JP2019109134A - ゲル濾過クロマトグラフィを用いた抗体の変性度合評価方法 - Google Patents

ゲル濾過クロマトグラフィを用いた抗体の変性度合評価方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019109134A
JP2019109134A JP2017242290A JP2017242290A JP2019109134A JP 2019109134 A JP2019109134 A JP 2019109134A JP 2017242290 A JP2017242290 A JP 2017242290A JP 2017242290 A JP2017242290 A JP 2017242290A JP 2019109134 A JP2019109134 A JP 2019109134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
amino acid
protein
complex
acid sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017242290A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6977536B2 (ja
Inventor
直紀 山中
Naoki Yamanaka
直紀 山中
侑枝 山本
Yukie Yamamoto
侑枝 山本
陽介 寺尾
Yosuke Terao
陽介 寺尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2017242290A priority Critical patent/JP6977536B2/ja
Publication of JP2019109134A publication Critical patent/JP2019109134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6977536B2 publication Critical patent/JP6977536B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

【課題】 抗体の結合活性および変性度合を従来よりも短時間かつ簡便に評価可能な方法を提供すること。【解決手段】 一定量の抗体を含む溶液に前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質を一定量添加し前記抗体と前記タンパク質との複合体を形成させる第一の工程、前記第一の工程で得られた溶液をゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る第二の工程、および前記第二の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体または前記複合体を形成しない前記タンパク質に相当するピークの高さまたは面積を算出する第三の工程を含む方法により、前記課題を解決する。【選択図】 図1

Description

本発明は、抗体の変性度合をゲル濾過クロマトグラフィを用いて評価する方法に関する。
抗体医薬品市場の成長に伴い、安定性試験や品質評価などの規制への迅速な技術対応が求められている。抗体医薬品をはじめとする生物薬品は生体による生合成過程を生産に利用していることから、原理的に分子構造上不均一なものが産生される可能性が存在する。故に生物薬品の規格(非特許文献1)には、開発段階での広範かつ詳細な特性解析が必要であることが記載されており、前記特性解析の一つとして特定の生物学的効果を発揮するための特異的な機能やその程度を表す生物活性をあげている。
抗体医薬品の生物活性、すなわち抗体(免疫グロブリン)の結合活性の評価方法として、従来よりELISA(Enzyme−Linked ImmunoSorbent Assay)法や表面プラズモン共鳴法を用いた方法が知られている。しかしながら、これらの方法は、酵素やセンサーチップなどの高価な試薬や備品が必要なこと、および複数の工程を必要とし操作が煩雑なことが問題であった。
医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドライン Q6B (通知日2001年5月1日)
本発明の課題は、抗体の結合活性より変性度合を従来よりも短時間かつ簡便に評価可能な方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明者らは、抗体を含む溶液に当該抗体のFc領域と結合可能なタンパク質を添加し、前記抗体と前記タンパク質との複合体を形成させることで、ゲル濾過クロマトグラフィを用いた短時間かつ簡便な方法で抗体の結合活性および変性度合を評価できることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明は以下の[1]〜[3]の態様を包含する。
[1]
(1)一定量の未変性抗体Aを含む溶液に、抗体AのFc領域と結合可能なタンパク質を一定量添加し、抗体Aと前記タンパク質との複合体を形成させる工程、
(2)(1)の工程で得られた溶液をゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る工程、
(3)(2)の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体または前記複合体を形成しない前記タンパク質に相当するピークの高さまたは面積を算出する工程、
(4)一定量の被検抗体Aを含む溶液に、抗体AのFc領域と結合可能なタンパク質を一定量添加し、抗体Aと前記タンパク質との複合体を形成させる工程、
(5)(4)の工程で得られた溶液をゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る工程、
(6)(5)の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体または前記複合体を形成しない前記タンパク質に相当するピークの高さまたは面積を算出する工程、および
(7)(3)の工程での算出結果と(6)の工程での算出結果とを比較する工程、
を含む、被検抗体Aの変性度合を評価する方法。
[2]
抗体のFc領域と結合可能なタンパク質が、以下の(i)〜(iii)から選択される何れかである、[1]に記載の評価方法:
(i)配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含むポリペプチド
(ii)配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基において1〜10個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、または付加を含むアミノ酸配列を含み、かつ、抗体結合活性を有するタンパク質
(iii)配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して、90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつ、抗体結合活性を有するタンパク質。
[3]
様々な濃度の未変性抗体Aについて前記工程(1)〜(3)を行い、前記複合体量または前記複合体を形成しない前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質量と前記抗体量とで検量線Iを作成する工程、
様々な濃度の被検抗体Aについて前記工程(4)〜(7)を行い、前記複合体量または前記複合体を形成しない前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質量と前記抗体量とで検量線IIを作成する工程、並びに
前記検量線IおよびIIを比較する工程
を含む、[1]又は[2]に記載の評価方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
抗体を含む溶液に前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質を添加すると、前記抗体と前記タンパク質との複合体が形成される。前記複合体と前記タンパク質とは分子量が異なるため、ゲル濾過クロマトグラフィに供することで前記複合体と前記タンパク質とを分離できる。ここで用いるゲル濾過クロマトグラフィ用担体は抗体や前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質および前記抗体と前記タンパク質との複合体に対し反応性や吸着性をもたないものであればよく、個々の試料成分を分離するために十分な細孔径を有していればよい。例えば、担体の平均粒子径は2μm〜10μm、より好ましくは4μm〜8μmであり、担体の平均細孔径は20nm〜50nm、より好ましくは25nm〜30nmであってよいが、これらに限定されない。本発明は、当該分離で得られた前記複合体または(前記複合体を形成しない)前記抗体もしくは前記タンパク質を定量することで、抗体の結合活性を評価する。なお本抗体結合活性評価を、前記複合体を形成しない前記抗体または前記タンパク質を定量することで評価する場合、抗体が前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質に対し過剰量の場合は前記複合体を形成しない前記抗体を定量すればよく、抗体に対し前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質が過剰量の場合は前記複合体を形成しない前記タンパク質を定量すればよい。
抗体のFc領域と結合可能なタンパク質としては、抗体精製用アフィニティリガンドとして広く用いられている黄色ブドウ球菌由来のProtein A、連鎖球菌由来のProtein G、Peptostreptococcus magnus由来のProtein L、Fc受容体が例示できる。Fc受容体は、抗体が単に結合するための器としての役割だけでなく生体内の免疫機構に関与するタンパク質であり、IgGに対する受容体であるFcγ受容体、IgEに対する受容体であるFcε受容体、IgAに対する受容体であるFcα受容体、等いくつかのサブタイプに分類される。また各サブタイプの受容体は更に細かく分類されており、例えばFcγ受容体は、FcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIa、FcγRIIIbの存在が報告されている(Takai.T.,Jpn.J.Clin.Immunol.,28,318−326,2005)。
抗体(免疫グロブリン)がIgGであり、抗体のFc領域と結合可能なタンパク質がFcγ受容体の場合、当該Fcγ受容体として、FcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIa、FcγRIIIbのいずれも用いることができる。前記Fcγ受容体の好ましい態様として、
(A)配列番号1に記載のヒトFcγRIIIa(UniProt No.P08637)のアミノ酸配列のうち17番目のグリシンから192番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含む、Fc結合性タンパク質、および
(B)配列番号1に記載のヒトFcγRIIIa(UniProt No.P08637)のアミノ酸配列のうち17番目のグリシンから192番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含み、ただし当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、1以上のアミノ酸残基が欠失、他のアミノ酸残基に置換、または付加されたポリペプチドを含む、Fc結合性タンパク質、
があげられる。また前記(B)の好ましい態様として、
配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含むポリペプチドを含む、Fc結合性タンパク質、
配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含み、ただし当該33番目から208番目までのアミノ酸残基において、192番目のバリンがフェニルアラニンに置換されたポリペプチドを含む、Fc結合性タンパク質、
特開2015−086216号公報で開示のFc結合性タンパク質、
特開2016−169197号公報で開示のFc結合性タンパク質、
特開2017−118871号公報で開示のFc結合性タンパク質、
配列番号1に記載のアミノ酸配列の17番目のグリシンから192番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含み、但し当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、少なくとも176番目のフェニルアラニンがイソロイシン、アラニン、チロシンのいずれかにアミノ酸置換された、Fc結合性タンパク質、
があげられる。上記列挙したFc結合性タンパク質は、抗体結合活性を有する限り、さらに1以上のアミノ酸残基が欠失、他のアミノ酸残基に置換、または付加されていてもよい。1以上のアミノ酸残基とは、アミノ酸残基のタンパク質の立体構造における位置やアミノ酸残基の種類によっても異なるが、具体的には、例えば1〜50個、1〜40個、1〜30個、1〜20個、1〜10個を意味する。上記のアミノ酸の置換、欠失、挿入、または付加等には、遺伝子が由来する微生物の個体差、種の違いに基づく場合などの天然に生じる変異(mutant又はvariant)によって生じるものも含まれる。また、本発明のFc結合性タンパク質は、抗体結合活性を有する限り、配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対し、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含むものであってもよい。
なお配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドは、配列番号1に記載のヒトFcγRIIIa(UniProt No.P08637)の17番目のグリシンから192番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を含み、ただし当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27Glu(この表記は配列番号1の27番目(配列番号2では43番目)のバリンがグルタミンに置換していることを表す、以下同じ)、Phe29Ile、Tyr35Asn、Gln48Arg、Phe75Leu、Asn92Ser、Val117Glu、Glu121GlyおよびPhe171Serのアミノ酸置換が生じたポリペプチドである。
抗体と前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質との複合体形成工程で用いる緩衝液としては、通常当業者が緩衝液として用いる、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、MES(2−Morpholinoethanesulfonic acid)緩衝液、HEPES(4−(2−hydroxyethyl)−1−piperazineethanesulfonic acid)緩衝液、トリス緩衝液、ホウ酸緩衝液を用いてもよいが、NaHPO・2HOとNaSOとを含む緩衝液が好ましい。前記緩衝液成分の濃度は30mMから200mMまでの間とすると好ましく、50mMから150mMまでの間とするとより好ましい。緩衝液のpHまたは反応温度は抗体の抗原への結合活性を損なわない範囲で設定すればよい。
本抗体結合活性評価法は、例えば以下の(I−1)から(I−6)に示す工程または(II−1)から(II−6)に示す工程に基づき行なえばよい。
(I−1)種々の量、好ましくは0〜15mg/mL、より好ましくは0〜10mg/mL、更に好ましくは0〜5mg/mLの抗体を含む溶液に、一定量の前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質をそれぞれ添加し、前記抗体と前記タンパク質との複合体を形成させる工程
(I−2)(I−1)の工程で得られた溶液をそれぞれゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る工程
(I−3)(I−2)の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体(または前記複合体を形成しない前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質)に相当するピークの高さまたは面積を算出する工程
(I−4)(I−3)の算出結果に基づき、前記複合体量(または前記複合体を形成しない前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質量)と、前記抗体量とで検量線を作成する工程
(I−5)(I−4)で作成した検量線に基づき、前記一定量の抗体のFc領域と結合可能なタンパク質全てを前記複合体(以下、完全複合体化とも表記)にするために必要な抗体量を算出する工程
(I−6)(I−5)で算出した抗体量に基づき、抗体の結合活性を評価する工程
(II−1)一定量の抗体を含む溶液に、種々の量の前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質をそれぞれ添加し、前記抗体と前記タンパク質との複合体を形成させる工程
(II−2)(II−1)の工程で得られた溶液をそれぞれゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る工程
(II−3)(II−2)の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体(または前記複合体を形成しない前記抗体)に相当するピークの高さまたは面積を算出する工程
(II−4)(II−3)の算出結果に基づき、前記複合体量(または前記複合体を形成しない前記抗体)と、前記タンパク質量とで検量線を作成する工程
(II−5)(II−4)で作成した検量線に基づき、前記一定量の抗体を完全複合体化するために必要な前記タンパク質量を算出する工程
(II−6)(II−5)で算出した前記タンパク質量に基づき、抗体の結合活性を評価する工程
本抗体結合活性評価法を利用して、抗体の変性度合も評価できる。抗体が、熱、酸、アルカリ、撹拌、凍結融解などのストレスにさらされると、二次構造などが変化し、変性することがある。当該変性した抗体は、未変性の抗体と比較し、結合活性が低下している。そこで変性した抗体を含む抗体溶液に対し、本抗体結合活性評価法を適用した。その結果、未変性の抗体のみを含む抗体溶液と比較し、抗体と当該抗体のFc領域と結合可能なタンパク質との複合体の量が低下(前記複合体を形成しない前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質の量が増加)していた(後述の実施例2参照)。このことから、本抗体結合活性評価法により、抗体の変性度合の評価もできることがわかった。
本抗体結合活性評価法を利用した抗体の変性度合評価法(以下、単に本発明の抗体変性度合評価法とも表記する)は、例えば以下に示す工程に基づき行なえばよい。
(i−1)一定量の未変性抗体Aを含む溶液および前記と同量の被検抗体Aを含む溶液に対し、抗体AのFc領域と結合可能なタンパク質をそれぞれ一定量添加し、抗体Aと前記タンパク質との複合体を形成させる工程
(i−2)(i−1)の工程で得られた溶液をそれぞれゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る工程
(i−3)(i−2)の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体(または前記複合体を形成しない抗体AのFc領域と結合可能なタンパク質)に相当するピークの高さまたは面積を算出する工程
(i−4)未変性抗体Aを含む溶液を用いたときの(i−3)の算出結果と、被検抗体Aを含む溶液を用いたときの(i−3)の算出結果との差に基づき、抗体Aの変性度合を評価する工程
前述した本発明の抗体変性度合評価法では、ある一点の(抗体A量および抗体AのFc領域と結合可能なタンパク質量を固定した)条件における、抗体Aと前記タンパク質との複合体(または前記複合体を形成しない抗体AのFc領域と結合可能なタンパク質)の量の変化に基づき評価しているが、前記(I−1)から(I−4)の工程により作成した検量線の変化に基づき、抗体の変性度合を評価してもよい。前記検量線の変化に基づく、本発明の抗体変性度合評価法は、例えば以下の(ii−1)から(ii−3)に示す工程または(iii−1)または(iii−3)に示す工程に基づき行なえばよい。
(ii−1)種々の量の未変性抗体Aを含む溶液に対し、前記(I−1)から(I−4)の工程を実施し、検量線を作成する工程
(ii−2)(ii−1)と同じ種々の量の被検抗体Aを含む溶液に対し、前記(I−1)から(I−4)の工程を実施し、検量線を作成する工程
(ii−3)(ii−1)で作成した検量線の傾きと、(ii−2)で作成した検量線の傾きとを比較し、抗体Aの変性度合を評価する工程
(iii−1)種々の量の未変性抗体Aを含む溶液に対し、前記(I−1)から(I−4)の工程を実施し、検量線を作成する工程
(iii−2)(iii−1)と同じ種々の量の被検抗体Aを含む溶液に対し、前記(I−1)から(I−4)の工程を実施し、検量線を作成する工程
(iii−3)(iii−1)および(iii−2)で作成した検量線をそれぞれ外挿して求められる、抗体のFc領域と結合可能なタンパク質を完全複合体化するために必要な抗体量の差に基づき、抗体Aの変性度合を評価する工程
本発明の抗体変性度合評価法に基づく、被検抗体Aが変性しているか否かの判断は、前記(i−1)から(i−4)の工程に基づき実施する場合は、例えば未変性抗体Aを含む溶液を用いたときの結果から一定値以上乖離しているとき、変性していると判断すればよい。また前記(ii−1)から(ii−3)の工程に基づき実施する場合は、例えば未変性抗体Aを含む溶液を用いたときの検量線の傾きから一定値以上または一定の割合以上乖離しているとき、変性していると判断すればよい。また前記(iii−1)から(iii−3)の工程に基づき実施する場合は、例えば未変性抗体Aを含む溶液を用いたときの、抗体のFc領域と結合可能なタンパク質を完全複合体化するのに必要な抗体量から一定値以上または一定の割合乖離しているとき、変性していると判断すればよい。
本抗体結合活性評価法は、一定量の抗体を含む溶液に前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質を一定量添加し前記抗体と前記タンパク質との複合体を形成させる第一の工程、前記第一の工程で得られた溶液をゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る第二の工程、および前記第二の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体、前記抗体または前記タンパク質に相当するピークの高さまたは面積を算出する第三の工程を含むことを特徴としている。本抗体結合活性評価法は、溶液中に含まれる抗体のFc領域と結合可能なタンパク質を添加後、ゲル濾過クロマトグラフィに供し、得られた画分中に含まれる前記複合体または前記タンパク質を定量するのみで抗体の結合活性を評価でき、抗体の結合活性を従来の方法(ELISA法や表面プラズモン共鳴法など)よりも短時間かつ煩雑な実験操作なしに評価できる。したがって、抗体の開発コストの削減に寄与できる。
また本抗体結合活性評価法を利用して、溶液中に含まれる抗体の変性度合も評価できる。したがって、本発明は変性しにくい抗体の開発や抗体製造における工程分析に有用である。
実施例1の結果を示すクロマトグラムのうち、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドのピークに相当する、保持時間9.5分から12分までの領域の拡大図。 実施例1の結果をまとめた検量線。 実施例2の結果をまとめた検量線。黒丸実線は熱変性処理前の(熱変性処理しない)抗体を用いたときの結果。白丸点線は熱変性処理した抗体を用いたときの結果。
以下、ヒトFcγRIIIaの細胞外領域のアミノ酸置換体(以下、FcR9_Fとも表記)を含むポリペプチドである、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドを抗体のFc領域と結合可能なタンパク質としたときの実施例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 抗体結合活性評価法
以下に示す方法で、抗体結合活性評価法を検証した。
(1)下記(A−1)から(A−6)に示す、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたは前記ポリペプチドと抗体との混合物を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を用いて1000μLにメスアップし、30℃で30分間静置し、測定試料を調製した。なお配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドのうち、1番目のメチオニン(Met)から26番目のアラニン(Ala)までがMalEシグナルペプチドであり、27番目のリジン(Lys)から32番目のメチオニン(Met)までがリンカー配列であり、33番目のグリシン(Gly)から208番目のグルタミン(Gln)までがFcR9_F(配列番号1の17番目から192番目までの領域に相当)であり、209番目から210番目までのグリシン(Gly)がリンカー配列であり、211番目から216番目のヒスチジン(His)がタグ配列である。またFcR9_FはヒトFcγRIIIa(UniProt No.P08637)の17番目のグリシンから192番目のグルタミンまでのアミノ酸残基において、Val27Glu、Phe29Ile、Tyr35Asn、Gln48Arg、Phe75Leu、Asn92Ser、Val117Glu、Glu121GlyおよびPhe171Serのアミノ酸置換が生じたポリペプチドである。
(A−1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg
(A−2)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン(全薬工業製)1,000μg
(A−3)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン2,000μg
(A−4)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン3,000μg
(A−5)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン4,000μg
(A−6)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン5,000μg
(2)高速液体クロマトグラフィー装置(HLC−8020、東ソー製)にゲル濾過クロマトグラフィ用カラムであるTSKgel G3000SWXLカラム(東ソー製)を接続し、pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を流速1mL/分で流すことにより平衡化した後、(1)の試料50μL(下記(A−7)から(A−12))を注入し、30分間分析した。
(A−7)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg
(A−8)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン(全薬工業製)50μg
(A−9)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン100μg
(A−10)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン150μg
(A−11)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン200μg
(A−12)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン250μg
得られたクロマトグラム中、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド(すなわち抗体(リツキサン)との複合体を形成しない前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質)に相当するピーク部分(保持時間9.5分から12分の位置)を拡大した図を図1に示す。抗体(リツキサン)を添加すると、抗体未添加時と比較し、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドに相当するピークの高さおよび面積が減少すること、および抗体(リツキサン)の添加量が増加すると、前記ピークの高さおよび面積がより減少することがわかる。この結果から、種々の量の抗体を含む溶液に、前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質を一定量添加し、前記抗体と前記タンパク質との複合体を形成させた後、ゲル濾過クロマトグラフィにより得られた、前記抗体との複合体を形成しない前記タンパク質を定量することで、前記抗体の結合活性を評価できることがわかる。
また抗体(リツキサン)添加量(横軸)に対する、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドに相当するピーク面積(縦軸)を前記クロマトグラフィー装置の自動計算により算出してプロットした結果を図2に示す。前記(A−7)から前記(A−11)の結果では、抗体添加量と前記ピーク面積との間に良好な直線性が得られ(R=0.9997)、前記ピーク面積の減少が添加した抗体量に依存していることがわかる。またこの結果から、抗体の結合活性を図2で得られた検量線の傾きから評価できることもわかる。さらに前記検量線を外挿して求められる、抗体のFc領域と結合可能なタンパク質全てが複合体を形成(完全複合体化)するのに必要な抗体量からも、抗体の結合活性を評価できる。
なお前記(A−12)の結果が前記検量線から外れた結果となっているが、前記検量線を外挿して求められる、完全複合体化するのに必要な、抗体量が243μgであることから、前記(A−12)の結果(抗体添加量:250μg)は抗体を過剰量添加したときの結果といえる。
実施例2 本発明の抗体変性度合評価法
(1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたは下記(B−1)から(B−5)および(C−1)から(C−5)に示す前記ポリペプチドと抗体との混合物を、0.1M NaSOを含むpH6.7の0.1M NaHPO・2HOを用いて1000μLにメスアップし、30℃で30分間静置し、測定試料を調製した。なお熱変性処理したリツキサンは、リツキサンを50℃で18時間処理して調製した。
(B−1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン260μg
(B−2)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン1,320μg
(B−3)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン3,320μg
(B−4)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン5,520μg
(B−5)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+リツキサン6,900μg
(C−1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+熱変性処理したリツキサン260μg
(C−2)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+熱変性処理したリツキサン1,320μg
(C−3)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+熱変性処理したリツキサン3,320μg
(C−4)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+熱変性処理したリツキサン5,520μg
(C−5)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド620μg+熱変性処理したリツキサン6,900μg
(2)高速液体クロマトグラフィー装置(Prominence、島津製作所製)にゲル濾過クロマトグラフィ用カラムであるTSKgel G3000SWXLカラムを接続し、0.1M NaSOを含むpH6.7の0.1M NaHPO・2HOを流速1mL/分で流すことにより平衡化した後、(1)の試料50μL(下記(B−6)から(B−10)および(C−6)から(C−10))を注入し、30分間分析した。
(B−6)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン13μg
(B−7)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン66μg
(B−8)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン166μg
(B−9)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン276μg
(B−10)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+リツキサン345μg
(C−6)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+熱変性処理したリツキサン13μg
(C−7)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+熱変性処理したリツキサン66μg
(C−8)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+熱変性処理したリツキサン166μg
(C−9)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+熱変性処理したリツキサン276μg
(C−10)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチド31μg+熱変性処理したリツキサン345μg
実施例1と同様に配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドに相当するピーク面積(縦軸)を前記クロマトグラフィー装置の自動計算により算出し、得られた検量線を図3に示す。熱変性処理したリツキサンを用いたとき(前記(C−6)から前記(C−10)の結果)に得られた検量線の傾きは、熱変性処理しない(熱変性処理前の)リツキサンを用いたとき(前記(B−6)から前記(B−10)の結果)と比較し、小さく(緩やかに)なった。さらに、熱変性処理したリツキサンを用いたときの完全複合体化に必要な抗体量は332μL、熱変性処理しないリツキサンを用いたときの完全複合体化に必要な抗体量は307μLであり、完全複合体化に必要な抗体量は熱変性処理により7%増加した。つまり、リツキサンを熱変性処理することにより、抗体と当該抗体のFc領域と結合可能なタンパク質との結合活性が低下していることがわかる。以上の結果から、本抗体結合活性評価法を用いて、検量線の傾きや完全複合体化に必要な抗体量を比較することで、被検抗体の変性度合を評価できることがわかる。

Claims (3)

  1. (1)一定量の未変性抗体Aを含む溶液に、抗体AのFc領域と結合可能なタンパク質を一定量添加し、抗体Aと前記タンパク質との複合体を形成させる工程、
    (2)(1)の工程で得られた溶液をゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る工程、
    (3)(2)の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体または前記複合体を形成しない前記タンパク質に相当するピークの高さまたは面積を算出する工程、
    (4)一定量の被検抗体Aを含む溶液に、抗体AのFc領域と結合可能なタンパク質を一定量添加し、抗体Aと前記タンパク質との複合体を形成させる工程、
    (5)(4)の工程で得られた溶液をゲル濾過クロマトグラフィに供し、クロマトグラムを得る工程、
    (6)(5)の工程で得られたクロマトグラムのうち、前記複合体または前記複合体を形成しない前記タンパク質に相当するピークの高さまたは面積を算出する工程、および
    (7)(3)の工程での算出結果と(6)の工程での算出結果とを比較する工程、
    を含む、被検抗体Aの変性度合を評価する方法。
  2. 抗体のFc領域と結合可能なタンパク質が、以下の(i)〜(iii)から選択される何れかである、請求項1に記載の評価方法:
    (i)配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含むポリペプチド
    (ii)配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基において1〜10個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、または付加を含むアミノ酸配列を含み、かつ、抗体結合活性を有するタンパク質
    (iii)配列番号2に記載のアミノ酸配列のうち33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して、90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつ、抗体結合活性を有するタンパク質。
  3. 様々な濃度の未変性抗体Aについて前記工程(1)〜(3)を行い、前記複合体量または前記複合体を形成しない前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質量と前記抗体量とで検量線Iを作成する工程、
    様々な濃度の被検抗体Aについて前記工程(4)〜(7)を行い、前記複合体量または前記複合体を形成しない前記抗体のFc領域と結合可能なタンパク質量と前記抗体量とで検量線IIを作成する工程、並びに
    前記検量線IおよびIIを比較する工程
    を含む、請求項1又は2に記載の評価方法。
JP2017242290A 2017-12-19 2017-12-19 ゲル濾過クロマトグラフィを用いた抗体の変性度合評価方法 Active JP6977536B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017242290A JP6977536B2 (ja) 2017-12-19 2017-12-19 ゲル濾過クロマトグラフィを用いた抗体の変性度合評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017242290A JP6977536B2 (ja) 2017-12-19 2017-12-19 ゲル濾過クロマトグラフィを用いた抗体の変性度合評価方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019109134A true JP2019109134A (ja) 2019-07-04
JP6977536B2 JP6977536B2 (ja) 2021-12-08

Family

ID=67179499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017242290A Active JP6977536B2 (ja) 2017-12-19 2017-12-19 ゲル濾過クロマトグラフィを用いた抗体の変性度合評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6977536B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011505849A (ja) * 2007-12-21 2011-03-03 ロシュ グリクアート アクチェンゲゼルシャフト 抗体の安定性試験
WO2014115229A1 (ja) * 2013-01-28 2014-07-31 独立行政法人産業技術総合研究所 抗体結合性ペプチド
JP2015512034A (ja) * 2012-02-15 2015-04-23 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft Fc受容体に基づくアフィニティークロマトグラフィー
JP2016169197A (ja) * 2014-06-27 2016-09-23 東ソー株式会社 改良Fc結合性タンパク質、当該タンパク質の製造方法および当該タンパク質を用いた抗体吸着剤
JP2017187476A (ja) * 2016-03-31 2017-10-12 東ソー株式会社 変性抗体測定方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011505849A (ja) * 2007-12-21 2011-03-03 ロシュ グリクアート アクチェンゲゼルシャフト 抗体の安定性試験
JP2015512034A (ja) * 2012-02-15 2015-04-23 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft Fc受容体に基づくアフィニティークロマトグラフィー
WO2014115229A1 (ja) * 2013-01-28 2014-07-31 独立行政法人産業技術総合研究所 抗体結合性ペプチド
JP2016169197A (ja) * 2014-06-27 2016-09-23 東ソー株式会社 改良Fc結合性タンパク質、当該タンパク質の製造方法および当該タンパク質を用いた抗体吸着剤
JP2017187476A (ja) * 2016-03-31 2017-10-12 東ソー株式会社 変性抗体測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6977536B2 (ja) 2021-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6306628B2 (ja) アルブミン変異体
JP6469052B2 (ja) 抗体の物性を改善させる方法
CN104125852B9 (zh) 基于Fc‑受体的亲和色谱
Mattsson et al. Molecular and immunological characterization of Can f 4: a dog dander allergen cross‐reactive with a 23 kDa odorant‐binding protein in cow dander
CN106103478B (zh) 抗体体内半寿期的体外预测
AU750674B2 (en) Free solution ligand interaction molecular separation method
KR20200100098A (ko) 조작된 il-2 fc 융합 단백질
US20160231329A1 (en) A method for analysing a sample immunoglobulin molecules
CN105148287A (zh) Fviii的位点定向修饰
CA2991815A1 (en) Novel binding proteins based on di-ubiquitin muteins and methods for generation
US20180030098A1 (en) Novel egfr binding proteins
Luo et al. Dimers and multimers of monoclonal IgG1 exhibit higher in vitro binding affinities to Fcγ receptors
JP2022522404A (ja) T細胞調節抗原提示ポリペプチド及びその使用方法
Walpurgis et al. Testing for the erythropoiesis‐stimulating agent Sotatercept/ACE‐011 (ActRIIA‐Fc) in serum by means of Western blotting and LC‐HRMS
JP2019109134A (ja) ゲル濾過クロマトグラフィを用いた抗体の変性度合評価方法
EP3538552B1 (en) Fab molecules with a rodent hinge region and a non-rodent ch1 region
Ross et al. Antibody–Drug Conjugates: An Overview of the CMC and Characterization Process
US20180100023A1 (en) Composition Enriched in Anti-A and /or Anti B Polyclonal Immunoglobulins
CN117024529B (zh) 抗体结合蛋白及其应用
US20210002367A1 (en) Fc-binding protein having improved acid stability, production method for said protein, and antibody-adsorbing agent using said protein
US20230357341A1 (en) Fusion protein containing erythropoietin polypeptide
AU2015205821B2 (en) Albumin variants
JP2023521371A (ja) 高分子の非特異的クリアランスアッセイ方法
CN112673017A (zh) 可溶性多肽和使用其抑制白血病抑制因子活性的方法
JP2020100633A (ja) アルブミン変異体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211012

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211025

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6977536

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151