す矢印を図示しており、その他のインジェクタ81に対しては同矢印の図示を省略している。
次に、インジェクタ81について、より詳しく説明する。なお、以下では、便宜上、図面に合わせてインジェクタ81の先端側を「下」といい、基端側を「上」という。但し、インジェクタ81は、例えば、長さ方向を上下方向に対して斜めにして、又は長さ方向を水平方向にして設置する等、上下方向以外の方向を先端側及び基端側にして設置することもできる。
インジェクタ81は、ボディ10と、ニードル弁20と、弁駆動機構30と、駆動制御機構40と、ダンパ機構50とを有している。
ボディ10は、メインボディ11とプレート13とノズルボディ15とリテーニングナット18とを有する。メインボディ11は、ボディ10の上側部分を構成している。メインボディ11は、上下方向に長い円柱状の部材であり、高圧通路R3の一部を構成する穴が、上下方向に貫通している。
ノズルボディ15は、ボディ10の下側部分を構成している。ノズルボディ15は、上下方向に長い円筒状の部材であり、その筒穴には、ニードル弁20が上下方向に変位可能に収容されている。ノズルボディ15とニードル弁20との間の隙間は、高圧通路R3の一部を構成している。噴孔16は、ノズルボディ15の下端部に形成されている。そのため、高圧通路R3は、ノズルボディ15を上下方向に貫通している。
プレート13は、メインボディ11とノズルボディ15との間に介装されている。プレート13は、円盤状の部材であり、高圧通路R3の一部を構成する穴が上下方向に貫通している。
リテーニングナット18は、メインボディ11の下部とプレート13とノズルボディ15の上部との外周側に設けられた円筒状の部材である。リテーニングナット18は、ノズルボディ15及びプレート13をメインボディ11に締結している。
ニードル弁20は、円柱状の部材である。ニードル弁20は、噴孔16を塞ぐことにより高圧燃料Hの噴射を止めるように構成されている。ニードル弁20の上部には、筒状のニードルシリンダ23の下部が外嵌されている。ニードル弁20は、高圧通路R3内の圧力により、上方に押圧されている。
弁駆動機構30は、ニードル弁20を上下に駆動するための機構であって、ノズルボディ15の内部に設けられている。弁駆動機構30は、弾性力でニードル弁20を下方に付勢するニードルスプリング31と、内部の圧力でニードル弁20を下方に押圧する圧力室32とを有する。ニードルスプリング31は、ニードルシリンダ23とニードル弁20との間に介装されており、ニードル弁20を下方に付勢する反力でニードルシリンダ23を上方に付勢している。
圧力室32は、ニードル弁20の上端面と、ニードルシリンダ23の内周面と、プレート13の下端面との間の区画に形成されている。圧力室32は、プレート13内に設けられたインポート33を介して高圧通路R3に連通している。インポート33には、インオリフィス34が設けられている。さらに、圧力室32は、プレート13内に設けられたアウトポート35を介して低圧通路R4に連通している。アウトポート35には、アウトオリフィス36が設けられている。
駆動制御機構40は、圧力室32内の圧力を制御する機構であって、メインボディ11内に設けられている。駆動制御機構40は、バルブボディ41と、アーマチャ43と、弁体44と、バルブスプリング47と、アクチュエータ48とを有する。
バルブボディ41は、アーマチャ43を上下方向に摺動可能に支持している。アーマチャ43は、下端部に弁体44を収容している。弁体44は、アウトオリフィス36の上側の開口の上方に設けられており、前記開口を塞ぐことにより、圧力室32と低圧通路R4との連通を遮断する。バルブスプリング47は、アーマチャ43を下方に付勢している。アクチュエータ48は、アーマチャ43を上方に駆動するための装置である。アクチュエータ48は、本実施形態では、電磁ソレノイドであるが、例えば、ピエゾアクチュエータ等、他のものであってもよい。アクチュエータ48は、制御部74から与えられる制御信号に基づき制御される。
次にインジェクタ81の動作について説明する。アクチュエータ48が通電されていない状態(図1の状態)では、バルブスプリング47の付勢力によりアーマチャ43及び弁体44が下降している。そのため、弁体44がアウトオリフィス36の開口を塞いでいる。そのため、圧力室32内は、インオリフィス34から供給される圧力が蓄積することで、高圧になっている。この状態では、圧力室32内の圧力及びニードルスプリング31がニードル弁20を下方に押圧する力が、高圧通路R3内の圧力等がニードル弁20を上方に押圧する力を上回る。そのため、ニードル弁20は下降しており、下端部で噴孔16を塞いでいる。すなわち、ニードル弁20は閉弁している。
この状態(図1の状態)から、アクチュエータ48が通電されると、アクチュエータ48はアーマチャ43を上方に吸引する。それにより、アーマチャ43及び弁体44が上昇して、弁体44がアウトオリフィス36の開口から離れることにより、前記開口が開かれる。それにより、圧力室32内の圧力が低圧通路R4に流出することにより、圧力室32内の圧力が下がる。それにより、圧力室32内の圧力及びニードルスプリング31がニードル弁20を下方に押圧する力が、高圧通路R3内の圧力等がニードル弁20を上方に押圧する力を下回るようになる。それにより、ニードル弁20が上昇して、ニードル弁20の下端部が噴孔16から離れる。すなわち、ニードル弁20が開弁する。それにより、噴孔16から高圧燃料Hが噴射されるようになる。
この状態から、前記通電が停止されると、再びニードル弁20が下降することにより閉弁して前記噴射が終了する。ニードル弁20を開閉した後は、高圧通路R3内に圧力脈動が発生する。
ダンパ機構50は、その圧力脈動を低減するための機構であって、プレート13の内部に設けられている。ダンパ機構50は、ピストン室51と、ピストン54と、連通路57とを有する。ピストン室51は、プレート13の下端面に開口する凹部状に設けられおり、開口はノズルボディ15内の高圧通路R3に連通している。
ピストン54は、ピストン室51内に上下方向に摺動自在に設置されている。以下では、ピストン室51内におけるピストン54よりも上側の区画をチャンバ52という。詳しくは、チャンバ52は、ピストン室51の内周面及び天井面とピストン54の上端面とにより囲まれた区画である。
連通路57は、プレート13内に設けられており、チャンバ52を高圧通路R3に連通させている。連通路57には、絞り58が形成されている。そのため、チャンバ52内には、高圧通路R3内の高圧燃料Hが絞り58を介して供給される。チャンバ52内の圧力は、ピストン54を下方に押圧する。
チャンバ52内には、ピストン54を下方に付勢するスプリング55が設置されている。そのスプリング55は、あくまでピストン54を下側の初期位置に復帰させるのを目的とするものである。そのため、スプリング55がピストン54を下方に付勢する力は、内燃機関の運転時において、チャンバ52内の圧力がピストン54を下方に押圧する力よりも常に小さい。
次にダンパ機構50の機能について説明する。ニードル弁20が開弁した直後には、蓄圧室73から高圧通路R3への圧力供給が間に合わないことで、高圧通路R3内の圧力が低下する。この低下は、特に噴孔16の近傍において顕著である。このような場合に、チャンバ52から圧力が絞り58を介して高圧通路R3に供給される。すなわち、チャンバ52が小規模な蓄圧室として作用する。そのため、高圧通路R3内の圧力低下が抑制されると共に、その圧力低下により発生する圧力脈動も低減される。
他方、その後は、チャンバ52は、絞り58の存在により油密室のように作用する。すなわち、チャンバ52は、内部の高圧燃料Hの体積弾性によりバネのように作用する。そのため、チャンバ52は、ダンパとして作用して圧力脈動を吸収する。
しかも、そのチャンバ52を有するダンパ機構50は、インジェクタ81の内部に設けられているため、外部に設置する場合に比べて、噴孔16の近傍に配されている。そのため、圧力脈動がダンパ機構50にまで伝播する時間に起因する応答遅れが低減される。
しかも、チャンバ52内には高圧通路R3内の圧力が供給されるため、チャンバ52内の圧力は、高圧通路R3内の圧力に追従して変化する。そのため、高圧通路R3内の圧力が増減しても、前述の作用(メカニズム)により、各圧力に応じて効率よく圧力脈動が吸収される。
なお、スプリング55がピストン54を下方に付勢する力は、前述のとおり、チャンバ52内の圧力がピストン54を下方に押圧する力よりも小さいため、チャンバ52による圧力に応じた脈動低減効果が、スプリング55により大きく阻害されてしまうことはない。
圧力脈動が収まった状態では、ピストン54の上下両側に加わる力がつり合う。そのため、スプリング55の付勢力によりピストン54が下側の初期位置に戻る。そのため、ダンパ機構50の作動安定性が向上する。
以上、本実施形態によれば、ダンパ機構50により、高圧通路R3内の圧力脈動を効率的に、かつ、安定して吸収することができる。しかも、そのダンパ機構50はインジェクタ81と一体であるため、別体である場合に比べて、両者の合計の体格を低減できる。
次に第2〜第6実施形態について説明する。第2〜第6実施形態においては、第1実施形態と異なる点のみを説明する。また、第1実施形態の部材等と同一の又は対応する部材等については、同一の符号を付して説明する。但し、インジェクタについては、実施形態毎に異なる符号を付する。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態のインジェクタ82におけるダンパ機構50及びその周辺部分を示す断面図である。ダンパ機構50は、前記ピストン室51の横(図では右)に別のピストン室51を有している。別のピストン室51内には、別のピストン54が摺動可能に設置されている。
以下では、別のピストン室51内における別のピストン54よりも下側の区画を第2チャンバ52bという。第2チャンバ52b内には、別のピストン54を上方に付勢する第2スプリング55bが設置されている。別のピストン室51は、別の絞り58を介して連通路57に連通している。
プレート13と、ノズルボディ15との間には、第2プレート14が介装されている。その第2プレート14に、高圧通路R3とピストン室51とを連通させる連通孔56と、高圧通路R3と別のピストン室51とを連通させる別の連通孔56とが貫設されている。
本実施形態によれば、ニードル弁20が開弁して高圧通路R3内の圧力が低下したときに、チャンバ52から絞り58を介して高圧通路R3に圧力が供給されるのに加え、第2チャンバ52bからも別の連通孔56を介して高圧通路R3に圧力が供給される。しかも、その経路には絞り58がないため、噴孔16が開いた直後における高圧通路R3内の圧力低下をより強力に抑制できる。
[第3実施形態]
図3は、第3実施形態のインジェクタ83におけるダンパ機構50及びその周辺部分を示す断面図である。ダンパ機構50は、スプリング55が第1実施形態のものに比べて短いのに加え、ピストン54を上方に付勢する第2スプリング55bを有している。そのため、高圧燃料Hの圧力脈動が収まると、ピストン54は、両スプリング55,55bの付勢力によりピストン室51における上下中間部に戻される。そのため、ピストン室51におけるピストン54よりも上側にはチャンバ52が形成され、下側には第2チャンバ52bが形成される。本実施形態によっても、第2実施形態と略同様の効果を得ることができる。
[第4実施形態]
図4は、第4実施形態の燃料噴射システム70を示している。インジェクタ84は、ダンパ機構50を有していない。代わりに、インジェクタ84の外部にダンパ機構50が設けられている。連通路57は、高圧通路R3にではなく、蓄圧室73(コモンレール)に直接連通している。すなわち、高圧通路R3と連通路57とが、並列に別経路で蓄圧室73に連通している。ピストン室51の下部は連通孔56を介して高圧通路R3に連通している。なお、本実施形態では、燃料噴射システム70におけるインジェクタ84とダンパ機構50とを含む部分が、本発明でいう燃料噴射装置に相当する。
本実施形態によれば、ダンパ機構50を有しない通常のインジェクタ84に、ダンパ機構50を外付けで追加することで、本発明を実施できる。
[第5実施形態]
図5は、第5実施形態のインジェクタ85におけるダンパ機構50及びその周辺部分を示す図である。詳しくは、図5(a)は、正面断面図である。図5(b)は、Vb−Vb断面を示す側面図である。図5(c)は、Vc−Vc断面を示す底面図であり、駆動制御機構40の図示は省略している。ダンパ機構50は、プレート13の内部にではなく、メインボディ11の内部に設けられている。ピストン室51の下部は連通孔56を介して高圧通路R3に連通している。本実施形態によっても、本発明を実施できる。
[第6実施形態]
図6は、第6実施形態のインジェクタ86におけるダンパ機構50及びその周辺を示す断面図である。前記連通路57は第1連通路57であり、ピストン54には貫通穴状の第2連通路61が設けられている。その第2連通路61に逆止弁65が設けられている。逆止弁65は、チャンバ52内の圧力よりも高圧通路R3内の圧力の方が小さいときは開弁し、大きいときは閉弁する方向に設置されている。そのため、逆止弁65は、下方への流れは許容する一方、上方への流れは阻止する。
詳しくは、第2連通路61は、上側部分62よりも下側部分63の方が内径が大きくなっている。その下側部分63に、逆止弁65が設置されている。逆止弁65は、第2連通路61の上側部分62の内径よりも径の大きいチェックボール66と、チェックボール66が下方に変位し過ぎるのを防止するストッパ67とを有する。
本実施形態によれば、ニードル弁20の開弁直後には、高圧通路R3内の圧力が低下することにより逆止弁59が開弁する。そのため、チャンバ52内の圧力が、第2連通路61から高圧通路R3内に供給される。そのため、チャンバ52の小規模な蓄圧室としての機能が増強される。他方、チャンバ52内の圧力よりも高圧通路R3内の圧力の方が大きいときは、逆止弁59が閉弁するため、第2連通路61がチャンバ52のダンパとしての機能を阻害することはない。このように、チャンバ52を蓄圧室として機能させるための経路(第2連通路61)を、ダンパとして機能させるための経路(第1連通路57)から独立させることで、設計自由度の向上が図れると共に、小規模な蓄圧室としての効果とダンパとしての効果との向上も図れる。
図7は、高圧通路R3内の圧力変化を示すイメージ図である。縦軸は高圧通路R3内の圧力を示し、横軸は経過時間を示している。C1は、本実施形態のインジェクタ86における高圧通路R3内の圧力を示し、C2は、従来のインジェクタにおける同圧力を示している。t1は、ニードル弁20を開弁した瞬間を示し、t2はニードル弁20を閉弁した瞬間を示している。
開弁した瞬間t1の直後においては、チャンバ52内の圧力が第1連通路57及び第2連通路61から高圧通路R3に供給されることにより、高圧通路R3内の圧力低下が低減されている。すなわち、チャンバ52は、小規模な蓄圧室として作用している。他方、閉弁した瞬間t2の直後等には、チャンバ52の体積弾性により高圧通路R3内の圧力脈動が低減されている。すなわち、チャンバ52は、ダンパとして作用している。
[その他の実施形態]
第1〜第6の実施形態は、次のように変更して実施することもできる。例えば、ピストン54の摺動方向を上下方向(インジェクタ81〜86の長さ方向)にするのに代えて、左右方向等、任意の方向にしてもよい。また、ダンパ機構50を、プレート13の内部やインジェクタ84の外部やメインボディ11の内部に設けるのに代えて、ノズルボディ15の内部に設けてもよい。また、チャンバ52が高圧通路R3に接近している場合等には、絞り58自体が連通路57の全部を構成するようにしてもよい。
また、第6実施形態において、ピストン54を下方に付勢するスプリング55の代わりに、ピストン54を上方に付勢する第2スプリング55bを設けると共に、逆止弁65を反対方向に、すなわち、上方への流れは許容し、下方への流れは阻止する方向に設置してもよい。このように、ある条件の時に逆止弁65が開弁または閉弁することで、チャンバ52と高圧通路R3との間の流量係数を可変とでき、設計自由度の向上を図ることができる。
10…ボディ、11…メインボディ、13…プレート、15…ノズルボディ、16…噴孔、20…ニードル弁、50…ダンパ機構、51…ピストン室、52…チャンバ、54…ピストン、55…スプリング、57…第1連通路、58…絞り、61…第二連通路、65…逆止弁、70…燃料噴射システム、73…蓄圧室、81〜86…インジェクタ、H…高圧燃料、R3…高圧通路。

Claims (9)

  1. 高圧化された燃料を高圧燃料(H)として、高圧燃料が流入する高圧通路(R3)と、前記高圧通路の端部に設けられた噴孔(16)と、前記噴孔を開閉するニードル弁(20)と、前記高圧通路内に発生する圧力脈動を低減するダンパ機構(50)と、を有する燃料噴射装置において、
    前記ダンパ機構は、
    一方向側が前記高圧通路に連通したピストン室(51)と、
    前記ピストン室内に、前記一方向とその反対の他方向とに摺動自在に収容されて、前記一方向側の端面が高圧燃料に作用するピストン(54)と、
    を有し、かつ、
    前記ピストン室内における前記ピストンよりも前記他方向側に形成される区画をチャンバ(52)として、前記チャンバ内に高圧燃料が絞り(58)を介して供給されるように構成されている、
    燃料噴射装置。
  2. 前記絞りを介しての前記供給は、前記チャンバが前記高圧通路に前記絞りを介して連通していることによりなされる請求項1記載の燃料噴射装置。
  3. 前記ダンパ機構は、前記ピストンを前記一方向に付勢するスプリング(55)を有する請求項1又は2記載の燃料噴射装置。
  4. 前記燃料噴射装置は、前記ダンパ機構を内部に有するインジェクタ(81〜83,85,86)である請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記インジェクタは、メインボディ(11)と、ノズルボディ(15)と、前記メインボディと前記ノズルボディとの間に介装されたプレート(13)とを有し、前記ノズルボディ及び前記プレートは、前記メインボディに締結され、
    前記高圧通路は、前記メインボディと前記プレートと前記ノズルボディとを貫通しており、
    前記噴孔は、前記ノズルボディの先端部に設けられ、
    前記ニードル弁は、前記ノズルボディの内部に収容され、
    前記ダンパ機構は、前記メインボディ、前記プレート又は前記ノズルボディの内部に設けられている請求項4記載の燃料噴射装置。
  6. 互いに異なる経路で前記チャンバを前記高圧通路に連通させた第1連通路(57)及び第2連通路(61)を有し、
    前記絞りは前記第1連通路の少なくとも一部を構成し、前記第2連通路は逆止弁(65)を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記逆止弁(65)は、前記チャンバ内の圧力よりも前記高圧通路内の圧力の方が小さいときは開弁し、大きいときは閉弁する方向に設置されている請求項6記載の燃料噴射装置。
  8. 高圧燃料を蓄える蓄圧室(73)と、前記蓄圧室から供給される高圧燃料を前記噴孔から内燃機関の気筒内に噴射する請求項1〜7のいずれか一項に記載の燃料噴射装置と、前記噴孔から噴射される高圧燃料の燃焼により前記内燃機関が回転する運転時に、前記蓄圧室内の圧力を所定の範囲内において可変に制御する制御部(74)とを有する燃料噴射システム。
  9. 前記ダンパ機構(50)は、前記ピストンを前記一方向に付勢するスプリング(55)を有し、かつ、前記一方向に付勢する力は、前記運転時において、前記チャンバ内の圧力が前記ピストンを前記一方向に押圧する力よりも常に小さい請求項8記載の燃料噴射システム。
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