JP2019109227A - 改善された空間利用を有するmas−nmrロータシステム - Google Patents

改善された空間利用を有するmas−nmrロータシステム Download PDF

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Abstract

【課題】MAS−NMRコイル構造をHFコイル構造へ容易に挿入可能かつ取出可能であり、断熱を容易に確立ことができるロータシステムを提供する。【解決手段】測定物質を収容するためのロータ1と、ロータを回転可能に支承するためのステータ2とを含むMAS−NMRロータシステムに関し、ステータに第1のノズル出口開口部11を半径r1で含むとともにロータの円筒状の区域6に第1の軸受面10を半径R1で含む第1の空気圧式のラジアル軸受3と、ステータに第2のノズル出口開口部12を半径r2で含むとともにロータに第2の軸受面13を半径R2で含む第2の空気圧式のラジアル軸受4と、ステータに少なくとも1つのノズル出口開口部15を含むとともにロータの軸方向端部に第3の軸受面14を含む空気圧式のアキシャル軸受5とを有しており、第3の軸受面14は回転軸に対して直交するように延びるとともに外側半径R3を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、測定物質を収容するためのロータと、ロータを回転軸を中心として回転可能に支承するためのステータとを含むMAS−NMRロータシステムに関し、
ステータに第1のノズル出口開口部を半径r1で含むとともにロータの円筒状の区域に第1の軸受面を半径R1で含む第1の空気圧式のラジアル軸受と、
ステータに第2のノズル出口開口部を半径r2で含むとともにロータに第2の軸受面を半径R2で含む第2の空気圧式のラジアル軸受と、
ステータに少なくとも1つのノズル出口開口部を含むとともにロータの軸方向端部に第3の軸受面を含む空気圧式のアキシャル軸受とを有しており、第3の軸受面は回転軸に対して直交するように延びるとともに外側半径R3を有している。
このようなロータシステムは、たとえば特許文献1から公知となっている。
核磁気共鳴(=NMR、nuclear magnetic resonance)分光法は、測定物質(試料)の化学的な組成を調べることができる、機器分析化学の1つの高性能な方法である。この場合、測定物質が強力な静磁場に暴露され、それによって測定物質の中で核スピンの整列が生じる。HF(高周波)パルスの入射後、測定物質から出てくるHF信号が記録されて、化学組成を決定するために評価される。
固体試料のNMR分光法では、試料のそれぞれの核の間の異方性の相互作用に基づき、測定されるNMRスペクトルに著しい線拡大が生じる。固体試料については、試料物質をNMR測定中に、静磁場の方向に対して約54.7°のいわゆる「マジック角」のもとで回転させることが知られている。それにより、双極子相互作用、四極子相互作用、および化学シフトの異方性部分による線拡大を低減し、回転周波数が十分に高ければ消滅させることができる。
そのために通常は測定物質が、ロータと呼ばれる実質的に円筒状の試料管に充填され、ステータの中に入れられる。ロータがステータに対して相対的に回転し、このときロータはステータの中で浮遊する。そのために適当なガス流が利用される。HFパルスを測定物質へ入射するために、および/またはHF信号を測定物質から受信するために、ステータを取り囲むHFコイル構造が設けられる。
特許文献1より、ロータとステータとを有するNMR・MASプローブヘッドが公知となっており、この場合、2つの空気圧式のラジアル軸受とボトムベアリングとが構成される。ラジアル軸受のステータ側の各部分の間に、HFコイル構造を配置することができる。ロータは円筒形であり、両方のラジアル軸受で等しい半径を有する。同様に、ステータのノズル出口開口部も、両方のラジアル軸受において等しい半径を有している。これに類似する構造が特許文献2からも公知となっている。
このようなNMR・MASプローブヘッド構造では、ロータとHFコイル構造とは室温のもとで同じ環境の中にある。NMR測定の信号対雑音比を改善するために、HFコイル構造を冷却することができる。効率的な冷却を行うために、HFコイル構造に真空断熱などの断熱材を付与されるのがよい。これに類似する構造は、たとえば真空断熱によって測定空間をHFコイル構造から熱的に分離することができる、非常に高い温度で測定試料を測定するときにも好適である。
しかしこのような断熱材は、ロータまたは測定物質とHFコイル構造との間の半径方向の間隔を拡張し、すなわち、いっそう大きい直径を有するHFコイル構造を選択せざるを得ず、そのいっそう低い割合だけが試料物質で充填される。しかも、HFコイル構造を軸方向でステータに対して断熱しなければならず、このことは、ステータ側のラジアル軸受部品が半径方向に広がっているケースでは、コイル長の短縮およびこれに伴って同じ測定試料容積における測定容積の縮小につながる。このような施工形態では、幾何学的な欠点に基づくパフォーマンス損失が、HFコイル構造の温度低下に基づく雑音の低減によって実現可能な利得をほとんど相殺し、もしくはこれを上回ることにさえなる。しかもこのような断熱材は、MAS−NMRプローブヘッドに後から設置するのが非常に困難である。
等しい半径の2つのラジアル軸受と、斜めに吹き込みがなされる円錐状のボトムベアリングとを有するロータシステムが、特許文献3から公知となっている。特許文献4および特許文献5より、ラジアル軸受と円錐状の駆動装置とを有するロータシステムが公知となっている。特許文献6は、等しい半径の2つのラジアル軸受と、スピニング検知のためのマーキングとしての端部側の狭隘部とを有するロータシステムを記載している。特許文献7および特許文献8はロータシステムを示しており、ロータは駆動装置が作用する端部側の狭隘部を有している。支承は、同じ大きい直径のところにある2つのラジアル軸受によって行われる。特許文献9では、駆動は端部側の狭隘なキャップを介して行われる。特許文献10では、ロータは一端に駆動装置が作用する狭隘部を有している。支承は、同じ大きい直径のところにある2つのラジアル軸受によって、およびボトムベアリングによって行われる。
米国特許出願公開第2016/0334478A1号明細書 ドイツ特許第102013201110B3号明細書 US7,196,521 US4,275,350 US4,806,868 US4,739,270 US5,325,059 US5,508,615 US6,054,857 US6,803,764
本発明の課題は、HFコイル構造をロータの中の測定物質に半径方向で非常に近傍まで近づけることができ、MAS−NMRコイル構造をHFコイル構造へ容易に挿入可能かつ取出可能であり、特に、HFコイル構造のための断熱を容易に確立ことができるMAS−NMRロータシステムを提供することにある。
この課題は、冒頭に述べた種類のロータシステムであって、
第2のラジアル軸受が、円筒状の区域に比べて小さい半径または円筒状の区域から離れるにつれて縮小していく半径を有するロータの端部区域に構成されており、それによりR2<R1およびさらにr2<r1が成り立ち、第3の軸受面は円筒状の区域と反対側の端部区域の端部に構成されており、それによりさらにR3≦R2が成り立つことを特徴とするものによって、驚くほど簡単かつ効果的な方法で解決される。
本発明によると、第2のラジアル軸受が構成される端部区域の領域で、ロータがR2<R1に準じて、円筒状の区域に比べて狭隘化されることが意図される。それにより、第2のラジアル軸受のステータ側の部分を構成するための半径方向の空間が提供される。それに応じて第2のラジアル軸受をステータ側で、r2<r1に準じて、第1のラジアル軸受よりも狭く構成することができる。
こうすれば、ロータとステータを含む本発明に基づくMAS−NMRのロータシステムを、一端において(前側、第2の空気圧式のラジアル軸受の領域で)、他端(後側、第1の空気圧式のラジアル軸受)よりも半径方向で狭く構成することができる。それにより、ロータシステムを、前側端部をもって(すなわち前側の端部区域および円筒状の区域の一部をもって)、(第1の空気圧式のラジアル軸受を有する)後側端部を嵌め込むことはもはやできない半径方向で区切られた空間へ良好に挿入することができる。
本発明に基づくジオメトリにより、ステータとロータが軸方向に挿入されるHFコイル構造(HFコイルシステム)を、ロータまたは測定物質の非常に近傍まで近づけることができる。HFコイル構造の内部で測定物質のために利用可能な容積が、円筒状の区域で作用する第1の空気圧式のラジアル軸受の半径方向の幅によってではなく、半径方向で小さいほうの端部区域に配置された第2の空気圧式のラジアル軸受(または、円筒状の区域のほうが大きい半径方向の幅を有している場合にはこの区域そのもの)の半径方向の幅によってのみ規定される。全体としてロータシステムの非常にコンパクトな設計が可能である。
ロータシステムが軸方向でHFコイル構造へ挿入されれば、このHFコイル構造でのロータシステムの交換(場合により後付け)が一般に非常に容易に可能である。特に、HFコイル構造をプローブヘッド(プローブヘッド構造とも呼ぶ)から取り外す必要なしに、ステータを取り扱うことができる(たとえば差し込んだり、引き出すことができる)。HFコイル構造のための真空断熱などの断熱を、MAS−NMRロータシステムによって、またはそれとともに、特に軸方向に一定の内側半径をもって延びる内壁によって、非常に簡単に構成することができる。このような断熱材は、個々の場合において後から容易に構成することができ、特に本発明によるロータシステムとともに好適に活用することができる。特に、ステータの一部(たとえば外装部材)を、半径方向内側に位置する部分として、またはHFコイル構造の断熱材の壁部として利用することができる(これに関して詳しくは後述)。
軸方向に沿って円筒状の区域の半径R1に比べたときの端部区域の半径R2の縮小は、連続的に、または区域内で連続的に、あるいは1つもしくは複数の段部をもって行うことができる。さらに、円筒状の区域から端部区域への移行も連続的に、あるいは段部をもって行うことができる。留意すべきは、第2の軸受面が回転軸と平行に延びることができ、あるいは回転軸に対して円錐角をもって延びることもできることである。第2のラジアル軸受は(および第1のラジアル軸受も)、ロータを半径方向で位置に関して保持する。軸受面の半径Rは、付属のノズル出口開口部に関して中央の位置を基準とする。異なる軸方向位置に複数のノズル出口開口部があるケースでは、軸受面の半径はこれらのノズル出口開口部の平均の軸方向位置を基準とする。同様のことは、半径rについても該当する。
本発明の好適な実施形態
端部区域を構成するための実施形態
本発明によるロータシステムの1つの好適な実施形態は、端部区域が少なくとも部分的に円筒状に構成されることを意図する。このことは、ステータ側で特に簡素な構造を可能にする。さらに、第2のラジアル軸受が端部区域の円筒状の領域に設けられれば、第2のラジアル軸受の半径方向の軸受機能と、アキシャル軸受の軸方向の軸受機能とを互いに分離して調整することができる。端部区域は、円筒状の区域への移行部に(直角の)段部を有するように、全面的に円筒状に構成されていてよい。1つの好適な設計形態では、端部区域は、円筒状の区域へと向かう円錐台状の部分(領域)と、アキシャル軸受へと向かう円筒状の部分(領域)とを有している。
別の実施形態では、端部区域は少なくとも部分的に円錐台状に構成される。これは、ロータの簡素で大容積の構造を可能にする。端部区域は特に全面的に円錐台状に構成されていてよい。第2のラジアル軸受が端部区域の円錐台状の領域に構成されれば、第2のラジアル軸受がアキシャル軸受に加えて、軸方向の軸受機能に寄与することができる。さらに、ガイド部として作用する円錐台状のロータの形状によって、ステータへのロータの挿入を容易にすることができる。さらに、たとえば全面的に円筒状の端部区域の場合に直角の段部に対して作動時の負荷がかかったときの、テーパ状の移行部でのロータの破損傾向が低減される。
この実施形態の発展例において、端部区域は少なくとも部分的に回転軸に対して15°≦α≦45°である角度αのもとで延びていることが好ましい。円錐台状の端部区域(または端部区域の円錐台状の部分)についてのこのような角度範囲は、特に十分なラジアル軸受の機能を実現するために、実際に成果が実証されている。
別の好適な実施形態は、ステータが、第3の軸受面と、端部区域の少なくとも1つの隣接する部分とを、好ましくは端部区域全体とを、円蓋状に取り囲むことを意図しており、第3の軸受面および/または端部区域の領域には空気出口開口部がステータに設けられる。それにより、(特に半径方向と軸方向の軸受機能のための)ガス流を特に簡単にコントロールすることができ、ロータの高い回転数を調整して確実に管理することもできる。
1つの好適な実施形態では、端部区域はロータの長さの1/4以下、および/またはロータ全長の少なくとも1/20にわたって延びている。ロータがシールキャップまたはキャップアタッチメントを有している場合、これらは、ロータの長さを決定するにあたりロータの一部に含まれる。ロータの長さの1/4以下まで端部区域を伸長することによって、円筒状の区域が相応に長くなり、測定物質のために利用できる容積を非常に大きく選択することができる。ロータの長さの少なくとも1/20の端部区域の伸長により、良好な機械的安定性および特に高い回転数を実現することができる。
その他の実施形態
ロータが、第3の軸受面と反対側の端部に、測定物質で充填するための開口部を有しており、開口部を封止するキャップを有している実施形態も好適である。開口部を通してロータを測定物質で充填することができ、(多くの場合にプラスチック製の)キャップによって容易に封止することができる。キャップが後側の(第3の軸受面と反対側の)端部に設けられることにより、キャップが比較的大きい半径R1を利用することができ、キャップの設計と挿入を簡易化する。留意すべきは、別案としてキャップがロータをシールするために第3の軸受面の領域に設けられていてもよく、あるいは、ロータが、例えば溶着シールされていてもよいことである(それによってシールのためのキャップは必要なくなる)。
この実施形態の好適な発展例では、キャップに対応構造、特にバッフル面または翼状面またはスパイラル溝が、ロータの空気圧式の駆動装置の上で構成される。キャップには、空気圧式の駆動装置のための対応構造を特に容易に刻設することができる。キャップは二重機能(シールと駆動)を担う。空気圧式の駆動は、通常は、空気圧式の軸受とは別個に調整可能なガス流を通じて、独自のガス出口開口部(ノズル)によって行われる。
キャップの外側半径R4が実質的に半径R1に相当する変形例も好適である。これはコンパクトな設計に寄与する。さらに、外側半径はR4<R1であると、より有効である。バッフル面と、駆動ガスの流速との間でいっそう高い速度差を実現することができるため、この実施形態では、翼部またはバッフル面への衝撃伝達を最大化することができる。
さらに、円筒状の区域が端部区域から開口部まで延びている発展例が好ましい。それにより、容積が大きいとき、測定物質はHFコイル構造に近づくことができる。
ロータが第3の軸受面の領域で閉じられて構成される実施形態も好適である。それにより、ロータの形状をこの領域で簡単かつ正確に設定可能であり、これは(主に軸方向の)軸受力の調整を簡易化する。これは特に、回転軸に対する軸方向の軸受面の直交性を確保するために好適である。好ましくは、ロータの前側端部に取り付けられるキャップアタッチメントに第3の軸受面が構成されていてもよい。このキャップアタッチメントは、空気圧式の駆動装置のためのバッフル面または翼状面またはスパイラル溝も含むことができる。別案として、この端部に(代替の、またはもう1つの)開口部と、(代替の、またはもう1つの)キャップとが設けられていてもよく、これらに軸方向の軸受面が統合される。この(代替の、またはもう1つの)キャップは、空気圧式の駆動装置のためのバッフル面または翼状面またはスパイラル溝も含むことができる。外側半径R5を有するキャップまたはキャップアタッチメントについて、R5≦R2が成り立つのが好ましい。
ロータシステムが、アキシャル軸受に対向するカウンタ軸受をさらに有する実施形態も特に好適である。カウンタ軸受は、たとえば、
−特にステータの少なくとも1つのノズル出口開口部と、回転軸に対して直交して延びる、ロータの軸方向端部の第4の軸受面とを有する、空気圧式のアキシャル軸受として、
−空気圧式の円錐軸受として、
−特にプラグまたはダイアフラムを有する、受動的な背圧生成に基づく軸受として、
−特に可動のプラグ、可変のダイアフラム、または軸受面のない空気吹込部を有する、能動的な背圧生成に基づく軸受として構成されていてよい。
留意すべきは、アキシャル軸受は通常は保持力を印加し(すなわちロータを前側端部のところでステータに向かって引っ張り)、それに対してカウンタ軸受は通常は反力を印加し(すなわちロータを後側端部のところでステータから離れるように押圧し)、それにより、特に外側半径R3がかなり小さい場合に、特にR3≦3/4R1、さらにはR3≦1/2R1である場合に、アキシャル軸受をサポートすることである。小さいR1については、ロータをその動作範囲全体でステータに保持するには、R3≦R1であるだけで保持力がすでに小さすぎることがあり得る。
本発明によるMAS−NMRプローブヘッド構造
上に説明した本発明によるロータシステムと、ロータの中の測定物質へHFパルスを入射させるため、および/またはロータの中の測定物質からHF信号を受信するためのHFコイル構造とを含むプローブヘッド構造も本発明の範疇に該当しており、
ステータは、第1のラジアル軸受のステータ側の部分を含む第1の軸受ベースと、外装部材と、第2のラジアル軸受のステータ側の部分を含む第2の軸受ベースとを有しており、
外装部材は第1の軸受ベースと第2の軸受ベースとを相互に連結し、
外装部材は、第2の軸受ベースに後続するとともに最大の外径ADVを有する前側区域を有しており、
第2の軸受ベースは最大の外径AD2を有しており、
ステータは第1のラジアル軸受の領域に最大の外径AD1を有しており、
HFコイル構造は最小の内径IDSを有しており、
このときAD1>IDSかつADV<IDSかつAD2<IDSである。
ステータは、プローブヘッド構造の組立のとき、または保守目的のために、HFコイル構造をプローブヘッド構造から取り外す必要なく、軸方向でHFコイル構造の中に差し込むことができ、またはHFコイル構造から引き出すことができ、ロータまたはこれに含まれる測定物質の大部分を半径方向でHFコイル構造の非常に近傍まで近づけることができる。前側区域は通常はLV≧0.5LSあるいはLV≧1.0LSの長さLVを有し、ここでLSはHFコイル構造の長さである(つながれた複数の部分コイルがあるケースでは、もっとも内側の部分コイルを基準とする)。典型的には、ステータは第1のラジアル軸受のすぐ手前までHFコイル構造に突入する。典型的にはADV=AD2が成り立つ。それによって多くの場合に、最善の空間利用を実現することができる。しかしながらADV<AD2が意図されていてもよく、それは、たとえば動作時にHFコイル構造と外装部材の間の間隔を設けることが望まれ、外装部材が第2の軸受ベースを包囲していない場合である。特に、そのために外装部材は第2の軸受ベースに後続して接着もしくははんだ付けされていてよく、または、両者を一緒に1つの材料から製作することができる。さらに、特に外装部材が第2の軸受ベースを包囲する場合には、ADV>AD2であってもよい。
外装部材が気密に構成されるにあたっての、本発明によるプローブヘッド構造の実施形態が特に好ましい。それにより外装部材は、MAS−NMR測定のために最適化された条件を確立するために、ガス流をロータに沿って誘導し、あるいは互いに別々のガス空間を確立するのに寄与することができる。特に、ロータをHFコイル構造に関わりなく温度調節することができる。たとえば、ロータまたは測定物質を冷却することができる。さらに、危険性のある測定物質を用いた測定のために、ステータ内の容積と、危険性のある測定物質に接触する可能性があるガスとを、残りの実験室やプローブヘッドから分断して、特に吸い出すことができる。
HFコイル構造が、外装部材によって一緒に区切られる真空空間に配置され、および/またはHFコイル構造が特にT≦100Kの、好ましくはT≦40Kの、またはさらにT≦20Kの極低温の温度Tまで冷却されることを意図する、この実施形態の発展例が好ましい。そして外装部材は、ステータを全体として取扱可能にするために軸受ベースを相互に連結する構造コンポーネントとしてだけでなく、(挿入された状態のとき)真空空間に対する分離壁としての役目も果たす。それにより、半径方向で特別にコンパクトな設計を実現することができる。HFコイル構造の冷却により、記録されるNMRスペクトラムの信号対雑音比を改善することができる。
本発明に基づく利用法
最後に、ロータに充填された測定物質をMAS−NMR実験で測定するための、上に説明した本発明によるロータシステムの利用法、または上に説明した本発明によるプローブヘッド構造の利用法も本発明の範疇に該当し、ロータはステータの中に配置されており、ロータは好ましくは少なくとも1kHzの周波数であり、特に好ましくは、10KHz未満の周波数でロータ回転軸を中心として回転する。MAS−NMRロータシステムのロータとステータは回転軸に沿って容易に挿入することができ、測定物質をHFコイル構造の半径方向近傍に近づけることができる。そしてNMR実験は高い信号対雑音比で測定することができる。
本発明に基づく、異なる利用法の1つの好ましい態様では、第1のラジアル軸受に沿うガス流と第2のラジアル軸受に沿うガス流は、両方のラジアル軸受が近似的に等しい軸受剛性が得られるように、特に多岐にわたって選択される。それにより、非常に安定した高速回転が実現できる。両方のラジアル軸受に沿うそれぞれ相違するガス流は、たとえば異なる軸受ノズル直径および/もしくはノズル長および/もしくは間隙寸法によって、すなわち(r1−R1)/2≠(r2−R2)/2によって、または同じガス圧のもとでの相違する軸受ノズル数によって、または同じ軸受ノズル直径および/もしくはノズル長および/もしくは間隙寸法と同じ軸受ノズル数のもとでの両方のラジアル軸受における相違するガス圧によって、あるいはこれらの態様の組み合わせによっても、生成することができる。両方の軸受における相違するガス圧は、異なる供給源からの供給によって、または減圧器での調整によって実現することができる。これと同等に、表面絞りされた軸受面や多孔性の軸受面についても、溝または多孔度/気孔サイズの数/容積の変更によって特性を適合化することができる。
本発明のその他の利点は、発明の詳細な説明と図面から明らかとなる。同様に、上に挙げた構成要件および以下に記載する構成要件は本発明に基づき、それ自体が個々に単独で、または任意の複数の組み合わせとして適用することができる。図示および記載されている実施形態は完結した列挙として理解されるものではなく、むしろ、本発明を記述するための例示としての性質を有するものである。
発明と図面の詳細な説明
本発明が図面に示されており、実施例を参照しながら詳しく説明する。図面は次のものを示す。
円錐台状の前側の端部区域を有する、本発明によるMAS−NMRロータシステムの第1の実施形態を示す模式的な横断面図である。ステータは、外装部材と、アキシャル軸受と、2つのラジアル軸受と、カウンタ軸受とを含んでいる。駆動装置は、アキシャル軸受と反対を向く側に構成されている。ここに図示する実施形態は、Oリングを介するステータホルダの中におけるステータの固定を含んでいるが、それ以外に別のアキシャル固定部は含んでいない。これに加えて、ワイヤコイルからなるHFコイル構造が示されている。 大部分が円筒状の前側の端部区域を有する、本発明によるMAS−NMRロータシステムの第2の実施形態を示す模式的な横断面図である。ステータは、外装部材と、アキシャル軸受と、2つのラジアル軸受と、前側の端部区域の領域に構成された駆動装置とを含んでいる。ここに図示する実施形態は、ばね力によるステータホルダでのステータの軸方向固定を含んでいる。これに加えて、HFコイルが装着されたコイル支持体を含むHFコイル構造が示されている。 大部分が円筒状の前側の端部区域を有する、本発明によるMAS−NMRロータシステムの第3の実施形態を示す模式的な横断面図である。ステータは、外装部材と、アキシャル軸受と、2つのラジアル軸受と、ロータの後側の領域でアキシャル軸受に対向して構成され、ステータでのロータの保持力を高めるためのタービン排気の流動区切りを有する駆動装置とを含んでいる。ここに図示する実施形態は、軸受と駆動装置のためのガス接続部による、ステータホルダでのステータのアキシャル固定を含んでいる。 ステータがプローブヘッド構造に対して固定的な角度で取り付けられる、本発明によるプローブヘッド構造の実施形態を示す模式的な横断面図である。
図1は、測定物質が固体または半固体の形態(たとえば粉末やゲル)で中に配置されるロータ1と、ステータ2とを含む、本発明によるMAS−NMRロータシステム100の第1の実施形態を示す。図1の上側には、ステータ2が(ステータ保持部32の各部分とともに)示され、図1の中央にはロータ1が示され、図1の下側には、ロータ1とステータ2とを有するMAS−NMRロータシステム100の全体が(ステータ保持部32の各部分とともに)示されている。MAS−NMRロータシステム100とステータ保持部32は、本発明に基づくプローブヘッド構造200の一部である。
ステータ2は、第1の空気圧式のラジアル軸受3と、第2の空気圧式のラジアル軸受4と、空気圧式のアキシャル軸受5とを含んでいる。ロータ1は、ステータ2の内部で回転軸RAを中心として回転可能に支承される。
ロータ1は、円筒状の区域6と、図1ではロータ1の左側(前側)の閉じた端部を形成する端部区域7とを含んでいる。端部区域7はここでは円錐台状に延びており、左側の端部に向かって先細になっていく。回転軸RAに対する端部区域7の円錐角αは、ここでは約30°であり、好ましくは一般に10°〜45°である。ロータ1の右側(後側)の端部には、キャップ9で閉じられる開口部8が構成されており、それにより、ロータ1の中に充填された測定物質がNMR実験中に失われることがない。キャップ9には対応構造9a、たとえばバッフル面(模式的にのみ図示)が構成されており、これにより、空気圧式の駆動装置22の適当なガス流で回転軸RAを中心とするロータ1の回転を惹起することができる。キャップ9の外側半径R4は、円筒状の区域6におけるロータ1の半径R1にほぼ相当する。
円筒状の区域6は(外側の)半径R1を有しており、第1の空気圧式のラジアル軸受3のための第1の軸受面10を構成する。第1のラジアル軸受3の(ノズル出口穴の内側端部にある)ステータ側のノズル出口開口部11が、回転軸RAに関して半径r1で配置されている。
第2の空気圧式のラジアル軸受4は、半径r2のところにノズル出口開口部12を備えている。半径r2はr1よりも明らかに小さく、ここではおよそr2=0.65r1である。第2の軸受面13が構成される、ノズル出口開口部12に向かい合う端部区域7の半径R2は、R1よりも明らかに短くなっており、ここではおよそR2=0.65R1である。第2のラジアル軸受4は、ここではロータ1の半径方向の支承を前側端部の領域で行うだけでなく、流動状況が相応に設計されていれば、ロータ1の軸方向の保持にも寄与することができる。
ロータ1の左側の(前側の)軸方向端部のところで、ロータ1は、ノズル出口開口部15とともに空気圧式のアキシャル軸受5を構成する第3の軸受面14を構成する。第3の軸受面14は回転軸RAに対して垂直に位置し、同じくR1よりも明らかに小さい、ここではおよそR3=0.5R1である外側半径R3を有している。
第2のラジアル軸受4の、およびアキシャル軸受5のステータ側の部分は、第3の軸受面14およびここではその他の端部区域7も円蓋状に包囲する。ノズル出口開口部12,15に追加して、アキシャル軸受5、第2のラジアル軸受4から、さらには実施形態に応じて少なくとも部分的に第1のラジアル軸受3から排気を、また、場合により追加的に存在する温度調節空気を外部に向かって誘導するために、排気出口開口部34もステータ2に設けられている。このことは、アキシャル軸受5の保持力と反対に作用することになる背圧を回避もしくは最小化するための役目を果たす。端部区域7は、ここではロータ1(キャップ9を含む)の長さ全体の約6.5%にわたって延びている。一般には5%〜25%が好ましい。
図1に示す実施形態では、第2のラジアル軸受4の、および空気圧式のアキシャル軸受5のステータ側の部分は、円筒状の区域6の半径R1とほぼちょうど同じ大きさだけ半径方向に延びるように配置されている。特に、ここではr2<R1が成り立つ。その一方、第1のラジアル軸受3のステータ側の部分は、R1の向こう側の空間を占めている。
ステータ2は、図1で明らかなように統一的なコンポーネントを形成するのが好ましい(ただし、ステータ2を互いに別々の部品を有するように構成することも可能である)。そのためにステータ2は、第1のラジアル軸受3のステータ側の部分が構成される第1の軸受ベース17と、第2のラジアル軸受4のステータ側の部分が(およびここでは空気圧式のアキシャル軸受5のステータ側の部分も)構成される第2の軸受ベース18とを相互に機械的に連結する外装部材16を備えている。外装部材16は、第2の軸受ベース18に後続する、(最大の)外径ADVを有する前側区域19を備えており、ならびに、ここでは第1の軸受部材17に後続する、(最大の)外径ADHを有する後側区域20を備えている。第1の軸受ベース17の(最大の)外径はAD1であり、第2の軸受ベース18の(最大の)外径はAD2である。
MAS−NMRロータシステム100のステータ2は、第2の軸受ベース18、および外装部材16の前側区域19をもって、最小の内径IDSを有するHFコイル構造21を貫いて突出する。前側区域19は、ここではHFコイル構造21の軸方向の長さLSよりもわずかに大きい軸方向の長さLVを有する。HFコイル構造は、ここでは自立式のワイヤコイル(コイル支持体なし)として構成されている。
MAS−NMRロータシステム100は、ここでは後側区域20まで軸方向へ(ここでは右側から)HFコイル構造21の中に差し込まれる。そのためにAD2<IDSであること、およびADV<IDSでもあることが確立されており、ここではADV=AD2でもある。ロータ1およびこれに含まれる測定物質を、HFコイル構造21の非常に近傍まで半径方向に近づけることができる。その一方、AD1>IDSであり、それにより、第1のラジアル軸受3がノズル出口開口部11の大きい半径r1を有するように構成されることができ、また、ロータ1の(後側の)半径方向での支承を改善するために、AD1>IDSと設置することもできる。保守目的のために、HFコイル構造21をMAS−NMRプローブヘッド構造200から取り外すことなく、ステータ2をHFコイル構造21から(ここでは右方に向かって)軸方向に引き出し、修理後に(または必要な場合には交換後に)再びHFコイル構造21の中へ(左方に向かって)差し込むことが容易に可能である。
アキシャル軸受5が、場合により第2のラジアル軸受4の保持の負担と合わせても、ロータ1を回転動作時に軸方向の位置において保持するのに足りないケースでは、ここではキャップ側の端部でたとえばノズル出口開口部36を通るガス流によってロータ1をアキシャル軸受5に向かって押圧する、カウンタ軸受35が(図1に示すように)設けられていてよい。カウンタ軸受35は、ステータ交換のために離反旋回もしくは離反スライドさせることができる、またはロータ交換のたびに組み付けることができる、たとえばねじ止めすることができる(詳しくは図示せず)、旋回可能またはスライド可能なステータ部分に構成されていてよい。図示した実施形態ではカウンタ軸受35は、ロータ1がひとたび挿入されるとステータ2がシールされるシール蓋37に組み込まれる。シール蓋37は、ここでは空気出口開口部34aも有している。
ステータ2は、ステータ2を軸方向へ(回転軸RAと平行に)挿入および取出することができ、ステータ軸受41をステータ2のために構成するステータ保持部32に支承される。図1では、上側と下側に挿入された状態が示されている。ここではステータ軸受41は、図示した実施形態では第2の軸受ベース18を包囲し、ステータ2が半径方向へ動くときのための半径方向の区切り32aを構成する前側部分41aを含んでいる。さらにここではステータ軸受41は、図示した実施形態では第1の軸受ベース17を包囲し、同じく半径方向の区切り32aを構成する後側部分41bを含んでいる。後側部分41bは、第1の軸受ベース17の肩部42が当接する、ステータ2のための軸方向のストッパ32bも構成する。ステータ軸受41のそれぞれの部分41a,41bの間に、半径方向で外装部材16にすぐ隣接するように、HFコイル構造21が配置されて、これが詳しくは図示しない仕方でMAS−NMRプローブヘッド構造200に取り付けられ、たとえばステータ保持部32に取り付けられる(ただしステータ2においてではない)。
ステータ軸受41のそれぞれの部分41a,41bには溝が設けられており、その中にシール材(シールリング)30,31、ここではゴムなどの弾性材料からなるOリングが配置されている。このシール材は、ここでは第2の軸受ベース18と第1の軸受ベース17の外面に対して周回しながら押圧する。それにより、半径方向内側で外装部材16によって一緒に区切られる、真空空間33が封止される。この真空空間33で、この中に含まれるHFコイル構造21を良好に断熱されて、特にたとえば20Kなどの極低温の温度に合わせて、温度調整をすることができる。
シール材31,30は、図1の実施形態では、定置の(すなわちステータ保持部32において不動の)固定部品61として機能し、挿入されたステータ2を半径方向で応力固定し、それによってステータ2を摩擦接合で軸方向に固定する弾性部材44の機能も同時に有しているが、それは、通常動作の際に予想される力の観点からして必要である限りにおいてである。しかしメンテナンスなどのために、追加的なメカニズムを解除する必要なく、これよりも大きな力によってステータ2を軸方向へ(ここでは右方に向かって)引き出すことができる。留意すべきは、ステータ保持部32へのステータ2の再挿入のとき、シール材31,30のところである程度の力(機械的な抵抗)を弱化しなければならないことである。
ステータ2に、ここでは第1の軸受ベース17に、ガス流供給部38がさらに接続されている。
図2は、本発明によるMAS−NMRロータシステム100の第2の実施形態を示しており、これは図1の設計形態にほぼ相当しているので、ここでは主要な相違点だけを説明する。同じく上側にステータ2(ステータ保持部32の各部分を含む)、中央にロータ1、下側にロータ1とステータ2を有するMAS−NMRロータシステム100が示されている。MAS−NMRロータシステム100とステータ保持部32は、本発明のためのプローブヘッド構造200の一部である。
図示した実施形態では、ロータ1は、前側部分7aでは円筒状に構成され、円筒状の区域6へと通じる後側部分7bではテーパ状(円錐台状)に構成された端部区域7を有している。端部区域7は、円筒状の前側部分7aの領域でノズル出口開口部12に対向して、第2の空気圧式のラジアル軸受4の第2の軸受面13を構成する。第2の軸受面13の半径R2は、ノズル出口開口部15に対向する、空気圧式のアキシャル軸受5の第3の軸受面14の半径R3に等しい。R2とR3はいずれも、第1のラジアル軸受3のノズル出口開口部11に対向する第1の軸受面10の半径R1より明らかに小さい。端部区域7の一部が、ここではロータ1のキャップアタッチメント39によって構成される。キャップアタッチメント39には、駆動装置22の駆動ガス流のためにバッフル面などの対応構造39aが構成されていて、これによりロータ1を、回転軸RAを中心として回転させることができる。
第2のラジアル軸受4のノズル出口開口部12は、半径r2において、第1のラジアル軸受3のノズル出口開口部11の半径r1よりも非常に小さく、また、円筒状の区域6の(外側の)半径R1よりも非常に小さく、それにより、HFコイル構造21の中へ軸方向で横から容易に差し込むことができ、非常に設計の小型化を図ることができる。HFコイル構造21は、ここでは管状のコイル支持体21aを有するように構成されていて、その上にHFコイル構造21の導線部材21bが外面に配置されている。
図示した実施形態では、ステータ2は温度調節ノズル51を有しており、これにより、ロータ1の周囲のステータ2の中で、およびそれによってロータ1の中でも、所望の温度に調整可能である。たとえば、NMR測定中のタンパク質の変性を防止するために、ロータ1の中の測定物質の穏やかな冷却をたとえば約0℃で行うことができる。さらに、ここでは高圧ガスノズル52が設けられており、これによって、ロータ1の軸方向位置を回転軸RAを中心とする回転中に固定するために、ここではキャップ9に構成されているロータ1のバッフル面53の圧力を調整することができる。
この実施形態では、近似的に等しいラジアル軸受剛性を実現するために、第1のラジアル軸受3と同じ大きさの、またはこれよりも大きいガス流を、第2のラジアル軸受4で適用することができる。特に第2のラジアル軸受4を、第1のラジアル軸受よりも高い圧力で付勢することができる。必要なケースでは、この実施形態でもカウンタ軸受が設けられてよい(図示しないが、図1および図3を参照)。
図2の実施形態では、第1の軸受ベース17のところでステータ2に後方係合する、取外し可能な固定部品43が設けられる。取外し可能な固定部品43は、ステータ保持部32にねじ止めされて固定をする位置で示されている(ねじ45を参照)。固定部品43は弾性部材44によって、ここではばねまたはその代替としてのエラストマー部材によって、ステータ2に対して後方から押圧し、その結果、ステータが軸方向のストッパ32bに当接するように固定される。すなわちステータ2が、軸方向のストッパ32bに対して弾性的に固定される。ステータ2をステータ保持部32から軸方向へ(ここでは右方に向かって)引き出すために、ねじ45を外して固定部品43を(ばねを含めて)取り外すことができる。
留意すべきは、取外し可能な固定部品43がここではガス流供給部38も含んでいることである。
ここでは外装管16は、前側区域19に比べて半径方向で幅広くなるはずの後側区域を有しており、従って、ここでは前側の(HFコイル構造へ挿入可能な)区域19が外装管16の全長にわたって延びている。
図3は、本発明によるMAS−NMRロータシステム100の第3の実施形態を示しており、これは図1の実施形態にほぼ相当しているので、ここでは主要な相違点だけを説明する。同じく上側にステータ2が示されているが、ステータ保持部32へ部分的にのみ挿入方向ERに差し込まれた状態で示されており、まだ固定部品50が組み付けられていない。中央にロータ1が示されており、下側に、ロータ1とステータ2を有するMAS−NMRロータシステム100全体が示されている。MAS−NMRロータシステム100とステータ保持部32は、本発明のためのプローブヘッド構造200の一部である。
この設計形態では、ロータ1は、円筒状の前側部分7aとテーパ状の後側部分7bとを有する端部区域7を同じく有しているが(図2参照)、前側端部にキャップアタッチメントが使用されていない。空気圧式の駆動装置22は、ロータ1の後側端部でキャップ9に当接する。外装管16は、ここでは前側区域19に比べて半径方向で幅広になるはずの後側区域を有しておらず、その意味で、ここでは前側の(HFコイル構造21へ挿入可能な)区域19が外装管16の全長にわたって延びている。
(ここでは複数の別々のコンポーネントを含む)固定部品50は、ステータ2をステータ軸受41で軸方向に(挿入方向ERに関して、または回転軸RAに沿って)完全に繰り込まれた状態のときに(図3の下側を参照、肩部42および軸方向のストッパ32bが互いに当接する)固定する役目を果たし、そのため、ステータ2は測定中に軸方向で動くことができない。
固定部品50は、第1の軸受ベース17にある溝17aに挿入可能なラグ50aを有している。ラグ50aが挿入された状態のとき、固定部品50をねじ45によってステータ保持部32にねじ止めすることができるねじ止めされた状態については図3の下側を参照)。半径方向RRに圧入されたシール材17b、あるいはラグ50aと溝17aのそれぞれの溝底面そのものを通じて、ステータ2が半径方向RRで挟み込まれる。摩擦接合により、シール材またはシールリング30,31の作用を超えて、軸方向にステータ軸受41でのステータ2のさらに固定される。さらに、ラグ50aは軸方向に関して溝17aの中で第1の軸受ベース17にも後方係合し、それによって追加の固定が生じる。
固定部品50はここではガス流供給部38も含み、シール材17bが供給ガス流を封止する。
ここではシール蓋37にカウンタ軸受35が設けられているが、それは、駆動装置22の駆動空気の流出が制限され、ロータ1をアキシャル軸受5に向かって押圧する背圧が生成されることによるものである。そのためにガス出口通路54には調節可能なガス流制限装置、ここでは可変の絞り55が設けられている。
図4は、図3に示すように本発明によるMAS−NMRロータシステム100が組み付けられた、本発明によるプローブヘッド構造200の実施形態が模式的な断面図で示されている。
プローブヘッド構造200は、ロータ1が回転軸RAを中心として回転可能なように中で支承されたステータ2を含んでいる。ロータ1は、図4ではちょうど交換しているところであり、したがって部分的にのみ軸方向でステータ2に差し込まれている。ロータ1は、後側端部のところでキャップ9によりシールされている。ステータ2は、外装部材16を介して機械的に連結された2つの軸受ベース17,18を有している。
プローブヘッド構造200はHFコイル構造21を有しており、HFコイル構造21の最小の内径IDSは、第2の軸受ベース18の(最大の)外径AD2よりも大きく、および、外装部材16の前側区域19(ここでは外装部材16の全長を含む)における(最大の)外径ADVよりも大きい。それにより、ステータ2を組立のときやメンテナンスの目的のために、固定部品50が取り外されているときにHFコイル構造21へ挿通することができる。挿入された(差し込まれた)状態のとき、ステータ2は、そのためにステータ軸受を構成するステータ保持部32で保持される。この支承部は、ここでは垂直方向に延びる磁界Bに対して、回転軸RAが54.7°のマジック角のもとでアライメントされるように構成される。
気密の外装部材16を備える、半径方向外側に向かって気密のステータ2は、ここでは軸受ベース17,18の領域でシール材30,31によりステータ保持部32に対して封止され、それにより、ステータ2または外装部材16が空間33を一緒に区切る。空間33は、ここではステータ保持部32、および詳しくは図示しないその他の壁部によっても区切られる。HFコイル構造21も含む空間33の中で、ここではHFコイル構造21を断熱するために真空が形成される。それにより、MAS−NMR測定中にHFコイル構造21を極低温の温度まで冷却することが可能であり(たとえば標準圧力のもとでの液体窒素に準じて77K、またはたとえば液体もしくは気体のヘリウムによる冷却の場合には、標準圧力のもとでの液体ヘリウムに準じて、特に≦40K、≦20K、あるいは4.2K周辺領域のさらに低い温度)、その一方、ロータ1の中の測定物質40は室温に近い温度のままに保たれ、または−250℃〜+1000℃、特に−50℃〜+150℃の範囲内の温度に合わせて、特別に好ましくは0℃〜+50℃の温度範囲で温度調節することができる。
測定中にはロータ1がステータ2の中で、通常は10kHzかそれ以上の周波数で、特に1kHz〜vs/(2TTR1)の範囲内の回転数で、回転軸RAを中心として回転し、このときvsは、所与の圧力/温度条件のもとでのロータ1を取り囲むガスの音速であり、HFコイル構造21がHFパルスをロータ1の中の測定物質40に入射させ、および/または測定物質40からHF信号を受信する。その際に強い静磁場Bが、(図4の垂直方向のアライメントでの)測定物質40に対して作用する。
すべてのガス流が、軸方向に取り出し可能なステータ2の両端部のところで導出されるのが好ましく、それにより、容易に回収して帰還させることができる。このことは特に、Heガスを用いての動作でこれが室内空気中に失われないために、低温MASにとって好ましい。ガスはデュワーへと直接移行するのが好ましく、それにより、これが不必要に加熱されることがなく、ロータシステム100での出力損失と摩擦を補正(再冷却)するだけでよい密閉型のガス循環が可能となる。再冷却は、熱交換機と室温でのガスの圧縮によって行われるのが好ましい(詳しくは図示せず)。
同様に、有毒で、がん性、爆発性および放射性をもち、または生体に危険のある測定試料とともにMAS−NMRプローブヘッド構造200が使用されるケースについては、ガス流をステータ2の両端部において回収するのが好ましい。
1 ロータ
2 ステータ
3 第1の空気圧式のラジアル軸受
4 第2の空気圧式のラジアル軸受
5 空気圧式のアキシャル軸受
6 円筒状の区域
7 端部区域
7a 前側部分(端部区域)
7b 後側部分(端部区域)
8 開口部
9 キャップ
9a 対応構造
10 第1の軸受面
11 ノズル出口開口部(第1のラジアル軸受)
12 ノズル出口開口部(第2のラジアル軸受)
13 第2の軸受面
14 第3の軸受面
15 ノズル出口開口部(アキシャル軸受)
16 外装部材
17 第1の軸受ベース
17a 溝
17b シール材
18 第2の軸受ベース
19 前側区域
20 後側区域
21 HFコイル構造
21a コイル支持体
21b 導線部材
22 空気圧式の駆動装置
30,31 シール材
32 ステータ保持部
32a 半径方向の区切り
32b 軸方向のストッパ
33 真空空間
34 空気出口開口部
34a 空気出口開口部(カウンタ軸受)
35 カウンタ軸受
36 ノズル出口開口部(カウンタ軸受)
37 シール蓋
38 ガス流供給部
39 キャップアタッチメント
39a 対応構造
40 測定物質
41 ステータ軸受
41a 前側部分(ステータ軸受)
41b 後側部分(ステータ軸受)
42 肩部
43 軸方向に後方係合する固定部品
44 弾性部材
45 ねじ
50 可動の固定部品
50a ラグ
52 高圧ガスノズル
53 バッフル面
54 ガス出口通路
55 可変の絞り
61 定置の固定部品
100 MAS−NMRロータシステム
200 プローブヘッド構造
AD1 外径(第1の軸受ベース)
AD2 外径(第2の軸受ベース)
ADV 前側区域の外径
ADH 後側区域の外径
ER 挿入方向
IDS 最小の内径(HFコイル構造)
R1 半径(第1の軸受面)
R2 半径(第2の軸受面)
R3 外側半径(第3の軸受面)
R4 半径(キャップ)
R5 半径(キャップアタッチメント)
r1 半径(第1のラジアル軸受のノズル出口開口部)
r2 半径(第2のラジアル軸受のノズル出口開口部)
RA 回転軸
RR 半径方向

Claims (17)

  1. 測定物質(40)を収容するためのロータ(1)および前記ロータ(1)を、回転軸(RA)を中心として回転可能に支承するためのステータ(2)と、
    前記ステータ(2)に第1のノズル出口開口部(11)を半径r1で含むとともに前記ロータ(1)の円筒状の区域(6)に第1の軸受面(10)を半径R1で含む第1の空気圧式のラジアル軸受(3)と、
    前記ステータ(2)に第2のノズル出口開口部(12)を半径r2で含むとともに前記ロータ(1)に第2の軸受面(13)を半径R2で含む第2の空気圧式のラジアル軸受(4)と、
    前記ステータ(2)に少なくとも1つのノズル出口開口部(15)を含むとともに前記ロータ(1)の軸方向端部に第3の軸受面(14)を含み、前記第3の軸受面(14)が回転軸(RA)に対して直交するように延びるとともに外側半径R3を有する、空気圧式のアキシャル軸受(5)と、を備えるMAS−NMRのロータシステム(100)であって、
    前記第2のラジアル軸受(4)が、前記円筒状の区域(6)に比べて小さい半径または前記円筒状の区域(6)から離れるにつれて縮小していく半径を有する前記ロータ(1)の端部区域(7)に形成されており、R2<R1且つさらにr2<r1が成立し
    前記第3の軸受面(15)は前記円筒状の区域(6)と反対側の前記端部区域(7)の端部に形成されており、さらにR3≦R2が成立することを特徴とするロータシステム。
  2. 前記端部区域(7)が少なくとも部分的に円筒状に構成されることを特徴とする、請求項1に記載のロータシステム(100)。
  3. 前記端部区域(7)が少なくとも部分的に円錐台状に構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のロータシステム(100)。
  4. 前記端部区域(7)が少なくとも部分的に回転軸(RA)に対して15°≦α≦45°である角度αのもとで延びることを特徴とする、請求項3に記載のロータシステム(100)。
  5. 前記ステータ(2)は前記第3の軸受面(15)と前記端部区域(7)の少なくとも1つの隣接する部分とを、好ましくは前記端部区域(7)全体とを、円蓋状に取り囲んでおり、前記第3の軸受面(14)および/または前記端部区域(7)の領域には空気出口開口部(34)が前記ステータ(2)に設けられることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のロータシステム(100)。
  6. 前記端部区域(7)は前記ロータ(1)の長さの1/4以下にわたっており、および/または前記ロータ(1)の長さの少なくとも1/20にわたって延びていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のロータシステム(100)。
  7. 前記ロータ(1)は前記第3の軸受面(14)と反対側の端部に前記ロータ(1)を測定物質(40)で充填するための開口部(8)を有しており、前記ロータ(1)は前記ロータ(1)の前記開口部(8)をシールするキャップ(9)を有していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のロータシステム(100)。
  8. 前記キャップ(9)に対応構造(9a)、特にバッフル面または翼状面またはスパイラル溝が前記ロータ(1)の空気圧式の駆動装置(22)のために構成されることを特徴とする、請求項7に記載のロータシステム(100)。
  9. 前記キャップ(9)の外側半径R4は実質的に半径R1に相当することを特徴とする、請求項7または8に記載のロータシステム(100)。
  10. 前記円筒状の区域(7)は前記端部区域(7)から前記開口部(8)まで延びることを特徴とする、請求項7から9のいずれか1項に記載のロータシステム(100)。
  11. 前記ロータ(1)は前記第3の軸受面(14)の領域で閉じるように構成されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項に記載のロータシステム(100)。
  12. 前記ロータシステム(100)は前記アキシャル軸受(5)に向かい合うカウンタ軸受(35)をさらに有することを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載のロータシステム(100)。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載のロータシステム(100)と、前記ロータ(1)の中の測定物質へHFパルスを入射させるため、および/または前記ロータ(1)の中の測定物質(40)からHF信号を受信するためのHFコイル構造(21)とを含むプローブヘッド構造(200)であって、
    前記ステータ(2)は、前記第1のラジアル軸受(3)のステータ側の部分を含む第1の軸受ベース(17)と、外装部材(16)と、前記第2のラジアル軸受(4)のステータ側の部分を含む第2の軸受ベース(18)とを有しており、
    前記外装部材(16)は前記第1の軸受ベース(17)と前記第2の軸受ベース(18)とを相互に連結し、
    前記外装部材(16)は前記第2の軸受ベース(18)に接続するとともに最大の外径ADVを有する前側区域(19)を有しており、
    前記第2の軸受ベース(18)は最大の外径AD2を有しており、
    前記ステータ(2)は前記第1のラジアル軸受(3)の領域に最大の外径AD1を有しており、
    前記HFコイル構造(21)は最小の内径IDSを有しており、
    AD1>IDSかつADV<IDSかつAD2<IDSであることを特徴とするプローブヘッド構造(200)。
  14. 前記外装部材(16)は気密に構成されることを特徴とする、請求項13に記載のプローブヘッド構造(200)。
  15. 前記HFコイル構造(21)は前記外装部材(16)によって一緒に区切られる真空空間(33)に配置され、および/または前記HFコイル構造(21)が特にT≦100Kの、好ましくはT≦40Kの極低温の温度Tまで冷却されることを特徴とする、請求項14に記載のプローブヘッド構造(200)。
  16. 前記ロータ(1)に充填された測定物質(40)をMAS−NMR実験で測定するための、請求項1から12のいずれか1項に記載のロータシステム(100)または請求項13から15のいずれか1項に記載のプローブヘッド構造(200)の利用方法であって、前記ロータ(1)が前記ステータ(2)の中に配置され、前記ロータ(1)が好ましくは少なくとも1kHzの周波数で、特別に好ましくは少なくとも10kHzの周波数で、回転軸(RA)を中心として回転することを特徴とする利用方法。
  17. 前記第1のラジアル軸受(3)に沿うガス流と前記第2のラジアル軸受(4)に沿うガス流は、両方の前記ラジアル軸受(3,4)の近似的に等しい軸受剛性が得られるように選択され、特にそれぞれ別様に選択されることを特徴とする、請求項16に記載の利用方法。
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