JP2019116231A - ライト - Google Patents
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Abstract
【課題】ハンドルバーへの十分な固定強度を確保しながら汎用性の高いライトを提供する。【解決手段】自転車のハンドルバーの先端に取り付けるライトであって、発光部およびバッテリを収納する第1部分(ハンドルバー外露出部分)と、前記ライトを前記ハンドルバーに固定するために中空の前記ハンドルバーに挿入される第2部分(挿入部分)と、前記第2部分の最大幅を調節する調節機構とを備え、前記第2部分はその内部に空間を有し、前記調節機構は、前記第2部分内の前記空間において前記第2部分の軸方向に延在する棒状部材を介して前記第2部分の軸方向長さを変更することで前記第2部分の最大幅を調節する。【選択図】図3
Description
本発明は、自転車のハンドルバーの先端に取り付けるライトに関する。
自転車のハンドルバーの先端に取り付けるライトとして、バイプ状のハンドルバーの中空部分に挿入して該ハンドルバーに固定するものが従来から知られている。例えば、特開2005−162183号公報(特許文献1)に記載されたライトは、バーエンド(バーエンドバー)を介して、ハンドルに取り付けるライトとして提案され、ハンドルバーのグリップとステムとの間(グリップの内側)にアクセサリーの装着スペースが少ない問題を解決しようとするものである。
米国特許出願公開2004/0040407号(特許文献2)に記載のライトは、ハンドルバーのグリップと一体となった方向指示器として提案され、グリップに設置されたスイッチで操作し、後方からの車両との接触事故を防止する事を課題とするものである。このライトにおいては、ハンドルバーの内部に電源を含めた回路が配置される。
国際公開第2017/003074号(特許文献3)に記載のライトは、ライトというよりむしろグリップであり、方向指示機能、ブレーキランプ機能を有する装置として提案されている。このライトにおいてもハンドルバーの内部に電源を含めた回路が配置される。
従来のライトにおいては、中空部分に挿入される挿入部分の最大幅をハンドルバーの中空部分の内径よりも若干大径に形成しておき、弾性的に圧縮しながらハンドルバー内に押し込むことで当該ライトをハンドルバーに固定している。
しかし、自転車も工業製品であるので、自転車の車種によらずハンドルバーの最大幅はほぼ一定であるが、内径は様々である。ハンドルバーの強度、材質、重量によりハンドルバーを構成する金属の厚みが異なるからである。ハンドルバーの内径が大きい場合、ライトの固定強度が十分でないことがあり得る。内径の大きいハンドルバーに対応しようとライトの挿入部分の最大幅を大きくすると、内径の小さいハンドルバーに固定できないことがあり得る。
本発明の課題は、ハンドルバーへのライト装着を十分な固定強度を確保しながら行なうことにある。
本発明に係るライトは、自転車のハンドルバーの先端に取り付けるライトであって、発光部およびバッテリを収納する第1部分(ハンドルバー外露出部分)と、ライトをハンドルバーに固定するために中空のハンドルバーに挿入される第2部分(挿入部分)と、第2部分の最大幅を調節する調節機構とを備え、第2部分はその内部に空間を有し、調節機構は、第2部分内の空間において第2部分の軸方向に延在するボルトを介して第2部分の軸方向長さを変更することで第2部分の最大幅を調節する。
1つの実施態様では、上記ライトにおいて、調節機構は、第2部分の一部を構成する第1部材と、第2部分の他の部分を構成する第2部材とを含み、第1部材に対して第2部材を軸に直角な方向に並進移動させることにより第2部分の最大幅が調節される。
1つの実施態様では、上記ライトにおいて、第1部材と第2部材とは、第2部分の軸方向に対して斜めに傾斜する方向に沿った面を境界として互いに接触しながら互いに軸に直角な方向に並進移動可能である。
1つの実施態様では、上記ライトにおいて、調節機構のボルトにより第2部分に軸方向の圧縮力を加えて第2部分を軸方向に圧縮しながら拡径するように弾性変形させることで第2部分の最大幅が調節される。
本発明によれば、ハンドルバーへの十分な固定強度を確保することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るライトが取り付けられる自転車を示す図である。図1を参照して、自転車1は、前輪2および後輪3と、フロントフォーク4およびチェーンステー5と、後述するライトが取り付けられるハンドルバー6と、ペダルとともに回転するギアクランク7とを含んで構成される。
ハンドルバー6は、自転車の後方側に対向するバーエンド部6Aを有する。図2に示すように、ハンドルバー6は、空洞6Bを有するパイプ状部材である。空洞6Bはバーエンド部6Aに開口する。空洞6Bは直径Dを有する。直径Dは、パイプ状部材であるハンドルバー6の内径である。ハンドルバー6の外径はライダーが握りやすい太さに設定されるためほぼ一定であるが、ハンドルバー6に要求される強度等によりハンドルバー6を構成する金属の厚みが異なるため、ハンドルバーの内径(空洞6Aの直径D)は変動する。
(比較例)
図3は比較例に係るライト300を示す図である。図3に示すライト300は、ハンドルバー6のバーエンド6Aに固定されるものである。ライト300は、発光部を収納し、ハンドルバー6の外部に露出する露出部分310と、ハンドルバー6の空洞6Bに挿入される挿入部分320と、挿入部分320の側面から径方向外方に突出する弾性部分330とを有する。挿入部分320をハンドルバー6の空洞6Bに挿入すると弾性部分330が折れ曲がるように変形する。折れ曲がった弾性部分330の復元力により弾性部分330がハンドルバー6の内周面に押し付けられ、弾性部分330とハンドルバー6の内周面との間に摩擦力が生じる。これによりライト300がハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。このとき、ライト300の発光部は自転車1の後方側に向かう。すなわち、ライト300は自転車1の後方側に向かって発光するようにハンドルバー6のバーエンド6Aに固定されるものである。
図3は比較例に係るライト300を示す図である。図3に示すライト300は、ハンドルバー6のバーエンド6Aに固定されるものである。ライト300は、発光部を収納し、ハンドルバー6の外部に露出する露出部分310と、ハンドルバー6の空洞6Bに挿入される挿入部分320と、挿入部分320の側面から径方向外方に突出する弾性部分330とを有する。挿入部分320をハンドルバー6の空洞6Bに挿入すると弾性部分330が折れ曲がるように変形する。折れ曲がった弾性部分330の復元力により弾性部分330がハンドルバー6の内周面に押し付けられ、弾性部分330とハンドルバー6の内周面との間に摩擦力が生じる。これによりライト300がハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。このとき、ライト300の発光部は自転車1の後方側に向かう。すなわち、ライト300は自転車1の後方側に向かって発光するようにハンドルバー6のバーエンド6Aに固定されるものである。
ライト300は、変形した弾性部分330の復元力によりハンドルバー6に固定されるが、空洞6Bの直径Dが大きい場合には弾性部分330の変形量が小さく復元力も小さくなるため、ライト300をハンドルバー6に固定するための摩擦力が小さくなる。これを防止するために弾性部分330の突出量を大きくすると空洞6Bの直径が小さいときに挿入部分320を空洞6Bに挿入し難くなる。
後述の第1、第2の実施の形態に係るライトは、かかる問題を解決するための構造を提供する。
(第1の実施の形態)
図4は、第1の実施の形態に係るライト100を示す断面図である。図4に示すライト100は、ハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。ライト100は、発光部を収納し、ハンドルバー6の外部に露出する露出部分110と、ハンドルバー6の空洞6Bに挿入される挿入部分120とを備える。
図4は、第1の実施の形態に係るライト100を示す断面図である。図4に示すライト100は、ハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。ライト100は、発光部を収納し、ハンドルバー6の外部に露出する露出部分110と、ハンドルバー6の空洞6Bに挿入される挿入部分120とを備える。
露出部分110は、発光部111と、バッテリ112(112A,112B)と、スペーサ113と、ケース114とを有する。発光部111はバッテリ112から供給される電力により発光する。発光部111およびバッテリ112は、スペーサ113とともにケース114内に収納される。ケース114は発光部111からの光を透過させる(たとえば赤色透明の)部材である。
挿入部分120は、第1部材121と、第2部材122とにより構成される。第1部材121および第2部材122は、互いに平行な傾斜面123,124を各々有する。第2部材122はボルト131に螺着されている。ボルト131を締め付けることで、第2部材122が第1部材121に向かって軸方向に移動し、傾斜面123,124が互いに接触した状態となる。傾斜面123,124が互いに接触した状態で第2部材122をさらに軸方向に移動させると、図5に示すように、第1部材121に対して第2部材122が軸に直角な方向に移動する。これにより、第1部材121と第2部材122とを合わせた挿入部分120全体としての最大幅R1が変動(増大)する。すなわち、第1部材121と第2部材122とを軸に直角な方向に並進移動させることで挿入部分120の最大幅R1を調整することができる。
挿入部分120の最大幅R1がハンドルバー6の空洞6Bの直径Dよりも小さい状態で挿入部分120を空洞6Bに挿入し、その状態で第2部材122を第1部材121に対して軸に直角な方向に移動させ、挿入部分120の最大幅R1を拡大させる。このとき、露出部分110は挿入部分120から取り外されている。挿入部分120の外周面が空洞6Bの内周面に押し付けられることにより、挿入部分120とハンドルバー6の内周面との間に摩擦力が生じる。これによりライト100の挿入部分120がハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。その後、露出部分110を挿入部分120に取り付ける。これによりライト100がハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。このとき、ライト100の発光部は自転車1の後方側に向かう。すなわち、ライト100は自転車1の後方側に向かって発光するようにハンドルバー6のバーエンド6Aに固定されるものである。
ボルト131を締め付けて第2部材122を移動させるという簡単な操作により挿入部分120の最大幅を調整し、空洞6Bの直径Dが大きい場合にもライト100をハンドルバー6に固定するための摩擦力を確保しつつ、空洞6Bの直径が小さいときにも挿入部分120を空洞6Bに挿入してライト100をハンドルバーに固定することが可能である。すなわち、本実施の形態によれば、ハンドルバーへの十分な固定強度を確保したライト100を提供することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、第1の実施の形態に係るライト200を示す断面図である。図6に示すライト200は、ハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。ライト200は、発光部を収納し、ハンドルバー6の外部に露出する露出部分210と、ハンドルバー6の空洞6Bに挿入される挿入部分220とを備える。
図6は、第1の実施の形態に係るライト200を示す断面図である。図6に示すライト200は、ハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。ライト200は、発光部を収納し、ハンドルバー6の外部に露出する露出部分210と、ハンドルバー6の空洞6Bに挿入される挿入部分220とを備える。
露出部分210は、発光部211と、バッテリ212(212A,212B)と、スペーサ213と、ケース214とを有する。発光部211はバッテリ212から供給される電力により発光する。発光部211およびバッテリ212は、スペーサ213とともにケース214内に収納される。ケース214は発光部211からの光を透過させる。
挿入部分220は、第1部材221と、第2部材222とにより構成される。挿入部分220には、ボルト231が挿通されている。ボルト231の先端はワッシャ232を介してナット233に螺着されている。ナット233を締め付けることで、ボルト231による軸方向圧縮力が挿入部分220の第2部材222に付加される。この軸方向圧縮力により挿入部分220の第2部材222は拡径する。すなわち、ボルト231とナット233との相対回転させることで挿入部分220の最大幅R2を調整することができる。ボルト231による軸方向圧縮力により拡径可能となるように挿入部分220の第2部材222はたとえばゴムなどの弾性素材により構成される。
挿入部分220の最大幅R2がハンドルバー6の空洞6Bの直径Dよりも小さい状態で挿入部分220を空洞6Bに挿入し、その状態でナット233を締め付けて挿入部分220の最大幅R1を拡大させる。このとき、露出部分210は挿入部分220から取り外されている。挿入部分220の外周面が空洞6Bの内周面に押し付けられることにより、挿入部分220とハンドルバー6の内周面との間に摩擦力が生じる。これによりライト200の挿入部分220がハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。その後、露出部分210を挿入部分220に取り付ける。これにより、ライト200がハンドルバー6のバーエンド6Aに固定される。このとき、ライト200の発光部は自転車1の後方側に向かう。すなわち、ライト200は自転車1の後方側に向かって発光するようにハンドルバー6のバーエンド6Aに固定されるものである。
ナット233を締め付けるという簡単な操作により挿入部分220の最大幅を調整し、空洞6Bの直径Dが大きい場合にもライト200をハンドルバー6に固定するための摩擦力を確保しつつ、空洞6Bの直径が小さいときにも挿入部分220を空洞6Bに挿入してライト200をハンドルバーに固定することが可能である。すなわち、本実施の形態によれば、ハンドルバーへの十分な固定強度を確保したライト200を提供することができる。
(まとめ)
上述した内容について要約すると、以下のとおりである。第1および第2の実施の形態に係るライト100,200は、自転車1のハンドルバー6の先端に取り付ける。ライト100,200は、発光部111,211およびバッテリ112,212を収納する露出部分210(第1部分)と、ライト100,200をハンドルバー6に固定するために中空のハンドルバー6に挿入される挿入部分120,220(第2部分)とを備える。ライト100,200には、挿入部分120,220の最大幅を調節する調節機構が設けられる。挿入部分120,220の軸方向に延在するボルト131,231(棒状部材)を介して挿入部分120,220の軸方向長さを変更することで挿入部分120,220の最大幅を調節可能である。
上述した内容について要約すると、以下のとおりである。第1および第2の実施の形態に係るライト100,200は、自転車1のハンドルバー6の先端に取り付ける。ライト100,200は、発光部111,211およびバッテリ112,212を収納する露出部分210(第1部分)と、ライト100,200をハンドルバー6に固定するために中空のハンドルバー6に挿入される挿入部分120,220(第2部分)とを備える。ライト100,200には、挿入部分120,220の最大幅を調節する調節機構が設けられる。挿入部分120,220の軸方向に延在するボルト131,231(棒状部材)を介して挿入部分120,220の軸方向長さを変更することで挿入部分120,220の最大幅を調節可能である。
ライト100においては、第1部材121と、第2部材122とを含み、第1部材121に対して第2部材122を軸方向に移動させることで第1部材121に対する第2部材122の軸に直角な方向の並進移動量が調整され、これにより挿入部分120の最大幅が調節される。ここで、第1部材121と第2部材122とは、挿入部分120の軸方向に対して斜めに傾斜する方向に沿った傾斜面123,124境界として互いに接触しながら互いに軸に直角な方向に並進移動する。
ライト200においては、ボルト231により挿入部分220に軸方向の圧縮力を加えて挿入部分220を軸方向に圧縮しながら拡径するように弾性変形させることで挿入部分220の最大幅が調節される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 自転車、2 前輪、3 後輪、4 フロントフォーク、5 チェーンステー、6 ハンドルバー、6A バーエンド、6B 空洞、7 ギアクランク、100,200,300 ライト、110,210,310 露出部分(第1部分)、111,211 発光部、112,212 バッテリ、113,213 スペーサ、114,214 ケース、120,220,320 挿入部分(第2部分)、121,221 第1部材、122,222 第2部材、123,124 傾斜面、131,231 ボルト、232 ワッシャ、233 ナット、330 弾性部分。
Claims (4)
- 自転車のハンドルバーの先端に取り付けるライトであって、
発光部およびバッテリを収納する第1部分と、
前記ライトを前記ハンドルバーに固定するために中空の前記ハンドルバーに挿入される第2部分と、
前記第2部分の最大幅を調節する調節機構とを備え、
前記第2部分はその内部に空間を有し、前記調節機構は、前記第2部分内の前記空間において前記第2部分の軸方向に延在するボルトを介して前記第2部分の軸方向長さを変更することで前記第2部分の最大幅を調節する、ライト。 - 前記調節機構は、前記第2部分の一部を構成する第1部材と、前記第2部分の他の部分を構成する第2部材とを含み、前記第1部材に対して前記第2部材を軸に直角な方向に並進移動させることにより前記第2部分の最大幅が調節される、請求項1に記載のライト。
- 前記第1部材と前記第2部材とは、前記第2部分の軸方向に対して斜めに傾斜する方向に沿った面を境界として互いに接触しながら互いに軸に直角な方向に並進移動可能である、請求項2に記載のライト。
- 前記調節機構の前記ボルトにより前記第2部分に軸方向の圧縮力を加えて前記第2部分を軸方向に圧縮しながら拡径するように弾性変形させることで前記第2部分の最大幅が調節される、請求項1に記載のライト。
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