JP2019113582A - 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品 - Google Patents

感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】200℃以下の低温で硬化した場合であっても、薬液耐性、フラックス耐性及び破断伸び特性に優れる硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体と、(B)熱塩基発生剤と、(C)光重合開始剤と、を含む感光性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品に関する。
従来、半導体素子の表面保護膜及び層間絶縁膜には、優れた耐熱性、電気特性及び機械特性等を併せ持つポリイミドやポリベンゾオキサゾールが用いられている。近年、これらの樹脂自身に感光特性を付与した感光性樹脂組成物が用いられており、これを用いるとパターン硬化膜の製造工程が簡略化でき、煩雑な製造工程を短縮できる(例えば、特許文献1参照)。
近年、コンピュータの高性能化を支えてきたトランジスタの微細化はスケーリング則の限界に直面しており、さらなる高性能化や高速化のために半導体素子を3次元的に積層する積層デバイス構造が注目を集めている(例えば、非特許文献1参照)。積層デバイス構造の中でも、マルチダイファンアウトウエハレベルパッケージ(Multi−die Fanout Wafer Level Packaging)は、1つのパッケージの中に複数のダイを一括封止して製造するパッケージであり、従来から提案されているファンアウトウエハレベルパッケージ(1つのパッケージの中に1つのダイを封止して製造する)よりも低コスト化及び高性能化が期待できるため注目を集めている。
マルチダイファンアウトウエハレベルパッケージの作製においては、高性能なダイの保護や耐熱性の低い封止材を保護し、歩留まりを向上させる観点から、ポリイミドやポリベンゾオキサゾール等の樹脂の低温硬化性が強く求められている(例えば、特許文献2参照)。
従来の樹脂組成物として、例えば、特許文献3には、ポリアミック酸と、200℃以下の加熱によって1級又は2級アミンを発生する熱塩基発生剤と、溶剤とを含むポリイミド前駆体組成物が開示されている。特許文献4には、特定の酸性化合物、及びpKa1が0〜4のアニオンとアンモニウムカチオンとを有するアンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種を含む熱塩基発生剤を含む熱硬化性樹脂組成物が開示されている。
特許文献5には、ポリイミドの低温硬化性を向上させるために、アルコール性水酸基を有する1級又は2級アミンを生じる光塩基発生剤とポリイミド前駆体とを含有するポリイミド前駆体樹脂組成物が開示されている。特許文献6には、光照射又は加熱によりイミダゾール誘導体を生じる化合物と、ポリイミド前駆体、エポキシ架橋剤、ポリウレタン又はポリ尿素とを含む樹脂組成物が開示されている。
特開2009−265520号公報 国際公開第2008/111470号公報 特開2007−56196号公報 国際公開第2015/199219号公報 特開2012−102237号公報 特開2013−139566号公報
「半導体技術年鑑2013 パッケージング/実装編」、株式会社日経BP、2012年12月、p.41−50
ポリイミド前駆体やポリアミドイミド前駆体の硬化膜を再配線層に用いる場合、電子部品の熱的損失を抑えるために硬化温度を低くすることが求められる。また、集積度、機能向上及びチップサイズ矮小化に伴い、パッケージを多層配線化するため、硬化膜には有機溶剤、強酸及び強塩基等の薬液に対する高い薬液耐性が求められる。さらに、高密度実装が可能なCSP(チップサイズパッケージング)等は硬化膜がハンダバンプに接触する構造であるため、ハンダバンプのリフロー工程等において硬化膜がフラックスに接触することから、高い耐フラックス性が要求される。
しかしながら、これらを全て満足する樹脂組成物は得られていなかった。
本発明の目的は、200℃以下の低温で硬化した場合であっても、薬液耐性、フラックス耐性及び破断伸び特性に優れる硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を提供することである。また、当該感光性樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法、当該感光性樹脂組成物の硬化膜、当該硬化膜を用いて作製された層間絶縁膜等、及び当該層間絶縁膜等を含む電子部品を提供することである。
本発明者らは、上記問題に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、特定のポリイミド前駆体、熱塩基発生剤及び光重合開始剤を組み合わせることで、200℃以下の低温で硬化した場合においても、上述した特性を全て満足する硬化膜が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の感光性樹脂組成物等が提供される。
1.(A)重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体と、
(B)熱塩基発生剤と、
(C)光重合開始剤と、
を含む感光性樹脂組成物。
2.前記(A)成分が、下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体である、1に記載の感光性樹脂組成物。
Figure 2019113582
(式(1)中、Xは4価の芳香族基である。Yは2価の芳香族基である。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記式(2)で表される基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、R及びRの少なくとも一方は下記式(2)で表される基である。−COOR基と−CONH−基とは、互いにオルト位置にあり、−COOR基と−CO−基とは、互いにオルト位置にある。)
Figure 2019113582
(式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基である。mは1〜10の整数である。)
3.前記(B)成分が、示差走査熱量測定による測定において、100℃から200℃の間に塩基発生温度を有する化合物を含む、1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
4.前記(B)成分が、アニオンとカチオンを含むイオン型構造を有する化合物を含む、1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
5.前記(B)成分が、下記式(21)又は(22)で表される化合物を含む、4に記載の感光性樹脂組成物。
Figure 2019113582
(式(21)及び(22)中、R21〜R29は、それぞれ独立に、水素原子、1価の有機基又は2価の有機基である。R21とR22、R23とR24、R25とR29、及びR26とR27は、互いに結合して環を形成してもよい。Xn−は、下記式(23)〜(26)のいずれかで表される化合物からn個の水素原子を除いたアニオンである。nは1〜4の整数である。)
Figure 2019113582
(式(23)〜(26)中、R31〜R33は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。R34は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族基である。R35は、水酸基又はメルカプト基である。e〜hは、それぞれ独立に、1〜4の整数である。)
6.前記(B)成分が、前記アニオンとしてフェノール由来構造又はオルトフタル酸由来構造を含み、前記カチオンとして1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン由来構造又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン由来構造を含む、4又は5に記載の感光性樹脂組成物。
7.1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、
前記感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、
前記パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、
を含むパターン硬化膜の製造方法。
8.前記加熱処理の温度が200℃以下である7に記載のパターン硬化膜の製造方法。
9.1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜。
10.パターン硬化膜である9に記載の硬化膜。
11.9又は10に記載の硬化膜を用いて作製された層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜。
12.11に記載の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜を含む電子部品。
本発明によれば、200℃以下の低温で硬化した場合であっても、薬液耐性、フラックス耐性及び破断伸び特性に優れる感光性樹脂組成物が提供できる。また、当該感光性樹脂組成物を用いたパターン硬化膜の製造方法、当該感光性樹脂組成物の硬化膜、当該硬化膜を用いて作製された層間絶縁膜等、及び当該層間絶縁膜等を含む電子部品が提供できる。
本発明の一実施形態に係る電子部品の製造工程を示す概略図である。
以下に、本発明の感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
本明細書において「A又はB」とは、AとBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書において組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。本明細書において、例示材料は特に断らない限り単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本明細書における「(メタ)アクリル基」とは、「アクリル基」及び「メタクリル基」を意味し、「(メタ)アクリレート」は「メタクリレート」又は「アクリレート」を表す。
[感光性樹脂組成物]
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体(以下、「(A)成分」ともいう。)、(B)熱塩基発生剤(以下、「(B)成分」ともいう。)、及び(C)光重合開始剤(以下、「(C)成分」ともいう。)を含有する。本発明の感光性樹脂組成物は、好ましくはネガ型感光性樹脂組成物である。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記の成分を有するため優れた感光特性を有し、200℃以下で硬化を行っても、高温硬化時に得られる硬化膜と同等の優れた薬液耐性、フラックス耐性及び破断伸び特性を有する硬化膜を形成できる。
以下、各成分について説明する。
((A)成分:重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体)
(A)成分は、重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体であれば特に制限はされないが、パターニング時の光源にi線を用いた場合の透過率が高く、200℃以下の低温硬化時にも高い硬化膜特性を示すポリイミド前駆体が好ましい。
重合性の不飽和結合としては、炭素原子間の二重結合等が挙げられる。
(A)成分は、好ましくは下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体である。これにより、i線の透過率が高く、200℃以下の低温で硬化を行った場合であっても良好な硬化膜を形成できる。
Figure 2019113582
(式(1)中、Xは4価の芳香族基である。Yは2価の芳香族基である。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記式(2)で表される基、又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、R及びRの少なくとも一方は下記式(2)で表される基である。−COOR基と−CONH−基とは、互いにオルト位置にあり、−COOR基と−CO−基とは、互いにオルト位置にある。)
Figure 2019113582
(式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基である。mは1〜10の整数(好ましくは2〜10の整数、より好ましくは2〜5の整数、さらに好ましくは2又は3)である。)
式(1)のXの4価の芳香族基は、4価の芳香族炭化水素基(炭素数は例えば6〜20)であってもよく、4価の芳香族複素環式基(原子数は例えば5〜20)であってもよい。Xは4価の芳香族炭化水素基が好ましい。
の4価の芳香族炭化水素基としては、例えば以下に示す基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2019113582
(式中、Z及びZは、それぞれ独立に、各々が結合するベンゼン環と共役しない2価の基又は単結合である。Zは、エーテル結合(−O−)又はスルフィド結合(−S−)である。)
及びZの2価の基は、−O−、−S−、メチレン基、ビス(トリフルオロメチル)メチレン基、又はジフルオロメチレン基であることが好ましく、−O−がより好ましい。
は、−O−が好ましい。
式(1)のYの2価の芳香族基は、2価の芳香族炭化水素基(炭素数は例えば6〜20)であってもよく、2価の芳香族複素環式基(原子数は例えば5〜20)であってもよい。Yは2価の芳香族炭化水素基が好ましい。
の2価の芳香族炭化水素基としては、例えば下記式(3)で表される基が挙げられるが、これに限定されるものではない。
Figure 2019113582
(式(3)中、R41〜R48は、それぞれ独立に、水素原子、1価の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子を有する1価の有機基である。)
41〜R48の1価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6)としてはメチル基が好ましい。
41〜R48のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)を有する1価の有機基は、ハロゲン原子を有する1価の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6)が好ましく、トリフルオロメチル基が好ましい。
式(3)において、例えば、R42及びR43が1価の脂肪族炭化水素基(例えばメチル基)であり、R41及びR44〜R48が水素原子であってもよい。
また、Yとして、ジフェニルエーテルから2つの水素原子を除いて得られる2価の基やベンゼンから2つの水素原子を除いて得られる2価の基を用いることもできる。
式(1)のR及びRの炭素数1〜4(好ましくは1又は2)の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
式(1)において、R及びRの少なくとも一方が式(2)で表される基であり、好ましくはR及びRの両方が式(2)で表される基である。
式(2)のR〜Rの炭素数1〜3(好ましくは1又は2)の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基等が挙げられる。メチル基が好ましい。
式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体は、例えば、下記式(4)で表されるテトラカルボン酸二無水物と、下記式(5)で表されるジアミノ化合物とを、N−メチルピロリドン等の有機溶剤中にて反応させてポリアミド酸を製造し、下記式(6)で表される化合物を加え、有機溶剤中で反応させて全体的又は部分的にエステル基を導入することで製造することができる。
Figure 2019113582
(式(4)中、Xは式(1)のXに対応する基である。式(5)中、Yは式(1)で定義した通りである。式(6)中、R〜R及びmは式(2)で定義した通りである。)
式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体は、例えば、式(4)で表されるテトラカルボン酸二無水物と式(6)で表される化合物との反応によりエステル体を製造し、その後、式(5)で表されるジアミノ化合物と反応させて製造することもできる。
式(4)で表されるテトラカルボン酸二無水物及び式(5)で表されるジアミノ化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
式(1)で表される構造単位の含有量は、(A)成分の全構造単位に対して、50%モル以上であることが好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。上限は特に限定されず、100モル%でもよい。
(A)成分は、式(1)で表される構造単位以外の構造単位を有してもよい。式(1)で表される構造単位以外の構造単位としては、下記式(7)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2019113582
(式(7)中、Xは4価の芳香族基である。Yは2価の芳香族基である。R51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基である。−COOR51基と−CONH−基とは、互いにオルト位置にあり、−COOR52基と−CO−基とは、互いにオルト位置にある。)
式(7)のXの4価の芳香族基としては、式(1)のXの4価の芳香族基と同じ基が挙げられる。Yの2価の芳香族基としては、式(1)のYの2価の芳香族基と同じ基が挙げられる。R51及びR52の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基としては、式(1)のR及びRの炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基と同じ基が挙げられる。
式(1)で表される構造単位以外の構造単位の含有量は、(A)成分の全構造単位に対して50モル%未満であることが好ましい。
式(1)で表される構造単位以外の構造単位は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
(A)成分において、ポリイミド前駆体中の全カルボキシ基及び全カルボキシエステルに対して、式(2)で表される基でエステル化されたカルボキシ基の割合が、50モル%以上であることが好ましく、60〜100モル%がより好ましく、70〜90モル%がより好ましい。
(A)成分の分子量に特に制限はないが、数平均分子量で10,000〜200,000であることが好ましい。
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することによって求める。
((B)成分:熱塩基発生剤)
熱塩基発生剤とは、熱によって塩基を発生する化合物である。
(B)成分は、示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry(以下、「DSC」ともいう。))において100℃から200℃の間に塩基発生温度を有する化合物が好ましい。
塩基発生温度は200℃以下が好ましく、180℃以下がより好ましい。また、塩基発生温度は100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましい。
塩基発生温度が200℃以下であれば、感光性樹脂組成物を200℃以下の低温で硬化した場合でも問題なく塩基が発生し、添加効果を十分発現することができる。塩基発生温度が100℃以上であれば、保存中や感光性樹脂膜の作成過程において塩基が生じることなく、安定性やハンドリングに優れた感光性樹脂組成物とすることができる。
塩基発生温度は、示差走査熱量測定を用いて以下のように決定する。即ち、熱塩基発生剤とポリイミド前駆体(本願合成例1で合成したポリマーI)とを、質量比10:90でテトラヒドロフラン(THF、東京化成工業株式会社製)中で均一に混合し、これをガラス基板上に塗布し、80℃で10分間乾燥させてサンプルとする。このサンプルを金属パンにいれ、10℃/分で300℃まで加熱し、その際のポリイミド前駆体の反応熱のピーク温度を測定することで熱塩基発生剤の塩基発生温度を決定する。具体的に、測定されたピークの中で、ポリイミド前駆体と塩基の反応に帰属されるピーク温度を塩基とポリイミド前駆体が反応した温度、即ち塩基発生温度とする。観測されるピークの中で最も低温側のピークをポリイミド前駆体と塩基の反応によるものと帰属する。読み取るピーク温度はポリイミド前駆体と塩基の反応の種類により、発熱の場合もあるし、吸熱の場合もある。
(B)成分から発生する塩基は有機塩基であることが好ましく、1級アミン、2級アミン又は3級アミンがより好ましく、アミジン、グアニジン等の有機強塩基がさらに好ましい。また、(B)成分から発生する塩基の沸点(1気圧)は100℃以上であることが好ましく、140℃以上であることがより好ましい。
(B)成分としては、アニオンとカチオンを含むイオン型構造を有する化合物が好ましい。
イオン型構造を有する化合物のアニオンとしては、カルボン酸アニオン、フェノールアニオン、リン酸アニオン及び硫酸アニオンからなる群から選択されるアニオンが好ましい。また、塩基発生温度の観点から、カルボン酸アニオン又はフェノールアニオンが好ましい。即ち、熱塩基発生剤はカルボン酸アニオンとの塩又はフェノールアニオンとの塩が好ましい。
また、アニオン中の上記官能基(カルボキシ基、フェノール性水酸基、リン酸基及び硫酸基)の数は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
アニオンとなりうる化合物として、下記式(23)〜(26)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019113582
(式(23)〜(26)中、R31〜R33は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。R34は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族基である。R35は、水酸基又はメルカプト基である。e〜hは、それぞれ独立に、1〜4の整数(好ましくは1又は2)である。)
31〜R34の炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソプロピル基、エチルヘキシル基、オクチル基等)、又は当該アルキル基から水素原子を1〜3個除いた2〜4価の基などが挙げられる。炭素数6〜10の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、及びこれらから水素原子を1〜3個除いた2〜4価の基等が挙げられる。
イオン型構造を有する化合物のカチオンとなる化合物としては、下記式(27)又は(28)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019113582
(式(27)及び(28)中、R21〜R29は、それぞれ独立に、水素原子、1価の有機基又は2価の有機基である。R21とR22、R23とR24、R25とR29、及びR26とR27は、互いに結合して環を形成してもよい。)
21〜R29の1価又は2価の有機基としては、脂肪族炭化水素基(炭素数は例えば1〜10)又は芳香族基(炭素数は例えば6〜10)が挙げられる。脂肪族炭化水素基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基)、又は当該アルキル基から水素原子を1つ除いたアルキレン基等が挙げられる。
21とR22、R23とR24、R25とR29、及びR26とR27が互いに結合して環を形成する場合の環としては、脂肪族環(非芳香性の炭化水素環)、芳香環、複素環等が挙げられる。環は単環であってもよく、複環であってもよい。
上記の基が結合して環を形成する場合、連結基を含んでもよく、当該連結基としては、−CO−、−O−、−NH−、2価の脂肪族基(例えば、アルキル基から水素原子を1個除いた基)、2価の芳香族環基(例えば、フェニル基等の芳香族炭化水素基から水素原子を1個除いた基)及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基が挙げられる。当該環は、例えば4〜8員環であり、好ましくは5〜7員環である。
環の具体例としては、例えば、ピロリジン環、ピロール環、ピペリジン環、ピリジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラジン環、ピリミジン環、ヒドロピリミジン環(例えばテトラヒドロピリミジン環)、モルホリン環、チアジン環、インドール環、イソインドール環、ベンゾイミダゾール環、プリン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、シンノリン環、カルバゾール環、アゼピン環、ジアゼピン環等が挙げられる。
(B)成分としては、下記式(21)又は(22)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019113582
式(21)及び(22)中、R21〜R29は、それぞれ独立に、水素原子、1価の有機基又は2価の有機基である。R21とR22、R23とR24、R25とR29、及びR26とR27は、互いに結合して環を形成してもよい。Xn−は、上記式(23)〜(26)のいずれかで表される化合物からn個の水素原子を除いたアニオンである。nは1〜4の整数(好ましくは1又は2)である。
イオン型構造を有する化合物のカチオンとして、感光性樹脂組成物を200℃以下の低温で硬化した場合に、優れた薬液耐性、耐フラックス性を有する硬化膜が得られるという観点から、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン由来構造又は1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン由来構造が好ましく、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン由来構造が特に好ましい。
(B)成分は、好ましくは、アニオンとしてフェノール由来構造又はオルトフタル酸由来構造を含み、カチオン(発生する塩基種)として1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン由来構造又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン由来構造を含む。カチオンとしては1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン由来構造が特に好ましい。
この組み合わせを有する熱塩基発生剤は、100℃から200℃の加熱において有機強塩基を発生しやすい。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、1〜50質量部が好ましい。硬化膜の薬液耐性向上や成膜性の観点から、より好ましくは1〜20質量部、さらに好ましくは1〜10質量部である。
上記範囲内である場合、実用的なレリーフパターンが得られやすく、未露光部の現像後残滓を抑制しやすい。
((C)成分:光重合開始剤)
光重合開始剤としては、オキシム化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、アシルジアルコキシメタン化合物等が挙げられる。感度の観点から、オキシム化合物が好ましい。オキシム化合物としては、下記式(31)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019113582
式(31)中、R61は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数4〜10のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基であり、R62は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基である。R61及びR62は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜6のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数4〜6のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基であることがより好ましく、メチル基、シクロペンチル基、フェニル基又はトリル基であることがさらに好ましい。
63は、置換若しくは無置換のベンゾイル基、置換若しくは無置換のフルオレニル基又は置換若しくは無置換のカルバゾリル基であり、後述する式(34)〜(40)で表される化合物が有する、式(31)のR63に対応する基であることが好ましい。
置換若しくは無置換のベンゾイル基、置換若しくは無置換のフルオレニル基又は置換若しくは無置換のカルバゾリル基の置換基(以下、任意の置換基ともいう。)としては、フェニルチオ基、エチロールオキシ基、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基)、ハロゲン化(好ましくはフッ素化)されていてもよい炭素数1〜20(好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8)のアルコキシ基、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ基、ベンゾイル基等が挙げられる。
任意の置換基は、さらに上述の任意の置換基を有してもよい。
光重合開始剤としては、光硬化性を向上させる観点から、下記式(32)又は式(33)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019113582
式(32)中、R61及びR62は上記式(31)と同じである。
64は、−H、−OH、−COOH、−O(CH)OH、−O(CHOH、−COO(CH)OH、又は−COO(CHOHであり、−H、−O(CH)OH、−O(CHOH、−COO(CH)OH、又は−COO(CHOHであることが好ましく、−H、−O(CHOH、又は−COO(CHOHであることがより好ましい。
Figure 2019113582
式(33)中、R61及びR62は上記式(31)と同じである。
65は、炭素数1〜6のアルキル基であり、エチル基であることが好ましい。R66は、炭素数1〜12のアルキル基、又はアセタール結合を有する有機基であり、メチル基又は後述する式(37)で表される化合物が有する、式(33)のR66に対応する置換基であることが好ましい。iは1〜3の整数であり、1又は2であることが好ましい。
上記式(32)で表される化合物としては、例えば、下記式(34)及び下記式(35)で表される化合物が挙げられる。下記式(34)で表される化合物はIRGACURE OXE−01(BASFジャパン株式会社製)として入手可能である。
Figure 2019113582
上記式(33)で表される化合物としては、例えば、下記式(36)又は(37)で表される化合物が挙げられ、IRGACURE OXE−02(BASFジャパン株式会社製)、アデカオプトマーN−1919(株式会社ADEKA製)として入手可能である。
Figure 2019113582
また、光重合開始剤として、下記式(38)〜(40)で表される化合物を用いることもできる。
Figure 2019113582
(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部であり、さらに好ましくは0.1〜5質量部である。上記範囲内の場合、光架橋が膜厚方向で同程度となりやすく、実用的なレリーフパターンを得やすくなる。
((D)成分:架橋剤)
架橋剤としては、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等が挙げられる。
架橋剤を含有する場合、架橋剤の含有量は(A)成分100質量部に対して、1〜100質量部とすることが好ましく、1〜75質量部とすることがより好ましく、1〜50質量部とすることがさらに好ましい。
((E)成分:熱重合開始剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに(E)熱重合開始剤(以下、「(E)成分」ともいう。)を含んでもよい。
(E)成分としては、感光性樹脂膜の成膜時に溶剤を除去するための加熱(乾燥)では分解せず、硬化時の加熱により分解してラジカルを発生し、(A)成分の重合反応を促進する化合物が好ましい。そのため、(E)成分は分解点が、110℃以上200℃以下の化合物が好ましく、より低温で重合反応を促進する観点から、110℃以上175℃以下の化合物がより好ましい。
(E)成分としては、ビス(1−フェニル−1−メチルエチル)ペルオキシド等が挙げられる。
(E)成分を含有する場合、(E)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.5〜20質量部が好ましく、良好な耐フラックス性の確保のために1〜20質量部がより好ましく、乾燥時の分解による溶解性低下抑制の観点から、1〜10質量部がさらに好ましい。
(溶剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、通常、溶剤を含む。溶剤としては以下の化合物が挙げられる。
エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ―ブチロラクトン、ε−カプロラクトンδ−バレロラクトン、オキシ酢酸アルキル(例えば、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル及び2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチルなど;エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等;ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、N−メチル−2−ピロリドン等;芳香族炭化水素類として、例えば、トルエン、キシレン、アニソール、リモネン等;スルホキシド類として、例えばジメチルスルホキシド等;3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の有機溶剤が挙げられる。
溶剤の含有量は特に限定されないが、一般的に、(A)成分100質量部に対して50〜1000質量部である。
(他の成分)
本発明の感光性樹脂組成物は、上記成分以外に、カップリング剤、界面活性剤又はレベリング剤、防錆剤、重合禁止剤等を含有してもよい。
(カップリング剤)
カップリング剤は、通常、現像後の加熱処理において、(A)成分と反応して架橋するか、又は加熱処理する工程においてカップリング剤自身が重合する。これにより、得られる硬化膜と基板との接着性をより向上させることができる。
カップリング剤としてはシランカップリング剤が好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、ウレア結合(−NH−CO−NH−)を有する化合物が挙げられる。これにより、200℃以下の低温下で硬化を行った場合も基板との接着性をさらに高めることができる。
低温での硬化を行った際の接着性の発現に優れる点で、下記式(41)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2019113582
(式(41)中、R71及びR72は、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキル基である。jは1〜10の整数であり、kは1〜3の整数である。)
式(41)で表される化合物の具体例としては、ウレイドメチルトリメトキシシラン、ウレイドメチルトリエトキシシラン、2−ウレイドエチルトリメトキシシラン、2−ウレイドエチルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、4−ウレイドブチルトリメトキシシラン、4−ウレイドブチルトリエトキシシラン等が挙げられ、好ましくは3−ウレイドプロピルトリエトキシシランである。
シランカップリング剤として、ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤を用いてもよい。ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤、及び分子内にウレア結合を有するシランカップリング剤を併用すると、さらに低温硬化時の硬化膜の基板への接着性を向上することができる。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤としては、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n−プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n−ブチルフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、tert−ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、エチルメチルフェニルシラノール、n−プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n−ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、tert−ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn−プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n−ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、tert−ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n−プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n−ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、tert−ブチルジフェニルシラノール、フェニルシラントリオール、1,4−ビス(トリヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(エチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(プロピルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ブチルジヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジエチルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジプロピルヒドロキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジブチルヒドロキシシリル)ベンゼン、及び下記式(42)で表わされる化合物等が挙げられる。中でも、特に、基板との接着性をより向上させるため、式(42)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019113582
(式(42)中、R73はヒドロキシ基又はグリシジル基を有する1価の有機基であり、R74及びR75は、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキル基である。oは1〜10の整数であり、pは1〜3の整数である。)
式(42)で表される化合物としては、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ヒドロキシ基又はグリシジル基を有するシランカップリング剤は、さらに、窒素原子を含むことが好ましく、アミノ基又はアミド結合を有するシランカップリング剤が好ましい。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(2−グリシドキシメチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
アミド結合を有するシランカップリング剤としては、下記式(43)で表される化合物等が挙げられる。
76−(CH−CO−NH−(CH−Si(OR77 (43)
(式(43)中、R76はヒドロキシ基又はグリシジル基であり、q及びrは、それぞれ独立に、1〜3の整数であり、R77はメチル基、エチル基又はプロピル基である。)
シランカップリング剤を用いる場合、シランカップリング剤の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましく、0.3〜10質量部がさらに好ましい。
(界面活性剤又はレベリング剤)
界面活性剤又はレベリング剤を含むことで、塗布性(例えばストリエーション(膜厚のムラ)の抑制)及び現像性を向上させることができる。
界面活性剤又はレベリング剤としては、例えば、ポリオキシエチレンウラリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル等が挙げられ、市販品としては、商品名「メガファックスF171」、「F173」、「R−08」(以上、DIC株式会社製)、商品名「フロラードFC430」、「FC431」(以上、スリーエム ジャパン株式会社)、商品名「オルガノシロキサンポリマーKP341」、「KBM303」、「KBM403」、「KBM803」(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤又はレベリング剤を含む場合、界面活性剤又はレベリング剤の含有量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましく、0.05〜3質量部がさらに好ましい。
(防錆剤)
防錆剤を含むことで、銅及び銅合金の腐食の抑制や変色の防止ができる。
防錆剤としては、例えば、トリアゾール誘導体及びテトラゾール誘導体等が挙げられる。
防錆剤を用いる場合、防錆剤の含有量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく、0.5〜3質量部がさらに好ましい。
(重合禁止剤)
重合禁止剤を含有することで、良好な保存安定性を確保することができる。
重合禁止剤としては、ラジカル重合禁止剤、ラジカル重合抑制剤等が挙げられる。
重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベンゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、フェノチアジン、レゾルシノール、オルトジニトロベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼン、フェナントラキノン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クペロン、2,5−トルキノン、タンニン酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類等が挙げられる。
重合禁止剤を含有する場合、重合禁止剤の含有量としては、感光性樹脂組成物の保存安定性及び得られる硬化膜の耐熱性の観点から、(A)成分100質量部に対して、0.01〜30質量部が好ましく、0.01〜10質量部がより好ましく、0.05〜5質量部がさらに好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、溶剤を除いて、本質的に、(A)〜(C)成分、並びに、(D)成分、(E)成分、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、防錆剤及び重合禁止剤からなる群から選択される1以上の成分からなっており、本発明の効果を損なわない範囲で他に不可避不純物を含んでもよい。
本発明の感光性樹脂組成物の、例えば、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上、99質量%以上、99.5質量%以上、99.9質量%以上又は100質量%が、溶剤を除いて、
(A)〜(C)成分、
(A)〜(D)成分、又は
(A)〜(C)成分、並びに、(D)成分、(E)成分、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、防錆剤及び重合禁止剤からなる群から選択される1以上の成分からなっていてもよい。
[硬化膜]
本発明の硬化膜は、上述の感光性樹脂組成物を硬化することで得ることができる。本発明の硬化膜は、パターン硬化膜として用いてもよく、パターンがない硬化膜として用いてもよい。本発明の硬化膜の膜厚は、5〜20μmが好ましい。
[パターン硬化膜の製造方法]
本発明のパターン硬化膜の製造方法では、上述の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む。これにより、パターン硬化膜を得ることができる。
パターンがない硬化膜を製造する方法は、例えば、上述の感光性樹脂膜を形成する工程と加熱処理する工程とを備える。さらに、露光する工程を備えてもよい。
基板としては、ガラス基板、Si基板(シリコンウエハ)等の半導体基板、TiO基板、SiO基板等の金属酸化物絶縁体基板、窒化ケイ素基板、銅基板、銅合金基板などが挙げられる。
塗布方法に特に制限はないが、スピナー等を用いて行うことができる。
乾燥は、ホットプレート、オーブン等を用いて行うことができる。
乾燥温度は90〜150℃が好ましく、溶解コントラスト確保の観点から、(A)成分と(B)成分の反応を抑制するために90〜120℃がより好ましい。
乾燥時間は、30秒間〜5分間が好ましい。
乾燥は、2回以上行ってもよい。
これにより、上述の感光性樹脂組成物を膜状に形成した感光性樹脂膜を得ることができる。
感光性樹脂膜の膜厚は、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜30μmがさらに好ましい。
パターン露光は、例えばフォトマスクを介して所定のパターンに露光する。
照射する活性光線は、i線等の紫外線、可視光線、放射線などが挙げられるが、i線であることが好ましい。
露光装置としては、平行露光機、投影露光機、ステッパ、スキャナ露光機等を用いることができる。
現像することで、パターン形成された樹脂膜(パターン樹脂膜)を得ることができる。一般的に、ネガ型感光性樹脂組成物を用いた場合には、未露光部を現像液で除去する。
現像液として用いる有機溶剤は、感光性樹脂膜の良溶媒を単独で、又は良溶媒と貧溶媒を適宜混合して用いることができる。
良溶媒としては、N−メチルピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、α−アセチル−ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び水等が挙げられる。
現像液に界面活性剤を添加してもよい。添加量としては、現像液100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
現像時間は、例えば感光性樹脂膜を浸漬して溶解するまでの時間の2倍とすることができる。
現像時間は、用いる(A)成分によっても異なるが、10秒間〜15分間が好ましく、10秒間〜5分間より好ましく、生産性の観点からは、20秒間〜5分間がさらに好ましい。
現像後、リンス液により洗浄を行ってもよい。
リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独又は適宜混合して用いてもよく、また段階的に組み合わせて用いてもよい。
パターン樹脂膜を加熱処理することにより、パターン硬化膜を得ることができる。
(A)成分のポリイミド前駆体が、加熱処理工程によって、脱水閉環反応を起こし、対応するポリイミドとなってもよい。
加熱処理の温度は、250℃以下が好ましく、120〜250℃がより好ましく、200℃以下又は150〜200℃がさらに好ましい。
上記範囲内であることにより、基板やデバイスへのダメージを小さく抑えることができ、デバイスを歩留り良く生産することが可能となり、プロセスの省エネルギー化を実現することができる。
加熱処理の時間は、5時間以下が好ましく、30分間〜3時間がより好ましい。上記範囲内であることにより、架橋反応又は脱水閉環反応を充分に進行することができる。
加熱処理の雰囲気は大気中であっても、窒素等の不活性雰囲気中であってもよいが、パターン樹脂膜の酸化を防ぐことができる観点から、窒素雰囲気下が好ましい。
加熱処理に用いられる装置としては、石英チューブ炉、ホットプレート、ラピッドサーマルアニール、縦型拡散炉、赤外線硬化炉、電子線硬化炉、マイクロ波硬化炉等が挙げられる。
[層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜、電子部品]
本発明の硬化膜は、パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜等として用いることができる。
上記パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、カバーコート層及び表面保護膜等からなる群から選択される1以上を用いて、信頼性の高い、半導体装置、多層配線板、各種電子デバイス等の電子部品などを製造することができる。
本発明の電子部品である半導体装置の製造工程の一例を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品である多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
図1において、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2などで被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成される。その後、前記半導体基板1上に層間絶縁膜4が形成される。
次に、塩化ゴム系、フェノールノボラック系等の感光樹脂層5が、層間絶縁膜4上に形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられる。
窓6Aが露出した層間絶縁膜4は、選択的にエッチングされ、窓6Bが設けられる。
次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光樹脂層5を腐食するようなエッチング溶液を用いて感光樹脂層5が除去される。
さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2導体層7を形成し、第1導体層3との電気的接続を行う。
3層以上の多層配線構造を形成する場合には、上述の工程を繰り返して行い、各層を形成することができる。
次に、上述の感光性樹脂組成物を用いて、パターン露光により窓6Cを開口し、表面保護膜8を形成する。表面保護膜8は、第2導体層7を外部からの応力、α線等から保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。
尚、前記例において、層間絶縁膜を本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明について具体的に説明する。尚、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
合成例1(ポリマーIの合成)
3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(ODPA)7.07gと2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン(DMAP)4.12gとをN−メチルピロリドン(NMP)30gに溶解し、30℃で4時間撹拌し、その後室温下で一晩撹拌してポリアミド酸を得た。そこに水冷下で無水トリフルオロ酢酸を9.45g加え、45℃で3時間撹拌し、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)7.08gを加えた。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリイミド前駆体を得た(以下、ポリマーIとする)。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法を用いて、標準ポリスチレン換算により、以下の条件で数平均分子量を求めた。ポリマーIの数平均分子量は40,000であった。数平均分子量は、0.5mgのポリマーIに対して溶剤[THF/ジメチルホルムアミド(DMF)=1/1(容積比)]1mLを加えた溶液を用いて測定した。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所製L4000UV
ポンプ:株式会社日立製作所製L6000
株式会社島津製作所製C−R4A Chromatopac
測定条件:カラムGelpack GL−S300MDT−5×2本
溶離液:THF/DMF=1/1(容積比)
LiBr(0.03mol/L)、HPO(0.06mol/L)
流速:1.0mL/分、検出器:UV270nm
また、ポリマーIのエステル化率(ODPAに由来する構造単位中のカルボキシ基とHEMAとの反応率)を、以下の条件でNMR測定を行って算出した。エステル化率は、全カルボキシ基に対して80モル%であった(残り20モル%はカルボキシ基であった)。
測定機器:ブルカー・バイオスピン社製 AV400M
磁場強度:400MHz
基準物質:テトラメチルシラン(TMS)
溶剤:ジメチルスルホキシド(DMSO)
合成例2(ポリマーIIの合成)
ODPA7.07gをNMP30gに溶解し、HEMA5.93gを加え、室温下で2日間撹拌することでODPAジエステル体を得た。そこに水冷下で塩化チオニルを加え2時間撹拌した。この溶液に、4,4−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)2.28gと1、3−フェニレンジアミン(MPD)1.23gを10gのNMPに溶解させたアミン溶液を滴下し、3時間撹拌した。これを蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリイミド前駆体を得た(以下、ポリマーIIとする)。
合成例1と同じ方法でポリマーIIの数平均分子量を求めた。ポリマーIIの数平均分子量は50,000であった。
合成例3(ポリマーIIIの合成)
4,4’−ビフタル酸二無水物(s−BPDA)3.60gとODPA2.53gをNMP30gに溶解し、HEMA5.93gを加え、室温下で2日間撹拌し、ODPAジエステル体とs−BPDAジエステル体の混合溶液を得た。この反応溶液に水冷下で塩化チオニルを加え2時間撹拌した。この溶液にDMAP4.12gを10gのNMPに溶解させたアミン溶液を滴下し、3時間撹拌した。これを蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリイミド前駆体を得た(以下、ポリマーIIIとする)。
合成例1と同じ方法でポリマーIIIの数平均分子量を求めた。ポリマーIIIの数平均分子量は50,000であった。
実施例1〜6及び比較例1〜3
[感光性樹脂組成物の調製]
表1に示す成分及び配合量にて、実施例1〜6及び比較例1〜3の感光性樹脂組成物を調製した。表1の配合量は、100質量部の(A)成分に対する(B)成分、(C)成分及び溶剤の各質量部である。
また、表1には記載しないが、実施例1〜6及び比較例1〜3において下記の架橋剤((D)成分)を加えた。
・テトラエチレングリコールジメタクリレート((A)成分100質量部に対して20質量部)
・A−TMMT(新中村化学工業株式会社製、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、(A)成分100質量部に対して15質量部)
その他、用いた各成分は以下の通りである。
((A)成分:重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体)
ポリマーI〜III:合成例1〜3で得られたポリマーI〜III
((B)成分:熱塩基発生剤)
B1:「U−CAT SA1」(サンアプロ株式会社製、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンのフェノール塩、下記式で表される化合物、塩基発生温度:152℃、発生する塩基:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、塩基の沸点:240℃(1気圧))
Figure 2019113582
B2:「U−CAT SA810」(サンアプロ株式会社製、ビス(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)のオルトフタル酸塩、下記式で表される化合物、塩基発生温度:176℃、発生する塩基:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、塩基の沸点:240℃(1気圧))
Figure 2019113582
((C)成分:光重合開始剤)
C1:「IRUGCURE OXE 02」(BASFジャパン株式会社製、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム))
C2:「PDO」(ランブソン社製、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム)
(溶剤)
NMP:N−メチルピロリドン
[パターン硬化膜の製造及び評価]
(パターン硬化膜の製造)
得られた感光性樹脂組成物を、塗布装置「Act8」(東京エレクトロン株式会社製)を用いてシリコンウエハ上にスピンコートし、100℃で2分間乾燥後、110℃で2分間乾燥して乾燥膜厚が13μmの感光性樹脂膜を形成した。得られた感光性樹脂膜をシクロペンタノンに浸漬して完全に溶解するまでの時間の2倍を現像時間として設定した。
上記と同様に感光性樹脂膜を作製し、得られた感光性樹脂膜に、i線ステッパ「FPA−3000iW」(キヤノン株式会社製)を用いて、100〜600mJ/cmのi線を50mJ/cm刻みの照射量で所定のパターンに照射して露光を行った。露光後の樹脂膜を、「Act8」により、シクロペンタノンを用いて上記現像時間でパドル現像した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)でリンス洗浄を行い、パターン樹脂膜を得た。
得られたパターン樹脂膜を、縦型拡散炉「μ−TF」(光洋サーモシステム株式会社製)を用いて、窒素雰囲気下、175℃で2時間加熱し、パターン硬化膜(硬化後膜厚10μm)を得た。
(薬液耐性の評価:膜厚変化率)
得られたパターン硬化膜を、70℃に加熱した「Dynastrip7700」(Dynaloy株式会社製)又はNMP(薬液)に30分浸漬した。その後、パターン硬化膜を冷却し、アセトンで洗浄し、乾燥した。
乾燥後のパターン硬化膜の膜厚を測定し、「(薬液浸漬前の膜厚)−(乾燥後のパターン硬化膜の膜厚)」の絶対値を薬液浸漬前の膜厚で除して百分率にすることで膜厚変化率を算出し、以下のように評価した。結果を表1に示す。
(Dynastrip7700)
○:膜厚変化率が2%以下
×:膜厚変化率が2%超
(NMP)
○:膜厚変化率が1.6%以下
×:膜厚変化率が1.6%超
(薬液耐性の評価:クラック等の有無)
上記の薬液浸漬、乾燥後のパターン硬化膜を光学顕微鏡で観察してパターンのダメージを以下のように評価した。結果を表1に示す。
○:クラック及びしわが観察されなかった。
×:クラック及びしわの少なくとも1つが観察された。
(フラックス耐性の評価:膜厚変化率)
(パターン硬化膜の製造)で得られたパターン硬化膜に水溶性フラックス「WS−600」(アレントジャパン株式会社製)を塗布し、ホットプレート上で、245℃で1分間加熱した。冷却後、60℃に加熱した水で水洗してフラックスを除去し、乾燥した。乾燥後のパターン硬化膜の膜厚を測定し、(フラックス浸漬前の膜厚−乾燥後のパターン硬化膜の膜厚)の絶対値をフラックス浸漬前の膜厚で除して百分率にすることで膜厚変化率を算出し、以下のように評価した。結果を表1に示す。
○:膜厚変化率が7%以下
×:膜厚変化率が7%超
(フラックス耐性の評価:クラック等の有無)
上記のフラックス浸漬、乾燥後のパターン硬化膜を光学顕微鏡で観察してパターンのダメージを以下のように評価した。結果を表1に示す。
○:クラック、しわ、パターン形状変化及びパターン表面荒れのいずれも観察されなかった。
×:クラック、しわ、パターン形状変化及びパターン表面荒れの少なくとも1つが観察された。
(破断伸び率の評価)
(パターン硬化膜の製造)で得られた感光性樹脂組成物を、塗布装置「Act8」(東京エレクトロン株式会社製)を用いて厚さ625μmの6インチシリコンウエハに塗布して、硬化後膜厚が約10μmとなるようにスピンコートした。得られた感光性樹脂膜にプロキシミティ露光機「マスクアライナーMA8」(ズース・マイクロテック社製)を用いて400mJ/cmの露光を行った。露光後の樹脂膜について、縦型拡散炉(光洋サーモシステム株式会社製)を用いて、窒素雰囲気下、175℃で1時間加熱硬化してポリイミド膜(硬化膜)を得た。
次に、4.9%フッ酸水溶液を用いて硬化膜を剥離し、水洗し、乾燥した。得られた硬化膜について、(破断時の硬化膜の長さ−測定前の硬化膜の長さ)の絶対値を測定前の硬化膜の長さで除して百分率とし、3回測定の平均値を破断伸び率(%)とし、以下のように測定した。結果を表1に示す。
○:破断伸び率が50%以上
×:破断伸び率が50%未満
尚、表1中、「−」は評価を行っていないことを示す。
Figure 2019113582
本発明の感光性樹脂組成物は、層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜等に用いることができ、本発明の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜は、電子部品等に用いることができる。
1 半導体基板
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜
5 感光樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜

Claims (12)

  1. (A)重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体と、
    (B)熱塩基発生剤と、
    (C)光重合開始剤と、
    を含む感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分が、下記式(1)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2019113582
    (式(1)中、Xは4価の芳香族基である。Yは2価の芳香族基である。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、下記式(2)で表される基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、R及びRの少なくとも一方は下記式(2)で表される基である。−COOR基と−CONH−基とは、互いにオルト位置にあり、−COOR基と−CO−基とは、互いにオルト位置にある。)
    Figure 2019113582
    (式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基である。mは1〜10の整数である。)
  3. 前記(B)成分が、示差走査熱量測定による測定において、100℃から200℃の間に塩基発生温度を有する化合物を含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(B)成分が、アニオンとカチオンを含むイオン型構造を有する化合物を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記(B)成分が、下記式(21)又は(22)で表される化合物を含む、請求項4に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2019113582
    (式(21)及び(22)中、R21〜R29は、それぞれ独立に、水素原子、1価の有機基又は2価の有機基である。R21とR22、R23とR24、R25とR29、及びR26とR27は、互いに結合して環を形成してもよい。Xn−は、下記式(23)〜(26)のいずれかで表される化合物からn個の水素原子を除いたアニオンである。nは1〜4の整数である。)
    Figure 2019113582
    (式(23)〜(26)中、R31〜R33は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。R34は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族基である。R35は、水酸基又はメルカプト基である。e〜hは、それぞれ独立に、1〜4の整数である。)
  6. 前記(B)成分が、前記アニオンとしてフェノール由来構造又はオルトフタル酸由来構造を含み、前記カチオンとして1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン由来構造又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン由来構造を含む、請求項4又は5に記載の感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、
    前記感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、
    前記パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
    前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、
    を含むパターン硬化膜の製造方法。
  8. 前記加熱処理の温度が200℃以下である請求項7に記載のパターン硬化膜の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜。
  10. パターン硬化膜である請求項9に記載の硬化膜。
  11. 請求項9又は10に記載の硬化膜を用いて作製された層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜。
  12. 請求項11に記載の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜を含む電子部品。
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