JP2019113173A - 自動調心ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動調心ころ軸受において、構成部品を簡素化すると共にその製造工数の削減を可能とする。【解決手段】自動調心ころ軸受10は、内輪11と、外輪12と、複列の凸面ころ13,14と、保持器15とを備えている。保持器15は、環状部25、及び、環状部25から軸方向両側に延びて設けられている複数の柱部26,27を有する保持本体部23を備え、環状部25の軸方向両側それぞれにおいて周方向で隣り合う柱部26(27)の間がポケット21(22)である。保持器15は、更に、環状部25の内周側に環状部25と一体となって設けられ保持器15が径方向に変位すると内輪11に接触する環状のガイドリング部24を有している。ポケット21(22)の一部を構成する環状部25の軸方向側面36と、ガイドリング部24の環状側面38のうちの軸方向側面36の径方向内方にある部分側面39とが、同一平面上に設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、自動調心ころ軸受に関する。
自動調心ころ軸受は、内輪と外輪との傾きが許容され、また、負荷能力が高いことから、様々な用途に使用されている。図7は、従来の自動調心ころ軸受の断面図である。自動調心ころ軸受は、内輪91と、外輪92と、これら内輪91と外輪92との間に設けられている複列の凸面ころ93と、各列の凸面ころ93を周方向に間隔をあけて保持する環状の保持器94と、保持器94を案内する(ガイドする)環状のガイドリング95とを備えている(例えば、特許文献1参照)。ガイドリング95は、内輪91の軸方向中央の円筒面96と、保持器94の環状部97との間に設けられている。環状部97がガイドリング95に滑り接触することで、保持器94は、径方向について位置決めがされ、凸面ころ93と共に安定して回転することができる。
特開2011−153670号公報
前記のような自動調心ころ軸受を得るためには、凸面ころ93の外周面93a、凸面ころ93が接触する内輪91の軌道面98、及び外輪92の軌道面99の寸法の管理はもちろん、他の構成部品においても、様々な寸法の管理が必要となる。例えば、凸面ころ93を収容する保持器94のポケット100の他、前記のとおり、保持器94をガイドリング95によって案内するために、ガイドリング95の内周面及び外周面、並びに、保持器94の環状部97の内周面を精度良く仕上げる必要がある。この結果、多くの製造工数を要する。
そこで、本発明は、構成部品を簡素化すると共にその製造工数の削減が可能となる自動調心ころ軸受を提供することを目的とする。
本発明の自動調心ころ軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に設けられている複列の凸面ころと、各列の前記凸面ころを周方向に間隔をあけて保持する環状の保持器と、を備え、前記保持器は、軸方向一方側の第一列に含まれる前記凸面ころと軸方向他方側の第二列に含まれる前記凸面ころとの間に介在する環状部、及び、当該環状部から軸方向両側に延びて設けられている複数の柱部を有する保持本体部を備え、前記環状部の軸方向両側それぞれにおいて周方向で隣り合う前記柱部の間が、前記凸面ころを収容するポケットであり、前記保持器は、更に、前記環状部の内周側に当該環状部と一体となって設けられ前記内輪との間に径方向隙間を有して対向しかつ当該保持器が径方向に変位すると前記内輪に接触する環状のガイドリング部を有し、軸方向両側それぞれにおいて、前記ポケットの一部を構成する前記環状部の軸方向側面と、前記ガイドリング部の環状側面のうちの前記軸方向側面の径方向内方にある部分側面とが、同一平面上に設けられている。
この自動調心ころ軸受によれば、凸面ころを保持する保持本体部とガイドリング部とが一体であるため、保持器の構成が簡素化され、更に、保持本体部のポケットの一部を構成する環状部の軸方向側面を、軸方向から接近させる切削工具(ドリル)を用いて形成することができ、これと同時に、この切削工具によって、ガイドリング部の部分側面を形成すればよいため、製造工数を削減できる。
また、軸方向一方側の前記部分側面と前記第一列の前記凸面ころの端面との間、及び、軸方向他方側の前記部分側面と前記第二列の前記凸面ころの端面との間のそれぞれに、内側隙間が形成されているのが好ましい。この構成によれば、ガイドリング部の部分側面と凸面ころの端面との接触を防ぐことができ、ガイドリング部の摩耗を抑制することが可能となる。
また、前記内側隙間は、前記凸面ころの両端面間の長さの0.95%以上であり1.55%以下であるのが好ましい。前記内側隙間を大きくすれば、ガイドリング部の部分側面と凸面ころの端面とは接触し難くなるが、前記内側隙間を大きくするにしたがって、ガイドリング部が軸方向に薄くなる。ガイドリング部が軸方向に薄くなると、内輪との接触幅が狭くなり、保持器が不安定となる場合がある。また、ガイドリング部が軸方向に細くなり過ぎると、強度低下にも繋がり、また、製造が難しい。しかし、前記のように内側隙間を設定することで、ガイドリング部の部分側面と凸面ころの端面との接触を防ぐことができると共に、ガイドリング部が軸方向に狭くなり過ぎるのを防ぐことができる。
また、内輪に対するガイドリング部の接触幅が狭くならないように、前記ガイドリング部の内周面における軸方向寸法は、前記保持器の軸方向の幅の8%以上であるのが好ましい。
また、前記内輪は、軸方向両側それぞれに径方向外側へ突出している環状の鍔部を有し、当該鍔部と前記凸面ころの端面との間に外側隙間が形成されており、前記外側隙間よりも前記内側隙間は大きいのが好ましい。この場合、内輪と外輪との間で凸面ころがスキューして傾いても、凸面ころはガイドリング部の部分側面に接触する前に、鍔部に接触する構成となる。このため、ガイドリング部の摩耗を防ぐことが可能となる。
また、前記ポケットは、前記凸面ころの外周面と接触可能であって仮想円筒面に沿った形状のポケット側面を有し、前記仮想円筒面の直径は、前記凸面ころの直径よりも大きく、かつ、前記凸面ころの直径の1.001倍よりも小さいのが好ましい。内輪と外輪との間で凸面ころがスキューすると、凸面ころの外周面がポケット側面に接触し、スキューは制限される。そこで、前記構成によれば、ポケット側面と凸面ころの外周面との間隔が狭くなり、スキューしてもその量を抑制することができる。この結果、凸面ころの端面が、ガイドリング部の部分側面に接触し難くすることができ、ガイドリング部の摩耗を抑制することが可能となる。
本発明の自動調心ころ軸受によれば、保持器の構成が簡素化され、また、製造工数を削減でき、製造コストの低減に貢献することができる。
本発明の自動調心ころ軸受の一例を示す断面図である。 保持器の断面図である。 保持器の一部を内周側から見た斜視図である。 保持器の一部を軸方向一方側から見た図である。 保持器の一部の斜視図である。 軸方向一方側のポケットを径方向外側から見た拡大図である。 従来の自動調心ころ軸受の断面図である。
図1は、本発明の自動調心ころ軸受の一例を示す断面図である。自動調心ころ軸受10は、内輪11と、外輪12と、これら内輪11と外輪12との間に設けられている複列の凸面ころ13,14と、環状の保持器15とを備えている。軸方向一方側(図1において左側)に設けられている複数の凸面ころ13の列が「第一列(第一ころ列)L1」であり、軸方向他方側(図1において右側)に設けられている複数の凸面ころ14の列が「第二列(第二ころ列)L2」である。保持器15は、第一列L1に含まれる複数の凸面ころ13を周方向に間隔をあけて保持すると共に、第二列L2に含まれる複数の凸面ころ14を周方向に間隔をあけて保持する。
外輪12は、内周に単一の外軌道面16を有している。外輪12の断面形状は軸方向一方側と他方側とで対称(図1において左右対称)である。外軌道面16は、凹曲面からなり、自動調心ころ軸受10の中心軸上の点(軸受中心点)から所定の半径を有する球面に沿った形状である。
内輪11は、外周に、二列の内軌道面17,17と、円筒面18とを有している。内輪11の断面形状は軸方向の一方側と他方側とで対称(図1において左右対称)である。内軌道面17は、凹曲面からなり、図1に示すように内輪11の中心軸を含む断面において、内軌道面17の形状は円弧となる。この円弧は、外軌道面16を形成する前記球面の半径と略同じ半径を有している。円筒面18は、二列の内軌道面17,17の間に形成されていて、内輪11の中心軸を中心とする円筒状の面である。内輪11は、軸方向両側の端部それぞれに環状の鍔部19,19を有している。各鍔部19は、径方向外側へ突出している。各鍔部19は、凸面ころ13(14)の端面29(32)と対向する内側面19aを有している。
図2は、保持器15の断面図であり、保持器15の中心軸を含む断面を示している。図3は、保持器15の一部を内周側から見た斜視図である。図2では、凸面ころ13,14を想像線(二点鎖線)で示している。保持器15は、凸面ころ13,14を収容するポケット21,22が形成されている保持本体部23と、ガイドリング部24とを備えている。保持本体部23とガイドリング部24とは一体である。つまり、保持本体部23とガイドリング部24とはそれぞれ単一部材の部分により構成されている。
保持本体部23は、環状部25、及び複数の柱部26,27を有している。環状部25は、第一列L1の凸面ころ13と第二列L2の凸面ころ14との間に介在している円環状の部分である。環状部25から軸方向一方側に向かって第一柱部26が延びて設けられており、環状部25から軸方向他方側に向かって第二柱部27が延びて設けられている。第一柱部26は周方向で隣り合う凸面ころ13,13の間に介在し、第二柱部27は周方向で隣り合う凸面ころ14,14の間に介在する。環状部25の軸方向一方側において周方向で隣り合う第一柱部26,26の間が、第一凸面ころ13を収容する第一ポケット21である。環状部25の軸方向他方側において周方向で隣り合う第二柱部27,27の間が、第二凸面ころ14を収容する第二ポケット22である。
ガイドリング部24は、保持器15の一部を構成する環状の部分である。ガイドリング部24は、環状部25の内周側に環状部25と一体となって設けられている。つまり、保持器15は、軸方向中央に環状の部分20を有しており、環状の部分20の径方向外側部が環状部25であり、環状の部分20の径方向内側部がガイドリング部24である。図1に示すように、内輪11と保持器15とが同心円に配置された状態で、全周にわたって、ガイドリング部24は内輪11(円筒面18)との間に径方向隙間を有して対向する。内輪11に対して保持器15が径方向に変位すると、ガイドリング部24が内輪11(円筒面18)に接触する。これにより、保持器15は径方向について位置決めがされ、保持器15は凸面ころ13,14と共に安定して回転することができる。
図1において、自動調心ころ軸受10が回転すると(本実施形態では内輪11が回転すると)、第一凸面ころ13及び第二凸面ころ14は内軌道面17,17及び外軌道面16を転動する(転がり接触する)。第一凸面ころ13は、凸曲面状の外周面28と、鍔部19側(軸方向一方側)の端面29と、その反対側の端面30とを有している。第二凸面ころ14は、凸曲面状の外周面31と、鍔部19側(軸方向他方側)の端面32と、その反対側の端面33とを有している。
以上の構成を備えている自動調心ころ軸受10は、内輪11と外輪12との相互の中心軸の傾きを許容することができる。自動調心ころ軸受10では、第一凸面ころ13及び第二凸面ころ14は内輪11により軸方向の移動が規制されている。このため、外輪12に対して内輪11が傾くと、第一凸面ころ13及び第二凸面ころ14は、この内輪11と一体となって傾く。本実施形態では、内輪11、外輪12、及び凸面ころ13,14は軸受鋼(SUJ2)である。保持器15は、金属製である。保持器15は、切削加工により製造された切削加工品であり、いわゆる「もみ抜き形の保持器」である。
図4は、保持器15の一部を軸方向一方側から見た図である。図5は、保持器15の一部の斜視図である。図6は、軸方向一方側のポケット21を径方向外側から見た拡大図である。環状部25の軸方向一方側であって周方向で隣り合う一組の柱部26,26の間の領域が、ポケット21である。ポケット21は、柱部26,26それぞれの側面の大半を占めるポケット側面35と、柱部26,26それぞれの側面の一部である中間面37と、環状部25の軸方向側面36とを有しており、これらポケット側面35及び軸方向側面36により囲われた領域がポケット21となる。中間面37は(図5参照)、柱部26の側面の一部であり、ポケット側面35と軸方向側面36との間に介在する面である。中間面37は、図6に示すように、軸方向側面36側に向かうにしたがって対向する他方の中間面37との間隔が狭くなる。これら対向する一対のポケット側面35,35、及び一対の中間面37,37が、第一凸面ころ13の外周面28と対向し、軸方向側面36が、第一凸面ころ13の端面30と対向する。
ポケット側面35は、仮想円筒面41(図6参照)に沿った形状であり、凸面ころ13の外周面28と接触可能である。特に、凸面ころ13が、内輪11と外輪12との間においてスキューすると、外周面28がポケット側面35に接触する。仮想円筒面41の直径Dは、凸面ころ13の直径dよりも大きく、かつ、凸面ころ13の直径dの1.001倍よりも小さい(d<D<1.001×d)。なお、直径dは、凸面ころ13の外周面28の最大外径である。
凸面ころ13と環状部25とが軸方向について相対的に接近すると、中間面37と凸面ころ13とが接触する。軸方向側面36は、軸方向一方側に望む面であり、凸面ころ13と環状部25とが軸方向について相対的に接近しても、凸面ころ13の端面30と非接触である。つまり、軸方向側面36と凸面ころ13の端面30との間に、(凸面ころ13と環状部25とが軸方向について相対的に接近しても)軸方向の隙間G1が形成される。凸面ころ13と環状部25とが軸方向について相対的に接近すると、凸面ころ13の一部が、軸方向側面36よりも先に、中間面37に接触する。
図2及び図5に示すように、ガイドリング部24は、円環状の部分である。ガイドリング部24は、軸方向一方側及び軸方向他方側それぞれに環状側面(円環状の側面)38を有しており、各環状側面38は軸方向について凹凸した形状である。つまり、環状側面38は、円弧状である凸面40と、この凸面40よりも凹んでいる部分側面39とを、周方向に沿って交互に有している。凸面40は、柱部26の径方向内方位置に設けられており、部分側面39は、柱部26,26間の軸方向側面36の径方向内方位置に設けられている。このため、凸面ころ13の周方向ピッチと、部分側面39の周方向ピッチとは同じとなり、凸面ころ13の端面30と部分側面39とが対向する配置になる(図2参照)。凸面ころ13の端面30と部分側面39とは対向するが、凸面ころ13と環状部25とが軸方向について相対的に接近しても、凸面ころ13の端面30と部分側面39とは非接触である。つまり、部分側面39と凸面ころ13の端面30との間に(凸面ころ13と環状部25とが軸方向について相対的に接近しても)内側隙間G2が形成される。
図2〜図5に示すように、ガイドリング部24が有する凹凸形状である環状側面38のうちの部分側面39は、ポケット21の一部を構成する環状部25の軸方向側面36の径方向内方に位置している。そして、環状部25の軸方向側面36と、ガイドリング部24の部分側面39とは、同一平面上に設けられている。
ここで、前記のとおり、保持器15はもみ抜き形であり、ポケット21の軸方向側面36は、図4に示すように、ドリル(切削工具)50の先端によって形成される。つまり、ポケット21の軸方向側面36は、軸方向一方側からドリル50を保持器15となる中間品に接近させて形成される。そして、この軸方向側面36と同時に部分側面39がこのドリル50の先端により形成される。これにより、軸方向側面36と部分側面39とは、同一平面上に設けられる。そして、部分側面39は、凸面40よりも凹んだ平面となる。
更に、図2に示すように、同一平面上にある軸方向側面36と部分側面39とは、凸面ころ13の端面30と平行である。前記のとおり、凸面ころ13と環状部25とが軸方向について相対的に接近すると、凸面ころ13の一部が、ポケット21において、軸方向側面36よりも先に中間面37に接触する。このため、凸面ころ13の端面30は、軸方向側面36に接触せず、更に、この軸方向側面36と同一平面上にある部分側面39にも接触しない。
このように、本実施形態の自動調心ころ軸受10は、軸方向側面36と部分側面39とが同一平面上に設けられており、また、前記内側隙間G2が設けられる構成を備えている。内側隙間G2は、前記のとおり、凸面ころ13と環状部25とが軸方向について相対的に接近しても、凸面ころ13の端面30と部分側面39とが非接触となる値に設定されるが、本実施形態では、更に、このように凸面ころ13と環状部25とが軸方向について接近した状態でかつ凸面ころ13がスキューしても、凸面ころ13の端面30と部分側面39とが非接触となる値に設定されている。この構成によれば、部分側面39と凸面ころ13の端面30との接触を防ぐことができる。更に、軸方向一方側の凸面ころ13と軸方向他方側の凸面ころ14とが、ガイドリング部24を軸方向両側から挟んで、これら凸面ころ13,14とガイドリング部24とが滑り接触するのを防ぐことができる。このため、ガイドリング部24の摩耗を抑制することが可能となる。
前記内側隙間G2(図2参照)について説明する。内側隙間G2は、前記のとおり、ガイドリング部24が有する部分側面39と、凸面ころ13の端面30との間の隙間である。本実施形態では、内側隙間G2の寸法は、凸面ころ13の両端面29,30間の長さM1の0.95%以上であり1.55%以下である(M1×0.95/100≦G2≦M1×1.15/100)。この内側隙間G2の寸法は、部分側面39と端面30との隙間の最小値である。なお、図2では、部分側面39と端面30とが平行であるため、部分側面39と端面30との間の任意の位置における隙間は一定であり、その一定の値が最小値となる。
図1に示すように、内輪11の軸方向一方側の鍔部19の内側面19aと、凸面ころ13の端面29との間に外側隙間G3が形成されている。この外側隙間G3よりも前記内側隙間G2は大きく設定されている(G2>G3)。外部隙間G3の寸法は、鍔部19の内側面19aと端面29との隙間の最小値である。
図1に示すように、凸面ころ13の端面30には、端面30の中央を含む領域に円形の凹部45が形成されている。この凹部45の一部は、ガイドリング部24の部分側面39と対向する。凹部45は、軸受内部に設けられるグリースのグリース溜まりとして機能する。凹部45に溜められているグリースによれば、凸面ころ13の端面30とガイドリング部24とが接触するようなことがあっても、このグリースによって摩耗を抑制することが可能となる。
前記のとおり、ポケット21、ガイドリング部24(環状側面38)、内側隙間G2、及び外側隙間G3を、軸方向一方側について説明したが、これらについて、軸方向他方側も同様の構成であり(図1及び図3参照)、ここでは説明を省略する。
以上のように、本実施形態の自動調心ころ軸受10では、保持器15は、凸面ころ13,14を実質的に保持している保持本体部23と、保持器15をガイドするガイドリング部24とを備えており、これら保持本体部23とガイドリング部24とは一体である。そして、軸方向両側それぞれにおいて、ポケット21(22)の一部を構成する環状部25の軸方向側面36と、ガイドリング部24の環状側面38のうちの軸方向側面36の径方向内方にある部分側面39とが、同一平面上に設けられている。このように、保持本体部23とガイドリング部24とが一体であるため、従来のように(図7参照)保持器94とガイドリング95とが別体である場合と比較して、保持器15の構成が簡素化される。更に、環状部25の軸方向側面36と、ガイドリング部24の部分側面39とが、同一平面上に設けられている。このため、図4により説明したように、軸方向から接近させる切削工具(ドリル)50を用いて、軸方向側面36を形成することができ、これと同時に、この切削工具(ドリル)50によって、ガイドリング部24の部分側面39を形成すればよい。よって、保持器15の製造工数を削減でき、自動調心ころ軸受10の製造コストの低減に貢献することができる。
また、本実施形態では(図2参照)、軸方向一方側の部分側面39と、第一列L1の凸面ころ13の端面30との間に、内側隙間G2が形成されており、また、軸方向他方側も同様に、部分側面39と、第二列L2の凸面ころ14の端面33との間に、内側隙間G2が形成されている。この構成により、ガイドリング部24と凸面ころ13(14)との接触を防ぐことができ、ガイドリング部24の摩耗を抑制することが可能となる。つまり、内側隙間G2は、凸面ころ13(14)と非接触とするための逃げ部となる。
内側隙間G2を大きくすれば、ガイドリング部24の部分側面39と凸面ころ13(14)の端面30(33)とは接触し難くなるが、内側隙間G2を大きくするにしたがって、ガイドリング部24が軸方向に薄くなる。ガイドリング部24が軸方向に薄くなると、内輪11(円筒面18)との接触幅が狭くなり、保持器15が不安定となる場合がある。また、ガイドリング部24が軸方向に細くなり過ぎると、強度低下にも繋がり、また、製造が難しい。そこで、本実施形態では、前記のように内側隙間G2を、凸面ころ13の両端面29,30間の長さM1の0.95%以上であり1.55%以下に設定している。これにより、ガイドリング部24の部分側面39と凸面ころ13(14)の端面30(33)との接触を防ぐことができると共に、ガイドリング部24が軸方向に狭くなり過ぎるのを防ぐことができる。
内輪11の円筒面18に対するガイドリング部24の内周面24aの接触幅が狭くならないように、本実施形態では(図2参照)、ガイドリング部24の内周面24aにおける軸方向寸法Sを、保持器15の軸方向の幅Wの8%以上とするのが好ましい。なお、内周面24aにおける軸方向寸法Sを、前記幅Wの15%以下とすることができる。これにより、ガイドリング部24は、凸面ころ13(14)の端面30(33)との接触を防ぐことができると共に、保持器15を安定して回転させるように機能することが可能となる。
また、図1に示すように、内輪11と外輪12との間で凸面ころ13(14)がスキューすると、凸面ころ13(14)の外周面28(31)がポケット側面35に接触し、スキューは制限される。そこで、本実施形態では、内側隙間G2は外側隙間G3よりも大きく設定されている(G2>G3)。この構成によれば、ポケット側面35と凸面ころ13(14)の外周面28(31)との間隔が狭くなり、スキューしてもその量(スキュー量)を抑制することができる。この結果、凸面ころ13(14)の端面30(33)が、ガイドリング部24の部分側面39に接触し難くすることができ、ガイドリング部24の摩耗をより効果的に防ぐことが可能となる。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
10:自動調心ころ軸受 11:内輪 12:外輪
13,14:凸面ころ 15:保持器 19:鍔部
21,22:ポケット 23:保持本体部 24:ガイドリング部
24a:内周面 25:環状部 26,27:柱部
28:外周面 29,30:端面 31:外周面
32,33:端面 35:ポケット側面 36:軸方向側面
38:環状側面 39:部分側面 41:仮想円筒面
D:直径 d:直径 G1 隙間
G2 内側隙間 G3 外側隙間 L1 第一列
L2 第二列 M1:両端面間の長さ S:軸方向寸法
W:軸方向の幅

Claims (6)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に設けられている複列の凸面ころと、各列の前記凸面ころを周方向に間隔をあけて保持する環状の保持器と、を備え、
    前記保持器は、軸方向一方側の第一列に含まれる前記凸面ころと軸方向他方側の第二列に含まれる前記凸面ころとの間に介在する環状部、及び、当該環状部から軸方向両側に延びて設けられている複数の柱部を有する保持本体部を備え、前記環状部の軸方向両側それぞれにおいて周方向で隣り合う前記柱部の間が、前記凸面ころを収容するポケットであり、
    前記保持器は、更に、前記環状部の内周側に当該環状部と一体となって設けられ前記内輪との間に径方向隙間を有して対向しかつ当該保持器が径方向に変位すると前記内輪に接触する環状のガイドリング部を有し、
    軸方向両側それぞれにおいて、前記ポケットの一部を構成する前記環状部の軸方向側面と、前記ガイドリング部の環状側面のうちの前記軸方向側面の径方向内方にある部分側面とが、同一平面上に設けられている、自動調心ころ軸受。
  2. 軸方向一方側の前記部分側面と前記第一列の前記凸面ころの端面との間、及び、軸方向他方側の前記部分側面と前記第二列の前記凸面ころの端面との間のそれぞれに、内側隙間が形成されている、請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
  3. 前記内側隙間は、前記凸面ころの両端面間の長さの0.95%以上であり1.55%以下である、請求項2に記載の自動調心ころ軸受。
  4. 前記ガイドリング部の内周面における軸方向寸法は、前記保持器の軸方向の幅の8%以上である、請求項3に記載の自動調心ころ軸受。
  5. 前記内輪は、軸方向両側それぞれに径方向外側へ突出している環状の鍔部を有し、当該鍔部と前記凸面ころの端面との間に外側隙間が形成されており、
    前記外側隙間よりも前記内側隙間は大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動調心ころ軸受。
  6. 前記ポケットは、前記凸面ころの外周面と接触可能であって仮想円筒面に沿った形状のポケット側面を有し、
    前記仮想円筒面の直径は、前記凸面ころの直径よりも大きく、かつ、前記凸面ころの直径の1.001倍よりも小さい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動調心ころ軸受。
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