JP2019116075A - グラビア印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水性インキのインキ転移性を向上し、版かぶりを抑制できるグラビア印刷方法を提供する。【解決手段】インキパンに水性インキを貯留して、ドクターブレードを用いて印刷するグラビア印刷方法であって、該水性インキが、顔料、ポリマー、分散媒、及び界面活性剤を含み、該分散媒の平均沸点が100℃以上122℃以下であり、該ドクターブレードでグラビア版面の該水性インキを掻き取った後、50mm以上200mm以下の間隔で設置されたエアーノズルからグラビア版面に、温度が15℃以上45℃以下で、相対湿度が0%以上50%以下の温風を、風量0.05L/min以上15L/min以下で吹き付ける、グラビア印刷方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、グラビア印刷方法に関する。
グラビア印刷は、インキを受容するセルを形成したグラビア版を用いて、インキを印刷基材に転写する印刷方法である。セルの深さやセルの間隔(線数)によって印刷の品質をコントロールすることができ、高精細な印刷が行えることから汎用されている。
従来、グラビア印刷においては油性インキが使用されているが、労働環境、地球環境、防災上の観点、更には食品関連に使用する場合の残留溶剤の問題等がある。また、グラビア印刷では油性インキは使用量が多くなり、近年の多品種、小ロット化の市場ニーズに応えにくいという問題がある。
以上の理由から、水性インキを用いるグラビア印刷方法が注目されている。しかし、水性インキにおいては、乾燥不良や表面張力による版面へのインキ濡れ不良のために、油性インキと同一の方法では、印刷速度の低下を来すばかりでなく、インキ転移性や版かぶりの問題が発生し、高品質の印刷物を得られないという問題がある。
そこで、グラビア印刷方法に関し、種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、微小間隔をおいて互いに対面するドクター刃と対峙刃とを有するドクターを使用し、このドクター刃と対峙刃の間から温風を版面にあて、これによりドクター刃でかき取り残した余分なインキを乾燥させて印刷を行なうグラビア印刷方法が開示されている。
特許文献2には、回転するグラビア版胴の版面に、ドクターブレードと、被印刷基材を押しつけて水性インキを転移する圧胴とが配設されている水性グラビア印刷装置において、ドクターブレードと圧胴の間の版面にエアーを吹き付ける複数のエアーノズルがドクターブレードと平行に備えられている水性グラビア印刷装置が開示されている。
特許文献3には、グラビア印刷への展開ができる水性インキ用樹脂組成物として、カルボキシル基を有する水溶性樹脂(A)を高分子乳化剤として、水性媒体中でエチレン性不飽和単量体(B)を乳化重合してなるコアシェル型樹脂微粒子分散体(C)と、カルボジイミド基含有樹脂微粒子分散体(D)と、非水溶性エポキシ基含有化合物(E)とを含有してなる水性インキ用樹脂組成物が開示されている。
特開昭57−15992号公報 特開2003−311918号公報 特開2016−060885号公報
しかしながら、特許文献1〜3の技術では、水性インキを用いるグラビア印刷におけるインキ転移性の改善や版かぶり抑制の要望を満足できないのが実情である。
本発明は、水性インキのインキ転移性を向上し、版かぶりを抑制できるグラビア印刷方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、水性インキの組成とドクターブレード操作後のエアーブローの操作条件の関係に着目し、それらを調整することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、インキパンに水性インキを貯留して、ドクターブレードを用いて印刷するグラビア印刷方法であって、
該水性インキが、顔料、ポリマー、分散媒、及び界面活性剤を含み、
該分散媒の平均沸点が100℃以上122℃以下であり、
50mm以上200mm以下の間隔で設置されたエアーノズルからグラビア版面に、温度が15℃以上45℃以下で、相対湿度が0%以上50%以下の温風を、風量0.05L/min以上15L/min以下で吹き付ける、グラビア印刷方法を提供する。
本発明によれば、水性インキのインキ転移性を向上し、版かぶりを抑制できるグラビア印刷方法を提供することができる。
本発明方法で用いられるグラビア印刷機の一実施形態を示す断面模式図である。
[グラビア印刷方法]
本発明のグラビア印刷方法は、インキパンに水性インキを貯留して、ドクターブレードを用いて印刷するグラビア印刷方法であって、該水性インキが、顔料、ポリマー、分散媒、及び界面活性剤を含み、該分散媒の平均沸点が100℃以上122℃以下であり、該ドクターブレードでグラビア版面の該水性インキを掻き取った後、50mm以上200mm以下の間隔で設置されたエアーノズルからグラビア版面に、温度が15℃以上45℃以下で、相対湿度が0%以上50%以下の温風を、風量0.05L/min以上15L/min以下で吹き付けることを特徴とする。
<グラビア印刷方法>
グラビア印刷は、表面に凹状のセルが形成されたグラビアロール(グラビア版)を回転させながらグラビアロールの版面にインキを供給し、所定の位置に固定されたドクターブレードでインキをかき落としセル内のみにインキを残し、連続的に供給される印刷基材を表面がゴムで形成されたニップロールにてグラビアロールに圧着させ、グラビアロールのセル内のインキのみを印刷基材に転写させることにより、文字や画像を印刷する方法である。
図1は、本発明方法で用いられるグラビア印刷機の一実施形態を示す断面模式図である。このグラビア印刷機1によるグラビア印刷方法について説明する。
図1に示すように、グラビア印刷機1は、インキパン10と、ファニッシャーロール11と、グラビアロール12と、ドクターブレード13と、ニップロール14とを備え、ドクターブレード13とニップロール14との間にエアーノズル30を備える。グラビア印刷機1は、ファニッシャーロール11、グラビアロール12及びニップロール14が図1の矢印方向に連続的に回転するようになっている。
グラビア印刷機1は、連続的に搬送される印刷基材20に対して印刷を行うものである。グラビア印刷機1には、印刷が施される印刷基材20を送り出す印刷基材供給ロール15及び印刷された印刷基材20を巻き取る印刷基材巻取ロール16をさらに備える。
インキパン10は、印刷基材20への印刷に用いる水性インキを貯留する。
水性インキは、顔料、ポリマー、分散媒、及び界面活性剤を含み、該分散媒の平均沸点は100℃以上122℃以下である。
ファニッシャーロール11は、外周面がインキパン10内の水性インキに浸るよう設けられている。ファニッシャーロール11は、図1の矢印方向に回転することにより、インキパン10内の水性インキがファニッシャーロール11の外周面に付着する。
グラビアロール12は、ファニッシャーロール11に当接する位置に設置されている。グラビアロール12の表面には複数のセル(凹部)が設けられており、ファニッシャーロール11がグラビアロール12と当接しながら回転することにより、ファニッシャーロール11の外表面に付着した水性インキが、グラビアロール12の各セル(凹部)内に転移し、各セル内に充填される。
水性インキは、グラビアロール12の各セル内にのみが充填されることが好ましいが、ファニッシャーロール11の外表面からグラビアロール12に送られるインキのうち、各セル内に充填されない余剰インキも発生する。
ドクターブレード13は、グラビアロール12の回転方向(図1の矢印方向)において、ファニッシャーロール11とグラビアロール12との当接箇所の下流側であり、グラビアロール12とニップロール14との当接箇所の上流側に設置されている。
ドクターブレード13は、グラビアロール12の外表面を摺擦することにより、グラビアロール12の各セル内に充填された水性インキをそのままの状態で維持しつつ、各セル内に充填されなかったグラビアロール12の凸部表面の余剰インキを掻き落とす。このとき、グラビアロール12の各セル(凹部)内に充填された水性インキはドクターブレード13によって掻き落とされることはない。
ドクターブレード13の上面でニップロール14の上流側には、ドクターブレード13に沿って、50mm以上200mm以下の間隔で複数のエアーノズル30が設置されており、グラビア版12の版面に、温度が15℃以上45℃以下で、相対湿度が0%以上50%以下の温風を、風量0.05L/min以上15L/min以下で吹き付け、セル(凹部)内に残ったインキは乾燥させずに、グラビア版12の版面を乾燥させる。
エアーノズル30の上面側でニップロール14の上流側には、エアーノズル30に沿って、複数の吸気ノズル31を設置することが好ましい。
ニップロール14は、グラビアロール12の回転方向におけるドクターブレード13との当接箇所の下流側において、印刷基材20を介してグラビアロール12と当接している。ニップロール14は、グラビアロール12との間で印刷基材20を挟圧することで、印刷基材供給ロール15から連続的に送り出された印刷基材20に、グラビアロール12の各セル内の水性インキを転移させて、印刷を行う。
水性インキが転移して印刷された印刷基材20は、乾燥装置(図示せず)により乾燥される。乾燥された印刷基材20は、印刷基材巻取ロール16により巻き取られる。このようにして、グラビア印刷が施された印刷基材20の巻体が得られる。
グラビア印刷機1及びグラビア印刷方法は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
例えば、多色グラビア印刷を行う場合には、各色のインキを貯留するインキパン10、ファニッシャーロール11、グラビアロール12、ドクターブレード13、ニップロール14、及びエアーノズル30、吸気ノズル31等からなる印刷ユニットを直列に複数設ける態様、方法とすることができる。
<エアーノズル>
本発明の方法においては、エアーノズル30からグラビアロール12の版面に、エアーを吹き付けることによって、ドクターブレード13で掻き切れずに残る、グラビアロール12の版面の水性インキ膜を強制的に乾燥させるようにしている。
グラビアロール12の版面の強制的に乾燥された水性インキ膜は、回転方向のニップロール14で押しつけられても、印刷基材20には転移しないので、版かぶりを抑制することができる。
エアーノズル30は、複数のエアーノズルを一定の間隔で、ドクターブレード13と略平行に設けることにより、グラビアロール版面に略均一にエアーを吹き付けるようにすることができる。
エアーノズル30の先端とグラビアロール12の版面との距離は、好ましくは10mm以上、より好ましくは20mm以上、更に好ましくは30mm以上であり、そして、好ましくは100mm以下、より好ましくは80mm以下、更に好ましくは70mm以下である。
エアーノズル30からグラビアロール版面に吹き付ける温風の風量は、0.05L/min以上15L/min以下である。温風の風量が0.05L/min未満であると、エアーノズル30を設けた意味がなくなり、15L/minを越えると、グラビアロール版面のセル内のインキまで乾燥され、インキ転移量が減少し、印刷濃度が低くなり、また、グラビアロール版面の水性インキ膜が過度に乾燥され、インキパン10内の水性インキによる再溶解が不可能となって、それがインキ滓となり、すじむらが生じたりするので好ましくない。
上記の観点から、グラビアロール版面に吹き付ける温風の風量は、好ましくは0.07L/min以上、より好ましくは0.5L/min以上、更に好ましくは1.0L/min以上、より更に好ましくは1.3L/min以上であり、そして、好ましくは12L/min以下、より好ましくは10L/min以下、更に好ましくは7L/min以下、より更に好ましくは4L/min以下である。
エアーノズル30からグラビア版面に吹き付ける温風の温度は、上記と同様の観点から、15℃以上であり、好ましくは20℃以上、より好ましくは25℃以上であり、そして、45℃以下であり、好ましくは40℃以下、より好ましくは35℃以下である。
また、温風の相対湿度は、上記と同様の観点から、0%以上であり、好ましくは1%以上、より好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上であり、そして、50%以下であり、好ましくは45%以下、より好ましくは40%以下、更に好ましくは35%以下である。
また、グラビアロール版面に対する温風吹き付けの風速は、上記と同様の観点から、好ましくは0.2m/s以上、より好ましくは0.3m/s以上、更に好ましくは0.5m/s以上であり、そして、好ましくは2.0m/s以下、より好ましくは1.8m/s以下、更に好ましくは1.6m/s以下である。
エアーノズルの孔径は、上記と同様の観点から、好ましくは2mmφ以上、より好ましくは3mmφ以上、更に好ましくは4mmφ以上であり、そして、好ましくは12mmφ以下、より好ましくは10mmφ以下、更に好ましくは9mmφ以下である。
グラビアロール幅は一般的には600mm以上1300mm以下であり、エアーノズルの設置間隔は、上記と同様の観点から、30mm以上であり、好ましくは35mm以上、より好ましくは40mm以上、更に好ましくは45mm以上であり、そして、250mm以下であり、好ましくは240mm以下、より好ましくは230mm以下、更に好ましくは220mm以下である。
<吸気ノズル>
吸気ノズル31は、セル(凹部)内に残ったインキは乾燥させずに、グラビア版12の版面を効率的に乾燥させる観点から、エアーノズル30の上面でニップロール14の上流側に設置することが好ましい。
吸気ノズル31は、複数のノズルを一定の間隔で、エアーノズル上面と略平行に設けることにより、グラビアロール版面に吹き付けたエアーを略均一に吸引することができる。
吸引ノズル31によるグラビアロール版面からの吸引量は、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、好ましくは0.05L/min以上、より好ましくは0.07L/min以上、更に好ましくは0.5L/min以上、より更に好ましくは1.0L/min以上、より更に好ましくは1.3L/min以上であり、そして、好ましくは15L/min以下、より好ましくは12L/min以下、更に好ましくは10L/min以下、より更に好ましくは7L/min以下、より更に好ましくは4L/min以下である。
グラビアロール版面からの吸気風速は、上記と同様の観点から、好ましくは0.2m/s以上、より好ましくは0.3m/s以上、更に好ましくは0.5m/s以上であり、そして、好ましくは2.0m/s以下、より好ましくは1.8m/s以下、更に好ましくは1.6m/s以下である。
吸気ノズル31の先端とグラビアロール12の版面との距離は、上記と同様の観点から、好ましくは10mm以上、より好ましくは20mm以上、更に好ましくは30mm以上であり、そして、好ましくは100mm以下、より好ましくは80mm以下、更に好ましくは70mm以下である。
吸気ノズルの孔径は、上記と同様の観点から、好ましくは2mmφ以上、より好ましくは3mmφ以上、更に好ましくは4mmφ以上であり、そして、好ましくは12mmφ以下、より好ましくは10mmφ以下、更に好ましくは9mmφ以下である。
グラビアロール幅は一般的には600mm以上1300mm以下であり、吸気ノズルの設置間隔は、上記と同様の観点から、30mm以上であり、好ましくは35mm以上、より好ましくは40mm以上、更に好ましくは45mm以上であり、そして、250mm以下であり、好ましくは240mm以下、より好ましくは230mm以下、更に好ましくは220mm以下である。
<印刷基材>
グラビア印刷方法で用いる印刷基材としては、コート紙、アート紙、合成紙、加工紙等の紙、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニルフィルムナイロンフィルム等の樹脂フィルム等が挙げられる。印刷基材は、汎用性の観点から、樹脂フィルムが好ましく、印刷物を製造した後の打ち抜き加工等の後加工適性の観点から、ポリエステルフィルム、1軸延伸又は2軸延伸ポリプロピレンフィルム等がより好ましい。
また、グラビア印刷適性を向上させる観点から、前記のポリエステルフィルム、1軸延伸又は2軸延伸ポリプロピレンフィルム等を、コロナ放電処理、プラズマ放電処理等の放電加工処理により、表面処理した樹脂フィルムが更に好ましい。
印刷基材の厚みは、通常10μm以上100μm以下である。
<水性インキ>
本発明に用いる水性インキ(以下、「インキ」ともいう)は、顔料、ポリマー、分散媒、及び界面活性剤を含む。
ここで、「水性インキ」とは、水、又は水と有機溶剤との混合物を稀釈剤とする水溶液又は水分散体となったインキを意味する。
以下、水性インキに含まれる各成分について説明する。
<顔料>
水性インキで用いる顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよい。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物等が挙げられ、黒色インキにおいては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。白色インキにおいては、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等の金属酸化物等が挙げられる。これらの無機顔料は、チタンカップリング剤、シランカップリング剤、高級脂肪酸金属塩等の公知の疎水化処理剤で表面処理されたものであってもよい。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
色相は特に限定されず、有彩色インキにおいては、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、ブルー、オレンジ、グリーン等の有彩色顔料をいずれも用いることができる。
顔料の形態は、好ましくは自己分散型顔料及びポリマーで分散させた顔料粒子から選ばれる1種以上であり、より好ましくは顔料をポリマーで分散させた顔料粒子(以下、「顔料粒子A」ともいう)である。
自己分散型顔料とは、親水性官能基の1種以上を直接、又は他の原子団を介して顔料の表面に結合することで、界面活性剤や樹脂を用いることなく水系媒体に分散可能である顔料を意味する。顔料を自己分散型顔料とするには、例えば、親水性官能基の必要量を、常法により顔料表面に化学結合させればよい。
インキ中の顔料の含有量は、印刷濃度の観点から、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上であり、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
<ポリマー>
水性インキに用いられるポリマーは、水溶性ポリマーでも水不溶性ポリマーでもよいが、水不溶性ポリマーがより好ましい。
水溶性ポリマーとは、105℃で2時間乾燥させ、恒量に達したポリマーを、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以上であるポリマーをいい、水不溶性ポリマーとは、前記溶解量が10g未満であるポリマーをいう。
用いられるポリマーとしては、ポリエステル、ポリウレタン、ビニル系ポリマー等が挙げられ、顔料の分散安定性の観点から、ビニル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物等のビニル単量体の付加重合により得られるビニル系ポリマーが好ましい。
ビニル系ポリマーの市販品例としては、アロンAC−10SL(東亜合成株式会社製)等のポリアクリル酸、ジョンクリル67、同611、同678、同680、同690(BASFジャパン株式会社製)等のスチレン−アクリル系樹脂等が挙げられる。
ポリマーは、ポリマーで分散させた顔料粒子A(顔料粒子A)又は顔料を含有しないポリマー粒子Bとして、水性インキ中に分散して用いることが好ましい。以下、顔料粒子Aを構成するポリマーを「ポリマーa」と、顔料を含有しないポリマー粒子Bを構成するポリマーを「ポリマーb」ともいう。
水性インキ中のポリマーの含有量(ポリマーaとポリマーbの合計量)は、顔料分散性及び定着性の観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上であり、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
〔ポリマーa〕
ポリマーaは、顔料分散能を有するポリマーであり、ポリエステル、ポリウレタン、ビニル系ポリマー等が挙げられる。これらの中でも、インキ安定性を向上させる観点から、ビニルモノマーの付加重合により得られるビニル系ポリマーが好ましい。
ビニル系ポリマーとしては、(a1)イオン性モノマー由来の構成単位と、(a2)ノニオン性モノマー由来の構成単位を含むことが好ましい。
(a1)イオン性モノマーとしては、アニオン性モノマーが好ましく、カルボン酸モノマー、スルホン酸モノマー等が挙げられる。これらの中では、カルボン酸モノマーがより好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる1種以上が更に好ましい。
(a2)ノニオン性モノマーは、水や水溶性有機溶剤との親和性が高いモノマーであり、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートが好ましく、メトキシポリエチレングリコール(n=1〜30)(メタ)アクリレートが更に好ましい。ノニオン性モノマーの市販品例としては、新中村化学工業株式会社製のNKエステルMシリーズ等、日油株式会社製のブレンマーPEシリーズ、PMEシリーズ、50PEPシリーズ、50POEPシリーズ等が挙げられる。
ポリマーaは、更に(a3)疎水性モノマー由来の構成単位を含んでもよい。(a3)疎水性モノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマー、片末端に重合性官能基を有するマクロモノマー等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数6以上18以下のアルキル基を有するものが好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
芳香族基含有モノマーとしては、炭素数6以上22以下の芳香族基を有するビニル系モノマーが好ましく、スチレン系モノマー、芳香族基含有(メタ)アクリレート等がより好ましい。スチレン系モノマーとしては、スチレン、2−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等が好ましく、芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、ベンジル(メタ)アクリレート等が好ましい。
(ポリマーa中における各構成単位の含有量)
ポリマーa中における(a1)〜(a3)成分に由来する構成単位の含有量は、インキの分散安定性を向上させる観点から、次のとおりである。
(a1)成分の含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、そして、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
(a2)成分の含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下である。
(a3)成分の含有量は、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
(ポリマーaの製造)
前記ポリマーaは、(a1)イオン性モノマー、(a2)ノニオン性モノマー等を含むモノマー混合物を公知の溶液重合法等により共重合させることにより製造できる。
ポリマーaの重量平均分子量は、インキの分散安定性、及び印刷基材への定着性を向上させる観点から、好ましくは3千以上、より好ましくは5千以上、更に好ましくは1万以上であり、そして、好ましくは10万以下、より好ましくは5万以下、更に好ましくは3万以下である。
ポリマーaの酸価は、顔料の分散性及びポリマーの吸着性の観点から、好ましくは100mgKOH/g以上、より好ましくは150mgKOH/g以上、更に好ましくは200mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは350mgKOH/g以下、より好ましくは300mgKOH/g以下、更に好ましくは250mgKOH/g以下である。
なお、重量平均分子量及び酸価の測定は実施例に記載の方法により行うことができる。
(ポリマーで分散させた顔料粒子Aの製造)
ポリマーで分散させた顔料粒子Aは、顔料表面にポリマーaが吸着した粒子であり、インキ中で安定に分散させることができる。
顔料粒子Aは、分散体として下記工程Iを有する方法により、効率的に製造することができる。更に、下記工程II及び工程IIIを有する方法により製造してもよい。
工程I:ポリマーa、有機溶媒、顔料、及び必要に応じて中和剤、界面活性剤等を含有する混合物を分散処理して、顔料粒子Aの分散体を得る工程
工程II:工程Iで得られた分散体から有機溶媒を除去して、顔料粒子Aの水分散体を得る工程
工程III:工程Iで得られた分散体又は工程IIで得られた水分散体と架橋剤を混合し、架橋処理して、顔料を含有するポリマーa粒子(顔料粒子A)の水分散体を得る工程
なお、顔料粒子Aのポリマーaと、ポリマー粒子Bのポリマーbは同一でも異なっていてもよい。すなわち、ポリマーa及びbは、異なる組成であってもよく、また、組成も含めて同一のポリマーであって、顔料の有無だけが異なるものであってもよい。
ポリマーaがアニオン性ポリマーの場合、中和剤を用いてポリマー中のアニオン性基を中和してもよい。中和剤を用いる場合は、pHが7以上11以下になるように中和することが好ましい。中和剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、各種アミン等の塩基が挙げられる。また、該ポリマーを予め中和しておいてもよい。
ポリマーaのアニオン性基の中和度は、インキの分散安定性を向上させる観点から、アニオン性基に対して10モル%以上100モル%以下が好ましく、20モル%以上90モル%以下がより好ましく、30モル%以上80モル%以下が更に好ましい。
架橋剤は、ポリマーaがアニオン性基を有するアニオン性ポリマーである場合、該アニオン性基と反応する官能基を有する化合物が好ましく、該官能基を分子中に2以上有する化合物がより好ましく、分子中に2以上6以下有する化合物が更に好ましい。
架橋剤の好適例としては、分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物、分子中に2以上のオキサゾリン基を有する化合物、分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物が挙げられる。これらの中でも、分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物が好ましく、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルがより好ましい。
ポリマーa中における酸成分の架橋率は、インキの保存安定性の観点から、好ましくは5モル%以上、より好ましくは10モル%以上、更に好ましくは20モル%以上であり、そして、好ましくは80モル%以下、より好ましくは70モル%以下、更に好ましくは60モル%以下である。
インキ中の顔料粒子Aの含有量は、印刷濃度及び定着性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、そして、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
インキ中のポリマーaの含有量は、定着性の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
インキ中の顔料に対するポリマーaの質量比〔ポリマーa/顔料〕は、インキ安定性を向上させる観点から、好ましくは0.2/99.8〜70/30、より好ましくは0.5/99.5〜60/40、更に好ましくは1/99〜50/50である。
(顔料を含有しないポリマー粒子B)
水性インキは、印刷基材上で成膜して定着性を向上する観点から、顔料を含有しないポリマー粒子B(ポリマー粒子B)を含むことが好ましい。ポリマー粒子Bは、顔料を含有せず、ポリマー単独で構成される水不溶性ポリマー粒子である。
ポリマー粒子Bを構成するポリマーbとしては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられるが、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、アクリル系樹脂、塩化ビニル−アクリル系樹脂が好ましく、それらの併用も好ましい。
ポリマー粒子Bは、それが水中に分散した水分散体として用いることが好ましい。ポリマー粒子Bは、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
〔ポリマーb〕
前記アクリル系樹脂としては、(b1)イオン性モノマーと(b2)疎水性モノマーとを含むモノマー混合物Bを共重合させてなる水不溶性ビニル系ポリマーが好ましい。
(b1)成分は、前記(a1)成分と同様であるが、それらの中でも、分散安定性を向上させる観点から、アニオン性モノマーが好ましく、カルボン酸モノマーがより好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる1種以上が更に好ましい。
(b2)成分は、前記(a3)成分と同様のアルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマー、マクロモノマー等が挙げられる。これらの中でも、アルキル(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数1以上22以下、好ましくは炭素数1以上10以下のアルキル基を有するものがより好ましく、前記例示化合物が更に好ましく、メチル(メタ)アクリレートと2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートとの併用がより更に好ましい。
(ポリマーb中における各構成単位の含有量)
ポリマーb中における(b1)及び(b2)成分に由来する構成単位の含有量は、印刷基材への定着性を向上させる観点から、次のとおりである。
(b1)成分の含有量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
(b2)成分の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、そして、好ましくは99質量%以下、より好ましくは97質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である。
前記ポリマーbは、(b1)イオン性モノマー、(a2)ノニオン性モノマー等を含むモノマー混合物を公知の溶液重合法等により共重合させることにより製造できる。
ポリマー粒子Bの分散体の市販品例としては、Neocryl A1127(DSM NeoResins社製、アニオン性自己架橋水系アクリル系樹脂)、ジョンクリル390(BASFジャパン株式会社製)等のアクリル系樹脂、WBR−2018(大成ファインケミカル株式会社製)等のウレタン系樹脂、SR−100(日本エイアンドエル株式会社製)等のスチレン−ブタジエン樹脂、ジョンクリル7100、同734、同538(以上、BASFジャパン株式会社製)等のスチレン−アクリル系樹脂、及びビニブラン700、同701(日信化学工業株式会社製)等の塩化ビニル−アクリル系樹脂等が挙げられる。
ポリマーbの重量平均分子量は、定着性の観点から、好ましくは10万以上、より好ましくは20万以上、更に好ましくは30万以上であり、そして、好ましくは250万以下、より好ましくは100万以下、更に好ましくは60万以下である。
ポリマーbの酸価は、インキ安定性の観点から、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは3mgKOH/g以上、更に好ましくは5mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは70mgKOH/g以下、より好ましくは65mgKOH/g以下、更に好ましくは60mgKOH/g以下である。
なお、ポリマーbの重量平均分子量と酸価は、実施例に記載の方法により測定される。
インキ中のポリマー粒子Bの含有量は、インキの定着性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
インキ中の顔料に対するポリマー(ポリマーaとポリマーbの総量)の質量比〔ポリマー/顔料〕は、インキの安定性の観点から、好ましくは20/100〜300/100、より好ましくは30/100〜200/100、更に好ましくは40/100〜100/100である。
<分散媒>
水性インキで用いる分散媒は、有機溶剤及び水を含む。
前記分散媒の平均沸点は、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、100℃以上122℃以下である。
分散媒の平均沸点は、水性インキ中に含まれる有機溶剤及び水等の各分散媒の含有量(質量%)で重み付けした加重平均値である。
分散媒の平均沸点は、インキ乾燥性の観点から好ましくは102℃以上、より好ましくは105℃以上、より好ましくは110℃以上であり、そして、好ましくは121℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは115℃以下である。
有機溶剤としては、水溶性有機溶剤が好ましい。水溶性有機溶剤は、常温で液体又は固体であり、該溶剤を25℃の水100mlに溶解させたときの溶解量が10ml以上である有機溶剤をいう。
有機溶剤は、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、その沸点が、好ましくは100℃以上、より好ましくは110℃以上、更に好ましくは115℃以上、より更に好ましくは118℃以上であり、そして、好ましくは260℃以下、より好ましくは250℃以下、更に好ましくは240℃以下、より更に好ましくは235℃以下である。
ここで、沸点とは標準沸点(1気圧下での沸点)をいい、2種以上を用いる場合には、各水溶性有機溶剤の含有量(質量%)で重み付けした加重平均値とする。
水性インキに用いられる有機溶剤の含有量は、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、沸点100℃以上260℃以下の有機溶剤の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上であり、そして、環境負荷低減の観点から、好ましくは12質量%以下、より好ましくは11質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは9質量%以下である。
インキは、沸点が100℃未満の有機溶剤を含有してもよいが、乾燥性を抑制しつつ、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、その含有量は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
100℃未満の有機溶剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール等の一価アルコールが挙げられる。
好ましい水溶性有機溶剤としては、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、多価アルコールエーテル、含窒素複素環化合物、アミド、アミン等が挙げられるが、これらの中ではグリコールエーテルが好ましい。
前記グリコールエーテルとしては、アルキル基の炭素数が1以上、好ましくは2以上であり、そして、好ましくは6以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3以下であるアルキレングリコールモノアルキルエーテル、アルキレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。
これらの中では、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等が好ましく、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点125℃)、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(沸点142℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点171℃)、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル(沸点220℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点121℃)、及びトリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点249℃)から選ばれる1種以上がより好ましい。
<界面活性剤>
水性インキに用いられる界面活性剤に特に制限はないが、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、シリコーン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が好ましい。ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤は、シリコーンオイルの側鎖及び/又は末端の炭化水素基を、ポリエーテル基で置換された構造を有するものである。該ポリエーテル基としては、ポリエチレンオキシ基、ポリプロピレンオキシ基、エチレンオキシ基(EO)とプロピレンオキシ基(PO)がブロック状又はランダムに付加したポリアルキレンオキシ基が好適であり、シリコーン主鎖にポリエーテル基がグラフトした化合物、シリコーンとポリエーテル基がブロック状に結合した化合物等を用いることができる。
ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤の具体例としては、信越化学工業株式会社製のKFシリーズ、日信化学工業株式会社製のシルフェイスSAG、ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYKシリーズ等が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、炭素数8以上22以下のアセチレングリコール及び該アセチレングリコールのエチレン付加物が好ましく、炭素数8以上22以下のアセチレングリコールがより好ましい。
これらの市販品例としては、エアープロダクツアンドケミカルズ社のサーフィノール104(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール)、同104E(サーフィノール104のエチレングリコール50%希釈品)、同104PG−50(サーフィノール104のプロピレングリコール50%希釈品)、サーフィノール420(サーフィノール104のEO平均1.3モル付加物)、川研ファインケミカル株式会社製のアセチレノールE13T(EO平均付加モル数:1.3)等が挙げられる。
界面活性剤として、上記以外の他の界面活性剤を含んでいてもよい。他の界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤が好ましく、アルコール系界面活性剤がより好ましい。
アルコール系界面活性剤の市販品例としては、花王株式会社製の「エマルゲン」シリーズが挙げられる。
インキ中の界面活性剤の含有量は、印刷基材への濡れ性を向上させる観点から、界面活性剤の合計量として、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
(増粘剤等)
水性インキには、任意成分として、増粘剤、pH調整剤、消泡剤、防腐剤、防錆剤等の各種添加剤を含有させることができる。
増粘剤としては、セルロース系増粘剤、ポリアクリル酸系増粘剤、ポリエーテルポリオール系増粘剤、ポリエーテルウレタン変性物系増粘剤等が挙げられる。
ポリアクリル酸系増粘剤の市販品例としては、ローム&ハース社製のプライマルASEシリーズ等、ポリエーテルポリオール系増粘剤の市販品例としては、RHEOX社製のRHEOLATEシリーズ等、ポリエーテルウレタン変性物系増粘剤の市販品としては、株式会社ADEKA製のアデカノールUHシリーズ、第一工業製薬株式会社製のDKシックナーSCTシリーズ等が挙げられる。
増粘剤の配合量は、所望の粘度に応じて適宜調整されるが、水性インキ中、通常0.1質量%以上5質量%以下である。
(水)
水性インキ中の水の含有量は、好ましくは45質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは55質量%以上であり、そして、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、好ましくは75質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは65質量%以下である。
<水性インキの物性>
顔料粒子、特に顔料をポリマーで分散させた顔料粒子Aのインキ中の平均粒径は、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上、更に好ましくは80nm以上であり、そして、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下、更に好ましくは200nm以下である。
顔料を含有しないポリマー粒子Bのインキ中の平均粒径は、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、好ましくは20nm以上、より好ましくは40nm以上、更に好ましくは60nm以上であり、そして、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下、更に好ましくは150nm以下である。
顔料粒子A、ポリマー粒子Bの平均粒径は、実施例に記載の方法により測定される。
水性インキの20℃における静的表面張力は、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、好ましくは20mN/m以上、より好ましくは22mN/m以上、更に好ましくは23mN/m以上であり、そして、好ましくは40mN/m以下、より好ましくは38mN/m以下、より好ましくは34mN/m以下、更に好ましくは30mN/m以下である。
ザーンカップ法による20℃におけるインキの粘度は、インキ転移性を向上し、版かぶりを抑制する観点から、好ましくは10秒以上、より好ましくは12秒以上、更に好ましくは14秒以上であり、そして、好ましくは25秒以下、より好ましくは23秒以下、更に好ましくは21秒以下である。
20℃におけるインキのpHは、分散安定性を向上させる観点から、好ましくは5.5以上、より好ましくは6.0以上、更に好ましくは6.5以上であり、そして、部材耐性、皮膚刺激性の観点から、好ましくは11.0以下、より好ましくは10.0以下、更に好ましくは9.5以下である。
以下の製造例、調製例、実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り「質量部」及び「質量%」である。なお、各物性等の測定方法は以下のとおりである。
(1)ポリマーの重量平均分子量の測定
N,N−ジメチルホルムアミドに、リン酸及びリチウムブロマイドをそれぞれ60mmol/Lと50mmol/Lの濃度となるように溶解した液を溶離液として、ポリマーの分子量をゲル浸透クロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPA装置(HLA−8120GPA)、東ソー株式会社製カラム(TSK−GEL、α−M×2本)、流速:1mL/min〕により測定した。なお、標準物質として分子量既知の単分散ポリスチレンを用いた。
(2)ポリマーの酸価の測定
電位差自動滴定装置(京都電子工業株式会社製、電動ビューレット、型番:APB−610)に樹脂をトルエンとアセトン(2+1)を混合した滴定溶剤に溶かし、電位差滴定法により0.1N水酸化カリウム/エタノール溶液で滴定し、滴定曲線上の変曲点を終点とした。水酸化カリウム溶液の終点までの滴定量から酸価を算出した。
(3)固形分濃度の測定
30mlのポリプロピレン製容器(φ=40mm、高さ=30mm)にデシケーター中で恒量化した硫酸ナトリウム10.0gを量り取り、そこへサンプル約1.0gを添加して、混合させた後、正確に秤量し、105℃で2時間維持して、揮発分を除去し、さらにデシケーター内で15分間放置し、質量を測定した。揮発分除去後のサンプルの質量を固形分として、添加したサンプルの質量で除して固形分濃度とした。
(4)顔料粒子A及び顔料を含有しないポリマー粒子Bの平均粒径の測定
レーザー粒子解析システム(大塚電子株式会社製、型番:ELS−8000、キュムラント解析)を用いてキュムラント平均粒径を測定し、該キュムラント平均粒径を顔料粒子Aの平均粒径又は顔料を含有しないポリマー粒子Bの平均粒径とした。測定用サンプルには、測定する粒子の濃度が、5×10-3%になるよう水で希釈した分散液を用いた。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力した。
製造例1(顔料水分散体Aの製造)
(1)2Lフラスコにイオン交換水236部を計量し、アクリルポリマー(BASF社製、商品名:ジョンクリル690、重量平均分子量16500、酸価240mgKOH/g、Tg105℃)を60部及び5N水酸化ナトリウム溶液36.5部(ナトリウム中和度60モル%)を投入した。アンカー翼を用いて200rpmで2時間撹拌し、アクリルポリマー水溶液332.5部(固形分濃度19.9%)を得た。
ディスパー翼を有する容積が2Lのベッセルに上記水溶液331.7部及びイオン交換水448.3部を添加し、0℃の水浴で冷却しながら、ディスパー(浅田鉄工株式会社製、ウルトラディスパー:商品名)を用いて1400rpmで15分間撹拌した。
(2)次いでカーボンブラック(キャボット社製、商品名:MONARCH 880、一次粒子径16nm)220部を加え、6400rpmで1時間撹拌した。その分散液をジルコニアビーズ(株式会社ニッカトー社製、商品名:XTZボール、0.3mmφ)を80%充填した湿式分散機(株式会社広島メタル&マシナリー製、商品名:ウルトラアペックスミル UAM05)に投入し、5℃の冷却水で冷却しながら周速8m/s、流量200g/分で5パス分散後、200メッシュ金網を用いて濾過を行った。
(3)上記で得られた濾液500部(顔料110部、ポリマー33部)にデナコール EX−321L(ナガセケムテックス株式会社製、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、エポキシ当量129)7.3部(ポリマー中のアクリル酸に含有する架橋反応点となるカルボン酸に対し40mol%相当)、プロキセルLV(S)(ロンザジャパン株式会社製、防黴剤、有効分20%)1部を添加し、更に固形分濃度が28.6%になるようにイオン交換水17.9部を添加し、70℃で3時間攪拌した後、200メッシュ金網で濾過し、顔料を含有するポリマー粒子28.6%の水分散体A 526.2部(顔料水分散体A;平均粒径100nm)を得た。
製造例2(顔料を含有しない水不溶性ポリマー粒子分散液の製造)
滴下ロートを備えた反応容器内に、メタクリル酸0.5部、メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)14.5部、2−エチルヘキシルアクリレート(和光純薬工業株式会社製)5.0部、ラテムルE−118B(ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム11.1部、花王株式会社製、界面活性剤)、重合開始剤である過硫酸カリウム(和光純薬工業株式会社製)0.2部、イオン交換水282.8部を入れて150prmで混合した後、窒素ガス置換を行い、初期仕込みモノマー溶液を得た。
メタクリル酸9.5部、メチルメタクリレート275.5部、2−エチルヘキシルアクリレート95.0部、ラテムルE−118B 35.1部、過硫酸カリウム0.6部、イオン交換水183.0部を150prmで混合した滴下モノマー溶液を滴下ロート内に入れて、窒素ガス置換を行った。
窒素雰囲気下、反応容器内の初期仕込みモノマー溶液を150prmで攪拌しながら室温から80℃に30分かけて昇温し、80度に維持したまま、滴下ロート中のモノマーを3時間かけて徐々に反応容器内に滴下した。滴下終了後、反応容器内の温度を維持したまま、1時間攪拌し、イオン交換水204.7部を加えた。次いでステンレス金網(200メッシュ)でろ過し、水不溶性ポリマー粒子の分散液(固形分濃度40%、平均粒径100nm、酸価16mgKOH/g、Tg48℃)を得た。
<グラビア印刷用インキの調製>
調製例1(インキ1の調製)
表1に記載のインキ組成となるように、製造容器内に製造例1で得られた顔料水分散体A 54.5部(インキ中の顔料濃度11.5%に相当)に中和剤0.77部(和光純薬工業株式会社製、5N水酸化ナトリウム溶液)及び製造例2で得られた顔料を含有しない水不溶性ポリマー粒子の分散液19.5部(インキ中のポリマー濃度8.0%に相当、固形分濃度41%)を加え、150rpmで撹拌を行った。
更にジエチレングリコールモノイソブチルエーテル7部、シリコーン系界面活性剤1.0部(信越化学工業株式会社製、商品名:KF−6011、PEG−11メチルエーテルジメチコン)及びアセチレングリコール系界面活性剤1.0部(日信化学工業株式会社製、商品名:サーフィノール104PG50、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、有効分50%、プロピレングリコール溶液)、増粘剤0.8部(株式会社ADEKA製、商品名:アデカノールUH−420、有効分30%水溶液)及びイオン交換水15.4部を加え、室温下で30分撹拌を行った後、ステンレス金網(200メッシュ)で濾過し、インキ1(分散媒の平均沸点が111.8℃)を得た。
インキ1の配合処方を表1に示し、分散媒の平均沸点の計算値を表2に示す。
表1中の記号は、以下を示すものである。
・iBDG:ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点220℃、SP値8.7)
・MFG:プロピレングリコールモノメチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点121℃、SP値10.4)
・MTG:トリエチレングリコールモノメチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点249℃、SP値10.5)
・IPA:イソプロピルアルコール(和光純薬工業株式会社製、沸点88℃、SP値11.5)
・BTG:トリエチレングリコールモノブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点271℃、SP値9.6)
調製例2〜5(インキ2〜5の調製)
調製例1の配合処方を表1に示す条件に変えた以外は、調製例1同様に行い、インキ2〜5を得た。
実施例1
調製例1のインキを用いて、2軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、商品名:FOR−AQ #20、ラミネートグレード、厚み20μm)のコロナ放電処理面に印刷を行った。印刷は、グラビアロールA(ナベプロセス株式会社製、レーザー製版方式、ロール直径200mm、ロール長さ1100mm、グラビア250線、セル深度8μm、ペーパー研磨処理#1000)及びドクターブレード(株式会社エコーブレード製、セラミック複合ドクター、メッキ:ニッケル/セラミック複合タイプ、ビッカース硬度850Hv、メッキ厚み10μm、刃先厚み90μm、平行刃)を設置したグラビア印刷機(岡崎機械工業株式会社製、グラビア3色テスト機)で、印刷速度:75m/分、乾燥温度70℃、ファニッシャーロール材質NBR、ファニッシャーロール圧0.3MPa、ファニッシャー回転数はグラビアロール100%に対して15%、ドクターブレードとグラビアロールとの接触圧0.15MPa、ニップローラー材質NBR、ニップロールが印刷基材に接触する接触圧0.15MPaの条件で印刷を行った。
また、直径7mmのエアーノズルを、グラビアロール版面から50mm離れた位置に、100mm間隔で12本設置し、該エアーノズルからグラビア版面に、温度25℃、相対湿度20%の温風を、風量1.83L/分(風速0.8m/s)で吹き付けながら印刷を行った(図1参照)。
実施例2〜12、比較例1〜10
実施例1の条件を表3及び表4に示す条件に変えた以外は、実施例1と同様に行った。
なお、実施例10においては、直径7mmの吸気ノズルを、グラビアロール版面から50mm離れた位置で、エアーノズルの上面側に、エアーノズルに沿わせて、100mm間隔で設置し、吸気量1.83L/分(吸気速度0.8m/s)で吸気しながら印刷を行った(図1参照)。
<インキの評価>
得られたインキに対して、下記評価方法にて、インキ転移率、版かぶり濃度を評価した。結果を表3及び表4に示す。
<インキ転移率の評価方法>
網点100%で印刷された100mm×100mmのベタ印刷物をカットし、初期の質量を測り、アセトンを用いてベンコットンで、インキを除去した。その後、印刷物を40℃、12時間、温風乾燥し、質量を測定した。初期の質量とインキ除去、乾燥後の質量の差をインキ転移量とした。インキの転移率(%)は、グラビアロール版面のセル(凹部)体積とインキ転移量から下記式より算出し、下記基準で評価した。
インキ転移率(%)=(インキ転移量/グラビアセル体積)×100
(評価基準)
◎:インキ転移率61〜70%
○:インキ転移率56〜60%
△:インキ転移率51〜55%
×:インキ転移率40〜50%
△以上は、実用的に問題ないレベルである。
<版かぶり濃度の評価方法>
分光光度計(グレタグマクベス社製、商品名:SpectroEye)を用いて、印刷していない非画線部を10枚切り取り、それらを10枚重ねて、濃度測定モード(DIN,Abs)にて測定を行い、下記基準で評価した。
(評価基準)
◎:版かぶり濃度0.30〜0.35
○:版かぶり濃度0.36〜0.40
△:版かぶり濃度0.41〜0.45
×:版かぶり濃度0.46〜0.55
△以上は、実用的に問題ないレベルである。
表3及び4から、実施例1〜12の印刷方法によれば、比較例1〜10の印刷方法に比べて、インキ転移率が高く、連続印刷において安定な印刷が行えると同時に、版かぶりが抑制されて高品質の印刷物が得られることが分かる。
1:グラビア印刷機
10:インキパン
11:ファニッシャーロール
12:グラビアロール
13:ドクターブレード
14:ニップロール
15:基材供給ロール
16:基材巻取ロール
20:印刷基材
30:エアーノズル
31:吸気ノズル

Claims (5)

  1. インキパンに水性インキを貯留して、ドクターブレードを用いて印刷するグラビア印刷方法であって、
    該水性インキが、顔料、ポリマー、分散媒、及び界面活性剤を含み、
    該分散媒の平均沸点が100℃以上122℃以下であり、
    該ドクターブレードでグラビア版面の該水性インキを掻き取った後、30mm以上250mm以下の間隔で設置されたエアーノズルからグラビア版面に、温度が15℃以上45℃以下で、相対湿度が0%以上50%以下の温風を、風量0.05L/min以上15L/min以下で吹き付ける、グラビア印刷方法。
  2. 温風吹き付けの風速が0.2m/s以上2.0m/s以下である、請求項1に記載のグラビア印刷方法。
  3. エアーノズルの孔径が2mmφ以上12mmφ以下である、請求項1又は2に記載のグラビア印刷方法。
  4. 温風吹き付け後のグラビア版面を吸気する、請求項1〜3のいずれかに記載のグラビア印刷方法。
  5. 該水性インキ中の沸点100℃未満の有機溶剤の含有量が5質量%以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のグラビア印刷方法。
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