JP2019119072A - 帯状ゴムシートの製造装置および製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】送り出されてきた帯状ゴムシートのセンタリングを容易に精度高く行って、他の帯状ゴムシートと精度高く貼り合わせることにより、生産性の低下や設備の故障を招く恐れがない複合帯状ゴムシートの製造技術を提供する。【解決手段】巻き出されてきた帯状ゴムシートをガイドローラーによって貼付ローラーに向けて誘導し、貼付ローラーにおいて、別途搬送されてきた他の帯状ゴムシートと貼り合わせることにより、複合帯状ゴムシートを製造する帯状ゴムシートの製造装置であって、ガイドローラーが、軸方向中央部の径が最大となるように、太鼓状に形成されており、ガイドローラーの外周面には幅方向の中央部から両側縁部に向けて螺旋状に伸びるV字状の凸条が形成されており、V字状の凸条の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くようにガイドローラーが配置されている帯状ゴムシートの製造装置。【選択図】図2
Description
本発明は、空気入りタイヤの製造において、送り出されてきた帯状ゴムシートを他の帯状ゴムシートと貼り合わせることにより、複合帯状ゴムシートとする帯状ゴムシートの製造装置および製造方法に関する。
空気入りタイヤは、一般に、インナーライナー、カーカスプライ、トレッドなど、各種帯状ゴムシート(以下、単に「ゴムシート」ともいう)を積層して生タイヤを形成した後、加硫成形することにより製造される。
このとき、予めEBR(Electron Beam Radiation:電子線)照射されて半加硫状態となったゴムシートと、プライ材料など未加硫状態のゴムシートとを貼り合せて一体化するなど、2種類のゴムシートを貼り合せて複合帯状ゴムシートに加工することが行われている。
このとき、双方のシートが位置ズレを起こした状態で貼り合わされると、複合帯状ゴムシートにシワや団子状態の塊が形成されてしまい、加硫成形されたタイヤでエア残りが発生してユニフォミティの不良を招く。このため、従来より、貼り合わせ前に双方のゴムシートを位置合わせすることが行われている。
図1は、上記したEBR照射ゴムシートとプライ材料との貼り合わせに使用される帯状ゴムシートの製造装置の概要を示す側面図である。図1において、12はゴムシート巻きボックス、14a、14bはガイドローラー、16はアーム、22a、22bは貼付ローラー、28は巻取りリールである。
図1において、ゴムシート巻きボックス12には、予めEBRが照射されたEBR照射済のゴムシートGがボビンに巻き取られて収納されている。ゴムシート巻きボックス12から巻き出されたゴムシートGは、アーム16に取付固定されたガイドローラー14a、14bによって、所定の位置に位置合わせ(センタリング)されながら貼付ローラー22a、22bまで搬送される。このとき、ゴムシートGが一定の位置から巻き出されるように、ゴムシート巻きボックス12は巻取幅方向に位置を自在に変更できるようになっている。
一方、TOP反からカットされてジョイントすることにより作製されたプライ反20は、別経路でベルトコンベア(図示せず)上を搬送されて貼付ローラー22a、22bまで送られる。
そして、センタリングされながら搬送されてきたゴムシートGは、その後、貼付ローラー22a、22bによってプライ反20と貼り合わされて一体化され、巻取りリール28に巻き取られる。
しかしながら、従来のガイドローラー14a、14bでは、取付固定されているアーム16の振動、ゴムシートGの物性、ゴムシート巻きボックス12における巻き状態の精度などの影響により、ゴムシートGが位置ズレを起こし、精度の高い貼り合せができない場合があった。
図3は、上記したゴムシートGのセンタリングを説明する図であり、(a)は正常な状態、(b)は異常な状態を示している。なお、図3では、2本のガイドローラーの内の1本だけを符号52で示している。
図3(a)、(b)に示すように、ガイドローラー52は、回転軸54を回転中心としてフリー回転するようにアーム56に取付固定されている。
ゴムシートGが正常な状態で搬送されてきた場合には、図3(a)に示すように、ゴムシートGはガイドローラー52の中央付近を搬送されるため、貼付ローラーにおいて精度高くプライ反と貼り合わせることができる。
一方、ゴムシートGが異常な状態で搬送されてきた場合には、図3(b)に示すように、ゴムシートGはガイドローラー52の中央から外側へずれてしまい、そのズレが大きくなると、遂にはガイドローラー52の両側縁に設けられた規制板58に乗り上げてしまい、貼付ローラーにおいて精度高くプライ反と貼り合わせることができず、シワや団子状態の塊が形成されてしまう。
このようなシワや団子状態の塊が形成されている複合帯状ゴムシートを使用すると、加硫成形後のタイヤにエア残りが発生して、タイヤの内観不良や外観不良の発生を招くだけでなく、ユニフォミティの不良の発生も招くため、作製された複合帯状ゴムシートを選別して不良品の場合には手直しする作業が必要となり、生産性の低下を招く。また、スクラップとして廃棄せざるを得ない場合もある。また、規制板58に乗り上げたゴムシートによってアームや回転軸が詰まってしまい、設備の故障を招く場合もある。
そこで、搬送中のゴムシートのセンタリングずれを抑制するためのセンタリング装置として、一対のガイドローラーと、ガイドローラー間に設置されたセンタリング板から構成されるセンタリング装置が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、搬送中のゴムシートのセンタリングずれの抑制は未だ十分に行われているとは言えず、さらなる改良が求められている。
そこで、本発明は、送り出されてきた帯状ゴムシートのセンタリングを容易に精度高く行って、他の帯状ゴムシートと精度高く貼り合わせることにより、生産性の低下や設備の故障を招く恐れがない複合帯状ゴムシートの製造技術を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題の解決について鋭意検討を行い、以下に記載する発明により上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
巻き出されてきた帯状ゴムシートをガイドローラーによって貼付ローラーに向けて誘導し、前記貼付ローラーにおいて、別途搬送されてきた他の帯状ゴムシートと貼り合わせることにより、複合帯状ゴムシートを製造する帯状ゴムシートの製造装置であって、
前記ガイドローラーが、軸方向中央部の径が最大となるように、太鼓状に形成されており、
前記ガイドローラーの外周面には、幅方向の中央部から両側縁部に向けて螺旋状に伸びるV字状の凸条が形成されており、
前記V字状の凸条の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くように、前記ガイドローラーが配置されていることを特徴とする帯状ゴムシートの製造装置である。
巻き出されてきた帯状ゴムシートをガイドローラーによって貼付ローラーに向けて誘導し、前記貼付ローラーにおいて、別途搬送されてきた他の帯状ゴムシートと貼り合わせることにより、複合帯状ゴムシートを製造する帯状ゴムシートの製造装置であって、
前記ガイドローラーが、軸方向中央部の径が最大となるように、太鼓状に形成されており、
前記ガイドローラーの外周面には、幅方向の中央部から両側縁部に向けて螺旋状に伸びるV字状の凸条が形成されており、
前記V字状の凸条の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くように、前記ガイドローラーが配置されていることを特徴とする帯状ゴムシートの製造装置である。
請求項2に記載の発明は、
太鼓状に形成された前記ガイドローラーの軸方向断面の曲率半径が、120.0〜200.0mmであることを特徴とする請求項1に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
太鼓状に形成された前記ガイドローラーの軸方向断面の曲率半径が、120.0〜200.0mmであることを特徴とする請求項1に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記軸方向断面の曲率半径が、155.0〜185.0mmであることを特徴とする請求項2に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
前記軸方向断面の曲率半径が、155.0〜185.0mmであることを特徴とする請求項2に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記V字状の凸条が、高さ1.0〜2.0mm、幅3.0〜4.0mmに形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
前記V字状の凸条が、高さ1.0〜2.0mm、幅3.0〜4.0mmに形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記V字状の凸条が、4.0〜8.0mmの間隔で複数本形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
前記V字状の凸条が、4.0〜8.0mmの間隔で複数本形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
請求項6に記載の発明は、
太鼓状に形成された前記ガイドローラーが、
最大径が50.0〜60.0mm、最小径が30.0〜40.0mmであり、
幅が110.0〜120.0mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
太鼓状に形成された前記ガイドローラーが、
最大径が50.0〜60.0mm、最小径が30.0〜40.0mmであり、
幅が110.0〜120.0mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
請求項7に記載の発明は
巻き出されてきた幅100±5mmの帯状ゴムシートに用いられることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
巻き出されてきた幅100±5mmの帯状ゴムシートに用いられることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
請求項8に記載の発明は、
前記ガイドローラーが、フリーローラーであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
前記ガイドローラーが、フリーローラーであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置である。
請求項9に記載の発明は、
巻き出されてきた帯状ゴムシートをガイドローラーによって貼付ローラーに向けて誘導し、前記貼付ローラーにおいて、別途搬送されてきた他の帯状ゴムシートと貼り合わせることにより、複合帯状ゴムシートを製造する帯状ゴムシートの製造方法であって、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置を用い、
太鼓状に形成された前記ガイドローラーを、V字状の凸条の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くように配置して、前記ガイドローラーの回転により帯状ゴムシートを前記貼付ローラーに向けて誘導することを特徴とする帯状ゴムシートの製造方法である。
巻き出されてきた帯状ゴムシートをガイドローラーによって貼付ローラーに向けて誘導し、前記貼付ローラーにおいて、別途搬送されてきた他の帯状ゴムシートと貼り合わせることにより、複合帯状ゴムシートを製造する帯状ゴムシートの製造方法であって、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置を用い、
太鼓状に形成された前記ガイドローラーを、V字状の凸条の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くように配置して、前記ガイドローラーの回転により帯状ゴムシートを前記貼付ローラーに向けて誘導することを特徴とする帯状ゴムシートの製造方法である。
請求項10に記載の発明は、
巻き出されてきた幅100±5mmの帯状ゴムシートが用いられることを特徴とする請求項9に記載の帯状ゴムシートの製造方法である。
巻き出されてきた幅100±5mmの帯状ゴムシートが用いられることを特徴とする請求項9に記載の帯状ゴムシートの製造方法である。
請求項11に記載の発明は、
前記巻き出されてきた帯状ゴムシートが、予め電子線照射された帯状ゴムシートであり、プライ反と貼り合わせて複合帯状ゴムシートを製造することを特徴とする請求項10に記載の帯状ゴムシートの製造方法である。
前記巻き出されてきた帯状ゴムシートが、予め電子線照射された帯状ゴムシートであり、プライ反と貼り合わせて複合帯状ゴムシートを製造することを特徴とする請求項10に記載の帯状ゴムシートの製造方法である。
本発明によれば、送り出されてきた帯状ゴムシートのセンタリングを容易に精度高く行って、他の帯状ゴムシートと精度高く貼り合わせることにより、生産性の低下や設備の故障を招く恐れがない複合帯状ゴムシートの製造技術を提供することができる。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。なお、以下では、帯状ゴムシートの製造装置として、EBR照射ゴムシートとプライ材料との貼り合わせに使用される帯状ゴムシートの製造装置を例に挙げて説明する。
[1]帯状ゴムシートの製造装置
1.全体構成
本実施の形態に係る帯状ゴムシートの製造装置の全体の概略構成は、ゴムシート巻きボックス12、ガイドローラー14a、14b、貼付ローラー22a、22b、巻取りリール28を備えている点では、図1に示した帯状ゴムシートの製造装置と同様であるが、本実施の形態においてはガイドローラーの形状が異なっている。
1.全体構成
本実施の形態に係る帯状ゴムシートの製造装置の全体の概略構成は、ゴムシート巻きボックス12、ガイドローラー14a、14b、貼付ローラー22a、22b、巻取りリール28を備えている点では、図1に示した帯状ゴムシートの製造装置と同様であるが、本実施の形態においてはガイドローラーの形状が異なっている。
本発明者は、従来の帯状ゴムシートの製造装置において、ガイドローラーにおける位置合わせ(センタリング)の不良が発生した原因が、ガイドローラーの形状にあると考えた。即ち、従来の帯状ゴムシートの製造装置においては、ガイドローラーが円柱状に形成されている(図3参照)ため、取付固定されているアームの振動、帯状ゴムシートの物性、ゴムシート巻きボックスにおける巻き状態の精度などの影響により、容易に帯状ゴムシートがガイドローラーの中央部から外側にずれてしまい、精度の高い貼り合せができなかったと考えた。
そこで、本発明者は、このようなガイドローラー上での帯状ゴムシートのズレの発生を防止するために好ましいガイドローラーの形状について鋭意検討を行い、本発明を完成するに至った。
2.ガイドローラー
図2は、本実施の形態に係る帯状ゴムシートの製造装置におけるガイドローラーを示す正面図である。なお、図2では、図1に示したガイドローラーの内、アーム16の下方に位置するガイドローラー14bを例に挙げて説明するが、上方に位置するガイドローラー14aも同様である。
図2は、本実施の形態に係る帯状ゴムシートの製造装置におけるガイドローラーを示す正面図である。なお、図2では、図1に示したガイドローラーの内、アーム16の下方に位置するガイドローラー14bを例に挙げて説明するが、上方に位置するガイドローラー14aも同様である。
図2に示すように、本実施の形態において、ガイドローラー14bは、回転軸30と、回転軸30に挿通されて回転軸30の回転に合わせて回転する太鼓状のローラー部32とを備えている。そして、ローラー部32の外周面には、幅方向の中心から両側縁に向けて螺旋状に伸びるV字状の凸条34が、複数、等間隔で形成されている。
回転軸30は、軸方向が搬送される帯状ゴムシートGの幅方向と平行になるように位置決めされて、アーム16に固定されている。そして、回転軸30はローラー部32の軸心部に挿通されて、ローラー部32を回転自在に軸支している。即ち、ローラー部32はフリーローラーである。
(1)太鼓状の形状
図2に示すように、ローラー部32は、軸方向中央部の径が最大となるように、太鼓状に形成されている。これにより、搬送されてきた帯状ゴムシートGはローラー部32と、最初に中央部で接触し、その後、両側縁部と接触するため、帯状ゴムシートGにはローラー部32の中心方向に移動させようとする力が加わる。
図2に示すように、ローラー部32は、軸方向中央部の径が最大となるように、太鼓状に形成されている。これにより、搬送されてきた帯状ゴムシートGはローラー部32と、最初に中央部で接触し、その後、両側縁部と接触するため、帯状ゴムシートGにはローラー部32の中心方向に移動させようとする力が加わる。
なお、本実施の形態において、太鼓状に形成されたローラー部32における軸方向断面の曲率半径Rは、120.0〜200.0mmであることが好ましく、155.0〜185.0mmであるとより好ましい。
そして、ローラー部32の最大径D1は、50〜60mmであり、最小径D2は30〜40mmであり、ローラー部32の軸方向の幅W1は110.0〜120.0mmであることが好ましい。
(2)V字状の凸条
本実施の形態において、ガイドローラー14bのローラー部32の外周面には、図2に示すように、幅方向の中央部から端部に向けて螺旋状に伸びるV字状の凸条34が、複数本、等間隔で形成されている。
本実施の形態において、ガイドローラー14bのローラー部32の外周面には、図2に示すように、幅方向の中央部から端部に向けて螺旋状に伸びるV字状の凸条34が、複数本、等間隔で形成されている。
具体的には、図2において幅方向の中心の一点を起点として、ローラー部32の左半分側の外周面に左斜め上方に伸びる凸条34aを螺旋状にローラー部32の左端部まで設ける一方で、ローラー部32の右半分側の外周面に搬送方向に右斜め上方に伸びる凸条34bを螺旋状にローラー部32の右端部まで設けることにより、V字状の凸条34が形成されている。
そして、このようなV字状の凸条34を複数本、等間隔に設け、V字状の凸条34の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くように配置して、前記ガイドローラー14bの回転により帯状ゴムシートを前記貼付ローラーに向けて誘導することにより、帯状ゴムシートGをローラー部32の中心方向に向け移動させる力が発生し、帯状ゴムシートを精度高くセンタリングすることができる。なお、各凸条34は横断面が略矩形であり、凸条の表面36は平坦にされている。
なお、本実施の形態において、V字状の凸条34は、高さHが1.0〜2.0mm、幅W2が3.0〜4.0mmに形成されていることが好ましい。
また、V字状の凸条34は、4.0〜8.0mmの間隔で形成されていることが好ましい。
以上のように、本実施の形態の帯状ゴムシートの製造装置においては、ガイドローラーを太鼓状に形成すると共に、V字状の凸条を複数本、等間隔に設けることの相乗効果により、アームの振動、帯状ゴムシートの物性、ゴムシート巻きボックスにおける巻き状態の精度などに影響されることなく、帯状ゴムシートGを精度高く容易にセンタリングすることができる。
この結果、帯状ゴムシートがガイドローラーの中央部から外側にずれるようなことがなく、精度の高い貼り合せを行うことができる。
さらに、精度高くセンタリングして貼り合わせを行うことができるため、帯状ゴムシートの搬送トラブル(材料スクラップ、手直し作業ロス)による生産性低下が抑制され、省作業化や省人化を図ることもできる。また、帯状ゴムシートが不良な状態で貼り付けされたプライ反が次工程に送られる恐れがなくなるため、加硫成形後のタイヤのエア残りによって、タイヤの内観不良や外観不良、ユニフォミティの不良の発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、従来と同様に、図2に示すようにローラー部32の両端部に、一対の規制板40a、40bが配置されている。
そして、本実施の形態においては、ガイドローラーの形状を改良するだけで、精度の高いセンタリングを行うことができるため、帯状ゴムシートの異常搬送の発生をイメージセンサやカメラによって監視する必要がなくなり、搬送時のズレ防止のガイドを設ける必要もないため、製造設備の省スペース化を図ることもできる。
[2]帯状ゴムシートの製造方法
上記した本実施の形態に係る帯状ゴムシートの製造装置を用いた帯状ゴムシートの製造方法は、基本的には、従来と同様である。
上記した本実施の形態に係る帯状ゴムシートの製造装置を用いた帯状ゴムシートの製造方法は、基本的には、従来と同様である。
即ち、まず、図1に示すように、ゴムシート巻きボックス12からゴムシートGを巻き出してガイドローラー14a、14bに送り出す。送り出されたゴムシートGはガイドローラー14a、14bによってセンタリングされた後、貼付ローラー22a、22bまで搬送される。
このとき、ガイドローラー14a、14bは、上記したように、太鼓状に形成されると共に、V字状の凸条が複数本、等間隔で設けられているため、V字状の凸条の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くように配置して、前記ガイドローラーの回転により帯状ゴムシートを前記貼付ローラーに向けて誘導することにより、送り出されてきた帯状ゴムシートGを容易に精度高くセンタリングさせた状態で、貼付ローラー22a、22bに送り出すことができる。この結果、別経路でベルトコンベア上を搬送されてきた他の帯状ゴムシート(図1ではプライ反20)と精度高く貼り合わせることができる。
その後、貼り合された複合帯状ゴムシートは、巻取りリール28に巻き取られる。
なお、本実施の形態において、ゴムシートGとしては、幅100±5mmの帯状ゴムシートが好ましく使用できる。具体的には、例えば、予め電子線照射された帯状ゴムシートの搬送、センタリングに使用して、プライ反との貼り合わせを精度高く行うことができる。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに具体的に説明する。
(1)実施例
実施例として、表1に示すように、曲率半径Rが170mmの太鼓状のガイドローラーを用いて、EBR照射された帯状ゴムシート(幅100mm)を100m搬送し、帯状ゴムシートのセンタリングのずれ量(mm)を測定した。なお、ここでは、幅110mmのガイドローラーに対して、高さ2.0mm、幅4.0mmのV字状の凸条を4.0mm間隔で形成した。
実施例として、表1に示すように、曲率半径Rが170mmの太鼓状のガイドローラーを用いて、EBR照射された帯状ゴムシート(幅100mm)を100m搬送し、帯状ゴムシートのセンタリングのずれ量(mm)を測定した。なお、ここでは、幅110mmのガイドローラーに対して、高さ2.0mm、幅4.0mmのV字状の凸条を4.0mm間隔で形成した。
(2)比較例
比較例として、従来のガイドローラー(径50mm、長さ(幅)110mmの円柱状ローラー)を用いたこと以外は、実施例と同様にして、帯状ゴムシートのセンタリングのずれ量(mm)を測定した。
比較例として、従来のガイドローラー(径50mm、長さ(幅)110mmの円柱状ローラー)を用いたこと以外は、実施例と同様にして、帯状ゴムシートのセンタリングのずれ量(mm)を測定した。
(3)測定結果
測定の結果を表1に示す。
測定の結果を表1に示す。
表1より、比較例では、ローラーの中心から10mmと大きなセンタリングずれが認められた。これに対して、実施例では、センタリングずれは5mmに留まっており、ガイドローラーを太鼓状に形成することにより、センタリングずれが小さくなることが確認できた。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
12 ゴムシート巻きボックス
14a、14b、52 ガイドローラー
16、56 アーム
20 プライ反
22a、22b 貼付ローラー
28 巻取りリール
30、54 回転軸
32 ローラー部
34 V字状の凸条
34a、34b 凸条
36 凸条の表面
40a、40b、58 規制板
D1 ローラー部の最大径
D2 ローラー部の最小径
G 帯状ゴムシート
H 凸条の高さ
W1 ローラー部の軸方向の幅
W2 凸条の幅
R (ローラー部の)曲率半径
14a、14b、52 ガイドローラー
16、56 アーム
20 プライ反
22a、22b 貼付ローラー
28 巻取りリール
30、54 回転軸
32 ローラー部
34 V字状の凸条
34a、34b 凸条
36 凸条の表面
40a、40b、58 規制板
D1 ローラー部の最大径
D2 ローラー部の最小径
G 帯状ゴムシート
H 凸条の高さ
W1 ローラー部の軸方向の幅
W2 凸条の幅
R (ローラー部の)曲率半径
Claims (11)
- 巻き出されてきた帯状ゴムシートをガイドローラーによって貼付ローラーに向けて誘導し、前記貼付ローラーにおいて、別途搬送されてきた他の帯状ゴムシートと貼り合わせることにより、複合帯状ゴムシートを製造する帯状ゴムシートの製造装置であって、
前記ガイドローラーが、軸方向中央部の径が最大となるように、太鼓状に形成されており、
前記ガイドローラーの外周面には、幅方向の中央部から両側縁部に向けて螺旋状に伸びるV字状の凸条が形成されており、
前記V字状の凸条の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くように、前記ガイドローラーが配置されていることを特徴とする帯状ゴムシートの製造装置。 - 太鼓状に形成された前記ガイドローラーの軸方向断面の曲率半径が、120.0〜200.0mmであることを特徴とする請求項1に記載の帯状ゴムシートの製造装置。
- 前記軸方向断面の曲率半径が、155.0〜185.0mmであることを特徴とする請求項2に記載の帯状ゴムシートの製造装置。
- 前記V字状の凸条が、高さ1.0〜2.0mm、幅3.0〜4.0mmに形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置。
- 前記V字状の凸条が、4.0〜8.0mmの間隔で複数本形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置。
- 太鼓状に形成された前記ガイドローラーが、
最大径が50.0〜60.0mm、最小径が30.0〜40.0mmであり、
幅が110.0〜120.0mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置。 - 巻き出されてきた幅100±5mmの帯状ゴムシートに用いられることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置。
- 前記ガイドローラーが、フリーローラーであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置。
- 巻き出されてきた帯状ゴムシートをガイドローラーによって貼付ローラーに向けて誘導し、前記貼付ローラーにおいて、別途搬送されてきた他の帯状ゴムシートと貼り合わせることにより、複合帯状ゴムシートを製造する帯状ゴムシートの製造方法であって、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の帯状ゴムシートの製造装置を用い、
太鼓状に形成された前記ガイドローラーを、V字状の凸条の先端部が帯状ゴムシートの搬送方向を向くように配置して、前記ガイドローラーの回転により帯状ゴムシートを前記貼付ローラーに向けて誘導することを特徴とする帯状ゴムシートの製造方法。 - 巻き出されてきた幅100±5mmの帯状ゴムシートが用いられることを特徴とする請求項9に記載の帯状ゴムシートの製造方法。
- 前記巻き出されてきた帯状ゴムシートが、予め電子線照射された帯状ゴムシートであり、プライ反と貼り合わせて複合帯状ゴムシートを製造することを特徴とする請求項10に記載の帯状ゴムシートの製造方法。
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