JP2019107608A - 原料処理装置および原料処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回収対象の熱分解ガスを効率良く得る。【解決手段】原料処理装置10は、第1熱分解部20と、第2熱分解部22と、を備える。第1熱分解部20は、原料100を第1温度で加熱し、原料100を第1ガス102と第1残渣104とに熱分解する。第2熱分解部22は、第1温度より高く且つ回収対象の第2ガス106の熱分解温度以上の第2温度で第1残渣104を加熱し、第1残渣104を第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。【選択図】図2

Description

本発明は、原料処理装置および原料処理方法に関する。
廃棄物などの原料を熱分解し、熱分解ガスを回収する装置が知られている。
例えば、特許文献1には、熱分解炉内を熱分解温度に加熱することで、該熱分解炉内に投入された有機物処理材料を熱分解ガスと残渣とに熱分解し、熱分解ガスを回収する装置が開示されている。特許文献2には、密閉室内の有機物含有廃棄物を熱分解温度で加熱することで熱分解し、密閉室内に形成した圧力勾配によって、発生した熱分解ガスを逆流させることなく密閉室から排出する装置が開示されている。
しかし、回収対象の熱分解ガスの熱分解温度の熱を原料に加えると、突沸などにより、熱分解によって発生した熱分解ガスと共に残渣が回収される場合があった。また、回収対象の熱分解ガスより低い熱分解温度の熱分解ガスが先に発生することで、該熱分解ガスの気化熱等によって、原料に回収対象の熱分解ガスを発生させるための熱分解温度が作用しない場合があった。また、熱による原料および分解ガスの炭化によって、管が閉塞する虞もあった。このため、従来では、原料から、回収対象の熱分解ガスを効率良く得ることは困難であった。
特開2008−179726号公報 国際公開第2008/053571号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、回収対象の熱分解ガスを効率良く得ることができる、原料処理装置および原料処理方法を提供することを課題とする。
本発明の原料処理装置の一態様は、原料を第1温度で加熱し、前記原料を第1ガスと第1残渣とに熱分解する第1熱分解部と、前記第1温度より高く且つ回収対象の第2ガスの熱分解温度以上の第2温度で前記第1残渣を加熱し、前記第1残渣を前記第2ガスと第2残渣とに熱分解する第2熱分解部と、を備える。
前記第1熱分解部は、前記原料を供給される第1部材と、前記第1部材内に前記第1温度の熱を作用させる第1熱作用部と、を備えてもよい。
前記第1部材は、管状であってもよい。
前記第1部材は、少なくとも一部が屈曲した形状でもよい。
前記第2熱分解部は、前記第1部材に連結され、前記第1残渣を供給される第2部材と、前記第2部材内に前記第2温度の熱を作用させる第2熱作用部と、を有してもよい。
前記第1部材および前記第2部材は管状であり、前記第1部材の内径は、前記第2部材の内径より小さいことが好ましい。
本発明の原料処理装置は、一端部側から熱ガスが供給される熱ガス管を備えてもよい。前記第1部材および前記第2部材は、前記熱ガス管内に配置されている。前記第2部材は、前記熱ガス管内における前記第1部材より前記熱ガスの供給方向上流側に配置されている。前記第1熱作用部は、前記熱ガス管内の前記熱ガスによって前記第1部材内に前記第1温度の熱を作用させる。前記第2熱作用部は、前記熱ガス管内の前記熱ガスによって前記第2部材内に前記第2温度の熱を作用させる。
本発明の原料処理装置は、前記第2ガスの燃焼によって発生した前記熱ガスを、前記熱ガス管に供給する熱ガス供給部を備えてもよい。
本発明の原料処理装置は、前記第2熱分解部から前記第2ガスを回収する回収部を備えてもよい。
本発明の原料処理方法の一態様は、原料を第1温度で加熱し、前記原料を第1ガスと第1残渣とに熱分解する第1熱分解工程と、前記第1温度より高く且つ回収対象の第2ガスの熱分解温度以上の第2温度で前記第1残渣を加熱し、前記第1残渣を前記第2ガスと第2残渣とに熱分解する第2熱分解工程と、を含む。
本発明の一態様によれば、回収対象の第2ガスの熱分解時に用いる第2温度より低い第1温度で原料を熱分解することによって得られた第1残渣を、第2温度で熱分解することによって、回収対象の第2ガスを得る。このため、回収対象の熱分解ガスを効率良く得ることができる。
図1は、原料処理装置の一例を示す模式図である。 図2は、熱分解部を拡大した模式図である。 図3は、燃焼炉の断面図の一例である。 図4は、原料処理装置の一例を示す模式図である。 図5は、原料処理装置の一例を示す模式図である。 図6は、原料処理装置の一例を示す模式図である。 図7は、原料処理装置の一例を示す模式図である。 図8は、原料処理装置の一例を示す模式図である。
以下に添付図面を参照して、本実施の形態の原料処理装置および原料処理方法の一の実施の形態を説明する。なお、本明細書において、同じ部材または同じ機能を示す部分には、同じ符号を付与し、説明を省略する場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、原料処理装置10の一例を示す模式図である。原料処理装置10は、原料100を熱分解する装置である。
原料100は、熱分解対象の材料である。原料100は、有機物を含む。有機物は、例えば、プラスチック、アクリル等の有機化合物や、有機溶剤などであるが、これらに限定されない。なお、原料100は、複数種類の有機物を含んでいてもよい。また、原料100は、有機物に加えて、無機物を更に含んでいてもよい。また、原料100は、さらに、水を含んでいてもよい。また、原料100は、ポリ塩化ビニルや、塩素化合物などのハロゲン化物を含まないことが好ましい。
原料処理装置10は、熱分解部11と、熱ガス供給部12と、原料供給部13と、回収部14と、を備える。
熱ガス供給部12は、熱ガス30を熱分解部11へ供給する。原料供給部13は、原料100を熱分解部11へ供給する。熱分解部11は、熱ガス供給部12から供給された熱ガス30を用いて、原料供給部13から供給された原料100を熱分解する。回収部14は、熱分解部11による原料100の熱分解によって発生した熱分解ガスを、回収する。以下、各部について詳細に説明する。
熱分解部11は、原料100を熱分解する。本実施の形態では、熱分解部11は、原料100を第1温度で加熱し、原料100を第1ガスと第1残渣とに熱分解する。そして、熱分解部11は、第1残渣を、第1温度より高い第2温度で加熱し、第1残渣を第2ガスと第2残渣とに熱分解する。これらの熱分解によって、熱分解部11は、回収対象の第2ガスを得る。
本実施の形態では、熱分解部11は、熱ガス管28と、第1部材16と、第2部材24と、を備える。
熱ガス管28は、管状の部材である。本実施の形態では、熱ガス管28の長手方向が、鉛直方向と一致する場合を一例として説明する。なお、熱ガス管28の長手方向は、鉛直方向に対して傾いていてもよい。
熱ガス管28は、熱ガス30を通すための管である。熱ガス30は、所定温度以上の高温のガスである。熱ガス30の詳細は後述する。
熱ガス管28は、長手方向の一端部と他端部に開口部28A,28Bを有する。開口部28Aは、熱ガス管28における、鉛直方向下側の端面に設けられている。開口部28Bは、熱ガス管28における、鉛直方向上側の端面に設けられている。なお、熱ガス管28における、鉛直方向下側は、本実施の形態では、熱ガス30の流れの上流側に対応する。また、熱ガス28における鉛直方向上側は、本実施の形態では、熱ガス30の流れの下流側に対応する。
熱ガス管28は、開口部28Aから熱ガス30を供給される。熱ガス管28に供給された熱ガス30は、熱ガス管28内を通り、熱ガス管28の他端側の開口部28Bから排出される。
第1部材16および第2部材24は、格子状部材47より熱ガス30の流れの下流側の、好ましくは、廃熱部48または熱ガス管28の内側に配置されている。本実施の形態では、第1部材16および第2部材24は、熱ガス管28の内側に配置された形態を、一例として説明する。また、本実施の形態では、第1部材16および第2部材24は、管状の部材である。
第1部材16は、原料100を熱ガス30との熱交換によって熱分解させるための部材である。具体的には、第1部材16には、原料100が供給される。第1部材16内には、熱ガス30の供給方向とは逆方向に向かって原料100が供給される。第1部材16内に供給された原料100は、熱ガス30との熱交換によって熱分解される。
第1部材16は、熱ガス管28内における、第2部材24より熱ガス30の供給方向(矢印X3方向)下流側に配置されている。熱ガス30の供給方向とは、熱ガス30の移動方向である。
本実施の形態では、第1部材16は、長手方向の一端部と他端部に開口部16A,16Bを有する。開口部16Aは、第1部材16における、熱ガス30の供給方向下流側の端面に設けられている。開口部16Bは、第1部材16における、熱ガス30の供給方向上流側の端面に設けられている。第1部材16は、開口部16Bを介して第2部材24に接続されている。
本実施の形態では、第1部材16には、開口部16Aから原料100が供給される。すなわち、第1部材16には、熱ガス30の供給方向下流側から、原料100が供給される。なお、第1部材16は、原料100を充填した状態で密閉された部材であってもよい。
第1部材16は、少なくとも一部が屈曲した形状である。例えば、第1部材16は、らせん形状、S字形状、U字形状などである。本実施の形態では、第1部材16が、らせん形状である場合を一例として説明する。
第1部材16の少なくとも一部が屈曲した形状であると、熱ガス30の作用する表面積が増加するので、第1部材16に供給される原料100と熱ガス30との熱交換効率を向上させることができる。なお、第1部材16は、非屈曲の形状であってもよい。
本実施の形態では、第1部材16および熱ガス管28の一部は、第1熱分解部20として機能する。
図2は、熱分解部11を拡大して示した模式図である。
第1熱分解部20は、原料100を第1温度で加熱し、原料100を第1ガス102と第1残渣104とに熱分解する。本実施の形態では、第1熱分解部20は、熱ガス30の熱によって、原料100を第1温度で加熱する。原料100は、第1温度で加熱されると、第1ガス102と第1残渣104とに熱分解される。
第1残渣104とは、原料100の内、第1ガス102以外の成分である。なお、第1残渣104は、固体成分に限定されず、液体成分を含んでいてもよい。
本実施の形態では、第1熱分解部20は、第1部材16と、第1熱作用部18と、を備える。本実施の形態では、熱ガス管28の一部が、第1熱作用部18として機能する。詳細には、熱ガス管28における第1部材16を覆う領域と、熱ガス管28の内壁と第1部材16の外周との間を通過する熱ガス30と、が第1熱作用部18として機能する。
第1熱作用部18は、第1部材16内に第1温度の熱を作用させる。本実施の形態では、第1部材16の周囲(熱ガス管28の内壁と第1部材16の外周との間の領域)に熱ガス30が流れ込むことで、第1部材16内に第1温度の熱が作用する。なお、第1部材16は、第1部材16の外部を通過する熱ガス30の熱によって、第1部材16の内部に第1温度の熱が加わるような、熱伝導率を有する材料で構成すればよい。
第1温度は、第1ガス102の熱分解温度以上で、且つ、第2ガス106の熱分解温度未満の温度である。第2ガス106は、回収対象の熱分解ガスである。第1ガス102は、第2ガス106より低い熱分解温度の熱分解によって発生する熱分解ガスである。
第1温度は、第1ガス102および第2ガス106の種類に依存する。第1温度は、例えば、100℃以上150℃以下、200℃以上600℃以下、などである。
第2温度は、第1温度より高く、且つ、第2ガス106の熱分解温度以上の温度である。第2温度は、回収対象の第2ガス106の種類に依存する。第2温度は、例えば、400℃以上600℃以下、600℃以上1000℃以下などである。炭化防止の点から、第2温度の推奨される好ましい温度範囲は、600℃以上1000℃以下である。
次に、第2部材24について説明する。第2部材24は、第1熱分解部20による熱分解によって得られた第1残渣104を、熱ガス30によって更に熱分解するための部材である。具体的には、第2部材24には、第1部材16から第1残渣104が供給される。第2部材24内には、熱ガス30の供給方向の逆方向に向かって第1残渣104が供給され、該1残渣104は、熱ガス30によって熱分解される。
詳細には、第2部材24は、熱ガス管28内における、第1部材16より熱ガス30の供給方向上流側に配置されている。第2部材24は、第1部材16に接続されている。詳細には、第2部材24の一端側には、開口部24Aおよび開口部24A’が設けられている。開口部24Aおよび開口部24A’は、第2部材24における、熱ガス30の供給方向下流側の端部に設けられている。一方、第2部材24の他端面は、底部24Bを形成しており、閉鎖されている。
本実施の形態では、第2部材24は、開口部24Aおよび第1部材16の開口部16Bを介して、第1部材16に接続されている。また、第2部材24には、温度センサ91が配置されている。温度センサ91は、第2部材24内の温度を検出する。
本実施の形態では、第2部材24および熱ガス管28の一部は、第2熱分解部22として機能する。第2熱分解部22は、第1残渣104を第2温度で加熱し、第1残渣104を、第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。第2残渣108は、第1残渣104の内、第2ガス106以外の成分である。なお、第2残渣108は、固体成分に限定されず、液体成分を含んでいてもよい。
第2熱分解部22は、第2部材24と、第2熱作用部26と、を備える。本実施の形態では、熱ガス管28の一部が、第2熱作用部26として機能する。詳細には、熱ガス管28における第2部材24を覆う領域と、熱ガス管28の内壁と第2部材24の外周との間を通過する熱ガス30と、が第2熱作用部26として機能する。
第2熱作用部26は、第2部材24内に第2温度の熱を作用させる。本実施の形態では、第2部材24の周囲に熱ガス30が流れ込むことで、第2部材24内に第2温度の熱が作用する。なお、第2部材24は、第2部材24の外部を通過する熱ガス30の熱によって、第2部材24の内部に第2温度の熱が加わるような、熱伝導率を有する材料で構成すればよい。
図1に戻り、説明を続ける。原料供給部13は、熱分解部11へ原料100を供給する。
原料供給部13は、原料貯留部38と、原料供給管36と、搬送ポンプ34と、原料供給管32と、を備える。
原料貯留部38は、原料100を貯留する。原料貯留部38は、原料供給管36、搬送ポンプ34、および原料供給管32を介して、第1部材16の開口部16Aに接続されている。原料供給管36および原料供給管32には、逆流を防止するための弁40および弁42が設けられている。
搬送ポンプ34は、原料貯留部38に貯留された原料100を、第1部材16へ供給する。原料貯留部38に貯留された原料100は、搬送ポンプ34によって吸い上げられ、原料供給管36および原料供給管32を通って、第1部材16へ送られる。搬送ポンプ34は、第1部材16内で発生した第1ガス102によって生じる圧力以上の圧力で、原料100を第1部材16へ供給することが好ましい。
次に、回収部14について説明する。回収部14は、第2熱分解部22から、少なくとも第2ガス106を回収する。
なお、第1部材16から第2部材24へ、第1残渣104と共に第1ガス102が供給される場合がある。第2部材24へ供給された第1ガス102もまた、回収部14によって回収される。すなわち、回収部14は、第2ガス106と共に、第1ガス102を回収してもよい。本実施の形態では、回収部14は、第1ガス102と、第2ガス106と、を回収する。以下では、第1ガス102と第2ガス106とを総称して説明する場合、単に、熱分解ガス107と称して説明する場合がある。
回収部14は、ガス排出管66と、冷却管68と、回収管70と、圧力計71と、減圧ポンプ72と、回収管74と、回収タンク58Aと、を備える。
図2に示すように、ガス排出管66の一端部は、第2部材24の開口部24A’に接続されている。ガス排出管66の一端部には、温度センサ92が設けられている。温度センサ92は、ガス排出管66内の熱分解ガス107の検出に用いられる。
図1に戻り、ガス排出管66の他端部は、冷却管68、回収管70、減圧ポンプ72、および回収管74を介して、回収タンク58Aに接続されている。回収管70には、逆流を防止するための弁76が設けられている。また、回収管70には、管内の圧力を計測するための圧力計71が設けられている。
減圧ポンプ72は、第2部材24におけるガス排出管66との接続部分、すなわち、第2部材24の開口部24A’付近が陰圧となるように、減圧する。例えば、減圧ポンプ72は、圧力計71の計測結果に応じて、該開口部24A’が陰圧となるように減圧する。このため、第2部材24から、熱分解ガス107が回収される。
冷却管68は、ガス排出管66を介して第2部材24から回収された熱分解ガス107を、冷却する。冷却管68によって冷却されることで、熱分解ガス107は、液体または気体の燃料110となる。燃料110は、再利用が可能である。燃料110は、回収管70および回収管74を介して、回収タンク58Aに回収される。また、熱分解ガス107は、可燃性ガスとして、ガスホルダーに回収・保管することも可能であり、燃料110と同様に再利用が可能である。
次に、熱ガス供給部12について説明する。熱ガス供給部12は、水蒸気や温水を発生させる加熱用途のボイラーとしての機能を有する。熱ガス供給部12は、燃料の燃焼によって得られた熱ガス30を、ボイラー給水の供給される給水管に伝えて熱交換することで、水蒸気や温水を発生させる。そして、この水蒸気や温水を発生させるための熱交換後の熱ガス30(排ガス)は、熱ガス管28へ供給される。
熱ガス30は、第1ガス102および第2ガス106の少なくとも一方を含む熱分解ガス107の燃焼によって発生した、高温のガスである。高温とは、第2温度以上の温度である。具体的には、熱ガス30は、第2温度以上の空気や蒸気である。
具体的には、熱ガス供給部12は、燃焼炉46と、廃熱部48と、燃料供給部49と、を備える。
燃焼炉46は、燃料を燃焼させる燃焼室である。本実施の形態では、燃焼炉46は、第1燃焼管46Aと、第2燃焼管46Bと、バーナ50と、給気ブロア51と、を備える。
第1燃焼管46Aおよび第2燃焼管46Bは、例えば、筒状の部材である。第1燃焼管46Aおよび第2燃焼管46Bの長手方向の一端面は封鎖されており、他端面は開口している。第1燃焼管46Aおよび第2燃焼管46Bの開口した他端面は、後述する廃熱部48に接続されている。
第2燃焼管46Bは、第1燃焼管46Aの内側に配置されている。第1燃焼管46Aと第2燃焼管46Bとの間隙には、給気ブロア51によって空気が供給される。
図3は、燃焼炉46の断面図の一例である。第2燃焼管46Bには、複数の貫通孔46Cが設けられている。貫通孔46Cの貫通方向(矢印X0方向)は、第2燃焼管46Bの断面の円中心Oと外周とを最短距離で結ぶ直線に沿った仮想直線Lに対して、所定角度α傾いた貫通孔である。なお、αは、0°より大きく90°より小さい。第2燃焼管46Bには、複数の貫通孔46Cが、第2燃焼管46Bの断面の周方向に沿って、所定間隔毎に配置されている。
給気ブロア51から供給された空気は、複数の貫通孔46Cを通って第2燃焼管46Bの内部に到る。複数の貫通孔46Cは、上述したように仮想直線Lに対して傾いて配置されている。このため、第2燃焼管46B内には、旋回流Qが生じる。
図1に戻り説明を続ける。そして、給気ブロア51は、燃焼炉46の封鎖された一端面側から、第1燃焼管46Aと第2燃焼管46Bとの間隙に空気を供給する。このため、第2燃焼管46B内には、燃焼炉46の封鎖された一端面側から開口した他端面側に向かって(矢印X1方向)移動しながら旋回する、旋回流Qが生じる。また、これは、燃焼炉46本体の冷却も兼ねている。
第2燃焼管46B内には、燃料110が供給される。燃料110は、第2燃焼管46B内における、旋回流Qの移動方向(矢印X1方向)上流側に供給される。本実施の形態では、第2燃焼管46B内には、燃料供給部49から燃料110が供給される(詳細後述)。
バーナ50は、第1燃焼管46A内に供給された燃料110を燃焼させる。バーナ50は、例えば、天然ガス(LNG)バーナである。バーナ50は、第2燃焼管46B内における、旋回流Qの移動方向上流側の端部に設けられている。バーナ50は、昇温機能を有し、安全装置などにより火が消えた場合の火種としても利用可能である。
第2燃焼管46B内に供給された燃料110は、バーナ50による熱と給気ブロア51から供給された空気によって燃焼する。この燃焼によって、第2燃焼管46B内には、熱ガス30が発生する。なお、燃料110の燃焼により発生した熱ガス30の温度は、少なくとも第2ガス106の第2温度以上の温度である。例えば、第2燃焼管46B内における熱ガス30の温度は、800℃以上である。第2燃焼管46B内には、温度センサ93が設けられている。温度センサ93は、第2燃焼管46B内の温度を検出する。
第2燃焼管46B内に発生した熱ガス30は、廃熱部48に供給される。
廃熱部48は、燃焼炉46による燃料の燃焼によって得られた熱を液体に伝えて、水蒸気や温水に熱交換する。本実施の形態では、廃熱部48は、燃焼炉46で発生した熱ガス30を、ボイラー給水などの液体との間で熱交換した後に、熱ガス管28へ供給する。本実施の形態では、廃熱部48は、第1廃熱管48Aと、第2廃熱管48Bと、供給部80と、供給管82と、加熱管84と、を備える。
第1廃熱管48Aおよび第2廃熱管48Bは、筒状の部材である。第2廃熱管48Bは、第1廃熱管48Aの内側に配置されている。
第2廃熱管48Bにおける、旋回流Qの移動方向上流側の一端部は、格子状部材47を介して第2燃焼管46Bの開口した端面に接続されている。格子状部材47は、熱ガス30の通過可能な貫通孔を複数有する、格子状の部材である。格子状部材47は、例えば、火格子である。
第2廃熱管48Bの他端側には、熱ガス管28が接続されている。詳細には、第2廃熱管48Bにおける、旋回流Qの移動方向下流側には、熱ガス管28の開口部28Aが接続されている。
このため、燃焼炉46で発生した熱ガス30は、旋回流Qの移動方向(矢印X1方向)に沿って移動し、燃焼炉46と廃熱部48との間に設けられた格子状部材47を介して、廃熱部48に到る。そして、廃熱部48へ供給された熱ガス30は、旋回流Qの移動方向に沿って第2廃熱管48B内を移動し、熱ガス管28の開口部28Aを介して、熱ガス管28内に供給される(矢印X2、矢印X3参照)。
加熱管84は、第2廃熱管48Bより径の小さい管状の部材である。加熱管84は、第1廃熱管48Aと第2廃熱管48Bとの間に配置されている。本実施の形態では、加熱管84は、第2廃熱管48Bの外周に接触して巻き付けられている。加熱管84の一端部は、供給管82を介して供給部80に接続されている。加熱管84の他端部は、開口部86とされている。
供給部80は、供給管82を介して加熱管84へ液体を供給する。液体は、例えば、水である。供給部80から供給管82を介して加熱管84へ供給された液体は、第2廃熱管48B内の熱ガス30によって加熱される。そして、加熱された液体または該液体の蒸気が、開口部86から排出される。排出された蒸気は、例えば、何等かの部材の加熱などに用いればよい。
すなわち、廃熱部48は、加熱管84に供給された液体との間で熱交換した後の熱ガス30を、熱ガス管28に供給する。
そして、熱ガス管28内に供給された熱ガス30は、熱ガス管28内に配置された第2部材24の周囲を通過した後に、第1部材16の周囲を通過する。そして、熱ガス30は、熱ガス管28の他端側の開口部28Bから排出される。
なお、原料処理装置10は、第1部材16に第1温度の熱ガス30が作用し、第2部材24に第2温度の熱ガス30が作用するように、第1部材16、第2部材24、熱ガス管28、および燃焼炉46について、形状、長さ、径、材質、燃焼条件などを予め調整すればよい。
原料処理装置10は、燃焼条件を調整することで、熱ガス供給部12で発生する熱ガス30の温度を調整してもよい。例えば、原料処理装置10は、温度センサ91の検知結果や、温度センサ93の検知結果などに基づいて、燃焼炉46への燃料110の供給量や、燃焼に用いる空気の量等を調整することで、熱ガス30の温度を調整してもよい。
次に、燃料供給部49について説明する。燃料供給部49は、熱ガス供給部12に液体燃料110を供給する。
燃料供給部49は、回収タンク58Bと、燃料供給管56と、燃料供給管52と、を備える。燃料供給管56および燃料供給管52の各々には、逆流を防止するための弁60、弁62、および弁64が各々設けられている。
回収タンク58Bは、回収部14によって回収された燃料110を貯留する。すなわち、回収タンク58Bは、回収タンク58Aを、回収管74から外して燃料供給管56に接続したものであってもよい。また、回収タンク58Aおよび回収タンク58Bを一体的に構成し、回収タンク58としてもよい。
搬送ポンプ54は、回収タンク58Bに貯留された燃料110を、燃料供給管56および燃料供給管52を介して、第2燃焼管46Bへ供給する。燃料供給管52の長手方向の一端側の開口部52Aは、第2燃焼管46Bにおける、旋回流Qの移動方向上流側に配置されている。このため、燃料供給部49から供給された燃料110は、第2燃焼管46B内における、旋回流Qの移動方向上流側に供給される。
次に、本実施の形態の原料処理装置10の作用を説明する。
―第1熱分解工程―
まず、原料処理装置10は、原料100を第1温度で加熱し、原料100を第1ガス102と第1残渣104とに熱分解する、第1熱分解工程を実行する。
具体的には、原料供給部13が、第1熱分解部20の第1部材16内に、第1部材16の開口部16Aから原料100を供給する。
なお、第1部材16および第2部材24の内部には、原料100の供給前の状態においては、不活性ガスが充填されているものとする。不活性ガスは、例えば、アルゴンや窒素である。
図2を用いて説明する。第1部材16内に供給された原料100には、熱ガス管28内を通過する熱ガス30によって、第1温度の熱が作用する。詳細には、第1部材16は、熱ガス管28内における、第2部材24より熱ガス30の供給方向(矢印X3方向参照)下流側に配置されている。このため、第1部材16には、第2部材24に比べて、温度の低下した熱ガス30の熱、すなわち、第1温度の熱が作用する。
第1部材16内の原料100は、第1温度で加熱されると、第1ガス102と第1残渣104とに熱分解する。すると、第1部材16内に、第1ガス102と第1残渣104が発生する。
第1部材16内で発生した第1ガス102の圧力によって、第1残渣104および第1ガス102は、第1部材16から第2部材24へ供給される。
上述したように、例えば、原料供給部13の搬送ポンプ34は、第1部材16内で発生した第1ガス102によって生じる圧力以上の圧力で、原料100を第1部材16へ供給する。このため、第1部材16内で発生した第1ガス102の圧力によって、第1残渣104および第1ガス102は、熱ガス30の供給方向上流側、すなわち第2部材24側へと移動する。そして、第1ガス102および第1残渣104は、第1部材16の開口部16Bを介して、第2部材24へ供給される。
―第2熱分解工程―
次に、原料処理装置10は、第2温度で第1残渣104を加熱し、第1残渣104を第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する、第2熱分解工程を実行する。
詳細には、第2部材24へ供給された第1ガス102は、ガス排出管66を介して回収部14によって回収される。一方、第2部材24へ供給された第1残渣104は、熱ガス30によって、第2温度に加熱される。具体的には、第2部材24は、熱ガス管28内における、第1部材16より熱ガス30の供給方向上流側に配置されている。このため、第2部材24には、第1部材16に比べて、高温の熱ガス30の熱、すなわち、第2温度の熱が作用する。
このため、第1残渣104は、第2ガス106と第2残渣108に熱分解される。第2ガス106は、ガス排出管66を介して回収部14によって回収される。第2残渣108は、第2部材24の底部24Bに溜まる。また、第2ガス106は、原料100の熱による炭化を防ぐために、水や蒸気による分解を促す。
図1に戻り、その他の工程について説明する。回収部14は、第2部材24から回収した熱分解ガス107を冷却管68によって冷却し、燃料110として回収タンク58Aに回収する。燃料供給部49は、回収された燃料110を貯留した回収タンク58Bから熱ガス供給部12へ、燃料110を供給する。
熱ガス供給部12へ供給された燃料110は、バーナ50による熱と給気ブロア51から供給された空気によって燃焼する。このため、熱ガス供給部12の第2燃焼管46B内には、熱ガス30が発生する。熱ガス30は、第2燃焼管46B内に形成されている旋回流Qの移動方向(矢印X1方向)に沿って、第2燃焼管46B内を移動する。そして、熱ガス30は、格子状部材47を介して第2廃熱管48B内に到り、熱ガス管28の開口部28Aから熱ガス管28内に供給される。
なお、図2に示すように、第1部材16および熱ガス管28の径は、第1部材16と熱ガス管28との間隙を熱ガス30が通過可能な大きさであればよい。また、第2部材24および熱ガス管28の径は、第2部材24と熱ガス管28との間隙を熱ガス30が通過可能な大きさであればよい。
また、第1部材16と第2部材24の内径は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。但し、第1部材16の内径は、第2部材24の内径より小さいことが好ましい。第1部材16の内径が第2部材24の内径より小さいと、第1部材16内で熱分解された第1残渣104が、より早い速度で効率よく第2部材24へ供給される。これは、第1部材16で発生した第1ガス102による、第1残渣104を第2部材24へ押し出すポンプ機能が、より効率よく作用するためと考えられる。
また、第1部材16の内径および外径は、原料100、第1ガス102、および第1残渣104が内部を移動可能な程度の径であり、且つ、可能な限り小さいことが好ましい。これは、熱ガス30による熱効率の向上を図るためである。
同様に、第2部材24の内径および外径は、第1ガス102、第1残渣104、第2ガス106、および第2残渣108が内部を移動可能な程度の径であり、且つ、可能な限り小さいことが好ましい。これは、熱ガス30による熱効率の向上を図るためである。
また、本実施の形態では、第1部材16および第2部材24の双方が、管状の形状である場合を説明した。しかし、第1部材16および第2部材24の何れか一方のみが、管状の形状であってもよい。なお、第1ガス102による第1残渣104の第2部材24への供給速度向上の観点から、少なくとも第1部材16については、管状であることが好ましい。
また、第2部材24は、第1部材16と同様に、少なくとも一部が屈曲した形状であってもよい。
以上説明したように、本実施の形態の原料処理装置10は、第1熱分解部20と、第2熱分解部22と、を備える。第1熱分解部20は、原料100を第1温度で加熱し、原料100を第1ガス102と第1残渣104とに熱分解する。第2熱分解部22は、第1温度より高く且つ回収対象の第2ガス106の熱分解温度以上の第2温度で第1残渣104を加熱し、第1残渣104を第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。
ここで、第1熱分解部20を備えない従来の構成の場合、以下の問題が生じる場合があった。例えば、原料100に対して、回収対象の第2ガス106の熱分解時に用いる第2温度の熱を急激に加えると、突沸によって、第1残渣104や第2残渣108などの残渣が、第2ガス106と共に回収される場合があった。また、原料100に対して、回収対象の第2ガス106の第2温度の熱を加えると、第2ガス106より熱分解温度の低い第1ガス102が先に熱分解することで、該第1ガス102の気化熱等により、第2温度の熱が原料100に作用しなくなる場合があった。このため、従来では、回収対象の第2ガス106を、効率良く得ることが困難であった。
一方、本実施の形態の原料処理装置10は、原料100に、回収対象の第2ガス106の熱分解時に用いる第2温度の熱を加えるのではなく、第2温度より低い第1温度で原料100を加熱し、原料100を第1ガス102と第1残渣104とに熱分解する。そして、原料処理装置10は、該熱分解によって得られた第1残渣104を、第2温度で加熱し、第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。このような2段階の熱分解により、原料処理装置10は、回収対象の第2ガス106を得る。
このように、本実施の形態の原料処理装置10は、第1熱分解工程において原料100を第2温度より低い第1温度で熱分解することで、熱分解温度の低い成分(第1ガス102)を除去する。そして、第2熱分解工程において、第1ガス102の除去された第1残渣104を第2温度で熱分解することで、回収対象の第2ガス106を得る。
このため、本実施の形態の原料処理装置10では、原料100を第2温度といった高温で急激に加熱することにより発生する残渣の突沸を抑制することができると共に、回収対象の第2ガス106を得るための熱分解時に、該熱分解に必要な第2温度の熱が作用しなくなることを抑制することができる。
従って、本実施の形態の原料処理装置10は、回収対象の熱分解ガス(第2ガス106)を効率良く得ることができる。
また、本実施の形態の原料処理装置10は、上述したように、熱分解時に残渣が突沸することを抑制することができるので、上記効果に加えて、安全性の向上を図ることができる。
また、本実施の形態の原料処理装置10では、ボイラーとしての機能を有する熱ガス供給部12によって熱交換された後の排ガスである熱ガス30を用いて、原料100の熱分解を行う。つまり、本実施の形態の熱ガス30は、ボイラー等の熱交換器における熱交換に用いられた後の燃焼ガス(排ガス)である。このように、本実施の形態の原料処理装置10によれば、熱ガス供給部12で発生した熱エネルギーを有効利用できるため、原料処理装置10全体の熱効率の向上を図ることができる。
また、本実施の形態の原料処理装置10では、回収部14が、第2熱分解部22から熱分解ガス107を回収し、燃料110として貯留する。このため、原料処理装置10は、上記効果に加えて、熱分解ガス107を長期保管可能な形態で回収することができる。
なお、本実施の形態の原料処理装置10は、原料100の40%〜95%程度を、燃料110として回収することができ、その他を、熱分解ガス107や残渣(第1残渣104、第2残渣108)として排出することができる。
また、本実施の形態の原料処理装置10では、熱ガス供給部12は、回収した熱分解ガス107を冷却した燃料110の燃焼によって発生した熱ガス30を、熱ガス管28に供給する。そして、原料処理装置10は、この熱ガス30の熱を第2部材24および第1部材16へ作用させることで、原料100や第1残渣104を熱分解する。このため、本実施の形態の原料処理装置10では、熱ガス供給部12による燃料110の燃焼と、熱分解部11による熱分解と、を並列して実行することができる。また、原料100に水を混ぜて処理することで、高温蒸気による炭化物の分解が可能である。
なお、本実施の形態では、原料処理装置10は、第1温度による熱分解の後に第2温度による熱分解を行う、といった2段階の熱分解により、第2ガス106を得る形態を説明した。しかし、第1温度による熱分解は、複数段階の熱分解を含んでいてもよい。詳細には、第1熱分解部20は、第1温度の範囲内で、低温側から高温側に向かって、異なる熱分解温度の熱を順に作用させることで、原料100を第1ガス102と第1残渣104とに熱分解してもよい。
(第2の実施の形態)
上記実施の形態では、燃料110を熱ガス供給部12の燃焼炉46へ供給する形態を説明した。本実施の形態では、第2熱分解部22から回収した熱分解ガス107を、直接、熱ガス供給部12の燃焼炉46へ供給する形態を説明する。
図4は、本実施の形態の原料処理装置10Bの一例を示す模式図である。
原料処理装置10Bは、熱分解部11と、熱ガス供給部12Bと、原料供給部13と、を備える。原料処理装置10Bは、熱ガス供給部12に代えて熱ガス供給部12Bを備え、且つ、回収部14および燃料供給部49(図1参照)を備えない点以外は、第1の実施の形態の原料処理装置10と同様の構成である。
熱ガス供給部12Bは、第1の実施の形態の熱ガス供給部12と同様に、熱ガス30を熱ガス管28に供給する。
熱ガス供給部12Bは、燃焼炉46と、廃熱部48と、ガス排出管94と、を備える。熱ガス供給部12Bは、燃料供給部49(図1参照)に代えてガス排出管94を備える点以外は、第1の実施の形態の熱ガス供給部12と同様の構成である。
ガス排出管94は、管状の部材である。ガス排出管94の一端側は、第2部材24の開口部24A’に接続されている(図2も参照)。すなわち、本実施の形態では、第2部材24の開口部24A’は、ガス排出管66(図1参照)に代えて、ガス排出管94に接続されている。
ガス排出管94の他端側の開口部94Aは、第2燃焼管46B内における、旋回流Qの移動方向(矢印X1方向)上流側に配置されている。
このため、本実施の形態では、第2部材24から排出された熱分解ガス107は、ガス排出管94を介して、第2燃焼管46B内に直接供給される。なお、熱分解ガス107は第2ガス106のみを含むものであってもよい。
ガス排出管94から供給された熱分解ガス107は、バーナ50による熱と給気ブロア51から供給された空気によって燃焼する。このため、熱ガス供給部12Bの第2燃焼管46B内には、熱ガス30が発生する。熱ガス30は、第2燃焼管46B内に形成されている旋回流Qの移動方向(矢印X1方向)に沿って、第2燃焼管46B内を移動する。そして、熱ガス30は、格子状部材47を介して第2廃熱管48B内に到り、熱ガス管28の開口部28Aから熱ガス管28内に供給される。
以上説明したように、本実施の形態の原料処理装置10Bは、熱分解部11を有する。このため、本実施の形態の原料処理装置10Bは、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態の原料処理装置10Bは、第2熱分解部22から回収した熱分解ガス107を、直接、熱ガス供給部12の燃焼炉46へ供給する。
このため、熱分解ガス107を冷却することで得られた燃料110を燃焼炉46へ供給する場合に比べて、効率良く熱分解ガス107を燃焼させ、熱ガス30を発生させることができる。また、熱分解ガス107を燃焼することで、燃焼時の粉塵の発生を抑制することができる。また、燃料110を燃焼する場合に比べて、燃焼時に、液体をガス化するためのエネルギーが不要となる。
従って、本実施の形態の原料処理装置10Bは、上記実施の形態の効果に加えて、更に効率よく、回収対象の第2ガス106を得ることができる。
なお、原料処理装置を、第1の実施の形態の原料処理装置10と、第2の実施の形態の原料処理装置10Bと、を組み合わせた構成としてもよい。この場合、第1の実施の形態の原料処理装置10(図1参照)に、本実施の形態の原料処理装置10Bにおけるガス排出管94(図4参照)を更に備えた構成とすればよい。そして、例えば、熱分解ガス107が、第2部材24からガス排出管94、および第2部材24から回収部14のガス排出管66、の何れか一方へ供給されるように切り替えるための、切替機構を設けた構成とすることもできる。
(変形例1)
上記第1の実施の形態では、第1部材16および熱ガス管28の一部が、第1熱分解部20として機能し、第2部材24および熱ガス管28の一部が、第2熱分解部22として機能する形態を説明した。
しかし、第1熱分解部20および第2熱分解部22は、上記構成に限定されない。
図5は、本変形例の原料処理装置10Cの一例を示す模式図である。
原料処理装置10Cは、熱分解部11Cを備える。熱分解部11Cは、第1熱分解部20Cと、第2熱分解部22Cと、を備える。
第1熱分解部20Cは、第1の実施の形態の第1熱分解部20と同様に、原料100を第1温度で加熱し、原料100を第1ガス102と第1残渣104とに熱分解する。
本変形例では、第1熱分解部20Cは、第1部材16Cと、第1熱作用部18Cと、を有する。
第1部材16Cは、第1温度の熱を加えることで、原料100を熱分解させるための部材である。第1部材16Cには、内側に原料100が供給される。本変形例では、熱分解を生じさせる前の状態では、第1部材16C内には原料100および不活性ガスが充填されている。
なお、第1部材16Cは、無酸素状態を維持しながら内側に原料100を保持可能な形状であればよく、第1部材16Cの形状は限定されない。また、第1部材16Cに、第1の実施の形態の原料供給部13(図1参照)を接続し、原料供給部13から第1部材16Cへ原料100を供給してもよい。
第1熱作用部18Cは、第1部材16C内に第1温度の熱を加える。本変形例では、第1熱作用部18Cは、第1部材16C内が第1温度となるように、第1部材16Cを加熱する。第1熱作用部18Cは、第1部材16C内の原料100に第1温度の熱を加える機器であればよい。例えば、第1熱作用部18Cは、ヒータ等の加熱機器である。
第2熱分解部22Cは、第1の実施の形態の第2熱分解部22と同様に、第1残渣104を第2温度で加熱し、該第1残渣104を、第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。本変形例では、第2熱分解部22Cは、第2部材24Cと、第2熱作用部26Cと、を備える。
第2部材24Cは、第1熱分解部20Cによる熱分解によって得られた第1残渣104を、更に熱分解するための部材である。第2部材24Cは、第1部材16Cに接続されている。第2部材24Cには、第1部材16Cから第1残渣104が供給される。本変形例では、第2部材24Cには、第1部材16Cから第1残渣104と第1ガス102が供給される。なお、第2部材24Cは、他の部材を介して、第1部材16Cに接続されていてもよい。
なお、第2部材24Cは、無酸素状態を維持しながら内側に第1残渣104を保持可能な形状であればよく、第2部材24Cの形状は限定されない。第2部材24Cには、熱分解ガス107を回収するための回収管99が接続されている。
第2熱作用部26Cは、第2部材24C内に第2温度の熱を加える。本変形例では、第2熱作用部26Cは、第2部材24C内が第2温度となるように、第2部材24Cを加熱する。第2熱作用部26Cは、第2部材24C内の第1残渣104に第2温度の熱を加える機器であればよい。例えば、第2熱作用部26Cは、ヒータ等の加熱機器である。
次に、本変形例の原料処理装置10Cの作用を説明する。
本変形例の原料処理装置10Cでは、熱分解部11Cの第1熱作用部18Cが、原料100の充填された第1部材16Cを加熱する。この加熱により、第1部材16C内には、第1温度の熱が加わる。このため、第1部材16C内の原料100は、第1温度に加熱され、第1ガス102と第1残渣104に熱分解する。
第1部材16Cで熱分解された第1ガス102および第1残渣104は、該第1部材16Cに接続された第2部材24Cへ供給される。具体的には、第1部材16C内で発生した第1ガス102の圧力によって、第1残渣104および第1ガス102は、第1部材16Cから第2部材24Cへ供給される(矢印X’方向参照)。
第2熱作用部26Cは、第2部材24Cを加熱する。この加熱により、第2部材24C内には、第2温度の熱が作用する。このため、第2部材24C内の第1残渣104は、第2残渣108と第2ガス106に熱分解する。
そして、熱分解された第2ガス106は、回収管99を介して回収される。例えば、回収管99として、第1の実施の形態で説明した回収部14のガス排出管66を用いればよい(図1参照)。
以上説明したように、熱ガス30に代えて、加熱機器を用いて第1部材16Cや第2部材24Cを加熱することで、原料100や第1残渣104を熱分解してもよい。
本変形例においても、原料処理装置10Cは、原料100を第1温度に加熱することで、原料100を第1ガス102と第1残渣104に熱分解する。そして、原料処理装置10Cは、該熱分解によって得られた第1残渣104を、第2温度で加熱し、第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。このような2段階の熱分解により、原料処理装置10Cは、回収対象の第2ガス106を得る。
このため、本変形例の原料処理装置10Cでは、上記実施の形態と同様に、回収対象の熱分解ガス(第2ガス106)を効率良く得ることができる。
なお、熱分解部11Cは、第1部材16Cと第2部材24Cとを接続した構成に限定されない。例えば、第1部材16Cと第2部材24Cとを、分離した構成としてもよい。この場合、公知の機構を用いて、原料100の熱分解によって発生した第1残渣104を取り出して、第2部材24C内へ供給すればよい。
(変形例2)
上記実施の形態では、第1熱分解部20の第1部材16と、第2熱分解部22の第2部材24と、を直接接続した形態を示した。また、上記実施の形態では、1つの第1部材16に対して、1つの第2部材24を接続した形態を示した。
しかし、第1部材16と第2部材24を、他の部材を介して接続した形態であってもよい。また、1つの第1部材16に対して、複数の第2部材24を接続した形態であってもよい。
図6は、本変形例の原料処理装置10Dの一例を示す模式図である。
原料処理装置10Dは、熱分解部11Dと、原料供給部13と、熱ガス供給部12と、回収部14と、を備える。原料処理装置10Dは、熱分解部11に代えて熱分解部11Dを備えた以外は、第1の実施の形態の原料処理装置10と同様の構成である。図6には、熱分解部11Dと熱ガス供給部12の一部を拡大して示した。
熱分解部11Dは、原料100を熱分解する。熱分解部11Dは、熱ガス管28と、第1部材16と、第2部材25と、接続管96と、を備える。
熱ガス管28および第1部材16は、第1の実施の形態と同様である。第2部材25は、第1の実施の第2部材24と同様である。
本変形例では、第1部材16の開口部16Bは、第2部材24に代えて、接続管96に接続されている。接続管96の一端部は、第1部材16に接続されている。接続管96の他端部は、第2部材25に接続されている。接続管96の一部は、熱ガス管28および廃熱部48の外部に配置されていてもよい。
本変形例では、原料処理装置10Dは、複数の第2部材25(第2部材25A、第2部材25B、第2部材25C)を有する。図6には、一例として、3本の第2部材25を示した。しかし、第1部材16に接続管96を介して接続される第2部材25の数は、2本以上であればよく、3本に限定されない。
なお、これらの複数の第2部材25(第2部材25A、第2部材25B、第2部材25C)の各々の構成は、第1の実施の形態で説明した第2部材24と同様である。但し、これらの複数の第2部材25(第2部材25A、第2部材25B、第2部材25C)は、接続管96を介して、第1部材16の開口部16Bに接続されている。
また、本変形例では、これらの複数の第2部材25(第2部材25A、第2部材25B、第2部材25C)は、廃熱部48の第2廃熱管48B内に配置されている。例えば、複数の第2部材25は、熱ガス30の供給方向(図6中、矢印X1、矢印X3方向)に沿って、所定間隔を隔てて配置されている。
すなわち、本変形例においても、第2部材25は、第1部材16より熱ガス30の供給方向上流側に配置されている。このため、第1の実施の形態と同様に、第2部材25は、第1部材16より高温の熱ガス30が作用する位置に配置されている。
また、本変形例では、回収部14のガス排出管66の一端部は、開口部24A’(図2参照)に代えて、複数の第2部材25に連通する開口部24Dに接続されている。開口部24Dは、例えば、接続管96の一端部側に設けられている。
なお、本変形例では、複数の第2部材25は、各々の長手方向が、廃熱部48内における熱ガス30の供給方向(図6中、矢印X1方向)に対して交差する方向となるように配置されている。なお、複数の第2部材25の各々の長手方向は、該供給方向と同じ方向であってもよい。
本変形例では、第1の実施の形態と同様に、第1部材16および熱ガス管28の一部が、第1熱分解部20として機能する。一方、本変形例では、複数の第2部材25および廃熱部48の一部が、第2熱分解部22Dとして機能する。
第2熱分解部22Dは、第2熱分解部22と同様に、第1残渣104を第2温度で加熱し、第1残渣104を、第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。
第2熱分解部22Dは、複数の第2部材25と、第2熱作用部26Dと、を備える。本変形例では、廃熱部48の一部が、第2熱作用部26Dとして機能する。詳細には、廃熱部48における複数の第2部材25を覆う領域と、第2廃熱管48Bの内壁と第2部材25の外周との間を通過する熱ガス30と、が第2熱作用部26Dとして機能する。
第2熱作用部26Dは、複数の第2部材25内に第2温度の熱を作用させる。本変形例では、複数の第2部材25の各々の周囲に熱ガス30が流れ込むことで、複数の第2部材25の各々内に、第2温度の熱が加わる。
以上のように構成された本変形例の原料処理装置10Dでは、第1部材16内に供給された原料100に、熱ガス管28内を通過する熱ガス30によって、第1温度の熱が作用する。第1部材16内の原料100は、第1温度で加熱されると、第1ガス102と第1残渣104とに熱分解する。
すると、第1部材16内で発生した第1ガス102の圧力によって、第1残渣104および第1ガス102は、第1部材16から接続管96を介して、複数の第2部材25の各々へ供給される。
複数の第2部材25の各々へ供給された第1ガス102は、ガス排出管66を介して回収部14によって回収される。一方、複数の第2部材25の各々へ供給された第1残渣104は、熱ガス30によって第2温度に加熱され、第2ガス106と第2残渣108に熱分解される。第2ガス106は、ガス排出管66を介して回収される。第2残渣108は、第2部材25の底部に溜まる。
以上説明したように、第1部材16と第2部材25を、他の部材を介して接続した形態であってもよい。また、1つの第1部材16に対して、複数の第2部材25を接続した形態であってもよい。
本変形例においても、原料処理装置10Dは、熱分解部11Dを備える。熱分解部11Dは、原料100を第1温度に加熱することで第1ガス102と第1残渣104に熱分解する。そして、熱分解部11Dは、該熱分解によって得られた第1残渣104を、第2温度で加熱し、第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。このような2段階の熱分解により、原料処理装置10Dは、回収対象の第2ガス106を得る。
このため、本変形例の原料処理装置10Dは、上記実施の形態と同様に、回収対象の熱分解ガス(第2ガス106)を効率良く得ることができる。
(変形例3)
なお、上記実施の形態では、熱ガス管28の長手方向が、鉛直方向(矢印Z方向、図2参照)と一致する形態を説明した。
しかし、熱ガス管28の長手方向は、鉛直方向に一致する方向に限定されない。熱ガス管28の長手方向は、鉛直方向に対して傾いた方向であってもよい。
図7は、本変形例の原料処理装置10Eの一例を示す模式図である。
原料処理装置10Eは、熱分解部11Eと、原料供給部13と、熱ガス供給部12と、回収部14と、を備える。原料処理装置10Eは、熱分解部11に代えて熱分解部11Eを備えた点以外は、第1の実施の形態の原料処理装置10と同様の構成である。図7には、熱分解部11Eと熱ガス供給部12の一部を拡大して示した。
熱分解部11Eは、原料100を熱分解する。熱分解部11Eは、熱ガス管28、第1部材16、および第2部材24の長手方向が、廃熱部48の長手方向と一致する。廃熱部48の長手方向(矢印Y方向)は、鉛直方向(矢印Z方向)に対して交差する方向である。例えば、廃熱部48の長手方向は、水平方向である。熱分解部11Eは、この点以外は、第1の実施の形態の熱分解部11と同様の構成である。
すなわち、本変形例では、熱ガス管28の長手方向と、廃熱部48を構成する第1廃熱管48Aおよび第2廃熱管48Bの長手方向と、が一致するように、熱ガス管28が配置されている。
本変形例では、熱ガス管28の開口部28Aは、廃熱部48における、熱ガス30の供給方向(矢印X1方向)下流側の端面に接続されている。言い換えると、本変形例では、廃熱部48における、熱ガス30の供給方向下流側の端面は、開口しており、熱ガス管28に接続されている。
熱ガス管28内には、熱ガス30の供給方向上流側から下流側に向かって、第2部材24および第1部材16がこの順に配置されている。すなわち、第1の実施の形態と同様に、第2部材24は、第1部材16より高温の熱ガス30が作用する位置に配置されている。
そして、上記実施の形態と同様に、原料処理装置10Eは、第1部材16に第1温度の熱ガス30が作用し、第2部材24に第2温度の熱ガス30が作用するように、第1部材16、第2部材24、熱ガス管28、および燃焼炉46について、形状、長さ、径、材質、燃焼炉46の燃焼条件、などが予め調整されている。
このため、本変形例の原料処理装置10Eの熱分解部11Eは、原料100を第1温度に加熱することで第1ガス102と第1残渣104に熱分解する。そして、熱分解部11Eは、該熱分解によって得られた第1残渣104を、第2温度で加熱し、第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。このような2段階の熱分解により、原料処理装置10Eは、回収対象の第2ガス106を得る。
このため、本変形例の原料処理装置10Eは、上記実施の形態と同様に、回収対象の熱分解ガス(第2ガス106)を効率良く得ることができる。
(変形例4)
上記実施の形態では、熱ガス管28の内側に、第1部材16および第2部材24が配置された形態を示した。しかし、第1部材16および第2部材24の内側に、熱ガス管28を配置した構成であってもよい。
図8は、本変形例の原料処理装置10Fの一例を示す模式図である。原料処理装置10Fは、熱分解部11に代えて熱分解部11Fを備えた点以外は、第1の実施の形態の原料処理装置10と同様の構成である。図8には、熱分解部11Fを拡大した模式図を示した。
熱分解部11Fは、原料100を熱分解する。本変形例では、熱分解部11Fは、熱ガス管28Fと、第1部材16と、第2部材24と、を備える。第1部材16および第2部材24は、第1の実施の形態と同様である。
熱ガス管28Fは、管状の部材である。熱ガス管28Fは、両端部に開口部を有する。熱ガス管28Fは、一端側の開口部28Gから熱ガス30を供給される。該開口部28Gは、熱ガス管28Fにおける、熱ガス30の供給方向(矢印X3方向)上流側の端面に設けられている。熱ガス管28Fに供給された熱ガス30は、熱ガス管28F内を通り、熱ガス管28Fの他端側の開口部から排出される。
本変形例では、熱ガス管28Fは、第1部材16及び第2部材24の内側に配置されている。熱ガス管28Fの外径は、第1部材16および第2部材24の内径より小さい。なお、熱ガス管28Fの内径は、内側を熱ガス30が通過可能な程度の径であればよい。
熱ガス管28Fは、熱ガス30の供給方向に沿って接続された第1部材16および第2部材24の内側を、一端側から他端側に渡って貫通するように設けられている。
第2部材24は、第1部材16より、熱ガス30の供給方向(矢印X3方向)上流側に配置されている。このため、第2部材24には、第1部材16より高温の熱ガス30の熱が作用する。第2部材24の内側に設けられた熱ガス管28F内を通る熱ガス30によって、第2部材24内には、第2温度の熱が作用する。また、第1部材16の内側に設けられた熱ガス管28F内を通る熱ガス30によって、第1部材16内には、第1温度の熱が作用する。
本変形例では、上記実施の形態と同様に、熱ガス管28Fの一部が、第1熱分解部20Fの第1熱作用部18Fとして機能する。また、熱ガス管28Fの一部が、第2熱分解部22Fの第2熱作用部26Fとして機能する。
但し、本変形例では、熱ガス管28F内における、第1部材16によって覆われた領域を通過する熱ガス30が、第1熱作用部18Fとして機能する。また、本変形例では、熱ガス管28F内における、第2部材24によって覆われた領域を通過する熱ガス30が、第2熱作用部26Fとして機能する。
このように、第1部材16および第2部材24には、これらの第1部材16および第2部材24の各々の内側から、熱ガス30の熱を作用させてもよい。
本変形例においても、第2部材24内に第2温度の熱が加えられ、第1部材16内に第1温度の熱が加えられる。
このため、本変形例の原料処理装置10Fの熱分解部11Fは、原料100を第1温度に加熱することで第1ガス102と第1残渣104に熱分解する。そして、熱分解部11Fは、該熱分解によって得られた第1残渣104を、第2温度で加熱し、第2ガス106と第2残渣108とに熱分解する。このような2段階の熱分解により、原料処理装置10Fは、回収対象の第2ガス106を得る。
このため、本変形例の原料処理装置10Fは、上記実施の形態と同様に、回収対象の熱分解ガス(第2ガス106)を効率良く得ることができる。
以上、本発明の実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,10B,10C,10D,10E,10F…原料処理装置、12,12B…熱ガス供給部、14…回収部、16…第1部材、18,18F…第1熱作用部、20,20C,20F…第1熱分解部、22,22C,22D,22F…第2熱分解部、24,25,25A,25B,25C…第2部材、26,26F…第2熱作用部

Claims (10)

  1. 原料を第1温度で加熱し、前記原料を第1ガスと第1残渣とに熱分解する第1熱分解部と、
    前記第1温度より高く且つ回収対象の第2ガスの熱分解温度以上の第2温度で前記第1残渣を加熱し、前記第1残渣を前記第2ガスと第2残渣とに熱分解する第2熱分解部と、
    を備える原料処理装置。
  2. 前記第1熱分解部は、
    前記原料を供給される第1部材と、
    前記第1部材内に前記第1温度の熱を作用させる第1熱作用部と、
    を有する、請求項1に記載の原料処理装置。
  3. 前記第1部材は、管状である、請求項2に記載の原料処理装置。
  4. 前記第1部材は、少なくとも一部が屈曲した形状である、請求項3に記載の原料処理装置。
  5. 前記第2熱分解部は、
    前記第1部材に連結され、前記第1残渣を供給される第2部材と、
    前記第2部材内に前記第2温度の熱を作用させる第2熱作用部と、
    を有する、請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の原料処理装置。
  6. 前記第1部材および前記第2部材は管状であり、
    前記第1部材の内径は、前記第2部材の内径より小さい、
    請求項5に記載の原料処理装置。
  7. 一端部側から熱ガスが供給される熱ガス管を備え、
    前記第1部材および前記第2部材は、前記熱ガス管内に配置され、
    前記第2部材は、前記熱ガス管内における前記第1部材より前記熱ガスの供給方向上流側に配置され、
    前記第1熱作用部は、前記熱ガス管内の前記熱ガスによって前記第1部材内に前記第1温度の熱を作用させ、
    前記第2熱作用部は、前記熱ガス管内の前記熱ガスによって前記第2部材内に前記第2温度の熱を作用させる、
    請求項5または請求項6に記載の原料処理装置。
  8. 前記第2ガスの燃焼によって発生した前記熱ガスを、前記熱ガス管に供給する熱ガス供給部を備える、
    請求項7に記載の原料処理装置。
  9. 前記第2熱分解部から前記第2ガスを回収する回収部を備える、
    請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の原料処理装置。
  10. 原料を第1温度で加熱し、前記原料を第1ガスと第1残渣とに熱分解する第1熱分解工程と、
    前記第1温度より高く且つ回収対象の第2ガスの熱分解温度以上の第2温度で前記第1残渣を加熱し、前記第1残渣を前記第2ガスと第2残渣とに熱分解する第2熱分解工程と、
    を含む、原料処理方法。
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