JP2019110929A - 計測システムおよび計測方法 - Google Patents

計測システムおよび計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019110929A
JP2019110929A JP2017244373A JP2017244373A JP2019110929A JP 2019110929 A JP2019110929 A JP 2019110929A JP 2017244373 A JP2017244373 A JP 2017244373A JP 2017244373 A JP2017244373 A JP 2017244373A JP 2019110929 A JP2019110929 A JP 2019110929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
golfer
energy
sensor
measurement
foot pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017244373A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7079088B2 (ja
Inventor
知高 石原
Tomotaka Ishihara
知高 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Sports Co Ltd
Original Assignee
Bridgestone Sports Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Sports Co Ltd filed Critical Bridgestone Sports Co Ltd
Priority to JP2017244373A priority Critical patent/JP7079088B2/ja
Publication of JP2019110929A publication Critical patent/JP2019110929A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7079088B2 publication Critical patent/JP7079088B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Golf Clubs (AREA)

Abstract

【課題】打撃においてゴルファが全身から発するスイングのエネルギをより安価に構築可能なシステムで計測すること。【解決手段】本発明の計測システムは、ゴルファの左右の足圧分布を計測する足圧分布センサと、ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの角速度を計測する角速度センサと、ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの加速度を計測する加速度センサと、処理手段と、を備え、前記処理手段は、足圧分布センサ、前記角速度センサ及び前記加速度センサの計測結果に基づいて、スイング中のゴルファの運動エネルギである第一のエネルギを演算する。【選択図】図1

Description

本発明はゴルフスイングの計測技術に関する。
ゴルファのスイング改善のために、スイングを解析する技術が提案されている(特許文献1〜特許文献15)。例えば、特許文献1にはゴルファの上半身とゴルフクラブに慣性センサを装着し、その検出結果からゴルファの運動エネルギとゴルフクラブの運動エネルギとを解析するシステムが開示されている。また、特許文献15には床反力計を用いてスイング解析をするシステムが開示されている。
特開2014−073313号公報 特表2014−530047号公報 特表2011−502602号公報 特開2015−096105号公報 特開2014−073314号公報 特開2011−030761号公報 特開2013−090862号公報 特開2009−005760号公報 特表2008−539856号公報 特開平3−012183号公報 特開2017−86184号公報 特開2017−029516号公報 米国特許出願公開第2016/151696号明細書 米国特許第6148280号明細書 特開2017−148185号公報
ゴルファのスイング改善の動機としては、飛距離の向上が挙げられる。飛距離の向上のためには、ゴルファがスイング中に発するエネルギが、ゴルフクラブを介して、ゴルフボールの打撃に効率よく利用される必要がある。特許文献15には、ゴルファが発するスイングのエネルギを計測する技術が開示されており、ゴルファがスイング中に発するエネルギが、ゴルフクラブを介して、ゴルフボールの打撃に効率よく利用されているかを評価することが可能である。しかし、床反力を計測する必要があるところ、床反力を計測する装置は高価であったり、また、持ち運びに不便である、という課題がある。
本発明の目的は、打撃においてゴルファが全身から発するスイングのエネルギをより安価に構築可能なシステムで計測することにある。
本発明によれば、
ゴルファの左右の足圧分布を計測する足圧分布センサと、
ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの角速度を計測する角速度センサと、
ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの加速度を計測する加速度センサと、
処理手段と、を備え、
前記処理手段は、
前記足圧分布センサ、前記角速度センサ及び前記加速度センサの計測結果に基づいて、スイング中のゴルファの運動エネルギである第一のエネルギを演算する、
ことを特徴とする計測システムが提供される。
また、本発明によれば、
ゴルファの左右の足圧分布を計測する足圧分布センサ、ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの角速度を計測する角速度センサ、および、ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの加速度を計測する加速度センサの各計測結果を取得する工程と、
前記足圧分布センサ、前記角速度センサ及び前記加速度センサの計測結果に基づいて、スイング中のゴルファの運動エネルギである第一のエネルギを演算する工程と、を備える、
ことを特徴とする計測方法が提供される。
本発明によれば、打撃においてゴルファが全身から発するスイングのエネルギをより安価に構築可能なシステムで計測することができる。
本発明の一実施形態に係る計測システムの概要図。 (A)は足圧分布計の説明図、(B)は足圧中心の説明図、(C)は重心位置等の説明図、(D)は水平軸周りの角速度の説明図。 処理装置が実行する処理例を示すフローチャート。 (A)〜(C)は運動エネルギの算出例の説明図。 (A)〜(C)は運動エネルギの算出例の説明図。 (A)および(B)表示装置の表示例を示す図。
<システムの構成>
図1は本発明の一実施形態に係る計測システムAの概要図である。計測システムAは、足圧分布センサ1と、角速度センサ2Aと、加速度センサ2Bと、計測ユニット3及び4と、処理装置5、表示装置6と、入力装置7とを含む。矢印X、矢印Yおよび矢印Zは、計測システムAの試打席における三次元の座標系を示しており、足圧分布センサ1と、角速度センサ2Aと、加速度センサ2Bと、計測ユニット3及び4とはこの座標系に対応して設置される。矢印X、矢印Yは互いに直交する水平方向を示し、矢印Zは鉛直方向を示す。矢印Xはゴルフボールの飛球線方向に設定される。
足圧分布センサ1は、ゴルファの左右の足圧分布を計測するセンサであり、例えば、図2(A)に示すようにX−Y平面上に多数の圧力センサSがマトリックス状に配置されたマット状の足圧分布計である。足圧分布センサ1としては、マット状の足圧分布計の他に、プレート状の足圧分布計や、シューズの内部に配置される形式の足圧分布計であってもよい。本実施形態の場合、ゴルファの左右の脚部に対して、単一の足圧分布センサ1を用いるが、ゴルファの左右の脚部に対して、それぞれ足圧分布センサ1を設けた構成であってもよい。
足圧分布センサ1は、ゴルファの足の裏から受けるZ軸方向の圧力を計測する。ゴルファの左の脚部から受けるZ軸方向の圧力をLFz、右の脚部から受けるZ軸方向の圧力をRFz、総圧力をFz(=LFz+RFz)とする。また、足圧分布センサ1の複数の圧力センサの検出結果から足圧中心の位置と、各位置の圧力の大きさを導出可能である。図2(B)に示すように、足圧分布センサ1で検出された右脚の足圧中心をRCOP、左脚の足圧中心をLCOPとする。また、足圧中心RCOPおよびLCOPの位置と大きさから、両脚を全体で見た足圧中心COPを演算することができる。足圧中心COPは、足圧中心RCOPおよびLCOPを結ぶ線上で、足圧中心RCOPおよびLCOPの大きさの比率に応じた位置であり、足圧中心RCOPおよびLCOPの大きさが同じ場合は中点となり、足圧中心RCOPの方が大きい場合は、足圧中心RCOP側に偏った位置となる。
図1に戻り、角速度センサ2Aと加速度センサ2Bとは、一体のユニットであってもよいし、別体のユニットであってもよい。角速度センサ2Aと加速度センサ2Bとが一体のセンサユニットとしては、例えば、ATR-Promotions社のTSND121を用いることができる。図示の例では、角速度センサ2Aと加速度センサ2Bとが別体のユニットである。
角速度センサ2Aはゴルファ100の上半身に装着され、例えば、腰と肩との間で胴体に装着することができ、ゴルファ100の上体の回転を計測可能な位置に装着される。図の例では背中の上部に装着されているが、胸側に装着してもよい。角速度センサ2Aはスイング中のゴルファ100の重心(より正確にはゴルフクラブ101とこれを持ったゴルファ100の重心)を通るZ軸周りの角速度Wzを計測する。図2(C)はその説明図である。同図には、スイング中のゴルファ100の重心Gと、重心Gを通るZ軸である線Zgとが図示されている。角速度センサ2Aをゴルファ100の上半身に装着すると、同図に示すように、線Zg上または線Zgに近い位置に角速度センサ2Aが位置する。このため、角度センサ2の検出結果を、スイング中のゴルファ100の重心を通るZ軸周りの角速度Wzと見做すことができる。
加速度センサ2Bはゴルファ100の上半身に装着され、例えば、腰と肩との間で胴体に装着することができる。本実施形態の場合、加速度センサ2Bは、重心の変化を計測するために用いるため、ゴルファの重心の高さに近い、腰部に装着されている。つまり、角速度センサ2Aは、ゴルファの重心を通るZ軸上に近い位置が好ましく、加速度センサ”Bはゴルファの重心の高さに近い位置が好ましい。
スイング中、ゴルファ100の体幹の向きが変化し、加速度センサ2Bの向きも変化する。したがって、加速度センサ2Bは、その向きの変化を計測可能な角速度センサが並設されたセンサユニットが好適であり、これにより、加速度センサ2Bにより計測される加速度の方向を補正できる。なお、角速度センサ2Aと加速度センサ2Bとが一体のユニットを用いた場合、加速度センサ2Bの向きの変化を計測する角速度センサとして角速度センサ2Aを利用可能である。
重心Gの位置は、スイング中、変化する。重心Gの位置の演算は例えば以下の通りとすることができる。アドレス時の、ゴルファ100が静止しているときの重心Gの位置を初期位置とする。その後、足圧分布センサ1で検出されるZ方向の並進力Fzから重心GのZ方向の変位量を演算することができる。つまり、運動方程式:m×a=Fにおいて、mを運動体の質量として、ゴルファ100およびゴルフクラブ101の合計の質量を代入し、Fに足圧分布センサ1で検出される並進力を代入すると、Z方向の加速度aが得られる。加速度aの積分値により速度が導出され、速度の積分値により位置が演算される。
また、加速度センサ2Bにより重心GのX方向及びY方向の速度、変位量を演算することができ、X方向、Y方向の各加速度の積分値、二回積分値により、X方向、Y方向の各速度及び位置を演算することができる。なお、スイング中、加速度センサ2Bの検知結果には、ノイズやゴルファの動作に起因する誤差が含まれ得る。この誤差の影響を低減するため、加速度センサ2Bの検知結果にローパスフィルタをかけた値を利用したり、加速度センサ2Bの検知結果のうち、下限値から上限値の範囲内の値のみを用いるようにしてもよい。
静的な状態では、重心Gと足圧中心COPのX、Y方向の位置は一致する。動的な状態では一致しない場合がある。重心Gの初期位置のうち、X方向およびY方向の位置は、アドレス時の、ゴルファ100が静止しているときの足圧中心COPとすることができる。図2(C)に示すZ方向の初期位置(高さGz)は、本実施形態のシステムAでは計測できない。そこで、固定値(例えば90cm)としてもよい。あるいは、ゴルファ100の身長に基づき設定してもよい。例えば、ゴルファの身長の50%〜60%の値としてもよい。これにより、演算精度を大きく低下させることなく、簡便に重心GのZ方向の初期位置を設定できる。
ゴルファ100の、重心Gを通るZ軸周りの角速度Wzについては、上記のとおり、角速度センサ2Aで検出可能であるが、図2(C)に示す重心Gを通るY軸周りの角速度Wyについては、足圧分布センサ1の検出結果から導出できる。図2(D)はその説明図である。
図2(D)は、スイング中の微小時間で、X−Z平面上で、重心Gの位置が重心G’に変位し、足圧中心COPの位置が足圧中心COP’に変位した場合を示している。線L1は重心Gと足圧中心COPを結ぶ仮想線であり、線L2は重心G’と足圧中心COP’を結ぶ仮想線である。同図に示すように、角速度Wyは、X−Z平面上において、重心Gに対する足圧中心COPの相対角速度として特定することができる。
図1に戻り、計測ユニット3は、ゴルフクラブ101のヘッドスピードを計測する。図1の例では、計測ユニット3は、打撃されるゴルフボールに対して飛球線後方に配置された弾道測定器であり、このような測定器としては例えば、TRACKMAN社のTRACKMANを用いることができる。計測ユニット3は、ゴルフクラブ101のヘッドスピードを計測できればどのようなものであってもよく、例えば、計測ユニット3’として図示するように、打撃されるゴルフボール近傍において、前側に配置され、ゴルフクラブヘッドの通過と通過時間を計測する計測器であってもよい。また、ゴルフクラブ101に装着される計測器であってもよい。
計測ユニット4は、慣性センサ(加速度センサあるいは角速度センサの少なくともいずれか一方)を含み、ゴルフクラブ101のグリップあるいはシャフトに装着される。計測ユニット4としては、例えば、ATR-Promotions社のTSND121を用いることができる。計測ユニット4の検出結果により、インパクトタイミングを特定する。インパクト時にゴルフクラブ101の加速度または角速度は急激に変化する。よって、計測ユニット4の検出結果の変化のピークのタイミングをインパクトのタイミングとすることができる。
インパクトタイミングは、打撃音によって特定してもよい。計測ユニット4’はマイクロフォンであり、インパクトエリアの近くに配置されている。打撃音の発生タイミングをインパクトタイミグとすることができる。
処理装置5は、一般的なパソコンから構成することが可能である。処理装置5は、互いに電気的に接続された処理部51と、記憶部52と、I/F部(インタフェース部)53と、を備える。処理部51はCPU等のプロセッサである。記憶部52は一又は複数の記憶デバイスを備える。記憶デバイスは、例えば、RAM、ROM、ハードディスク等である。記憶部52には処理部51が実行するプログラムや、各種のデータが格納される。処理部51が実行するプログラムは、処理部51が読取可能な複数の指示から構成することができる。
I/F部53は外部デバイスと処理部51との間でデータの入出力を行う。I/F部53には、I/Oインタフェース、通信インタフェースを含むことができる。足圧分布センサ1、角速度センサ2A、加速度センサ2B、計測ユニット3及び4は処理装置5に有線通信または無線通信により通信可能に接続されており、これらの検知結果は処理装置5によって取得される。
処理装置5には表示装置6と入力装置7が接続されている。表示装置6は、例えば、液晶表示装置等の電子画像表示装置であり、処理装置5の処理結果が表示される。入力装置7はマウスやキーボードであり、計測者が処理装置5に対してデータの入力や動作の指示を行うために用いられる。
<計測処理例>
処理部51が実行する計測処理プログラムの例について図3を参照して説明する。同図は計測処理プログラムのフローチャートである。本実施形態では、ゴルファ100にゴルフクラブ101によってゴルフボールを試打させる。そして、そのスイング中のゴルファ100の運動エネルギと、ゴルフクラブヘッドの運動エネルギを演算する。前者をゴルファエネルギ、後者をヘッドエネルギと呼ぶ。
ゴルファエネルギは、スイング中にゴルファが全身から発するエネルギであり、本実施形態では、これを以下に説明するように、足圧分布センサ1、角速度センサ2A及び加速度センサ2Bの三つの計測デバイスの計測結果から導出することができる。したがって、比較的簡易なシステム構成でゴルファエネルギを導出でき、打撃においてゴルファが全身から発するスイングのエネルギを比較的簡易に計測することができる。
また、ゴルファエネルギおよびヘッドエネルギを演算することで、打撃におけるゴルファのスイングのエネルギ効率を評価することができる。
例えば、ゴルファエネルギに対してヘッドエネルギが著しく小さい場合、ゴルファの運動エネルギが、ゴルフクラブヘッドの運動に効率よく変換されていない、ということができる。つまり、無駄な動きが多いか、あるいは、クラブの振り方に問題があると分析できる。また、打撃によるゴルフボールの飛距離が短い場合、ゴルファ100の体力に起因するのか、スイングに起因するのかも分析できる。
S1では初期設定を行う。ここでは、ゴルファエネルギとヘッドエネルギの演算に必要は条件を設定する。例えば、ゴルファエネルギの運動体の質量はゴルファ100の質量とゴルフクラブ101の質量の合計とし、これは足圧分布センサ1で計測可能である。ヘッドエネルギの運動体の質量はゴルフクラブ101のヘッドの質量とし、実測してもよいし、特殊なヘッドでなければ固定値(例えば200g)としてもよい。また、図2(C)で説明した重心GのZ方向の初期位置を設定する。
初期設定が終了すると、ゴルファ100に打撃の準備をしてもらい、S2で計測を開始すると共にゴルファ100に足圧分布センサ1上に立ってゴルフボールを打撃してもらう。計測開始により、微小時間毎のセンサ2A〜4の各計測結果(計測データ)を取得して保存する。保存先として記憶部52を用いることができるが、処理装置5の外部に設けたデータロガーに保存してもよい。計測はゴルファ100がスイング開始から終了までの十分な時間だけ行い、計測終了を時間で定めてもよいし、計測者の操作により定めてもよい。
S3では、S2で取得した計測データのうち、エネルギの演算に用いるデータの範囲を設定する。S2で取得した計測データの全てを、エネルギの演算に用いてもよいが、無駄が多い場合がある。本実施形態では、インパクトタイミングの前後の所定の期間以外の計測データを演算対象から除外する。
所定の期間は、例えば、インパクトタイミングの二秒前から一秒後までとすることができる。打撃におけるゴルファのスイングのエネルギ効率を評価する点では、ゴルファ100がテークバックからインパクトまでに放出した運動エネルギが最も重要となる。インパクトタイミングの二秒前からの計測データを演算の対象に含めることで、ゴルファ100がテークバックおよびダウンスイングで放出したエネルギをより的確に演算できる。
また、インパクトタイミングの二秒前からの計測データを演算の対象に含めることで、ゴルファ100が静止状態(アドレス)の際の計測データも含まれる。ゴルファ100が静止状態の時の足圧中心COPを重心GのX、Y方向の位置の初期位置とする。
一方、インパクトタイミングの一秒後の計測データを演算の対象に含めることで、フォロースルーにおいてゴルファ100が放出した運動エネルギも演算対象としている。これは、インパクトタイミングの測定誤差等を考慮して、演算対象とする計測データの範囲を広めにしたものである。但し、一般に、フォロースルーにおいてゴルファ100が放出する運動エネルギは小さいことから、ゴルファエネルギの演算結果に与える影響は小さいと言える。
ヘッドエネルギについては、ヘッドスピードの最速値を用いる。ヘッドスピードは通常、インパクトの直前で最速となることから、上述した所定の期間内において、計測ユニット3が計測したヘッドスピードの最速値を用いればよいことになる。
次に、S4ではS3で設定したデータ範囲に含まれる計測データから、ゴルファエネルギE1とヘッドエネルギE2とを演算する。
ヘッドエネルギE2は、以下の式で演算される。
E2=1/2*mh*v2
ここで、vは計測ユニット3が計測したヘッドスピードの最速値であり、mhはゴルフクラブヘッドの質量である。
ゴルファエネルギE1は、並進エネルギと回転エネルギとの合計値である。図4(A)〜図5(C)は演算式の説明図である。以下に述べる演算式では、特に言及しない限り、各図の矢印の方向を正の値とし、逆方向を負の値とした場合を想定している。
図4(A)〜図4(C)は、順にX、Y、Zの各方向の並進エネルギの演算式の説明図である。X方向の並進エネルギExは以下の式により演算される。
Ex=∫Fx*Vx dt
ここで、Fxは加速度センサ2Bで計測された重心GのX方向の加速度ax、運動体の質量m(ゴルファ100およびゴルフクラブ101の合計の質量)から、Fx=m*axとして算出できる。Vxは重心GのX方向の移動速度である。
Y方向の並進エネルギEyは以下の式により演算される。
Ey=∫Fy*Vy dt
ここで、Fyは加速度センサ2Bで計測された重心GのY方向の加速度ay、運動体の質量mから、Fy=m*ayとして算出できる。Vyは重心GのY方向の移動速度である。
Z方向の並進エネルギEzは以下の式により演算される。
Ez=∫(Fz-m*g)*Vz dt
ここで、Fzは足圧分布センサ1で検出されるZ方向の並進力である。mは運動体の質量であり、gは重力加速度である。Vzは重心GのZ方向の移動速度である。なお、Fzを、加速度センサ2Bで計測された重心GのZ方向の加速度az、運動体の質量mから、Fz=m*azとして算出してもよい。
図5(A)〜図5(C)は回転エネルギの演算式の説明図である。図5(A)はゴルファ100のZ軸周りの回転エネルギEw1の説明図である。回転エネルギEw1は以下の式により演算される。
Ew1=1/2*I*Wzp2
I=1/2*bm*r2
本実施形態の場合、ゴルファ100の胴体を円柱体とみなし、そのスイング中の回転エネルギを算出する。Iはゴルファ100の胴体とみなされる円柱体のZ軸回りの慣性モーメントである。bmは円柱体の質量である。人間の胴体の質量は、全身の質量の4〜5割とされている。したがって、bmはゴルファ100の質量に係数(例えば0.45)をかけた値とすることができる。rは円柱体の半径である。例えば、ゴルファ100の肩幅の1/2とすることができる。ゴルファ100の肩幅は実測してもよいし、年齢や性別によって予め区分けされた固定値を用いてもよい。つまり、半径rは年齢や性別によって予め区分けされた固定値を用いてもよい。Wzpは、角速度センサ2Aが検出した角速度Wzのうち、インパクトまでの最大値である。
図5(B)はゴルファ100の脚部の並進力により生じるY軸周りの回転エネルギEw2の説明図である。回転エネルギEw2は以下の式により演算される。
Ew2=∫{[(Fz-m*g)*LFz/Fz]*Lx-[(Fz-m*g)*RFz/Fz]*Rx}*Wy dt
ここで、Lxは、重心位置Gと左脚の足圧中心LCOPとのX方向の離間距離である。Rxは、重心位置Gと右脚の足圧中心RCOPとのX方向の離間距離である。Wyは重心Gを通るY軸回りの角速度であり、図2(D)を参照して説明したとおりである。
図5(C)はゴルファ100の脚部の並進力により生じるY軸周りの回転エネルギEw3の説明図である。回転エネルギEw3は以下の式により演算される。
Ew3=∫Fx*GH*Wy dt
ここで、GHは重心GのZ方向の位置(足圧分布センサ1からの高さ)である。
以上の演算により、ゴルファエネルギE1は、E1=Ex+Ey+Ez+Ew1+Ew2+Ew3となる。本実施形態では、加速度センサ2Aを用いたことにより、床反力計を必要とせず、足圧分布計(1)でゴルファ100のエネルギを演算することができる。床反力計に比べて足圧分布計の方が一般に安価であり、また、可搬性が高いため、安価にシステムAを構築することができ、また、システムAを移動することも容易になる。
図3に戻り、S5ではS4の演算結果を表示装置6に表示する。図6(A)および(B)は、ゴルファエネルギE1およびヘッドエネルギE2の演算結果の表示例を示している。
図6(A)の例は、ゴルファエネルギE1を横軸、ヘッドエネルギE2を縦軸とした二次元グラフ上に、S4の演算結果をプロットしている。なお、横軸と縦軸と各エネルギとの関係は逆であってもよい。計測を受けたゴルファ100は、自身のゴルファエネルギE1とヘッドエネルギE2との関係を理解することができる。
図6(A)の例では、また、エネルギ効率の目安となる線L3も表示されている。線L3は例えば平均的なゴルファエネルギE1とヘッドエネルギE2との関係を示したものとすることができる。プロットが線L3よりも上左側であると、計測を受けたゴルファ100のスイング効率が比較的高いことになり、線L3よりも下右側であると比較的低いこととなる。計測を受けたゴルファ100はスイング改善の目安とすることができる。
図6(B)の例は、比較情報として、計測を受けたゴルファ100のエネルギの演算結果と共に、過去に計測された複数のゴルファのゴルファエネルギE1およびヘッドエネルギE2のデータを表示したものである。自身のデータと他人のデータを比較することで、計測を受けたゴルファ100はスイング改善の目安とすることができる。過去に計測された複数のゴルファのデータは記憶部52に格納しておくことができる。
過去に計測された複数のゴルファのデータは、その属性に関連付けられており、そのプロットは、その属性毎に異なる形態とされている。同図の例ではAグループからIグループに属性が分かれている。属性は、例えば、性別、年齢、ハンディキャップ、プロ/アマ、身長、体重等のうちの一つまたは組み合わせとすることができる。
計測を受けたゴルファ100は、例えば、自身と同じ属性の複数のゴルファのデータと比較して、スイング改善の目安とすることができる。その際、特定の属性のゴルファのデータのみを選択的に表示するようにしてもよい。例えば、A〜Iグループのうち、Aグループのゴルファのデータと、計測を受けたゴルファ100のデータとを表示するようにしてもよい。
また、計測を受けたゴルファ100は、例えば、自身と異なる属性の複数のゴルファのデータと比較することにより、例えば、プロゴルファーや上級者の技術レベルや体力レベルを知ることもできる。
A 計測システム、1 足圧分布センサ、2A 角速度センサ、2B 加速度センサ、3〜4 計測ユニット、5 処理装置

Claims (7)

  1. ゴルファの左右の足圧分布を計測する足圧分布センサと、
    ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの角速度を計測する角速度センサと、
    ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの加速度を計測する加速度センサと、
    処理手段と、を備え、
    前記処理手段は、
    前記足圧分布センサ、前記角速度センサ及び前記加速度センサの計測結果に基づいて、スイング中のゴルファの運動エネルギである第一のエネルギを演算する、
    ことを特徴とする計測システム。
  2. 請求項1に記載の計測システムであって、
    前記第一のエネルギは、ゴルファの水平方向の並進エネルギを含み、
    前記処理手段は、前記加速度センサの計測結果に基づいて前記水平方向の並進エネルギを演算する、
    ことを特徴とする計測システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の計測システムであって、
    前記第一のエネルギは、ゴルファの鉛直方向の並進エネルギを含み、
    前記処理手段は、前記足圧分布センサの計測結果に基づいて前記鉛直方向の並進エネルギを演算する、
    ことを特徴とする計測システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の計測システムであって、
    前記第一のエネルギは、ゴルファの重心を通る鉛直軸回りの回転エネルギを含み、
    前記処理手段は、ゴルファの胴体とみなされた円柱体の慣性モーメントと、前記角速度センサの計測結果とに基づいて前記鉛直軸回りの回転エネルギを演算する、
    ことを特徴とする計測システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の計測システムであって、
    前記第一のエネルギは、ゴルファの重心を通る水平軸回りの回転エネルギを含み、
    前記処理手段は、前記足圧分布センサ及び前記加速度センサの各計測結果に基づいて前記水平軸回りの回転エネルギを演算する、
    ことを特徴とする計測システム。
  6. 請求項1に記載の計測システムであって、
    ゴルフクラブのヘッドスピードを計測する計測ユニットを更に備え、
    前記処理手段は、
    前記計測ユニットの計測結果に基づいて、ゴルフクラブヘッドの運動エネルギである第二のエネルギを演算する、
    ことを特徴とする計測システム。
  7. ゴルファの左右の足圧分布を計測する足圧分布センサ、ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの角速度を計測する角速度センサ、および、ゴルファの上半身に装着され、ゴルファの加速度を計測する加速度センサの各計測結果を取得する工程と、
    前記足圧分布センサ、前記角速度センサ及び前記加速度センサの計測結果に基づいて、スイング中のゴルファの運動エネルギである第一のエネルギを演算する工程と、を備える、
    ことを特徴とする計測方法。
JP2017244373A 2017-12-20 2017-12-20 計測システムおよび計測方法 Active JP7079088B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017244373A JP7079088B2 (ja) 2017-12-20 2017-12-20 計測システムおよび計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017244373A JP7079088B2 (ja) 2017-12-20 2017-12-20 計測システムおよび計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019110929A true JP2019110929A (ja) 2019-07-11
JP7079088B2 JP7079088B2 (ja) 2022-06-01

Family

ID=67223441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017244373A Active JP7079088B2 (ja) 2017-12-20 2017-12-20 計測システムおよび計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7079088B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011502602A (ja) * 2007-11-05 2011-01-27 ブライアン フランシス ムーニー ゴルフスイングを解析するための装置及び方法
JP2014073313A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Seiko Epson Corp ゴルフスイング解析装置およびゴルフスイング解析方法
KR101672481B1 (ko) * 2015-06-04 2016-11-04 쓰리엘랩스 주식회사 스윙 자세 분석 시스템
JP2017148185A (ja) * 2016-02-23 2017-08-31 ブリヂストンスポーツ株式会社 計測装置および計測方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011502602A (ja) * 2007-11-05 2011-01-27 ブライアン フランシス ムーニー ゴルフスイングを解析するための装置及び方法
JP2014073313A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Seiko Epson Corp ゴルフスイング解析装置およびゴルフスイング解析方法
KR101672481B1 (ko) * 2015-06-04 2016-11-04 쓰리엘랩스 주식회사 스윙 자세 분석 시스템
JP2017148185A (ja) * 2016-02-23 2017-08-31 ブリヂストンスポーツ株式会社 計測装置および計測方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7079088B2 (ja) 2022-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6717613B2 (ja) 計測システムおよび計測方法
US10252106B2 (en) Golf swing analysis apparatus and golf club fitting apparatus
JP5870969B2 (ja) 運動解析装置および運動解析プログラム
TW201501752A (zh) 運動解析方法及運動解析裝置
TW201501753A (zh) 運動解析裝置
JP2013099526A (ja) テニスラケットのフィッティング方法、フィッティングプログラム、及び分析装置
JP2016013302A (ja) 運動解析方法、プログラム及び運動解析装置
US20180065019A1 (en) Hit ball direction teaching apparatus, hit ball direction teaching method, and hit ball direction teaching system
JP2015107237A (ja) 解析装置、解析方法および記録媒体
US10773143B2 (en) Golf club fitting apparatus, method, and program
JP6672617B2 (ja) ゴルフクラブのフィッティング装置、方法及びプログラム
US20180243627A1 (en) Measuring system and measuring method
JP7079088B2 (ja) 計測システムおよび計測方法
US9881137B2 (en) Golf club fitting apparatus
US10561901B2 (en) Method of evaluating stability of golf swing
JP2012200540A (ja) スイング解析システムおよびスイング解析装置
US11648451B2 (en) Golf club fitting apparatus
JP2016116745A (ja) 傾き判定装置、傾き判定システム、傾き判定方法及びプログラム
JP2016116572A (ja) 運動解析装置、運動解析方法、プログラム、及び運動解析システム
US10682548B2 (en) Motion analysis device, motion analysis method, program, and motion analysis system
US11819749B2 (en) Golf club fitting apparatus
US20160325138A1 (en) Swing analyzing device, swing analyzing method, storage medium, and swing analyzing system
KR101361166B1 (ko) 엑스 펙터 개선을 위한 피드백 장치 및 방법
JP7306206B2 (ja) ゴルフクラブのフィッティング装置
JP2016104204A (ja) 表示装置及び表示方法並びに解析プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200512

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7079088

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150