JP2019116857A - 廃熱回収装置 - Google Patents

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芳之 安藤
中村 正明
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Abstract

【課題】複数の膨張機を用いたエンジンの廃熱の回収を効率よく行うことができる廃熱回収装置を提供することにある。【解決手段】廃熱回収装置20は、作動媒体が流れる第1流通路21に、上流側から順に、第1圧送機22、作動媒体と排気ガスとの間で熱交換を行う前段蒸発器23、作動媒体とEGRガスとの間で熱交換を行う後段蒸発器24、第1膨張機25、第2膨張機26、および、凝縮器27を有している。また、廃熱回収装置20は、第1流通路21における第1膨張機25と第2膨張機26との間に、混合器30と、作動媒体とエンジン冷却水との間で熱交換を行う第2蒸発器35とを有する。混合器30においては、凝縮器27で凝縮された作動媒体であって第2流通路28を通じて還流された作動媒体と、第1膨張機25を通過した気相状態にある作動媒体とが混合される。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの廃熱を回収する廃熱回収装置に関する。
エンジンの廃熱を回収する廃熱回収装置は、作動媒体が循環する回路に圧送機、蒸発器、膨張機、および、凝縮器を備えている。圧送機は、液相状態の作動媒体を循環回路に圧送し、蒸発器は、液相状態の作動媒体をエンジンの廃熱で蒸発させることにより気相状態へ相転移させる。膨張機は、気相状態の作動媒体を膨張させることにより作動媒体の熱エネルギーを力学的エネルギーに変換し、凝縮器は、膨張機を通過した気相状態の作動媒体を凝縮して液相状態へ相転移させる。こうした廃熱回収装置として、例えば特許文献1には、EGRガスとの熱交換により気相状態へと相転移した作動媒体で複数の膨張機を駆動することによりエンジンの廃熱を回収する技術が開示されている。
特開2009−144676号公報
近年、環境保全の観点からもエンジンの廃熱を回収する効率のさらなる向上が求められている。本発明の目的は、複数の膨張機を用いたエンジンの廃熱の回収を効率よく行うことができる廃熱回収装置を提供することにある。
上記課題を解決する廃熱回収装置は、作動媒体を圧送する第1圧送機と、前記第1圧送機の下流に位置して前記第1圧送機が圧送した作動媒体をエンジンの排気ガスとの熱交換により蒸発させる第1蒸発器と、前記第1蒸発器の下流に位置する第1膨張機と、前記第1膨張機の下流に位置する第2膨張機と、前記第2膨張機の下流に位置する凝縮器と、前記凝縮器の下流で分流させた作動媒体を圧送する第2圧送機と、前記第1膨張機と前記第2膨張機との間に位置し、前記第2圧送機が圧送した作動媒体と前記第1膨張機を通過した作動媒体とを混合する混合器と、前記混合器と前記第2膨張機との間に位置し、前記混合器を通過した作動媒体をエンジン冷却水との熱交換により蒸発させる第2蒸発器とを備える。
上記構成によれば、エンジンからの排気ガスだけでなくエンジン冷却水との熱交換によりエンジンの廃熱を回収している。また、廃熱回収装置は、第1膨張機を駆動した作動媒体を高温作動媒体、凝縮器の下流で分流された作動媒体を低温作動媒体として、これら高温作動媒体と低温作動媒体とを混合する混合器を有している。混合器においては、気相状態にある高温作動媒体に対して、気相状態ではなく液相状態にある低温作動媒体が混合される。この混合により、第1膨張機を通過した気相状態の作動媒体を凝縮させることができ、エンジン冷却水との熱交換量を大きくすることができる。その結果、エンジンの廃熱を効率よく回収することができる。
上記構成の廃熱回収装置は、前記第1膨張機の出力軸と前記第2膨張機の出力軸とが同軸に設定されていることが好ましい。上記構成によれば、第1膨張機の出力と第2膨張機の出力とを1つの出力として取り出すことができる。
上記構成の廃熱回収装置は、前記第1膨張機をバイパスする第1バイパス回路と、前記第1バイパス回路を開閉する第1バイパス弁と、前記第1バイパス弁の開閉を制御する制御部であって、前記第1膨張機における膨張比である第1膨張比を取得し、前記第1膨張比が第1設定値を超えている場合に前記第1バイパス弁を開状態に制御する前記制御部とを備えることが好ましい。上記構成によれば、たとえば第1膨張機の過回転を抑えることや第2膨張機の膨張比の低下を抑えることができる。
上記構成の廃熱回収装置は、前記第2膨張機をバイパスする第2バイパス回路と、前記第2バイパス回路を開閉する第2バイパス弁と、前記第2バイパス弁の開閉を制御する制御部であって、前記第2膨張機における膨張比である第2膨張比を取得し前記第2膨張比が第2設定値を超えている場合に前記第2バイパス弁を開状態に制御する前記制御部とを備えることが好ましい。上記構成によれば、第2膨張機の過回転を抑えることや第1膨張機の膨張比の低下を抑えることができる。
上記構成の廃熱回収装置は、前記第1蒸発器として前段蒸発器と後段蒸発器とを有し、前記前段蒸発器および前記後段蒸発器の一方は、前記エンジンの排気通路を流れる排気ガスとの熱交換により作動媒体を蒸発させるものであり、前記前段蒸発器および前記後段蒸発器の他方は、前記エンジンの吸気側へ還流される排気ガスであるEGRガスとの熱交換により作動媒体を蒸発させるものであることが好ましい。
上記構成によれば、エンジンが排出した排気ガスのうち、排気通路を流れる排気ガスだけでなくエンジンの吸気側へと還流される排気ガスであるEGRガスを通じてエンジンの廃熱を回収することができる。その結果、エンジンの廃熱を効率よく回収しつつEGRガスを冷却することができる。
廃熱回収装置の一実施形態の概略構成を示す図。 (a)混合器の一例を示す断面図、(b)2b−2b線における第1配管の断面を第1配管に流入する作動媒体の流れとともに示す断面図。 (a)第1バイパス弁の開閉を制御する処理の一例を示すフローチャート、(b)第2バイパス弁の開閉を制御する処理の一例を示すフローチャート。
図1および図2を参照して、廃熱回収装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、廃熱回収装置20は、ランキンサイクルを利用してエンジン10の廃熱を回収する。エンジン10は、エンジン10が吸入する作動ガスが流れるインテークマニホールド11と、エンジン10からの排気ガスが流入するエキゾーストマニホールド12とを備えている。エンジン10は、エキゾーストマニホールド12に接続されて大気中に排出される排気ガスが流れる排気通路13と、エキゾーストマニホールド12とインテークマニホールド11とを接続してエンジン10の吸気側へ還流される排気ガスが流れるEGR(EGR:Exhaust Gas Recirculation)通路14とを備えている。
廃熱回収装置20は、作動媒体が循環する循環回路を構成する第1流通路21を有している。作動媒体は、エンジン10を冷却するエンジン冷却水が平衡状態にあるときにエンジン冷却水との熱交換によって蒸発可能な熱媒体である。作動媒体は、たとえばペンタン、代替フロン、アンモニア水、アルコールなど、大気圧下において水よりも沸点が低い熱媒体であることが好ましい。廃熱回収装置20は、第1流通路21における上流側から順に、第1圧送機22、前段蒸発器23、後段蒸発器24、および、第1膨張機25を有している。
第1圧送機22は、液相状態にある作動媒体を第1流通路21に圧送する電動式のポンプであって、エンジン10の運転状態に応じた第1圧送量で作動媒体を圧送する。
前段蒸発器23および後段蒸発器24は、第1流通路21に配設された第1蒸発器であり、エンジン10の廃熱を含む高温媒体との熱交換により、第1圧送機22が圧送した作動媒体を蒸発させる。前段蒸発器23は、第1流通路21の一部が低温側流路に設定され、排気通路13の一部が高温側流路に設定されている。前段蒸発器23は、作動媒体の流れ方向と排気ガスの流れ方向とが同じ方向に設定された並行流式の熱交換器である。前段蒸発器23は、排気通路13を流れる排気ガスと作動媒体との間で熱交換を行うことで作動媒体を昇温させる。
後段蒸発器24は、前段蒸発器23の下流側に位置しており、第1流通路21の一部が低温側流路に設定され、EGR通路14の一部が高温側流路に設定されている。後段蒸発器24は、作動媒体の流れ方向とEGRガスの流れ方向とが相反する方向に設定された対向流式の熱交換器である。後段蒸発器24は、作動媒体とEGRガスとの間で熱交換を行うことで作動媒体を昇温しつつEGRガスを冷却する。
こうした前段蒸発器23および後段蒸発器24において、作動媒体は、排気通路13を流れる排気ガスおよびEGR通路14を流れる排気ガスであるEGRガスとの熱交換を通じて液相状態から気相状態へと相転移する。第1膨張機25は、気相状態の作動媒体を膨張させることで作動媒体の熱エネルギーを第1膨張機25の出力軸25aを回転させる力学的エネルギーへと変換する。
なお、前段蒸発器23が作動媒体とEGR通路14を流れるEGRガスとの間で熱交換を行い、後段蒸発器24が作動媒体と排気通路13を流れる排気ガスとの間で熱交換を行う構成であってもよい。また、前段蒸発器23および後段蒸発器24は対向流式および並行流式のどちらであってもよいし、前段蒸発器23および後段蒸発器24のいずれか一方が省略される構成であってもよい。
廃熱回収装置20は、第1流通路21における第1膨張機25の下流に第2膨張機26と凝縮器27とを有している。また、廃熱回収装置20は、第1流通路21における第1膨張機25と第2膨張機26との間に混合器30と第2蒸発器35とを有している。
第2膨張機26は、後述する第2蒸発器35を通過した気相状態の作動媒体を膨張させることにより作動媒体の熱エネルギーを第2膨張機26の出力軸26aを回転させる力学的エネルギーへと変換する。第1膨張機25の出力軸25aと第2膨張機26の出力軸26aは同軸上に配設されており、図示されない減速機を介して機械的に連結されている。減速機においては、エンジン10の運転状態のうちで最も頻度の高い運転状態において最も効率が高くなるように減速比が規定されている。第1膨張機25の出力軸25aおよび第2膨張機26の出力軸26aの回転により、たとえば発電装置による発電やエンジン10の出力のアシストが可能となる。
凝縮器27は、たとえば空冷式の熱交換器であり、第1流通路21の一部が高温側流路に設定され、走行風や図示しないファンによる送出風が流れる流路が低温側流路に設定されている。凝縮器27は、第2膨張機26を通過した気相状態の作動媒体を放熱・凝縮することにより作動媒体を液相状態に相転移させる。
廃熱回収装置20は、第2流通路28と第2圧送機29とを有している。第2流通路28は、第1流通路21における凝縮器27と第1圧送機22との間に上流端が接続され、第1流通路21における第1膨張機25と第2膨張機26との間に位置する混合器30に下流端が接続されている。第2流通路28は、第1流通路21における凝縮器27の下流において作動媒体を分流させる分流回路を構成する。第2圧送機29は、第2流通路28に配設されており、凝縮器27で凝縮した作動媒体の一部を第2流通路28に圧送する。第2圧送機29は、エンジン10の運転状態に応じた第2吐出量で作動媒体を圧送する電動式のポンプである。第2流通路28および第2圧送機29により、凝縮器27で凝縮した作動媒体の一部が混合器30に供給される。
図2(a)および図2(b)に示すように、混合器30においては、第1流通路21を流れる作動媒体に対して第2流通路28を流れる作動媒体が混合される。混合器30は、第1流通路21を構成する第1配管31と、第2流通路28を構成する第2配管32であって第1配管31の一部を取り囲む下流端部33を有する第2配管32とを有している。第1配管31には、第2配管32の下流端部33で取り囲まれた部分に作動媒体を導入する複数の導入孔34が形成されている。複数の導入孔34は、第1配管31の延在方向および周方向の全体にわたって規則的に配列されている。混合器30においては、第1配管31を流れる気相状態の作動媒体に対して、第2配管32を流れる液相状態の作動媒体が第1配管31の中心方向へと向かう流れ、すなわち第1配管31を流れる作動媒体の流れ方向に直交する方向に向かう流れとして流入する。そして、気相状態の作動媒体から液相状態の作動媒体への熱移動が生じることで気相状態の作動媒体の一部が液相状態へと相転移する。作動媒体は、気相状態と液相状態とが混在した状態で混合器30から流出する。
第2蒸発器35は、エンジン10の廃熱を含む低温媒体との熱交換により、混合器30で混合された作動媒体を蒸発させる。第2蒸発器35は、第1流通路21の一部が低温側流路に設定され、エンジン10を冷却するエンジン冷却水が流れる冷却水回路15の一部が高温側流路に設定されている。第2蒸発器35は、前段蒸発器23および後段蒸発器24よりも飽和圧力が低く、作動媒体の流れ方向とエンジン冷却水の流れ方向とが相反する方向に設定された対向流式の熱交換器である。第2蒸発器35は、作動媒体とエンジン冷却水との間で熱交換を行うことで、第2膨張機26に流入する作動媒体を蒸発させる。
また、廃熱回収装置20は、第1流通路21において第1膨張機25を迂回する第1バイパス回路36と、第1バイパス回路36の流路断面積を変更可能な第1バイパス弁37とを有している。第1バイパス弁37が閉状態にあるとき、第1流通路21を流れる作動媒体の全てが第1膨張機25に流入する。一方、第1バイパス弁37が開状態にあるとき、作動媒体の一部が第1膨張機25を迂回する。なお、第1バイパス弁37は、第1バイパス回路36を開閉する弁であってもよいし、第1バイパス回路36の流路断面積を開度により制御する弁であってもよい。
また、廃熱回収装置20は、第2膨張機26を迂回する第2バイパス回路38と、第2バイパス回路38を開閉する第2バイパス弁39とを有している。第2バイパス弁39が閉状態にあるとき、第2流通路28を流れる作動媒体の全てが第2膨張機26に流入する。一方、第2バイパス弁39が開状態にあるとき、第2流通路28を流れる作動媒体の一部が第2膨張機26を迂回する。なお、第2バイパス弁39は、第2バイパス回路38を開閉する弁であってもよいし、第2バイパス回路38の流路断面積を開度により制御する弁であってもよい。
廃熱回収装置20は、第1圧送機22、第2圧送機29、第1バイパス弁37、および第2バイパス弁39を制御対象とする制御部50を有している。制御部50は、プロセッサ、メモリー50a、入力インターフェース、および、出力インターフェース等がバスを介して互いに接続されたマイクロコントローラーを中心に構成される。制御部50は、各種センサーなどが検出した情報を入力インターフェースを介して取得する。そして制御部50は、その取得した各種の情報、および、メモリー50aに記憶したプログラムや各種のデータに基づいて各種の処理を実行し、これらの各種の処理を通じて上述した制御対象を制御する。
制御部50は、エンジン10の運転状態に関する情報を取得する。運転状態に関する情報は、たとえばエンジン回転数や燃料噴射量、エンジン冷却水の温度、吸入空気量などであり、前段蒸発器23、後段蒸発器24、第2蒸発器35の各々に対する入熱量が演算可能となる情報である。また、制御部50は、第1膨張機25に流入する作動媒体の圧力である第1入口圧力を検出する第1入口圧力センサー51からの検出信号に基づいて第1入口圧力を取得する。制御部50は、第1膨張機25から流出する作動媒体の圧力である第1出口圧力を検出する第1出口圧力センサー52からの検出信号に基づいて第1出口圧力を取得する。制御部50は、第2膨張機26に流入する作動媒体の圧力である第2入口圧力を検出する第2入口圧力センサー53からの検出信号に基づいて第2入口圧力を取得する。制御部50は、第2膨張機26から流出する作動媒体の圧力である第2出口圧力を検出する第2出口圧力センサー54からの検出信号に基づいて第2出口圧力を取得する。
制御部50は、第1圧送機22による作動媒体の第1圧送量を制御する。制御部50は、エンジン10の運転状態に関する情報に基づいて前段蒸発器23および後段蒸発器24の各々に対する入熱量を演算し、その演算した入熱量に応じた量の作動媒体が第1流通路21を流れるように第1圧送機22を制御する。
制御部50は、第2圧送機29による作動媒体の第2圧送量を制御する。制御部50は、エンジン10の運転状態に関する情報に基づいて第2蒸発器35に対する入熱量を演算し、その演算した入熱量に応じた量の作動媒体が第2流通路28を流れるように第2圧送機29による圧送量を制御する。
制御部50は、第1バイパス弁37の開閉状態を制御する。制御部50は、第1入口圧力と第1出口圧力との比である第1膨張比π1について、第1膨張機25の上限膨張比である第1設定値π1maxをメモリー50aに保持している。制御部50は、第1膨張比π1が第1設定値π1max以下に保持されるように第1バイパス弁37の開閉状態を制御する。制御部50は、第1膨張比π1が第1設定値π1max以下に保持されるように第1バイパス弁37の開閉状態を制御する。たとえば、図3(a)に示すように、第1バイパス弁37の制御において、制御部50は、まず、第1入口圧力と第1出口圧力とを取得して第1膨張比π1を演算する(ステップS11)。制御部50は、第1膨張比π1が第1設定値π1max以下である場合(ステップS12:YES)、第1バイパス弁37を閉状態に制御し(ステップS13)、一連の処理を一旦終了する。一方、制御部50は、第1膨張比π1が第1設定値π1maxよりも大きい場合(ステップS12:NO)、第1バイパス弁37を開状態に制御し(ステップS14)、一連の処理を一旦終了する。
制御部50は、第2バイパス弁39の開閉状態を制御する。制御部50は、第2入口圧力と第2出口圧力との比である第2膨張比π2について、第2膨張機26の上限膨張比である第2設定値π2maxをメモリー50aに保持している。制御部50は、第2膨張比π2が第2設定値π2max以下に保持されるように第2バイパス弁39の開閉状態を制御する。たとえば、図3(b)に示すように、第2バイパス弁39の制御において、制御部50は、まず、第2入口圧力と第2出口圧力とを取得して第2膨張比π2を演算する(ステップS21)。制御部50は、第2膨張比π2が第2設定値π2max以下である場合(ステップS22:YES)、第2バイパス弁39を閉状態に制御し(ステップS23)、一連の処理を一旦終了する。一方、第2膨張比π2が第2設定値π2maxよりも大きい場合(ステップS22:NO)、制御部50は、第2バイパス弁39を開状態に制御し(ステップS24)、一連の処理を一旦終了する。
上述した構成の廃熱回収装置20の作用について説明する。
廃熱回収装置20においては、凝縮器27によって凝縮された液相状態の作動媒体は、一部が第1流通路21を流通し、残りが第2流通路28を流通する。第1流通路21を流通する作動媒体は、前段蒸発器23および後段蒸発器24における熱交換により液相状態から気相状態へ相転移したのちに第1膨張機25を駆動し、気相状態のまま混合器30に流入する。一方、第2流通路28を流通する作動媒体は、液相状態のまま混合器30に流入する。混合器30においては、気相状態の作動媒体と液相状態の作動媒体とが混合され、一部の作動媒体が気相状態から液相状態へと相転移する。その後、混合器30から流出した作動媒体は、第2蒸発器35における熱交換によって液相状態の作動媒体が気相状態に相転移したのちに第2膨張機26を駆動し、凝縮器27によって再び凝縮される。
上記実施形態の廃熱回収装置20によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)廃熱回収装置20は、エンジン10からの排気ガスだけでなくエンジン冷却水との熱交換によりエンジン10の廃熱を回収している。また、廃熱回収装置20は、第1膨張機25を駆動した作動媒体を高温作動媒体、第2流通路28を流通している作動媒体を低温作動媒体として、これら高温作動媒体と低温作動媒体とを混合する混合器30を有している。混合器30においては、気相状態にある高温作動媒体に対して、気相状態ではなく液相状態にある低温作動媒体が混合されて中温作動媒体が生成される。この混合により、第1膨張機25を通過した気相状態の作動媒体を凝縮させることができ、エンジン冷却水との熱交換量を大きくすることができる。その結果、エンジンの廃熱を効率よく回収することができる。
(2)上述した廃熱回収装置20のように、排気ガスおよびエンジン冷却水といった2つの熱源を通じてエンジン10の廃熱を回収する装置においては、車両への搭載性や重量やコスト、これらの観点から各種構成要素の小型化が望まれている。この点、廃熱回収装置20では、混合器30によって第2蒸発器35に流入する液相状態の作動媒体を昇温させることができ、第2蒸発器35において作動媒体を気相状態へ相転移させるために必要となる熱量が少なくなる。その結果、第2蒸発器35の小型化を図ることができる。
(3)混合器30においては、第1配管31に複数の導入孔34が形成されており、高温作動媒体と低温作動媒体との衝突が複数箇所において行われる。また、高温作動媒体と流れ方向と低温作動媒体の流れ方向とが互いに直交する方向に設定される。これらのことから、高温作動媒体と低温作動媒体との接触機会が多くなることで、これら高温作動媒体と低温作動媒体とを効果的に混合させることができる。
(4)第1膨張機25を駆動した高温作動媒体に対して、エンジン冷却水との熱交換により気相状態へと相転移した低温作動媒体を混合させる構成においては、上述した廃熱回収装置20よりも第2膨張機26に流入する作動媒体の温度が高くなる。そのため、第2膨張機26の下流に位置する凝縮器27に流入する作動媒体の温度も自ずと高くなる。この点、廃熱回収装置20においては、高温作動媒体と低温作動媒体とを混合器30で混合させてから蒸発させている。そのため、第2膨張機26に流入する作動媒体の温度を抑えることができ、これにより凝縮器27に流入する作動媒体の温度も抑えることができる。その結果、凝縮器27に必要とされる凝縮能力を抑えることができ、結果として、凝縮器27の小型化を図ることができる。
(5)第1膨張機25の出力軸25aと第2膨張機26の出力軸26aとが同軸に設定されていることから、飽和温度の異なる2つの系統における出力を1つの系統の出力として取り出すことができる。これにより、各々の系統における出力を各別に取り出す構成に比べて廃熱回収装置20の省スペース化を図ることができる。
(6)廃熱回収装置20は、第1膨張機25を迂回する第1バイパス回路36と第1バイパス回路36を開閉する第1バイパス弁37とを有している。また、第1バイパス弁37の開閉を制御する制御部50は、第1膨張機25での第1膨張比を取得し、第1膨張比が第1設定値を超えている場合に第1バイパス弁37を開状態に制御する。こうした構成によれば、たとえば過回転など、第1膨張機25に対する負荷を抑えることができる。
(7)廃熱回収装置20は、第2膨張機26を迂回する第2バイパス回路38と第2バイパス回路38を開閉する第2バイパス弁39とを有している。また、第2バイパス弁39の開閉を制御する制御部50は、第2膨張機26での第2膨張比を取得し、第2膨張比が第2設定値を超えている場合に第2バイパス弁39を開状態に制御する。たとえば過回転など、第2膨張機26に対する負荷を抑えることができる。
(8)第1蒸発器は、排気ガスと熱交換を行う前段蒸発器23と、EGRガスと熱交換を行う後段蒸発器24とによって構成されている。そのため、エンジン10の廃熱を効率よく回収しつつEGRガスを冷却することができる。
(9)前段蒸発器23がEGRガスでなく排気通路13を流れる排気ガスとの間で熱交換を行う。そのため、たとえば当該排気通路13がターボチャージャーを構成するタービンの下流側の部分であり、EGRガスよりも幾分温度が低いとしても、高温側流体と低温側流体との間の温度差を前段蒸発器23および後段蒸発器24の双方において確保することができる。
(10)第1膨張機25を駆動して凝縮器27で作動媒体を凝縮させる構成では、第1膨張機25から流出した作動媒体の温度が高く大きなエネルギーが残っているため、凝縮器27における放熱量は大きくなってしまう。この点、廃熱回収装置20では、作動媒体が第1膨張機25を駆動した後、更に第2膨張機26を駆動するため、大きなエネルギーを回収できるとともに凝縮器27における放熱量を小さくできる。その結果、凝縮器27を小さくすることができるとともに廃熱の回収をより精密に行うことが出来る。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・前段蒸発器23がEGRガスとの間で熱交換を行い、後段蒸発器24が排気ガスとの間で熱交換を行ってもよい。
・廃熱回収装置20は、第1バイパス弁37および第2バイパス弁39の一方を有している構成であってもよいし、どちらも有していない構成であってもよい。
・第1膨張機25の出力軸25aと第2膨張機26の出力軸26aとは、同軸に設定されていなくともよい。すなわち、たとえば、第1膨張機25で発電装置を駆動し第2膨張機26でエンジン10の出力をアシストするように、第1膨張機25の駆動対象と第2膨張機26の駆動対象とが異なっていてもよい。
・廃熱回収装置20は、凝縮器27で凝縮された作動媒体と第1膨張機25を駆動した作動媒体とが混合器30で混合したのちに第2蒸発器35に流入し、第2蒸発器35で蒸発した作動媒体で第2膨張機26が駆動される構成であればよい。
・混合器30は、第1膨張機25を通過した気相状態の作動媒体と凝縮器27で凝縮された液相状態の作動媒体とを混合するものであればよい。そのため、第1配管31の一部を第2配管32の下流端部33が取り囲む構成に限らず、たとえば第1流通路21と第2流通路28の下流端部とが複数の連通孔により互いに連通した状態にて上下方向で並ぶ構成であってもよい。
・排気ガスの熱交換器である前段蒸発器23とEGRガスの熱交換器である後段蒸発器24が、それぞれに専用の圧送機を備えた別系統の作動媒体の回路を備えて、別系統の作動媒体の回路が並列に接続して、第1膨張機25を駆動させる構成であってもよい。
10…エンジン、11…インテークマニホールド、12…エキゾーストマニホールド、13…排気通路、14…EGR通路、18…冷却水回路、20…廃熱回収装置、21…第1流通路、22…第1圧送機、23…前段蒸発器、24…後段蒸発器、25…第1膨張機、25a…出力軸、26…第2膨張機、26a…出力軸、27…凝縮器、28…第2流通路、29…第2圧送機、30…混合器、31…第1配管、32…第2配管、33…下流端部、34…導入孔、35…第2蒸発器、36…第1バイパス回路、37…第1バイパス弁、38…第2バイパス回路、39…第2バイパス弁、50…制御部、51…第1入口圧力センサー、52…第1出口圧力センサー、53…第2入口圧力センサー、54…第2出口圧力センサー。

Claims (5)

  1. 作動媒体を圧送する第1圧送機と、
    前記第1圧送機の下流に位置して前記第1圧送機が圧送した作動媒体をエンジンの排気ガスとの熱交換により蒸発させる第1蒸発器と、
    前記第1蒸発器の下流に位置する第1膨張機と、
    前記第1膨張機の下流に位置する第2膨張機と、
    前記第2膨張機の下流に位置する凝縮器と、
    前記凝縮器の下流で分流させた作動媒体を圧送する第2圧送機と、
    前記第1膨張機と前記第2膨張機との間に位置し、前記第2圧送機が圧送した作動媒体と前記第1膨張機を通過した作動媒体とを混合する混合器と、
    前記混合器と前記第2膨張機との間に位置し、前記混合器を通過した作動媒体をエンジン冷却水との熱交換により蒸発させる第2蒸発器とを備える
    廃熱回収装置。
  2. 前記第1膨張機の出力軸と前記第2膨張機の出力軸とが同軸に設定されている
    請求項1に記載の廃熱回収装置。
  3. 前記第1膨張機をバイパスする第1バイパス回路と、
    前記第1バイパス回路を開閉する第1バイパス弁と、
    前記第1バイパス弁の開閉を制御する制御部とを備え、
    当該制御部は、前記第1膨張機における膨張比である第1膨張比を取得し、前記第1膨張比が第1設定値を超えている場合に前記第1バイパス弁を開状態に制御する
    請求項1または2に記載の廃熱回収装置。
  4. 前記第2膨張機をバイパスする第2バイパス回路と、
    前記第2バイパス回路を開閉する第2バイパス弁と、
    前記第2バイパス弁の開閉を制御する制御部とを備え、
    当該制御部は、前記第2膨張機における膨張比である第2膨張比を取得し、前記第2膨張比が第2設定値を超えている場合に前記第2バイパス弁を開状態に制御する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の廃熱回収装置。
  5. 前記第1蒸発器として前段蒸発器と後段蒸発器とを有し、
    前記前段蒸発器および前記後段蒸発器の一方は、前記エンジンの排気通路を流れる排気ガスとの熱交換により作動媒体を蒸発させるものであり、
    前記前段蒸発器および前記後段蒸発器の他方は、前記エンジンの吸気側へ還流される排気ガスであるEGRガスとの熱交換により作動媒体を蒸発させるものである
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の廃熱回収装置。
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