JP2019121073A - 電源回路及び荷電粒子装置 - Google Patents

電源回路及び荷電粒子装置 Download PDF

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康晴 佐々木
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Abstract

【課題】回路構成を複雑化することなく、リプルを抑制でき、かつ設計の自由度を広げることができる。【解決手段】電源回路は、基準ノードを基準として出力ノードから所定電圧を出力する電圧生成回路と、所定電圧に含まれるリプルを抑制するリプル抑制回路と、を備える。電圧生成回路は、出力ノードに接続され、所定電圧の一部である第1電圧を生成する第1電源部と、出力ノードよりも基準ノード側に接続され、所定電圧から第1電圧を減じた第2電圧を生成する第2電源部と、を備える。リプル抑制回路は、所定電圧に相関する電圧を生成する帰還電圧生成回路と、所定電圧に相関する電圧に基づいて、第2電圧を安定化させるレギュレータと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電源回路及び荷電粒子装置に関する。
電子ビーム等の荷電粒子ビームを用いた描画装置等の荷電粒子装置は、本質的に優れた解像性能を有するため、高集積の半導体製造プロセス等で用いられている。荷電粒子装置では、電子銃のカソードの基準電圧を−50kV程度の負電圧に設定する必要があり、このような負電圧を生成する高圧電源回路が必要となる。高圧電源回路の出力電圧に含まれるリプルを抑制するには、高圧電源回路の出力電圧をCRフィルタで整流することが考えられる。CRフィルタは、時定数を大きくすればリプルを抑制できるが、高耐圧部品が必要となり、小型化が困難になる。また、CRフィルタは、出力電流が大きくなるほど、リプルが増大するため、高耐圧部品のサイズを大きくしなければならない。
出力電流に依存せずにリプルを抑制するには、半導体を用いたレギュレータやアクティブフィルタが有効であるが、やはり高耐圧かつ高電力の半導体素子や抵抗素子が必要となり、部品選択の余地が狭まり、回路構成の自由度も低くなり、電源回路の最適な設計が行えなくなるおそれがある。
特開平10−270194号公報
本発明が解決しようとする課題は、回路構成を複雑化することなく、リプルを抑制でき、かつ設計の自由度を広げることが可能な電源回路及び荷電粒子装置を提供するものである。
一実施形態によれば、基準ノードを基準として出力ノードから所定電圧を出力する電圧生成回路と、
前記所定電圧に含まれるリプルを抑制するリプル抑制回路と、を備え、
前記電圧生成回路は、
前記出力ノードに接続され、前記所定電圧の一部である第1電圧を生成する第1電源部と、
前記出力ノードよりも前記基準ノード側に接続され、前記所定電圧から前記第1電圧を減じた第2電圧を生成する第2電源部と、を備え、
前記リプル抑制回路は、
前記所定電圧に相関する電圧を生成する帰還電圧生成回路と、
前記所定電圧に相関する電圧に基づいて、前記第2電圧を安定化させるレギュレータと、を有する、電源回路が提供される。
前記出力ノードと前記基準ノードとの間に接続されるキャパシタを備え、
前記レギュレータは、前記所定電圧に含まれる所定周波数以下の周波数のリプルを抑制し、
前記キャパシタは、前記所定電圧に含まれる前記所定周波数より大きい周波数のリプルを抑制してもよい。
前記第1電源部は、第1ノードを基準として前記出力ノードから前記第1電圧を出力し、
前記第2電源部は、前記基準ノードを基準として前記第1ノードから前記第2電圧を出力してもよく、
前記レギュレータは、
前記基準ノードと前記第1ノードとを通過して前記第2電源部の出力側に電流を流す閉回路と、
前記第1ノードに接続され、前記所定電圧に相関する電圧に応じて前記閉回路に流れる電流を調整するトランジスタと、を有してもよい。
前記第1電源部は、第1ノードを基準として前記出力ノードから前記第1電圧を出力し、
前記第2電源部は、前記基準ノードを基準として前記第1ノードから前記第2電圧を出力してもよく、
前記レギュレータは、
前記基準ノードと前記第1ノードとを通過して前記第2電源部の出力側に電流を流す閉回路と、
前記基準ノードに接続され、前記所定電圧に相関する電圧に応じて前記閉回路に流れる電流を調整するトランジスタと、を有してもよい。
前記基準ノードとは別個に設けられる分離基準ノードを備え、
前記第1電源部は、前記分離基準ノードを基準として前記出力ノードから前記第1電圧を出力し、
前記第2電源部は、前記分離基準ノードを基準として前記第1ノードから前記第2電圧を出力してもよく、
前記第1ノードは前記基準ノードに短絡されていてもよく、
前記レギュレータは、
前記分離基準ノードと前記基準ノードとを通過して前記第2電源部の出力側に電流を流す閉回路と、
前記第1ノード及び前記基準ノードに接続され、前記所定電圧に相関する電圧に応じて前記閉回路に流れる電流を調整するトランジスタと、を有してもよい。
前記第1電源部は、前記第1電圧を用いて所定のバイアス電圧を生成するバイアス回路を有してもよい。
荷電粒子ビームを出射するカソードと、
前記カソードから出射された荷電粒子ビームを試料面方向に進行させるアノードと、
前記カソードと前記アノードとの間に配置され、所定のバイアス電圧が印加されるウェネルト電極と、
前記アノードを通過した荷電粒子ビームのうち、所定の位置および形状の開口部を通過した荷電粒子ビームを試料面方向に進行させるアパーチャと、
前記アパーチャを通過した荷電粒子ビームを試料面に照射させて描画を行う描画制御部と、
前記カソードに印加される加速電圧と前記ウェネルト電極に印加される前記バイアス電圧との基準電圧を生成する電源回路と、を備えてもよく、
前記電源回路は、
基準ノードを基準として出力ノードから所定電圧を出力する電圧生成回路と、
前記所定電圧に含まれるリプルを抑制するリプル抑制回路と、を有してもよく、
前記電圧生成回路は、
前記出力ノードに接続され、前記所定電圧の一部である第1電圧を生成する第1電源部と、
前記出力ノードよりも前記基準ノード側に接続され、前記所定電圧から前記第1電圧を減じた第2電圧を生成する第2電源部と、を有してもよく、
前記リプル抑制回路は、
前記所定電圧に相関する電圧を生成する帰還電圧生成回路と、
前記所定電圧に相関する電圧に基づいて、前記第2電圧を安定化させるレギュレータと、を有してもよい。
一実施形態による荷電粒子装置の概略的なブロック図。 電源回路の内部構成の第1例を示すブロック図。 電源回路内の各部の電圧波形を示す図。 一比較例による電源回路の電圧波形を示す図。 電源回路の内部構成の第2例を示すブロック図。 電源回路の内部構成の第3例を示すブロック図。 電源回路の内部構成の第4例を示すブロック図。 電源回路の内部構成の第5例を示すブロック図。
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
以下では、荷電粒子装置の一例として電子ビーム描画装置について主に説明するが、本実施形態による荷電粒子装置は、電子ビーム描画装置に限定されるものではなく、描画後のパターンを検査する検査装置などにも適用可能である。
図1は一実施形態による荷電粒子装置1の概略的なブロック図である。図1の荷電粒子装置1は、具体的には電子ビーム描画装置2である。図1の電子ビーム描画装置2は、描画部3と制御部4とを備えている。描画部3は、試料に所望のパターンを描画するものである。制御部4は描画部3を制御する。
描画部3は、電子鏡筒5と、描画室6とを有する。電子鏡筒5の内部には、電子銃7と、電流制限アパーチャ51と、照明レンズ8と、ブランキング偏向器9と、ブランキングアパーチャ10と、第1成形アパーチャ11と、成形レンズ12と、成形偏向器13と、第2成形アパーチャ14と、縮小レンズ15と、対物レンズ16と、副偏向器17と、主偏向器18とが設けられている。描画室6の内部には、移動可能に配置されたXYステージ19が設けられている。XYステージ19には、照射される電子ビームの電流を測定するためのビーム吸収電極(ファラデーカップ)20が設けられている。XYステージ19上には、描画対象となる試料が載置されている。試料は、半導体ウエハにパターンを転写する露光用のマスク基板などである。半導体ウエハを試料として用いて、半導体ウエハに直接パターンを描画してもよい。
電子銃7は、電子ビームを出射するカソード21と、カソード21から出射された電子ビームを試料面方向に進行させるアノード22とを有する。カソード21は、エミッタ23とウェネルト電極24を有する。アノード22は接地されている。アノード電極22とウェネルト電極24間には加速電圧−50kVが印加されている。
電流制限アパーチャ51は、アノード22を通過した電子ビームの散乱を抑制させるために設けられている。アノード22を通過した電子ビームは、電流制限アパーチャ51の開口部を通過して、ブランキング偏向器9に導かれる。
制御部4は、電圧生成部31と描画制御部32を有する。電圧生成部31は、後述するように、電源回路33と、バイアス回路34と、フィラメント回路35とを有する。電源回路33は、電圧生成回路36とリプル抑制回路37とを有する。電圧生成回路36は、その出力ノードOUTから所定電圧Vout(例えば50kV)の高電圧を出力する。この高電圧は、バイアス回路34とフィラメント回路35における基準電圧(加速電圧)として用いられる。なお、本実施形態では、電源回路33から出力された高電圧を負電圧として使用するが、接地レベルに対する電圧振幅が極端に大きいため、高電圧と呼ぶ。
リプル抑制回路37は、電圧生成回路36から出力される高電圧に含まれるリプルを抑制する。バイアス回路34は、加速電圧を基準に上下するバイアス電圧を生成して、ウェネルト電極24に供給する。バイアス電圧は、マイナス数百V〜数千Vの範囲の電圧である。フィラメント回路35は、加速電圧を基準に上下する電圧を生成して、エミッタに供給する。この電圧は、加速電圧を基準に数Vで上下する電圧である。
描画制御部32は、例えば電流密度測定部41とPID制御部42を有する。電流密度測定部41は、試料面の電流密度を測定する。PID制御部42は、電流密度測定部41で測定した試料面の電流密度に基づいて、エミッション電流の目標値を演算する。演算された目標値は電源回路33を介して、バイアス回路34やフィラメント回路35に送られる。
次に、図1の電子鏡筒5および描画室6内の動作を説明する。電子銃7から出射された電子ビームは、照明レンズ8により、第1成形アパーチャ11の全体に照明される。第1成形アパーチャ11には、矩形の孔が設けられている。よって、電子ビームは、第1成形アパーチャ11により、矩形形状の第1アパーチャ像に成形される。第1成形アパーチャ11を通過した第1アパーチャ像の電子ビームは、成形レンズ12により第2成形アパーチャ14上に投影される。第2成形アパーチャ14上での第1アパーチャ像の位置は、成形偏向器13により偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。その結果、電子ビームは成形される。第2成形アパーチャ14を通過した第2アパーチャ像の電子ビームは、縮小レンズ15で縮小され、対物レンズ16により焦点を合わせて、主偏向器18と副偏向器17により偏向される。その結果、連続移動するXYステージ19上の試料の位置に照射される。
また、試料上の電子ビームが所望の照射量を試料に入射させる照射時間に達した場合、ブランキング制御が行われる。ブランキング制御は、試料上に必要以上に電子ビームが照射されないように、例えば静電型のブランキング偏向器9で電子ビームを偏向するとともに、ブランキングアパーチャ10で電子ビームをカットする。これにより、電子ビームが試料面上に到達しなくなる。ブランキング偏向器9の偏向電圧は、描画制御部32によって制御される。また、電子鏡筒5内と描画室6内は、不図示の真空ポンプにより、大気圧よりも低い圧力に維持されている。
図2は電源回路33の内部構成の第1例を示すブロック図である。図2の電源回路33は、電圧生成回路36とリプル抑制回路37を有する。電圧生成回路36は、高圧電源部(第1電源部)38と低圧電源部(第2電源部)39とを有する。高圧電源部38は、電圧生成回路36の出力ノードOUTに接続されており、交流電源40に基づいて第1ノードn1を基準として所定電圧Voutの一部である第1電圧V1を生成する。低圧電源部39は、出力ノードOUTよりも接地ノードGND1側に接続されており、接地ノードGND1を基準として所定電圧Voutから第1電圧V1を減じた第2電圧V2を生成する。所定電圧Vout、第1電圧V1、及び第2電圧は、正の電圧でも負の電圧でもよい。例えば電圧生成回路36の出力ノードOUTの電位が−50kVの場合、低圧電源部39は−100Vの電圧を出力し、高圧電源部38は−49.9kVの電圧を出力する。ここで、出力電位については、レギュレーション分を加えて所定の電位としてもよい。なお、高圧電源部38と低圧電源部39が出力する具体的な電圧レベルは任意である。このように、図2の高圧電源部38は、第1ノードn1を基準として出力ノードOUTから第1電圧V1を出力する。また、低圧電源部39は、接地ノードGND1を基準として第1ノードn1から第2電圧V2を出力する。なお、接地ノードGND1は、必ずしも0Vである必要はないため、以下では、接地ノードGND1を基準ノードGND1と呼ぶ場合もある。
リプル抑制回路37は、帰還電圧生成回路49とレギュレータ43とを有する。帰還電圧生成回路49は、電圧生成回路36から出力される所定電圧Voutに相関する電圧を生成する。以下では、電圧生成回路36から出力される所定電圧Voutを基準電圧または加速電圧と呼ぶ場合もある。帰還電圧生成回路49は、例えば抵抗分圧回路44と、検出アンプ45とを有する。抵抗分圧回路44は、電圧生成回路36の出力ノードOUTと接地ノードGND1との間に直列接続された複数の抵抗素子R1,R2を有し、これら抵抗素子R1,R2によって、電圧生成回路36の出力ノードOUTから出力された所定電圧Voutを抵抗分圧して、所定電圧Voutに相関する電圧を生成する。この電圧は検出アンプ45に入力されて、ドライブ能力を向上させた後、レギュレータ43に供給される。
レギュレータ43は、電圧生成回路36から出力された所定電圧Voutに相関する電圧に基づいて、低圧電源部39で生成される第2電圧V2を安定化させる。レギュレータ43は、例えばPNPトランジスタ46を有する。なお、PNPトランジスタ46の代わりに、NPNトランジスタやFETトランジスタを用いてもよい。このトランジスタ46は、第1ノードn1に接続されている。より具体的には、トランジスタ46のコレクタは第1ノードn1に接続され、エミッタは低圧電源部39の一方の出力ノードに接続されている。低圧電源部39の他方の出力ノードは接地ノードGND1に接続されている。トランジスタ46のベースは、検出アンプ45の出力ノードに接続されている。
第1ノードn1と基準ノードGND1との間には抵抗素子R3が接続されている。上述したトランジスタ46は、基準ノードGND1と第1ノードn1とを通過して低圧電源部39の出力側に電流を流す閉回路47内に接続されている。トランジスタ46は、電圧生成回路36から出力された所定電圧Voutに相関する電圧に応じて、上述した閉回路47内を流れる電流を調整する。これにより、第1ノードn1における第2電圧V2は、高圧電源部38から出力される第1電圧V1のリプルに応じたリプル量にて変動する。
図3Aは電源回路33内の各部の電圧波形を示す図である。図3Bはレギュレータ43を持たない一比較例による電源回路の電圧波形を示す図である。図3Aと図3Bには、第1ノードn1を基準とする高圧電源部38の出力ノードOUTの電圧(第1電圧V1)の波形w1と、基準ノード(接地ノード)GND1を基準とする第1ノードn1の電圧(第2電圧V2)の波形w2と、電圧生成回路36の出力ノードOUTの電圧(所定電圧Vout)の波形w3とが示されている。
図2の電源回路33は、高圧電源部38から出力される第1電圧V1にリプルが含まれている場合には、このリプルを相殺するようなリプル量を有する第2電圧V2を低圧電源部39で生成する。これにより、第1電圧V1と第2電圧V2を合成して得られる所定電圧Vout(基準電圧すなわち加速電圧)に含まれるリプルが抑制される。一方、レギュレータ43がない一比較例の場合には、図3Bに示すように、低圧電源部39で生成される第2電圧V2は、電圧振幅が小さいこともあって、ほとんどリプルがないことから、高圧電源部38で生成された第1電圧V1に含まれるリプルがそのまま所定電圧Voutに重畳されることになる。
このように、レギュレータ43は、電源回路33の出力電圧Voutに含まれるリプルのうち、所定周波数(例えば10kHz以下)の低周波数のリプルを抑制することができる。したがって、レギュレータ43は、アクティブフィルタとしての機能を果たす。電源回路33の出力電圧Voutに含まれる所定周波数を超える高周波数のリプルは、出力ノードOUTと接地ノードGND1との間に接続されるバイパスコンデンサ(キャパシタ)Cにて抑制することができる。
図2の電源回路33は、低圧電源部39の接地ノードGND1と検出アンプ45の接地ノードGND1とが共通であり、電源回路33の出力ノードOUT側のグランドを2つに分離する必要がないことから、設計が容易になる。
図2に示した電源回路33の内部構成は一例であり、種々の変形例が考えられる。例えば、図4は電源回路33の内部構成の第2例を示すブロック図である。図4の電源回路33における高圧電源部38と低圧電源部39の接続関係は図2と同様であるが、リプル抑制回路37内のトランジスタ46の接続構成が図2とは異なっている。図4のトランジスタ46は、基準ノード(接地ノード)GND1に接続されている。より具体的には、トランジスタ46のエミッタは基準ノードGND1に接続され、コレクタは低圧電源部39の接地側の出力ノードOUTに接続されている。このトランジスタ46は、基準ノードGND1と第1ノードn1とを通過して低圧電源部39の出力側に電流を流す閉回路47内に接続されている。高圧電源部38から出力される第1電圧V1に含まれるリプルに応じて、トランジスタ46は閉回路47内を流れる電流を制御する。これにより、低圧電源部39から出力される第2電圧V2には、高圧電源部38から出力される第1電圧V1とは逆方向のリプルが現れて、これらが相殺される結果、電圧生成回路36から出力される所定電圧Vout(基準電圧すなわち加速電圧)のリプルが抑制される。
図4の電源回路33は、基準ノード(接地ノード)GND1にトランジスタ46が接続されているため、検出アンプ45の駆動電圧や駆動電流を小さくでき、高精度の検出アンプ45を選定しやすくなる。ただし、検出アンプ45のグランドと電源回路33の出力ノードOUT側のグランドとを分離する必要がある。
図5は電源回路33の内部構成の第3例を示すブロック図である。図5の電源回路33は、高圧電源部38と低圧電源部39の接続関係が図2や図4とは異なっており、また電圧生成回路36の出力側の接地ノードが2つに分離している。ここでは、電圧生成回路36の接地ノードGND1から分離された接地ノードを分離基準ノードGND2と呼ぶ。
図5における高圧電源部38は、分離基準ノードGND2を基準として出力ノードOUTから第1電圧V1を出力する。低圧電源部39は、分離基準ノードGND2を基準として第1ノードn1から第2電圧V2を出力する。リプル抑制回路37内のトランジスタ46は、接地ノードGND1に接続されている。より具体的には、トランジスタ46のコレクタは接地ノードGND1に接続され、エミッタは低圧電源部39の一方の出力ノードOUTに接続されている。このトランジスタ46は、分離基準ノードGND2と第1ノードn1を通過して低圧電源部39の出力側に電流を流す閉回路47内に接続されている。図5では、高圧電源部38のGND側ノードを接地して用いることができる。なお、図5の電源回路33においても、検出アンプ45のグランドと電源回路33の出力ノードOUT側のグランドとを分離する必要がある。
図2、図4及び図5の電源回路33は、電源回路33から出力された基準電圧をバイアス回路34とフィラメント回路35に供給しているが、バイアス回路34を電源回路33に統合してもよい。図6は電源回路33の内部構成の第4例を示すブロック図である。図6の電源回路33では、高圧電源部38とバイアス回路34とが統合された高圧電源回路50を有する。バイアス回路34は、高圧電源部38から出力された所定電圧Voutを基準として上下するバイアス電圧を生成する。生成されたバイアス電圧は、ウェネルト電極24に供給される。電源回路33から出力された基準電圧は、抵抗素子R4,R5で分圧されて、アンプ48を介して高圧電源部38に帰還される。図6の電源回路33内のリプル抑制回路37は、図2のリプル抑制回路37と同様に構成されている。
図6の電源回路33は、バイアス回路34を内蔵しているため、バイアス電圧を別個に設ける必要がなくなる。
なお、図6のリプル抑制回路37の内部構成は、必ずしも図6に示したものに限定されない。例えば、図7の第5例に示すように、図5のリプル抑制回路37と同様に構成されていてもよい。あるいは、図示は省略するが、図3や図4のリプル抑制回路37と同様に構成されていてもよい。
このように、本実施形態では、電圧生成回路36内に高圧電源部38と低圧電源部39を設け、電圧生成回路36から出力された所定電圧Voutに相関する電圧を、帰還電圧生成回路49を介してレギュレータ43に帰還させて、低圧電源部39から出力される第2電圧V2を制御して所定電圧Voutを安定化させる。これにより、電圧生成回路36から出力される所定電圧Voutに含まれる低周波数のリプルをレギュレータ43で除去できる。また、所定電圧Voutに含まれる高周波数のリプルは、電圧生成回路36の出力ノードOUTと接地ノードGND1との間に接続されるバイパスコンデンサCにて除去することができる。よって、本実施形態によれば、レギュレータ周りに高耐圧部品を用いることなく、また部品サイズを大型化することなく、電圧生成回路36から出力される所定電圧Voutのリプルを効率よく抑制できる。
本実施形態によるレギュレータ43は、例えば10kHz以下のリプルに対して、部品等の具体設計にもよるが、−20dB〜−80dBの減衰効果を得ることができる。また、本実施形態によれば、ローパスフィルタと異なり、出力電流が増加してもリプルが増えないため、出力電流の大きさに応じたフィルタ設計を行う必要がなくなる。より具体的には、出力電流が増大しても、高耐圧の大型コンデンサや大型抵抗素子を備えたローパスフィルタを設けなくて済み、電源回路33の小型化を図ることができる。また、本実施形態によれば、リプルが大きい電圧生成回路36を用いても、リプル抑制回路37にてリプルを抑制できるため、電圧生成回路36の設計が容易になり、設計の自由度が向上する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 荷電粒子装置、2 電子ビーム描画装置、3 描画部、4 制御部、5 電子鏡筒、6 描画室、7 電子銃、8 照明レンズ、9 ブランキング偏向器、10 ブランキングアパーチャ、11 第1成形アパーチャ、12 成形レンズ、13 成形偏向器、14 第2成形アパーチャ、15 縮小レンズ、16 対物レンズ、17 副偏向器、18 主偏向器、19 XYステージ、20 ビーム吸収電極、21 カソード、22 アノード、23 エミッタ、24 ウェネルト電極、31 電圧生成部、32 描画制御部、33 電源回路、34 バイアス回路、35 フィラメント回路、36 電圧生成回路、37 リプル抑制回路、41 電流密度測定部、42 PID制御部、43 レギュレータ、44 抵抗分圧回路、45 検出アンプ、46 トランジスタ、47 閉回路、49 帰還電圧生成回路、51 電流制限アパーチャ

Claims (7)

  1. 基準ノードを基準として出力ノードから所定電圧を出力する電圧生成回路と、
    前記所定電圧に含まれるリプルを抑制するリプル抑制回路と、を備え、
    前記電圧生成回路は、
    前記出力ノードに接続され、前記所定電圧の一部である第1電圧を生成する第1電源部と、
    前記出力ノードよりも前記基準ノード側に接続され、前記所定電圧から前記第1電圧を減じた第2電圧を生成する第2電源部と、を備え、
    前記リプル抑制回路は、
    前記所定電圧に相関する電圧を生成する帰還電圧生成回路と、
    前記所定電圧に相関する電圧に基づいて、前記第2電圧を安定化させるレギュレータと、を有する、電源回路。
  2. 前記出力ノードと前記基準ノードとの間に接続されるキャパシタを備え、
    前記レギュレータは、前記所定電圧に含まれる所定周波数以下の周波数のリプルを抑制し、
    前記キャパシタは、前記所定電圧に含まれる前記所定周波数より大きい周波数のリプルを抑制する、請求項1に記載の電源回路。
  3. 前記第1電源部は、第1ノードを基準として前記出力ノードから前記第1電圧を出力し、
    前記第2電源部は、前記基準ノードを基準として前記第1ノードから前記第2電圧を出力し、
    前記レギュレータは、
    前記基準ノードと前記第1ノードとを通過して前記第2電源部の出力側に電流を流す閉回路と、
    前記第1ノードに接続され、前記所定電圧に相関する電圧に応じて前記閉回路に流れる電流を調整するトランジスタと、を有する、請求項1または2に記載の電源回路。
  4. 前記第1電源部は、第1ノードを基準として前記出力ノードから前記第1電圧を出力し、
    前記第2電源部は、前記基準ノードを基準として前記第1ノードから前記第2電圧を出力し、
    前記レギュレータは、
    前記基準ノードと前記第1ノードとを通過して前記第2電源部の出力側に電流を流す閉回路と、
    前記基準ノードに接続され、前記所定電圧に相関する電圧に応じて前記閉回路に流れる電流を調整するトランジスタと、を有する、請求項1または2に記載の電源回路。
  5. 前記基準ノードとは別個に設けられる分離基準ノードを備え、
    前記第1電源部は、前記分離基準ノードを基準として前記出力ノードから前記第1電圧を出力し、
    前記第2電源部は、前記分離基準ノードを基準として第1ノードから前記第2電圧を出力し、
    前記第1ノードは前記基準ノードに短絡されており、
    前記レギュレータは、
    前記分離基準ノードと前記基準ノードとを通過して前記第2電源部の出力側に電流を流す閉回路と、
    前記第1ノード及び前記基準ノードに接続され、前記所定電圧に相関する電圧に応じて前記閉回路に流れる電流を調整するトランジスタと、を有する、請求項1または2に記載の電源回路。
  6. 前記第1電源部は、前記第1電圧を用いて所定のバイアス電圧を生成するバイアス回路を有する、請求項3乃至5のいずれか一項に記載の電源回路。
  7. 荷電粒子ビームを出射するカソードと、
    前記カソードから出射された荷電粒子ビームを試料面方向に進行させるアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に配置され、所定のバイアス電圧が印加されるウェネルト電極と、
    前記アノードを通過した荷電粒子ビームのうち、所定の位置および形状の開口部を通過した荷電粒子ビームを試料面方向に進行させるアパーチャと、
    前記アパーチャを通過した荷電粒子ビームを試料面に照射させて描画を行う描画制御部と、
    前記カソードに印加される加速電圧と前記ウェネルト電極に印加される前記バイアス電圧との基準電圧を生成する電源回路と、を備え、
    前記電源回路は、
    基準ノードを基準として出力ノードから所定電圧を出力する電圧生成回路と、
    前記所定電圧に含まれるリプルを抑制するリプル抑制回路と、を有し、
    前記電圧生成回路は、
    前記出力ノードに接続され、前記所定電圧の一部である第1電圧を生成する第1電源部と、
    前記出力ノードよりも前記基準ノード側に接続され、前記所定電圧から前記第1電圧を減じた第2電圧を生成する第2電源部と、を有し、
    前記リプル抑制回路は、
    前記所定電圧に相関する電圧を生成する帰還電圧生成回路と、
    前記所定電圧に相関する電圧に基づいて、前記第2電圧を安定化させるレギュレータと、を有する、荷電粒子装置。
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