JP2019120420A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吹き出される被処理空気の湿度の調節範囲を拡大する。【解決手段】空気調和装置(1)に、温度調節部(2)が配置されて被処理空気の全部が通過する主風路(51)を設け、加湿部(3)に、主風路(51)に接続しかつ、加湿パン(33)が配置された加湿用風路(52)と、主風路(51)に接続しかつ、加湿パン(33)が配置されていないバイパス風路(53)とを設け、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更可能にする分配機構(31,32)を設ける。【選択図】図1

Description

本開示は、空気調和装置に関するものである。
従来より、被処理空気の温度と湿度を調節する空気調和装置が知られている。特許文献1には、被処理空気の通路に、冷却コイルと、加熱コイルと、加湿装置とを配置した空気調和装置が開示されている。また、特許文献1には、加湿装置として、加湿パンを備えたパン型加湿装置を用いることが記載されている。
特開2011−185559号公報
特許文献1に開示された従来の空気調和装置において、パン型加湿装置を用いる場合は、空気調和装置の内部を流れる被処理空気の全量が流れる風路に加湿パンが設けられることになる。加湿パンが設けられた風路における空気の流量が固定されていると、加湿パンの水面から生じる水蒸気の量をある程度以下に引き下げることができない。このため、従来の空気調和装置では、吹き出される被処理空気の湿度の調節範囲が制限され、湿度を適切に制御するのが困難な場合があった。
本開示の目的は、加湿部を備えた空気調和装置において、吹き出される被処理空気の湿度の下限を従来よりも引き下げて、被処理空気の湿度の調節範囲を拡大することにある。
本開示の第1の態様は、空気の温度を調節する温度調節部(2)と、貯留した水を蒸発させる加湿パン(33)を有して空気を加湿する加湿部(3)とを備え、吸い込んだ被処理空気を、上記温度調節部(2)および上記加湿部(3)を通過させてから吹き出す空気調和装置(1)であって、上記温度調節部(2)が配置されて上記被処理空気の全部が通過する主風路(51)を備える一方、上記加湿部(3)は、上記主風路(51)に接続しかつ、上記加湿パン(33)が配置された加湿用風路(52)と、上記主風路(51)に接続しかつ、上記加湿パン(33)が配置されていないバイパス風路(53)と、上記加湿用風路(52)へ流入する上記被処理空気の流量と上記バイパス風路(53)へ流入する上記被処理空気の流量の比率を変更可能にする分配機構(31,32)とを備えることを特徴とする。
第1の態様では、分配機構(31,32)によって、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量が減ると、加湿パン(33)の上を流れる被処理空気の流速が低下して、加湿パン(33)からの加湿量が減少する。このため、吹き出される被処理空気の湿度を、被処理空気の全量が加湿パン(33)の上を流れる場合に比べて低くすることができる。したがって、この態様によれば、吹き出される被処理空気の湿度の下限を従来よりも引き下げて、被処理空気の湿度の調節範囲を拡大することが可能となる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、上記分配機構は、上記加湿用風路(52)に設けられた開度可変の加湿側ダンパ(32)と、上記バイパス風路(53)に設けられた開度可変のバイパス側ダンパ(31)のうちの少なくとも一方を備えていることを特徴とする。
第2の態様では、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)の少なくとも一方へ流入する被処理空気の流量を変更することができる。このため、容易に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
本開示の第3の態様は、第2の態様において、上記分配機構は、上記加湿側ダンパ(32)と、上記バイパス側ダンパ(31)とを備え、吹き出される上記被処理空気の湿度を上げるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、吹き出される上記被処理空気の湿度を下げるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を縮小する制御器(60)を備えていることを特徴とする。
第3の態様では、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
本開示の第4の態様は、第2の態様において、上記分配機構は、上記加湿側ダンパ(32)を備え、吹き出される上記被処理空気の湿度を上げるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を拡大し、吹き出される上記被処理空気の湿度を下げるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を縮小する制御器(60)を備えていることを特徴とする。
第4の態様では、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
本開示の第5の態様は、第2の態様において、上記分配機構は、上記バイパス側ダンパ(31)を備え、吹き出される上記被処理空気の湿度を上げるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、吹き出される上記被処理空気の湿度を下げるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を拡大する制御器(60)を備えていることを特徴とする。
第5の態様では、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
本開示の第6の態様は、第1〜5の態様のいずれか1つにおいて、上記加湿部(3)は、上記加湿パン(33)の上を通過する風速を変更する風速変更機構(70)を備えていることを特徴とする。
第6の態様では、加湿パン(33)の上を通過する風速を上げることができる。このため、加湿パン(33)の水面の面積当たりの加湿量が増加するので、加湿パン(33)を小さくしても十分な加湿量を確保することができる。
本開示の第7の態様は、第6の態様において、上記風速変更機構は、上記加湿用風路(52)と上記バイパス風路(53)のうちの上記加湿用風路(52)にだけに接続する加湿用ファン(70)を備えていることを特徴とする。
第7の態様では、加湿用ファン(70)により、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)だけの風速を上げることができる。このため、空気調和装置(1)から吹き出される被処理空気の風速を変更することなく、加湿パン(33)の水面の面積当たりの加湿量を増加させることができる。したがって、加湿パン(33)をコンパクトにすることができる。
図1は、実施形態1に係る空気調和装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、実施形態1に係る加湿パンの平面図である。 図3は、図2におけるIII-III線断面図である。 図4は、実施形態1に係る加湿パンの形状を概略的に示す斜視図である。 図5は、実施形態2に係る空気調和装置の構成を概略的に示す図である。 図6は、その他の実施形態に係る図5相当図である。 図7は、その他の実施形態に係る図5相当図である。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。
図1は、本開示の実施形態に係る空気調和装置(1)を示している。この空気調和装置(1)は、例えば恒温恒湿試験室を対象とするものである。そして、該試験室の空気を調和して試験室の温度および湿度を一定に保つものである。
−空気調和装置−
図1に示すように、空気調和装置(1)は、ケーシング(5)と、温度調節部(2)と、加湿部(3)と、吹出ファン(4)と、制御器(60)とを備える。空気調和装置(1)は、吸い込んだ外気などの被処理空気を、温度調節部(2)および加湿部(3)を通過させてから吹出ファン(4)によって吹き出すように構成されている。
〈ケーシング〉
ケーシング(5)は、扁平な箱状に形成されている。ケーシング(5)は、対向する側面パネル(9)の一方に吸込口(7)が形成され、他方に吹出口(8)が形成されている。ケーシング(5)内には、主風路(51)が形成されている。主風路(51)は、吸込口(7)から吸い込まれた被処理空気の全部が、主風路(51)を流れて吹出口(8)から吹き出されるように設けられている。吹出口(8)には、吹き出される被処理空気の温度および相対湿度を計測する温湿度センサ(15)が配置されている。主風路(51)は、吸込口(7)側の側面パネル(9)に沿った上流部(51a)と、吹出口(8)側の側面パネル(9)に沿った下流部(51b)とによって構成されている。
〈温度調節部〉
温度調節部(2)は、主風路(51)の上流部(51a)に配置されている。温度調節部(2)は、ブラインクーラ(11)と電気ヒータ(12)とを備えている。ブラインクーラ(11)と電気ヒータ(12)とは、上流部(51a)を横断するように配置されている。ブラインクーラ(11)は、図示しないチラー装置から供給されたブラインを空気と熱交換させる熱交換器である。電気ヒータ(12)は、ブラインクーラ(11)の下流側に配置されている。
〈吹出ファン〉
吹出ファン(4)は、主風路(51)の下流部(51b)に配置されている。吹出ファン(4)は、被処理空気を吹出口(8)へ吹き出す。
〈加湿部〉
加湿部(3)は、主風路(51)の上流部(51a)と下流部(51b)の間に配置されている。加湿部(3)は、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)と加湿パン(33)とを備えている。加湿部(3)は、制御器(60)と共に加湿装置(10)を構成する。
加湿用風路(52)とバイパス風路(53)とは、互いに並列になるように主風路(51)に接続されている。加湿用風路(52)の下流端には、開度可変の加湿側ダンパ(32)が配置されている。バイパス風路(53)の下流端には、開度可変のバイパス側ダンパ(31)が配置されている。これらのダンパ(31,32)は、例えば風量調節用のモータダンパである。バイパス側ダンパ(31)と加湿側ダンパ(32)は、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更可能にする分配機構を構成する。
加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)にだけには、貯留した水を蒸発させる加湿パン(33)が配置されている。言い換えると、加湿パン(33)は、バイパス風路(53)には配置されておらず、加湿用風路(52)に配置されている。この加湿パン(33)内の水が蒸発して加湿用風路(52)を通過する被処理空気を加湿する。加湿パン(33)の詳細については後述する。
〈制御器〉
制御器(60)は、空気調和装置(1)から吹き出される被処理空気の温度と相対湿度とがそれぞれの目標値となるように、温度調節部(2)と加湿部(3)とを制御するように構成されている。制御器(60)の詳細については後述する。
〈空気調和装置の運転動作〉
上記の構成により、吸込口(7)から吸い込まれた被処理空気は、まず温度調節部(2)において、その温度が調節される。バイパス側ダンパ(31)と加湿側ダンパ(32)の両方が開いている場合、温度調節部(2)を通過した被処理空気は、バイパス風路(53)および加湿用風路(52)に分流する。そして、被処理空気全体のうち加湿用風路(52)を通過して加湿パン(33)の上を流れる被処理空気のみが加湿される。そして、バイパス風路(53)を通過して加湿されていない被処理空気と、加湿用風路(52)を通過した被処理空気とは、主風路(51)の下流部(51b)へ流入して混ざり合う。下流部(51b)において混合された被処理空気は、吹出ファン(4)によって吹出口(8)から吹き出される。
−加湿パン−
図2〜図4に示すように、加湿パンは、パン本体(34)と、加熱ヒータ(50)と、水位センサ(54)と、温度センサ(55)と、ラバーヒータ(57)とを備えている。加湿パン(33)は、水を貯留しており、水面から水蒸気を被処理空気に供給する。
〈パン本体〉
パン本体(34)は、底面部(35)と、側面部(40)と、排水口(45)と、給水口(47)と、仕切板(58)と、取付板(59)を備えている。パン本体(34)は、上面が開口するトレイ状に構成されている。
パン本体(34)の開口した上面は、通風方向を長辺とする矩形状に形成されている。パン本体(34)の上面は、加湿用風路(52)の空気通路に露出している。
底面部(35)は、水平方向に設けられた底面(36)と、底面(36)に連続しかつ水平面に対して傾斜した斜面部(37)とからなる。
底面(36)は、底面部(35)のうち上流側(図3で示す右側)を構成している。底面(36)は、矩形形状に形成されている。底面(36)はパン本体(34)の最深部となっている。斜面部(37)は、底面(36)と連続しており底面部(35)のうち下流側(図3で示す左側)を構成している。
斜面部(37)は、矩形状に形成されている。斜面部(37)は、底面(36)の下流側の端縁から、上方に向かうにつれて下流側へ傾斜するように配置されている。言い換えると、斜面部(37)は、パン本体(34)の外側に傾斜している。斜面部(37)は、下流側の端縁がパン本体(34)の上面の端縁を構成するように延びている。なお、斜面部(37)の水平面に対する角度は、例えば30度であり、10度以上50度以下であるのが好ましい。
側面部(40)は、3つの縦壁部(41)と上記斜面部(37)とからなる。縦壁部(41)は、底面(36)の4つの端縁のうち斜面部(37)と連続していない3つの端縁からそれぞれ真上に向かって延びている。各縦壁部(41)と斜面部(37)の上端縁は面一になっている。斜面部(37)は、パン本体(34)の底面部(35)の一部であり、パン本体(34)の側面部(40)のうち下流側の面の全部でもある。
このような構成により、パン本体(34)は、上方へ向かうにつれて水平方向の断面積が次第に増加する形状となる。すなわち、パン本体(34)の全部は、上下方向の位置によって水平方向の断面積が異なる形状に形成された断面変化部(43)である。
図1〜図3に示すように、排水口(45)は、パン本体(34)の奥側(図2で示す上側)の縦壁部(41)における底面(36)の上方に対応する位置に形成されている。排水口(45)には排水弁(46)が接続されている。
給水口(47)は、排水口(45)の上流側かつ下側に形成されている。給水口(47)には給水弁(48)が接続されている。排水弁(46)および給水弁(48)は、制御器(60)により開閉自在に制御されている。
仕切板(58)は、通風方向における排水口(45)と給水口(47)との間の位置に設けられている。仕切板(58)は、上流側の縦壁部(41)と平行に延びている。仕切板(58)は、手前側の縦壁部(41)と奥側の縦壁部(41)との間に亘って設けられている。仕切板(58)は、複数の貫通孔(58a)が形成されたパンチングメタルからなる板状の部材である。このため、給水口(47)から加湿パン(33)内へ給水された水は、貫通孔(58a)を通って下流側へ移動する。
取付板(59)は、パン本体(34)の上端縁に、通風方向に直交する向きに延びるように配置されている。取付板(59)は、手前側の縦壁部(41)と奥側の縦壁部(41)との間に亘って設けられている。取付板(59)には、後述する水位センサ(54)と温度センサ(55)とが取り付けられている。
〈加熱ヒータ〉
加湿パン(33)内における排水口(45)の下方に対応する位置には、通風方向に直交する向きに延びる加熱ヒータ(50)が配置されている。加熱ヒータ(50)は、加湿パン(33)の手前側(図2で示す下側)の縦壁部(41)に固定されている。加熱ヒータ(50)は、加湿パン(33)内の水を定められた温度に加熱する。
〈水位センサ〉
上記取付板(59)には、水位センサが取り付けられている。水位センサ(54)の下端は、排水口(45)よりも下側に位置している。水位センサ(54)は、加湿パン(33)の水位を計測する。水位センサ(54)は、制御器(60)に接続されており、計測した水位を制御器(60)に出力する。
〈温度センサ〉
温度センサ(55)は、取付板(59)における水位センサ(54)の手前側に配置されている。温度センサ(55)は、制御器(60)に接続されており、計測した水温を制御器(60)に出力する。
〈ラバーヒータ〉
斜面部(37)の下面には、斜面部(37)を加熱するヒータとしてのラバーヒータ(57)が例えば3つ取り付けられている。
−制御器−
制御器(60)は、被処理空気の温度を制御する温度制御部(61)と、被処理空気の相対湿度を制御する湿度制御部(62)とを備えている。
〈温度制御部〉
温度制御部(61)は、温度調節部(2)に対する制御動作を行う。温度制御部(61)は、温湿度センサ(15)で計測される被処理空気の温度が目標温度となるように、ブラインクーラ(11)の冷却能力と、電気ヒータ(12)の加熱能力とを調節する。
〈湿度制御部〉
湿度制御部(62)は、加湿部(3)に対する制御動作を行う。湿度制御部(62)は、水温制御部(63)と水位制御部(64)と風量制御部(65)とを備えている。
水温制御部(63)は、加湿パン(33)の水温を、温湿度センサ(15)で計測される被処理空気の温度の目標値(設定値)に応じてあらかじめ定められた目標水温に調節する。具体的には、水温制御部(63)は、加湿パン(33)の水温が目標水温になるように、加熱ヒータ(50)を流れる電流を調節する。
水位制御部(64)は、加湿パン(33)の水位を、断面変化部(43)において、温湿度センサ(15)で計測された被処理空気の相対湿度に基づいて調節する。具体的には、水位制御部(64)は、相対湿度の測定値が目標湿度よりも高い場合は、排水弁(46)を開いて水位を下げる。断面変化部(43)において水位が下がると、加湿パン(33)の水面の面積が小さくなり、加湿量が減少する。一方、水位制御部(64)は、相対湿度の測定値が目標湿度よりも低い場合は、給水弁(48)を開いて水位を上げる。断面変化部(43)において水位が上がると、加湿パン(33)の水面の面積が大きくなり、加湿量が増大する。
風量制御部(65)は、バイパス側ダンパ(31)と加湿側ダンパ(32)の開度を調節することによって、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を制御する。具体的には、風量制御部(65)は、加湿パン(33)の水位が下限に達しても、依然として相対湿度が目標湿度よりも高い場合、加湿側ダンパ(32)の開度を縮小し、加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量を減らす。また、風量制御部(65)は、バイパス側ダンパ(31)の開度を拡大しバイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量を増やす。そうすることで、バイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量に対する加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量比率が低下して、吹き出される被処理空気の相対湿度が低下する。さらに、加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量が減ると、加湿パン(33)の上を流れる被処理空気の流速が低下して、加湿量が減少する。一方、風量制御部(65)は、加湿パン(33)の水位が上限に達しても、依然として相対湿度が目標湿度よりも低い場合、バイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、バイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量を減らす。そうすることで、バイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量に対する加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量比率が上昇して、吹き出される被処理空気の相対湿度が上昇する。さらに、バイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量が減ると、加湿パン(33)の上を流れる被処理空気の流速が上がり、加湿量が増大する。
−実施形態1の効果−
相対湿度は、飽和水蒸気量に対し、実際に含有する水蒸気量の割合である。飽和水蒸気量は、空気の温度に依存し、空気の温度が低下すると飽和水蒸気量も小さくなる。このため、氷点下などの低温環境では、飽和水蒸気量が少ないので、相対湿度も変動しやすくなってしまう。
本実施形態では、空気調和装置(1)は、空気の温度を調節する温度調節部(2)と、貯留した水を蒸発させる加湿パン(33)を有して空気を加湿する加湿部(3)とを備え、吸い込んだ被処理空気を、温度調節部(2)および加湿部(3)を通過させてから吹き出すように構成されている。そして、温度調節部(2)が配置されて被処理空気の全部が通過する主風路(51)を備える一方、加湿部(3)は、主風路(51)に接続しかつ、加湿パン(33)が配置された加湿用風路(52)と、主風路(51)に接続しかつ、加湿パン(33)が配置されていないバイパス風路(53)と、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更可能にする分配機構としてのバイパス側ダンパ(31)および加湿側ダンパ(32)とを備えている。
したがって、分配機構で、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量が減ると、加湿パン(33)の上を流れる被処理空気の流速が低下して、加湿パン(33)からの加湿量が減少する。このため、吹き出される被処理空気の相対湿度を、被処理空気の全量が加湿パン(33)の上を流れる場合に比べて低くすることができる。したがって、この態様によれば、吹き出される被処理空気の相対湿度の下限を従来よりも引き下げて、被処理空気の湿度の調節範囲を拡大することが可能となる。
特に、空気調和装置(1)では、吹出口(8)から吹き出される被処理空気の流量が決められている。このため、被処理空気に含まれる水蒸気量を減らすために、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量を減らすだけでは、吹出口(8)から吹き出される被処理空気の流量が不足してしまう。本実施形態では、加湿パンを有さないバイパス風路(53)を設けている。このため、吹出口(8)から吹き出される被処理空気の流量を確保することができる。
さらに、本実施形態では、分配機構は、加湿用風路(52)に設けられた開度可変の加湿側ダンパ(32)と、上記バイパス風路(53)に設けられた開度可変のバイパス側ダンパ(31)とを備えている。
したがって、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)とへ流入する被処理空気の流量を変更することができる。このため、容易に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
ところで、室内の湿度を下げるためには、被処理空気中に含まれる加湿パン(33)から蒸発する水蒸気の量をできるだけ少なくする必要がある。しかし、加湿パン(33)の上を通る風速を遅くしても、加湿パン(33)内の水は蒸発してしまう。このため、被処理空気中に含まれる加湿パン(33)から蒸発した水蒸気の量をゼロにすることは困難であった。
しかし、本実施形態では、加湿側ダンパ(32)を全閉にすることで、被処理空気中に含まれる加湿パン(33)から蒸発した水蒸気の量を実質的にゼロにすることができる。
さらに、本実施形態では、吹き出される被処理空気の相対湿度を増やすためにバイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、吹き出される被処理空気の相対湿度を減らすために加湿側ダンパ(32)の開度を縮小する制御器(60)を備えている。
したがって、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。実施形態2について説明する。本実施形態の空気調和装置(1)は、実施形態1の空気調和装置(1)において、加湿部(3)において、加湿用風路(52)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の空気調和装置(1)について、実施形態1の空気調和装置(1)と異なる点を説明する。
図5に示すように、本実施形態の加湿用風路(52)の上流端には、加湿用ファン(70)が設けられている。加湿用ファン(70)は、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)にだけに接続している。加湿用ファン(70)は、加湿パン(33)の上を通過する風速を変更する風速変更機構である。
加湿用風路(52)において、加湿側ダンパ(32)の上流寄りの位置には、デミスターフィルタ(71)が設けられている。デミスターフィルタ(71)は、加湿パン(33)水面から飛散した水滴を捕集する。
−実施形態2の効果−
本実施形態では、加湿部(3)は、加湿パン(33)の上を通過する風速を変更する風速変更機構としての加湿用ファン(70)を備えている。
したがって、加湿パン(33)の上を通過する風速を上げることができる。このため、加湿パン(33)の水面の面積当たりの加湿量が増加するので、加湿パン(33)を小さくしても十分な加湿量を確保することができる。
さらに、本実施形態では、加湿用ファン(70)は、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)にだけに接続している。
したがって、加湿用ファン(70)により、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)だけの風速を上げることができる。このため、空気調和装置(1)から吹き出される被処理空気の風速を変更することなく、加湿パン(33)の水面の面積当たりの加湿量を増加させることができる。したがって、加湿パン(33)をコンパクトにすることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記各実施形態では、加湿部(3)は、主風路(51)の上流部(51a)と下流部(51b)との間に設けられていた。しかし、図6に示すように、吸込口(7)が形成された側面パネル(9)に沿った主風路(51)を1つだけ形成し、この主風路(51)の下流側に加湿部を配置してもよい。この場合、吹出ファン(4)は、主風路(51)における温度調節部(2)の上流側に配置される。また、図7に示すように、吹出口(8)が形成された側面パネル(9)に沿った主風路(51)を1つだけ形成し、この主風路(51)の上流側に加湿部を配置してもよい。この場合、温度調節部(2)は、主風路(51)における吹出ファン(4)の上流側に配置される。
また、上記各実施形態では、加湿部(3)は、分配機構としてバイパス側ダンパ(31)と加湿側ダンパ(32)とを備え、制御器(60)の風量制御部(65)は、被処理空気の相対湿度を上げるためにバイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、被処理空気の相対湿度を下げるために加湿側ダンパ(32)の開度を縮小していた。
しかし、加湿部(3)は、加湿側ダンパ(32)と、バイパス側ダンパ(31)のうちの一方のみを備えていてもよい。そして、加湿部(3)が加湿側ダンパ(32)のみを備えている場合は、風量制御部(65)は、被処理空気の相対湿度を上げるために加湿側ダンパ(32)の開度を拡大し、被処理空気の相対湿度を下げるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を縮小するようにしてもよい。一方、加湿部(3)がバイパス側ダンパ(31)のみを備えている場合は、風量制御部(65)は、被処理空気の相対湿度を上げるためにバイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、被処理空気の相対湿度を下げるためにバイパス側ダンパ(31)の開度を拡大するようにしてもよい。いずれの構成であっても、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
また、上記各実施形態では、温湿度センサ(15)は湿度として相対湿度を計測して、制御器(60)は相対湿度が目標値となるように温度調節部(2)と加湿部(3)とを制御していた。しかし、温湿度センサ(15)は、絶対湿度を計測し、制御器(60)は絶対湿度が目標値となるように温度調節部(2)と加湿部(3)とを制御してもよい。すなわち、制御の対象とする湿度は、相対湿度に限られない。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、空気調和装置について有用である。
1 空気調和装置
2 温度調節部
3 加湿部
31 バイパス側ダンパ(分配機構)
32 加湿側ダンパ(分配機構)
33 加湿パン
51 主風路
52 加湿用風路
53 バイパス風路
60 制御器
70 加湿用ファン(風速変更機構)
本開示は、空気調和装置に関するものである。
従来より、被処理空気の温度と湿度を調節する空気調和装置が知られている。特許文献1には、被処理空気の通路に、冷却コイルと、加熱コイルと、加湿装置とを配置した空気調和装置が開示されている。また、特許文献1には、加湿装置として、加湿パンを備えたパン型加湿装置を用いることが記載されている。
特開2011−185559号公報
特許文献1に開示された従来の空気調和装置において、パン型加湿装置を用いる場合は、空気調和装置の内部を流れる被処理空気の全量が流れる風路に加湿パンが設けられることになる。加湿パンが設けられた風路における空気の流量が固定されていると、加湿パンの水面から生じる水蒸気の量をある程度以下に引き下げることができない。このため、従来の空気調和装置では、吹き出される被処理空気の湿度の調節範囲が制限され、湿度を適切に制御するのが困難な場合があった。
本開示の目的は、加湿部を備えた空気調和装置において、吹き出される被処理空気の湿度の下限を従来よりも引き下げて、被処理空気の湿度の調節範囲を拡大することにある。
本開示の第1の態様は、空気の温度を調節する温度調節部(2)と、貯留した水を蒸発させる加湿パン(33)を有して空気を加湿する加湿部(3)とを備え、吸い込んだ被処理空気を、上記温度調節部(2)および上記加湿部(3)を通過させてから吹き出す空気調和装置(1)であって、上記温度調節部(2)が配置されて上記被処理空気の全部が通過する主風路(51)を備える一方、上記加湿部(3)は、上記主風路(51)に接続しかつ、上記加湿パン(33)が配置された加湿用風路(52)と、上記主風路(51)に接続しかつ、上記加湿パン(33)が配置されていないバイパス風路(53)と、上記加湿用風路(52)へ流入する上記被処理空気の流量と上記バイパス風路(53)へ流入する上記被処理空気の流量の比率を変更可能にする分配機構(31,32)とを備えることを特徴とする。
第1の態様では、分配機構(31,32)によって、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量が減ると、加湿パン(33)の上を流れる被処理空気の流速が低下して、加湿パン(33)からの加湿量が減少する。このため、吹き出される被処理空気の湿度を、被処理空気の全量が加湿パン(33)の上を流れる場合に比べて低くすることができる。したがって、この態様によれば、吹き出される被処理空気の湿度の下限を従来よりも引き下げて、被処理空気の湿度の調節範囲を拡大することが可能となる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、上記分配機構は、上記加湿用風路(52)に設けられた開度可変の加湿側ダンパ(32)と、上記バイパス風路(53)に設けられた開度可変のバイパス側ダンパ(31)のうちの少なくとも一方を備えていることを特徴とする。
第2の態様では、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)の少なくとも一方へ流入する被処理空気の流量を変更することができる。このため、容易に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
本開示の第3の態様は、第2の態様において、上記分配機構は、上記加湿側ダンパ(32)と、上記バイパス側ダンパ(31)とを備え、前記加湿部(3)による加湿量を増大させるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、前記加湿部(3)による加湿量を減少させるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を縮小する制御器(60)を備えていることを特徴とする。
第3の態様では、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
本開示の第4の態様は、第2の態様において、上記分配機構は、上記加湿側ダンパ(32)を備え、前記加湿部(3)による加湿量を増大させるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を拡大し、前記加湿部(3)による加湿量を減少させるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を縮小する制御器(60)を備えていることを特徴とする。
第4の態様では、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
本開示の第5の態様は、第2の態様において、上記分配機構は、上記バイパス側ダンパ(31)を備え、前記加湿部(3)による加湿量を増大させるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、記加湿部(3)による加湿量を減少させるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を拡大する制御器(60)を備えていることを特徴とする。
第5の態様では、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
本開示の第6の態様は、第1〜5の態様のいずれか1つにおいて、上記加湿部(3)は、上記加湿パン(33)の上を通過する風速を変更する風速変更機構(70)を備えていることを特徴とする。
第6の態様では、加湿パン(33)の上を通過する風速を上げることができる。このため、加湿パン(33)の水面の面積当たりの加湿量が増加するので、加湿パン(33)を小さくしても十分な加湿量を確保することができる。
本開示の第7の態様は、第6の態様において、上記風速変更機構は、上記加湿用風路(52)と上記バイパス風路(53)のうちの上記加湿用風路(52)にだけに接続する加湿用ファン(70)を備えていることを特徴とする。
第7の態様では、加湿用ファン(70)により、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)だけの風速を上げることができる。このため、空気調和装置(1)から吹き出される被処理空気の風速を変更することなく、加湿パン(33)の水面の面積当たりの加湿量を増加させることができる。したがって、加湿パン(33)をコンパクトにすることができる。
図1は、実施形態1に係る空気調和装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、実施形態1に係る加湿パンの平面図である。 図3は、図2におけるIII-III線断面図である。 図4は、実施形態1に係る加湿パンの形状を概略的に示す斜視図である。 図5は、実施形態2に係る空気調和装置の構成を概略的に示す図である。 図6は、その他の実施形態に係る図5相当図である。 図7は、その他の実施形態に係る図5相当図である。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。
図1は、本開示の実施形態に係る空気調和装置(1)を示している。この空気調和装置(1)は、例えば恒温恒湿試験室を対象とするものである。そして、該試験室の空気を調和して試験室の温度および湿度を一定に保つものである。
−空気調和装置−
図1に示すように、空気調和装置(1)は、ケーシング(5)と、温度調節部(2)と、加湿部(3)と、吹出ファン(4)と、制御器(60)とを備える。空気調和装置(1)は、吸い込んだ外気などの被処理空気を、温度調節部(2)および加湿部(3)を通過させてから吹出ファン(4)によって吹き出すように構成されている。
〈ケーシング〉
ケーシング(5)は、扁平な箱状に形成されている。ケーシング(5)は、対向する側面パネル(9)の一方に吸込口(7)が形成され、他方に吹出口(8)が形成されている。ケーシング(5)内には、主風路(51)が形成されている。主風路(51)は、吸込口(7)から吸い込まれた被処理空気の全部が、主風路(51)を流れて吹出口(8)から吹き出されるように設けられている。吹出口(8)には、吹き出される被処理空気の温度および相対湿度を計測する温湿度センサ(15)が配置されている。主風路(51)は、吸込口(7)側の側面パネル(9)に沿った上流部(51a)と、吹出口(8)側の側面パネル(9)に沿った下流部(51b)とによって構成されている。
〈温度調節部〉
温度調節部(2)は、主風路(51)の上流部(51a)に配置されている。温度調節部(2)は、ブラインクーラ(11)と電気ヒータ(12)とを備えている。ブラインクーラ(11)と電気ヒータ(12)とは、上流部(51a)を横断するように配置されている。ブラインクーラ(11)は、図示しないチラー装置から供給されたブラインを空気と熱交換させる熱交換器である。電気ヒータ(12)は、ブラインクーラ(11)の下流側に配置されている。
〈吹出ファン〉
吹出ファン(4)は、主風路(51)の下流部(51b)に配置されている。吹出ファン(4)は、被処理空気を吹出口(8)へ吹き出す。
〈加湿部〉
加湿部(3)は、主風路(51)の上流部(51a)と下流部(51b)の間に配置されている。加湿部(3)は、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)と加湿パン(33)とを備えている。加湿部(3)は、制御器(60)と共に加湿装置(10)を構成する。
加湿用風路(52)とバイパス風路(53)とは、互いに並列になるように主風路(51)に接続されている。加湿用風路(52)の下流端には、開度可変の加湿側ダンパ(32)が配置されている。バイパス風路(53)の下流端には、開度可変のバイパス側ダンパ(31)が配置されている。これらのダンパ(31,32)は、例えば風量調節用のモータダンパである。バイパス側ダンパ(31)と加湿側ダンパ(32)は、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更可能にする分配機構を構成する。
加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)にだけには、貯留した水を蒸発させる加湿パン(33)が配置されている。言い換えると、加湿パン(33)は、バイパス風路(53)には配置されておらず、加湿用風路(52)に配置されている。この加湿パン(33)内の水が蒸発して加湿用風路(52)を通過する被処理空気を加湿する。加湿パン(33)の詳細については後述する。
〈制御器〉
制御器(60)は、空気調和装置(1)から吹き出される被処理空気の温度と相対湿度とがそれぞれの目標値となるように、温度調節部(2)と加湿部(3)とを制御するように構成されている。制御器(60)の詳細については後述する。
〈空気調和装置の運転動作〉
上記の構成により、吸込口(7)から吸い込まれた被処理空気は、まず温度調節部(2)において、その温度が調節される。バイパス側ダンパ(31)と加湿側ダンパ(32)の両方が開いている場合、温度調節部(2)を通過した被処理空気は、バイパス風路(53)および加湿用風路(52)に分流する。そして、被処理空気全体のうち加湿用風路(52)を通過して加湿パン(33)の上を流れる被処理空気のみが加湿される。そして、バイパス風路(53)を通過して加湿されていない被処理空気と、加湿用風路(52)を通過した被処理空気とは、主風路(51)の下流部(51b)へ流入して混ざり合う。下流部(51b)において混合された被処理空気は、吹出ファン(4)によって吹出口(8)から吹き出される。
−加湿パン−
図2〜図4に示すように、加湿パンは、パン本体(34)と、加熱ヒータ(50)と、水位センサ(54)と、温度センサ(55)と、ラバーヒータ(57)とを備えている。加湿パン(33)は、水を貯留しており、水面から水蒸気を被処理空気に供給する。
〈パン本体〉
パン本体(34)は、底面部(35)と、側面部(40)と、排水口(45)と、給水口(47)と、仕切板(58)と、取付板(59)を備えている。パン本体(34)は、上面が開口するトレイ状に構成されている。
パン本体(34)の開口した上面は、通風方向を長辺とする矩形状に形成されている。パン本体(34)の上面は、加湿用風路(52)の空気通路に露出している。
底面部(35)は、水平方向に設けられた底面(36)と、底面(36)に連続しかつ水平面に対して傾斜した斜面部(37)とからなる。
底面(36)は、底面部(35)のうち上流側(図3で示す右側)を構成している。底面(36)は、矩形形状に形成されている。底面(36)はパン本体(34)の最深部となっている。斜面部(37)は、底面(36)と連続しており底面部(35)のうち下流側(図3で示す左側)を構成している。
斜面部(37)は、矩形状に形成されている。斜面部(37)は、底面(36)の下流側の端縁から、上方に向かうにつれて下流側へ傾斜するように配置されている。言い換えると、斜面部(37)は、パン本体(34)の外側に傾斜している。斜面部(37)は、下流側の端縁がパン本体(34)の上面の端縁を構成するように延びている。なお、斜面部(37)の水平面に対する角度は、例えば30度であり、10度以上50度以下であるのが好ましい。
側面部(40)は、3つの縦壁部(41)と上記斜面部(37)とからなる。縦壁部(41)は、底面(36)の4つの端縁のうち斜面部(37)と連続していない3つの端縁からそれぞれ真上に向かって延びている。各縦壁部(41)と斜面部(37)の上端縁は面一になっている。斜面部(37)は、パン本体(34)の底面部(35)の一部であり、パン本体(34)の側面部(40)のうち下流側の面の全部でもある。
このような構成により、パン本体(34)は、上方へ向かうにつれて水平方向の断面積が次第に増加する形状となる。すなわち、パン本体(34)の全部は、上下方向の位置によって水平方向の断面積が異なる形状に形成された断面変化部(43)である。
図1〜図3に示すように、排水口(45)は、パン本体(34)の奥側(図2で示す上側)の縦壁部(41)における底面(36)の上方に対応する位置に形成されている。排水口(45)には排水弁(46)が接続されている。
給水口(47)は、排水口(45)の上流側かつ下側に形成されている。給水口(47)には給水弁(48)が接続されている。排水弁(46)および給水弁(48)は、制御器(60)により開閉自在に制御されている。
仕切板(58)は、通風方向における排水口(45)と給水口(47)との間の位置に設けられている。仕切板(58)は、上流側の縦壁部(41)と平行に延びている。仕切板(58)は、手前側の縦壁部(41)と奥側の縦壁部(41)との間に亘って設けられている。仕切板(58)は、複数の貫通孔(58a)が形成されたパンチングメタルからなる板状の部材である。このため、給水口(47)から加湿パン(33)内へ給水された水は、貫通孔(58a)を通って下流側へ移動する。
取付板(59)は、パン本体(34)の上端縁に、通風方向に直交する向きに延びるように配置されている。取付板(59)は、手前側の縦壁部(41)と奥側の縦壁部(41)との間に亘って設けられている。取付板(59)には、後述する水位センサ(54)と温度センサ(55)とが取り付けられている。
〈加熱ヒータ〉
加湿パン(33)内における排水口(45)の下方に対応する位置には、通風方向に直交する向きに延びる加熱ヒータ(50)が配置されている。加熱ヒータ(50)は、加湿パン(33)の手前側(図2で示す下側)の縦壁部(41)に固定されている。加熱ヒータ(50)は、加湿パン(33)内の水を定められた温度に加熱する。
〈水位センサ〉
上記取付板(59)には、水位センサが取り付けられている。水位センサ(54)の下端は、排水口(45)よりも下側に位置している。水位センサ(54)は、加湿パン(33)の水位を計測する。水位センサ(54)は、制御器(60)に接続されており、計測した水位を制御器(60)に出力する。
〈温度センサ〉
温度センサ(55)は、取付板(59)における水位センサ(54)の手前側に配置されている。温度センサ(55)は、制御器(60)に接続されており、計測した水温を制御器(60)に出力する。
〈ラバーヒータ〉
斜面部(37)の下面には、斜面部(37)を加熱するヒータとしてのラバーヒータ(57)が例えば3つ取り付けられている。
−制御器−
制御器(60)は、被処理空気の温度を制御する温度制御部(61)と、被処理空気の相対湿度を制御する湿度制御部(62)とを備えている。
〈温度制御部〉
温度制御部(61)は、温度調節部(2)に対する制御動作を行う。温度制御部(61)は、温湿度センサ(15)で計測される被処理空気の温度が目標温度となるように、ブラインクーラ(11)の冷却能力と、電気ヒータ(12)の加熱能力とを調節する。
〈湿度制御部〉
湿度制御部(62)は、加湿部(3)に対する制御動作を行う。湿度制御部(62)は、水温制御部(63)と水位制御部(64)と風量制御部(65)とを備えている。
水温制御部(63)は、加湿パン(33)の水温を、温湿度センサ(15)で計測される被処理空気の温度の目標値(設定値)に応じてあらかじめ定められた目標水温に調節する。具体的には、水温制御部(63)は、加湿パン(33)の水温が目標水温になるように、加熱ヒータ(50)を流れる電流を調節する。
水位制御部(64)は、加湿パン(33)の水位を、断面変化部(43)において、温湿度センサ(15)で計測された被処理空気の相対湿度に基づいて調節する。具体的には、水位制御部(64)は、相対湿度の測定値が目標湿度よりも高い場合は、排水弁(46)を開いて水位を下げる。断面変化部(43)において水位が下がると、加湿パン(33)の水面の面積が小さくなり、加湿量が減少する。一方、水位制御部(64)は、相対湿度の測定値が目標湿度よりも低い場合は、給水弁(48)を開いて水位を上げる。断面変化部(43)において水位が上がると、加湿パン(33)の水面の面積が大きくなり、加湿量が増大する。
風量制御部(65)は、バイパス側ダンパ(31)と加湿側ダンパ(32)の開度を調節することによって、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を制御する。具体的には、風量制御部(65)は、加湿パン(33)の水位が下限に達しても、依然として相対湿度が目標湿度よりも高い場合、加湿側ダンパ(32)の開度を縮小し、加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量を減らす。また、風量制御部(65)は、バイパス側ダンパ(31)の開度を拡大しバイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量を増やす。そうすることで、バイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量に対する加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量比率が低下して、吹き出される被処理空気の相対湿度が低下する。さらに、加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量が減ると、加湿パン(33)の上を流れる被処理空気の流速が低下して、加湿量が減少する。一方、風量制御部(65)は、加湿パン(33)の水位が上限に達しても、依然として相対湿度が目標湿度よりも低い場合、バイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、バイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量を減らす。そうすることで、バイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量に対する加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量比率が上昇して、吹き出される被処理空気の相対湿度が上昇する。さらに、バイパス風路(53)を流れる被処理空気の流量が減ると、加湿パン(33)の上を流れる被処理空気の流速が上がり、加湿量が増大する。
−実施形態1の効果−
相対湿度は、飽和水蒸気量に対し、実際に含有する水蒸気量の割合である。飽和水蒸気量は、空気の温度に依存し、空気の温度が低下すると飽和水蒸気量も小さくなる。このため、氷点下などの低温環境では、飽和水蒸気量が少ないので、相対湿度も変動しやすくなってしまう。
本実施形態では、空気調和装置(1)は、空気の温度を調節する温度調節部(2)と、貯留した水を蒸発させる加湿パン(33)を有して空気を加湿する加湿部(3)とを備え、吸い込んだ被処理空気を、温度調節部(2)および加湿部(3)を通過させてから吹き出すように構成されている。そして、温度調節部(2)が配置されて被処理空気の全部が通過す
る主風路(51)を備える一方、加湿部(3)は、主風路(51)に接続しかつ、加湿パン(33)が配置された加湿用風路(52)と、主風路(51)に接続しかつ、加湿パン(33)が配置されていないバイパス風路(53)と、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更可能にする分配機構としてのバイパス側ダンパ(31)および加湿側ダンパ(32)とを備えている。
したがって、分配機構で、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。加湿用風路(52)を流れる被処理空気の流量が減ると、加湿パン(33)の上を流れる被処理空気の流速が低下して、加湿パン(33)からの加湿量が減少する。このため、吹き出される被処理空気の相対湿度を、被処理空気の全量が加湿パン(33)の上を流れる場合に比べて低くすることができる。したがって、この態様によれば、吹き出される被処理空気の相対湿度の下限を従来よりも引き下げて、被処理空気の湿度の調節範囲を拡大することが可能となる。
特に、空気調和装置(1)では、吹出口(8)から吹き出される被処理空気の流量が決められている。このため、被処理空気に含まれる水蒸気量を減らすために、加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量を減らすだけでは、吹出口(8)から吹き出される被処理
空気の流量が不足してしまう。本実施形態では、加湿パンを有さないバイパス風路(53)を設けている。このため、吹出口(8)から吹き出される被処理空気の流量を確保することができる。
さらに、本実施形態では、分配機構は、加湿用風路(52)に設けられた開度可変の加湿側ダンパ(32)と、上記バイパス風路(53)に設けられた開度可変のバイパス側ダンパ(31)とを備えている。
したがって、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)とへ流入する被処理空気の流量を変更することができる。このため、容易に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
ところで、室内の湿度を下げるためには、被処理空気中に含まれる加湿パン(33)から蒸発する水蒸気の量をできるだけ少なくする必要がある。しかし、加湿パン(33)の上を通る風速を遅くしても、加湿パン(33)内の水は蒸発してしまう。このため、被処理空気中に含まれる加湿パン(33)から蒸発した水蒸気の量をゼロにすることは困難であった。
しかし、本実施形態では、加湿側ダンパ(32)を全閉にすることで、被処理空気中に含まれる加湿パン(33)から蒸発した水蒸気の量を実質的にゼロにすることができる。
さらに、本実施形態では、吹き出される被処理空気の相対湿度を増やすためにバイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、吹き出される被処理空気の相対湿度を減らすために加湿側ダンパ(32)の開度を縮小する制御器(60)を備えている。
したがって、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。実施形態2について説明する。本実施形態の空気調和装置(1)は、実施形態1の空気調和装置(1)において、加湿部(3)において、加湿用風路(52)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の空気調和装置(1)について、実施形態1の空気調和装置(1)と異なる点を説明する。
図5に示すように、本実施形態の加湿用風路(52)の上流端には、加湿用ファン(70)が設けられている。加湿用ファン(70)は、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)にだけに接続している。加湿用ファン(70)は、加湿パン(33)の上を通過する風速を変更する風速変更機構である。
加湿用風路(52)において、加湿側ダンパ(32)の上流寄りの位置には、デミスターフィルタ(71)が設けられている。デミスターフィルタ(71)は、加湿パン(33)水面から飛散した水滴を捕集する。
−実施形態2の効果−
本実施形態では、加湿部(3)は、加湿パン(33)の上を通過する風速を変更する風速変更機構としての加湿用ファン(70)を備えている。
したがって、加湿パン(33)の上を通過する風速を上げることができる。このため、加湿パン(33)の水面の面積当たりの加湿量が増加するので、加湿パン(33)を小さくしても十分な加湿量を確保することができる。
さらに、本実施形態では、加湿用ファン(70)は、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)にだけに接続している。
したがって、加湿用ファン(70)により、加湿用風路(52)とバイパス風路(53)のうちの加湿用風路(52)だけの風速を上げることができる。このため、空気調和装置(1)から吹き出される被処理空気の風速を変更することなく、加湿パン(33)の水面の面積当たりの加湿量を増加させることができる。したがって、加湿パン(33)をコンパクトにすることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記各実施形態では、加湿部(3)は、主風路(51)の上流部(51a)と下流部(51b)との間に設けられていた。しかし、図6に示すように、吸込口(7)が形成された側面パネル(9)に沿った主風路(51)を1つだけ形成し、この主風路(51)の下流側に加湿部を配置してもよい。この場合、吹出ファン(4)は、主風路(51)における温度調節部(2)の上流側に配置される。また、図7に示すように、吹出口(8)が形成された側面パネル(9)に沿った主風路(51)を1つだけ形成し、この主風路(51)の上流側に加湿部を配置してもよい。この場合、温度調節部(2)は、主風路(51)における吹出ファン(4)の上流側に配置される。
また、上記各実施形態では、加湿部(3)は、分配機構としてバイパス側ダンパ(31)と加湿側ダンパ(32)とを備え、制御器(60)の風量制御部(65)は、被処理空気の相対湿度を上げるためにバイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、被処理空気の相対湿度を下げるために加湿側ダンパ(32)の開度を縮小していた。
しかし、加湿部(3)は、加湿側ダンパ(32)と、バイパス側ダンパ(31)のうちの一方のみを備えていてもよい。そして、加湿部(3)が加湿側ダンパ(32)のみを備えている場合は、風量制御部(65)は、被処理空気の相対湿度を上げるために加湿側ダンパ(32)の開度を拡大し、被処理空気の相対湿度を下げるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を縮小するようにしてもよい。一方、加湿部(3)がバイパス側ダンパ(31)のみを備えている場合は、風量制御部(65)は、被処理空気の相対湿度を上げるためにバイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、被処理空気の相対湿度を下げるためにバイパス側ダンパ(31)の開度を拡大するようにしてもよい。いずれの構成であっても、適切に加湿用風路(52)へ流入する被処理空気の流量とバイパス風路(53)へ流入する被処理空気の流量の比率を変更することができる。
また、上記各実施形態では、温湿度センサ(15)は湿度として相対湿度を計測して、制御器(60)は相対湿度が目標値となるように温度調節部(2)と加湿部(3)とを制御していた。しかし、温湿度センサ(15)は、絶対湿度を計測し、制御器(60)は絶対湿度が目標値となるように温度調節部(2)と加湿部(3)とを制御してもよい。すなわち、制御の対象とする湿度は、相対湿度に限られない。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、空気調和装置について有用である。
1 空気調和装置
2 温度調節部
3 加湿部
31 バイパス側ダンパ(分配機構)
32 加湿側ダンパ(分配機構)
33 加湿パン
51 主風路
52 加湿用風路
53 バイパス風路
60 制御器
70 加湿用ファン(風速変更機構)

Claims (7)

  1. 空気の温度を調節する温度調節部(2)と、貯留した水を蒸発させる加湿パン(33)を有して空気を加湿する加湿部(3)とを備え、吸い込んだ被処理空気を、上記温度調節部(2)および上記加湿部(3)を通過させてから吹き出す空気調和装置(1)であって、
    上記温度調節部(2)が配置されて上記被処理空気の全部が通過する主風路(51)を備える一方、
    上記加湿部(3)は、
    上記主風路(51)に接続しかつ、上記加湿パン(33)が配置された加湿用風路(52)と、
    上記主風路(51)に接続しかつ、上記加湿パン(33)が配置されていないバイパス風路(53)と、
    上記加湿用風路(52)へ流入する上記被処理空気の流量と上記バイパス風路(53)へ流入する上記被処理空気の流量の比率を変更可能にする分配機構(31,32)とを備えることを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項1において、
    上記分配機構は、上記加湿用風路(52)に設けられた開度可変の加湿側ダンパ(32)と、上記バイパス風路(53)に設けられた開度可変のバイパス側ダンパ(31)のうちの少なくとも一方を備えていることを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項2において、
    上記分配機構は、上記加湿側ダンパ(32)と、上記バイパス側ダンパ(31)とを備え、
    吹き出される上記被処理空気の湿度を上げるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、吹き出される上記被処理空気の湿度を下げるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を縮小する制御器(60)を備えていることを特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項2において、
    上記分配機構は、上記加湿側ダンパ(32)を備え、
    吹き出される上記被処理空気の湿度を上げるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を拡大し、吹き出される上記被処理空気の湿度を下げるために上記加湿側ダンパ(32)の開度を縮小する制御器(60)を備えていることを特徴とする空気調和装置。
  5. 請求項2において、
    上記分配機構は、上記バイパス側ダンパ(31)を備え、
    吹き出される上記被処理空気の湿度を上げるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を縮小し、吹き出される上記被処理空気の湿度を下げるために上記バイパス側ダンパ(31)の開度を拡大する制御器(60)を備えていることを特徴とする空気調和装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つにおいて、
    上記加湿部(3)は、上記加湿パン(33)の上を通過する風速を変更する風速変更機構(70)を備えていることを特徴とする空気調和装置。
  7. 請求項6において、
    上記風速変更機構は、上記加湿用風路(52)と上記バイパス風路(53)のうちの上記加湿用風路(52)にだけに接続する加湿用ファン(70)を備えていることを特徴とする空気調和装置。
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