JP2019118844A - 糖に溶解させた酸化カルシウム/水酸化カルシウムを用いて生成した光触媒複合物の製造方法、及びその製造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】糖類に溶解させた酸化カルシウム溶液や水酸化カルシウム溶液を用いてリン酸溶液と反応させ、リン酸カルシウムを酸化チタン表面に形成することにより、有益な光触媒複合物を得る光触媒複合物の製造方法の提供。【解決手段】単独の糖又は混合した糖類を水に溶かした糖液に対し、酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを投入して撹拌し、カルシウム溶液を得るとともに、得られたカルシウム溶液とリン酸溶液を反応させることにより、リン酸カルシウムを酸化チタン表面に形成した光触媒複合物を作製する糖溶解水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物。糖液は、単独の糖又は混合した糖類を水に溶かした糖液濃度が10〜40重量%、かつ温度範囲が40〜60℃に保持された糖液である製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、酸化チタン光触媒の表面にリン酸カルシウムを形成した複合材料、この複合材料の製造方法、および、この複合材料を含む製品に関する。
光触媒の光触媒機能の向上を図るために、例えば、特開平7−31864号公報(特許文献1参照)には、多孔質酸化チタンの微粒子表面にリン酸カルシウム、特にハイドロキシアパタイトの粒子をコーティングした球状アパタイト複合粒子が示されている。さらに、特開平11−256472号公報(特許文献2参照)には、繊維類、合成樹脂製の発泡体多孔質フィルム、多孔質中空糸膜の表面にリン酸カルシウムの薄膜を設け、この薄膜の表面に酸化チタンを担持する技術も開示されている。また、特開2003−089587号公報(特許文献3参照)には、表面に二酸化チタンまたはハイドロキシアパタイト被覆二酸化チタンからなる光触媒を含むコーティング層を設けたことを特徴とする調湿セラミックス材料が開示されている。
ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの一種)は、吸着性能が高いことから、酸化チタンと組み合わせることで、光触媒の光触媒機能を向上させ得ることが期待されている。しかしながら、従来知られているハイドロキシアパタイト被覆酸化チタンの製造は、酸化チタンを、疑似体液中に懸濁させ、静置し、デカンテーションと遠心分離を行い、分離し、その後さらに乾燥するという複雑かつ多くの時間を要するものである。さらに、疑似体液としては、例えば、水1リットル中に、塩化ナトリウム8000mg、塩化カリウム200mg、リン酸一水素ナトリウム1150mg、リン酸二水素カリウム200mg、塩化カルシウム200mgを含むものを用いているため、ハイドロキシアパタイトの生成には長時間を要し、生成したハイドロキシアパタイト中に残留するイオン類を除去するためにハイドロキシアパタイト生成後に十分に洗浄する必要がある。
そこで本発明の目的は、リン酸カルシウムの形成を従来に比べて格段に容易に、安価に行ない、そして短時間で、且つ高純度のリン酸カルシウムを形成した酸化チタンを提供することにある。
一般に水酸化カルシウムは、酸化カルシウムに水を加えて得られていた。水酸化カルシウムは、20℃の水100mlに対して0.161g溶解するだけで、水には難溶性である。
本発明は溶解性が良好な高溶解性の酸化カルシウム溶液や水酸化カルシウム溶液(以下、「カルシウム溶液」という)を用いて、光触媒表面にリン酸カルシウムを生成させることを目的とする。
本発明は糖液として、糖類を水に溶かすと共にそれを加熱して作られたものが用いられることにより、水に対する溶解性がより向上し、且つ安定してカルシウム溶液が効率良く得られ易くなるため、リン酸カルシウム生成物を安価に提供できるものとなる。
本発明は、酸化カルシウムや水酸化カルシウムの全般的な物性を変えることなく、酸化カルシウムや水酸化カルシウムを溶け易くしたものを用いるため、従来のカルシウム溶液と同様に使用出来るものである。更に本発明は高純度のリン酸カルシウムを極めて簡単な製造方法で、且つ、容易に得られるものとなり、安価に生成することが可能である。
特開平7−31864号公報 特開平11−256472号公報 特開2003−089587号公報 特開2012−130323号公報
特開2012−130323号公報(特許文献4参照)には、水に対して溶解性が良好で、低温でも水に溶け易くなると共に食品のカルシウム強化と日持ち向上用及び食肉の物性改良用として利用できる高溶解性の水酸化カルシウム溶液及びその粉末を提供する技術が開示されている。
酸化カルシウムや水酸化カルシウムの全般な物性を変えずに、高溶解性を確保しようとする試みは今から50年以上前にまで遡り、すでに工業化学雑誌、1964年、67、(3)、p.470〜472に掲載されている。
しかしながら、酸化カルシウムや水酸化カルシウムとリン酸が反応すればリン酸カルシウムが生成するが、糖類に溶解させた酸化カルシウムや水酸化カルシウムをリン酸カルシウムの生成に用いようとする発想は今までなかった。
本発明は糖類に溶解させたカルシウム溶液を用いてリン酸カルシウムを酸化チタンの表面に形成することにより、有益な光触媒複合物を得ることを目的とするものである。
そこで本発明の糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物は、単独の糖または混合した糖類を水に溶かした糖液に対し、酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを投入し、撹拌して得られた溶液にリン酸溶液を加えることにより、リン酸カルシウムを酸化チタン表面に形成した光触媒複合物を作製することを特徴とするものである。
本発明の糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物において、前記糖液は、単独の糖または混合した糖類を水に溶かした糖液濃度が10〜40重量%、かつ温度範囲が20〜60℃に保持された糖液であることをも特徴とするものである。
本発明の糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物において、酸化チタンにリン酸カルシウムを形成するに際し、酸化チタンからなる表面を持つ基材をカルシウム溶液とリン酸溶液に交互浸積することにより、この基材の表面にリン酸カルシウムを形成するようにしたことをも特徴とするものである。
本発明の糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物において、前記リン酸カルシウムを酸化チタン表面に形成するに際し、酸化チタンからなる表面を持つ基材をカルシウム溶液とリン酸溶液を混合撹拌した溶液に浸積することにより、この基材の表面にリン酸カルシウム膜を形成するようにしたことをも特徴とするものである。
本発明者は従来より鋭意研究を重ねてきており、リン酸カルシウムが光触媒として不活性で雑菌等を吸着する性質をもち、かつ多孔質であることから、このリン酸カルシウムを酸化チタンの回りに形成することにより、この酸化チタンがもつ光触媒機能を損なうことなく、媒体などに添加して使用する場合の耐久性を高め得ることを見出している。
すなわち、リン酸カルシウムを酸化チタンの表面に形成した光触媒複合物は、悪臭の除去や、空気中の有害物質または汚れの分解除去、廃水処理や浄水処理、抗菌や抗かびなど、環境の浄化を効果的かつ経済的で安全に行うことができ、しかも有機繊維やプラスチックスなどの媒体に練り込みなどにより添加して使用した場合でも、媒体の劣化を生ずることなく耐久性の面からも優れた特性を有する、環境浄化材料である。
すなわち本発明は、酸化チタンからなる表面を持つ基材の該表面に、多孔質リン酸カルシウムを形成した光触媒複合物からなる環境浄化材料の提供をも目的とするものである。
さらに、上記リン酸カルシウムが光触媒として不活性であるため、環境浄化材料を有機繊維やプラスチックスなどの媒体に練り込みなどにより添加して使用する場合でも、リン酸カルシウムに保護されて繊維やプラスチックス自身の分解を生じにくく、長期間その効果を持続させることができる。
しかも、リン酸カルシウムが雑菌等を吸着する性質をもつため、吸着した雑菌等を、光の照射により酸化チタンに生じる強力な酸化力によって確実にしかも効率良く死滅・分解することができる。
本発明による光触媒組成物からなる環境浄化材料は、基材の表面を覆うリン酸カルシウムが多孔質であって、細孔を通じて基材表面の酸化チタンに光が照射されるため、リン酸カルシウムで覆われていないものとほとんど変わらない光触媒作用を得ることができる。しかも、上記リン酸カルシウムが雑菌等の汚染物質を吸着する性質を持っているため、吸着した汚染物質を上記光触媒作用によって確実かつ効果的に分解、除去することができる。
したがって例えば、悪臭や煙草の煙、NOx、SOxのような、空気中に存在する有害物質の分解除去、水中に溶解している有機溶剤や農薬のような有機化合物の分解除去、廃水処理や浄水処理、汚れの防止、抗菌及び抗かび、MRSAなどによる院内感染の防止など、環境の浄化に極めて有効である。しかも、上記酸化チタンは、塗料や化粧品、歯磨き粉などにも使用され、食品添加物としても認められているものであって、無毒かつ安全であり、安価で耐候性や耐久性にも優れるため、経済的である。
また、上記リン酸カルシウムが光触媒として不活性であるため、環境浄化材料を有機繊維やプラスチックスなどの媒体に練り込みなどによって添加して使用する場合でも、媒体を劣化させることがなく、長期間その浄化効果を持続させることができる。したがって、本発明による環境浄化材料を有機繊維やプラスチックスなどの媒体に添加することにより、自動車の車内や居間、台所、トイレなどの脱臭や、廃水処理、プールや貯水の浄化だけでなく、菌やカビの繁殖防止、食品の腐敗防止など、非常に幅広い用途に適用でき、しかも、化学薬品やオゾンのような有毒な物質を使用せず、電灯の光や自然光などの光を照射するだけで、低コストで省エネルギー的かつ安全に、メンテナンスフリーで長期間使用することができる。
さらに、本発明による光触媒組成物からなる環境浄化材料は、基材にカルシウム溶液とリン酸溶液を入れる、あるいは、交互浸積するという簡単な方法によって製造することができ、また、両液の組成や温度、時間を変えることによって、表面の細孔径の大きさや細孔分布の密度などをコントロールすることができる。
本発明によるショ糖溶解酸化カルシウム/水酸化カルシウムを用いて作製したリン酸カルシウムと、粉末酸化カルシウム/水酸化カルシウムを用いて作製したリン酸カルシウムの比較(X線回折チャート)である。本発明により作製したリン酸カルシウムはハイドロキシアパタイトであることがわかる。また、このチャートよりピーク高さは、ショ糖溶解酸化カルシウム/水酸化カルシウムを用いた方が高いので生成量は多く、半価幅は、ショ糖溶解酸化カルシウム/水酸化カルシウムを用いた方が小さいので、結晶性が良いと考えられる。 アナターゼ型二酸化チタンにおいて実施例1による方法でショ糖溶解酸化カルシウムを用いて作製したリン酸カルシウム形成二酸化チタンの光触媒特性を、粉末酸化カルシウムを用いた場合と比較したデータである。図中の「ショ糖CaO」とは、酸化カルシウムをショ糖溶液に溶解させたカルシウム溶液を用いて二酸化チタン表面にハイドロキシアパタイトを形成させたことを意味する。以下同様である。また、実施例2による方法でブドウ糖溶解酸化カルシウムを用いて作製したリン酸カルシウム形成二酸化チタンの光触媒特性を、粉末酸化カルシウムを用いた場合と比較したデータである。 実施例3と4を、粉末水酸化カルシウムを用いた場合と比較したグラフである。 実施例5から8を、粉末酸化カルシウムを用いた場合と比較したグラフである。 実施例9から12を、粉末水酸化カルシウムを用いた場合と比較したグラフである。
以下、この発明の糖に溶解させた酸化カルシウム/水酸化カルシウムを用いて生成した光触媒複合物の実施の形態を、実施例に基いて詳細に説明する。
本発明において、光触媒機能を有する基材(例えば、金属酸化物)とカルシウム溶液、リン酸溶液、ショ糖の配合量は、
カルシウム溶液 1〜10重量%
リン酸溶液 1〜10重量%
ショ糖 0.1〜10重量%
残部 前記光触媒機能を有する基材(金属酸化物など)からなる。
本実施例における配合量は、カルシウム溶液5重量%、リン酸溶液5重量%、ショ糖1重量%、残部が前記光触媒機能を有する基材(二酸化チタン)である。
まず、ショ糖と酸化カルシウムを適量配合する。その上、前記光触媒機能を有する基材(二酸化チタン)の存在下において該混合物を、リン酸を含む処理液で処理することによって、光触媒機能を有する基材(二酸化チタン)の表面に多孔性リン酸カルシウムを形成したものである。前記酸化カルシウムは試薬以外に焼成カルシウム、ホタテ貝や牡蠣の貝殻焼成カルシウムや造礁サンゴ焼成物などの天然由来酸化カルシウムを用いることができる。
〈本発明の組成物の製造方法〉
本実施例では、結晶型がアナターゼ型の二酸化チタンを含む基材を、リン酸イオンを含まないショ糖溶解カルシウム溶液と、カルシウムイオンを含まないリン酸溶液とに交互に接触させて、光触媒機能を有する基材の表面に多孔性リン酸カルシウムを生成させた後、100℃〜700℃で10分〜120分間焼成する。例えば、リン酸溶液に二酸化チタンの粉末を浸漬、乾燥を行う工程と、二酸化チタンの粉末をカルシウム溶液に浸漬する工程とをそれぞれ1回、もしくは複数回交互に繰り返し、しかる後に焼成して、リン酸カルシウムを二酸化チタン表面に形成させた光触媒機能を有する製品を得た。
ここで用いられるカルシウム溶液およびリン酸溶液は、例えば、以下のような組成を有する。
カルシウム溶液=水100部に対して、ショ糖10〜40部と酸化カルシウム1〜10部を含む。
リン酸溶液=10〜1000mMのH3PO4
H3PO4に限定されず、リン酸を含む溶液を用いることができる。
図1は本発明によるショ糖溶解酸化カルシウム/水酸化カルシウムを用いて作製したリン酸カルシウム(ハイドロキシアパタイト)と、粉末酸化カルシウム/水酸化カルシウムを用いて作製したリン酸カルシウム(ハイドロキシアパタイト)の比較(X線回折チャート)である。
上記実施例1のショ糖をブドウ糖に変えて実施したものである。
図2はアナターゼ型二酸化チタンにおいて実施例1による方法でショ糖溶解酸化カルシウムを用いて作製したリン酸カルシウム形成二酸化チタンの光触媒特性を、粉末酸化カルシウムを用いた場合と比較したデータである。光触媒特性はMB(メチレンブルー)を加えてUV(紫外線)を照射して、MBの吸光度を測定することにより比較した。図中の「ショ糖CaO」とは、酸化カルシウムをショ糖溶液に溶解させたカルシウム溶液を用いて二酸化チタン表面にハイドロキシアパタイトを形成させたことを意味する。以下同様である。
また、実施例2による方法でブドウ糖溶解酸化カルシウムを用いて作製したリン酸カルシウム形成二酸化チタンの光触媒特性を、粉末酸化カルシウムを用いた場合と比較したデータである。
上記実施例1の酸化カルシウムを水酸化カルシウムに変えて実施したものである。
上記実施例3のショ糖を乳糖に変えて実施したものである。
図3は実施例3と4を、粉末水酸化カルシウムを用いた場合と比較したグラフである。
上記実施例1のアナターゼ型二酸化チタンをルチル型二酸化チタンに変えて実施したものである。
上記実施例5のショ糖を果糖に変えて実施したものである。
上記実施例5のショ糖を乳糖に変えて実施したものである。
上記実施例5のショ糖をブドウ糖に変えて実施したものである。
図4は実施例5から8を、粉末酸化カルシウムを用いた場合と比較したグラフである。
上記実施例5の酸化カルシウムを水酸化カルシウムに変えて実施したものである。
上記実施例9のショ糖を果糖に変えて実施したものである。
上記実施例9のショ糖を乳糖に変えて実施したものである。
上記実施例9のショ糖をブドウ糖に変えて実施したものである。
図5は実施例9から12を、粉末水酸化カルシウムを用いた場合と比較したグラフである。
なお、前記カルシウム溶液の製造に際しては、上記製造工程に限定されるものではなく、例えば、所定量の原料焼成カルシウムに糖液を入れ、掻き混ぜながら加熱し、所定温度を保温するとともに完全に溶けるまで掻き混ぜることによって、高濃度に溶解したカルシウム溶液を得ることもできる。
ちなみに、原料の焼成カルシウムを溶かす際、前記糖液が20℃以下になると、溶解速度が遅くなり、溶解に多く時間を要し、生産性が低下する。また80℃以上になると、糖液が黄色に着色してしまうことがある。したがって、好ましくは40〜60℃の範囲に糖液を保温することが望ましい。なお、焼成カルシウムと水との反応は発熱反応であるので、その際の液温の上昇をも考慮に入れておくことが必要である。
さらに、糖液の濃度が10重量%以下になると、焼成カルシウムの溶ける量が少なくなり、50重量%以上になると、糖液の粘度が高く、掻き混ぜ作業がスムーズに行えなくなり、作業性が低下する。糖液の好ましい濃度としては10〜40重量%の範囲である。
上記製造工程によって得られた高濃度に溶解したカルシウム溶液は、従来の酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウムの全般的な物性を変えることなく、水に酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウムを多く溶け込ませることが可能となった。つまり、高溶解性の酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウムが得られるのである。

Claims (4)

  1. 単独の糖または混合した糖類を水に溶かした糖液に対し、酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを投入して撹拌することにより、酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウム溶液を得るとともに、得られた溶液とリン酸溶液を反応させて生成するリン酸カルシウムを酸化チタン表面に形成して光触媒複合物を作製することを特徴とする糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物。
  2. 前記糖液は、単独の糖または混合した糖類を水に溶かした糖液濃度が10〜40重量%、かつ温度範囲が40〜60℃に保持された糖液であることを特徴とする請求項1に記載の糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物。
  3. 前記酸化チタンの表面にリン酸カルシウムを形成するに際し、酸化チタンからなる表面を持つ基材を糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウム溶液とリン酸溶液に交互浸積することにより、この基材の表面にリン酸カルシウムを形成するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物。
  4. 前記酸化チタンの表面にリン酸カルシウムを形成するに際し、酸化チタンからなる表面を持つ基材を糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウム溶液とリン酸溶液を混合撹拌した溶液に浸積することにより、この基材の表面にリン酸カルシウムを形成するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の糖溶解酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを用いた光触媒複合物の製造方法、及びその製造物。
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