JP2019119407A - 路面摩擦係数の推定方法、推定システム及び推定プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの変形から走行路面の摩擦係数を精度よく推定することできる技術を提供する。【解決手段】タイヤ左右のサイドウォール部の対称位置における同じ方向の各測定ひずみの2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときの測定ひずみから、周方向摩擦力FYと鉛直荷重Wを求める工程と、同じく対称位置における各測定ひずみの所定のタイヤ回転角度位置のときの測定ひずみから、幅方向の摩擦力FXを求める工程と、FY、FX、Wから路面摩擦係数の推測値を求める工程とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、自動車の安全技術や自動運転技術に好適な路面摩擦係数の推定技術に関する。
自動ブレーキシステムを代表とする自動車の安全技術や、実用化が期待される自動運転技術のさらなる発展には、走行路面の摩擦係数の推定が重要となる。現状では、これらの技術は比較的測定が容易な車輪速センサや加速度センサなどによる計測を基盤としているが(例えば、特許文献1、2参照。)、これらのセンサから走行路面の摩擦係数を正確に把握することは困難である。
また、タイヤに生じる変形などからタイヤと走行路面間の摩擦係数を測定する「インテリジェントタイヤ」について様々な研究が行われている(例えば、特許文献3、4参照。)。しかしながら、タイヤの変形の安定した測定が困難なことや、生じた変形から精度よく摩擦係数を推定することが困難であることから、未だ普及には至っていない。
特開2001−253334号公報 特開2005−7972号公報 特開2002−36836号公報 特開2005−345238号公報
笹野智彦,立矢宏,樋口理宏,伊勢大勢,佐藤正人,福田麻莉乃,"タイヤ側面のひずみ計測による路面摩擦係数の測定に関する研究",一般社団法人日本機械学会,M&M2017材料力学カンファレンス,講演番号OS0303,p187−191
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、タイヤの変形をより安定して測定でき、該変形から走行路面の摩擦係数を精度よく推定することができる路面摩擦係数の推定技術を提供する点にある。
本発明者は、タイヤ側面に生ずるひずみを測定し、その結果から摩擦係数を推定する手法を既に提案している(非特許文献1参照。)。すなわち、本発明者は、タイヤ側面に3軸(タイヤ回転方向、半径方向、その中間方向)のひずみゲージを設け、鉛直荷重一定のもとで複数の大きさの摩擦力を作用させる実験、および摩擦力一定のもとで複数の大きさの鉛直荷重を作用させる実験を行うことで、3軸方向のひずみがいずれも、すべての回転角(α)において、タイヤに作用する荷重および摩擦力に対してほぼ線形に変化することを見出し、次の式を導き出したうえ、該式を用いて任意の2箇所の回転角αを選択し、それぞれで成り立つ式(5)を連立して摩擦力F、鉛直荷重Wを算出し、さらに摩擦係数μを算出することを提案した。
この方法は、タイヤ側面の測定ひずみを用いることから、安定した結果が得られ、精度もよく、外乱などの影響に強いロバストな摩擦係数測定手法となり得るものであるが、摩擦力の方向(タイヤ周方向、幅方向の成分)が特定できないことや、式が複雑になるといった課題があった。
本発明者は、かかる現況に鑑み、鋭意検討した結果、タイヤ幅方向の摩擦力についても、3軸方向のひずみがいずれもすべての回転角(α)においてほぼ線形に変化し、上記式(5)の摩擦力をタイヤ周方向、幅方向の二成分に分けた下記式(6)が成立することを見出すとともに、さらに、タイヤの変形が表面側および裏面側(左右)で同じように変形すること、および表面側および裏面側の左右の対称位置(互いに対応する同じ回転角度位置かつ同じ半径方向位置)の測定ひずみを用いることで、式(6)を単純化できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、式(6)について、タイヤ左右の対称位置L、LA’の回転角αにおける測定ひずみは、下記式(7)、(8)がそれぞれ成り立つ。ここで、タイヤの変形が左右対称であることを考慮することで、Fの係数(l(α)とlA’(α))は等しく、Wの係数(m(α)とmA’(α))は等しく、Fの係数(k(α)と−kA’(α))は正負逆で絶対値が等しい関係となる。したがって、式(7)、(8)の両辺を足し合わせることで式(9)が導かれ、式(7)、(8)の両辺をそれぞれ引くことで式(10)が導かれる。
式(9)は二元一次方程式であるため、左右対称位置(L、LA’)の任意の2つの回転角(α、α)における測定ひずみを用いることにより、FとWを求めることができる。また、式(10)は一元の一次方程式(Fの関数)であるため、左右対称位置(L、LA’)の任意の1つの回転角(α)(αはα又はαと同じでもよい。)における測定ひずみを用いることにより、Fを求めることができる。
すなわち本発明は、以下の発明を包含する。
[1] タイヤの左右のサイドウォール部の互いに対応する一対の対称位置(L、LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置(α、α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α)、ε(α)、εA’(α))を、下記式(1)、式(2)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ周方向の摩擦力(F)とタイヤ回転時の鉛直荷重(W)を求める工程と、同じく前記位置(L、LA’)における、前記各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ所定のタイヤ回転角度位置(α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α))を、下記式(3)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ幅方向の摩擦力(F)を求める工程と、前記タイヤ周方向の摩擦力(F)と前記タイヤ幅方向の摩擦力(F)と前記鉛直荷重(W)とから路面摩擦係数の推測値を求める工程と、を備えることを特徴とする路面摩擦係数の推定方法。
[2] 前記タイヤ回転角度位置(α)が、前記タイヤ回転角度位置(α)または(α)と同じ位置である[1]記載の路面摩擦係数の推定方法。
[3] 前記タイヤ回転角度位置(α、α)が、路面に最も近づく真下の角度位置から前後所定の角度範囲内の位置を除く位置である[1]又は[2]記載の路面摩擦係数の推定方法。
[4] 前記タイヤ回転角度位置(α、α)が、下記式(4)の行列式の絶対値の値が大きくなるものから優先的に選択された位置である[1]〜[3]の何れかに記載の路面摩擦係数の推定方法。
[5] 前記タイヤのサイドウォール部の前記対称位置(L、LA’)に、それぞれ互いに同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)を測定できるひずみゲージを設けてなる[1]〜[4]の何れかに記載の路面摩擦係数の推定方法。
[6] タイヤの左右のサイドウォール部の互いに対応する一対の対称位置(L、LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各ひずみであって、それぞれ少なくとも2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときのひずみを測定する手段を有するひずみ測定装置と、前記ひずみ測定装置により測定された前記各ひずみのデータを、内部または外部の記憶手段から読み込む手段、前記測定された位置(L、LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置(α、α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α)、ε(α)、εA’(α))を、下記式(1)、式(2)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ周方向の摩擦力(F)とタイヤ回転時の鉛直荷重(W)を求める手段、同じく前記位置(L、LA’)における、前記各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ所定のタイヤ回転角度位置(α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α))を、下記式(3)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ幅方向の摩擦力(F)を求める手段、ならびに、前記タイヤ周方向の摩擦力(F)と前記タイヤ幅方向の摩擦力(F)と前記鉛直荷重(W)とから路面摩擦係数の推測値(μ)を求める手段を有する摩擦係数算出装置と、を備える路面摩擦係数の推定システム。
[7] 前記ひずみ測定装置が、前記タイヤのサイドウォール部の前記対称位置(L、LA’)に、それぞれ互いに同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)を測定できるひずみゲージである[6]記載の路面摩擦係数の推定システム。
[8] コンピュータを、[6]又は[7]記載の摩擦係数算出装置として機能させるプログラムであって、前記ひずみ測定装置により測定された各ひずみのデータを、内部または外部の記憶手段から読み込む手段、前記測定された位置(L、LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置(α、α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α)、ε(α)、εA’(α))を、下記式(1)、式(2)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ周方向の摩擦力(F)とタイヤ回転時の鉛直荷重(W)を求める手段、同じく前記位置(L、LA’)における、前記各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ所定のタイヤ回転角度位置(α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α))を、下記式(3)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ幅方向の摩擦力(F)を求める手段、ならびに、前記タイヤ周方向の摩擦力(F)と前記タイヤ幅方向の摩擦力(F)と前記鉛直荷重(W)とから路面摩擦係数の推測値(μ)を求める手段としてコンピュータを機能させるための路面摩擦係数の推定プログラム。
以上にしてなる本願発明に係る路面摩擦係数の推定方法、推定システム及び推定プログラムによれば、式および演算が複雑になることを避けつつ、摩擦力についてタイヤ周方向、幅方向の双方の成分を求めることができるため、直進だけでなくコーナーリングの際にも即座に精度よく路面摩擦係数を求めることができ、実用的な路面摩擦係数の推定技術を提供することができる。
本発明に係る路面摩擦係数の推定システムの全体構成を示す概略説明図。 (a)は、タイヤの左右のサイドウォール部の対称位置に設けたひずみ測定装置の回転角α、αの位置の状態を示す説明図、(b)はひずみの測定方向を示す説明図。 同じく路面摩擦係数の推定システムを示すブロック構成図。 本実施形態の処理手順を示すステップ図。 実験装置を示す斜視図。 実験装置の要部の斜視図。 (a)はひずみゲージの位置を示す説明図、(b)は摩擦角を示す説明図。 タイヤ幅方向の摩擦力Fを変化させたときのひずみゲージA1およびA2から得られたタイヤ回転角αが30degでのひずみと荷重の時間変化を示すグラフ。 (a)〜(c)は、タイヤ回転角度位置α=30degにおける、ひずみゲージA1,A2により得られた各方向のひずみとタイヤ幅方向の摩擦力Fとの関係を示すグラフ。 (a)〜(c)は、タイヤ周方向の摩擦力Fを変化させたときのひずみゲージA1により得られた各方向のひずみとタイヤ回転角度位置αとの関係を示すグラフ。 (a)〜(c)は、タイヤ周方向の摩擦力Fを変化させたときのひずみゲージA2により得られた各方向のひずみとタイヤ回転角度位置αとの関係を示すグラフ。 (a)〜(c)は、鉛直荷重Wを変化させたときのひずみゲージA1により得られた各方向のひずみとタイヤ回転角度位置αとの関係を示すグラフ。 (a)〜(c)は、鉛直荷重Wを変化させたときのひずみゲージA2により得られた各方向のひずみとタイヤ回転角度位置αとの関係を示すグラフ。 (a)〜(c)は、タイヤ回転角度位置α=0における、ひずみゲージA1,A2により得られた各方向のひずみとタイヤ周方向の摩擦力Fとの関係を示すグラフ。 (a)〜(c)は、タイヤ回転角度位置α=0における、ひずみゲージA1,A2により得られた各方向のひずみと鉛直荷重Wとの関係を示すグラフ。 ひずみゲージA1、A1’の対による測定値(算出値)と真値の結果を示すグラフ。 ひずみゲージA2、A2’の対による測定値(算出値)と真値の結果を示すグラフ。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本発明は、図2(a)に示すようにタイヤの左右のサイドウォール部の互いに対応する一対の対称位置(L、LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各測定ひずみであって、それぞれ2つ以上の異なる所定のタイヤ回転角度位置のときの各測定ひずみを用いて、タイヤ周方向の摩擦力(F)、タイヤ幅方向の摩擦力(F)、鉛直荷重(W)を効率よく求め、タイヤ幅方向の摩擦力も考慮した精度のよい路面摩擦係数の推定値を迅速に求めるものである。
本発明に係る路面摩擦係数の推定システムSは、図1及び図2(a)に示すように、車輌10のタイヤ9のサイドウォール部のひずみを測定するひずみ測定装置11と、測定されたひずみデータに基づき路面摩擦係数の推定値を求める摩擦係数算出装置1と、該摩擦係数算出装置1内部または外部の記憶手段3とより構成されている。
対称位置(L、LA’)にそれぞれ設けられるひずみ測定装置11は、タイヤ回転時のひずみを測定するものであり、互いに同じ方向のひずみを測定できるものであれば、その測定する具体的な方向は特に限定されず、タイヤ円周方向、半径方向又はこれらの間の中間方向など、いずれの方向に設定してもよい。好ましくは、ばらつきの小さい中間方向のひずみを測定するように設定される。さらに、中間方向のうち、図2(b)に示すように、円周方向からこれに直交する半径方向に向けて45度傾斜した方向がより好ましいが、円周方向側又は半径方向側に片寄った方向でもよい。円周方向から半径方向に向けた傾斜角度としては、30度から60度の範囲内の角度が好ましく、40度から55度の範囲内の角度がより好ましい。
このようなひずみ測定装置11は、好ましくはひずみゲージ4が用いられ、サイドウォール部の各外面又は内面に、箔型のひずみゲージを接着したり、或いは埋め込みしたり等、その設置形態は問わない。ただし、左右で同じ設置形態のものが好ましい。なお、ひずみゲージ以外のひずみ測定装置としてもよい。
本例では、タイヤ側には、左右のひずみゲージ4で検出される各ひずみデータを車輌側の受信装置5に無線送信する図示しない送信部が設けられ、受信装置5は、車輌のタイヤに近い適所に設けられる。受信装置5で受信した各ひずみのデータは、同じく車輌の適所に設けられる、路面摩擦係数を演算する摩擦係数算出装置1に送信され、装置内外の記憶手段3に記憶される。他の装置に送信されて該装置を通じて記憶手段3に記憶されるように構成してもよい。
摩擦係数算出装置1は、図3に示すように、演算処理装置2と記憶手段3を備えたコンピュータである。演算処理装置2は、マイクロプロセッサなどのCPUを主体に構成され、入出力部やバスラインを通じて、受信装置5や記憶手段3より各データが入力される。記憶手段3は、RAM、ROMなどの記憶メモリや装置2内外のハードディスク等より構成され、演算処理装置2における各種処理動作の手順を規定するプログラムや処理データが記憶される。
演算処理装置2は、機能的に、ひずみ測定装置11で測定された対称位置の各測定ひずみデータを受信装置5から受け取り、これを記憶手段3のひずみデータ記憶部30に記憶する測定ひずみ受信処理部20と、測定された2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときの測定ひずみのデータをひずみデータ記憶部30から読み込む測定ひずみ読み込み処理部21と、読み込んだ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときの測定ひずみに基づきタイヤ回転時のタイヤ周方向の摩擦力(F)とタイヤ回転時の鉛直荷重(W)を求め、周摩擦力・鉛直荷重データ記憶部31に記憶する周摩擦力・鉛直荷重算出処理部22と、読み込んだ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときの測定ひずみのうち、いずれか一方の角度位置のときの測定ひずみに基づきタイヤ回転時のタイヤ幅方向の摩擦力(F)を求め、幅摩擦力データ記憶部32に記憶する幅摩擦力算出処理部23と、前記記憶手段3に記憶されたタイヤ周方向の摩擦力(F)と鉛直荷重(W)とタイヤ幅方向摩擦力(F)から路面摩擦係数の推測値(μ)を求め、摩擦係数データ記憶部33に記憶する摩擦係数算出処理部24とを少なくとも備え、これら機能は上記プログラムにより実現される。
周摩擦力・鉛直荷重算出処理部22によるタイヤ周方向の摩擦力(F)および鉛直荷重(W)の算出は、前記読み込んだ対称位置(L、LA’)の各測定ひずみ(ε、εA’)の2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置(α、α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α)、ε(α)、εA’(α))を、下記式(1)、式(2)にそれぞれ代入し、連立することにより算出される。lA+A’(α)、mA+A’(α)、bA+A’(α)、lA+A’(α)、mA+A’(α)、bA+A’(α)の実験定数は、タイヤ毎(タイヤの種類(銘柄、サイズ)ごと)に予め実験で定められる。
タイヤ回転角度位置(α、α)は、路面に最も近づく真下の角度位置から前後所定の角度範囲内の位置を除く位置とすることが好ましい。当該真下の角度位置から前後所定の角度範囲内は、タイヤが大きく変形する位置となるため、荷重との線形性が他の範囲に比べて低下してしまうためである。具体的には、前後30degの範囲内の角度位置は除外して選択することが好ましい。
さらに、タイヤ回転角度位置(α、α)は、下記式(4)の行列式の絶対値の値が大きくなるものから優先的に選択された位置とすることが好ましい。式(4)で示す行列式が零に近づくと解が不安定になり、反対に行列式の値が大きいほど、精度が高いためである。
幅摩擦力算出処理部23によるタイヤ幅方向の摩擦力(F)の算出は、読み込んだ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α)、ε(α)、εA’(α))のうち、いずれか一方の角度位置のときの測定ひずみ((ε(α)、εA’(α))または(ε(α)、εA’(α)))を(ε(α)、εA’(α))とし、これを下記式(3)にそれぞれ代入することにより算出される。
ただし、回転角度位置αをα、αと異なる第三の角度位置としてもよい。すなわち、回転角度位置αについては、あらかじめ校正実験の結果から、回転角αごとに、ひずみ(ε(α)−εA’(α))とFの相関係数を算出し、その絶対値が大きいものを優先的に選択することが精度アップのうえで好ましい。kA−A’(α)、bA−A’(α)の実験定数は、同じくタイヤ毎(タイヤの種類(銘柄、サイズ)ごと)に予め実験で定められる。
摩擦係数算出処理部24による路面摩擦係数の推測値(μ)の算出は、上記算出されたタイヤ周方向の摩擦力(F)と鉛直荷重(W)とタイヤ幅方向摩擦力(F)を下記式(11)に代入することにより算出される。
以下、図4に基づき、本実施形態の路面摩擦係数の推定システムSによる処理の手順を説明する。
まず、対称位置L、LA’の各ひずみゲージ4により同一方向のひずみが検出され、図示しない送信装置から車輌10側の受信装置5に送信される(S101)。受信装置5で受信された測定ひずみは、摩擦係数算出装置1の演算処理装置2の測定ひずみ受信処理部20により記憶手段3のひずみデータ記憶部30に記憶される(S102)。この測定ひずみデータは、当該タイヤの回転角を検出するセンサ(不図示)で入手された回転角データを直接または他の処理装置から受信し、該回転角データと組み合わせてひずみデータ記憶部30に記憶管理されることが好ましい。
次に、演算処理装置2の測定ひずみ読み込み処理部21により、ひずみデータ記憶部30に記憶されている測定ひずみデータのうち、2つの回転角α、αのときの各ひずみデータを読み込む(S103)。
次に、周摩擦力・鉛直荷重算出処理部22が、読み込まれた2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときの各測定ひずみを、上記式(1)、(2)に代入し、タイヤ回転時のタイヤ周方向の摩擦力(F)とタイヤ回転時の鉛直荷重(W)を求め、周摩擦力・鉛直荷重データ記憶部31に記憶する(S104)。
次に、幅摩擦力算出処理部23が、読み込んだ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときの測定ひずみのうち、いずれか一方の角度位置のときの測定ひずみを、上記式(3)に代入し、タイヤ回転時のタイヤ幅方向の摩擦力(F)を求め、幅摩擦力データ記憶部32に記憶する(S105)。
そして、摩擦係数算出処理部24が、前記算出されたタイヤ周方向の摩擦力(F)と鉛直荷重(W)とタイヤ幅方向摩擦力(F)とを上記式(11)に代入し、路面摩擦係数の推測値(μ)を算出して摩擦係数データ記憶部33に記憶する(S106)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
以下、図5に示す実験装置を用いて、本発明の式(1)〜(3)の検証、および路面摩擦係数μについての算出値(推定値)と真値(実測値)との比較を行った結果について説明する。
(実験方法)
実験装置7を図5及び図6に示す。実験で用いるタイヤ9は、ダンロップ社製 DSX-2 155/80R13 79Qを用いた。図7(a)にも示すように、タイヤ9の表側面に2枚、裏面側に2枚の合計4枚の3軸ひずみゲージ(共和電業社製 KFG-2-120-D17-23 L3M2S)を貼付した。表面側のひずみゲージは、ホイール8に接している部分から半径方向に15mmの位置(図2の領域R内となる位置LA1)、55mmの位置(図2の領域R内となる位置LA2)にそれぞれ貼付し、ホイール8に近いほうからひずみゲージA1、ひずみゲージA2とした。裏面側のひずみゲージは、表面側と左右対称位置LA1’、LA2’にそれぞれひずみゲージA1’、A2’を貼付した。
すなわち、左右対称位置のひずみゲージが2対(第1の対称位置LA1、LA1’それぞれ設けられたひずみゲージA1、A1’からなる第1の対と、第2の対称位置LA2、LA2’それぞれ設けられたひずみゲージA2、A2’からなる第2の対)設けられる。領域Rは、タイヤのサイドウォール部のビード部に近い領域、領域Rは、タイヤのサイドウォール部のもっとも側方に張り出した中央領域とした。3軸ひずみゲージは、同時に中間方向ひずみ、半径方向ひずみ、円周方向ひずみを検出する。
本実験装置7はフォースプレート73をZ軸方向に駆動させてタイヤ9のトレッド面に押し付けることで、鉛直荷重Wを負荷できる。Z軸方向への駆動は、フォースプレート73を支持している支持台72のリンクからなる前後の脚部71を互いに近づく方向又は遠ざかる方向に同じ量だけ水平に移動させる一対のねじ送り機構を有するパラレル式負荷ユニット70により実現される。
その状態で、タイヤ9をタイヤ固定軸と該軸を回転駆動する駆動モータとを有するタイヤ駆動ユニット74により回転させることで、タイヤ周方向の摩擦力Fを負荷することができる。さらに、フォースプレート73をX軸方向に駆動させることで、タイヤ9の幅方向の摩擦力Fを負荷できる。X軸方向への駆動は、前記パラレル式負荷ユニット70により脚部71を前後同じ方向へ同じ量だけ移動させることで実現される。FとFの大きさを調整することで、これらの合力である摩擦力Fを任意の方向に負荷可能である。本明細書では、図7(b)に示すように、摩擦力Fの摩擦力F成分との為す角θを「摩擦角」θとする。
タイヤに負荷されるW、F、Fの大きさは、図6に示すようにフォースプレート73の裏面側の四隅に設けられた各押圧ブロック75を、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向から支持する支持台72側のロードセル761、762、763によって測定され、これにより摩擦力Fおよび摩擦角θも同時に求められる。
タイヤの回転にともなう、ひずみゲージの位置の変化は、図5中に示すように鉛直下方の位置から時計回りの回転角αで表す。
(式(1)〜(3)の検証)
タイヤ側面に生ずるひずみと接地面に作用するF、FおよびWの関係を検証するために、[1]Fのみを変化させ、Fとひずみの関係を確認する実験、[2]Fのみを変化させ、Fとひずみの関係を確認する実験、[3]Wのみを変化させ、Wとひずみの関係を確認する実験、をそれぞれ行った。なお、ひずみについては表面側のひずみゲージA1,A2のひずみの値を用いた。
[1]Fとひずみの関係を確認する実験
のみを変化(F=0N)させる実験を行った。まず、図5に示す実験装置のフォースプレート73をZ軸方向に駆動させてWを作用させ、この状態でフォースプレート73をX軸方向に駆動させることで、Fを作用させた。なお、Fを0とするために、実験時、タイヤは回転させなかった。そのため、1回の実験からでは1箇所の回転角αにおける結果しか得られなかった。
本実験では、回転角をα=−30deg、0deg、30degの3種類、すなわち、摩擦面に対してゲージの位置が異なる3つのパターンについて実験を行った。各αで共通の実験条件とした。実験条件を表1に示す。目標鉛直荷重を1360〜1390Nとし、摩擦面を平滑アクリル板、アルミ板、PTFE(テフロン(登録商標))の3種類とすることでFを変化させた。さらに、摩擦角θを0deg、180degの2種類とすること、すなわちX軸方向へのフォースプレート73の駆動をX軸正および負方向の2種類とすることで、各αにつき計6種類のFを作用させた。実験は各条件につき3回行った。
実験結果の一例として、回転角αが30deg、摩擦面がPTFE板、摩擦角θが0degの場合を、図8に示す。図8では、t=13〜21sが摩擦区間(フォースプレート73とタイヤ9が摩擦している区間)である。まず、摩擦区間から比較的波形の安定した範囲(図8のt=15〜17s)を選択する。次に、同範囲の摩擦力FX、ひずみεを平均化する。このようにして求めたFとεの関係について、α=30degの結果を図9に示す。図9より、いずれの方向のひずみにおいてもFとεの関係はおおよそ線形であることが確認された。
[2]Fとひずみの関係を確認する実験
のみを変化させる実験を同装置を用いて行った。実験条件を表2に示す。Wを2500Nとし、摩擦面を摩擦係数の異なるゴムシート、模様付アクリル板、PTFE板の3路面とすることで3段階のFを作用させた。その他の主な実験条件は、摩擦角θを90deg、摩擦距離を2200mm(タイヤ1周分)、摩擦速度を30mm/s、タイヤの空気圧を200kPaとした。
ひずみゲージA1の実験結果を図10に、ひずみゲージA2の実験結果を図11にそれぞれ示す。凡例中に示した荷重はα=−180〜+180degの平均値である。図14は、図10及び図11のひずみ波形から、α=0degにおけるFとひずみの関係を求めたものである。図14より、いずれのひずみゲージ(A1、A2)、いずれの方向のひずみ(円周方向ひずみ、半径方向ひずみ、中間方向ひずみ)においても、ひずみεはFに対して線形に変化している。
[3]Wとひずみの関係を確認する実験
Wのみを変化させる実験を同装置を用いて行った。実験条件を表3に示す。摩擦面を摩擦係数の異なるゴムシート、模様付アクリル板、PTFE板の3路面とし、いずれもFが1150Nとなるように、Wを変化(調整)した。その他の主な実験条件は、摩擦角θを90deg、摩擦距離を2200mm(タイヤ1周分)、摩擦速度を30mm/s、タイヤの空気圧を200kPaとした。
ひずみゲージA1の実験結果を図12に、ひずみゲージA2の実験結果を図13にそれぞれ示す。凡例中に示した荷重はα=−180〜+180degの平均値である。図15は、図12及び図13のひずみ波形からα=0degにおけるWとひずみの関係を求めたものである。図15より、いずれのひずみゲージ(A1、A2)、いずれの方向のひずみ(円周方向ひずみ、半径方向ひずみ、中間方向ひずみ)においても、ひずみεはWに対して線形に変化している。なお、Wについては、従来の式(5)から同じく線形に変化することがわかっている。
このように、タイヤ側面に生ずるひずみと接地面に作用する荷重(F、F、W)とは、いずれの方向においても線形の関係にあることが確認された。このことから、上述の式(6)〜(10)、ひいては(1)〜(3)が成立することが分かる。式(1)〜(3)の実験定数lA+A’(α)、mA+A’(α)、bA+A’(α)、lA+A’(α)、mA+A’(α)、bA+A’(α)、kA−A’(α)、bA−A’(α)は、このように実験で得られるグラフから最小二乗法を用いて求める。ただし、このような実験定数を求める際、本例のように摩擦面を複数用意して実験する代わりに、θの変更によりFとFを変化させることで、1種類の摩擦面からでも実験定数の校正が可能である。
(算出値と真値との比較実験)
ひずみゲージA1、A1’、A2、A2’の各測定ひずみのうち、中間方向測定ひずみを用い、式(1)〜(3)から摩擦係数μおよび摩擦角θを求めた。具体的には、表4に示すように、摩擦係数の異なる平滑アクリル板、PTFE(テフロン(登録商標))シート、アルミ板、油を塗布した平滑アクリル板(油塗布アクリル)を接地面として、摩擦力の方向、すなわち摩擦角θをそれぞれ変化させながら、Wを1500、2000、2500Nに変化させ、スリップ模擬実験を行い、ひずみゲージA1、A1’、A2、A2’でひずみを測定した。
式(1)〜(3)の実験定数は、F、F、Wを種々変化させて装置7より上記のタイヤを用いて得たひずみの測定結果から求めた値を用いた。摩擦の方向(摩擦角θ)は60、90、120、240、270、300degの6種類、摩擦距離は2000mm(約タイヤ1周分)、摩擦速度は30mm/s、タイヤの空気圧は200kPaとした。式(1)、(2)によりF、Wを算出するための測定ひずみの角度位置α、α、および式(3)によりFを算出するための測定ひずみの角度位置αは、それぞれ表5に示す上位5組(No.1〜No.5)の各αを用いた。行列式とは、上述した式(4)である。またひずみと荷重の相関係数とは、上述したひずみ(ε(α)−εA’(α))とFの相関係数である。
ひずみゲージA1、A1’の表5のNo.1の角度位置における各ひずみデータを用いた摩擦係数および摩擦角の測定値(算出値)と真値の結果を図16(a)、(b)に示す。また、ひずみゲージA2、A2’の同じく表5のNo.1の角度位置における各ひずみデータを用いた摩擦係数および摩擦角の測定値(算出値)と真値の結果を図17(a)、(b)に示す。図16、17より、いずれのゲージでもFおよびW、さらに摩擦係数μを精度良く推定できていることが分かる。
また、表5の5組の各角度位置のひずみデータを用いた結果から、式(13)を用いて摩擦係数真値と測定値の平均平方二乗誤差および摩擦角真値と測定値の平均平方二乗誤差を算出した結果を、表6に示す。表6から分かるように、No.1の角度位置の組み合わせ以外でも、摩擦係数および摩擦角を精度よく算出できていることが分かる。
1 摩擦係数算出装置
2 演算処理装置
3 記憶手段
4 ひずみゲージ
5 受信装置
7 実験装置
8 ホイール
9 タイヤ
10 車輌
11 ひずみ測定装置
20 測定ひずみ受信処理部
21 測定ひずみ読み込み処理部
22 周摩擦力・鉛直荷重算出処理部
23 幅摩擦力算出処理部
24 摩擦係数算出処理部
30 ひずみデータ記憶部
31 周摩擦力・鉛直荷重データ記憶部
32 幅摩擦力データ記憶部
33 摩擦係数データ記憶部
70 パラレル式負荷ユニット
71 脚部
72 支持台
73 フォースプレート
74 タイヤ駆動ユニット
75 押圧ブロック
761、762、763 ロードセル
A1、A1’、A2、A2’ ひずみゲージ
A1、LA1’、LA2、LA2’ 対称位置
、R領域
S 推定システム

Claims (8)

  1. タイヤの左右のサイドウォール部の互いに対応する一対の対称位置(L、LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置(α、α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α)、ε(α)、εA’(α))を、下記式(1)、式(2)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ周方向の摩擦力(F)とタイヤ回転時の鉛直荷重(W)を求める工程と、
    同じく前記位置(L、LA’)における、前記各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ所定のタイヤ回転角度位置(α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α))を、下記式(3)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ幅方向の摩擦力(F)を求める工程と、
    前記タイヤ周方向の摩擦力(F)と前記タイヤ幅方向の摩擦力(F)と前記鉛直荷重(W)とから路面摩擦係数の推測値を求める工程と、
    を備えることを特徴とする路面摩擦係数の推定方法。


  2. 前記タイヤ回転角度位置(α)が、前記タイヤ回転角度位置(α)または(α)と同じ位置である請求項1記載の路面摩擦係数の推定方法。
  3. 前記タイヤ回転角度位置(α、α)が、路面に最も近づく真下の角度位置から前後所定の角度範囲内の位置を除く位置である請求項1又は2記載の路面摩擦係数の推定方法。
  4. 前記タイヤ回転角度位置(α、α)が、下記式(4)の行列式の絶対値の値が大きくなるものから優先的に選択された位置である請求項1〜3の何れか1項に記載の路面摩擦係数の推定方法。
  5. 前記タイヤのサイドウォール部の前記対称位置(L、LA’)に、それぞれ互いに同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)を測定できるひずみゲージを設けてなる請求項1〜4の何れか1項に記載の路面摩擦係数の推定方法。
  6. タイヤの左右のサイドウォール部の互いに対応する一対の対称位置(L,LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各ひずみであって、それぞれ少なくとも2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置のときのひずみを測定する手段を有するひずみ測定装置と、
    前記ひずみ測定装置により測定された前記各ひずみのデータを、内部または外部の記憶手段から読み込む手段、
    前記測定された位置(L、LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置(α、α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α)、ε(α)、εA’(α))を、下記式(1)、式(2)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ周方向の摩擦力(F)とタイヤ回転時の鉛直荷重(W)を求める手段、
    同じく前記位置(L、LA’)における、前記各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ所定のタイヤ回転角度位置(α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α))を、下記式(3)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ幅方向の摩擦力(F)を求める手段、
    ならびに、前記タイヤ周方向の摩擦力(F)と前記タイヤ幅方向の摩擦力(F)と前記鉛直荷重(W)とから路面摩擦係数の推測値(μ)を求める手段を有する摩擦係数算出装置と、
    を備える路面摩擦係数の推定システム。


  7. 前記ひずみ測定装置が、前記タイヤのサイドウォール部の前記対称位置(L、LA’)に、それぞれ互いに同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)を測定できるひずみゲージである請求項6記載の路面摩擦係数の推定システム。
  8. コンピュータを、請求項6又は7記載の摩擦係数算出装置として機能させるプログラムであって、
    前記ひずみ測定装置により測定された各ひずみのデータを、内部または外部の記憶手段から読み込む手段、
    前記測定された位置(L、LA’)における、タイヤ回転時の同じ方向の各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ2つの異なる所定のタイヤ回転角度位置(α、α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α)、ε(α)、εA’(α))を、下記式(1)、式(2)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ周方向の摩擦力(F)とタイヤ回転時の鉛直荷重(W)を求める手段、
    同じく前記位置(L、LA’)における、前記各測定ひずみ(ε、εA’)であって、それぞれ所定のタイヤ回転角度位置(α)のときの測定ひずみ(ε(α)、εA’(α))を、下記式(3)にそれぞれ代入し、タイヤ回転時のタイヤ幅方向の摩擦力(F)を求める手段、
    ならびに、前記タイヤ周方向の摩擦力(F)と前記タイヤ幅方向の摩擦力(F)と前記鉛直荷重(W)とから路面摩擦係数の推測値(μ)を求める手段としてコンピュータを機能させるための路面摩擦係数の推定プログラム。

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