JP2019119709A - インスリン分泌促進剤及びインスリン分泌促進方法 - Google Patents

インスリン分泌促進剤及びインスリン分泌促進方法 Download PDF

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山田 哲也
Tetsuya Yamada
哲也 山田
秀樹 片桐
Hideki Katagiri
秀樹 片桐
佑一郎 宗像
Yuichiro Munakata
佑一郎 宗像
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Abstract

【課題】本発明は、インスリン分泌を促進するための薬剤を提供することを目的とする。【解決手段】インスリン分泌を促進するための薬剤として、下記構造式を有する化合物を有効成分として含有するものとする。【化1】を製造する。【選択図】 なし

Description

本発明は、インスリン分泌促進剤及びインスリン分泌促進方法に関する。
インスリン分泌は、グルコースによって著しく促進されることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。これは、ホメオスタシスにおいて、グルコースの血中濃度を一定に保つ仕組みに多大な貢献をしている。
Mol Cell Proteomics. 2018; vol.17:pp.95-110 Abstract
本発明は、インスリン分泌促進剤及びインスリン分泌促進方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様はすい臓β細胞においてインスリン分泌を促進するための薬剤であって、下記構造式を有する化合物を有効成分として含有する薬剤である。
本発明の他の実施態様は、すい臓β細胞(ヒト生体の細胞を除く)においてインスリン分泌を促進するための方法であって、下記構造式を有する化合物をすい臓β細胞(ヒト生体の細胞を除く)に接触させる工程を含む方法である。
本発明によって、インスリン分泌促進剤及びインスリン分泌促進方法を提供することができるようになった。
実施の形態及び実施例に特に説明がない場合には、M. R. Green & J. Sambrook (Ed.), Molecular cloning, a laboratory manual (4th edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2012); F. M. Ausubel, R. Brent, R. E. Kingston, D. D. Moore, J.G. Seidman, J. A. Smith, K. Struhl (Ed.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons Ltd.などの標準的なプロトコール集に記載の方法、あるいはそれを修飾したり、改変した方法を用いる。また、市販の試薬キットや測定装置を用いる場合には、特に説明が無い場合、それらに添付のプロトコールを用いる。
なお、本発明の目的、特徴、利点、および、そのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をこれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
==インスリン分泌促進剤==
本発明の一実施態様である、すい臓β細胞においてインスリン分泌、特にグルコースによるインスリン分泌を促進するための薬剤は、下記構造式を有するヘキサン酸アミルを有効成分として含有する。
本薬剤はまた、有効成分の他、必要に応じて、一般に用いられる各種成分をさらに含み得るものであり、例えば、1種以上の医薬的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤などを含み得る。
投与経路は、全身投与または局所投与のいずれも選択することができる。この場合、疾患、症状などに応じた適当な投与経路を選択する。本薬剤は、経口経路、非経口経路のいずれによっても投与できる。非経口経路としては、通常の静脈内投与、動脈内投与の他、皮下、皮内、筋肉内などへの投与を挙げることができる。さらに、経粘膜投与または経皮投与を実施することができる。
剤形は、特に限定されず、種々の剤形、例えば、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤とすることができる。非経口剤としては、例えば、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤などの注射剤;経皮投与または貼付剤、軟膏またはローション;口腔内投与のための舌下剤、口腔貼付剤;ならびに経鼻投与のためのエアゾール剤;坐剤とすることができるが、これらには限定されない。これらの製剤は、製剤工程において通常用いられる公知の方法により製造することができる。また本発明に係る薬剤は、持続性または徐放性剤形であってもよい。
経口用固形製剤を調製する場合は、有効成分に賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤などを加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などを製造することができる。そのような添加剤としては、当該分野で一般的に使用されるものでよく、例えば、賦形剤としては、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸などを、結合剤としては、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドンなどを、崩壊剤としては乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖などを、滑沢剤としては精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコールなどを、矯味剤としては白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸などを例示できる。
経口用液体製剤を調製する場合は、有効成分に矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤などを加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤などを製造することができる。この場合矯味剤としては上記に挙げられたもので良く、緩衝剤としてはクエン酸ナトリウムなどが、安定化剤としてはトラガント、アラビアゴム、ゼラチンなどを挙げることができる。
注射剤を調製する場合は、有効成分にpH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤などを添加し、常法により皮下、筋肉内及び静脈内用注射剤を製造することができる。この場合のpH調節剤及び緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどを挙げることができる。安定化剤としてはピロ亜硫酸ナトリウム、 エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、チオグリコール酸、チオ乳酸などを挙げることができる。局所麻酔剤としては塩酸プロカイン、塩酸リドカインなどを挙げることができる。等張化剤としては、塩化ナトリウム、ブドウ糖などが例示できる。
坐剤を調製する場合は、有効成分に当業界において公知の製剤用担体、例えば、ポリエチレングリコール、ラノリン、カカオ脂、脂肪酸トリグリセライドなどを、さらに必要に応じてTween(登録商標)のような界面活性剤などを加えた後、常法により製造することができる。
薬剤に含有される有効成分の量は、該有効成分の用量範囲や投薬の回数などにより適宜決定できる。用量範囲は特に限定されず、含有される成分の有効性、投与形態、投与経路、疾患の種類、対象の性質(体重、年齢、病状および他の医薬の使用の有無など)、および担当医師の判断など応じて適宜選択される。一般的には適当な用量は、例えば対象の体重1kgあたり約0.01μg〜100mg程度、好ましくは約0.1μg〜1mg程度の範囲であることが好ましい。しかしながら、当該分野においてよく知られた最適化のための一般的な常套的実験を用いてこれらの用量の変更を行うことができる。上記投与量は1日1回〜数回に分けて投与することができる。
本薬剤は、特にグルコースによるインスリン分泌を促進するため、グルコース摂取後に本薬剤を投与するのが好ましい。摂取するグルコースの形態は特に限定されず、体内で消化されてグルコースになる物質でもよい。従って、食後に投与するのが好ましく、例えば、食後1時間以内、30分以内、15分以内に本薬剤を投与するのが好ましい。
==インスリン分泌促進方法==
本発明の一実施態様である、すい臓β細胞においてインスリン分泌を促進するための方法は、下記構造式を有するヘキサン酸アミル工程をすい臓β細胞に接触させる工程を含む。
インスリン分泌促進剤を投与する対象であるすい臓β細胞は、生体などの個体(ヒトまたはヒト以外)中にあってもよく、培養細胞(例えば、MIN6細胞など)や培養組織(ランゲルハンス島など)などの培養物であってもよい。
個体に本薬剤を投与する方法は、上述した通りである。培養物にインスリン分泌促進剤を投与する場合は、培地に本薬剤を添加すればよい。その濃度は特に限定されないが、例えば0.01〜10.0mMであることが好ましく、0.1〜1.0mMであることがより好ましく、0.3〜0.7mMであることがさらに好ましい。培地などの培養条件は特に限定されず、培養する細胞に応じて、当業者は容易に決定できる。
本実施例では、ヘキサン酸アミルがMIN6細胞と接触してインシュリン分泌を促進させることを示す。
MIN6細胞をプレートに播種し、1.67mMグルコースを含有したKRBBで30分間インキュベートし、その後、グルコース濃度を1.67mM(低グルコース濃度、LG)と16.7mM(高グルコース濃度、HG)に調整したKRBBに0.5mMのヘキサン酸アミル(AH)または等量のエタノール(EtOH)を添加したバッファーに交換し、60分間インキュベートした。その後、培地を除去し、細胞を酸エタノール(1.5%HCl−75%エタノール)で処理して得られた抽出液中のインスリン、及び除去した培地中のインスリンを定量した。各群n=6として実験をし、平均(ng/ml)とt検定によるp値を算出した。表1に得られた値をまとめた。
表1に示したように、16.7mMグルコース条件で、ヘキサン酸アミルが培地中のインスリン濃度を増加させ、細胞内のインスリン濃度を低下させた。すなわち、グルコース高濃度下において、ヘキサン酸アミルはインスリン分泌を有意に促進した。
このように、すい臓β細胞は、高濃度のグルコース存在下で、ヘキサン酸アミルに反応し、インスリン分泌が促進されるようになる。

Claims (2)

  1. すい臓β細胞においてインスリン分泌を促進するための薬剤であって、
    下記構造式を有する化合物を有効成分として含有する薬剤。
  2. すい臓β細胞(ヒト生体の細胞を除く)においてインスリン分泌を促進するための方法であって、
    下記構造式を有するヘキサン酸アミルをすい臓β細胞(ヒト生体の細胞を除く)に接触させる工程を含む、方法。
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