JP2019116142A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な路面状態において、強い制御介入感や違和感をドライバに与えずに、ステアリング操作に対する車両挙動の応答性やリニア感を向上でき、車両姿勢を安定させて安心感を向上できる車両の挙動制御装置を提供する。
【解決手段】車両の挙動制御装置は、操舵角センサ8と、車輪速センサ10と、ヨーレートセンサ12と、車速変動に基づき悪路判定を行い、操舵角及び車速に基づき車両の目標ヨーレートを決定し、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度に基づき、実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを車両に付与すべき目標ヨーモーメントとして設定するヨーモーメント設定部22と、悪路判定の結果に基づき設定された時定数に基づき実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させるローパスフィルタ24とを備え、ブレーキ制御システム18は目標ヨーモーメントを車両に付与するように各車輪の制動力を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の挙動制御装置に係わり、特に、左右の車輪に異なる制動力を付与可能な制動手段を備えた車両の挙動制御装置に関する。
従来、スリップ等により車両の挙動が不安定になった場合に安全方向に車両の挙動を制御するもの(横滑り防止装置等)が知られている。具体的には、車両のコーナリング時等に、車両にアンダーステアやオーバーステアの挙動が生じたことを検出し、それらを抑制するように車輪に適切な減速度を付与するようにしたものが知られている。
また、上述したような車両の挙動が不安定になるような走行状態における安全性向上のための制御とは異なり、日常運転領域から稼動するハンドル操作に連係した加減速を自動的に行い、限界運転領域で横滑りを低減させるようにした車両の運動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−162911号公報
しかしながら、従来の横滑り防止装置は、車両の挙動が不安定になる程の顕著なアンダーステアやオーバーステアが車両に生じた場合に、車両の姿勢を強制的に制御する。したがって、アンダーステアやオーバーステアが強くなる前の状況では制御が作動せず、また、制御作動時には強い制御介入感をドライバに与えることになる。
また、特許文献1に記載された従来の運動制御装置では、ドライバの操舵の切戻し操作に応じて、車両を加速する向きに駆動力を加える制御が行われるが、ドライバは車両の減速よりも加速を感知し易い傾向にあるので、制御作動時にドライバに違和感を与えてしまう。
また、従来の運動制御装置では、例えば砂利道等の悪路走行時に車両のヨーレートや車速等の検出値が大きく振動して制御介入閾値を容易に超えてしまい、制御の介入頻度や介入量が過剰となり、ドライバに違和感を与える可能性がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、様々な路面状態に関わらず、制御の介入頻度や介入量等の制御特性を適切な範囲に維持することにより、強い制御介入感や違和感をドライバに与えることなく、ステアリング操作に対する車両挙動の応答性やリニア感を向上できると共に、車両姿勢を安定させて安心感を向上することができる、車両の挙動制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の車両の挙動制御装置は、左右の車輪に異なる制動力を付与可能な制動手段を備えた車両の挙動制御装置であって、操舵角を検出する操舵角検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車両の実ヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、車速の変動に基づき車両が走行している路面の悪路判定を行う悪路判定手段と、車両に付与すべき目標ヨーモーメントを設定する目標ヨーモーメント設定手段であって、操舵角及び車速に基づき車両の目標ヨーレートを決定し、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度に基づき、車両の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして設定する、目標ヨーモーメント設定手段と、目標ヨーモーメントを車両に付与するように制動手段を制御する制御手段と、目標ヨーモーメントの設定に用いられる実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の高周波成分、又は、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度の高周波成分を減衰させるローパスフィルタとを備え、ローパスフィルタの時定数は悪路判定の結果に基づき設定される。
このように構成された本発明においては、目標ヨーモーメント設定手段は、操舵角及び車速に基づき車両の目標ヨーレートを決定し、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度に基づき、車両の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして設定するので、例えば圧雪路のような低μ路でステアリングホイールの操作を行った場合に、実ヨーレートの応答遅れに起因するヨーレート差の急激な変化に応じて直ちに旋回を抑える方向のヨーモーメントを車両に付与することができ、車両の挙動が不安定になる前の状況において、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。また、悪路判定の結果に基づき設定された時定数のローパスフィルタが、目標ヨーモーメントの設定に用いられる実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の高周波成分、又は、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度の高周波成分を減衰させるので、砂利道等の悪路走行時には、その悪路レベルに対応する時定数のローパスフィルタにより実ヨーレートや目標ヨーレート等の高周波成分を減衰させることでヨーレート差の変化速度の振動を抑制することができ、悪路走行時に目標ヨーモーメントが設定される頻度やその大きさが過剰になることを防止できる。
これにより、様々な路面状態に応じて、制御の介入頻度や介入量等の制御特性を適切な範囲に維持することができ、様々な路面状況の下でも強い制御介入感や違和感をドライバに与えることなく、ステアリング操作に対する車両挙動の応答性やリニア感を向上できると共に、車両姿勢を安定させて安心感を向上することができる。
また、本発明において、好ましくは、時定数は、悪路判定手段により判定された悪路レベルが高いほど大きい値に設定される。
このように構成された本発明においては、悪路レベルが高いほど、ローパスフィルタによる実ヨーレートや目標ヨーレート等の高周波成分の遮断周波数が低くなり、ヨーレート差の変化速度の振動を強く抑制することができるので、目標ヨーモーメントが設定される頻度やその大きさを悪路のレベルに応じて適切に調整することができ、様々な路面状態に応じて、制御の介入頻度や介入量等の制御特性を適切な範囲に維持することができる。
また、本発明において、好ましくは、目標ヨーモーメント設定手段は、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度が大きいほど、目標ヨーモーメントを大きく設定する。
このように構成された本発明においては、目標ヨーモーメント設定手段は、例えば圧雪路のような低μ路において急なステアリング操作に対して車両挙動の応答が遅れることにより実ヨーレートと目標ヨーレートとのヨーレート差の変化速度が増大すると、目標ヨーモーメントをより大きく設定する。したがって、ステアリング操作に対する車両挙動の応答遅れが大きいほど、旋回を抑える方向のヨーモーメントをより強く車両に付与することができ、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。
また、本発明において、好ましくは、目標ヨーモーメント設定手段は、操舵角が減少しており且つ実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度が所定値以上である場合に、目標ヨーモーメントを設定する。
このように構成された本発明においては、目標ヨーモーメント設定手段は、ステアリングホイールの切り戻し操作中且つ実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度が所定値以上である場合に、旋回を抑える方向の目標ヨーモーメントを設定するので、例えば圧雪路のような低μ路でステアリングホイールの切り戻し操作を行っている状況の下で、切り戻し操作に対する車両挙動の追従が遅れ、ヨーレート差が急激に変化した場合、直ちに旋回を抑える方向のヨーモーメントを車両に付与することができる。これにより、車両の挙動が不安定になる前の状況において、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。
本発明による車両の挙動制御装置によれば、様々な路面状態に関わらず、制御の介入頻度や介入量等の制御特性を適切な範囲に維持することにより、強い制御介入感や違和感をドライバに与えることなく、ステアリング操作に対する車両挙動の応答性やリニア感を向上できると共に、車両姿勢を安定させて安心感を向上することができる。
本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態による車両の挙動制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態による車両の挙動制御装置が実行する挙動制御処理のフローチャートである。 本発明の実施形態による車両の挙動制御装置が付加減速度を設定する付加減速度設定処理のフローチャートである。 操舵速度と付加減速度との関係を示したマップである。 本発明の実施形態による車両の挙動制御装置が目標ヨーモーメントを設定する目標ヨーモーメント設定処理のフローチャートである。 本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両に圧雪路で旋回走行を行わせたときの、挙動制御に関わる各パラメータの時間変化を示すタイムチャートであり、(a)は操舵角を示すチャート、(b)は目標ヨーレート及び実ヨーレートを示すチャート、(c)は実ヨーレートと目標ヨーレートとの差を示すチャート、(d)は実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度を示すチャート、(e)は目標横加速度を示すチャート、(f)は目標横ジャークを示すチャート、(g)は目標ヨーモーメントを示すチャートである。 本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両に悪路及び良路で旋回走行を行わせたときの、挙動制御に関わる各パラメータの時間変化を示すタイムチャートであり、(a)は悪路レベルを示すチャート、(b)は操舵角を示すチャート、(c)は目標ヨーレートを示すチャート、(d)は実ヨーレートを示すチャート、(e)は実ヨーレートと目標ヨーレートとの差を示すチャート、(f)は実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度を示すチャート、(g)は目標ヨーモーメントを示すチャートである。 本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両に悪路及び良路で旋回走行を行わせたときの、挙動制御に関わる各パラメータの時間変化を示すタイムチャートであり、(a)は悪路レベルを示すチャート、(b)は操舵角を示すチャート、(c)は目標横加速度を示すチャート、(d)は目標横ジャークを示すチャート、(e)は目標ヨーモーメントを示すチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を説明する。
まず、図1により、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両について説明する。図1は、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両の全体構成を示すブロック図である。
図1において、符号1は、本実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両を示す。車両1の車体前部には、駆動輪2(図1の例では左右の前輪)を駆動する駆動制御システム4が搭載されている。駆動制御システム4としては、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃エンジンや、モータを用いることができる。詳細は後述するが、駆動制御システム4の少なくとも一部は、本発明における駆動手段として機能する。
また、車両1は、ステアリングホイール6に連結されたステアリングコラム(図示せず)の回転角度(操舵角)を検出する操舵角センサ8、車輪速を検出する車輪速センサ10、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ12を備えている。これらの各センサは、それぞれの検出値をPCM14(Power-train Control Module)に出力する。
また、車両1は、各車輪に設けられたブレーキ装置16のホイールシリンダやブレーキキャリパにブレーキ液圧を供給するブレーキ制御システム18を備えている。ブレーキ制御システム18は、PCM14から入力されたヨーモーメント指令値に基づき、各車輪のホイールシリンダやブレーキキャリパのそれぞれに独立して供給する液圧を算出し、それらの液圧に応じてポンプを制御する。詳細は後述するが、ブレーキ制御システム18の少なくとも一部は、本発明における制動手段及び制御手段として機能する。
次に、図2により、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置の電気的構成を説明する。図2は、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
PCM14は、上述したセンサの検出信号の他、駆動制御システム4の運転状態を検出する各種センサが出力した検出信号に基づいて、駆動制御システム4の各部(例えば、スロットルバルブ、ターボ過給機、可変バルブ機構、点火装置、燃料噴射弁、EGR装置、インバータ等)に対する制御を行うべく、制御信号を出力する。
PCM14は、操舵角の変化に関連して車両1に付加すべき付加減速度を設定する付加減速度設定部20と、操舵角の変化に関連して車両1に付与すべき目標ヨーモーメントを設定するヨーモーメント設定部22と、ローパスフィルタ24とを有する。
これらのPCM14の各構成要素は、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを記憶するためのROMやRAMの如き内部メモリを備えるコンピュータにより構成される。
詳細は後述するが、PCM14は本発明における車両の挙動制御装置に相当し、悪路判定手段及び目標ヨーモーメント設定手段として機能する。
次に、図3〜図6により、車両の挙動制御装置が実行する処理について説明する。
図3は、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置が実行する挙動制御処理のフローチャートであり、図4は、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置が付加減速度を設定する付加減速度設定処理のフローチャートであり、図5は、操舵速度と付加減速度との関係を示したマップであり、図6は、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置が目標ヨーモーメントを設定する目標ヨーモーメント設定処理のフローチャートである。図5に示したマップは予め作成されメモリ等に記憶されている。
図3の挙動制御処理は、車両1のイグニッションがオンにされ、車両の挙動制御装置に電源が投入された場合に起動され、所定周期(例えば50ms)で繰り返し実行される。
挙動制御処理が開始されると、図3に示すように、ステップS1において、PCM14は車両1の各種情報を取得する。具体的には、PCM14は、操舵角センサ8が検出した操舵角、車輪速センサ10が検出した車輪速、ヨーレートセンサ12が検出したヨーレート等を含む、上述した各種センサが出力した検出信号を取得する。
次に、ステップS2において、PCM14の付加減速度設定部20は付加減速度設定処理を実行し、車両1に付加すべき付加減速度を設定する。
続いて、ステップS3において、PCM14のヨーモーメント設定部22は目標ヨーモーメント設定処理を実行し、車両1に付与すべき目標ヨーモーメントを設定する。
次に、ステップS4において、駆動制御システム4は、ステップS2において設定された付加減速度を車両1に付加するようにアクチュエータ(エンジンの燃料噴射装置、点火装置、吸排気系や、モータ等)を制御する。具体的には、駆動制御システム4は、設定された付加減速度を車両1に付加するように、エンジンやモータの出力トルクを減少させる。
また、ステップS4において、ブレーキ制御システム18は、ステップS3において設定された目標ヨーモーメントを車両1に付与するようにアクチュエータ(ポンプ等)を制御する。例えば、ブレーキ制御システム18は、ヨーモーメント指令値とポンプの回転数との関係を規定したマップを予め記憶しており、このマップを参照することにより、ステップS3の目標ヨーモーメント設定処理において設定されたヨーモーメント指令値に対応する回転数でポンプを作動させると共に、各車輪のブレーキ装置16への液圧供給ラインに設けられたバルブユニットを個々に制御し、各車輪の制動力を調整する。
ステップS4の後、PCM14は、挙動制御処理を終了する。
次に、図4により、付加減速度設定処理について説明する。
図4に示すように、付加減速度設定処理が開始されると、ステップS11において、付加減速度設定部20は、図3の挙動制御処理のステップS1において取得した操舵角に基づき操舵速度を算出する。
次に、ステップS12において、付加減速度設定部20は、ステアリングホイール6の切り込み操作中(即ち操舵角が増大中)且つ操舵速度が所定の閾値S1以上であるか否かを判定する。
その結果、切り込み操作中且つ操舵速度が閾値S1以上である場合、ステップS13に進み、付加減速度設定部20は、操舵速度に基づき付加減速度を設定する。この付加減速度は、ドライバの意図した車両挙動を正確に実現するために、ステアリング操作に応じて車両1に付加すべき減速度である。
具体的には、付加減速度設定部20は、図5のマップに示した操舵速度と付加減速度との関係に基づき、ステップS11において算出した操舵速度に対応する付加減速度を設定する。
図5における横軸は操舵速度を示し、縦軸は付加減速度を示す。図5に示すように、操舵速度が閾値S1未満である場合、対応する付加減速度は0である。即ち、操舵速度が閾値S1未満である場合、PCM14は、ステアリング操作に基づき車両1に減速度を付加するための制御(具体的にはエンジンやモータの出力トルクの低減)を行わない。
一方、操舵速度が閾値S1以上である場合には、操舵速度が増大するに従って、この操舵速度に対応する付加減速度は、所定の上限値Dmaxに漸近する。即ち、操舵速度が増大するほど付加減速度は増大し、且つ、その増大量の増加割合は小さくなる。この上限値Dmaxは、ステアリング操作に応じて車両1に減速度を付加しても、制御介入があったとドライバが感じない程度の減速度に設定される(例えば0.5m/s2≒0.05G)。
さらに、操舵速度が閾値S1よりも大きい閾値S2以上の場合には、付加減速度は上限値Dmaxに維持される。
ステップS13の後、付加減速度設定部20は付加減速度設定処理を終了し、メインルーチンに戻る。
また、ステップS12においてステアリングホイール6の切り込み操作中ではない(即ち操舵角が一定又は減少中)か、操舵速度が閾値S1未満である場合、付加減速度設定部20は付加減速度設定処理を終了し、メインルーチンに戻る。
駆動制御システム4は、上述した付加減速度設定処理において操舵角の増大速度に基づき設定した付加減速度を実現するように、図3の挙動制御処理のステップS4においてエンジンやモータの出力トルクを減少させる。このように、ステアリングホイール6の切り込み操作が行われた場合に、その操舵速度に基づきエンジンやモータの出力トルクを減少させることにより前輪2の垂直荷重を増大させ、ドライバによる切り込み操作に対して良好な応答性で車両1の挙動を制御することができる。
次に、図6により、目標ヨーモーメント設定処理について説明する。
図6に示すように、目標ヨーモーメント設定処理が開始されると、ステップS21において、ヨーモーメント設定部22は、図3の挙動制御処理のステップS1において取得した車輪速の変動に基づき車両1が走行している路面の悪路判定を行う。
具体的には、ヨーモーメント設定部22は、車輪速を時間微分することにより車輪加速度を算出し、この車輪加速度が直前の一定時間(例えば500msec)において所定の閾値を超える方向にその閾値を跨いだ回数(閾値未満から閾値より大きい値に変動した回数)を取得する。そして、その回数に応じて悪路レベルを判定する。悪路レベルは、最も低いレベル(例:平滑路面)から最も高いレベル(例:大きい凹凸が連続している路面)まで4段階に分けられ、車輪加速度が閾値を跨いだ回数が多いほど悪路レベルが高くなる。
次に、ステップS22において、ヨーモーメント設定部22は、ステップS21の悪路判定の結果に基づき、ローパスフィルタ24の時定数を設定する。例えば、各悪路レベルに応じた時定数が予めメモリ等に記憶されており、ヨーモーメント設定部22は、ステップS21において判定された悪路レベルに対応する時定数をメモリから取得する。この時定数は、悪路レベルが高いほど大きい(即ち、悪路レベルが高いほどローパスフィルタ24による遮断周波数が低い)。
次に、ステップS23において、ヨーモーメント設定部22は、図3の挙動制御処理のステップS1において取得した操舵角及び車輪速に基づき目標ヨーレート及び目標横加速度を算出する。
具体的には、ヨーモーメント設定部22は、車輪速から求めた車速に応じた係数を操舵角に乗ずることにより目標ヨーレートを算出する。また、ヨーモーメント設定部22は、目標ヨーレート及び車速から目標横加速度を算出する。
次に、ステップS24において、ヨーモーメント設定部22は、ステップS22において悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により、図3の挙動制御処理のステップS1において取得したヨーレートセンサ12が検出したヨーレート(実ヨーレート)、目標ヨーレート、及び目標横加速度の高周波成分を減衰させる。
次に、ステップS25において、ヨーモーメント設定部22は、ステップS24において高周波成分を減衰させた実ヨーレートと目標ヨーレートとの差(ヨーレート差)Δγを算出する。
次に、ステップS26において、ヨーモーメント設定部22は、ステアリングホイール6の切り戻し操作中(即ち操舵角が減少中)であり、且つ、ヨーレート差Δγを時間微分することで得られるヨーレート差の変化速度Δγ′が所定の閾値Y1以上であるか否かを判定する。
その結果、切り戻し操作中且つヨーレート差の変化速度Δγ′が閾値Y1以上である場合、ステップS27に進み、ヨーモーメント設定部22は、ヨーレート差の変化速度Δγ′に基づき、車両1の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして設定する。具体的には、ヨーモーメント設定部22は、所定の係数Cm1をヨーレート差の変化速度Δγ′に乗ずることにより、目標ヨーモーメントの大きさを算出する。
一方、ステップS26において、ステアリングホイール6の切り戻し操作中ではない(即ち操舵角が一定又は増大中である)場合、ステップS28に進み、ヨーモーメント設定部22は、ヨーレート差の変化速度Δγ′が実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向(即ち車両1の挙動がオーバーステアとなる方向)であり且つヨーレート差の変化速度Δγ′が閾値Y1以上であるか否かを判定する。具体的には、ヨーモーメント設定部22は、目標ヨーレートが実ヨーレート以上の状況の下でヨーレート差が減少している場合や、目標ヨーレートが実ヨーレート未満の状況の下でヨーレート差が増大している場合に、ヨーレート差の変化速度Δγ′は実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向であると判定する。
その結果、ヨーレート差の変化速度Δγ′が実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向であり且つヨーレート差の変化速度Δγ′が閾値Y1以上である場合、ステップS27に進み、ヨーモーメント設定部22は、ヨーレート差の変化速度Δγ′に基づき、車両1の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして設定する。
ステップS27の後、又は、ステップS28においてヨーレート差の変化速度Δγ′が実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向ではないかヨーレート差の変化速度Δγ′が閾値Y1未満である場合、ステップS29に進み、ヨーモーメント設定部22は、ステアリングホイール6の切り戻し操作中(即ち操舵角が減少中)であり、且つ、操舵速度が所定の閾値S3以上であるか否かを判定する。
その結果、切り戻し中且つ操舵速度が閾値S3以上である場合、ステップS30に進み、ヨーモーメント設定部22は、ステップS24において高周波成分を減衰させた目標横加速度を時間微分することにより目標横ジャークを算出し、この目標横ジャークに基づき、車両1の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを第2の目標ヨーモーメントとして設定する。
具体的には、ヨーモーメント設定部22は、所定の係数Cm2を目標横ジャークに乗ずることにより、第2の目標ヨーモーメントの大きさを算出する。
ステップS30の後、又は、ステップS29においてステアリングホイール6の切り戻し操作中ではない(即ち操舵角が一定又は増大中である)か操舵速度が閾値S3未満である場合、ステップS31に進み、ヨーモーメント設定部22は、ステップS27で設定した目標ヨーモーメントとステップS30で設定した第2の目標ヨーモーメントとの内、大きい方をヨーモーメント指令値に設定する。
ステップS31の後、ヨーモーメント設定部22は目標ヨーモーメント設定処理を終了し、メインルーチンに戻る。
次に、図7〜図9を参照して、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置の作用を説明する。
図7は、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両1に圧雪路においてほぼ一定車速で旋回走行を行わせたときの、挙動制御に関わる各パラメータの時間変化を示すタイムチャートである。
図7のチャート(a)は、操舵角の時間変化を示すチャートである。チャート(a)に示すように、車両1が右旋回する方向(操舵角が負の方向)にステアリングホイール6の切り込み操作が行われることにより右旋回方向に操舵角が増大し、その後切り戻し操作に応じて操舵角が減少する。
更に、ステアリングホイール6が中立位置で一時的に保持され、その後、左旋回方向(操舵角が正の方向)にステアリングホイール6の切り込み操作が行われることにより左旋回方向に操舵角が増大し、その後切り戻し操作に応じて操舵角が減少する。
チャート(b)はヨーレートの時間変化を示すチャートであり、破線が目標ヨーレート、実線が実ヨーレートを示している。このチャート(b)に示す目標ヨーレート及び実ヨーレートは、図6のステップS24においてローパスフィルタ24により高周波成分を減衰させた後の値である。
また、チャート(c)は、実ヨーレートと目標ヨーレートとのヨーレート差Δγを示すチャートである。
チャート(b)、(c)に示すように、車速に応じた係数を操舵角に乗ずることにより得られる目標ヨーレートは操舵角から遅れることなく変化するのに対し、実ヨーレートは目標ヨーレートよりもやや遅れて変化している。また、路面のμが低い圧雪路で車両1が旋回走行を行っているので、前輪2のスリップアングルは車両1が高μ路で旋回走行を行う場合と比較して大きくなる。
したがって、チャート(b)、(c)に示すように、右旋回方向にステアリングホイール6の切り込み操作が行われることにより右旋回方向に操舵角が増大するにつれ、実ヨーレートより目標ヨーレートが大きくなる方向にヨーレート差が増大する。その後、切り戻し操作による操舵角の減少に応じて目標ヨーレートは減少するが、実ヨーレートは目標ヨーレートからやや遅れて減少し始める。このため、ヨーレート差は急激に減少し、一時的に実ヨーレートが目標ヨーレートよりも大きくなる。即ち、ステアリングホイール6の切り戻し操作に対し、ヨーレート差は実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向に向かって急激に変化する。
その後、実ヨーレートも減少し始めるとヨーレート差はほぼ0のまま維持される。続いて左旋回方向に切り込み操作が行われることにより左旋回方向に操舵角が増大するにつれ、実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向にヨーレート差が再び増大する。その後、切り戻し操作が行われることにより操舵角が減少すると、目標ヨーレートが直ちに減少し始めるのに対して実ヨーレートの減少はやや遅れるので、右旋回の場合と同様に、ステアリングホイール6の切り戻し操作に対し、ヨーレート差は実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向に向かって急激に変化する。
チャート(d)はヨーレート差の変化速度を示すチャートである。上述したように、右旋回及び左旋回の何れにおいても、ステアリングホイール6の切り戻し操作が行われるときに、ヨーレート差は実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向に向かって急激に変化する。即ち、チャート(d)に示すように、ヨーレート差の変化速度は、ステアリングホイール6の切り戻し操作が開始されると直ちに実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向に増大する。
チャート(e)は目標横加速度を示すチャートであり、チャート(f)は目標横ジャークを示すチャートである。このチャート(e)に示す目標横加速度は、図6のステップS24においてローパスフィルタ24により高周波成分を減衰させた後の値である。
チャート(e)、(f)に示すように、操舵角に基づき算出される目標横加速度は、操舵角から遅れることなく変化する。ステアリングホイール6の切り戻し操作による操舵角の減少に応じて目標横加速度が減少するときには、その減少速度に応じて、目標横ジャークが車両1の旋回方向とは逆方向に増大する。
チャート(g)は目標ヨーモーメントの変化を示すチャートであり、実線がヨーレート差の変化速度Δγ′に基づき設定された目標ヨーモーメント、破線が目標横ジャークに基づき設定された第2の目標ヨーモーメントを示す。
上述したように、路面のμが低い圧雪路で車両1が旋回走行を行った場合、実ヨーレートと目標ヨーレートとのヨーレート差が大きくなりやすく、特に切り戻し操舵を行うときにヨーレート差の変化速度が大きくなる。そのため、チャート(g)に示すように、右旋回中に切り戻し操作を行った場合と、左旋回中に切り戻し操作を行った場合の何れにおいても、ヨーレート差の変化速度Δγ′に基づき設定された目標ヨーモーメントの方が目標横ジャークに基づき設定された第2の目標ヨーモーメントよりも大きくなっている。この場合、ヨーモーメント設定部22は、ヨーレート差の変化速度Δγ′に基づき設定された目標ヨーモーメントをヨーモーメント指令値に設定する。
即ち、ステアリングホイール6の切り戻し操作が開始され、実ヨーレートが目標ヨーレートより大きくなる方向に向かってヨーレート差が急激に変化すると、ヨーモーメント設定部22は、車両1の実ヨーレートとは逆回りの方向且つヨーレート差の変化速度に応じたヨーモーメント指令値をブレーキ制御システム18に出力する。これにより、圧雪路のような低μ路でステアリングホイール6の切り戻し操作を行った場合に、実ヨーレートの応答遅れに起因するヨーレート差の急激な変化に応じて直ちに旋回を抑える方向のヨーモーメントを車両1に付与するので、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。
図8は、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両1に悪路及び良路においてほぼ一定車速で旋回走行を行わせたときの、挙動制御に関わる各パラメータの時間変化を示すタイムチャートである。
図8のチャート(a)はヨーモーメント設定部22により判定された悪路レベルの時間変化を示すチャートである。
上述のとおり車速はほぼ一定であるが、チャート(a)に示すように悪路レベルは異なっている。図8の例において、車両1は、時刻t0からt1の間は悪路レベルが1から3の間で変化する悪路を走行している一方、時刻t1からt2の間は悪路レベルがほぼ0の良路を走行している。
図8のチャート(b)は、操舵角の時間変化を示すチャートである。チャート(b)に示すように、時刻t0からt1にかけて、車両1が左旋回する方向に操舵角が保持された状態から中立位置付近までステアリングホイール6の切り戻し操作が行われることにより操舵角が減少し、その後、ステアリングホイール6が中立位置で一時的に保持される。続いて、時刻t1付近から車両1が右旋回する方向にステアリングホイール6の切り込み操作が行われることにより右旋回方向に操舵角が増大し、一定時間操舵角が保持された後、時刻t2にかけて切り戻し操作に応じて操舵角が減少する。更に、時刻t2から左旋回方向にステアリングホイール6の切り込み操作が行われることにより左旋回方向に操舵角が増大し、その後切り戻し操作に応じて操舵角が減少する。
チャート(c)は目標ヨーレートの時間変化を示すチャート、チャート(d)は実ヨーレートの時間変化を示すチャート、チャート(e)は実ヨーレートと目標ヨーレートとのヨーレート差Δγを示すチャートである。これらのチャートにおいて、破線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させない場合の値を示し、実線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させた場合の値を示している。
チャート(c)に示すように、車速に応じた係数を操舵角に乗ずることにより得られる目標ヨーレートは操舵角から遅れることなく変化するのに対し、チャート(d)に示すように、実ヨーレートは目標ヨーレートよりも僅かに遅れて変化している。また、チャート(c)、(d)では明確に表れてはいないが、車輪速センサ10やヨーレートセンサ12は悪路走行時の車体の振動を検出するので、悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させない場合、実ヨーレート及び目標ヨーレートは悪路走行時に細かく振動する。その結果、チャート(e)に破線で示すように、実ヨーレートと目標ヨーレートとのヨーレート差Δγも、ローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させる場合と比較して細かく振動することになる。
チャート(f)はヨーレート差の変化速度を示すチャートである。このチャート(f)において、破線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させない場合の値を示し、実線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させた場合の値を示している。
悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させない場合、悪路走行時にヨーレート差Δγが細かく振動することに起因して、破線で示すようにヨーレート差の変化速度Δγ′は悪路走行時に激しく振動する。
一方、ローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させた場合には、悪路走行時の実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波の振動が減衰されるので、実線で示すようにヨーレート差の変化速度Δγ′の振動は悪路走行時と良路走行時とで同程度に保たれている。
チャート(g)はヨーレート差の変化速度Δγ′に基づき設定された目標ヨーモーメントの変化を示すチャートであり、破線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させない場合の目標ヨーモーメント、実線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させた場合の目標ヨーモーメントを示す。
ローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させない場合、チャート(f)に破線で示したようにヨーレート差の変化速度Δγ′が悪路走行時に激しく振動することにより容易に閾値Y1以上となってしまい、チャート(g)に破線で示すように、車両1の挙動自体は安定している状況であってもブレーキ制御システム18により車両1にヨーモーメントが過剰に付与される可能性がある。
一方、ローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させた場合には、チャート(f)に実線で示したようにヨーレート差の変化速度Δγ′の振動は悪路走行時においても良路走行時と同程度に保たれるので、悪路走行時でも車両1の挙動自体は安定している状況の下ではヨーレート差の変化速度Δγ′は閾値Y1未満に保たれ、チャート(g)に実線で示すように車両1にヨーモーメントが過剰に付与されないようになっている。
図9は、本発明の実施形態による車両の挙動制御装置を搭載した車両1に、図8と同じ条件で旋回走行を行わせたときの、挙動制御に関わる各パラメータの時間変化を示すタイムチャートである。
図9のチャート(a)はヨーモーメント設定部22により判定された悪路レベルの時間変化を示すチャート、チャート(b)は操舵角の時間変化を示すチャートであり、それぞれ図8のチャート(a)及びチャート(b)と同じである。
チャート(c)は目標横加速度の時間変化を示すチャートであり、破線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させない場合の値を示し、実線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させた場合の値を示している。
チャート(c)に示すように、車速に応じた係数を操舵角に乗ずることにより得られる目標横加速度は操舵角から遅れることなく変化している。また、チャート(c)では明確に表れてはいないが、車輪速センサ10は悪路走行時の車体の振動を検出するので、悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させない場合、目標横加速度は悪路走行時に細かく振動する。
チャート(d)は目標横ジャークの時間変化を示すチャートであり、破線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させない場合の値を示し、実線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させた場合の値を示している。
ローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させない場合、悪路走行時に目標横加速度が振動することに起因して、破線により示すように目標横ジャークは悪路走行時に激しく振動している。
一方、ローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させた場合には、悪路走行時の目標横加速度の高周波の振動が抑制されるので、実線により示すように目標横ジャークの振動は悪路走行時と良路走行時とで同程度に保たれている。
チャート(e)は目標横ジャークに基づき設定された第2の目標ヨーモーメントの変化を示すチャートであり、破線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させない場合の第2の目標ヨーモーメントを示し、実線は悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させた場合の第2の目標ヨーモーメントを示す。
ローパスフィルタ24により実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分を減衰させない場合、チャート(d)に破線で示したように目標横ジャークが悪路走行時に激しく振動することにより、チャート(e)に破線で示すように、車両1の挙動自体は安定している状況であってもブレーキ制御システム18により車両1にヨーモーメントが過剰に付与される可能性がある。
一方、ローパスフィルタ24により目標横加速度の高周波成分を減衰させた場合には、チャート(d)に実線で示したように目標横ジャークの振動は悪路走行時においても良路走行時と同程度に保たれるので、車両の挙動が安定している状況の下では目標横ジャークは小さい値に保たれ、チャート(e)に実線で示すように車両1にヨーモーメントが過剰に付与されないようになっている。
次に、本発明の実施形態のさらなる変形例を説明する。
上述した実施形態においては、ステアリングホイール6に連結されたステアリングコラムの回転角度を操舵角として使用すると説明したが、ステアリングコラムの回転角度に代えて、あるいはステアリングコラムの回転角度と共に、操舵系における各種状態量(アシストトルクを付与するモータの回転角や、ラックアンドピニオンにおけるラックの変位等)を操舵角として用いてもよい。
また、上述した実施形態においては、目標ヨーレート及び車速から目標横加速度を算出し、目標横加速度を時間微分して算出した目標横ジャークに基づき第2の目標ヨーモーメントを算出すると説明したが、車両1に横加速度センサを設け、横加速度センサが検出した横加速度から算出した横ジャークに基づき、第2の目標ヨーモーメントを算出するようにしてもよい。この場合、ヨーモーメント設定部22は、悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により、横加速度センサが検出した横加速度の高周波成分を減衰させ、その高周波成分を減衰させた目標横加速度を時間微分することにより目標横ジャークを算出し、この目標横ジャークに基づき、第2の目標ヨーモーメントを設定する。
また、上述した実施形態においては、ヨーモーメント設定部22は、悪路レベルに対応する時定数を設定したローパスフィルタ24により、実ヨーレート、目標ヨーレート、及び目標横加速度の高周波成分を減衰させると説明したが、ローパスフィルタ24により、ヨーレート差Δγ、ヨーレート差の変化速度Δγ′、目標横ジャークの高周波成分を減衰させるようにしてもよい。
次に、上述した本発明の実施形態及び本発明の実施形態の変形例による車両の挙動制御装置の効果を説明する。
まず、ヨーモーメント設定部22は、操舵角及び車速に基づき車両1の目標ヨーレートを決定し、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度に基づき、車両1の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして設定するので、例えば圧雪路のような低μ路でステアリングホイール6の操作を行った場合に、実ヨーレートの応答遅れに起因するヨーレート差の急激な変化に応じて直ちに旋回を抑える方向のヨーモーメントを車両1に付与することができ、車両1の挙動が不安定になる前の状況において、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。また、悪路判定の結果に基づき設定された時定数のローパスフィルタ24が、目標ヨーモーメントの設定に用いられる実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の高周波成分、又は、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度の高周波成分を減衰させるので、砂利道等の悪路走行時には、その悪路レベルに対応する時定数のローパスフィルタ24により実ヨーレートや目標ヨーレート等の高周波成分を減衰させることでヨーレート差の変化速度の振動を抑制することができ、悪路走行時に目標ヨーモーメントが設定される頻度やその大きさが過剰になることを防止できる。
これにより、様々な路面状態に応じて、制御の介入頻度や介入量等の制御特性を適切な範囲に維持することができ、様々な路面状況の下でも強い制御介入感や違和感をドライバに与えることなく、ステアリング操作に対する車両挙動の応答性やリニア感を向上できると共に、車両姿勢を安定させて安心感を向上することができる。
また、ローパスフィルタ24の時定数は、ヨーモーメント設定部22により判定された悪路レベルが高いほど大きい値に設定される。即ち、悪路レベルが高いほど、ローパスフィルタ24による実ヨーレートや目標ヨーレート等の高周波成分の遮断周波数が低くなり、ヨーレート差の変化速度の振動を強く抑制することができるので、目標ヨーモーメントが設定される頻度やその大きさを悪路のレベルに応じて適切に調整することができ、様々な路面状態に応じて、制御の介入頻度や介入量等の制御特性を適切な範囲に維持することができる。
また、ヨーモーメント設定部22は、例えば圧雪路のような低μ路において急なステアリング操作に対して車両挙動の応答が遅れることにより実ヨーレートと目標ヨーレートとのヨーレート差の変化速度が増大すると、目標ヨーモーメントをより大きく設定する。したがって、ステアリング操作に対する車両挙動の応答遅れが大きいほど、旋回を抑える方向のヨーモーメントをより強く車両1に付与することができ、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。
また、ヨーモーメント設定部22は、ステアリングホイール6の切り戻し操作中且つ実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度が所定値以上である場合に、旋回を抑える方向の目標ヨーモーメントを設定するので、例えば圧雪路のような低μ路でステアリングホイール6の切り戻し操作を行っている状況の下で、切り戻し操作に対する車両挙動の追従が遅れ、ヨーレート差が急激に変化した場合、直ちに旋回を抑える方向のヨーモーメントを車両1に付与することができる。これにより、車両1の挙動が不安定になる前の状況において、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。
1 車両
2 駆動輪(前輪)
4 駆動制御システム
6 ステアリングホイール
8 操舵角センサ
10 車輪速センサ
12 ヨーレートセンサ
14 PCM
16 ブレーキ装置
18 ブレーキ制御システム
20 付加減速度設定部
22 ヨーモーメント設定部
24 ローパスフィルタ
上記の目的を達成するために、本発明の車両の挙動制御装置は、左右の車輪に異なる制動力を付与可能な制動手段を備えた車両の挙動制御装置であって、ドライバにより操作されるステアリングホイールと、ステアリングホイールの操作に対応する操舵角を検出する操舵角検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車両の実ヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、車速の変動に基づき車両が走行している路面の悪路判定を行う悪路判定手段と、操舵角検出手段により検出された操舵角に基づき、ステアリングホイールの切り戻し操作が判定されたとき、車両に付与すべき目標ヨーモーメントを設定する目標ヨーモーメント設定手段であって、操舵角及び車速に基づき車両の目標ヨーレートを決定し、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度に基づき、車両の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして設定する、目標ヨーモーメント設定手段と、目標ヨーモーメントを車両に付与するように制動手段を制御する制御手段と、目標ヨーモーメントの設定に用いられる実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の高周波成分、又は、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度の高周波成分を減衰させるローパスフィルタと、を備え、ローパスフィルタの時定数は、悪路判定手段により悪路判定された場合には悪路判定手段により悪路判定されなかった場合よりも大きく設定される。
このように構成された本発明においては、目標ヨーモーメント設定手段は、操舵角及び車速に基づき車両の目標ヨーレートを決定し、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度に基づき、車両の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして設定するので、例えば圧雪路のような低μ路でステアリングホイールの操作を行った場合に、実ヨーレートの応答遅れに起因するヨーレート差の急激な変化に応じて直ちに旋回を抑える方向のヨーモーメントを車両に付与することができ、車両の挙動が不安定になる前の状況において、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。また、悪路判定の結果に基づき設定された時定数のローパスフィルタが、目標ヨーモーメントの設定に用いられる実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の高周波成分、又は、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度の高周波成分を減衰させるので、砂利道等の悪路走行時には、その悪路レベルに対応する時定数のローパスフィルタにより実ヨーレートや目標ヨーレート等の高周波成分を減衰させることでヨーレート差の変化速度の振動を抑制することができ、悪路走行時に目標ヨーモーメントが設定される頻度やその大きさが過剰になることを防止できる。
これにより、様々な路面状態に応じて、制御の介入頻度や介入量等の制御特性を適切な範囲に維持することができ、様々な路面状況の下でも強い制御介入感や違和感をドライバに与えることなく、ステアリング操作に対する車両挙動の応答性やリニア感を向上できると共に、車両姿勢を安定させて安心感を向上することができる。
また、本発明において、好ましくは、目標ヨーモーメント設定手段は、操舵角が減少しており且つ実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度が所定値以上である場合に、目標ヨーモーメントを設定する。
このように構成された本発明においては、目標ヨーモーメント設定手段は、ステアリングホイールの切り戻し操作中且つ実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度が所定値以上である場合に、旋回を抑える方向の目標ヨーモーメントを設定するので、例えば圧雪路のような低μ路でステアリングホイールの切り戻し操作を行っている状況の下で、切り戻し操作に対する車両挙動の追従が遅れ、ヨーレート差が急激に変化した場合、直ちに旋回を抑える方向のヨーモーメントを車両に付与することができる。これにより、車両の挙動が不安定になる前の状況において、ドライバのステアリング操作に応じて素早く車両挙動を安定化させることができる。
他の観点では、上記の目的を達成するために、本発明の車両の挙動制御装置は、左右の車輪に異なる制動力を付与可能な制動手段を備えた車両の挙動制御装置であって、ドライバにより操作されるステアリングホイールと、ステアリングホイールの操作に対応する操舵角を検出する操舵角検出手段と、車輪速を検出する車輪速検出手段と、車両の実ヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、車輪速検出手段により検出された車輪速から車輪加速度を設定し、この車輪加速度が所定期間内において所定の閾値を跨いだ回数に基づき、車両が走行している路面の悪路判定を行う悪路判定手段と、操舵角検出手段により検出された操舵角に基づき、ステアリングホイールの切り戻し操作が判定されたとき、車両に付与すべき目標ヨーモーメントを設定する目標ヨーモーメント設定手段であって、操舵角及び車輪速に基づき車両の目標ヨーレートを決定し、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度に基づき、車両の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを目標ヨーモーメントとして設定する、目標ヨーモーメント設定手段と、目標ヨーモーメントを車両に付与するように制動手段を制御する制御手段と、目標ヨーモーメントの設定に用いられる実ヨーレート及び目標ヨーレートの高周波成分、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の高周波成分、又は、実ヨーレートと目標ヨーレートとの差の変化速度の高周波成分を減衰させるローパスフィルタと、を備え、ローパスフィルタの時定数は、悪路判定手段により悪路判定された場合には悪路判定手段により悪路判定されなかった場合よりも大きく設定される。

Claims (4)

  1. 左右の車輪に異なる制動力を付与可能な制動手段を備えた車両の挙動制御装置であって、
    操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    前記車両の実ヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、
    前記車速の変動に基づき車両が走行している路面の悪路判定を行う悪路判定手段と、
    前記車両に付与すべき目標ヨーモーメントを設定する目標ヨーモーメント設定手段であって、前記操舵角及び前記車速に基づき前記車両の目標ヨーレートを決定し、前記実ヨーレートと前記目標ヨーレートとの差の変化速度に基づき、前記車両の実ヨーレートとは逆回りのヨーモーメントを前記目標ヨーモーメントとして設定する、前記目標ヨーモーメント設定手段と、
    前記目標ヨーモーメントを前記車両に付与するように前記制動手段を制御する制御手段と、
    前記目標ヨーモーメントの設定に用いられる前記実ヨーレート及び前記目標ヨーレートの高周波成分、前記実ヨーレートと前記目標ヨーレートとの差の高周波成分、又は、前記実ヨーレートと前記目標ヨーレートとの差の変化速度の高周波成分を減衰させるローパスフィルタと、を備え、
    前記ローパスフィルタの時定数は前記悪路判定の結果に基づき設定される、
    車両の挙動制御装置。
  2. 前記時定数は、前記悪路判定手段により判定された悪路レベルが高いほど大きい値に設定される、請求項1に記載の車両の挙動制御装置。
  3. 前記目標ヨーモーメント設定手段は、前記実ヨーレートと前記目標ヨーレートとの差の変化速度が大きいほど、前記目標ヨーモーメントを大きく設定する、請求項1又は2に記載の車両の挙動制御装置。
  4. 前記目標ヨーモーメント設定手段は、前記操舵角が減少しており且つ前記実ヨーレートと前記目標ヨーレートとの差の変化速度が所定値以上である場合に、前記目標ヨーモーメントを設定する、請求項1から3の何れか1項に記載の車両の挙動制御装置。
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