JP2019123219A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】沈降成分の濃度が高い液体及び濃度が低い液体のいずれを用いる場合にも、画質の低下を抑制する。【解決手段】プリンタのCPUは、カートリッジ内のインクに含有される顔料の濃度が規定範囲内の濃度よりも高い場合(S5:YES)、インク滴の小型化、及び、走査方向及び搬送方向の少なくとも一方の高解像度化を行う(S7,S9,S10)。一方、カートリッジ内のインクに含有される顔料濃度が規定範囲内の濃度よりも低い場合(S5:NO)、CPUは、少なくともインク滴の小型化を行う。【選択図】図3B

Description

本発明は、沈降成分を含有する液滴を吐出する液滴吐出装置に関する。
液滴吐出装置において、沈降成分(沈降が生じ得る成分。例えば、顔料)を含有する液体を用いた場合、液体を貯留する貯留部内では、時間の経過に伴い、沈降成分が沈降する。このとき、貯留部内の下部は沈降成分の濃度が高く、上部は沈降成分の濃度が低くなる。記録に際して、貯留部からヘッドに供給される液体は、沈降成分の濃度が経時的に変化することになる。その結果、記録媒体上の沈降成分の濃度にムラが生じ、画質が低下してしまう。
上記問題を解決するため、特許文献1(段落0048)には、装置の休止期間が設定期間より長い場合、駆動電圧を高め、液体(沈降成分の濃度が高い液体)の液滴吐出量を多くすることが示されている。
また、特許文献2(段落0028、図2)には、貯留部が装置に装着されてからの経過時間が長いほど、液体(沈降成分の濃度が低い液体)の使用量を少なくすることが示されている。
特許第4045412号公報 特開2005−131908号公報
沈降成分の濃度が高い液体は、沈降成分の濃度が低い液体に比べ、粘度や張力が高く、記録媒体への浸透度が低い傾向にある。特許文献1の技術では、沈降成分の濃度が高い液滴が多量に吐出されるため、定着性が悪化し、画質が低下してしまう。
沈降成分の濃度が低い液体は、沈降成分の濃度が高い液体に比べ、粘度や張力が低く、ブリード(隣接するドット同士が混じり合う現象)を招き易い。特許文献2の技術では、沈降成分の濃度が低い液体の使用量を少なくすることで、ブリードは抑制できるものの、記録媒体上の沈降成分の濃度が低くなり、画質が低下してしまう。
本発明の目的は、沈降成分の濃度が高い液体及び濃度が低い液体のいずれを用いても画質の低下を抑制できる、液滴吐出装置を提供することにある。
本発明に係る液滴吐出装置は、沈降成分を含有する液滴を吐出するヘッドと、画像データに基づいて前記ヘッドを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が規定範囲内の濃度の場合、前記画像データに基づく規定サイズの液滴が前記画像データに基づく規定解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御し、前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも高い場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度よりも高い解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御し、前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも低い場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度又は前記規定解像度よりも高い解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御することを特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果が得られる。
沈降成分の濃度が高い液体は、記録媒体への浸透度が低く、定着性の悪化を招き易いが、液滴を小型化することで、定着性を改善できる。また、沈降成分の濃度が高い液体は、沈降成分の濃度が低い液体に比べ、粘度が高く、同じ駆動電圧でも吐出される液滴の体積が小さくなる傾向にある。そのため、記録媒体上でドット間に隙間が生じ得る。そして、当該隙間が繋がると、白スジとして視認され得る。この点、本発明では、高解像度化により、隙間が縮小し、当該問題を抑制できる。
沈降成分の濃度が低い液体は、ブリードを招き易いが、液滴を小型化することで、ブリードを抑制できる。さらに、液滴の小型化に加えて高解像度化を行う場合、液滴の小型化により生じ得る濃度低下をも抑制できる。
このように、沈降成分の濃度が高い液体及び濃度が低い液体のいずれを用いても、画質の低下を抑制できる。
本発明によれば、沈降成分の濃度が高い液体及び濃度が低い液体のいずれを用いても画質の低下を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るプリンタの平面図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンタにおけるインクの顔料濃度に応じた制御内容を示すフロー図であって、インク滴の顔料濃度が「規定範囲」内にある場合のフロー図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンタにおけるインクの顔料濃度に応じた制御内容を示すフロー図であって、インク滴の顔料濃度が「高濃度域」にある場合のフロー図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンタにおけるインクの顔料濃度に応じた制御内容を示すフロー図であって、インク滴の顔料濃度が「低濃度域」にある場合のフロー図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンタのROMに記憶されたインクの顔料濃度に関するデータを示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係るプリンタにおける濃度補正処理を示すフロー図である。 本発明の第2実施形態に係るプリンタにおけるインクの顔料濃度に応じた制御内容を示すフロー図であって、インク滴の顔料濃度が「低濃度域」にある場合のフロー図である。 本発明の第2実施形態に係るプリンタのROMに記憶されたインクの顔料濃度に関するデータを示す概略図である。 本発明の第3実施形態に係るプリンタにおけるインクの顔料濃度に応じた制御内容を示すフロー図であって、インク滴の顔料濃度が「高濃度域」にある場合のフロー図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るプリンタ1は、図1に示すように、筐体1xを有する。筐体1xの内部には、吐出ユニット10、搬送ユニット20、プラテン30、カートリッジユニット40及び制御ユニット50が設けられている。
吐出ユニット10は、キャリッジ11、キャリッジモータ11m、及び、キャリッジ11に搭載されたヘッド12を含む。
キャリッジ11は、ヘッド12を搭載し、走査方向に延在する2本のガイド軸11gに支持されている。キャリッジモータ11mが駆動されると、無端ベルト11bが走行し、キャリッジ11は、走査方向に移動する。
ヘッド12は、内部にインク流路(図示略)が形成されており、下面に複数の吐出口12xが開口している。ヘッドドライバ12d(図2参照)の駆動により、複数の吐出口12xからは、インク滴が選択的に吐出される。インク滴の吐出は、キャリッジ11の移動に同期して行われ、1回の走査で1つの帯状画像が形成される。
複数の吐出口12xは、用紙100の搬送方向に配列され、4つの吐出口列12C,12M,12Y,12Kを構成している。4つの吐出口列12C,12M,12Y,12Kは、走査方向に沿って並び、左側から順に、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの色インクに対応している。
インク流路は、4つの共通流路を含む。1つの共通流路は、1つの吐出口列に対応して配置され、当該吐出口列を構成する全ての吐出口12xに連通する。共通流路と吐出口12xとは、個別流路で結ばれている。インク滴の吐出に際して、個別流路にヘッドドライバ12dから吐出のエネルギーが与えられる。4つの共通流路には、走査方向の左側から順に、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの色インクが供給される。なお、走査方向及び搬送方向は、互いに直交し、かつ、共に鉛直方向と直交する方向である。
搬送ユニット20は、2つのローラ対21,22を含む。2つのローラ対21,22は、吐出ユニット10を搬送方向に挟んで配置されている。各ローラ対21,22は、駆動ローラ及び従動ローラの対である。搬送モータ20m(図2参照)の駆動により、駆動ローラが回転する。駆動ローラが回転すると、従動ローラも回転し、両者に挟まれた用紙100が、搬送方向に搬送される。
プラテン30は、平板部材であり、吐出ユニット10の下方に配置されている。プラテン30は、搬送される用紙100を、下から支える。このとき、用紙100の上面とヘッド12の下面との間には、記録に適した隙間が形成される。
カートリッジユニット40は、4つのカートリッジ40C,40M,40Y,40Kを着脱可能に収容する。カートリッジ40C,40M,40Y,40Kは、順に、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの色インクを貯留する。このうち、カートリッジ40Cは、チューブ15Cを介して、対応する共通流路に連通している。他の色インクについても、これと同様の構成が用意されており、カートリッジ40Mにはチューブ15Mが繋がり、カートリッジ40Yにはチューブ15Yが繋がり、カートリッジ40Kにはチューブ15Kが繋がる。
記録に際して、カートリッジのインクは、チューブから共通流路に流入し、個別流路を介して吐出口12xへと分配される。チューブは、カートリッジの下部に接続されている。
カートリッジ40C,40M,40Y,40Kは、インクの容器であるが、いずれも、メモリ42C,42M,42Y,42Kを含む。メモリ42C,42M,42Y,42Kは、カートリッジ40C,40M,40Y,40Kに関する時間情報(例えば、出荷時点、筐体への装着時点、筐体からの取り外し時点等)を記憶している。ASIC54は、メモリ42C,42M,42Y,42Kから時間情報を取得し、これをCPU51(後述)に転送する。
なお、カートリッジ40C,40M,40Y,40Kがカートリッジユニット40に装着されると、容器とチューブとが連結されてヘッド12へのインク供給が可能となり、メモリ42C,42M,42Y,42KとASIC54(後述)とが通信可能となる。ASIC54は、メモリ42C,42M,42Y,42Kから時間情報を取得し、これをCPU51に転送する。
制御ユニット50は、プリンタ1の各部を制御するものであり、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、及び、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)54を含む。また、制御ユニット50は、PC等の外部装置とデータ通信可能に接続されている。
ROM52には、CPU51が各種動作を制御するためのプログラムやデータが格納されている。RAM53は、CPU51が上記プログラムを実行する際に用いるデータを一時的に記憶する。CPU51は、外部装置から入力された記録指令(画像データを含む。)に基づいて、ROM52やRAM53に記憶されているプログラムやデータにしたがい、ASIC54に対する指令を行う。
ASIC54は、この指令に対応して、キャリッジモータ11m、搬送モータ20m等を駆動する。同時に、ASIC54は、吐出口12xの配置態様や吐出特性に対応して、画像データを記録データに変換する。ASIC54は、記録データにしたがってヘッドドライバ12dを制御する。これにより、キャリッジ11の走査、用紙100の搬送、インク滴の吐出等が有機的に組み合わさり、記録動作が進められる。
CPU51及びASIC54が、本発明の「制御部」に該当する。また、本発明において「画像データの指示する」「画像データに基づく」とは、画像データが直接的に指示するものの他、画像データの書き換えによって得られる記録データや種々の信号が指示するものをも意味する。
記録に際して、ASIC54は、走査処理と搬送処理とを交互に行う。走査処理では、静止状態の用紙100に対して、キャリッジ11の走査とインク滴の吐出が行われる。このとき、CPU51は、キャリッジモータ11mとヘッドドライバ12dを制御する。ヘッドドライバ12dの駆動により、個別流路の容積が変化し、吐出口12xからインク滴が吐出される。搬送処理では、用紙100が所定量だけ搬送される。CPU51は、搬送モータ20mを制御する。搬送は、走査処理中の吐出動作が完了すれば行われる。これにより、用紙100には、画像データに基づくドット(画素)が形成され、画像が記録される。
ここで、走査方向が本発明の「移動方向(ヘッド12に対する用紙100の移動方向)」に該当し、搬送方向が本発明の「直交方向(移動方向と直交する直交方向)」に該当する。
カートリッジ40C,40M,40Y,40Kには、顔料インクが貯留されている。顔料インクは、沈降成分である顔料を含む。顔料インクは、画像の高濃度部分の再現性を向上するため、大きな粒径の顔料が使用される傾向にある。しかし、顔料は、粒径が大きいと、沈降し易い。カートリッジ40C,40M,40Y,40Kでも、時間の経過に伴い、顔料の沈降が進む。各容器の下部では顔料の濃度が高くなり、上部では顔料の濃度が低くなる。記録に際して、吐出されるインクは、顔料の濃度が経時的に変化することになる。その結果、画質が低下してしまう。
そこで、CPU51は、インク滴に含有される顔料の濃度に応じて、吐出時におけるインク滴のサイズ及び解像度を調整する。記録に際して、CPU51は、この調整処理の結果に基づいて、ヘッドドライバ12dを制御する。調整処理は、インクの色毎に行われる。
以下、上記調整処理について、図3A〜図3Cを用いて具体的に説明する。図3Aは、インク滴の顔料濃度Dが「規定範囲」(後述)にある場合のフロー図である。図3Bは、顔料濃度Dが「高濃度域」(後述)にある場合のフロー図である。図3Cは、顔料濃度Dが「低濃度域」(後述)にある場合のフロー図である。
図3Aに示すように、外部装置から記録指令を受信すると、CPU51は、記録指令に含まれる画像データから、画像データの指示するインク滴のサイズ及び解像度を抽出する。これらは、それぞれ規定サイズ及び規定解像度として、RAM53に記憶される(S1)。
インク滴のサイズは、例えば、大・中・小・極小の4種類がある。このうち、規定サイズとして、大・中・小のいずれかが記憶される。
解像度は、走査方向及び搬送方向のそれぞれに設定されている。したがって、規定解像度は、方向によって異なり得る。
S1の後、CPU51は、吐出されるインク滴の顔料濃度Dを判断する(S2)。本実施形態では、各カートリッジ40C,40M,40Y,40K内の下部にあるインクの顔料濃度が、顔料濃度Dとして用いられる。
S2において、CPU51は、ROM52を参照する。ROM52には、各カートリッジについて、カートリッジの出荷時点からの経過時間と、インク滴中の顔料濃度Dとの関係が、テーブル(図示略)として記憶されている。CPU51は、現時点の時間情報と、メモリ42C,42M,42Y,42Kから取得した出荷時点の情報とから、経過時間を求める。CPU51は、このテーブルを参照して、経過時間に対応する顔料濃度Dを抽出する。なお、インク滴中の顔料濃度Dと、容器下部での顔料濃度との関係は、経過時間をパラメータにして、予め求められている。テーブルは、この関係を反映して、作られている。
S2の後、CPU51は、S2で判断された顔料濃度Dが「規定範囲」内にあるか否かを判断する(S3)。このとき、CPU51は、ROM52の濃度データ(図4参照)を参照する。
ROM52には、図4に示すように、複数の閾値Da〜Dh(Da<Db<Dc<Dd<De<Df<Dg<Dh)が記憶されている。顔料の濃度域はこれらの閾値で区画され、Da未満が「レベル−5」、Da以上かつDb未満が「レベル−4」、Db以上かつDc未満が「レベル−3」、Dc以上かつDd未満が「レベル−2」、Dd以上かつDe未満が「レベル−1」、De以上かつDf未満が「規定範囲」、Df以上かつDg未満が「レベル+1」、Dg以上かつDh未満が「レベル+2」、Dh以上が「レベル+3」に該当する。
Daが本発明の「下限値」に該当し、Dbが本発明の「第3低濃度閾値」に該当し、Dcが本発明の「第2低濃度閾値」に該当し、Ddが本発明の「第1低濃度閾値」に該当し、Dgが本発明の「第1高濃度閾値」に該当し、Dhが本発明の「第2高濃度閾値」に該当する。
「規定範囲」は、例えば、画像データに基づくインク滴の吐出が行われた場合に、その記録結果が画像データの要求する画質の画像であると、人の目で認識され得る濃度範囲である。この濃度範囲では、吐出されるインク滴により、ほぼ画像データの指示通りのサイズ、位置及び解像度で、各画素(ドット)が形成される。
「規定範囲」よりも高い、「レベル+1」「レベル+2」「レベル+3」の濃度範囲を、「高濃度域」という。「規定範囲」よりも低い、「レベル−1」「レベル−2」「レベル−3」「レベル−4」「レベル−5」の濃度範囲を、「低濃度域」という。
顔料濃度Dが「規定範囲」内にある場合(De≦D<Df)(S3:YES)、CPU51は、吐出条件に関する調整処理を行わない。インク滴のサイズは「規定サイズ」に、走査方向及び搬送方向の解像度はそれぞれ「規定解像度」に設定される(S4)。この後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。
顔料濃度Dが「規定範囲」内にない場合(S3:NO)、CPU51は、処理をS5(図3B参照)に移す。S5では、顔料濃度Dが「高濃度域」にあるか否かが判断される。顔料濃度Dは、閾値Dfと比較される。「高濃度域」では、インク滴中の顔料は、用紙100の表面上を「規定範囲」の場合ほどには拡がらず、表面に積層状に堆積する。
顔料濃度Dが「高濃度域」にある場合(Df≦D)(S5:YES)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル+1」であるか否かを判断する(S6)。顔料濃度Dは、閾値Dgと比較される。
顔料濃度Dが「レベル+1」である場合(Df≦D<Dg)(S6:YES)、「規定範囲」の吐出条件に対して、インク滴の小型化及び高解像度化が行われる。この場合、高解像度化は、搬送方向のみにおいて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、走査方向の解像度を「規定解像度」、搬送方向の解像度を「第1高解像度(>「規定解像度」)」に決定する(S7)。この後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。
「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」とは、例えば、規定サイズが「大」の場合は「中」、規定サイズが「中」の場合は「小」、規定サイズが「小」の場合は「極小」をいう。
「解像度」については、例えば、1段階高める場合の上げ幅R1と、2段階高める場合の上げ幅R2(>R1)とが、予めROM52に記憶されている。上述の「第1高解像度」は、規定解像度に上げ幅R1を追加した解像度である。後述の「第2高解像度」は、規定解像度に上げ幅R2を追加した解像度である。
顔料濃度Dが「レベル+1」でない場合(Dg≦D)(S6:NO)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル+2」であるか否かを判断する(S8)。顔料濃度Dは、閾値Dhと比較される。
顔料濃度Dが「レベル+2」である場合(Dg≦D<Dh)(S8:YES)、「規定範囲」の吐出条件に対して、インク滴の小型化及び高解像度化が行われる。この場合、高解像度化は、走査方向及び搬送方向のそれぞれについて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、解像度を方向(走査方向及び搬送方向)に対応した「第1高解像度」に決定する(S9)。この後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。
顔料濃度Dが「レベル+2」でない(即ち、「レベル+3」である)場合(Dh≦D)(S8:NO)、「規定範囲」の吐出条件に対して、インク滴の小型化に加えて、さらなる高解像度化が行われる。この場合、高解像度化は、走査方向及び搬送方向のそれぞれについて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、解像度を方向(走査方向及び搬送方向)に対応した「第2高解像度(>「第1高解像度」)」に決定する(S10)。この後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。ここで、第1高解像度は、本発明の「第1解像度」に該当する。第2高解像度は、第1高解像度よりも高く、本発明の「第2解像度」に該当する。
顔料濃度Dが「高濃度域」にない場合(即ち、「低濃度域」にある場合:D<De)(S5:NO)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−1」であるか否かを判断する(S11:図3C参照)。顔料濃度Dは、閾値Ddと比較される。「低濃度域」では、インク滴中の顔料は、用紙100の表面上を「規定範囲」の場合以上に拡がり、表面での堆積密度(画像の濃度)が低くなる。
顔料濃度Dが「レベル−1」である場合(Dd≦D<De)(S11:YES)、「規定範囲」の吐出条件に対して、インク滴の小型化が行われる。高解像度化は行われない。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、走査方向及び搬送方向それぞれの解像度を「規定解像度」に決定する(S12)。この後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。
顔料濃度Dが「レベル−1」でない場合(D<Dd)(S11:NO)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−2」であるか否かを判断する(S13)。顔料濃度Dは、閾値Dcと比較される。
顔料濃度Dが「レベル−2」である場合(Dc≦D<Dd)(S13:YES)、「規定範囲」の吐出条件に対して、インク滴の小型化及び高解像度化が行われる。この場合、高解像度化は、搬送方向のみについて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、走査方向の解像度を「規定解像度」、搬送方向の解像度を「第3高解像度(>「規定解像度」)」に決定する(S14)。
顔料濃度Dが「レベル−2」でない場合(D<Dc)(S13:NO)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−3」であるか否かを判断する(S15)。顔料濃度Dは、閾値Dbと比較される。
顔料濃度Dが「レベル−3」である場合(Db≦D<Dc)(S15:YES)、「規定範囲」の吐出条件に対して、インク滴の小型化及び高解像度化が行われる。この場合、高解像度化は、走査方向及び搬送方向のそれぞれについて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、解像度を方向(走査方向及び搬送方向)に対応した「第3高解像度」に決定する(S16)。
顔料濃度Dが「レベル−3」でない場合(D<Db)(S15:NO)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−4」であるか否かを判断する(S17)。顔料濃度Dは、閾値Daと比較される。
顔料濃度Dが「レベル−4」である場合(S17:YES)、「規定範囲」の吐出条件に対して、インク滴の小型化に加えて、さらなる高解像度化が行われる。この場合、高解像度化は、走査方向及び搬送方向のそれぞれについて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、解像度を方向(走査方向及び搬送方向)に対応した「第4高解像度(>「第3高解像度」)」に決定する(S18)。ここで、第3高解像度は、本発明の「第3解像度」に該当する。第4高解像度は、第3高解像度よりも高く、本発明の「第4解像度」に該当する。
顔料濃度Dが「レベル−4」でない場合(即ち、「レベル−5」である場合:D<Da)(S17:NO)、CPU51は、対象となるインクの色がブラックであるか否かに応じた処理を行う(S19)。この後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。
S19において、画像データの指示する色がブラックの場合、CPU51は、顔料インクの単色から、トリカラー(イエロー、マゼンタ及びシアン)の混合色に切り替える。CPU51は、記録に際して、ブラックのインク滴の代わりに、イエロー、マゼンタ及びシアンのインク滴を吐出するように、ヘッド12を制御する。このとき、イエロー、マゼンタ及びシアンの各インク滴の着弾位置は、ブラックのインク滴について画像データが指示した位置である。得られる画像の色相、明度、彩度は、ブラックインク単独の画像について、画像データに基づく画像と同等のものが望ましい。そのため、各色インクの混合割合は、この色相、明度、彩度を実現する割合、又は、これに極力近いものを実現する割合とされる。イエロー、マゼンタ及びシアンの各インク滴のサイズは、各インク滴が重なった場合、画像データに基づいてブラックのインク滴が作るドットのサイズと略等しくなるように決定される。走査方向及び搬送方向の解像度は、それぞれ「規定解像度」である。
S19において、インクの色がブラック以外(イエロー、マゼンタ又はシアン)の場合、CPU51は、プリンタ1に備えられた報知器(ディスプレイ、スピーカー等)を制御し、ユーザへのエラー報知を行う。このとき、例えば、当該カートリッジの交換を促すメッセージが報知される。
ここで、顔料濃度Dが「高濃度域」にある場合、インク滴の小型化及び高解像度化が行われる(S7,S9,S10)。小サイズのインク滴が高解像度で吐出された場合に得られる画像における顔料の濃度(以下、「得られる画像濃度」という。)は、規定サイズのインク滴が規定解像度で吐出された場合に得られる画像における顔料の濃度(以下、「規定の画像濃度」という。)よりも高くなる可能性がある。
顔料濃度Dが「低濃度域」にある場合、インク滴の小型化(S12)、又は、インク滴の小型化及び高解像度化(S14,S16,S18,S19)が行われる。小サイズのインク滴が規定解像度又は高解像度で吐出された場合に得られる画像における顔料の濃度(得られる画像濃度)は、「規定の画像濃度」よりも低くなる可能性がある。
そこで、CPU51は、図5のような濃度補正処理を行う。
先ず、CPU51は、S3と同様、顔料濃度Dが「規定範囲」内にあるか否かを判断する(S21)。
顔料濃度Dが「規定範囲」内にある場合(De≦D<Df)(S21:YES)、CPU51は、濃度補正処理を行わず、当該ルーチンを終了する。
顔料濃度Dが「規定範囲」内にない場合(S21:NO)、CPU51は、S5と同様、顔料濃度Dが「高濃度域」にあるか否かを判断する(S22)。
顔料濃度Dが「高濃度域」にある場合(Df≦D)(S22:YES)、CPU51は「得られる画像濃度」が「規定の画像濃度」よりも高いか否かを判断する(S23)。
このとき、CPU51は、ROM52を参照する。例えば、ROM52には、テーブルとして、「顔料濃度D」「インク滴のサイズ」「各方向の解像度」の組合せと、「得られる画像濃度」との、対応関係が記憶されている。CPU51は、このテーブルから、「得られる画像濃度」を抽出する。「得られる画像濃度」は、S2で判断された「顔料濃度D」と、S7,S9,S10のいずれかで決定された「インク滴のサイズ」「各方向の解像度」との組合せに対応して、予め設定されている。
「得られる画像濃度」が「規定の画像濃度」よりも高い場合(S23:YES)、CPU51は、濃度補正処理を行う。具体的には、CPU51は、形成されるドットを間引く(S24:ドット間引き処理)。間引き対象のドットデータが、画像データからマスクされる。このとき、CPU51は、「得られる画像濃度」が高いほど、単位面積当たりの間引き率を大きくする。S24の後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。
「得られる画像濃度」が「規定の画像濃度」よりも低い場合(S23:NO)、CPU51は、濃度補正処理を行わず、当該ルーチンを終了する。
顔料濃度Dが「高濃度域」にない場合(即ち、「低濃度域」にある場合:D<De)(S22:NO)、CPU51は、「得られる画像濃度」が「規定の画像濃度」よりも低いか否かを判断する(S25)。
このとき、CPU51は、S23と同様、ROM52を参照する。ROM52には、上述の「高濃度域」用テーブルと同様の、「低濃度域」用テーブルが記憶されている。CPU51は、このテーブルから、「得られる画像濃度」を抽出する。「得られる画像濃度」は、S2で判断された「顔料濃度D」と、S14,S16,S18,S19のいずれかで決定された「インク滴のサイズ」「各方向の解像度」との組合せに対応して、予め設定されている。
「得られる画像濃度」が「規定の画像濃度」よりも低い場合(S25:YES)、CPU51は、濃度補正処理を行う。具体的には、CPU51は、形成されるドットを追加する(ドット追加処理:S26)。追加ドットのデータが、画像データに新設される。この後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。
ドット追加処理(S26)には、画像データが示す画像領域において空白画素をドットで埋める穴埋め処理と、既存画素上に新たなドットを重ねる重複処理とが含まれる。重複処理では、静止した用紙100に対して、キャリッジ11が複数回走査される。或いは、キャリッジ11の走査は1回であるが、同じ画素への投入インク滴数が増やされる。本実施形態では、記録時間短縮の観点から、穴埋め処理が優先される。さらに、「得られる画像濃度」が低いほど、いずれかの処理が施される画素の割合を大きくする。
CPU51は、ドット追加処理(S26)を、用紙100の目の方向と直交する方向において行う。即ち、ドット追加処理(S26)において、CPU51は、用紙100の目の方向と直交する方向にドットを追加する。目の方向は、走査方向及び搬送方向の一方であり、目の方向と直交する方向は、走査方向及び搬送方向の他方である。CPU51は、記録指令に含まれる情報(用紙種の情報等)に基づいて、用紙100の目の方向を特定してよい。
また、CPU51は、ドット追加処理(S26)において、顔料濃度Dが低いほど(即ち、追加ドット数が大きいほど)、1つの走査処理の完了から次の走査処理の開始までの時間間隔を長くする。追加ドットは、別のドットと部分的に重なってもよいし完全に重なってもよい。
「得られる画像濃度」が「規定の画像濃度」よりも高い場合(S25:NO)、CPU51は、濃度補正処理を行わず、当該ルーチンを終了する。
以上に述べたように、本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
顔料濃度Dが「高濃度域」にあるインク(沈降成分である顔料の濃度が高いインク)は、用紙100への浸透度が低く、定着性の悪化を招き易い。詳細には、当該インクは、顔料濃度Dが「規定範囲」内にあるインクの場合に比べてドットが小さくなり、用紙100の表面上で拡がり難く、表面に積層状に堆積する傾向にある。そこで、本実施形態では、インク滴の小型化(S7,S9,S10)を行う。これにより、用紙100表面での顔料の積層状堆積が緩和され、定着性を改善できる。また、顔料濃度Dが「高濃度域」にあるインクは、顔料濃度Dが「低濃度域」にあるインクに比べ、粘度が高く、同じ駆動電圧でも吐出されるインク滴の体積が小さくなる傾向にある。そのため、用紙100上でドット間に隙間が生じ得る。しかも、上記のようなインク滴の小型化により、当該隙間が大きくなり得る。この点、本実施形態では、インク滴の小型化に加え、高解像度化(S7,S9,S10)を行う。これにより、隙間が縮小し、白スジやざらつきといった問題を抑制できる。
顔料濃度Dが「低濃度域」にあるインク(沈降成分である顔料の濃度が低いインク)は、用紙100の表面上を過剰な水分と共に拡がり、ブリードを招き易い。そこで、本実施形態では、インク滴の小型化を行う(S12,S14,S16,S18)。これにより、ブリードを抑制できる。さらに、インク滴の小型化に加えて高解像度化を行う場合(S14,S16,S18)、インク滴の小型化により生じ得る濃度低下をも抑制できる。
このように、本実施形態によれば、顔料濃度Dが高いインク及び顔料濃度Dが低いインクのいずれを用いても、画質の低下を抑制できる。
CPU51は、顔料濃度Dが「レベル+1」である場合、走査方向及び搬送方向のうち、一方(本実施形態では搬送方向)を高解像度化(第1高解像度)し、他方(本実施形態では走査方向)を規定解像度のままとする(S7)。高解像度化が走査方向及び搬送方向の一方のみに対して行われるため、記録速度の低下を抑制できる。
CPU51は、顔料濃度Dが「レベル+2」である場合、解像度を第1高解像度とし(S9)、顔料濃度Dが「レベル+3」である場合、解像度を第2高解像度とする(S10)。いずれの場合も、インク滴が小型化される。インク滴の小型化と、顔料濃度Dに応じた高解像度化とを組み合わせることにより、良好な定着性を維持しつつ、白スジやざらつきの問題をバランス良く抑制できる。
CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−1」である場合、インク滴の小型化を行うが、解像度は規定解像度のままとする(S12)。この場合、記録速度の低下を伴わずに、ブリードを抑制できる。また、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−2」「レベル−3」「レベル−4」のいずれかである場合、インク滴の小型化に加え、高解像度化を行う(S14,S16,S18)。この場合、インク滴の小型化により生じ得る濃度低下をも抑制でき、顔料濃度Dの低下に合わせてブリードと画像の低濃度化とがバランス良く抑制される。
CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−2」である場合、走査方向及び搬送方向のうち、一方(本実施形態では搬送方向)を高解像度化(第3高解像度)し、他方(本実施形態では走査方向)を規定解像度のままとする(S14)。高解像度化が走査方向及び搬送方向の一方のみに対して行われるため、記録速度の低下を抑制できる。
CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−3」である場合、解像度を第3高解像度とし(S16)、顔料濃度Dが「レベル−4」である場合、解像度を第4高解像度とする(S18)。いずれの場合も、インク滴が小型化される。インク滴の小型化と、顔料濃度Dに応じた高解像度化とを組み合わせることにより、記録速度の過度な低下を抑制でき、さらに、ブリードと画像の低濃度化とが効果的に抑制される。
CPU51は、顔料濃度Dが「レベル+1」である場合、走査方向及び搬送方向のうち、一方(本実施形態では搬送方向)を高解像度化(第1高解像度)し、他方(本実施形態では走査方向)を規定解像度のままとする(S7)。また、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−2」である場合、走査方向及び搬送方向のうち、一方(本実施形態では搬送方向)を高解像度化(第3高解像度)し、他方(本実施形態では走査方向)を規定解像度のままとする(S14)。当該構成によれば、本実施形態のようなシリアル式のヘッド12の場合において、高解像度化に係る制御が容易である。
CPU51は、顔料濃度Dが「高濃度域」又は「低濃度域」にある場合、インク滴の小型化や高解像度化を行う。さらに、CPU51は、インク滴の小型化や高解像度化を行って「得られる画像濃度」が「規定の画像濃度」から乖離する場合、濃度補正処理(「高濃度域」では、ドット間引き処理(S24)。「低濃度域」では、ドット追加処理(S26)。)を行う。これにより、顔料濃度Dの属する濃度域に係わらず、「規定の画像濃度」と略等しい画像濃度が得られる。
CPU51は、ドット追加処理(S26)を、用紙100の目の方向と直交する方向において行う。インク滴は、用紙100の表面に着弾すると、用紙100の目の方向に沿って拡がり易い。上記構成によれば、直交する方向にドットを追加することで、記録速度の過度な低下を抑制しつつ、顔料濃度Dが低濃度域にある場合に「規定の画像濃度」と略等しい画像濃度を得ることができる。
ドット追加処理(S26)において、CPU51は、顔料濃度Dが低いほど、走査処理の時間間隔を長くする。顔料濃度Dが低いインクは、顔料濃度Dが「規定範囲」内であるインクに含まれる水分よりも多くの水分を含む。そのため、走査処理後に一時的な用紙100の変形が生じ得る。連続的な走査処理では、用紙100へのインク付着やジャム等の問題が懸念される。この点、上記構成によれば、顔料濃度Dが低いほど時間間隔を長く確保することで、当該問題を抑制できる。
顔料濃度Dが極めて低い場合(例えば、「レベル−5」の場合)、高解像度化を行っても、「得られる画像濃度」の「規定の画像濃度」からの乖離が避けられない。この場合、低い画像濃度に加え、高解像度化に伴う記録速度の低下が顕在化する。ブラックの画素を形成する場合であれば、CPU51は、ブラックインクの代わりに、イエロー、マゼンタ及びシアンのインク滴を同じ位置に着弾させる。これにより、上記問題を抑制できる。
<第2実施形態>
続いて、図6及び図7を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係るプリンタは、ROM52の濃度データ(図7)と、これに対応した「低濃度域」での処理(図6)とを除いて、第1実施形態に係るプリンタ1と同じ構成である。
顔料濃度Dが「規定範囲」内にある場合の制御フローは、第1実施形態の図3Aと同様であり、顔料濃度Dが「高濃度域」にある場合の制御フローは、第1実施形態の図3Bと同様である。本実施形態では、顔料濃度Dが「低濃度域」にある場合の制御フローとして、第1実施形態の図3Cの代わりに、図6が採用される。
第1実施形態では、4つの閾値を設け、低濃度域を5分割している(図4参照)。これに対し、本実施形態では、3つの閾値を設け、低濃度域を4分割している。具体的には、図7に示すように、下限値Daの他に、新たに第4低濃度閾値Dx及び第5低濃度閾値Dyを設けている。Da未満が「レベル−4」、Da以上かつDy未満が「レベル−3」、Dy以上かつDx未満が「レベル−2」、Dx以上かつDe未満が「レベル−1」に該当する。
第1実施形態(図3C)では、顔料濃度Dが「レベル−1」である場合(S11:YES)、CPU51は、インク滴の小型化を行い、高解像度化は行わない。本実施形態では、図6に示すように、当該処理自体がない。
顔料濃度Dが「低濃度域」にある場合(D<De)(S5:NO)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−1」であるか否かを判断する(S211)。顔料濃度Dは、閾値Dxと比較される。
顔料濃度Dが「レベル−1」である場合(Dx≦D<De)(S211:YES)、CPU51は、インク滴の小型化及び高解像度化を行う。この場合、高解像度化は、搬送方向のみにおいて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、走査方向の解像度を「規定解像度」、搬送方向の解像度を「第5高解像度(>「規定解像度」)」に決定する(S212)。なお、第5高解像度は、本発明の「第5解像度」に該当する。
顔料濃度Dが「レベル−1」でない場合(D<Dx)(S211:NO)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−2」であるか否かを判断する(S213)。顔料濃度Dは、閾値Dyと比較される。
顔料濃度Dが「レベル−2」である場合(Dy≦D<Dx)(S213:YES)、CPU51は、インク滴の小型化及び高解像度化を行う。この場合、高解像度化は、走査方向及び搬送方向のそれぞれにおいて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、解像度を方向(走査方向及び搬送方向)に対応した「第5高解像度」に決定する(S214)。
顔料濃度Dが「レベル−2」でない場合(D<Dy)(S213:NO)、CPU51は、顔料濃度Dが「レベル−3」であるか否かを判断する(S215)。顔料濃度Dは、閾値Daと比較される。
顔料濃度Dが「レベル−3」である場合(Da≦D<Dy)(S215:YES)、CPU51は、インク滴の小型化及び高解像度化を行う。この場合、高解像度化は、走査方向及び搬送方向のそれぞれにおいて行われる。具体的には、CPU51は、インク滴のサイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、解像度を方向(走査方向及び搬送方向)に対応した「第6高解像度(>「第5高解像度」)」に決定する(S216)。第6高解像度は、第5高解像度よりも高く、本発明の「第6解像度」に該当する。
顔料濃度Dが「レベル−3」でない場合(即ち、「レベル−4」である場合:D<Da)(S215:NO)、CPU51は、S19と同様、対象となるインクの色がブラックであるか否かに応じた処理を行う(S217)。この後、CPU51は、当該ルーチンを終了する。
<第3実施形態>
続いて、図8を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係るプリンタは、顔料濃度Dが「レベル+1」である場合(S6:YES)の処理を除いて、第1実施形態に係るプリンタ1と同じ構成である。
顔料濃度Dが「規定範囲」内にある場合の制御フローは、第1実施形態の図3Aと同様であり、顔料濃度Dが「低濃度域」にある場合の制御フローは、第1実施形態の図3Cと同様である。本実施形態では、顔料濃度Dが「高濃度域」にある場合の制御フローとして、第1実施形態の図3Bの代わりに、図8が採用される。
第1実施形態(図3B)では、顔料濃度Dが「レベル+1」である場合(S6:YES)、CPU51は、走査方向の解像度を「規定解像度」、搬送方向の解像度を「規定解像度よりも1段階高い解像度(第1高解像度)」に決定する(S7)。
本実施形態では、顔料濃度Dが「レベル+1」である場合(S6:YES)、CPU51は、用紙100の目の方向の解像度を「規定解像度」、目の方向と直交する方向の解像度を「規定解像度よりも1段階高い解像度(第1高解像度)」に決定する(S57)。
目の方向は、走査方向及び搬送方向の一方であり、目の方向と直交する方向は、走査方向及び搬送方向の他方である。CPU51は、記録指令に含まれる情報(用紙種の情報等)に基づいて、用紙100の目の方向を特定してよい。
インク滴は、用紙100の表面に着弾すると、用紙100の目の方向に沿って拡がり易い。したがって、高解像度化は、目の方向と直交する方向において行われることが好ましい。本実施形態によれば、目の方向と直交する方向に解像度を高めることで、得られる画像の濃度低下や白スジの発生を効果的に抑制できる。
<第4実施形態>
続いて、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態に係るプリンタは、ブラックインクの顔料濃度Dが「レベル−5」である場合(D<Da)(S17:NO)に行われる処理を除いて、第1実施形態に係るプリンタ1と同じ構成である。
第1実施形態では、ブラックインクの顔料濃度Dが「レベル−5」である場合(S17:NO)、CPU51は、記録に際して、画像データの指示する着弾位置に、ブラックのインク滴の代わりに、イエロー、マゼンタ及びシアンの3つのインク滴を着弾させるように、ヘッド12を制御する。
本実施形態において、ブラックインクの顔料濃度Dが「レベル−5」である場合(S17:NO)、CPU51は、記録に際して、画像データの指示する着弾位置に、ブラックのインク滴に加えて、イエロー、マゼンタ及びシアンのインク滴をも着弾させるように、ヘッド12を制御する。これにより、ブラックの画素として、本来の色味に近いものが得られる。
なお、このときCPU51は、ブラックのインク滴について、顔料濃度Dが「レベル−4」である場合と同様に、サイズを「規定サイズよりも1段階小さいサイズ」、解像度を方向(走査方向及び搬送方向)に対応した「第4高解像度」とする。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施の形態及び実施例について説明したが、本発明は上述の実施形態及び実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
上述の実施形態では、4つのカートリッジ(貯留部)がプリンタに装着されている。しかし、1以上の任意の数のカートリッジ(貯留部)が装着されてよい。
貯留部は、液滴吐出装置に対して着脱可能であることに限定されず、液滴吐出装置に対して着脱不能(例えば、液体補充式のタンク)であってもよい。また、貯留部は、ヘッドと別部材であることに限定されず、ヘッドに形成された空間(リザーバ)であってもよい。
上述の実施形態(S2)において、制御部は、「カートリッジ(貯留部)内の下部にあるインク」の顔料濃度を、液滴に含有される沈降成分の濃度として用いる。しかしながら、沈降成分の濃度を求めるための、顔料濃度のサンプリング対象は、貯留部とヘッドとを繋ぐチューブ内の液体や、ヘッド内の液体であってもよい。
上述の実施形態(S2)において、制御部は、カートリッジ(貯留部)の出荷時点から現時点までの経過時間をパラメータとして、顔料濃度(沈降成分の濃度)を判断する。しかしながら、沈降成分の濃度判断に係るパラメータは、経過時間に限定されず、例えば、貯留部の容量、貯留部の液体消費量、貯留部の液体残量、貯留部の温度、液体の種類、装置の休止期間等であってもよい。制御部は、1又は複数のパラメータに基づいて、沈降成分の濃度を判断してよい。
高濃度域について、上述の実施形態では、図4及び図7に示すように、2つの閾値(第1高濃度閾値及び第2高濃度閾値)を設け、高濃度域を3つの範囲に区分している。しかし、これに限定されない。
例えば、高濃度域に1つの閾値(第1高濃度閾値又は第2高濃度閾値)のみを設け、高濃度域を2つの範囲(閾値未満の「第1範囲」、及び、閾値以上の「第2範囲」)に区分してよい。この場合において、沈降成分の濃度が「第1範囲」にあるときは、移動方向及び直交方向の一方を規定解像度よりも高い解像度とし、他方を規定解像度とし、沈降成分の濃度が「第2範囲」にあるときは、移動方向及び直交方向の両方を規定解像度よりも高い解像度としてよい。或いは、沈降成分の濃度が「第1範囲」にあるときは、解像度を第1解像度とし、沈降成分の濃度が「第2範囲」にあるときは、解像度を第2解像度としてよい。
また、上述の実施形態では、第1高濃度閾値が第2高濃度閾値よりも低い値であるが、これに限定されず、第1高濃度閾値が第2高濃度閾値よりも高い値又は第2高濃度閾値と同じ値であってもよい。
例えば、上述の実施形態において、Dgを「第2高濃度閾値」、Dhを「第1高濃度閾値」とする。このとき、顔料濃度Dが「レベル+1」又は「レベル+2」の場合、移動方向及び直交方向の一方を規定解像度よりも高い解像度とし、他方を規定解像度としてよい。そして、上記一方の解像度を、顔料濃度Dが「レベル+1」の場合よりも、顔料濃度Dが「レベル+2」の場合に、高くなるように設定してよい。
また、例えば、上述の実施形態において、Dgを「第1高濃度閾値(=第2高濃度閾値:Dh)」とした場合、「高濃度域」の区画数が1つ減って2つになる。このとき、顔料濃度DがDgよりも低い場合(D<Dg)、上述の実施形態において顔料濃度Dが「レベル+1」の場合と同様に、移動方向及び直交方向の一方を規定解像度よりも高い解像度(第1解像度)とし、他方を規定解像度としてよい。そして、顔料濃度DがDg以上の場合(Dg≦D)、上述の実施形態において顔料濃度Dが「レベル+3」の場合と同様に、移動方向及び直交方向それぞれの解像度を第2解像度としてよい。
低濃度域について、第1実施形態では、図4に示すように、3つの閾値(第1〜第3低濃度閾値)及び下限値を設け、低濃度域を5つの範囲に区分しており、第2実施形態では、図7に示すように、2つの閾値(第4及び第5低濃度閾値)及び下限値を設け、低濃度域を4つの範囲に区分しているが、これらに限定されない。
例えば、低濃度域に1つの閾値(第1〜第5低濃度閾値のいずれか)又は下限値のみを設け、低濃度域を2つの範囲(閾値未満の「第3範囲」、及び、閾値以上の「第4範囲」)に区分してよい。この場合において、沈降成分の濃度が「第4範囲」にあるときは、液滴の小型化のみを行い、沈降成分の濃度が「第3範囲」にあるときは、液滴の小型化及び高解像度化を行ってもよい。或いは、沈降成分の濃度が「第4範囲」にあるときは、移動方向及び直交方向の一方を規定解像度よりも高い解像度とし、他方を規定解像度とし、沈降成分の濃度が「第3範囲」にあるときは、移動方向及び直交方向の両方を規定解像度よりも高い解像度としてよい。或いは、沈降成分の濃度が「第4範囲」にあるときは、解像度を第5解像度とし、沈降成分の濃度が「第3範囲」にあるときは、解像度を第6解像度としてもよい。
また、第1実施形態では、図4に示すように、第2低濃度閾値が第3低濃度閾値よりも高い値であるが、これに限定されず、第2低濃度閾値が第3低濃度閾値よりも低い値又は第3低濃度閾値と同じ値であってもよい。
例えば、第1実施形態において、Dbを「第2低濃度閾値」、Dcを「第3低濃度閾値」とする。顔料濃度Dが「レベル−2」又は「レベル−3」の場合、移動方向及び直交方向の一方を規定解像度よりも高い解像度とし、他方を規定解像度としてよい。そして、上記一方の解像度を、顔料濃度Dが「レベル−2」の場合よりも、顔料濃度Dが「レベル−3」の場合に、高くなるように設定してよい。具体的には、顔料濃度Dが「レベル−2」の場合は解像度を第3高解像度とし、顔料濃度Dが「レベル−3」の場合は解像度を第4高解像度としてよい。
また、例えば、第1実施形態において、Dcを「第2低濃度閾値(=第3低濃度閾値:Db)」とした場合、「低濃度域」の区画数が1つ減って4つになる。このとき、顔料濃度DがDc以上の場合(Dc≦D)、第1実施形態において顔料濃度Dが「レベル−2」の場合と同様に、移動方向及び直交方向の一方を規定解像度よりも高い解像度(第3高解像度)とし、他方を規定解像度としてよい。そして、顔料濃度DがDc未満の場合(D<Dc)、第1実施形態において顔料濃度Dが「レベル−4」の場合と同様に、移動方向及び直交方向それぞれの解像度を第4高解像度としてよい。
また、第2実施形態では、図7に示すように、第4低濃度閾値が第5低濃度閾値よりも高い値であるが、これに限定されず、第4低濃度閾値が第5低濃度閾値よりも低い値又は第5低濃度閾値と同じ値であってもよい。
例えば、第2実施形態において、Dyを「第4低濃度閾値」、Dxを「第5低濃度閾値」とする。顔料濃度Dが「レベル−1」又は「レベル−2」の場合、移動方向及び直交方向の一方を規定解像度よりも高い解像度とし、他方を規定解像度としてよい。そして、上記一方の解像度を、顔料濃度Dが「レベル−1」の場合よりも、顔料濃度Dが「レベル−2」の場合に、高くなるように設定してよい。具体的には、顔料濃度Dが「レベル−1」の場合は解像度を第5高解像度とし、顔料濃度Dが「レベル−2」の場合は解像度を第6高解像度としてよい。
また、例えば、第2実施形態において、Dxを「第4低濃度閾値(=第5低濃度閾値:Dy)」とした場合、「低濃度域」の区画数が1つ減って3つになる。顔料濃度DがDx以上の場合(Dx≦D)、第2実施形態において顔料濃度Dが「レベル−1」の場合と同様に、移動方向及び直交方向の一方を規定解像度よりも高い解像度(第5高解像度)とし、他方を規定解像度としてよい。そして、顔料濃度DがDx未満の場合(D<Dx)、第2実施形態において顔料濃度Dが「レベル−3」の場合と同様に、移動方向及び直交方向それぞれの解像度を第6高解像度としてよい。
濃度補正に係るドット間引き処理、ドット追加処理等を行わなくてもよい。
ROM52には、S23で参照される「高濃度域」用テーブルと、S25で参照される「低濃度域」用テーブルとが記憶されることに限定されず、「高濃度域」、「規定範囲」及び「低濃度域」の全濃度域用の1つのテーブルが記憶されてもよい。
搬送ユニットは、記録媒体をローラ対で挟持して搬送するローラ搬送方式に限定されず、例えば、記録媒体をベルト上に支持して搬送するベルト搬送方式や、記録媒体をドラムの周面に吸着させて搬送するドラム搬送方式であってもよい。
ヘッドは、シリアル式に限定されず、ライン式(即ち、位置が固定された状態で記録媒体に対して液滴を吐出する方式)であってもよい。
ヘッドが吐出する液滴は、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック以外の色であってよい。ヘッドが吐出する液滴は、単一色であってもよい。また、ヘッドが吐出する液滴を構成する液体は、沈降成分を含有する限りは、インクに限定されず、任意の液体(例えば、インク中の成分を凝集又は析出させる処理液等)であってよい。
本発明は、カラープリンタに限定されず、モノクロプリンタにも適用可能である。また、本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリ、コピー機、複合機等にも適用可能である。
記録媒体は、用紙に限定されず、例えば布や電子基板(フレキシブルプリント基板となる基材等)であってもよい。
1 プリンタ(液滴吐出装置)
12 ヘッド
20 搬送ユニット
40C,40M,40Y,40K カートリッジ(貯留部)
50 制御ユニット
51 CPU(制御部)
54 ASIC(制御部)
100 用紙(記録媒体)

Claims (15)

  1. 沈降成分を含有する液滴を吐出するヘッドと、
    画像データに基づいて前記ヘッドを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が規定範囲内の濃度の場合、前記画像データに基づく規定サイズの液滴が前記画像データに基づく規定解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御し、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも高い場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度よりも高い解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御し、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも低い場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度又は前記規定解像度よりも高い解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記規定範囲内の濃度よりも高く、かつ、前記規定範囲内の濃度よりも高い第1高濃度閾値よりも低い場合、前記ヘッドに対する記録媒体の移動方向及び前記移動方向と直交する直交方向の一方を前記規定解像度よりも高い解像度とし、前記移動方向及び前記直交方向の他方を前記規定解像度とすることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記規定範囲内の濃度よりも高く、かつ、前記規定範囲内の濃度よりも高い第2高濃度閾値よりも低い場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度よりも高い第1解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御し、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記第2高濃度閾値以上の場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記第1解像度よりも高い第2解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記規定範囲内の濃度よりも低く、かつ、前記規定範囲内の濃度よりも低い第1低濃度閾値以上の場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御し、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記第1低濃度閾値よりも低い場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度よりも高い解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記第1低濃度閾値よりも低く、かつ、前記第1低濃度閾値よりも低い第2低濃度閾値以上の場合、前記ヘッドに対する記録媒体の移動方向及び前記移動方向と直交する直交方向の一方を前記規定解像度よりも高い解像度とし、前記移動方向及び前記直交方向の他方を前記規定解像度とすることを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記第1低濃度閾値よりも低く、かつ、前記第1低濃度閾値よりも低い第3低濃度閾値以上の場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度よりも高い第3解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御し、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記第3低濃度閾値よりも低い場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記第3解像度よりも高い第4解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御することを特徴とする請求項4又は5に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記規定範囲内の濃度よりも低く、かつ、前記規定範囲内の濃度よりも低い第4低濃度閾値以上の場合、前記ヘッドに対する記録媒体の移動方向及び前記移動方向と直交する直交方向の一方を前記規定解像度よりも高い解像度とし、前記移動方向及び前記直交方向の他方を前記規定解像度とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記規定範囲内の濃度よりも低く、かつ、前記規定範囲内の濃度よりも低い第5低濃度閾値以上の場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度よりも高い第5解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御し、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が、前記第5低濃度閾値よりも低い場合、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記第5解像度よりも高い第6解像度で吐出されるように前記ヘッドを制御することを特徴とする請求項1〜3、7のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記制御部は、
    移動方向に移動しながら液滴を吐出するように前記ヘッドを制御し、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも高い場合、及び、前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも低い場合の少なくとも一方において、前記移動方向と直交する直交方向を前記規定解像度よりも高い解像度とし、前記移動方向を前記規定解像度とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  10. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも高い場合、及び、前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも低い場合の少なくとも一方において、記録媒体の目の方向と直交する方向を前記規定解像度よりも高い解像度とし、前記目の方向を前記規定解像度とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  11. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも高い場合に、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度よりも高い解像度で吐出されると、記録媒体上に形成される画像における前記沈降成分の濃度が前記画像データに基づく前記沈降成分の濃度よりも高くなるとき、
    前記画像データからドットを間引くドット間引き処理を行うことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  12. 前記制御部は、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも低い場合に、前記規定サイズよりも小さいサイズの液滴が前記規定解像度又は前記規定解像度よりも高い解像度で吐出されると、記録媒体上に形成される画像における前記沈降成分の濃度が前記画像データに基づく前記沈降成分の濃度よりも低くなるとき、
    前記画像データにドットを追加するドット追加処理を行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  13. 前記制御部は、
    前記ドット追加処理を、記録媒体の目の方向と直交する方向において行うことを特徴とする請求項12に記載の液滴吐出装置。
  14. 記録媒体を搬送する搬送ユニットを備え、
    前記制御部は、前記ドット追加処理において、
    前記ヘッド及び前記搬送ユニットを制御し、記録媒体が静止した状態で前記ヘッドを移動方向に移動させながら液滴を吐出させる走査処理と、前記走査処理の後、前記移動方向と直交する直交方向に記録媒体を移動させる搬送処理とを繰り返し行い、
    前記液滴に含有される前記沈降成分の濃度が低いほど、1つの前記走査処理の完了から次の前記走査処理の開始までの時間間隔を長くすることを特徴とする請求項12又は13に記載の液滴吐出装置。
  15. 前記ヘッドは、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの液滴を吐出可能であり、
    前記制御部は、前記ブラックの液滴に含有される前記沈降成分の濃度が前記規定範囲内の濃度よりも低い下限値よりも低い場合、前記ブラックの液滴が着弾すべき前記画像データの指示する記録媒体上の位置に、前記ブラックの液滴を着弾させることに加えて又は前記ブラックの液滴を着弾させることの代わりに、前記イエローの液滴、前記マゼンタの液滴及び前記シアンの液滴を着弾させ、前記イエローの液滴、前記マゼンタの液滴及び前記シアンの液滴が互いに重なるように、前記ヘッドを制御することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
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