JP2019120526A - 有機物試料の観察方法及び観察システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便でありながら高い感度で、有機物試料の赤外吸収から、その組成を反映した情報を得る観察方法及び観察システムを提供する。【解決手段】一対の第1及び第2絶縁性薄膜12a、12bの対向主面の間に有機物試料18を含む水溶液18bを介在させ、第1絶縁性薄膜12aの対向主面と対をなす外側主面に与えられた導電性薄膜13に電子線を照射し局所加熱させ、第2絶縁性薄膜12bを透過してくる赤外線を測定し有機物試料18の組成を反映した情報を得ることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、有機物試料の組成を反映した情報を得るための観察方法及び観察システムに関し、特に、赤外吸収から有機物試料の組成分布を反映した情報を得る観察方法及び観察システムに関する。
各種試料の表面観察に光学顕微鏡が広く用いられている。また、可視光だけではなく、波長のより長い赤外線などを用いた光学顕微鏡も提案されている(例えば、特許文献1)。一方、赤外線をアパーチャなどで観察試料に集光させ、その透過光又は反射光を半導体検出器で検知し微小部の定性分析又は定量分析を与える赤外(IR)顕微鏡も提案されている。
例えば、特許文献2では、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)に赤外線波長領域における顕微分光を行う赤外顕微鏡を組み合わせた観察システムを開示している。かかる観察システムでは、試料表面上の分析位置を含む領域の可視光画像に基づき、赤外光束の照射位置を決定し、15μm角程度の領域にこれを照射して顕微分光を行うようになっている。
ところで、特許文献3及び非特許文献1では、薄い金属薄膜に電子線を照射して発生する軟X線を観察試料に照射して透過してくる軟X線を検出し、水分を含んだ生物試料の内部観察を与える方法について述べている。軟X線を利用することで水分を含んだ観察試料(生物試料や溶液中の試料)をそのままの状態で観察でき、且つ、波長が可視光よりも短いため、光学顕微鏡以上の高分解能観察が可能であるとしている。
また、特許文献4及び非特許文献2では、上記した特許文献3及び非特許文献1と同様に、電子線照射装置を用いて電位変動を生じさせることで、水溶液中の生物試料を染色処理なしに高いコントラストで観察できることについて述べている。ここでは、耐圧性を有する絶縁性薄膜の上面に形成された重金属薄膜に電子線を照射して局所的な電位変化を形成させ、この電位変動が観察試料を透過する際の減衰状態を画像として観察するのである。水の比誘電率は約80と高く電位変化を良好に透過する一方、生物試料の比誘電率は2〜3程度と低く電位変化の透過を阻害することから、高いコントラストでの観察を得られるのである。
特開2011−107326号公報 特開2017−151373号公報 特開2011−174784号公報 特開2014−203733号公報
ゴムや樹脂(プラスチック)、繊維、生物体からなる有機物試料の画像観察とともに、観察視野の内部組成の分析や、より広範囲の3次元的な組成分析が求められることもある。かかる場合、赤外顕微鏡を画像観察用の顕微鏡に組み込むことも考慮されるが、光学的に赤外線を収束させる光学系や、光学走査のための精密な機構が必要となる。
また、上記した電子線照射装置を利用した顕微鏡システムによれば、水又は水溶液中のバクテリア、ウイルス、タンパク質、若しくは、タンパク質複合体などを染色加工せず、且つ、生きたそのままで画像観察をすることが可能となる。この場合においても、組成分析のための赤外顕微鏡を組み込もうとしても、電子線照射を受ける被照射プレートがあって、光学経路を観察試料まで導くことが難しい。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、簡便でありながら高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得る観察方法及び観察システムを提供することにある。
本発明による有機物試料の観察方法は、一対の第1及び第2絶縁性薄膜の対向主面の間に有機物試料を含む水溶液を介在させ、前記第1絶縁性薄膜の前記対向主面と対をなす外側主面に与えられた導電性薄膜に電子線を照射し局所加熱させ、前記第2絶縁性薄膜を透過してくる赤外線を測定し前記有機物試料の組成を反映した情報を得ることを特徴とする。
かかる発明によれば、簡便でありながら高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得られるのである。
上記した発明において、前記第2絶縁性薄膜に対向しアレイ状に配置された赤外線センサからの各検出信号を前記導電性薄膜への前記電子線の照射位置との相互位置に基づいて処理し前記有機物試料の組成分布を含む3次元情報を得ることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、簡便でありながら高い感度で有機物試料の組成分布を含む3次元情報を得られるのである。
上記した発明において、前記赤外線センサに透過波長の異なるフィルタを与えて吸光度スペクトルを得ることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、簡便でありながら高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得られるのである。
上記した発明において、前記導電性薄膜に沿って前記電子線を走査照射することを特徴としてもよい。かかる発明によれば、簡便でありながら高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得られるのである。
また、本発明による有機物試料の観察システムによれば、一対の第1及び第2絶縁性薄膜の対向主面の間に有機物試料を含む水溶液を介在させ、前記第1絶縁性薄膜の前記対向主面と対をなす外側主面に与えられた導電性薄膜に電子線を照射し局所加熱させ、前記第2絶縁性薄膜を透過してくる赤外線を測定し前記有機物試料の内部組成を反映した情報を得ることを特徴とする。
かかる発明によれば、簡便でありながら高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得られるのである。
上記した発明において、前記第2絶縁性薄膜に対向しアレイ状に配置された赤外線センサからの各検出信号を前記導電性薄膜への前記電子線の照射位置との相互位置に基づいて処理し前記有機物試料の組成分布を含む3次元情報を得ることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、簡便でありながら高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成分布を反映した3次元情報を得られるのである。
上記した発明において、前記導電性薄膜は、タングステン、タンタル、金、プラチナ、銀、銅、鉄、チタン、オスミウム、マンガンの単体若しくは合金からなることを特徴としてもよい。また、前記第1及び第2絶縁性薄膜は、窒化シリコン、酸化シリコン、ポリイミドからなることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、簡便でありながらより高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得られるのである。
上記した発明において、前記赤外線センサに透過波長の異なるフィルタを与えて吸光度スペクトルを得ることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、簡便でありながらより高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得られるのである。
上記した発明において、前記導電性薄膜に沿って前記電子線を走査照射することを特徴としてもよい。かかる発明によれば、かかる発明によれば、簡便でありながらより高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得られるのである。
本発明による1つの実施例における有機物試料のブロック図である。 有機物試料の観察システムの要部の断面図である。 他の有機物試料の観察システムの要部の断面図である。 有機物試料の赤外線画像の例である。 有機物試料の赤外線画像と波長による吸光度の例である。
以下に、本発明による有機物試料の観察システム及び観察方法の1つの実施例について、図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、有機物試料の観察システム1は、所定の真空度まで排気可能な試料室2を備え、これと連通しその上にある筐体3の頂部近傍にある電子源30から電子線31を適宜、絞り32を通過させながら試料室2内の観察ホルダ10の所定位置上に導くとともに、照射した電子線31によって後述する導電性薄膜13(図2参照)を局所加熱して赤外線を発生させて有機物試料18(図2参照)の観察を行おうとする装置である。
電子源30は電界放出(フィールドエミッション)型の電子銃である。出射した電子線31は偏光板33によってその進行方向を変化させることが可能であり、電子線31を観察ホルダ10上で走査照射できる。また、電子源30は、ファンクションジェネレータ34を用いることで、所定の周波数のパルス状に出力変化する電子線31を観察ホルダ10の上に照射できるようにしてもよい。
試料室2には開閉自在のシャッタ40を挟んで試料交換室41が設けられており、試料室2内の真空度を維持したまま試料交換棒42を用いて試料室2内に設けられたステージ20の上に観察ホルダ10を脱着可能である。ステージ20の絶縁性の筐体21上には後述する測定部Aが設けられており、測定部Aからの信号を試料室2の外部に取り出し可能である。かかる信号は、測定部Aに内蔵されるアンプ23(図2参照)によって増幅されて周波数分離装置35に導かれ、周波数分離されて組成解析装置36に出力される。周波数分離装置35は、ファンクションジェネレータ34から上記した電子線の出力変化のリファレンス信号を入力される。また、測定部Aには、アンプ23等の動作のためのDC電源37が接続される。
図2に示すように、観察ホルダ10は、上下に窓を有する外枠体11と、かかる上下の窓を内部からそれぞれ閉塞する一対の第1絶縁性薄膜12a及び第2絶縁性薄膜12bを含む。上側の窓を閉塞する絶縁性薄膜12aは、有機物試料18を含む水溶液18bを上側からその下側面(対向主面)で保持し、その上側面(外側主面)に導電性薄膜13を積層される。また、下の窓を閉塞する絶縁性薄膜12bは、有機物試料18を含む水溶液18bを下側からその上側面(対向主面)で保持する。つまり、絶縁性薄膜12a及び12bは、互いにその主面を対向させて、互いの間に有機物試料18を水溶液18bとともに介在させている。また、絶縁性薄膜12a及び12bは、それぞれOリング17や図示しないパッキン等によって観察ホルダ10の内面に接しており、観察ホルダ10の外部の真空に対して内部を密閉して、内部の気圧を保持可能である。
ここで、絶縁性薄膜12a及び12bは、これらの圧力差に耐え得るだけの強度を有する。例えば、薄く耐圧性の高い窒化シリコン薄膜を用いることが好ましい。また、酸化シリコン、ポリイミドなども好適に用いることができる。
また、導電性薄膜13は、絶縁性薄膜12aの外側主面に与えられて、電子線31を照射されて局所加熱され、かかる加熱によって赤外線を発生させるものであり、例えば、タングステン、タンタル、金、プラチナ、銀、銅、鉄、チタン、オスミウム、マンガンの単体若しくは合金などを用いることができる。
ステージ20の測定部Aは、アンプ23に接続されて、絶縁性薄膜12a及び12bを透過してきた赤外線を受信する赤外線センサ22を含む。アンプ23は赤外線センサ22の受光した赤外線に基づく検出信号を増幅して、コネクタ24を介して、上記したように周波数分離装置35に出力できる。また、コネクタ24を介して、アンプ23と電源37とを接続している。なお、測定部Aには、さらに導電性薄膜13への電子線31の照射による電位変化を受信できる電位測定端子25を含んでいてもよい。これによって、かかる電位変化を絶縁性薄膜12a及び12bを透過させ、誘電率の異なる有機物試料18及び/又は水溶液18bを介して受信できる。
次に、有機物試料の観察システム1の使用方法について、図1及び図2を用いて説明する。
図1を参照すると、観察ホルダ10を取り付けた観察システム1は、試料室2を所定の真空度まで排気した後に、電子源30から電子線31を出射させる。電子線31は、ファンクションジェネレータ34からの制御信号により、その出力をパルス状に変化させることができる。この場合、偏光板33によって電子線31をチョッピングして周波数変調をかければよい。この場合、赤外線センサ22として焦電赤外線センサなどの周波数変調を必要とする素子や、サーモパイルのような熱起電力によるセンサを使用できて、検出感度の向上やノイズの低減に寄与する。なお、赤外線のみで測定する場合など、出力を一定とする電子線を照射するようにしてもよい。
再び、図2を参照すると、観察ホルダ10に向けて照射された電子線31は観察ホルダ10の窓から導電性薄膜13に入射して吸収され、入射した部位を局所加熱させる。かかる局所加熱によって導電性薄膜13から赤外線が発生し、絶縁性薄膜12a、有機物試料18及び水溶液18bの層、絶縁性薄膜12bを順に透過し又は一部を吸収されて赤外線センサ22によって検出される。つまり、有機物試料18による赤外吸収に基づいて、検出される赤外線の強度などによって、有機物試料18の組成を反映した情報を得ることができる。例えば、電子線31を導電性薄膜13に沿って走査することで、有機物試料18の組成に関わる情報を含む赤外線による2次元画像を得たりすることができる。なお、電子線31を走査することによって局所加熱される位置が変わるので、赤外線センサ22では異なる検出角度で赤外線を検出することになる。そして、かかる2次元画像は、それぞれの検出角度の方を向いた画像を連続させた傾斜画像となる。
また、上記した電位測定端子25によって受信した電位変化からも有機物試料18の電位画像を得るなどして、赤外線画像と併せることで、より詳細な有機物試料18についての分析を行うこともできる。
特に、赤外線は導電性薄膜13に照射された電子線31の照射位置での局所加熱によって得るため、その発生源(光源)を非常に小さくすることができて、高精細な情報を赤外線センサ22によって得ることができる。さらに、光学的に赤外線を収束させる光学系や、光学走査のための精密な機構を必要としない。つまり、高い感度の赤外線による情報を簡便な構成で得ることができる。
以上のように、有機物試料の観察システム1によれば、簡便でありながら高い感度で有機物試料の赤外吸収からその組成を反映した情報を得られるのである。特に、水溶液中の有機物試料(材料)や生物試料をそのままで、簡便に、しかも染色処理や固定処理を施すことなく、高い分解能で分析できる。
次に、有機物試料の観察システムに用いる観察ホルダの変形例について図3乃至図5を用いて説明する。
図3に示すように、観察ホルダ10aは複数の赤外線センサ22を測定部Aにアレイ状に並べて形成させたものである。これによって、1回の電子線走査によって複数の赤外線画像を得ることができる。つまり、走査によって得られる上記した2次元画像を、赤外線センサ22のそれぞれによって得ることができる。
図4を併せて参照すると、複数の2次元画像を得ることによって、それぞれの赤外線センサ22と電子線31の照射位置との相互位置によって赤外線の検出角度を算出しこれに基づいて3次元情報(データ)を得ることもできる。
また、赤外線センサ22の上面には赤外線フィルタ22aを配置してもよい。赤外線フィルタ22aのそれぞれについて、透過波長を異なるものとすることで、異なる赤外線波長の吸光度スペクトルを得られ、2次元画像を別個に得ることができる。
例えば、図5に示すように、得られた複数の2次元画像から赤外線吸収スペクトルを計算し、有機物試料18の組成をさらに詳細に分析することもできる。有機物試料18として細胞などの生物試料を用いた場合、内部にタンパク質や油成分を含む。そして、タンパク質や油成分は赤外線領域で特異な吸収スペクトルを生じるため、その吸収スペクトルを得ることで、細胞内の組成分布を分析できる。
なお、電子線を照射する上記したシステムではなく、導電性薄膜13の上面に先端を細く尖らせた電極を近接させて、導電性薄膜13に対して電圧を印加して電流を発生させて局所加熱するようにすることもできる。例えば、電極の先端を直径10nm程度とすることで、局所加熱を10nm程度の微小なスポットとし得る。この場合、電子線を使用しないため、観察ホルダ10を大気中に設置することができる。すなわち、観察ホルダ及び有機物試料の観察システム全体の双方について気密性の低いより簡便な構造にできる。
以上、本発明による実施例及びこれに基づく変形例を説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
1 観察システム
10 観察ホルダ
12a、12b 絶縁性薄膜
13 導電性薄膜
18 有機物試料
18b 水溶液
31 電子線

Claims (10)

  1. 一対の第1及び第2絶縁性薄膜の対向主面の間に有機物試料を含む水溶液を介在させ、前記第1絶縁性薄膜の前記対向主面と対をなす外側主面に与えられた導電性薄膜に電子線を照射し局所加熱させ、前記第2絶縁性薄膜を透過してくる赤外線を測定し前記有機物試料の組成を反映した情報を得ることを特徴とする有機物試料の観察方法。
  2. 前記第2絶縁性薄膜に対向しアレイ状に配置された赤外線センサからの各検出信号を前記導電性薄膜への前記電子線の照射位置との相互位置に基づいて処理し前記有機物試料の組成分布を含む3次元情報を得ることを特徴とする請求項1記載の有機物試料の観察方法。
  3. 前記赤外線センサに透過波長の異なるフィルタを与えて吸光度スペクトルを得ることを特徴とする請求項2記載の有機物試料の観察方法。
  4. 前記導電性薄膜に沿って前記電子線を走査照射することを特徴とする請求項1乃至3のうちの1つに記載の有機物試料の観察方法。
  5. 一対の第1及び第2絶縁性薄膜の対向主面の間に有機物試料を含む水溶液を介在させ、前記第1絶縁性薄膜の前記対向主面と対をなす外側主面に与えられた導電性薄膜に電子線を照射し局所加熱させ、前記第2絶縁性薄膜を透過してくる赤外線を測定し前記有機物試料の組成を反映した情報を得ることを特徴とする有機物試料の観察システム。
  6. 前記第2絶縁性薄膜に対向しアレイ状に配置された赤外線センサからの各検出信号を前記導電性薄膜への前記電子線の照射位置との相互位置に基づいて処理し前記有機物試料の組成分布を含む3次元情報を得ることを特徴とする請求項5記載の有機物試料の観察システム。
  7. 前記導電性薄膜は、タングステン、タンタル、金、プラチナ、銀、銅、鉄、チタン、オスミウム、マンガンの単体若しくは合金からなることを特徴とする請求項5又は6に記載の有機物試料の観察システム。
  8. 前記第1及び第2絶縁性薄膜は、窒化シリコン、酸化シリコン、ポリイミドからなることを特徴とする請求項7記載の有機物試料の観察システム。
  9. 前記赤外線センサに透過波長の異なるフィルタを与えて吸光度スペクトルを得ることを特徴とする請求項6記載の有機物試料の観察システム。
  10. 前記導電性薄膜に沿って前記電子線を走査照射することを特徴とする請求項5乃至9のうちの1つに記載の有機物試料の観察システム。
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