JP2019122537A - X線撮影装置、据付支援装置、および据付用治具 - Google Patents

X線撮影装置、据付支援装置、および据付用治具 Download PDF

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Abstract

【課題】X線撮影装置の寝台装置の設置位置調整を支援するX線撮影装置を提供する。【解決手段】X線撮影装置は、マーカと、画像データ取得部452と、ズレ量取得部453とを備える。マーカは、寝台装置の天板に設けられる。画像データ取得部452は、マーカをX線撮影して得られた画像データを取得する。ズレ量取得部453は、画像データにもとづいて、寝台装置が設置された床面に対する垂直方向のズレ量を含む天板のズレ量を求める。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、X線撮影装置、据付支援装置、および据付用治具に関する。
被検体を通過したX線から画像を取得するX線撮影装置として、例えば、X線CT(Computed Tomography)装置や、X線TV寝台装置、X線循環器診断システム、X線アンギオ装置などのX線診断装置などが知られている。
X線撮影装置で使用される寝台装置は、所望の位置に据え付けられる。たとえば、X線CT装置では、寝台装置は、架台を据え付けた後、架台のスキャン面に対して寝台装置の天板の長手方向が直交するように据え付けられる。
特開2007−50243号公報
本発明が解決しようとする課題は、X線撮影装置の寝台装置の設置位置調整を支援することである。
実施形態に係るX線撮影装置は、マーカと、画像データ取得部と、ズレ量取得部とを備える。マーカは、寝台装置の天板に設けられる。画像データ取得部は、マーカをX線撮影して得られた画像データを取得する。ズレ量取得部は、画像データにもとづいて、寝台装置が設置された床面に対する垂直方向のズレ量を含む天板のズレ量を求める。
第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図。 マーカが設けられた天板の一例を示す説明図。 (a)はマーカの第1構成例を示す説明図、(b)はマーカの第2構成例を示す説明図、(c)はマーカの第3構成例を示す説明図。 (a)は天板の全領域を撮影する様子を説明するための説明図、(b)は天板の撮影範囲の一例を示す説明図。 第1の実施形態に係るコンソール装置の処理回路のプロセッサによる実現機能例を示すブロック図。 移動支援情報を画像表示によりユーザに通知する場合における画像の一例を示す説明図。 第2の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図。 第2の実施形態に係る据付支援装置の構成例を示すブロック図。
以下、図面を参照しながら、X線撮影装置、据付支援装置、および据付用治具の実施形態について詳細に説明する。実施形態に係るX線撮影装置は、寝台装置を有するものであればよく、X線CT装置、X線TV寝台装置、X線循環器診断システム、またはX線アンギオ装置などを用いることができる。以下の説明では、X線撮影装置の一例としてX線CT装置を用いる場合の例について示す。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成例を示すブロック図である。なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸または寝台装置30の天板33の長手方向をz軸方向、z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をx軸方向、z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をy軸方向とそれぞれ定義するものとする(図1参照)。
X線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。
X線CT装置1には、X線管と検出器とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate−Type(第3世代CT)、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate−Type(第4世代CT)等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。以下の説明では、本実施形態に係るX線CT装置1として第3世代のRotate/Rotate−Typeを採用する場合の例を示す。
架台装置10は、X線管11、X線検出器12、撮像領域が内在する開口部19を有する回転フレーム13、X線高電圧装置14、制御装置15、ウェッジ16、コリメータ17、およびデータ収集回路(DAS:Data Acquisition System)18を備える。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。
なお、本実施形態においては、一管球型のX線CT装置にも、X線管と検出器との複数のペアを回転リングに搭載した、いわゆる多管球型のX線CT装置にも適用可能である。また、X線を発生させるハードウェアはX線管11に限られない。たとえば、X線管11に代えて、電子銃から発生した電子ビームを集束させるフォーカスコイルと、電磁偏向させる偏向コイルと、被検体Pの半周を囲い偏向した電子ビームが衝突することによってX線を発生させるターゲットリングとを含む第5世代方式を用いてX線を発生させることにしても構わない。
X線検出器12は、X線管11から照射され、被検体Pを通過したX線を検出し、当該X線量に対応した電気信号をDAS18へと出力する。X線検出器12は、たとえば、X線管の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列された複数のX線検出素子列を有する。X線検出器12は、たとえば、チャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された構造を有する。
また、X線検出器12は、たとえば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有し、シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、たとえば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。
なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。なお、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やDAS18を更に備えて支持する。なお、DAS18が生成した検出データは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から光通信によって架台装置10の非回転部分、たとえば図示しない固定フレーム、に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置40へと転送される。なお、回転フレーム13から架台装置10の非回転部分への検出データの送信方法は、前述の光通信に限らず、非接触型のデータ伝送であれば如何なる方式を採用しても構わない。また、図示しない固定フレームは回転フレーム13を回転可能に支持するフレームである。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)および整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム側に設けられても構わない。
制御装置15は、プロセッサおよび記憶回路と、モータおよびアクチュエータ等の駆動機構とを有する。制御装置15は、コンソール装置40若しくは架台装置10に取り付けられた入力インターフェースからの入力信号を受けて、架台装置10および寝台装置30の動作制御を行う機能を有する。たとえば、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御や、架台装置10をチルトさせる制御、ならびに寝台装置30および天板33を動作させる制御を行う。なお、架台装置10をチルトさせる制御は、架台装置10に取り付けられた入力インターフェースによって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現される。なお、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられても構わない。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線があらかじめ定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。たとえば、ウェッジ16(ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow−tie filter))は、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。
DAS18(Data Acquisition System)は、X線検出器12の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS18が生成した検出データは、コンソール装置40へと転送される。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを備えている。
基台31は、支持フレーム34を鉛直方向(y方向)に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を天板33の長軸方向(z方向)に移動するモータあるいはアクチュエータである。支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。
なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向(z方向)に移動してもよい。また、寝台駆動装置32は、寝台装置30の基台31ごと移動させてもよい。本発明を立位CTに応用可能な場合は、天板33に相当する患者移動機構を移動する方式であってもよい。
また、ヘリカルスキャン撮影や位置決め等のためのスキャノ撮影、多列検出器を利用したボリュームスキャンを複数の位置で行ういわゆるワイドボリュームスキャン撮影等、架台装置10の撮像系と天板33の位置関係の相対的な変更をともなう撮影を実行する場合は、当該位置関係の相対的な変更は天板33の駆動によって行われてもよいし、架台装置10の固定フレームの走行によって行われてもよく、またそれらの複合によって行われてもよい。
コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、ネットワーク接続回路44と、処理回路45とを有する。なお、コンソール装置40が単一のコンソールにて全ての機能を実行するものとして以下説明するが、これらの機能は複数のコンソールが実行してもよい。
メモリ41は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等の、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体を含んだ構成を有する。
メモリ41は、寝台装置30の天板33に設けられるマーカ35の理想的な位置の情報(以下、理想位置情報という)を記憶する。また、メモリ41は、たとえば、投影データや再構成画像データを記憶する。なお、X線CT装置1が生成した投影データや再構成画像データは、メモリ41に記憶されてもよいし、ネットワークを介してX線CT装置1と接続可能なクラウドサーバ等の他の電子機器がX線CT装置1からの保存要求を受けて投影データや再構成画像データの記憶を行ってもよい。同様に、メモリ41の記録媒体内のプログラムおよび理想位置情報などのデータの一部または全部は、ネットワークを介した通信によりダウンロードされてもよいし、光ディスクなどの可搬型記憶媒体を介してメモリ41に与えられてもよい。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。たとえば、ディスプレイ42は、処理回路45によって生成された医用画像(CT画像)や、ユーザからの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。たとえば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等である。
入力インターフェース43は、ユーザからの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路45に出力する。たとえば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等をユーザから受け付ける。たとえば、入力インターフェース43は、トラックボール、スイッチ、ボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行なうタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、および音声入力回路等により実現される。
ネットワーク接続回路44は、ネットワークの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワーク接続回路44は、この各種プロトコルに従ってX線CT装置1と画像サーバ等の他の機器とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続などを適用することができる。ここで電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、無線/有線の病院基幹LAN(Local Area Network)やインターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワークなどを含む。
処理回路45は、メモリ41に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、X線CT装置1の寝台装置30の据え付け時などにおける設置位置調整を支援するための処理を実行するプロセッサである。処理回路45はまた、X線CT装置1の全体の動作を制御するプロセッサである。
X線CT装置1などのX線撮影装置で使用される寝台装置30は、所望の位置に据え付けられることで、はじめて所望の撮影を実行することができる。換言すれば、たとえばX線CT装置1では、架台装置10の撮像系のスキャン面と天板33の長手方向とが直交していないと、所望の撮影を実行することができない。たとえば、傾いている床面に寝台装置30を設置する場合には、床面に対する寝台装置30の垂直方向(y方向)のズレ量を調整するようにシムなどを寝台装置30と床面との間に挟む必要がある。
そこで、コンソール装置40の処理回路45は、架台装置10に対して寝台装置30および天板33が意図通りの理想的な位置に位置決めされるように、寝台装置30の据え付け時などにおける設置位置調整を支援する。具体的には、処理回路45は、X線CT装置1の寝台装置30が理想的な据え付け位置からずれている場合に、当該ズレ量に応じて寝台装置30のどの位置(調整箇所)をどれだけ(調整量)移動させれば理想的な据え付け位置に位置決めすることができるかを示す支援情報(以下、移動支援情報という)を生成することにより、寝台装置30の位置調整を支援する。
天板33の理想的な据え付け位置からのズレ量を把握するために、天板33にはマーカ35が設けられる。マーカ35は、天板33の長手方向と短手方向の両者の位置を取得するため、天板33にL字をなすように少なくとも3つ設けられる。
図2は、マーカ35が設けられた天板33の一例を示す説明図である。たとえば図2に示すように、マーカ35は、天板33の長手方向に沿って複数設けられるとともに、長手方向の設置箇所の少なくとも1箇所において、当該設置箇所と長手方向において同一位置かつ短手方向において異なる位置に設けられる。
図2は、短手方向において異なる位置に設けられるマーカ35が、天板33の長手方向における先端(回転フレーム13の開口部19への挿入端)付近である場合の例を示した。寝台装置30が理想位置からずれている場合、天板33を送り出したとき、天板33の先端のほうが、天板33の基台31側よりもズレ量が大きくなる。この場合、天板33の先端に設けられたマーカ35のズレ量を求めるほうが、基台31側のズレ量を求める要理も算出誤差を低減することができる。また、
図3(a)はマーカ35の第1構成例を示す説明図であり、(b)はマーカ35の第2構成例を示す説明図であり、(c)はマーカ35の第3構成例を示す説明図である。また、図4(a)は天板33の全領域を撮影する様子を説明するための説明図であり、(b)は天板33の撮影範囲の一例を示す説明図である。
処理回路45は、天板33に設けられたマーカ35の全てを含むように撮影された画像データ(図4(b)参照)に含まれるマーカ35の位置情報にもとづいて、天板33の現在の設置位置の情報を取得する。このため、天板33に設けられるマーカ35は、X線画像において天板33と識別可能であることが必要である。
そこで、マーカ35は、天板33とは異なるX線吸収率を有する材料で構成する。また、図3(a)に示す第1構成例のように、マーカ35は、たとえば天板33に設けた設置溝に適合する形状を有するとよい。
たとえば、天板33がカーボン製である場合は、マーカ35は、カーボンとは異なるX線吸収率を有する材料で構成する。このとき、マーカ35は、通常撮影時のアーティファクトを低減するため、X線吸収率が高い金属のような材料を用いないことが好ましい。カーボンと異なるX線吸収率を有し金属のようにX線吸収率が高くはない材料としては、たとえば樹脂などが挙げられる。第1構成例においてマーカ35が樹脂である場合、たとえば設置溝に樹脂を充填することで、天板33にマーカ35を設置することができる。
また、空気と天板33のX線吸収率は異なる。このため、図3(b)に示す第2構成例のように、天板33の設置溝には何もはめ込まず、設置溝を満たす空気をマーカ35として利用してもよい。
また、図3(c)に示す第3構成例のように、天板33に薄紙状のマーカ35を接着させてもよい。この場合、マーカ35は、たとえばテープ状の接着部材を上から貼り付けられることによって天板33に接着されてもよいし、裏面に天板33に接着可能な材料が塗布されたシールであってもよい。また、静電気を帯びる材料によって構成されて天板33に吸着してもよい。いずれの場合であっても、マーカ35の第3構成例においては、図3(c)の左側に示すように、天板33にマーカ35を設置するための目印35aを設けておくとよい。
また、図3(a)に示す第1構成例において、マーカ35が天板33に設けた設置溝から着脱自在に構成される場合は、寝台装置30の移動支援情報の生成のための撮影の際にはマーカ35を設置しておく一方、通常撮影の際にはマーカ35を外しておくことができる。この場合、通常撮影の際には、設置溝には天板33と同材料の溝埋め部材をはめ込んでおくとよい。このようにマーカ35が天板33に設けた設置溝から着脱自在に構成される場合は、通常撮影時にアーティファクトの原因となることがないため、マーカ35の材質として金属などのX線吸収率が高いものを用いてもよい。
同様に、図3(c)に示す第3構成例において、マーカ35が天板33に対して着脱自在に接着する場合にも、マーカ35の材質として金属などのX線吸収率が高いものを用いることができる。
図5は、第1の実施形態に係るコンソール装置40の処理回路45のプロセッサによる実現機能例を示すブロック図である。図5に示すように、処理回路45のプロセッサは、撮影機能451、画像データ取得機能452、ズレ量取得機能453、支援情報生成機能454、および通知機能455を実現する。これらの各機能はそれぞれプログラムの形態でメモリ41に記憶されている。
撮影機能451は、天板33に設けられた全てのマーカ35を含む画像データを位置調整前に取得する。たとえば、撮影機能451は、位置調整前の天板33の全領域を含む撮影範囲のボリュームデータを取得するとよい(図4(b)参照)。天板33に設けられた全てのマーカ35を含むボリュームデータを取得する方法としては、架台装置10の撮像系と天板33の位置関係の相対的関係を連続的に変化させながらヘリカルスキャンを行なう方法や、ボリュームスキャンを行なってから架台装置10の撮像系と天板33の位置関係の相対的関係を1回のボリュームスキャンに対応する幅に応じて変化させて再度ボリュームスキャンすることを繰り返すワイドボリュームスキャンを行なう方法などを用いることができる(図4(a)および(b)参照)。
画像データ取得機能452は、マーカ35をX線撮影して得られた画像データを架台装置10から取得する。
ズレ量取得機能453は、マーカ35を含む画像データにもとづいて、寝台装置30が設置された床面に対する垂直方向のズレ量を含む天板33のズレ量を求める。具体的には、ズレ量取得機能453は、画像データのCT値にもとづいてマーカ35の位置調整前の現在の位置を求める。画像データがボリュームデータである場合は、マーカ35の3次元的な位置を正確に求めることができる。
また、ズレ量取得機能453は、メモリ41から、理想位置情報(寝台装置30の天板33に設けられるマーカ35の理想的な位置の情報)を取得する。移動支援情報の生成のための撮影において天板33を基台31から送り出す場合は、理想位置情報は、当該送り出しに応じたたわみを考慮した位置とするとよい。
そして、ズレ量取得機能453は、マーカ35の位置調整前の現在の位置と理想位置情報とを比較することにより、床面に対する垂直方向のズレ量を含む天板33の理想位置からのズレ量を自動的に求める。ボリュームデータを利用可能である場合は、3次元的なズレ量を求めることができる。
支援情報生成機能454は、ズレ量取得機能453が求めた天板33のズレ量にもとづいて、天板33を理想位置に補正するための移動支援情報を生成し、通知機能455に与える。
移動支援情報は、調整箇所と調整量の情報を含む。すなわち、移動支援情報は、寝台装置30のどの位置(調整箇所)をどれだけ(調整量)移動させれば理想的な据え付け位置に位置決めすることができるかを示す情報である。
通知機能455は、ビープ音出力、音声出力および画像表示の少なくとも1つ、またはこれらの組み合わせにより、移動支援情報をユーザに通知する。ビープ音出力および音声出力は、図示しないスピーカを介して行われる。画像表示は、コンソール装置40のディスプレイ42または架台装置10に設けられた架台ディスプレイ60を介して行われる(図5参照)。
図6は、移動支援情報を画像表示によりユーザに通知する場合における画像の一例を示す説明図である。
移動支援情報を画像表示によりユーザに通知する場合は、図6に示すように、通知機能455は、移動支援情報に含まれる寝台装置30の調整箇所および調整量を示す画像を生成して、コンソール装置40のディスプレイ42または架台装置10に設けられた架台ディスプレイ60に表示させる。ユーザは、この画像表示により通知された移動支援情報に示された寝台装置30の調整箇所を、移動支援情報に示された調整量だけ移動させることにより、容易に正確に、かつ迅速に、寝台装置30を理想位置に設置することができる。
また、据付用治具50が利用可能である場合は、支援情報生成機能454は、移動支援情報を据付用治具に与えてもよい(図5参照)。
据付用治具50は、プロセッサおよび記憶回路と、モータおよびアクチュエータ等の駆動機構と、タイヤなどの移動機構とを有し、たとえば寝台装置30の四隅にそれぞれ設けられる。据付用治具50は、処理回路45とデータ送受信可能に接続され、支援情報生成機能454から受けた移動支援情報にもとづいて、自律的に寝台装置30の位置を調整する。
具体的には、据付用治具50は、移動支援情報に含まれる調整箇所が自身の設置箇所であると、プロセッサが駆動機構を制御することにより、寝台装置30に対する取り付け箇所を移動支援情報に含まれる調整量だけ垂直方向に持ち上げる。また、据付用治具50は、移動支援情報に含まれる調整箇所が自身の設置箇所であると、プロセッサが駆動機構と移動機構とを制御することにより、寝台装置30に対する取り付け箇所を床面上で移動支援情報に含まれる移動量だけ移動させる。
本実施形態に係るX線CT装置1は、天板33に設けられたマーカ35をX線撮影して得られた画像データにもとづいて、寝台装置30の理想的な位置からのズレ量を自動的に求めることができる。そして、このズレ量に応じて、調整箇所と調整量の情報を含む移動支援情報を生成することにより、寝台装置30の据付時などにおける設置位置の調整を支援することができる。たとえば、移動支援情報をユーザに通知することにより、ユーザは、容易に高精度に、かつ迅速に、寝台装置30を理想位置に設置することができる。また、据付用治具50を利用可能である場合は、据付用治具50が移動支援情報にもとづいて、自律的に寝台装置30の位置を調整することにより、寝台装置30の設置位置の調整を支援することができる。したがって、X線CT装置1によれば、たとえば寝台装置30の据え付け時において、据え付けに要する時間を大幅に短縮することができる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係るX線CT装置1の構成例を示すブロック図である。この第2の実施形態に示すX線CT装置1は、据付支援装置70とデータ送受信可能に接続された点で第1の実施形態に示すX線CT装置1と異なる。他の構成および作用については図1に示すX線CT装置1と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
据付支援装置70は、たとえばタブレット端末やノートブック型パーソナルコンピュータなどの携帯型の情報処理端末により構成され、X線CT装置1の据え付けを行なうユーザにより利用される。
図8は、第2の実施形態に係る据付支援装置70の構成例を示すブロック図である。据付支援装置70は、メモリ71と、ディスプレイ72と、入力インターフェース73と、ネットワーク接続回路74と、処理回路75とを有する。メモリ71、ディスプレイ72、入力インターフェース73、およびネットワーク接続回路74の構成および作用についてはコンソール装置40のメモリ41、ディスプレイ42、入力インターフェース43、およびネットワーク接続回路44と実質的に異ならないため、説明を省略する。
据付支援装置70の処理回路75は、メモリ71に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、X線CT装置1の寝台装置30の据え付け時などにおける設置位置調整を支援するための処理を実行するプロセッサである。
据付支援装置70の処理回路75のプロセッサは、図8に示すように、画像データ取得機能452A、ズレ量取得機能453A、支援情報生成機能454A、および通知機能455Aを実現する。これらの各機能はそれぞれプログラムの形態でメモリ71に記憶されている。
画像データ取得機能452Aは、マーカ35をX線撮影して得られた画像データを、X線CT装置1から、またはネットワークを介して接続された画像サーバから取得する。
ズレ量取得機能453Aは、第1の実施形態に係るコンソール装置40のズレ量取得機能453と同様に、マーカ35を含む画像データにもとづいて、寝台装置30が設置された床面に対する垂直方向のズレ量を含む天板33のズレ量を求める。
支援情報生成機能454Aは、第1の実施形態に係るコンソール装置40の支援情報生成機能454と同様に、ズレ量取得機能453Aが求めた天板33のズレ量にもとづいて、天板33を理想位置に補正するための移動支援情報を生成し、通知機能455Aに与える。
通知機能455Aは、ビープ音出力、音声出力および画像表示の少なくとも1つ、またはこれらの組み合わせにより、移動支援情報をユーザに通知する。ビープ音出力および音声出力は、据付支援装置70の図示しないスピーカを介して行われる。画像表示は、据付支援装置70のディスプレイ72を介して行われる(図6参照)。
第2の実施形態に係る据付支援装置70によっても、天板33に設けられたマーカ35をX線撮影して得られた画像データにもとづいて、寝台装置30の理想的な位置からのズレ量を自動的に求めることができる。そして、このズレ量に応じて、調整箇所と調整量の情報を含む移動支援情報を生成することにより、寝台装置30の据付時などにおける設置位置の調整を支援することができる。たとえば、ディスプレイ72を介して移動支援情報をユーザに通知することにより、ユーザは、容易に高精度に、かつ迅速に、寝台装置30を理想位置に設置することができる。
また、据付用治具50が利用可能であるとともに据付用治具50が据付支援装置70とデータ送受信可能に接続される場合は、据付支援装置70の支援情報生成機能454Aが生成した移動支援情報にもとづいて据付用治具50が自律的に寝台装置30の位置を調整することにより、寝台装置30の設置位置の調整を支援することができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、X線撮影装置の寝台装置の据え付けを支援することができる。
なお、第1の実施形態におけるコンソール装置40の処理回路45の画像データ取得機能452および第2の実施形態における据付支援装置70の処理回路75の画像データ取得機能452Aは、画像データ取得部の一例である。また、第1の実施形態における処理回路45のズレ量取得機能453および第2の実施形態における処理回路75のズレ量取得機能453Aは、ズレ量取得部の一例である。また、第1の実施形態における処理回路45の通知機能455および第2の実施形態における処理回路75の通知機能455Aは、通知部の一例である。
なお、上記実施形態において、「プロセッサ」という文言は、たとえば、専用または汎用のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、または、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(たとえば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびFPGA)等の回路を意味するものとする。プロセッサは、記憶媒体に保存されたプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
また、上記実施形態では処理回路の単一のプロセッサが各機能を実現する場合の例について示したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサが各機能を実現してもよい。また、プロセッサが複数設けられる場合、プログラムを記憶する記憶媒体は、プロセッサごとに個別に設けられてもよいし、1つの記憶媒体が全てのプロセッサの機能に対応するプログラムを一括して記憶してもよい。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
30 寝台装置
33 天板
35 マーカ
35a 目印
42 ディスプレイ
45 コンソール装置の処理回路
50 据付用治具
60 架台ディスプレイ
70 据付支援装置
75 据付支援装置の処理回路
452、452A 画像データ取得機能
453、453A ズレ量取得機能
455、455A 通知機能

Claims (9)

  1. 寝台装置の天板に設けられたマーカと、
    前記マーカをX線撮影して得られた画像データを取得する画像データ取得部と、
    前記画像データにもとづいて、前記寝台装置が設置された床面に対する垂直方向のズレ量を含む前記天板のズレ量を求めるズレ量取得部と、
    を備えたX線撮影装置。
  2. 前記天板のズレ量にもとづいて前記天板の位置を補正するための移動支援情報をユーザに通知する通知部、
    をさらに備えた請求項1記載のX線撮影装置。
  3. 前記移動支援情報にもとづいて前記寝台装置の位置を調整する治具、
    をさらに備えた請求項2記載のX線撮影装置。
  4. 前記移動支援情報は、
    前記天板の位置を補正するための、前記寝台装置の調整箇所と調整量の情報を含む、
    請求項2または3に記載のX線撮影装置。
  5. 前記マーカは、
    前記天板に対して着脱自在に設けられた、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
  6. 前記マーカは、
    前記天板の長手方向に複数設けられるとともに、前記長手方向の設置箇所の少なくとも1箇所において、当該設置箇所と前記長手方向において同一位置かつ短手方向において異なる位置に設けられる、
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
  7. 前記ズレ量取得部は、
    前記画像データにもとづいて前記マーカの現在の位置を求め、この現在の位置と前記マーカの理想位置とを比較することにより、前記床面に対する前記垂直方向のズレ量を含む前記天板のズレ量を求める、
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
  8. 寝台装置の天板に設けられたマーカをX線撮影して得られた画像データを取得する画像データ取得部と、
    前記画像データにもとづいて、前記寝台装置が設置された床面に対する垂直方向のズレ量を含む前記天板のズレ量を求めるズレ量取得部と、
    を備えた据付支援装置。
  9. 天板を有する寝台装置の位置を調整する据付用治具であって、
    前記寝台装置が設置された床面に対する垂直方向のズレ量を含む前記天板のズレ量に応じて前記寝台装置が生成した前記天板の位置を補正するための移動支援情報を受信し、この移動支援情報にもとづいて前記寝台装置の位置を調整する据付用治具。
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