JP2019108938A - 金属ガスケット - Google Patents

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大久保 国彦
Kunihiko Okubo
国彦 大久保
佐々木 正明
Masaaki Sasaki
正明 佐々木
和彦 松尾
Kazuhiko Matsuo
和彦 松尾
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Nippon Gasket Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Nippon Gasket Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【解決手段】 連通口3が穿設された基板2に、上記連通口3を囲繞するように設けられたビード部4と、上記連通口3の周囲に設けられた複数のボルト穴5とを備えた金属ガスケット1に関する。上記ビード部4は、上記ボルト穴5の中心を通りかつ上記連通口3の開口縁に直交する線Lを挟むように分断されて形成されている。【効果】 ボルトの締結力が低い場合であっても、上記ボルト穴近傍において基板に部材を密着させることができる。【選択図】 図2

Description

本発明は金属ガスケットに関し、詳しくは連通口が穿設された基板に、上記連通口を囲繞するビード部およびボルト穴を備えた金属ガスケットに関する。
従来、流体等が流通する通路の形成された二つの部材の間に設けられてこれらの部材の間をシールするガスケットが知られ、このようなガスケットとして、上記通路の位置に合わせて連通口が穿設された基板に、上記連通口を囲繞するように設けられたビード部と、上記連通口の周囲に設けられた複数のボルト穴とが形成された金属ガスケットが知られている(特許文献1、2)。
このような金属ガスケットでは、上記金属ガスケットを2つの部材の間に介在させることで、上記ビード部の位置に面圧が生じてシール効果を得るようになっており、特許文献1、2に開示される金属ガスケットのビード部は連通口の周囲を無端状に囲繞するように形成されている。
特開平11−036980号公報 特開平7−189723号公報
ここで、上記金属ガスケットを2つの部材の間に介在させてボルトにより連結する際、ボルトの締結力が弱いと、上記ボルト穴に接近した部分では、上記ビード部が有する弾性力によって上記部材と上記基板とを密着させることができない場合がある。
その場合、その後の使用により上記ビード部がへたると、上記部材と金属ガスケットとの間に隙間が生じてしまい、ボルトのゆるみや、部材が上記ボルトに衝突することによってボルトが破損してしまうという問題があった。
このような問題に鑑み、本発明はボルトの締結力が弱い場合であってもボルト穴の近傍において基板に部材を密着させることが可能な金属ガスケットを提供するものである。
すなわち、請求項1の発明にかかる金属ガスケットは、連通口が穿設された基板に、上記連通口を囲繞するように設けられたビード部と、上記連通口の周囲に設けられた複数のボルト穴とを備えた金属ガスケットにおいて、
上記ビード部は、上記ボルト穴の中心を通りかつ上記連通口の開口縁に直交する線を挟むように分断されて形成されていることを特徴としている。
上記発明によれば、上記ボルト穴の中心を通りかつ上記連通口の開口縁に直交する線を挟んで、上記ビード部が分断されていることから、ボルト穴の周辺でのビードの反発力を低減することができる。
このため、ボルトの締結力が弱くても、ボルト穴の近傍において基板に部材を密着させることが可能となり、ボルトのゆるみや破損を防止することができる。
第1実施例にかかる金属ガスケットの平面図 上記金属ガスケットの拡大平面図 図2におけるIII―III部の断面図 第2実施例にかかる金属ガスケットの平面図 第3実施例にかかる金属ガスケットの平面図
以下図示実施例について説明すると、図1は第1実施例にかかる金属ガスケット1の平面図を示し、当該金属ガスケット1は例えば自動車のディファレンシャルギアケースをシールするために使用される。
上記金属ガスケット1は金属製の基板2によって構成され、当該基板2には円形の連通口3が穿設されるとともに、上記連通口3を囲繞するように設けられたビード部4と、上記連通口3の周囲に設けられた複数のボルト穴5とを備えている。
上記基板2は上記連通口3を囲繞するように所定の幅で形成されたリング状を有しており、また上記ボルト穴5は連通口3の開口縁に接近した位置に設けられるとともに当該開口縁に対して等距離に設けられており、また上記連通口3の周囲に等間隔に設けられている。
本実施例のビード部4は上記連通口3を断続的に囲繞しており、図2に示すように各ビード部4は隣接するボルト穴5とボルト穴5との間でそれぞれ円弧状に形成されている。
具体的に説明すると、各ビード部4は、上記ボルト穴5の中心を通りかつ上記連通口3の開口縁に直交する線Lに対し、当該線Lを挟んで分断されるように形成されている。
各ビード部4の上記円弧部分の頂部4a(上記連通口3側より最も離隔した部分)は、上記ボルト穴5において上記連通口3側に最も接近した部分5aよりも、上記連通口3に対して離隔する方向に位置している。
一方、各ビード部4の端部4bは、上記連通口3の開口縁に接近した位置に設けられ、上記ボルト穴5の上記最接近部分5aよりも連通口3に接近する方向に位置している。
そして、本実施例のビード部4は、図3に示すように図示上方に突出して形成されたフルビードとなっている。
上記構成を有する金属ガスケット1によれば、当該金属ガスケット1を2つの部材の間に介在させ、これら2つの部材をボルトによって締結すると、上記連通口3の外周に沿って均一な面圧を発生させて優れたシール効果を得ることができる。
具体的に説明すると、上記2つの部材をボルトによって締結すると、上記金属ガスケット1におけるボルト穴5周辺には当該ボルトの締結による面圧が発生する。
一方、上記金属ガスケット1に形成されたビード部4も、2つの部材に挟持されることで当該ビード部4の形成された位置に面圧を発生させるが、上記ビード部4はボルト穴5の周囲には設けられていないことから、上記ボルト穴5周辺にはビード部4による面圧が生じないか、もしくは可及的に小さくなっている。
そして、上記ボルト穴5周辺に生じたボルトの締結による面圧と、上記ビード部4によって生じた面圧とが、連通口3の外周に沿って均一な面圧を生じさせるよう、上記ボルト穴5の位置に対するビード部4の端部の位置や、ビード部4の形状が調整されている。
このように、上記ボルト穴5の周辺に発生する面圧を用いて上記連通口3の周囲をシールすることから、ボルト穴5が上記連通口3に接近して設けられている場合に、本発明による効果をより良好に得ることが可能となっている。
また本実施例の金属ガスケット1では、上述したようにビード部4を上記線Lを挟んで分断して設けたことで、上記ボルト穴5の周辺におけるビード部4による反発力が生じないか、もしくは反発力を可及的に小さくすることができる。
これにより、上記2つの部材を連結するためのボルトの締結力が低くても、上記部材をボルト穴5周辺の基板2に密着させることが可能となる。
これに対し、特許文献1、2のようにビード部が連通口を無端状に囲繞した構成では、上記ボルト穴周辺には上記ビード部による反発力が発生するため、ボルトの締結力が低いと部材をボルト穴周辺の基板に密着させることができないことがある。
その場合、使用によって上記ビード部にへたりが生じると、金属ガスケットと部材との間に隙間が生じてしまい、ボルトが緩んでしまったり、振動によって上記部材が繰り返しボルトに衝突して、ボルトを損傷させる恐れがあった。
なお上記実施例では、上記分断したビード部4を略円弧状に形成しているが、その他の形状であってもよく、例えば中央部を上記連通口3の開口縁と平行に設けて、その両端の端部4bを上記連通口3に向けて形成するようにしてもよい。
また、上記ビード部4として、上記フルビードの他、ハーフビードを採用してもよい。
図4は第2実施例にかかる金属ガスケット1の平面図を示し、第1実施例の金属ガスケット1と同様、金属製の基板2によって構成され、当該基板2には円形の連通口3と、当該連通口3を囲繞するように断続的に設けられたビード部4と、上記連通口3の周囲に設けられた複数のボルト穴5とを備えている。
本実施例のビード部4も、上記ボルト穴5の中心を通りかつ上記連通口3の開口縁に直交する線Lを挟んで分断されて形成されており、また本実施例における各ビード部4の端部は上記連通口3の開口縁に連通するように形成されている。
このように、ビード部4の端部を連通口3の開口縁に連通させることで、当該ビード部4の端部形状による反発力をより小さくすることが可能となり、ボルトの締結力が低くてもボルト穴5周辺で部材を基板2に密着させることが可能となる。
図5は第3実施例にかかる金属ガスケット1の平面図を示し、第1、第2実施例の金属ガスケット1と同様、金属製の基板2によって構成され、当該基板2には円形の連通口3と、当該連通口3を囲繞するように設けられたビード部4と、上記連通口3の周囲に設けられた複数のボルト穴5とを備えている。
本実施例におけるビード部4も、上記ボルト穴5の中心を通りかつ上記連通口3の開口縁に直交する線Lを挟んで分断されて形成されており、また本実施例における各ビード部4の端部は各ボルト穴5の開口縁に達するように形成されている。
具体的には、上記ビード部4は上記連通口3の開口縁と平行に形成され、連通口3の中心までの距離が、上記ボルト穴5の中心から連通口3の中心までの距離と略同一となっている。
このような構成とすることで、上記第1実施例と同様連通口3の外周に沿って均一な面圧を得ることが可能となっている。
上記2つの部材をボルトによって締結することで、ボルト穴5周辺ではボルトの締結による面圧、それ以外の部分では上記ビード部4による面圧が得られることとなる。
このとき、ビード部4の両端がボルト穴5の開口縁に達しているため、ボルトを締結した際に当該ビード部4が変形し、ボルト穴5周辺に過度なビード部4による面圧を生じさせないよう、ビード部4の形状が調製されている。
なお本実施例では、上記分断されたビード部4を連通口3の開口縁と平行に設けているが、必要とされる面圧等に応じて中央部を連通口3側に接近させて設けたり、ビード部4の断面形状を中央部と端部とで異ならせることも可能である。
なお、上記各実施例において、上記連通口3は円形を有しているが、その他の形状を有していてもよく、またボルト穴5も連通口3の開口縁に対して等距離である必要も、連通口3の外周縁に沿って等間隔に設ける必要もない。
さらに、上記実施例では金属ガスケット1を1枚の基板2によって構成しているが、これを複数枚の基板2によって構成してもよく、その場合において、一方の基板2の連通口3の開口縁をヘミング加工して他方の基板2を覆うような構成としてもよい。
また複数枚の基板2のすべてに上記実施例にかかるビード部4を形成してもよく、また一部の基板2についてはビード部4を形成しないようにしてもよい。
1 金属ガスケット 2 基板
3 連通口 4 ビード部
5 ボルト穴 L 線

Claims (4)

  1. 連通口が穿設された基板に、上記連通口を囲繞するように設けられたビード部と、上記連通口の周囲に設けられた複数のボルト穴とを備えた金属ガスケットにおいて、
    上記ビード部は、上記ボルト穴の中心を通りかつ上記連通口の開口縁に直交する線を挟むように分断されて形成されていることを特徴とする金属ガスケット。
  2. 上記ビード部の端部が上記連通口の開口縁に連通していることを特徴とする請求項1に記載の金属ガスケット。
  3. 上記ビード部の端部が上記ボルト穴の開口縁に達していることを特徴とする請求項1に記載の金属ガスケット。
  4. 上記ビード部において上記連通口側より最も離隔した部分が、上記ボルト穴において上記連通口側に最も接近した部分よりも、上記連通口に対して離隔する方向に位置していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の金属ガスケット。
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