JP2019122069A - 圧縮空気貯蔵発電装置および圧縮空気貯蔵発電方法 - Google Patents

圧縮空気貯蔵発電装置および圧縮空気貯蔵発電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスを好適に維持し、安定した運転を可能とする圧縮空気貯蔵発電装置および圧縮空気貯蔵発電方法を提供する。【解決手段】CAES発電装置1は、空気を吸気し、圧縮し、蓄圧し、吐出する空気ライン10と、空気と熱交換する熱媒が循環する熱媒ライン20と、熱媒ライン20の熱媒の流量を制御する制御装置30とを備える。制御装置30は、圧力センサ12aで測定した圧力に基づいて熱媒ライン20の熱媒の過不足を抑制するように圧縮側熱媒ポンプ24を制御する圧縮側熱媒流量制御部33と、圧力センサ12aで測定した圧力に基づいて熱媒ライン20の熱媒の過不足を抑制するように膨張側熱媒ポンプ23を制御する膨張側熱媒流量制御部34とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮空気貯蔵発電装置および圧縮空気貯蔵発電方法に関する。
風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用した発電は、気象条件に依存するため、出力が安定しないことがある。そのため、適時に必要な電力を得るためには、エネルギー貯蔵システムを使用する必要がある。そのようなシステムの一例として、例えば、圧縮空気貯蔵(CAES:compressed air energy storage)発電装置が知られている。
CAES発電装置は、再生可能エネルギーを用いて圧縮機を駆動して圧縮空気を製造し、圧縮空気をタンクなどに貯蔵し、必要なときに圧縮空気を使用してタービン発電機を駆動して発電する装置である。また、CAES発電装置の運転効率を向上させるために、熱交換器を使用して熱媒と空気を熱交換させ、圧縮機で発生する圧縮熱を熱媒に回収し、膨張機で膨張する前の空気に回収した熱を戻すものがA−CAES(adiabatic compressed air energy storage)発電装置として知られている。
A−CAES発電装置(以降、単にCAES発電装置ともいう。)の運転効率をさらに向上させるためには、貯蔵した圧縮空気量に応じて運転状態を制御することが有効である。このように貯蔵した圧縮空気量に応じて運転状態を制御するCAES発電装置は、例えば特許文献1および特許文献2に開示されている。
特開2017−89443号公報 特開2016−220350号公報
CAES発電装置の運転を継続していると、貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスが崩れ、圧縮空気または熱媒が不足することがあり、または、余剰となることもある。特許文献1または特許文献2では、この現象に対する特段の示唆はない。もし、貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスが崩れた場合、安定して運転が継続できなくおそれがある。
本発明は、貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスを好適に維持し、安定した運転を可能とする圧縮空気貯蔵発電装置および圧縮空気貯蔵発電方法を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、
空気を吸気し、圧縮し、蓄圧し、吐出する空気ラインと、
前記空気と熱交換する熱媒が循環する熱媒ラインと、
前記熱媒ラインの前記熱媒の流量を制御する制御装置と
を備える圧縮空気貯蔵発電装置であって、
前記空気ラインは、
入力電力によって駆動される電動機と、
前記電動機によって駆動されることで空気を吸気して圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機から吐出された圧縮空気を蓄える蓄圧部と、
前記蓄圧部内の前記圧縮空気の貯蔵量を測定するための空気量センサと、
前記蓄圧部から給気される圧縮空気によって駆動される膨張機と、
前記膨張機によって駆動されることで発電する発電機と
を備え、
前記熱媒ラインは、
前記圧縮機から前記蓄圧部に流動する前記圧縮空気と前記熱媒とで熱交換することで、前記圧縮空気を冷却し、前記熱媒を加熱する圧縮側熱交換器と、
前記圧縮側熱交換器で加熱された熱媒を蓄える高温蓄熱部と、
前記蓄圧部から前記膨張機に流動する前記圧縮空気と前記高温蓄熱部から供給された熱媒とで熱交換することで、前記圧縮空気を加熱し、前記熱媒を冷却する膨張側熱交換器と、
前記膨張側熱交換器で冷却された熱媒を蓄える低温蓄熱部と、
前記低温蓄熱部から前記圧縮側熱交換器に供給される前記熱媒の流量を制御する圧縮側熱媒流量調整部と、
前記高温蓄熱部から前記膨張側熱交換器に供給される前記熱媒の流量を制御する膨張側熱媒流量調整部と
を備え、
前記制御装置は、
前記空気量センサで測定した空気量に基づいて前記熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制するように前記圧縮側熱媒流量調整部を制御する圧縮側熱媒流量制御部と、
前記空気量センサで測定した空気量に基づいて前記熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制するように前記膨張側熱媒流量調整部を制御する膨張側熱媒流量制御部と
を備える、圧縮空気貯蔵発電装置を提供する。
この構成によれば、蓄圧部の空気量に基づいて圧縮側熱媒流量調整部と膨張側熱媒流量調整部を制御し、熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制するため、貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスを保つことができる。これにより、貯蔵している圧縮空気量に対して熱媒量が過不足となる状態を回避できる。具体的には、圧縮空気が蓄圧部に少量しか貯蔵されていないとき、膨張側熱交換器に供給される圧縮空気も少量に限定されるため、高温熱媒の必要量は少ない一方、圧縮空気が蓄圧部に大量に貯蔵されているとき、膨張側熱交換器に供給される圧縮空気も大量になり得るため、高温熱媒の必要量は多い。また、圧縮空気が蓄圧部に少量しか貯蔵されていないとき、圧縮機吐出温度は高くないため、低温熱媒流量の必要量は少ない。一方、圧縮空気が蓄圧部に大量に貯蔵されているとき、圧縮機を運転すると、圧縮機吐出温度が上昇傾向となるため、低温熱媒の必要量も多い。このように、高温熱媒および低温熱媒の必要量は蓄圧部の空気量に応じて変動するため、蓄圧部の空気量に応じて適切に必要な熱媒量を確保することによって、安定した運転がより長時間可能となる。圧縮空気貯蔵発電装置の運転を継続すると、理想的には貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスは崩れないが、現実的には貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスが崩れ、安定した運転ができなくなる。このようなアンバランスをできるだけ抑制することで、安定した運転がより長時間可能となるのである。
前記圧縮空気貯蔵発電装置は、前記高温蓄熱部内の熱媒量を測定するための高温熱媒量センサをさらに備え、
前記制御装置は、
前記高温蓄熱部の許容貯蔵量に対する高温熱媒量センサで測定した熱媒量の充填割合である高温熱媒充填割合を算出する高温熱媒充填割合算出部と、
前記蓄圧部の許容貯蔵量に対する前記空気量センサで測定した空気量の充填割合である空気充填割合を算出する空気充填割合算出部と
をさらに備え、
前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合と前記高温熱媒充填割合との差に基づいて前記圧縮側熱媒流量調整部を制御し、
前記膨張側熱媒流量制御部もまた、前記空気充填割合と前記高温熱媒充填割合との差に基づいて前記膨張側熱媒流量調整部を制御してもよい。
この構成によれば、空気充填割合と高温熱媒充填割合とに基づいて圧縮側熱媒流量調整部と膨張側熱媒流量調整部とを制御し、熱媒ラインの熱媒流量の過不足を抑制するため、貯蔵している圧縮空気量と高温熱媒量のバランスを保つことができる。
前記膨張側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき、前記膨張側熱媒流量調整部の流量を減らしてもよい。
この構成によれば、高温蓄熱部に必要量の高温熱媒を確保できる。空気充填割合が高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいときは、高温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、膨張側熱媒流量調整部を制御して高温蓄熱部から膨張側熱交換器に供給される高温熱媒の量を減らすことによって、高温蓄熱部内の高温熱媒量の減少速度を低下させることができる。
前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき、前記圧縮側熱媒流量調整部の流量を増やしてもよい。
この構成によれば、高温蓄熱部に必要量の高温熱媒を確保できる。空気充填割合が高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいときは、高温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、圧縮側熱媒流量調整部を制御して圧縮側熱交換器から高温蓄熱部に供給される高温熱媒の量を増やすことによって、高温蓄熱部内の高温熱媒量の増加速度を上昇させることができる。
前記膨張側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上小さいとき、前記膨張側熱媒流量調整部の流量を増やしてもよい。
この構成によれば、高温蓄熱部に余剰量の高温熱媒を貯蔵することを防止できる。空気充填割合が高温熱媒充填割合よりも所定以上小さいときは、高温熱媒の必要量が少ないときである。従って、このとき、膨張側熱媒流量調整部を制御して高温蓄熱部から膨張側熱交換器に供給される高温熱媒の量を増やすことによって、高温蓄熱部内の高温熱媒量の減少速度を上昇させることができる。これにより、熱媒ラインは循環構造を有するため、熱媒の余剰箇所を抑制することで、必要箇所に熱媒を供給し得る。
前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上小さいとき、前記圧縮側熱媒流量調整部の流量を減らしてもよい。
この構成によれば、高温蓄熱部に余剰量の高温熱媒を貯蔵することを防止できる。空気充填割合が高温熱媒充填割合よりも所定以上小さいときは、高温熱媒の必要量が少ないときである。従って、このとき、圧縮側熱媒流量調整部を制御して圧縮側熱交換器から高温蓄熱部に供給される高温熱媒の量を減らすことによって、高温蓄熱部内の高温熱媒量の増加速度を低下させることができる。これにより、熱媒ラインは循環構造を有するため、熱媒の余剰箇所を抑制することで、必要箇所に熱媒を供給し得る。
前記圧縮空気貯蔵発電装置は、前記低温蓄熱部内の熱媒量を測定するための低温熱媒量センサをさらに備え、
前記制御装置は、
前記低温蓄熱部の許容貯蔵量に対する低温熱媒量センサで測定した熱媒量の充填割合である低温熱媒充填割合を算出する低温熱媒充填割合算出部と、
前記蓄圧部の許容貯蔵量に対する前記空気量センサで測定した空気量の充填割合である空気充填割合を算出し、100%から前記空気充填割合を差し引いた空気余裕割合を算出する空気余裕割合算出部と
をさらに備え、
前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合と前記低温熱媒充填割合との差に基づいて前記圧縮側熱媒流量調整部を制御し、
前記膨張側熱媒流量制御部もまた、前記空気余裕割合と前記低温熱媒充填割合との差に基づいて前記膨張側熱媒流量調整部を制御してもよい。
この構成によれば、空気余裕割合と低温熱媒充填割合とに基づいて圧縮側熱媒流量調整部と膨張側熱媒流量調整部とを制御し、熱媒ラインの熱媒流量の過不足を抑制するため、貯蔵している圧縮空気量と低温熱媒量のバランスを保つことができる。
前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき前記圧縮側熱媒流量調整部の流量を増やしてもよい。
この構成によれば、低温蓄熱部に必要量の高温熱媒を確保できる。空気余裕割合が低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいときは、低温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、圧縮側熱媒流量調整部を制御して低温蓄熱部から圧縮側熱交換器に供給される低温熱媒の量を減らすことによって、低温蓄熱部内の低温熱媒量の減少速度を低下させることができる。
前記膨張側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき前記膨張側熱媒流量調整部の流量を減らしてもよい。
この構成によれば、低温蓄熱部に必要量の高温熱媒を確保できる。空気余裕割合が低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいときは、低温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、膨張側熱媒流量調整部を制御して膨張側熱交換器から低温蓄熱部に供給される低温熱媒の量を増やすことによって、低温蓄熱部内の低温熱媒量の増加速度を上昇させることができる。
前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上小さいとき前記圧縮側熱媒流量調整部の流量を減らしてもよい。
この構成によれば、低温蓄熱部に余剰量の低温熱媒を貯蔵することを防止できる。空気余裕割合が低温熱媒充填割合よりも所定以上小さいときは、低温熱媒の必要量が少ないときである。従って、このとき、圧縮側熱媒流量調整部を制御して低温蓄熱部から圧縮側熱交換器に供給される低温熱媒の量を増やすことによって、低温蓄熱部内の低温熱媒量の減少速度を上昇させることができる。これにより、熱媒ラインは循環構造を有するため、熱媒の余剰箇所を抑制することで、必要箇所に熱媒を供給し得る。
前記膨張側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上小さいとき前記膨張側熱媒流量調整部の流量を増やしてもよい。
この構成によれば、低温蓄熱部に余剰量の熱媒を貯蔵することを防止できる。空気余裕割合が低温熱媒充填割合よりも所定以上小さいときは、低温熱媒の必要量が少ないときである。従って、このとき、膨張側熱媒流量調整部を制御して膨張側熱交換器から低温蓄熱部に供給される低温熱媒の量を減らすことによって、低温蓄熱部内の低温熱媒量の増加速度を低下させることができる。これにより、熱媒ラインは循環構造を有するため、熱媒の余剰箇所を抑制することで、必要箇所に熱媒を供給し得る。
前記圧縮空気貯蔵発電装置は、
前記低温蓄熱部と前記高温蓄熱部とを流体的に直接接続するバイパス配管と、
前記バイパス配管内の熱媒を流動させるバイパスポンプと、
前記バイパス配管内の熱媒の流動を許容または遮断するバイパス弁と
をさらに備え、
前記制御装置は、
前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき、前記バイパス弁を開き、前記バイパスポンプを駆動し、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部に熱媒を供給する第1バイパス制御部をさらに備えてもよい。
この構成によれば、高温蓄熱部に必要量の熱媒を確保できる。空気充填割合が高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいときは、高温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、バイパス弁およびバイパスポンプを制御して低温蓄熱部から高温蓄熱部に熱媒を供給することで、高温蓄熱部内の熱媒量を増加できる。
前記圧縮空気貯蔵発電装置は、
前記低温蓄熱部と前記高温蓄熱部とを流体的に直接接続するバイパス配管と、
前記バイパス配管内の熱媒を流動させるバイパスポンプと、
前記バイパス配管内の熱媒の流動を許容または遮断するバイパス弁と
をさらに備え、
前記制御装置は、
前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき、前記バイパス弁を開き、前記バイパスポンプを駆動し、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部に熱媒を供給する第2バイパス制御部をさらに備えてもよい。
この構成によれば、低温蓄熱部に必要量の熱媒を確保できる。空気余裕割合が低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいときは、低温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、バイパス弁およびバイパスポンプを制御して高温蓄熱部から低温蓄熱部に熱媒を供給することで、低温蓄熱部内の熱媒量を増加できる。
本発明の第2の態様は、
空気を吸気し、圧縮し、蓄圧し、吐出する空気ラインと、
前記空気と熱交換する熱媒が循環する熱媒ラインと、
を備える圧縮空気貯蔵発電装置の圧縮空気貯蔵発電方法であって、
前記空気ラインは、
入力電力によって駆動される電動機と、
前記電動機によって駆動されることで空気を吸気して圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機から吐出された圧縮空気を蓄える蓄圧部と、
前記蓄圧部内の前記圧縮空気の貯蔵量を測定するための空気量センサと、
前記蓄圧部から給気される圧縮空気によって駆動される膨張機と、
前記膨張機によって駆動されることで発電する発電機と
を備え、
前記熱媒ラインは、
前記圧縮機から前記蓄圧部に流動する前記圧縮空気と前記熱媒とで熱交換することで、前記圧縮空気を冷却し、前記熱媒を加熱する圧縮側熱交換器と、
前記圧縮側熱交換器で加熱された熱媒を蓄える高温蓄熱部と、
前記蓄圧部から前記膨張機に流動する前記圧縮空気と前記高温蓄熱部から供給された熱媒とで熱交換することで、前記圧縮空気を加熱し、前記熱媒を冷却する膨張側熱交換器と、
前記膨張側熱交換器で冷却された熱媒を蓄える低温蓄熱部と、
前記低温蓄熱部から前記圧縮側熱交換器に供給される前記熱媒の流量を制御する圧縮側熱媒流量調整部と、
前記高温蓄熱部から前記膨張側熱交換器に供給される前記熱媒の流量を制御する膨張側熱媒流量調整部と
を備え、
前記空気量センサで測定した空気量に基づいて前記熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制し、
前記空気量センサで測定した空気量に基づいて前記熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制する、圧縮空気貯蔵発電方法を供する。
この方法によれば、前述のように、貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスを好適に維持できるため、圧縮空気貯蔵発電装置を安定して運転させることができる。
本発明によれば、圧縮空気貯蔵発電装置および圧縮空気貯蔵発電方法において、蓄圧部の空気量に基づいて圧縮側熱媒流量調整部と膨張側熱媒流量調整部を制御し、熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制する。従って、貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスを好適に維持し、安定した運転が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図 第1実施形態の制御装置の制御ブロック図 第2実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図 第2実施形態の制御装置の制御ブロック図 第3実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図 第3実施形態の制御装置の制御ブロック図 第4実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図 第4実施形態の制御装置の制御ブロック図
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、圧縮空気貯蔵(CAES:compressed air energy storage)発電装置1の概略構成図である。CAES発電装置1は、発電所2から供給された電力を利用して圧縮空気を製造し、必要に応じて圧縮空気を利用して発電し、工場などの需要先3に電力を出力する装置である。発電所2は、例えば、風力発電所または太陽光発電所などの再生可能エネルギーによるものであり得るが、再生可能エネルギーを利用しない火力発電所または原子力発電所などであってもよく、特に限定されるものではない。
CAES発電装置1は、破線で示す空気ライン10と、実線で示す熱媒ライン20と、制御装置30とを備える。
空気ライン10には、圧縮機11と、蓄圧タンク(蓄圧部)12と、膨張機13とが設けられており、これらが空気配管10a〜10dにより流体的に接続され、その内部には空気が流れている。
本実施形態の圧縮機11は、スクリュ式であり、雌雄一対のスクリュロータを備える。スクリュロータにはモータ(電動機)14が機械的に接続されており、モータ14は発電所2で発電された電力を受けてスクリュロータを回転駆動する。以降、発電所2からモータ14に供給される電力のことを入力電力ともいう。この入力電力は、図示しないセンサによって測定されており、ここで測定された入力電力値は制御装置30に送られる。また、圧縮機11内では、雌雄一対のスクリュロータが回転駆動され、噛合することで、空気を圧縮する。圧縮機11の吸気口11aは空気配管10aを通じて外気と通じており、吐出口11bは空気配管10bを通じて蓄圧タンク12と流体的に接続されている。空気配管10bには後述する圧縮側熱交換器15が介設されている。圧縮機11は、モータ14によって駆動されると、空気配管10aを通じて吸気口11aから空気を吸気し、内部で圧縮し、圧縮空気を吐出口11bから吐出し、空気配管10bを通じて蓄圧タンク12に圧縮空気を圧送する。なお、圧縮機11は、本実施形態ではスクリュ式であるが、ターボ式、スクロール式、またはレシプロ式等であってもよい。
蓄圧タンク12は、例えば鋼製のタンクであり、圧縮機11から圧送された圧縮空気を貯蔵する。即ち、蓄圧タンク12には、圧縮空気としてエネルギーを蓄積できる。蓄圧タンク12には圧力センサ(空気量センサ)12aが取り付けられており、内部の圧縮空気の圧力を測定できる。蓄圧タンク12は空気配管10cを通じて膨張機13の給気口13aに流体的に接続されており、蓄圧タンク12で貯蔵された圧縮空気は空気配管10cを通じて膨張機13に供給される。蓄圧タンク12から膨張機13に延びる空気配管10cには、圧縮空気の流れを許容または遮断するためのバルブ17と後述する膨張側熱交換器16が設けられている。バルブ17を開閉することにより、蓄圧タンク12から膨張機13に圧縮空気を供給するか否かを変更できる。
膨張機13は、スクリュ式であり、雌雄一対のスクリュロータを備える。スクリュロータには発電機18が機械的に接続されており、発電機は膨張機13によって駆動されることで発電する。給気口13aから圧縮空気を給気された膨張機13は、圧縮空気により作動し、発電機18を駆動する。発電機18は外部の工場などの需要先3に電気的に接続されており、発電機18で発電した電力は需要先3に供給される。以降、発電機18で発電する電力のことを発電電力ともいう。この発電電力は、図示しないセンサによって測定されており、ここで測定された発電電力値は制御装置30に送られる。また、膨張機13で膨張された空気は、排気口13bから空気配管10dを通じて外部に排気される。なお、膨張機13は、本実施形態ではスクリュ式であるが、ターボ式、スクロール式、及びレシプロ式等であってもよい。また、本実施形態では、圧縮機11と膨張機13を別個に設けているが、特に本実施形態の圧縮機11と膨張機13は同じものであるため、一台の流体機械として圧縮機11と膨張機13を兼用することもできる。この場合、電動機と発電機とが可逆である一台の電動発電機としてモータ14と発電機18を兼用することができる。
熱媒ライン20には、圧縮側熱交換器15と、高温熱媒タンク(高温蓄熱部)21と、膨張側熱交換器16と、低温熱媒タンク(低温蓄熱部)22とが設けられており、これらが熱媒配管20a,20bにより流体的に循環接続され、その内部には熱媒が流れている。熱媒の種類は特に限定されず、例えば鉱物油やグリコール系の熱媒を使用できる。
圧縮側熱交換器15では、圧縮機11から蓄圧タンク12に延びる空気配管10b内の圧縮空気と、低温熱媒タンク22から高温熱媒タンク21に延びる熱媒配管20a内の熱媒とで熱交換し、詳細には、圧縮空気を冷却し、熱媒を加熱している。即ち、圧縮側熱交換器15では、圧縮機11で発生した圧縮熱を熱媒に回収している。低温熱媒タンク22から高温熱媒タンク21に延びる熱媒配管20aには、圧縮側熱媒ポンプ(圧縮側熱媒流量調整部)24が設けられており、圧縮側熱交換器15で加熱された熱媒は、圧縮側熱媒ポンプ24によって熱媒配管20aを通じて高温熱媒タンク21に送られる。圧縮側熱媒ポンプ24は、回転数を変動させることによって、送出する熱媒の流量を調整できる。好ましくは、この回転数に上限値を設けることで圧縮側熱媒ポンプ24を通過する熱媒の流量を所定以内となるようにする。このように、圧縮側熱媒ポンプ24における熱媒流量の上限を規定すると、圧縮側熱媒ポンプ24に過大な負荷がかかることを防止できる。特に、キャビテーションを防止できる点でも回転数に上限値を設けることは有効である。
高温熱媒タンク21は、例えば鋼製のタンクであり、圧縮側熱交換器15で加熱された高温熱媒を貯蔵する。好ましくは、熱エネルギの損失を防止する観点から、高温熱媒タンク21は、大気と断熱された断熱材で周囲が覆われている。高温熱媒タンク21には液位計や液面センサなどの高温熱媒量センサ21aが取り付けられており、内部の高温熱媒量を測定できる。高温熱媒タンク21に貯蔵された熱媒は、熱媒配管20bを通じて膨張側熱交換器16に供給される。
膨張側熱交換器16では、蓄圧タンク12から膨張機13に延びる空気配管10c内の圧縮空気と、高温熱媒タンク21から低温熱媒タンク22に延びる熱媒配管20b内の熱媒とで熱交換し、詳細には、圧縮空気を加熱し、熱媒を冷却している。即ち、膨張側熱交換器16では、圧縮側熱交換器15にて圧縮空気から回収した熱を再び圧縮空気に戻している。これにより、蓄圧タンク12にて圧縮空気が放熱することを防止でき、エネルギーロスを低減できる。また、高温熱媒タンク21から低温熱媒タンク22に延びる熱媒配管20bには、膨張側熱媒ポンプ(膨張側熱媒流量調整部)23が設けられており、膨張側熱交換器16で冷却された熱媒は、膨張側熱媒ポンプ23によって熱媒配管20bを通じて低温熱媒タンク22に送られる。膨張側熱媒ポンプ23は、回転数を変動させることによって、送出する熱媒の流量を調整できる。好ましくは、この回転数に上限値を設けることで、膨張側熱媒ポンプ23を通過する熱媒の流量を所定以内となるようにする。このように、膨張側熱媒ポンプ23における熱媒流量の上限を規定すると、膨張側熱媒ポンプ23に過大な負荷がかかることを防止できる。特に、キャビテーションを防止できる点でも回転数に上限値を設けることは有効である。
低温熱媒タンク22は、例えば鋼製のタンクであり、膨張側熱交換器16で冷却された低温熱媒を貯蔵する。
制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)のような記憶装置を含むハードウェアと、それに実装されたソフトウェアにより構築されている。制御装置30は、圧力センサ12aからの圧力値と、高温熱媒量センサ21aからの高温熱媒量とを受け、圧縮側熱媒ポンプ24および膨張側熱媒ポンプ23の回転数をそれぞれ制御する。
図2は、制御装置30の制御ブロック図を示している。
制御装置30は、空気充填割合算出部31と、高温熱媒充填割合算出部32とを備えている。空気充填割合算出部31は、蓄圧タンク12の許容圧力P0に対する圧力センサ12aで測定した圧力Pの割合である空気充填割合Prを算出する(Pr=100×P/P0[%])。高温熱媒充填割合算出部32は、高温熱媒タンク21の許容貯蔵量H0に対する高温熱媒量センサ21aで測定した熱媒量Hの充填割合である高温熱媒充填割合Hrを算出する(Hr=100×H/H0[%])。
また、制御装置は、圧縮側熱媒流量制御部33と、膨張側熱媒流量制御部34とを備えている。圧縮側熱媒流量制御部33は、空気充填割合Prと、高温熱媒充填割合Hrとに基づいて、圧縮側熱媒ポンプ24を制御する。膨張側熱媒流量制御部34もまた、空気充填割合Prと、高温熱媒充填割合Hrとに基づいて、膨張側熱媒ポンプ23を制御する。本制御は、熱媒ライン20の各部における熱媒の過不足を抑制するように行われるが、具体的には以下の3つの場合のようにして行われる。
第1に、空気充填割合Prと高温熱媒充填割合Hrとの差が所定範囲内のときは(D2<Pr−Hr<D1)、高温熱媒タンク21内に高温熱媒が適量充填されているときと判定し、通常運転を行う。
上記通常運転では、以下の式(1),(2)に従って、入力電力W1と発電電力W2とに基づいて、圧縮側熱媒ポンプ24の回転数R1と膨張側熱媒ポンプ23の回転数R2とを制御している。なお、式(1),(2)に従った本制御は、通常運転が入力電力W1と発電電力W2とに基づいて行われるときの一例を示しており、通常運転がこの制御のみに限定されるものではない。これは、以降の数式に従った制御についても同様である。
Figure 2019122069

W1max:最大入力電力
W2max:最大発電電力
R1max:圧縮側熱媒ポンプの最大回転数
R1min:圧縮側熱媒ポンプの最小回転数
R2max:膨張側熱媒ポンプの最大回転数
R2min:膨張側熱媒ポンプの最小回転数
第2に、空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D1以上大きいとき(Pr−Hr≧D1)の制御を説明する。空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D1以上大きいときは(Pr−Hr≧D1)、高温熱媒タンク21内に高温熱媒が不足しているときである。このとき、膨張側熱媒流量制御部34は、膨張側熱媒ポンプ23の回転数を減らし、膨張側熱媒ポンプ23の流量を減らす。これにより、高温熱媒タンク21から流出する高温熱媒の量を減らすことができる。また、圧縮側熱媒流量制御部33は、圧縮側熱媒ポンプ24の回転数を増やし、圧縮側熱媒ポンプ24の流量を増やす。これにより、高温熱媒タンク21に流入する高温熱媒の量を増やすことができる。例えば、このような制御は、K1を1未満の定数およびK2を1より大きい定数として以下の式(3),(4)のように表すことができる。
Figure 2019122069
第3に、空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D2以上小さいとき(Pr−Hr≦D2)の制御を説明する。空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D2以上小さいとき(Pr−Hr≦D2)は、高温熱媒タンク21内に高温熱媒が余剰であるときである。このとき、膨張側熱媒流量制御部34は、膨張側熱媒ポンプ23の回転数を増やし、膨張側熱媒ポンプ23の流量を増やす。これにより、高温熱媒タンク21から流出する高温熱媒の量を減らすことができる。また、圧縮側熱媒流量制御部33は、圧縮側熱媒ポンプ24の回転数を減らし、圧縮側熱媒ポンプ24の流量を減らす。これにより、高温熱媒タンク21に流入する高温熱媒の量を減らすことができる。例えば、このような制御は、K3を1より大きい定数およびK4を1未満の定数として以下の式(5),(6)のように表すことができる。
Figure 2019122069
本実施形態のCAES発電装置1によれば、次のような利点がある。
(1)蓄圧タンク12の圧力に基づいて圧縮側熱媒ポンプ24と膨張側熱媒ポンプ23を制御し、熱媒ライン20の熱媒の過不足を抑制するため、貯蔵している圧縮空気量と熱媒量のバランスを保つことができる。これにより、貯蔵している圧縮空気量に対して熱媒量が過不足となる状態を回避できる。具体的には、圧縮空気が蓄圧タンク12に少量しか貯蔵されていないとき、膨張側熱交換器16に供給される圧縮空気も少量に限定されるため、高温熱媒の必要量は少ない。一方、圧縮空気が蓄圧タンク12に大量に貯蔵されているとき、膨張側熱交換器16に供給される圧縮空気も大量になり得るため、高温熱媒の必要量は多い。また、圧縮空気が蓄圧部に少量しか貯蔵されていないとき、圧縮機吐出温度は高くないため、低温熱媒流量の必要量は少ない。一方、圧縮空気が蓄圧部に大量に貯蔵されているとき、圧縮機を運転すると、圧縮機吐出温度が上昇傾向となるため、低温熱媒の必要量も多い。このように、高温熱媒および低温熱媒の必要量は蓄圧タンク12の空気量に応じて変動するため、蓄圧タンク12の空気量に応じて適切に必要な熱媒量を確保することによって、安定した運転がより長時間可能となる。
(2)空気充填割合Prと高温熱媒充填割合Hrとに基づいて圧縮側熱媒ポンプ24と膨張側熱媒ポンプ23とを制御し、熱媒ライン20の熱媒流量の過不足を抑制するため、貯蔵している圧縮空気量と高温熱媒量のバランスを保つことができる。
(3)高温熱媒タンク21に必要量の高温熱媒を確保できる。空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D1以上大きいとき(Pr−Hr≧D1)は、高温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、膨張側熱媒ポンプ23を制御して高温熱媒タンク21から膨張側熱交換器16に供給される高温熱媒の量を減らすことによって、高温熱媒タンク21内の高温熱媒量の減少速度を低下させることができる。
(4)高温熱媒タンク21に必要量の高温熱媒を確保できる。空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D1以上大きいとき(Pr−Hr≧D1)は、高温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、圧縮側熱媒ポンプ24を制御して圧縮側熱交換器15から高温熱媒タンク21に供給される高温熱媒の量を増やすことによって、高温熱媒タンク21内の高温熱媒量の増加速度を上昇させることができる。
(5)高温熱媒タンク21に余剰量の高温熱媒を貯蔵することを防止できる。空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D2以上小さいとき(Pr−Hr≦D2)は、高温熱媒の必要量が少ないときである。従って、このとき、膨張側熱媒ポンプ23を制御して高温熱媒タンク21から膨張側熱交換器16に供給される高温熱媒の量を増やすことによって、高温熱媒タンク21内の高温熱媒量の減少速度を上昇させることができる。熱媒ライン20は循環構造を有するため、熱媒の余剰箇所を抑制することで、必要箇所に熱媒を供給し得る。
(6)高温熱媒タンク21に余剰量の高温熱媒を貯蔵することを防止できる。空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D2以上小さいとき(Pr−Hr≦D2)は、高温熱媒の必要量が少ないときである。従って、このとき、圧縮側熱媒ポンプ24を制御して圧縮側熱交換器15から高温熱媒タンク21に供給される高温熱媒の量を減らすことによって、高温熱媒タンク21内の高温熱媒量の増加速度を低下させることができる。熱媒ライン20は循環構造を有するため、熱媒の余剰箇所を抑制することで、必要箇所に熱媒を供給し得る。
(第2実施形態)
図3に示す本実施形態のCAES発電装置1では、センサ系の構成、および低温熱媒タンク22および圧縮側熱媒ポンプ24間の熱媒配管20aに補助熱交換器27が設けられている点が第1実施形態と異なる。これに関する構成以外は、第1実施形態のCAES発電装置1の構成と実質的に同じである。また、第1実施形態では高温熱媒量に基づいて制御が行われていたが、本実施形態では、低温熱媒量に基づいて制御が行われる。従って、第1実施形態にて示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、低温熱媒タンク22に液位計や液面センサなどの低温熱媒量センサ22aが取り付けられており、内部の低温熱媒量を測定できる。また、圧縮側熱交換器15内を熱媒が高温のまま流れて熱交換に支障を来たす恐れがある場合、補助熱交換器27を設けることにより、温度調整機能を付加することができる。予め補助熱交換器27で熱媒を冷却水と熱交換することにより、圧縮側熱交換器15の入側の熱媒の温度を例えば常温程度に調整することができる。なお、補助熱交換器27は、必要に応じて設けることができる。
図4に示す本実施形態の制御装置30は、圧力センサ12aからの圧力値と、低温熱媒量センサ22aからの低温熱媒量とを受け、圧縮側熱媒ポンプ24および膨張側熱媒ポンプ23の回転数をそれぞれ制御する。
制御装置30は、空気余裕割合算出部35と、低温熱媒充填割合算出部36とを備えている。空気余裕割合算出部35は、蓄圧タンク12の許容圧力P0に対する圧力センサ12aで測定した圧力Pの割合である空気充填割合Prを算出し(Pr=100×P/P0[%])、さらに100%から空気充填割合Prを差し引いた空気余裕割合ΔPrを算出する(ΔPr=100−Pr)。より簡単には、空気余裕割合ΔPrとは、蓄圧タンク12に現状からさらにどれだけの圧縮空気を貯蔵できるかを示す割合値である。また、低温熱媒充填割合算出部36は、低温熱媒タンク22の許容貯蔵量C0に対する低温熱媒量センサ22aで測定した熱媒量Cの充填割合である低温熱媒充填割合Crを算出する(Cr=100×C/C0[%])。
また、制御装置は、第1実施形態と同様に、圧縮側熱媒流量制御部33と、膨張側熱媒流量制御部34とを備えている。圧縮側熱媒流量制御部33は、空気余裕割合ΔPrと、低温熱媒充填割合Crとに基づいて、圧縮側熱媒ポンプ24を制御する。膨張側熱媒流量制御部34もまた、空気余裕割合ΔPrと、低温熱媒充填割合Crとに基づいて、膨張側熱媒ポンプ23を制御する。本制御は、熱媒ライン20の各部における熱媒の過不足を抑制するように行われるが、具体的には以下の3つの場合のようにして行われる。
第1に、空気余裕割合ΔPrと低温熱媒充填割合Crとの差が所定範囲内のときは(d2<Pr−Cr<d1)、低温熱媒タンク22内に低温熱媒が適量充填されているときと判定し、通常運転を行う。通常運転の制御については、第1実施形態と同じであり得る。
第2に、空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d1以上大きいとき(ΔPr−Cr≧d1)の制御を説明する。空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d1以上大きいときは(ΔPr−Cr≧d1)、高温熱媒タンク21内に高温熱媒が不足しているときである。このとき、膨張側熱媒流量制御部34は、膨張側熱媒ポンプ23の回転数を増やし、膨張側熱媒ポンプ23の流量を増やす。これにより、低温熱媒タンク22に流入する低温熱媒の量を増やすことができる。また、圧縮側熱媒流量制御部33は、圧縮側熱媒ポンプ24の回転数を減らし、圧縮側熱媒ポンプ24の流量を減らす。これにより、低温熱媒タンク22から流出する低温熱媒の量を減らすことができる。例えば、このような制御は、k1を1未満の定数およびk2を1より大きい定数として以下の式(7),(8)のように表すことができる。
Figure 2019122069
第3に、空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d2以上小さいとき(ΔPr−Cr≦d2)の制御を説明する。空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d2以上小さいとき(ΔPr−Cr≦d2)は、低温熱媒タンク22内に低温熱媒が余剰であるときである。このとき、膨張側熱媒流量制御部34は、膨張側熱媒ポンプ23の回転数を減らし、膨張側熱媒ポンプ23の流量を減らす。これにより、低温熱媒タンク22に流入する低温熱媒の量を減らすことができる。また、圧縮側熱媒流量制御部33は、圧縮側熱媒ポンプ24の回転数を増やし、圧縮側熱媒ポンプ24の流量を増やす。これにより、低温熱媒タンク22から流出する低温熱媒の量を減らすことができる。例えば、このような制御は、k3を1より大きい定数およびk4を1未満の定数として以下の式(9),(10)のように表すことができる。
Figure 2019122069
本実施形態のCAES発電装置1によれば、次のような利点がある。
(1)空気余裕割合ΔPrと低温熱媒充填割合Crとに基づいて圧縮側熱媒ポンプ24と膨張側熱媒ポンプ23とを制御し、熱媒ライン20の熱媒流量の過不足を抑制するため、貯蔵している圧縮空気量と低温熱媒量のバランスを保つことができる。
(2)低温熱媒タンク22に必要量の高温熱媒を確保できる。空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d1以上大きいとき(ΔPr−Cr≧d1)は、低温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、圧縮側熱媒ポンプ24を制御して低温熱媒タンク22から圧縮側熱交換器15に供給される低温熱媒の量を減らすことによって、低温熱媒タンク22内の低温熱媒量の減少速度を低下させることができる。
(3)低温熱媒タンク22に必要量の高温熱媒を確保できる。空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d1以上大きいとき(ΔPr−Cr≧d1)は、低温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、膨張側熱媒ポンプ23を制御して膨張側熱交換器16から低温熱媒タンク22に供給される低温熱媒の量を増やすことによって、低温熱媒タンク22内の低温熱媒量の増加速度を上昇させることができる。
(4)低温熱媒タンク22に余剰量の低温熱媒を貯蔵することを防止できる。空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d2以上小さいとき(ΔPr−Cr≦d2)は、低温熱媒の必要量が少ないときである。従って、このとき、圧縮側熱媒ポンプ24を制御して低温熱媒タンク22から圧縮側熱交換器15に供給される低温熱媒の量を増やすことによって、低温熱媒タンク22内の低温熱媒量の減少速度を上昇させることができる。熱媒ライン20は循環構造を有するため、熱媒の余剰箇所を抑制することで、必要箇所に熱媒を供給し得る。
(5)低温熱媒タンク22に余剰量の熱媒を貯蔵することを防止できる。空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d2以上小さいとき(ΔPr−Cr≦d2)は、低温熱媒の必要量が少ないときである。従って、このとき、膨張側熱媒ポンプ23を制御して膨張側熱交換器16から低温熱媒タンク22に供給される低温熱媒の量を減らすことによって、低温熱媒タンク22内の低温熱媒量の増加速度を低下させることができる。熱媒ライン20は循環構造を有するため、熱媒の余剰箇所を抑制することで、必要箇所に熱媒を供給し得る。
(第3実施形態)
図5に示す本実施形態のCAES発電装置1では、高温熱媒タンク21と低温熱媒タンク22との間にバイパス構造が設けられている点で第1実施形態と異なる。これに関する構成以外は、第1実施形態のCAES発電装置1の構成と実質的に同じである。従って、第1実施形態にて示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、高温熱媒タンク21と低温熱媒タンク22とを流体的に接続するバイパス配管25が設けられている。バイパス配管25には、バイパス配管25内の熱媒の流動を許容または遮断するバイパス弁25aと、バイパス配管25内の熱媒を流動させるバイパスポンプ25bと、バイパス配管25内の熱媒を冷却するクーラ25cとが設けられている。
図6に示す本実施形態の制御装置30は、空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D3以上大きいとき(Pr−Hr≧D3)、バイパス弁25aを開き、バイパスポンプ25bを駆動し、低温熱媒タンク22から高温熱媒タンク21に熱媒を供給する第1バイパス制御部37を備える。ここで、所定値D3は、第1実施形態の所定値D1よりも大きい数値である(D3>D1)。本制御の意味するところは、2つのポンプ23,24の制御だけでは高温熱媒タンク21と低温熱媒タンク22の熱媒の過不足を抑制できないときに、高温熱媒タンク21と低温熱媒タンク22との間で熱媒を直接やりとりすることで熱媒の過不足を確実に抑制することである。
本実施形態のCAES発電装置1によれば、高温熱媒タンク21に必要量の熱媒を確保できる。空気充填割合Prが高温熱媒充填割合Hrよりも所定値D3以上大きいとき(Pr−Hr≧D3)は、高温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、バイパス弁25aおよびバイパスポンプ25bを制御して低温熱媒タンク22から高温熱媒タンク21に熱媒を供給することで、高温熱媒タンク21内の熱媒量を増加できる。
(第4実施形態)
図7に示す本実施形態のCAES発電装置1では、高温熱媒タンク21と低温熱媒タンク22との間にバイパス構造が設けられている点で第2実施形態と異なる。これに関する構成以外は、第2実施形態のCAES発電装置1の構成と実質的に同じである。従って、第2実施形態にて示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、高温熱媒タンク21と低温熱媒タンク22とを流体的に接続するバイパス配管26が設けられている。バイパス配管26には、バイパス配管26内の熱媒の流動を許容または遮断するバイパス弁26aと、バイパス配管26内の熱媒を流動させるバイパスポンプ26bと、バイパス配管26内の熱媒を加熱するヒータ26cとが設けられている。
図8に示す本実施形態の制御装置30は、空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d3以上大きいとき(ΔPr−Cr≧d3)、バイパス弁26aを開き、バイパスポンプ26bを駆動し、高温熱媒タンク21から低温熱媒タンク22に熱媒を供給する第2バイパス制御部38を備える。ここで、所定値d3は、第1実施形態の所定値d1よりも大きい数値である(d3>d1)。本制御の意味するところは、2つのポンプ23,24の制御だけでは高温熱媒タンク21と低温熱媒タンク22の熱媒の過不足を抑制できないときに、高温熱媒タンク21と低温熱媒タンク22との間で熱媒を直接やりとりすることで熱媒の過不足を確実に抑制することである。
本実施形態のCAES発電装置1によれば、低温熱媒タンク22に必要量の熱媒を確保できる。空気余裕割合ΔPrが低温熱媒充填割合Crよりも所定値d3以上大きいとき(ΔPr−Cr≧d3)は、低温熱媒の必要量が多いときである。従って、このとき、バイパス弁26aおよびバイパスポンプ26bを制御して高温熱媒タンク21から低温熱媒タンク22に熱媒を供給することで、低温熱媒タンク22内の熱媒量を増加できる。
以上より、本発明の具体的な実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、個々の実施形態の内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
また、上記の各実施形態では、圧縮側熱媒ポンプ24と膨張側熱媒ポンプ23の回転数を調整することによって熱媒の流量を調整しているが、熱媒の流量を調整する機構(圧縮側熱媒流量調整部、膨張側熱媒流量調整部)はこれに限定されない。例えば、回転数が一定のポンプに対して流量調整弁を併設し、流量調整弁の開度を調整することによって熱媒の流量を調整するようにしてもよい。
また、上記の各実施形態では、蓄圧タンク12内の圧力に基づいて空気充填割合を算出しているが、空気充填割合の算出は圧力に基づくものに限定されない。例えば、空気流れにおいて蓄圧タンク12の上流と下流に流量センサをそれぞれ設置し、蓄圧タンク12に流入する空気量と流出する空気量の差分から蓄圧タンク12の空気貯蔵量を算出し、これに基づいて空気充填割合を算出してもよい。
1 圧縮空気貯蔵発電装置(CAES発電装置)
2 発電所
3 需要先
10 空気ライン
10a〜10d 空気配管
11 圧縮機
11a 吸気口
11b 吐出口
12 蓄圧タンク(蓄圧部)
12a 圧力センサ(空気量センサ)
13 膨張機
13a 給気口
13b 排気口
14 モータ(電動機)
15 圧縮側熱交換器
16 膨張側熱交換器
17 バルブ
18 発電機
20 熱媒ライン
20a〜20d 熱媒配管
21 高温熱媒タンク(高温蓄熱部)
21a 高温熱媒量センサ
22 低温熱媒タンク(低温蓄熱部)
22a 低温熱媒量センサ
23 膨張側熱媒ポンプ(膨張側熱媒流量調整部)
24 圧縮側熱媒ポンプ(圧縮側熱媒流量調整部)
25 バイパス配管
25a バイパス弁
25b バイパスポンプ
25c クーラ
26 バイパス配管
26a バイパス弁
26b バイパスポンプ
26c ヒータ
27 補助熱交換器
30 制御装置
31 空気充填割合算出部
32 高温熱媒充填割合算出部
33 圧縮側熱媒流量制御部
34 膨張側熱媒流量制御部
35 空気余裕割合算出部
36 低温熱媒充填割合算出部
37 第1バイパス制御部
38 第2バイパス制御部

Claims (14)

  1. 空気を吸気し、圧縮し、蓄圧し、吐出する空気ラインと、
    前記空気と熱交換する熱媒が循環する熱媒ラインと、
    前記熱媒ラインの前記熱媒の流量を制御する制御装置と
    を備える圧縮空気貯蔵発電装置であって、
    前記空気ラインは、
    入力電力によって駆動される電動機と、
    前記電動機によって駆動されることで空気を吸気して圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機から吐出された圧縮空気を蓄える蓄圧部と、
    前記蓄圧部内の前記圧縮空気の貯蔵量を測定するための空気量センサと、
    前記蓄圧部から給気される圧縮空気によって駆動される膨張機と、
    前記膨張機によって駆動されることで発電する発電機と
    を備え、
    前記熱媒ラインは、
    前記圧縮機から前記蓄圧部に流動する前記圧縮空気と前記熱媒とで熱交換することで、前記圧縮空気を冷却し、前記熱媒を加熱する圧縮側熱交換器と、
    前記圧縮側熱交換器で加熱された熱媒を蓄える高温蓄熱部と、
    前記蓄圧部から前記膨張機に流動する前記圧縮空気と前記高温蓄熱部から供給された熱媒とで熱交換することで、前記圧縮空気を加熱し、前記熱媒を冷却する膨張側熱交換器と、
    前記膨張側熱交換器で冷却された熱媒を蓄える低温蓄熱部と、
    前記低温蓄熱部から前記圧縮側熱交換器に供給される前記熱媒の流量を制御する圧縮側熱媒流量調整部と、
    前記高温蓄熱部から前記膨張側熱交換器に供給される前記熱媒の流量を制御する膨張側熱媒流量調整部と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記空気量センサで測定した空気量に基づいて前記熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制するように前記圧縮側熱媒流量調整部を制御する圧縮側熱媒流量制御部と、
    前記空気量センサで測定した空気量に基づいて前記熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制するように前記膨張側熱媒流量調整部を制御する膨張側熱媒流量制御部と
    を備える、圧縮空気貯蔵発電装置。
  2. 前記高温蓄熱部内の熱媒量を測定するための高温熱媒量センサをさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記高温蓄熱部の許容貯蔵量に対する高温熱媒量センサで測定した熱媒量の充填割合である高温熱媒充填割合を算出する高温熱媒充填割合算出部と、
    前記蓄圧部の許容貯蔵量に対する前記空気量センサで測定した空気量の充填割合である空気充填割合を算出する空気充填割合算出部と
    をさらに備え、
    前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合と前記高温熱媒充填割合との差に基づいて前記圧縮側熱媒流量調整部を制御し、
    前記膨張側熱媒流量制御部もまた、前記空気充填割合と前記高温熱媒充填割合との差に基づいて前記膨張側熱媒流量調整部を制御する、請求項1に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  3. 前記膨張側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき、前記膨張側熱媒流量調整部の流量を減らす、請求項2に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  4. 前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき、前記圧縮側熱媒流量調整部の流量を増やす、請求項2または請求項3に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  5. 前記膨張側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上小さいとき、前記膨張側熱媒流量調整部の流量を増やす、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  6. 前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上小さいとき、前記圧縮側熱媒流量調整部の流量を減らす、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  7. 前記低温蓄熱部内の熱媒量を測定するための低温熱媒量センサをさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記低温蓄熱部の許容貯蔵量に対する低温熱媒量センサで測定した熱媒量の充填割合である低温熱媒充填割合を算出する低温熱媒充填割合算出部と、
    前記蓄圧部の許容貯蔵量に対する前記空気量センサで測定した空気量の充填割合である空気充填割合を算出し、100%から前記空気充填割合を差し引いた空気余裕割合を算出する空気余裕割合算出部と
    をさらに備え、
    前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合と前記低温熱媒充填割合との差に基づいて前記圧縮側熱媒流量調整部を制御し、
    前記膨張側熱媒流量制御部もまた、前記空気余裕割合と前記低温熱媒充填割合との差に基づいて前記膨張側熱媒流量調整部を制御する、請求項1に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  8. 前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき前記圧縮側熱媒流量調整部の流量を増やす、請求項7に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  9. 前記膨張側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき前記膨張側熱媒流量調整部の流量を減らす、請求項7または請求項8に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  10. 前記圧縮側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上小さいとき前記圧縮側熱媒流量調整部の流量を減らす、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  11. 前記膨張側熱媒流量制御部は、前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上小さいとき前記膨張側熱媒流量調整部の流量を増やす、請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  12. 前記低温蓄熱部と前記高温蓄熱部とを流体的に直接接続するバイパス配管と、
    前記バイパス配管内の熱媒を流動させるバイパスポンプと、
    前記バイパス配管内の熱媒の流動を許容または遮断するバイパス弁と
    をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記空気充填割合が前記高温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき、前記バイパス弁を開き、前記バイパスポンプを駆動し、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部に熱媒を供給する第1バイパス制御部をさらに備える、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  13. 前記低温蓄熱部と前記高温蓄熱部とを流体的に直接接続するバイパス配管と、
    前記バイパス配管内の熱媒を流動させるバイパスポンプと、
    前記バイパス配管内の熱媒の流動を許容または遮断するバイパス弁と
    をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記空気余裕割合が前記低温熱媒充填割合よりも所定以上大きいとき、前記バイパス弁を開き、前記バイパスポンプを駆動し、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部に熱媒を供給する第2バイパス制御部をさらに備える、請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  14. 空気を吸気し、圧縮し、蓄圧し、吐出する空気ラインと、
    前記空気と熱交換する熱媒が循環する熱媒ラインと、
    を備える圧縮空気貯蔵発電装置の圧縮空気貯蔵発電方法であって、
    前記空気ラインは、
    入力電力によって駆動される電動機と、
    前記電動機によって駆動されることで空気を吸気して圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機から吐出された圧縮空気を蓄える蓄圧部と、
    前記蓄圧部内の前記圧縮空気の貯蔵量を測定するための空気量センサと、
    前記蓄圧部から給気される圧縮空気によって駆動される膨張機と、
    前記膨張機によって駆動されることで発電する発電機と
    を備え、
    前記熱媒ラインは、
    前記圧縮機から前記蓄圧部に流動する前記圧縮空気と前記熱媒とで熱交換することで、前記圧縮空気を冷却し、前記熱媒を加熱する圧縮側熱交換器と、
    前記圧縮側熱交換器で加熱された熱媒を蓄える高温蓄熱部と、
    前記蓄圧部から前記膨張機に流動する前記圧縮空気と前記高温蓄熱部から供給された熱媒とで熱交換することで、前記圧縮空気を加熱し、前記熱媒を冷却する膨張側熱交換器と、
    前記膨張側熱交換器で冷却された熱媒を蓄える低温蓄熱部と、
    前記低温蓄熱部から前記圧縮側熱交換器に供給される前記熱媒の流量を制御する圧縮側熱媒流量調整部と、
    前記高温蓄熱部から前記膨張側熱交換器に供給される前記熱媒の流量を制御する膨張側熱媒流量調整部と
    を備え、
    前記空気量センサで測定した空気量に基づいて前記熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制し、
    前記空気量センサで測定した空気量に基づいて前記熱媒ラインの熱媒の過不足を抑制する、圧縮空気貯蔵発電方法。
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